JP2546534Y2 - カセット式射出成形金型装置 - Google Patents

カセット式射出成形金型装置

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JP2546534Y2
JP2546534Y2 JP1995000756U JP75695U JP2546534Y2 JP 2546534 Y2 JP2546534 Y2 JP 2546534Y2 JP 1995000756 U JP1995000756 U JP 1995000756U JP 75695 U JP75695 U JP 75695U JP 2546534 Y2 JP2546534 Y2 JP 2546534Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、カセット式射出成形
金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機に用いられるカセット式金型
装置は、ベース金型の中に小型のカセット金型を組み込
むことが行われている。これにより、ベース金型を共通
にして、小型のカセット金型のみを交換して、種々の製
品形状に対応させることができ、金型製作費用の削減を
図ることができる。
【0003】ところで、成形品をキャビティより取り出
しにくい等の場合、成形品突出し機構が設けられるが、
従来、成形品突出し機構は、ベース金型よりカセット金
型まで貫通する1本の突出しピンを設けて、この突出し
ピンをキャビティ側に動かすことにより行うか(例えば
実公昭58−42100号公報)、あるいはカセット金
型に突出し板およびこの突出し板を固定された突出しピ
ンを設けるとともに、ベース金型にカセット金型側の突
出し板を押圧可能な突出しピンを設け、ベース金型側の
突出しピンをカセット金型側に動かして突出し板を介し
てカセット金型側の突出しピンをキャビティ側に動かす
ことにより行うようにしていた(例えば特開昭57−1
52908号、実開昭57−165356号)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、前者の構造
では、突出しピンが設けてある位置は変えることができ
ず、常に、その位置で突出しを行わなければならず、カ
セット金型のキャビティの形状によっては、突出しの位
置が不適当となり、突出しが不十分になったり、成形品
に傷が付いたりした。また、突出し位置を最良の位置に
しようとする場合は、ベース金型まで作り変えなければ
ならず、金型製作費用の削減の意図に反する結果となっ
ていた。
【0005】また、後者の構造では、カセット金型の交
換時等にカセット金型を取り外したときにそのときの衝
撃等でベース金型側の突出しピンがカセット金型側の突
出し板の後退限位置よりも前方に突出し、その後にカセ
ット金型をベース金型に挿入するときにベース金型側の
突出しピンにカセット金型側の突出し板が衝突すること
があり、その衝撃でベース金型側の突出しピンが破損す
るという問題がある。そこで本考案の目的は、金型製作
費用の削減を図り、かつ最良の突出し位置を得ることが
可能であり、しかもカセット金型の交換時等に突出し機
構が破損することがないカセット式射出成形金型装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案の特徴は、可動側
金型とこの可動側金型内に挿脱されるカセット金型とを
し、カセット金型には、キャビティ内へ突出する進出
位置とキャビティから 退避する後退位置に変位可能に設
けられる第1の突出しピンと、第1の突出しピンをキャ
ビティから退避する方向へ付勢する第1の戻しばねと
1の突出しピンの後端部に固着される第1の突出し板
、第1の突出し板の背面全面と面接合して当該第1の
突出し板の後退位置を規制する受板とが内蔵されてお
、可動側金型には、先端部が受板を貫通して第1の突
出し板の背面に当接し第1の突出し板を押圧して第1の
突出しピンを第1の戻しばねの付勢力に抗して進出位置
に変位させるとともに第1の突出し板の押圧位置から後
退する第2の突出しピンと、第2の突出しピンを後退す
る方向へ付勢する第2の戻しばねとが内蔵されていると
ころにある。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1において、金型は固定側金型Pと可動
側金型Qとにより構成される。まず、固定側金型Pの構
成について説明する。固定側取付板1には、スプルー2
aが形成されたノズルブッシュ2がロケーティングリン
グ3を介して取り付けてある。ノズルブッシュ2には射
出成形機のノズル(図示省略)が嵌合する。また固定
付板1には、4本のサポート軸10が固着してある
(図2参照)。なお、固定側取付板1には、ランナーロ
ックピン32が取り付けてあり、その先端は後述のラン
ナー8aに至っており、また先端部はアンダーカット状
となっている。
【0008】スペーサープレート5は受板4に固着して
あり、後述のランナープレート6を挿置し得る凹部5a
が形成してある。
【0009】固定側のベースプレート7は、サポート軸
10に摺動自在に支持されてスペーサープレート5の図
1右側に配置されている。固定側のベースプレート7に
は、その厚み方向に図2示のように、所定間隔をおいて
上下方向に2段,左右方向に2列の合計4個のカセット
金型挿入凹部7bが同一矩形断面形状で開けられてい
る。説明上、図2の左上のカセット金型挿入凹部を7b
1,左下,右上,右下のそれをそれぞれ7b2,7b
3,7b4とする。固定側のベースプレート7には、各
カセット金型挿入凹部7bの図2左上及び図2右下の位
置に位置決めピン21が取り付けてある。位置決めピン
21は、ベースプレート7に遊嵌されて出没自在であ
り、図4に示されるように後方を押圧ばね29で押圧さ
れている。位置決めピン21の先端部21aはテーパー
状となっている。位置決めピン21は、固定側のカセッ
ト金型8の前つば部8dに嵌合して固定側のカセット金
型8の位置決めを行う。また固定側のベースプレート7
には、各カセット金型挿入凹部7bの図2右上及び左下
の位置に永久磁石22が埋め込まれており、この永久磁
石は固定側のカセット金型8の前つば部8dに当接する
(図4参照)。
【0010】固定側のベースプレート7の裏面側には、
3本の断面略矩形のキー溝7aが面方向上下に形成して
ある。説明上、図2の左のキー溝を7a1,中,右のそ
れをそれぞれ7a2,7a3とする。各キー溝7aは、
図1,2示のように、上下のカセット金型挿入凹部7b
に一部がオーバーラップする形で形成してあり、中のキ
ー溝7a2は全てのカセット金型挿入凹部7bとオーバ
ーラップしている。このオーバーラップした部分7c
で、後述するように固定キー9がカセット金型8の後つ
ば部8eを係止する。固定側のベースプレート7には、
可動側のベースプレート16をガイドするために4本の
ガイド軸11が固着してある。また、固定側のベースプ
レート7には、上下端にそれぞれスペーサー12が固着
してあり、型締めが行われたときにスペーサー12が可
動側のベースプレート16に当接して、カセット金型8
と可動側のカセット金型17との間に無理な力が生じな
いようになっている。また、固定側のベースプレート7
は、図示しない制限ボルトを介して可動側金型Qと連結
され、この可動側金型が固定側金型Pに対して所定量以
上移動したときに、制限ボルトを介して、可動側金型Q
に追従して移動してスペーサープレート5から離反する
ようになっている。
【0011】ランナープレート6は、固定側のベースプ
レート7の裏側に固着してある。ランナープレート6
は、図2示のように、固定側のベースプレート7の裏側
の中央部に固着してあり、4個のカセット金型挿入凹部
7bの全てとオーバーラップしている。ランナープレー
ト6は、図1左側より見ると図3のようになっており、
上下方向の所定長さの縦ランナー6b及びそれらの端部
より左右に延びる横ランナー6a,6aが刻設してあ
る。ランナープレート6の厚さは、スペーサープレート
5の厚さと略等しくなっている。ランナープレート6
は、固定側のベースプレート7に取付孔6cでねじ
することにより固着してある。中央位置に設けられたス
プルー2aより溶融した材料をゲート8cにまで送るに
際して、カセット金型挿入凹部7bとオーバーラップす
るランナープレート6を設け、このランナープレート6
の上を溶融材料を流すこととしたため、ランナープレー
ト6がカセット金型8とオーバーラップして、溶融材料
がカセット金型挿入凹部7bとカセット金型8とのすき
まに入り込むのが防止される。
【0012】固定側のカセット金型8は、前つば部8d
及び後つば部8eを有しており、図1示のように、この
前つば部8dを固定側のベースプレート7の前面に係止
し、後つば部8eをキー溝7aに挿入された固定キー9
で係止することにより、ベースプレート7に固定され
る。説明上、カセット金型挿入凹部7b1,7b2,7
b3,7b4に挿脱されるカセット金型8を、それぞれ
81,82,83,84とする。前つば部8dは、図4
示のように上下方向にも形成してあり、固定側のカセッ
ト金型8を固定側のベースプレート7に組み込んだとき
に、位置決めピン21に対向する位置には位置決め孔8
fが形成してある。固定側のカセット金型8の前面に
は、キャビティ8bが形成してあり、可動側のカセット
金型17のキャビティ17aと合体して成形品の形状を
形づくる。固定側のカセット金型8の裏面には、ランナ
ー8aが形成してあり、更にランナー8aの端部より固
定側のカセット金型8の前面に向かって3本のランナー
8gが形成してあり(図2参照)、その先端はゲート8
cとなっている。
【0013】次に、固定側固定キー9について説明す
る。固定キー9は、キー溝7a1,7a2,7a3にそ
れぞれ挿入される3本のキー91,92,93が、図2
示のように上端部で連結部材9gにより連結されて一体
となっており、くし歯状を形づくっている。キー91,
92,93には、カセット金型8を係止する側に図1示
のようにつば部が形成してあり、このつば部で固定側の
カセット金型8の後つば部8eを係止するようになって
いる。また、キー91,92,93には、金型8を係止
する側に図2示のようにカセット金型81,82の上下
長さより若干長い切欠部9aが、いずれも同一高さ位置
に形成してある。切欠部9aの幅は、切欠部9aがカセ
ット金型81,82の位置にきたときに、後つば部8e
とキー91,92,93との係止が解除される幅となっ
ている。次に、キー91,92,93の先端部側のカセ
ット金型83,84を係止する部分の長さは、上下のカ
セット金型81と83との間のすきま間隔,又、上下の
カセット金型82と84との間のすきま間隔より短くな
っている。従って固定キー9をある長さ移動させたと
き、カセット金型83,84を係止している部分は、上
下のカセット金型81と83との間のすきま,又、上下
のカセット金型82と84との間のすきまに移動し、切
欠部9aはカセット金型81,82の位置に移動するた
め、カセット金型81,82,83,84は、キー9
1,92,93との係止が解除される。
【0014】次に可動側金型Qの構成について説明す
る。図1において、可動側取付板13は図示しない射出
成形機の可動部材(図示せず。)に取り付けてあり、固
定側金型Pの方向へ進退可能となっている。
【0015】可動側取付板13には、スペーサーブロッ
ク14,受板15及び可動側のベースプレート16が固
着してある。
【0016】可動側のベースプレート16には、固定側
金型Pのベースプレート7と同様に、4個のカセット金
型挿入凹部16bが厚み方向に形成してあり、また可動
側のベースプレート16には、各カセット金型挿入凹部
16bの上方及び下方の対角線位置に2つの位置決めピ
ンが取り付けてあり(図示省略)、その構造は固定側金
型Pの位置決めピン21と同様である。また、固定側金
型Pと同様にして永久磁石が各カセット金型挿入凹部1
6bの上方及び下方の上記位置きめピンと逆対角線位置
に埋め込まれている(図示省略)。
【0017】可動側のベースプレート16の裏面側に
は、固定側と同様に、3本の断面略矩形のキー溝16a
が面方向上下に形成してある。
【0018】可動側のカセット金型17は、底板17
g,受板17h,スペーサープレート17f,第1の型
板17i及び第2の型板17jをこの順で固着して構成
してある。底板17gは、図1示のように受板17hに
対して左右方向に長くなっており、この部分が後つば部
となっており、また第2の型板17jが底板17g等よ
り左右及び上下方向に長くなっており、この部分が前つ
ば部となっている。なお、前つば部には、上記位置決め
ピンと対向する位置に位置決め孔が形成してある(図示
省略)。第2の型板17jの前面には、キャビティ17
aが形成してあり、またコアピン17bが取り付けてあ
る。
【0019】可動側のカセット金型17内には、第1の
成形品突出し機構が設けてある。第1の成形品突出し機
構は、第1の突出し板17c,17d及びそれに固定さ
れた第1の突出しピン17eを、スペーサープレート1
7fの内部に形成された空間に収め、この第1の突出し
ピンをこの空間とキャビティ17aとを結ぶ貫通孔にス
ライド自在に遊嵌させた構造となって、このキャビティ
内へ突出する進出位置とこのキャビティか退避する
退位置に変位可能である。また、スペーサープレート1
7fの内部空間において、第1の突出し板17dと第1
の型板17iとの間に圧縮ばねからなる第1の戻しばね
が設けてあり(図示省略)、第1の突出しピン17e及
びの突出しピンの後端部が固着してある第1の突出し板
17c,17dを後退する方向へ付勢し、特にこの第1
の突出しピン17eをキャビティ17aから退避する方
向へ付勢している。そして、第1の突出し板17c,1
7dの退避する後退位置は受板17hにより規制され
もので、同時にこの第1の突出し板の背面は、この受板
の前面の全面をもって受けられるようになっている。
に底板17gと受板17hには第1の突出し板17cと
対向する位置に貫通孔17kが設けてあり、第2のとき
出しピン19eの先端部はこの貫通孔内に位置してい
る。なお、第1の突出しピン17eの前進駆動は、後述
の第2の突出し機構の第2の突出しピン19eの先端部
が貫通孔17kを通って突出し板17cを押圧すること
により行われる。このように第1の突出し機構はそれ自
体で独立しているため、キャビティ17aの形状に応じ
て最適の位置に第1の突出しピン17eを設けることが
可能となる。第1の突出し板17c,17dには、図5
示のように後向きにセンサーピン33が固定してあり、
この先端は、受板17h,底板17gの両方に開けられ
た貫通孔を通って受板15に設けられた近接スイッチ等
からなる検出センサー26と対応している。突出し板1
7c,17dが後退すると、センサーピン33の先端が
検出センサー26に近接し、第1の突出しピン17eの
後退位置が検出される。そのため、後述しているように
第1の突出しピン17eが突出しているために起る破損
が防止できる。
【0020】可動側固定キー18も固定側金型Pの固定
キー9と同様に、3本の固定キーが上端部で連結されて
一体となったくし歯状となっている(図示省略)。固定
キー18のカセット金型17を係止する側につば部が形
成してあり、このつば部でカセット金型17の後つば部
を係止する点,固定キー18のカセット金型17を係止
する側には所定位置に所定長さ,幅の切欠部が形成して
ある点等は固定側金型Pの固定キー9と同様である。
【0021】カセット金型17の後方には、第2の突出
し機構が設けてある。第2の突出し機構は、第2の突出
し板19c,19d及びそれに固定された8個の第2の
突出しピン19eをスペーサーブロック14の内部に形
成された空間に収め、またカセット金型17の貫通孔1
7kと対応する貫通孔15aを受板15に開け、8個の
突出しピン19eのうち2個づつをそれぞれ各カセット
金型17内に設けられた第1の突出し板17cに対向す
る連通孔15a,17kに遊嵌させた構造となってい
る。また、図5示のように、第2の突出し板19c,1
9dには、リターンピン23が固定してあり、リターン
ピン23上の第2の突出し板19dとベースプレート1
6との間には圧縮ばねからなる第2の戻しばね24が渡
設してあり、第2の突出しピン19eを後退する方向へ
付勢している。第2の突出しピン19eの前進は、透孔
13aより進入する突出ロッド(図示せず)が突出し板
19cを押圧することにより行われる。
【0022】次に、作用を説明する。型開き状態のもと
で、作りたい成形品の固定側のカセット金型8をPL面
より固定側のカセット金型挿入凹部7bに挿入する。す
ると固定側のカセット金型8の前つば部8d上の位置決
め孔8fに、位置決めピン21が嵌合しかつ永久磁石2
2により前つば部8dが吸着され、固定側のカセット金
型8の脱落が防止される。次に、くし歯状の固定キー9
をキー溝7aに差し込む。すると、固定キー9のつば部
が固定側のカセット金型8の後つば部8eを係止して、
固定側のカセット金型8が固定側のベースプレート7に
固定される。キー91,92,93は全てが連結されて
いるので、一度の挿入操作により全ての固定側のカセッ
ト金型8を固定することができる。可動側のカセット金
型17も固定側のカセット金型8と同様にして、可動側
のカセット金型挿入凹部16bに挿入してくし歯状の固
定キー18をキー溝16aに差し込んで、可動側のカセ
ット金型17を可動側のベースプレート16に固定す
る。可動側のカセット金型17をカセット金型挿入凹部
16bに挿入するときには、貫通孔17kに第2の突出
しピン19eが差し込まれるが、この差し込み時には第
2の突出しピン19eに第1の突出し板17cが衝突す
ることがなく、第2の突出しピン19eの破損が防止さ
れる。すなわち、第2の戻しばね24により、第2の突
出しピン19eが後退方向に付勢されているので、第2
の突出しピン19eが第1の突出し板17cの後退限位
置よりも前方に突出することがなく、これにより第2の
突出しピン19eと第1の突出し板17cとの衝突が防
止されて第2の突出しピン19eの破損が防止される。
【0023】そして、射出成形機のホッパより投入され
たペレットがシリンダ内のスクリュにより前進され、ま
た加熱され、溶融した成形材料がノズルより、スプルー
2aを通ってランナープレート6のランナー6b及び6
aへ至り、更に固定側のカセット金型8のランナー8
a,8gを通ってゲート8cよりキャビティ8b,17
a内に流れ込む。この際、ランナープレート6のカセッ
ト金型8とのオーバーラップによりカセット金型8とカ
セット金型挿入凹部7bとの間のすきまに溶融した成形
材料が流れ込むことがない。
【0024】キャビティ8b,17a内の成形材料が固
まると、PL面を所定量だけ開く。すると、成形材料が
ゲート8cの部分で切り離されて、成形品はキャビティ
17a側に残る。一方、PL面の開き動作で突出ロッド
(図示せず)が透孔13aより進入し、この突出ロッド
に押圧されて第2の突出し機構の第2の突出し板19
c,19d及び第2の突出しピン19eが前進する。す
ると、第2の突出しピン19eが第1の突出し機構の突
出し板17c,17d及び第1の突出しピン17eを押
圧して、第1の戻しばねの付勢力に抗して前進させ、キ
ャビティ17a内の成形品を突き出す。
【0025】成形品の突き出し後はPL面をさらに所定
量だけ開く。すると、固定側のベースプレート7がスペ
ーサプレート5から離反し、この動作によってランナー
部で固化した成形材料からランナーロックピン32の先
端のアンダーカット部が引かれ、固化したランナー部の
成形材料が自然に落下して取り除かれる。
【0026】この後同じ成形品を作る場合は、型締めを
行うが、その前に後退検出センサー26により第1の突
出し機構の第1の突出しピン17eが後退していること
の確認を行う。すなわち、型締めを行うと、この動作で
透孔13aより突出ロッド(図示せず)が退出し、これ
に伴なって第2の突出し機構の第2の突出し板19c,
19d及び第2の突出しピン19eが戻しばね24の付
勢力で後退するとともにこれに追従して第1の突出し機
構の突出し板17c,17d及び第1の突出しピン17
eが第1の戻しばね(図示せず。)の付勢力で所定位置
に後退する。したがって、第1の突出しピン17eは元
位置に復帰しているため、固定側のカセット金型8に衝
突して破損することは防止される。もし、第1の突出し
ピン17eが所定位置に後退せず、そのまま型締めを行
うと、第1の突出しピン17eが固定側のカセット金型
8に衝突し、特に固定側のカセット金型8にスライドコ
ア等が設けてある場合には第1の突出しピン17eの破
損等を生じる危険性がある。しかし、検出センサー26
により第1の突出しピン17eの後退を確認するため、
この危険性を回避できる。型締め後上記と同様にして射
出成形を行う。
【0027】カセット金型の交換を行う場合は、型開き
状態のままでくし歯状の固定キー9を所定距離だけ上昇
させる。すると、切欠部9aが上方のカセット金型8
1,82に位置し、下方のカセット金型83,84を係
止していた固定キー9の部分が上下のカセット金型間に
位置するために、カセット金型81〜84の係止が解除
される。しかし永久磁石22により固定側のカセット金
型8は固定側のベースプレート7に吸着しており、落下
が防止される。そこでPL面側よりこれらの固定側のカ
セット金型8を取り外す。そして新たな固定側のカセッ
ト金型8を上記と同様にしてカセット金型挿入凹部7b
に挿入し、固定キー9で固定する。可動側も、固定側と
同様の手順により、可動側のカセット金型17の交換を
行う。カセット金型8,17の交換を固定キー9,18
のわずかなスライドで行うことができるため、交換作業
の時間を短くすることができる。また、可動側のカセッ
ト金型17の交換時にそのキャビティの形状に応じた最
適の位置に第1の突出しピン17eを設けておけば、第
2の突出しピン19eの位置を設計変更することのない
簡単な構成で成形品の適正位置を押圧して成形品を取り
出すことができる。また、可動側のカセット金型17の
交換時には上述の可動側のカセット金型17をカセット
金型挿入凹部16bに挿入するときと同様にして第2の
突出しピン19eの破損が防止される。カセット金型の
交換が終わると、上記と同様にして再び射出成形を行
う。
【0028】次に位置決め部の他の実施例を説明する。
図6において、位置決めピン21が出没自在に設けてあ
るベースプレート7の表面部分には、位置決めピン21
を取り囲むように、円錐台の孔34が開けてあり、この
孔34に皿ばね27が自由状態で固定側のベースプレー
ト7の表面より突出し、力が加わると圧縮されて孔34
の中に埋没する状態で設置してある。従って皿ばね27
は位置決めピン21と嵌合する固定側のカセット金型8
の位置決め孔8fの周辺を固定側のベースプレート7側
より押圧することができる。固定側のカセット金型8と
固定側のベースプレート7とは表面に油が付着する等し
て両者間に大きな付着力が生じて固定側のカセット金型
8の交換時にカセット金型8が取り外しにくくなる場合
があるが、上記の皿ばね27を設けることにより位置決
めピン21と位置決め孔8fとの離反を容易にしてカセ
ット金型8が取り外し易くなる。また位置決めピン21
及び位置決め孔8fを複数か所設ける場合には、複数か
所の位置決めピン21に対してカセット金型8を均等に
引き出して取り外さなければ、こじれてカセット金型8
を取り外すことができなくなるが、皿ばね27は位置決
めピン21側よりカセット金型8を均等に押出そうとす
るため、カセット金型8,17を無理な力を作用させる
ことなく離反することができる。なお、皿ばね27のば
ね力を永久磁石22の吸引力より小さくすれば、カセッ
ト金型8を固定側のベースプレート7の表面に吸着され
た状態に維持できる。また皿ばね27のばね力を永久磁
石22の吸着力よりも大きくしてもよい。これにより固
定キー9を抜いたとき永久磁石22の吸着力に抗して皿
ばね27のばね力で固定側のカセット金型8が固定側の
ベースプレート7の表面より浮き上がり、カセット金型
の交換作業がより容易となる。なお、皿ばね27のばね
力で固定側のカセット金型8が固定側のベースプレート
7の表面より浮き上った状態でも固定側のカセット金型
8は永久磁石22により固定側のベースプレート7側に
引かれるため、これ以上の離反が防止されて固定側のカ
セット金型8の落下を防止できる。上記説明は皿ばね2
7を固定側のベースプレート7に設ける場合について説
明したが、カセット金型8に設けてもよく、また可動側
においても本実施例が適用できることはいうまでもな
い。また皿ばね27に限らず、圧縮ばね等,所定の押圧
力が生じるものは離反作用を起こすものとして利用可能
である。
【0029】本考案はカセット金型をPL面側より挿脱
し、カセット金型の固定をベースプレートの面方向に挿
脱される固定キーにより行うため、操作が簡単であり、
ロボット等を用いた自動化を極めて容易に行うことがで
きる。
【0030】
【考案の効果】本考案に係るカセット式射出成形金型装
置によれば、カセット金型を設計する場合に第1の突出
しピンの突出し位置最適な位置に設計することがで
き、金型製作費用の削減及び最適な突出し位置の確保の
双方の目的を達することが可能であり、また第1、第2
の突出しピンが戻しばねにより個々に独立して後退する
方向に付勢されることから型締め時に固定側のカセット
金型が第1の突出しピンに衝突してこの第1の突出しピ
ンが破損したり、カセット金型の交換時等に第1の突出
し板が第2の突出しピンに衝突してこの第2の突出しピ
ンが破損したりすることはない。また、第1の突出しピ
ンの後退駆動力は第1の戻しばねにより、第2の突出し
ピンの後退駆動力はこの第1の戻しばねに加えて第2の
戻しばねのばね力によるため、この両ばね力は大きなも
のは不要であり、第2の突出しピンの後退動作を確実に
することができる。さらに、受板の前面の全面で上記突
出し板の背面を受けるものであるため、上記第1の突出
し板の後退位置を規制すると同時に、キャビティ内に樹
脂を射出する時に上記第1の突出しピンを介して強い後
方への力を受けるが、この時でもこの受板で十分かつ確
実にこの力に耐えることができ、そのためこの受板は薄
く形成しても全面でこの後退する力を受け、この力に耐
えることができ、その結果薄く形成することができ、薄
型化と軽量化に有効である。さらに、上記第2の突出し
ピンの先端部は上記受板の貫通孔内に位置し、上記第1
の突出し板を突出し可能であるため、この第2の突出し
ピンを組込み作業の途中ではこの先端部の屈曲、破損事
故を防止するばかりでなく、この第2の突出しピンの円
滑に往復スライド動作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カセット式射出成形金型装置を種々の位置で切
断した横断面図である。
【図2】図1のA−A線で切断した縦断面図である。
【図3】ランナープレートの正面図である。
【図4】カセット金型の位置決め及び脱落防止機構を示
す縦断面図である。
【図5】第2の突出しピンの後退機構及び第1の突出し
ピンの後退位置を検出する検出機構を示す断面図であ
る。
【図6】他の実施例における位置決めピンと位置決め孔
との離反機構を示す横断面図である。
【符号の説明】
Q 可動側金型 17 可動側のカセット金型 17a キャビティ 17c,17d 第1の突出し板 17e 第1の突出しピン 17h 受板17k 貫通孔 19e 第2の突出しピン 24 第2の戻しばね 26 検出センサー 33 センサーピン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動側金型とこの可動側金型内に挿脱さ
    れるカセット金型とを有し、 上記カセット金型には、キャビティ内へ突出する進出位
    置とキャビティから退避する後退位置に変位可能に設け
    られる第1の突出しピンと、上記第1の突出しピンをキ
    ャビティから退避する方向へ付勢する第1の戻しばね
    と、上記第1の突出しピンの後端部に固着される第1の
    突出し板と、上記第1の突出し板の背面全面と面接合し
    て当該第1の突出し板の後退位置を規制する受板とが内
    蔵されており、 上記可動側金型には、先端部が上記受板を貫通して上記
    第1の突出し板の背面に当接し上記第1の突出し板を押
    圧して上記第1の突出しピンを上記第1の戻しばねの付
    勢力に抗して上記進出位置に変位させるとともに上記第
    1の突出し板の押圧位置から後退する第2の突出しピン
    と、上記第2の突出しピンを後退する方向へ付勢する第
    2の戻しばねとが内蔵されていることを特徴とするカセ
    ット式射出成形金型装置。
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