JPH07266380A - 射出成形金型装置 - Google Patents

射出成形金型装置

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Publication number
JPH07266380A
JPH07266380A JP8270595A JP8270595A JPH07266380A JP H07266380 A JPH07266380 A JP H07266380A JP 8270595 A JP8270595 A JP 8270595A JP 8270595 A JP8270595 A JP 8270595A JP H07266380 A JPH07266380 A JP H07266380A
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JP
Japan
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fixed
mold
plate
cassette
runner
Prior art date
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Pending
Application number
JP8270595A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Noritake
博 則武
Takeo Murayama
武夫 村山
Hideo Onda
秀男 恩田
Satoru Yoshizawa
悟 吉沢
Kazuhiko Kogo
一彦 向後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seikosha KK
Original Assignee
Seikosha KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カセット金型を有する射出成形金型装置にお
いて、組立て作業を簡単にするとともにばりの発生を防
ぐ。 【構成】 固定側ベースプレート7に複数のカセット金
型挿入凹部7bを設け、この凹部7b内にカセット金型
8を挿入し、固定キー9で固定してある。ベースプレー
ト7の裏面には、スペーサプレート5と、スペーサプレ
ート5に設けられた凹部5aに対し嵌合可能かつ脱出可
能なランナープレート6とが設けられている。ランナー
プレート6は、複数のカセット金型8とオーバーラップ
するようにベースプレート7の裏面に固着してある。一
方、スペーサプレート5は、受板4に固着され、ベース
プレート7およびランナープレート6に対しては接離可
能である。ランナープレート6の、凹部5a内面との対
接面にはランナー溝6aが刻接してある。そしてこのラ
ンナー溝6aは、カセット金型8に設けられたランナー
8aと連通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、射出成形機に用いら
れる射出成形金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機に用いられる金型とし
て、ベース金型の中に小型のカセット金型を組み込む構
成のものがある。これにより、ベース金型を共通にし
て、小型のカセット金型のみを交換して、種々の製品形
状に対応させることができ、金型製作費用の削減を図る
ことができる。
【0003】ところで従来、小型のカセット金型の組み
込みは回転締付け機構やクランプ機構等を用いており、
また実公昭58−42100号公報には、カセット金型
を装着した型板を型板支持枠より引き抜いて型板を交換
することが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、回転締付け
機構やクランプ機構等を用いて組み込むようにした場合
には、組み込みに時間がかかり、従って射出成形作業の
能率が低下し、また組み込み作業が複雑であるため、自
動化し難いという問題点があった。
【0005】また型板を交換するものは、カセット金型
が装着された型板を型板ごとクレーン等で吊って交換す
るものであり、しかも型板の固定はねじ等で行うため、
時間がかかり、また作業が複雑であった。
【0006】そして、型板側のランナーとカセット金型
とのランナーとの連通部分においては、極めて位置精度
よく組立を行わないと樹脂漏れが生じ、ばりの発生を起
こすおそれがある。
【0007】そこで本発明の目的は、組み込み作業が簡
単に行なえるとともにばりの発生を防ぐ射出成形金型装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の射出成形金型装
置は、固定側ベースプレートを有する固定側金型と、固
定側金型に対し型開き位置と型閉じ位置との間を移動可
能な可動側金型と、固定側ベースプレートにその厚み方
向に形成してある複数のカセット金型挿入凹部と、両金
型の型開き状態において、カセット金型挿入凹部に挿脱
可能な複数のカセット金型と、カセット金型挿入凹部に
挿入されたカセット金型を離脱不能に固定する固定手段
とを有し、固定側ベースプレートの裏面には、スペーサ
プレートと、スペーサプレートに設けられた凹部に対し
嵌合可能かつ脱出可能なランナープレートとが設けられ
ており、ランナープレートは、複数のカセット金型とオ
ーバーラップするようにベースプレートの裏面に固着し
てあり、スペーサプレートは、ベースプレートに対し接
離可能であり、ランナープレートの凹部内面との対接面
に刻設されたランナー溝は、カセット金型に設けられた
ランナーとオーバーラップ部で連通していることを特徴
とする。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1において、金型は固定側金型Pと可動
側金型Qとにより構成される。まず、固定側金型Pにつ
いて説明する。固定側取付板1には、スプルー2aが形
成されたノズルブッシュ2がロケーティングリング3を
介して取り付けてある。ノズルブッシュ2には、射出成
形機のノズル(図示省略)が嵌合する。また、固定側取
付板1には、4本のサポート軸10が固着してある(図
2参照)。なお、固定側取付板1には、ランナーロック
ピン32が取り付けてあり、その先端は後述のランナー
8aに至っており、また先端部はアンダーカット状とな
っている。
【0010】スペーサプレート5は、受板4に固着して
あり後述のランナープレート6を挿置し得る凹部5aが
形成してある。
【0011】固定側ベースプレート7は、サポート軸1
0に摺動自在に支持されてスペーサプレート5の図1右
側に配置されている。固定側ベースプレート7にはその
厚み方向に、図2のように、カセット金型挿入凹部7b
が所定間隔をおいて上下方向に2段,左右方向に2列の
合計4個、同一矩形断面形状で開けられている。説明
上、図2の左上のカセット金型挿入凹部を、7b1,左
下,右上,右下のそれをそれぞれ7b2,7b3,7b
4とする。固定側ベースプレート7には、各カセット金
型挿入凹部7bの図2左上及び図2右下の位置に位置決
めピン21が取り付けてある。位置決めピン21は固定
側ベースプレート7に遊嵌されて出没自在であり、図
4,6に示されるように後方を押圧ばね29で押圧され
ている。位置決めピン21の先端部21aは、テーパー
状となっている。位置決めピン21は固定側カセット金
型8の前つば部8dに嵌合して固定側カセット金型8の
位置決めを行う。また固定側ベースプレート7には各カ
セット金型挿入凹部7bの図2右上及び左下の位置に永
久磁石22が埋め込まれており、永久磁石22は、図4
のように固定側カセット金型8の前つば部8dに当接す
る。
【0012】固定側ベースプレート7の裏面側には、3
本の断面略矩形のキー溝7aが面方向上下に形成してあ
る。説明上、図2の左のキー溝を7a1、中,右のそれ
をそれぞれ7a2,7a3とする。各キー溝7aは、図
1,2のように、上下のカセット金型挿入凹部7bに一
部がオーバーラップする形で形成してあり、中のキー溝
7a2は、全てのカセット金型挿入凹部7bとオーバー
ラップしている。このオーバーラップした部分7cで、
後述する固定手段である固定キー9がカセット金型8の
後つば部8eを係止する。固定側ベースプレート7に
は、可動側ベースプレート16をガイドするために4本
のガイド軸11が固着してある。また、固定側ベースプ
レート7には、上下端にそれぞれスペーサー12が固着
してあり、型締めが行われたときにスペーサー12が可
動側ベースプレートに当接して、固定側カセット金型8
と可動側カセット金型17との間に無理な力が生じない
ようになっている。また、固定側ベースプレート7は、
図示しない制限ボルトを介して可動側金型Qと連結さ
れ、この可動側金型Qが固定側金型Pに対して所定量以
上移動したときに制限ボルトを介して可動側金型Qに追
従して移動してスペーサプレート5から離反するように
なっている。
【0013】図1のように、固定側ベースプレート7の
裏側の中央部にはランナープレート6が固着してあり、
このランナープレート6は、受板4に固着してあるスペ
ーサプレート5の凹部5a内に嵌合可能である。そして
ランナープレート6は、4個のカセット金型8の全てと
オーバーラップしている。ランナープレート6は、図1
左側より見ると、図3のようにランナー溝が形成してあ
り、このランナー溝は、上下方向の所定長さの縦ランナ
ー溝6b及びそれらの端部より左右に延びる横ランナー
溝6aからなるものである。ランナープレート6の厚さ
は、スペーサプレート5の厚さと略等しくなっている。
ランナープレート6は、固定側ベースプレート7に取付
孔6cでねじ留めすることにより固着してあるので、受
板4と固定側ベースプレート7との間が開かれると、ラ
ンナープレート6は凹部5a内から脱出する。中央位置
に設けられたスプルー2aより溶融した材料をゲート8
cにまで送るに際して、カセット金型8とオーバーラッ
プするランナープレート6とスペーサプレート5との対
接面において、このランナー溝6a,6b内を溶融材料
が流れる構成としたため、このランナープレートがカセ
ット金型8とオーバーラップして溶融材料がカセット金
型挿入凹部7bとカセット金型8とのすきまに入り込む
のが防止される。
【0014】固定側カセット金型8は、前つば部8d及
び後つば部8eを有しており、図1のように、前つば部
8dを固定側ベースプレート7の前面に係止し、後つば
部8eをキー溝7aに挿入された固定キー9で係止する
ことにより、ベースプレート7に固定される。説明上、
カセット金型挿入凹部7b1,7b2,7b3,7b4
に挿脱されるカセット金型8をそれぞれ、81,82,
83,84とする。前つば部8dは図4のように上下方
向にも形成してあり、固定側カセット金型8を固定側ベ
ースプレート7に組み込んだときに、図4,6のよう
に、位置決めピン21に対向する位置に位置決め孔8f
が形成してある。固定側カセット金型8の前面には、キ
ャビティ8bが形成してあり、可動側カセット金型17
のキャビティ17aと合体して成形品の形状を形づく
る。固定側カセット金型8の裏面にはランナー8aが形
成してあり、更にランナー8aの端部より固定側カセッ
ト金型8の前面に向かって3本のランナー8gが形成し
てあり(図2参照)、その先端はゲート8cとなってい
る。
【0015】次に固定側固定キー9の構成について説明
する。固定キー9はキー溝7a1,7a2,7a3にそ
れぞれ挿入される3本のキー91,92,93が、図2
のように上端部で連結部材9gにより連結されて一体と
なって、くし歯状を形づくっている。キー91,92,
93には、カセット金型8を係止する側に図1のように
つば部が形成してあり、このつば部で固定側カセット金
型8の係止部つまり後つば部8eを係止するようになっ
ている。また、キー91,92,93には、カセット金
型8を係止する側に、図2のようにカセット金型81,
82の上下長さより若干長い切欠部9aがいずれも同一
高さ位置に形成してある。切欠部9aの幅は、この切欠
部がカセット金型81,82の対向位置にきたときに、
後つば部8eとキー91,92,93との係止が解除さ
れる幅となっている。次に、キー91,92,93の線
端部側のカセット金型83,84を係止する部分の長さ
は、上下のカセット金型81と83との間の隙間間隔,
又上下のカセット金型82と84との間の隙間間隔より
短くなっている。従って固定キー9をある長さ移動させ
たとき、カセット金型83,84を係止している部分は
上下のカセット金型81と83との間の隙間,又上下の
カセット金型82と84との間の隙間に移動し、切欠部
9aはカセット金型81,82の対向位置に移動するた
め、カセット金型81,82,83,84はキー91,
92,93との係止が解除される。
【0016】次に可動側金型Qについて説明する。図1
において、可動側取付板13は図示しない射出成形機の
可動部材(図示せず。)に取り付けてあり、固定側金型
Pの方向へ進退可能となっている。可動側取付板13に
は、スペーサーブロック14,受板15及び可動側ベー
スプレート16が固着してある。
【0017】可動側ベースプレート16には、固定側金
型Pのベースプレート7と同様に、4個のカセット金型
挿入凹部16bが厚み方向に形成してあり、また可動側
ベースプレート16には、各カセット金型挿入凹部16
bの上方及び下方の対角線位置に2つの位置決めピンが
取り付けてあり(図示省略)、その構造は固定側金型P
の位置決めピン21と同様である。また、固定側金型P
と同様にして永久磁石が各カセット金型挿入凹部16b
の上方及び下方の上記位置決めピンと逆対角線位置に埋
め込まれている(図示省略)。
【0018】可動側ベースプレート16の裏面側には、
固定側と同様に3本の断面略矩形のキー溝16aが面方
向上下に形成してある。
【0019】可動側カセット金型17は、底板17g,
受板17h,スペーサプレート17f,第1の型板17
i及び第2の型板17jをこの順で固着して構成してあ
る。底板17gは図1のように受板17hに対して左右
方向に長くなっており、この部分が後つば部となってお
り、また第2の型板17jが底板17g等より左右及び
上下方向に長くなっており、この部分が前つば部となっ
ている。なお、前つば部には上記位置決めピンと対向す
る位置に位置決め孔が形成してある(図示省略)。第2
の型板17jの前面には、キャビティ17aが形成して
あり、またコアピン17bが取り付けてある。
【0020】可動側カセット金型17内には、第1の成
形品突出し機構が設けてある。第1の成形品突出し機構
は、第1の突出し板17c,17d及びそれに固定され
た第1の突出しピン17eをスペーサプレート17fの
内部に形成された空間に収め、第1の突出しピン17e
をこの空間とキャビティ17aとを結ぶ貫通孔にスライ
ド自在に遊嵌させた構造となっている。また、スペーサ
プレート17fの内部空間において第1の突出し板17
dと第1の型板17iとの間に、圧縮ばねからなる戻し
ばねが設けてあり(図示省略)、第1の突出しピン17
e及び第1の突出し板17c,17dを後退する方向へ
付勢している。更に、底板17gと受板17hには第1
の突出し板17cと対向する位置に貫通孔17kが設け
てある。なお、突出しピン17eの前進は、後述の第2
の突出し機構の突出しピン19eが貫通孔17kを通っ
て突出し板17cを押圧することにより行われる。この
ように第1の突出し機構は、それ自体で独立しているた
め、キャビティ17aの形状に応じて最適の位置に突出
しピン17eを設けることが可能となる。突出し板17
c,17dには、後向きにセンサーピン33が固定して
あり、この先端は、図5のように、受板17h,底板1
7gに開けられた貫通孔を通って受板15に設けられた
近接スイッチ等からなる検出センサー26と対応してい
る。突出し板17c,17dが後退すると、センサーピ
ン33の先端が検出センサー26に近接し、突出しピン
17eの後退が検出される。
【0021】可動側固定キー18も固定側金型Pの固定
キー9と同様に、3本のキーが上端部で連結部材により
連結されて一体となったくし歯状となっている(図示省
略)。固定キー18のカセット金型17を係止する側に
つば部が形成してあり、このつば部でカセット金型17
の後つば部を係止する点,固定キー18のカセット金型
17を係止する側には所定位置に所定長さ,幅の切欠部
が形成してある点等は固定側金型Pの固定キー9と同様
である。
【0022】カセット金型17の後方には、第2の突出
し機構が設けてある。第2の突出し機構は、第2の突出
し板19c,19d及びそれに固定された8個の第2の
突出しピン19eをスペーサブロック14の内部に形成
された空間に収め、また、カセット金型17の貫通孔1
7kと対応する貫通孔15aを受板15に開け、8個の
突出しピン19eのうち2個づつをそれぞれ各カセット
金型17内に設けられた第1の突出し板17cに対向す
る貫通孔15a,17kに遊嵌させた構造となってい
る。また図5のように、第2の突出し板19c,19d
にはリターンピン23が固定してあり、リターンピン2
3上の突出し板19dとベースプレート16との間に
は、圧縮ばねからなる戻しばね24が巻回してあり、突
出しピン19eを後退する方向へ付勢している。第2の
突出しピン19eの前進は、透孔13aより進入する突
出ロッド(図示せず)により突出し板19cを押圧する
ことにより、行われる。
【0023】次に作用を説明する。型開き状態のもと
で、作りたい成形品の固定側カセット金型8をPL面よ
り固定側カセット金型挿入凹部7bに挿入する。すると
固定側カセット金型8の前つば部8d上の位置決め孔8
fに位置決めピン21が嵌合しかつ永久磁石22により
前つば部8dが吸着され、固定側カセット金型8の脱落
が防止される。次に、くし歯状の固定キー9の各キー9
1,92,93を各キー溝7a1,7a2,7a3に差
し込むと、固定キー9のつば部が、固定側カセット金型
8の後つば部8eを係止して、固定側カセット金型8が
固定側ベースプレート7に固定される。キー91,9
2,93は全てが連結されているので、一度の挿入操作
により全ての固定側カセット金型8を同時に固定するこ
とができる。可動側カセット金型17も、固定側カセッ
ト金型8と同様にして、可動側カセット金型挿入凹部1
6bに挿入してくし歯状の固定キー18をキー溝16a
に差し込んで四つの可動側カセット金型17を可動側ベ
ースプレート16に一度に固定する。なお可動側カセッ
ト金型17をカセット金型挿入凹部16bに差し込む
と、貫通孔17kに第2の突出しピン19eが差し込ま
れる。
【0024】次に型締めを行うと、スペーサ12が可動
側ベースプレート16に当接し、また固定側ベースプレ
ート7及び可動側ベースプレート16のPL面が閉じて
キャビティ8b,17aが形成される。
【0025】そして射出成形機のホッパより投入された
ペレットがシリンダ内のスクリュにより前進され、また
加熱され、溶融した成形材料がノズルより、スプルー2
aを通ってランナープレート6とスペーサプレート5と
の対接面において、ランナー溝6b及び6aを通過し、
更に固定側カセット金型8のランナー8a,8gを通っ
てゲート8cよりキャビティ8b,17a内に流れ込
む。この際、ランナープレート6とカセット金型8とを
オーバーラップさせてランナー同士が容易に連つうでき
るような構成であっても、カセット金型8とカセット金
型挿入凹部7bとの間の隙間に溶融した成形材料が流れ
込むことがない。
【0026】キャビティ8b,17a内の成形材料が固
まると、PL面を所定量だけ開く。すると、成形材料が
ゲート8cの部分で切り離されて、成形品はキャビティ
17a側に残る。一方、PL面の開き動作で突出ロッド
(図示せず)が透孔13aより進入し、この突出ロッド
に押圧されて第2の突出し機構の突出し板19c,19
d及び突出しピン19eが前進する。すると、突出しピ
ン19eが第1の突出し機構の突出し板17c,17d
及び突出しピン17eを押圧して前進させ、キャビティ
17a内の成形品を突き出す。
【0027】成形品の突き出し後はPL面をさらに所定
量だけ開く。すると、固定側ベースプレート7がスペー
サプレート5から離反し、この動作によってランナー部
で固化した成形材料からランナーロックピン32の先端
のアンダーカット部が引かれ、固化したランナー部の成
形材料が自然に落下して取り除かれる。図1から明らか
なように、ランナーが平面的に延伸している部分は、カ
セット金型8の底面とスペーサプレート5との対接面
と、ランナープレート6のランナー溝6a,6bとに形
成されているため、受け板4およびスペーサプレート5
と、固定側ベースプレート7およびランナープレート6
との間が型開きすることにより、固化したランナー部の
成形材料は取り除かれる。
【0028】仮に、ランナープレート6がスペーサプレ
ート5と一体的に受け板4に固着されていると、ランナ
ー溝6a,6bにあたる部分で固化した成形材料を取り
除くことはできない。逆にランナープレート6がスペー
サプレート5と一体的に固定側ベースプレート7に固着
されていると、カセット金型8のランナー8aの部分で
固化した成形材料を取り除くことはできない。
【0029】この後同じ成形品を作る場合は、型締めを
行うが、その前に後退検出センサー26により第1の突
出し機構の第1の突出しピン17eが後退していること
の確認を行う。すなわち、型締めを行うと、この動作と
ともに透孔13aより突出ロッド(図示せず)が退出
し、これに伴なって、第2の突出し機構の突出し板19
c,19d及び突出しピン19eが戻しばね24の付勢
力で後退するとともにこれに追従して第1の突出し機構
の突出し板17c,17d及び突出しピン17eが戻し
ばね(図示せず。)の付勢力で所定位置に後退する。こ
のときに突出しピン17eが所定位置に後退せず、その
まま型締めを行うと、突出しピン17eが固定側カセッ
ト金型8に衝突し、特に図示しないが固定側カセット金
型8にスライドコア等が設けてある場合には、突出しピ
ン17eの破損等を生じる危険性がある。しかし、検出
センサー26により突出しピン17eの後退を確認する
ため、この危険性を回避できる。型締め後上記と同様に
して射出成形を行う。
【0030】カセット金型の交換を行う場合は、型開き
状態のままでくし歯状の固定キー9を所定距離だけ上昇
させる。すると、切欠部9aが上方のカセット金型8
1,82に対向的に位置し、下方のカセット金型83,
84を係止していた固定キー9の部分が上下のカセット
金型間に位置するために、カセット金型81〜84の係
止が解除される。しかし、永久磁石22により固定側カ
セット金型8は固定側ベースプレート7に吸着してお
り、落下が防止される。そこでPL面側よりこれらの固
定側カセット金型8を取り外す。そして新たな固定側カ
セット金型8を上記と同様にしてカセット金型挿入凹部
7bに挿入し、固定キー9で固定する。可動側も、固定
側と同様の手順により、可動側カセット金型17の交換
を行う。
【0031】複数のカセット金型8,17の交換を固定
キー9,18のわずかなスライドで同時に行うことがで
きるため、交換作業の時間を短くすることができる。ま
た、可動側カセット金型17の交換時にそのキャビティ
の形状に応じた最適の位置に第1の突出しピン17eを
設けておけば、第2の突出しピン19eの位置を設計変
更することのない簡単な構成で成形品の適正位置を押圧
して成形品を取り出すことができる。カセット金型の交
換が終わると、上記と同様にして再び射出成形を行う。
【0032】次に位置決め部の他の実施例を説明する。
図6において、位置決めピン21が出没自在に設けてあ
るベースプレート7の表面部分には位置決めピン21を
取り囲むように、円錐台の孔34が開けてあり、この孔
34に皿ばね27が自由状態で固定側ベースプレート7
の表面より突出し、力が加わると圧縮されて孔34の中
に埋没する状態で設置してある。従って皿ばね27は位
置決めピン21と嵌合する固定側カセット金型8の位置
決め孔8fの周辺を固定側ベースプレート7側より押圧
することができる。固定側カセット金型8と固定側ベー
スプレート7とは表面に油が付着する等して両者間に大
きな付着力が生じて固定側カセット金型8の交換時に、
このカセット金型が取り外しにくくなる場合があるが、
上記の皿ばね27を設けることにより位置決めピン21
と位置決め孔8fとの離反を容易にしてカセット金型8
が取り外し易くなる。また、位置決めピン21及び位置
決め孔8fを複数か所設ける場合には、複数か所の位置
決めピン21に対してカセット金型8を均等に引き出し
て取り外さなければ、こじれてこのカセット金型を取り
外すことができなくなるが、皿ばね27は位置決めピン
21側よりカセット金型8を均等に押出そうとするた
め、カセット金型8,17を無理な力を作用させること
なく離反することができる。なお、皿ばね27のばね力
を永久磁石22の吸引力より小さくすれば、カセット金
型8を固定側ベースプレート7の表面に吸着された状態
に維持できる。また皿ばね27のばね力を永久磁石22
の吸着力よりも大きくしてもよい。これにより固定キー
9を抜いたとき永久磁石22の吸着力に抗して皿ばね2
7のばね力で固定側カセット金型8が固定側ベースプレ
ート7の表面より浮き上がり、カセット金型の交換作業
がより容易となる。なお、皿ばね27のばね力で固定側
カセット金型8が固定側ベースプレート7の表面より浮
き上った状態でも固定側カセット金型8は永久磁石22
により固定側ベースプレート7側に引かれるため、これ
以上の離反が防止されて固定側カセット金型8の落下を
防止できる。
【0033】上記の説明は、皿ばね27を固定側ベース
プレート7に設ける場合について説明したが、カセット
金型8に設けてもよく、また可動側においても本実施例
が適用できることはいうまでもない。また皿ばね27に
限らず、圧縮ばね等,所定の押圧力が生じるものは離反
作用を起こすものとして利用可能である。
【0034】本実施例ではカセット金型をPL面側より
挿脱し、カセット金型の固定をベースプレートの面方向
に挿脱される固定キーにより行うため、操作が簡単であ
り、ロボット等を用いた自動化を極めて容易に行うこと
ができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、固定側ベースプレートの裏面
側にランナープレートを固着し、このランナープレート
がスペーサプレートに設けられた凹部内に嵌合可能かつ
脱出可能にするとともに、ランナープレートとスペーサ
プレート凹部との対接面にランナー溝を刻設してあるの
で、ランナープレートとカセット金型とをオーバーラッ
プさせてカセット金型とカセット金型挿入凹部との間の
隙間に溶融した成形材料が流れ込むことがない。すなわ
ち、平面方向のランナー同士や厚さ方向のランナー同士
が連通するのではなく、厚さ方向のランナーと平面方向
のランナーとを連通させる構成であるため、ばりの発生
の防止と組立の容易化とが両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型装置を種々の位置で切断した横断
面図
【図2】第1図のA−A線で切断した縦断面図
【図3】ランナープレートの正面図
【図4】カセット金型の位置決め及び脱落防止機構を示
す縦断面図
【図5】第2の突出し機構の後退機構及び第1の突出し
機構の後退を検出する検出機構を示す断面図
【図6】他の実施例における位置決めピンと位置決め孔
との離反機構を示す横断面図
【符号の説明】
5 スペーサプレート 5a 凹部 6 ランナープレート 6a ランナー溝(横ランナー溝) 6b ランナー溝(縦ランナー溝) 7 固定側ベースプレート 7b 固定側カセット金型挿入凹部 7c オーバラップした部分 8 固定側カセット金型 8a ランナー 8g ランナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉沢 悟 東京都墨田区太平四丁目1番1号 株式会 社精工舎内 (72)発明者 向後 一彦 東京都墨田区太平四丁目1番1号 株式会 社精工舎内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側ベースプレートを有する固定側金
    型と、上記固定側金型に対し型開き位置と型閉じ位置と
    の間を移動可能な可動側金型と、上記固定側ベースプレ
    ートにその厚み方向に形成してある複数のカセット金型
    挿入凹部と、上記両金型の型開き状態において、上記カ
    セット金型挿入凹部に挿脱可能な複数のカセット金型
    と、上記カセット金型挿入凹部に挿入された上記カセッ
    ト金型を離脱不能に固定する固定手段とを有し、 上記固定側ベースプレートの裏面には、スペーサプレー
    トと、上記スペーサプレートに設けられた凹部に対し嵌
    合可能かつ脱出可能なランナープレートとが設けられて
    おり、 上記ランナープレートは、上記複数のカセット金型とオ
    ーバーラップするように上記ベースプレートの裏面に固
    着してあり、 上記スペーサプレートは、上記ベースプレートに対し接
    離可能であり、 上記ランナープレートの上記凹部内面との対接面に刻設
    されたランナー溝は、上記カセット金型に設けられたラ
    ンナーと上記オーバーラップ部で連通していることを特
    徴とする射出成形金型装置。
JP8270595A 1995-04-07 1995-04-07 射出成形金型装置 Pending JPH07266380A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0459321A (ja) * 1990-06-29 1992-02-26 Seikosha Co Ltd 射出成形金型装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0459321A (ja) * 1990-06-29 1992-02-26 Seikosha Co Ltd 射出成形金型装置

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