JPH07267472A - プレスのシートパイリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空パレットを積重ね状態で搬送したり、保管
できて便利なプレスのシートパイリング装置を提供す
る。 【構成】 パイリングステーションＳp を経由して搬送
されるプレートキャリヤ24に、パレット25を昇降自在か
つ分離自在にのせる。パイリングステーションＳp でパ
レット25をリフタ26で昇降させる。キャリヤ25に複数の
整列ガイド62を直立状に設ける。パレット25にガイド挿
通開口部64を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、プレスから排出され
たシートをパレットに整列積込みするためのパイリング
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の装置としては、パイリングステ
ションに配置されかつ昇降ヘッドを有するリフタと、ヘ
ッド挿通開口部が設けられかつ複数の整列ガイドが直立
状に設けられているパレットとを備えているものが知ら
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記装置では、パレッ
トからシートが降ろされてパレットが空になり、空パレ
ットを搬送したり、保管する際に、整列ガイドが邪魔に
なって空パレットを積重ねることができず、空パレット
がかさ張り不便であるという問題点がある。

【０００４】この発明の目的は、空パレットを積重ね状
態で搬送したり、保管できて便利なプレスのシートパイ
リング装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明によるプレスの
シートパイリング装置は、パイリングステーションを経
由して搬送されるプレートキャリヤと、キャリヤに、昇
降自在かつ分離自在にのせられているパレットと、パイ
リングステーションでパレットを昇降させるリフタとを
備えており、キャリヤに複数の整列ガイドが直立状に設
けられ、パレットにガイド挿通開口部が設けられている
ものである。

【０００６】

【作用】この発明によるプレスのシートパイリング装置
では、パイリングステーションを経由して搬送されるプ
レートキャリヤと、キャリヤに、昇降自在かつ分離自在
にのせられているパレットと、パイリングステーション
でパレットを昇降させるリフタとを備えており、キャリ
ヤに複数の整列ガイドが直立状に設けられ、パレットに
ガイド挿通開口部が設けられているから、パイリング時
にはキャリヤにパレットをのせておけば、パレット上に
整列ガイドが有り、パイリング終了時にキャリヤからパ
レットを分離すれば、パレット上から整列ガイドが無く
なる。

【０００７】

【実施例】この発明の実施例を、図面を参照してつぎに
説明する。

【０００８】以下の説明において、前後とは、図２を基
準として、図２の下側を前、その上側を後といい、左右
とは、同じく図２を基準として、図２の左右側を左右と
いうものとする。

【０００９】図１および図２を参照すると、右から左に
のびたコイル材巻戻しラインＬの終端に、コイル材Ｃを
シート成形するためのプレス11が配置されている。プレ
ス11から前に向かってシート検査排出コンベヤ12が配置
され、これの前方にパイリング装置13が配置されてい
る。

【００１０】シート検査排出コンベヤ12の搬送経路前方
延長線上にパイリングステーションＳp が設けられてい
る。パイリングステーションＳp の左方にパレット排出
ステーションＳe が、パレット排出ステーションＳe の
前方にパレット供給ステーションＳf がそれぞれ設けら
れている。

【００１１】パイリング装置13は、シート検査排出コン
ベヤ12の搬送経路終端からパイリングステーションＳp
を経由して前向きにのびかつ床から所要高さに配置され
ているパイリングコンベヤ21と、パイリングステーショ
ンＳp でパイリングコンベヤ21と立体交差しかつパイリ
ングステーションＳp 、パレット排出ステーションＳe
およびパレット供給ステーションＳf を順次経由するよ
うに反時計方向にのびた平面視方形エンドレス状搬送経
路を有するキャリヤ循環用ローラコンベヤ22と、パイリ
ングコンベヤ21の搬送経路にそって配置されているシー
ト分離装置23と、ローラコンベヤ22によって搬送される
複数のプレートキャリヤ24と、プレートキャリヤ24に昇
降自在かつ分離自在にのせられているプレートキャリヤ
24の数以上の複数のパレット25と、パイリングステーシ
ョンＳp でパレット25を昇降させるリフタ26とを備えて
いる。

【００１２】図３および図４を参照すると、パイリング
コンベヤ21は、ローラコンベヤ22の搬送経路をまたぐよ
うに設けられている門型コンベヤフレーム31と、コンベ
ヤフレーム31の頂部前端に設けられた左右方向駆動軸32
に取付けられている３つの駆動スプロケット33と、駆動
スプロケット33と対応するようにコンベヤフレーム31の
頂部後端に設けられた左右方向従動軸34に取付けられて
いる３つの従動スプロケット35と、駆動スプロケット33
および従動スプロケット35の対応するもの同しに巻き掛
けられている３つのスチール製エンドレス・ローラチェ
ーン36と、各チェーン36の下側チェーン37のほぼ全長に
わたってその上面を摺接させるように配されている前後
方向にのびた３列の永久磁石製横断面方形水平角棒状ガ
イドレール38と、下側チェーン37上面とガイドレール38
下面の間に介在されかつチェーン36のローラ上端を入り
込ませたガイド溝39（図５参照）を下面に有するスチー
ル製帯状滑り板40とを備えている。

【００１３】チェーン36の前方斜下にはリジェクト用バ
ケット41が設けられている。

【００１４】チェーン36が下側移動経路に差し掛かり、
滑り板40を介してガイドレール38に摺接させられると、
下側チェーン37がガイドレール38の磁気によって、シー
トＢを吸引できる程度に磁化される。

【００１５】図６および図７を参照すると、シート分離
装置23は、３つのチェーン36の隣り合うもの同し間上方
を前後方向にのびた水平支持レール42から吊下げられて
いる可動体43と、可動体43に装備されている分離部材44
およびこれの作動用流体圧シリンダ45とを備えている。

【００１６】支持レール42の上方には、これと平行にの
びかつ可動体43に貫通させられたねじ棒46が設けられて
いる。可動体43のねじ棒貫通か所両端には、ねじ棒46に
ねじはめられた雌ねじ筒47が取付けられている。ねじ棒
46の後端部は、ベルト48を介してモータ49の出力軸に連
結されている。

【００１７】分離部材44は、側方より見て、Ｌ字状のも
ので、Ｌ字の屈曲部において、左右方向水平ピン51によ
って可動体43に取付けられていて、図６中実線で示す作
動姿勢と、図６中想像線で示す非作動姿勢の間で揺動自
在である。流体圧シリンダ45のピストンロッドは、分離
部材44の上端部に連結されている。分離部材44の高さの
中程には、一端を可動体43側に取付けた釣合い引張りば
ね52の他端が取付けられている。ばね52は、分離部材44
の自重による垂下り力に見合ったばね力を有している。

【００１８】モータ49の作動によりねじ棒46を回転させ
ると、可動体43が前後方向に移動させられ、これによ
り、分離部材44の前後方向の位置が調節される。

【００１９】流体圧シリンダ45の作動により分離部材44
を揺動させると、チェーン36によるシート搬送経路に対
して、作動姿勢の分離部材44の先端部が進入し、非作動
姿勢の分離部材44の先端部が退去させられるようになっ
ている。

【００２０】図８を参照すると、キャリヤ24は、ローラ
コンベヤ22の幅とほぼ等しい幅をもつ方形状のベースプ
レート61と、ベースプレート61に着脱自在かつ水平方向
位置調節自在に取付けられている複数の直立丸棒状整列
ガイド62とを備えている。ベースプレート61の上面に
は、多数のガイド差込み孔63が設けられている。

【００２１】整列ガイド62は、差込み孔63に対して抜差
し自在である。パレット25に積込まれるシートＢの外周
縁に整列ガイド62がそわされるように整列ガイド62を差
込む差込み孔63が選択される。

【００２２】図９を参照すると、パレット25は、キャリ
ヤ24の幅より大きい幅をもつ方形格子板状のものであ
る。パレット25の格子の目にあたる部分に、ガイド挿通
用開口部64が設けられている。

【００２３】再び図３を参照すると、リフタ26は、パイ
リングステーションＳp においてローラコンベヤ搬送経
路を挟んでその両側にパレット25の幅より若干広い間隔
で配置されている前後の垂直状エンドレス・リフトチェ
ーン71と、前後のリフトチェーン71に、パレット25の幅
より若干狭い間隔で対向状に取付けられている前後のパ
レット受け爪72と、前後のパレット受け爪72が同じレベ
ルを保って昇降させられるようにリフトチェーン71を駆
動する駆動機構（図示しない）とを備えている。

【００２４】つぎに、パイリング動作を説明する。

【００２５】パレット供給ステーションＳf においてキ
ャリヤ24に、空のパレット25がのせられる。パレット25
をのせたキャリヤ24は、パレット供給ステーションＳf
からパイリングステーションＳp にかけての間において
ローラコンベヤ22上に待機させられている。パイリング
を完了したキャリヤ24がパイリングステーションＳpか
ら搬出されると、ローラコンベヤ22上の先頭のキャリヤ
24がパイリングステーションＳp に搬入される。

【００２６】パイリングステーションＳp にパレット25
をのせたキャリヤ24が搬入されると、受け爪72でパレッ
ト25の前後両縁部を受け、リフトチェーン71を受け爪72
が上昇するように駆動してパレット25を上昇させ、その
上限でパレット25を待機させる。

【００２７】さて、分離部材44をパレット25の真上に位
置決めしかつ作動姿勢にしておく。プレス11から排出さ
れたシートＢは、シート検査排出コンベヤ12によってパ
イリングコンベヤ21まで搬送され、３つのチェーン36の
下側チェーン37にわたって吸引される。チェーン36の移
動にともないシートＢが前方に搬送される。シートＢが
分離部材44のところに達すると、分離部材44にシートＢ
の前縁部が当接して押下げられることにより、チェーン
36からシートＢが強制的に分離される。分離されたシー
トＢは落下し、そこで待機させられているパレット25に
受けられる。

【００２８】プレス11からつぎつぎに排出されるシート
Ｂは、パイリングコンベヤ21によってパレット25の上方
まで搬送され、そこから落下させられて、パレット25に
順次積み込まれていく。

【００２９】パレット25にシートＢが積み込まれていく
にしたがって、シートＢのスタックの山の高さが高くな
っていくが、最上位のシートＢの高さが一定レベルとな
るようにパレット25が順次下降させられる。

【００３０】パレット25がキャリヤ24で再び受けられる
位置まで下降させられ、パレット25に規定枚数のシート
Ｂが積込まれると、パイリングコンベヤ21の搬送動作を
中断し、パイリングステーションＳp からシートＢを積
込んだキャリヤ24を搬出し、パイリングステーションＳ
p につぎにシートＢを積込むためのキャリヤ24を搬入す
る。

【００３１】パイリングステーションＳp から搬出され
たキャリヤ24は、パレット排出ステーションＳe まで搬
送され、パレット排出ステーションＳe でシートＢ積込
んだままパレット25を、図示しないフォークリフトまた
はクレーン等によって持ち上げて、キャリヤ24からパレ
ット25を分離する。キャリヤ24から分離されたパレット
25は所定場所へ搬送される。

【００３２】パレット25を分離したキャリヤ24はパレッ
ト供給ステーションＳf へ搬送され、そこでキャリヤ24
に空のパレット25がのせられる。

【００３３】図１０に、キャリヤの変形例が示されてい
る。この変形例によるキャリヤ74は、上記したキャリヤ
24と同様に、ベースプレート81と、複数の直立丸棒状整
列ガイド82とを備えている。

【００３４】ベースプレート81の上面には、複数の縦方
向および横方向ガイドレール83，84が設けられている。
整列ガイド82の下端部には、ガイドレール83，84に摺動
自在にはめ合わされかつクランプボルト85を備えたガイ
ドブロック86が設けられている。

【００３５】つづいて、パイリング装置の他の実施例を
説明する。

【００３６】図１１および図１２に、シートを２つのパ
レットに１枚ずつ交互に積み込む場合のパイリング装置
の他の実施例が示されている。

【００３７】シート検査排出コンベヤ12の搬送経路前方
延長線上に、第１および第２パイリングステーションＳ
p1，Ｓp2が前後に並んで設けられている。ローラコンベ
ヤ22、第１および第２パイリングステーションＳp1，Ｓ
p2をそれぞれ通過させられた複線部分22a,22b を有して
いる。第１および第２パイリングステーションＳp1，Ｓ
p2には、パレット25をのせたキャリヤ24がそれぞれ搬入
されている。そして、第１および第２パイリングステー
ションＳp1，Ｓp2に対応して、第１および第２シート分
離装置23，23と、第１および第２リフタ26，26とが配置
されている。

【００３８】第１パイリングステーションＳp1でパイリ
ング動作を行う場合、パイリングコンベヤ21で搬送され
てきたシートＢを、第１シート分離装置23を作動させる
ことにより、第１パイリングステーションＳp1のパレッ
ト25に積み込んでいく。

【００３９】第２パイリングステーションＳp2でパイリ
ング動作を行う場合、第１シート分離装置23の作動を休
止し、第２シート分離装置23を作動させることにより、
パイリングコンベヤ21で搬送されてきたシートＢを、第
２パイリングステーションＳp2のパレット25に積み込ん
でいく。

【００４０】さらに、図１１および図１２に示されてい
るパイリング装置において、シートを２つのパレットに
１枚ずつ交互に積み込む代わりに、１つのパレット毎に
シートを交互に積み込むこともできる。第１パイリング
ステーションＳp1のパレット25にシートＢを積み込むに
は、第１シート分離装置23を作動させかつ第２シート分
離装置23を休止させ、第２パイリングステーションＳp2
のパレット25にシートＢを積み込むには、第１シート分
離装置23を休止させかつ第２シート分離装置23を作動さ
せればよい。

【００４１】図１３および図１４に、同時に打ち抜かれ
た２つのシートＢを、１つのパレット25に２つのスタッ
クの山を形成するように積み込む場合のパイリング装置
のさらに他の実施例が示されている。

【００４２】この実施例では、キャリヤ24が、２つのシ
ートＢを並んでのせうる長さをもちかつ２つのシートＢ
をそれぞれ別々に案内しうるように配された複数の整列
ガイド62とを備えている。パレット25もまた、キャリヤ
24に対応する長さをもっている。そして、形成される２
つのスタックの山に対応するように、第１および第２シ
ート分離装置23，23が配置されているが、リフタ26は１
つだけである。

【００４３】

【発明の効果】この発明によれば、パイリング時にはキ
ャリヤにパレットをのせておけば、パレット上に整列ガ
イドが有り、パイリング終了時にキャリヤからパレット
を分離すれば、パレット上から整列ガイドが無くなるか
ら、空パレットを積重ね状態で搬送したり、保管できて
便利なプレスのシートパイリング装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明によるパイリング装置を含むプレスラ
インの側面図である。

【図２】同プレスラインの平面図である。

【図３】同パイリング装置の側面図である。

【図４】図３のIVーIV線にそう断面図である。

【図５】図４の一部を拡大して示す断面図である。

【図６】図３の一部を拡大して示す一部断面を含む側面
図である。

【図７】図６のVII ーVII 線にそう断面図である。

【図８】同パイリング装置のキャリヤの斜視図である。

【図９】同パイリング装置のパレットの斜視図である。

【図１０】キャリヤの変形例を示す斜視図である。

【図１１】他の実施例によるパイリング装置を含むプレ
スラインの側面図である。

【図１２】同プレスラインの平面図である。

【図１３】他の実施例によるパイリング装置を含むプレ
スラインの側面図である。

【図１４】同プレスラインの平面図である。

【符号の説明】

24 キャリヤ 25 パレット 26 リフタ 62 整列ガイド 64 ガイド挿通開口部 Ｓp パイリングステーション

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パイリングステーションＳp を経由して
   搬送されるプレートキャリヤ24と、キャリヤ24に、昇降
   自在かつ分離自在にのせられているパレット25と、パイ
   リングステーションＳp でパレット25を昇降させるリフ
   タ26とを備えており、キャリヤ25に複数の整列ガイド62
   が直立状に設けられ、パレット25にガイド挿通開口部64
   が設けられている、プレスのシートパイリング装置。