JP2772335B2 - 射出成形金型装置 - Google Patents

射出成形金型装置

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JP2772335B2
JP2772335B2 JP9973994A JP9973994A JP2772335B2 JP 2772335 B2 JP2772335 B2 JP 2772335B2 JP 9973994 A JP9973994 A JP 9973994A JP 9973994 A JP9973994 A JP 9973994A JP 2772335 B2 JP2772335 B2 JP 2772335B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機に用いられ
る射出成形金型装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、射出成形機に用いら
れる金型として、ベースとなる金型の中に小型の金型
(カセット金型)を組み込むことが行なわれている。こ
れによって、ベース金型は共通で種々の成形品の形状に
対応させたカセット金型のみを交換することによる種々
の成形を可能にし、ゆえに金型製作費用の削減を実現化
している。
【0003】従来のカセット式金型に用いられている技
術としては、カセット金型の組み込みに回転締め付け機
構やクランプ機構等を用いており、これらは組み込みに
時間がかかり、したがって射出成形作業の能率が低下
し、また組み込み作業が複雑であるため、自動化し難い
という問題点があった。さらに、型板の交換は、カセッ
ト金型が装着された状態にある型板ごとクレーン等で吊
り上げての交換であり、しかも型板の固定はねじ等で行
なうため時間がかかり、また作業が複雑なものであっ
た。
【0004】そこで、上述のカセット式金型におけるカ
セット金型の交換方法に関して改良されたものとして、
例えば特開平4−59321号公報に開示されている射
出成形金型装置がある。これは、カセット金型の組み込
みに、カセット金型を挿入する凹部でカセット金型の係
止部を係止してカセット金型を固定するくし歯状の固定
キーを用いているものである。
【0005】
【課題が解決しようとする課題】従来のカセット金型を
組み込むカセット式射出成形金型装置において、特開平
4−59321号公報に開示されているカセット式金型
は、カセット金型のカセット金型挿入凹部が形成してあ
る型板への挿入を容易にするために、隙間をもたせたも
のになっている。この隙間に成形材料(樹脂)が入らな
いように防止しつつ、多数個のカセット金型を装着可能
にするため、特殊な形状のランナープレートが設けられ
ている。特殊な形状のランナープレートであるために、
溶融樹脂がメインランナーからカセット金型に到達する
までに2回屈折して、成形品が形どられているキャビテ
ィに到達することになっている。
【0006】よって、樹脂の流路としては、成形機のス
プルからキャビティに達するまで屈折が多ければ、樹脂
の流動性を向上させるために流路を太くしたり、樹脂の
温度、金型の温度を高くしたり、射出速度や射出圧力を
高くしたりしなければならない等の対策が必要になると
いう問題点を有していた。
【0007】また、成形中の型開き時には、上述の特殊
な形状のランナープレートは、取り付けられている型板
に対して凸状にはみ出した状態になっているため、ラン
ナーがランナー排出のための落下時にランナープレート
に干渉したすることがあり、ランナー排出の確実性が下
がってしまったりするという問題点を有していた。
【0008】そこで、本発明の目的は、カセット式射出
成形金型装置において、成形機のスプルからキャビティ
までの樹脂流路の屈折を必要最小回数にする。さらに、
ランナー排出時に排出ランナーとランナープレートとが
干渉しないようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、固定側金型と可動側金型とによって構
成され、両金型を構成する固定側ベースプレートおよび
可動側ベースプレートには複数のカセット金型収納凹部
が形成されており、カセット金型収納凹部の各々にはカ
セット金型がそれぞれ装着されているカセット式射出成
形金型装置において、固定側ベースプレートの裏面に
は、スプルブッシュのスプルを連通するメインランナー
が平面的に形成されたランナープレートが固着してあ
り、メインランナーは、カセット金型の数だけ分岐した
サブランナーを有しており、カセット金型の固定側カセ
ット金型には、反キャビティ形成面側にサブランナーと
平面的に連通する接続ランナーが平面的に形成されてお
り、接続ランナーからは固定側カセット金型のキャビテ
ィに到達するゲートランナーが形成され構成されてい
る。また、ランナープレートのサブランナーと固定側カ
セット金型の接続ランナーとの連通部は、固定側カセッ
ト金型が固定側ベースプレートに係止される力の方向に
対して角度を有するように斜面と斜面の対接した面で構
成されている。
【0010】
【実施例】以下、本発明の詳細を添付図面に示した好適
な実施例にそって説明する。
【0011】本発明は、ランナーと成形品(製品)を分
離して成形可能な典型的な3枚構成金型に適用したもの
である。
【0012】本発明のカセット式射出成形金型装置は、
固定側金型Pと可動側金型Qとによって構成される。
【0013】まず初めに、固定側金型Pについて説明す
る。
【0014】図1に本発明の一実施例であるカセット式
射出成形金型装置を型開き状態にある時に上方から見た
断面図を、図2に図1に示すA−A線で切断した断面図
を、図3に本発明の一実施例であるカセット式射出成形
金型装置を型締め状態にある時に正面から見た固定側金
型の断面図を示す。
【0015】固定側取付板1の右側には固定側受板2が
固着されており、固定側受板2の右側には固定側ベース
プレート3が配設されている。
【0016】固定側取付板1には、スプル8aが形成さ
れたスプルブッシュ8がロケートリング9を介して取り
付けてある。スプルブッシュ8には、射出成形機のノズ
ル(図示せず)が嵌合する。また、固定側取付板1には
4本のサポート軸10が固着してある(図1では1本だ
け図示、図2には4本図示)。また、固定側取付板1に
はランナーロックピン11が取り付けてあり、その先端
部11aは後述する接続ランナー14dに至っている。
ランナーロックピン11の先端部11aはアンダーカッ
ト状(図6参照)となっている。
【0017】固定側ベースプレート3には4個のサポー
ト軸受12(図1では1個だけ図示、図2には4個図
示)が設けられている。固定側受板2には4個のサポー
ト軸受2a(図1にて1個だけ図示)が設けられてい
る。固定側ベースプレート3の4個のサポート軸受12
に前述の固定側取付板1の4本のサポート軸10が挿通
することによって、固定側ベースプレート3は固定側取
付板1および固定側受板2に対して摺動自在に軸支され
た状態である。
【0018】図2に示すように、本実施例においては、
固定側ベースプレート3にはその厚み方向に所定の間隔
をおいて上下方向に2段、左右方向に2列の合計4個の
固定側カセット金型挿入凹部3aが同一矩形断面形状で
開けられている。以降、説明する上で、図2の左上の固
定側カセット金型挿入凹部を3a1 とし、左下、右上、
右下の固定側カセット金型挿入凹部をそれぞれ3a2、
3a3、3a4 とする。
【0019】また、固定側ベースプレート3の裏面側に
は、3本の断面略矩形のキー溝3bが面方向上下に形成
してある。以降、説明する上で、図2の左のキー溝を3
b1、中央のキー溝を3b2 、右のキー溝を3b3 とす
る。
【0020】キー溝3bは、固定側ベースプレート3の
裏面において、溝を刻設して、さらに上記溝の大部分を
被うように平板状の凹部3cを彫り設けて(本実施例に
おいては溝の上下端以外を彫ってある)、その凹部3c
の中央部にはランナープレート15、左右両側にはスペ
ーサプレート16を埋設させることにより形成してい
る。ランナープレート15は取付孔15d(図4参照)
にてねじ止めすることによって固着されている(スペー
サプレート16は図示しないがランナープレート15と
同様にねじ止めにて固着されている)。各キー溝3b
は、上下の固定側カセット金型挿入凹部3aに一部がオ
ーバーラップする形で形成してあり、中央のキー溝3b
2 は全ての固定側カセット金型挿入凹部3aとオーバー
ラップしている。このオーバーラップした部分で後述す
るように固定キー13が固定側カセット金型14の後つ
ば部14bを係止する。
【0021】ここで、ランナープレート15およびスペ
ーサプレート16が固着された状態において、ランナー
プレート15およびスプーサプレート16ともに固定側
ベースプレート3の裏面に対して飛び出してもなく引っ
込んでもなく、従って、固定側ベースプレート3の裏面
は、ランナープレート15およびスペーサプレート16
を嵌め入れることによって凹部3cが埋められて、平面
を形成している。
【0022】固定側取付板1から貫設されているサポー
ト軸10にサポート軸受12を介して摺動可能に軸支さ
れている固定側ベースプレート3は、制限ボルト(図示
せず)を介して可動側金型Qと連結されており、可動側
金型Qが固定側金型Pに対して所定量以上移動した時に
制限ボルトを介して可動側金型Qに追従して移動し固定
側受板2から離反するようにはなっている。そして、固
定側ベースプレート3が固定側受板2から離反した時
に、固定側ベースプレート3の裏面側とその裏面に接し
ていた固定側受板との間にはランナープレート15が露
出することになる。
【0023】固定側ベースプレート3には、可動側ベー
スプレート7をガイドするために4本のガイド軸17が
固着してあり、ガイド軸17は可動側金型Qの可動側ベ
ースプレート7に埋設されているガイド軸受18に挿通
して、固定側金型Pおよび可動側金型Qの開閉をガイド
している。また、固定側ベースプレート3には上下端に
それぞれスペーサ30が固着してあり、型締めが行なわ
れたときにスペーサ30が可動側ベースプレート7に当
接して、固定側カセット金型14と可動側カセット金型
21との間に無理な力が生じないようになっている。
【0024】図4に、固定側金型Pに固定側カセット金
型14が装着された状態におけるランナープレート15
と固定側カセット金型14との関係を示す。本図は、固
定側カセット金型14の後つば部14bの側から見た図
である。
【0025】図示のようにランナープレート15は、4
個の固定側カセット金型挿入凹部3aの全てとオーバー
ラップしている。ランナープレート15には、金型の中
央部であり連通しているスプル8aが位置する溶融樹脂
注入部15a、ランナープレート15の上下方向に形成
されるメインランナー15bおよびメインランナー15
の端部より左右に分岐するサブランナー15cが形成さ
れている。そして、メインランナー15bおよびサブラ
ンナー15cは、全て平面的に形成されている。金型の
中央位置に設けられたスプル8aからの溶融樹脂を各固
定側カセット金型14のキャビティ14cまで送るに際
して、固定側カセット金型挿入凹部3aとオーバーラッ
プするランナープレート15を設けて、このランナープ
レート15に形成されているメインランナー15bおよ
びサブランナー15c上を溶融樹脂が流れるようにした
ため、ランナープレート15が固定側カセット金型14
とオーバーラップして溶融樹脂が固定側カセット金型挿
入凹部3aと固定側カセット金型14との隙間に入り込
むことはない。
【0026】固定側カセット金型14は、前つば部14
aおよび後つば部14bを有しており、図1に示すよう
に、前つば部14aを固定側ベースプレート3の前面に
係止し、後つば部14bをキー溝3bに挿入された固定
キー13で係止することにより、固定側ベースプレート
3に固定される。以降、説明する上で、カセット金型挿
入凹部3a1、3a2、3a3、3a4に挿脱されるカセッ
ト金型14をそれぞれ14A、14B、14C、14D
とする。
【0027】図5に示すように、前つば部14aは上下
方向にも形成してあり、固定側カセット金型14を固定
側ベースプレート3に組み込んだときに位置決めピン1
9に対向する位置に位置決め孔14gが形成してある。
また、固定側ベースプレート3には、位置決めピン19
がカセット金型挿入凹部3aの各々の左上および右下の
位置に取り付けてある(図5では1本だけ図示)。位置
決めピン19は固定側ベースプレート3に遊嵌されて出
没自在であり、後方を押圧ばね20で押圧されている。
位置決めピン19の先端部はテーパ状になっている。位
置決めピン19は、固定側カセット金型14の前つば部
14aの位置決め孔14gに嵌合して固定側カセット金
型14の位置決めを行なう。
【0028】また、固定側カセット金型14には、上述
の位置決めピン19の存在しない右上および左下の位置
にガイドピン14tが固着されており、一方、可動側カ
セット金型21には、上記ガイドピン14tと対向する
位置にガイド孔21uが穿設されている。よって、固定
側金型Pおよび可動側金型Qの開閉時に、カセット金型
単位で型の開閉のガイドを行なう。
【0029】次に、固定側金型14の固定キー13につ
いて説明する。図2に示すように、固定キー13はキー
溝3b(3b1、3b2、3b3) にそれぞれ挿入される
3本のキー(13a、13b、13c)が上端部で連結
部材13dにより連結されて一体となっており、くし歯
状を形作っている。3本のキー13a、13b、13c
は、固定側カセット金型14の後つば部14bを係止す
るようになっている。
【0030】ところで、3本のキー13a、13b、1
3cには固定側カセット金型14を係止する側に、図2
に示すように、固定側カセット金型の後つば部14bの
上下の長さより若干長い切欠部13eがいずれも同一高
さ位置に形成してある。切欠部13eの幅は、切欠部1
3eが固定側カセット金型14の位置にきたときに後つ
ば部14bと各々のキー13a、13b、13cとの係
止が解除される幅となっている。次に、3本のキー13
a、13b、13cの先端部側の固定側カセット金型1
4を係止する部分の長さは、上下の固定側カセット金型
14Aと14Bとの間の間隔、また、上下の固定側カセ
ット金型14Cと14Dとの間隔より短くなっている。
従って、固定キー13をある長さ移動させたとき、カセ
ット金型14B、14Dを係止している部分は上下のカ
セット金型14Aと14Bとの間の隙間、また、上下の
カセット金型14Cと14Dとの間との隙間に移動し、
切欠部13eは、カセット金型14A、14Cの位置に
移動するため、カセット金型14A、14B、14C、
14Dは、キー13a、13b、13cとの係止が解除
される。
【0031】図6に固定側ベースプレートから固定側カ
セット金型をはずした状態を示す。
【0032】固定側カセット金型14は、固定側ベース
プレート3に挿入され、固定側カセット金型14の後つ
ば部14bを固定キー13にて係止することによって固
着されるが、ランナープレート15のサブランナー15
cと固定側カセット金型14の接続ランナー14dとの
連通について説明する。
【0033】固定側カセット金型14の裏面には接続ラ
ンナー14dが形成してあり、さらに接続ランナー14
dの端部より固定側カセット金型14の前面に向かって
ゲートランナー14eが形成してあり、その先端はゲー
ト14fとなっている。
【0034】ランナープレート15は固定側ベースプレ
ート3の裏面に取付孔15dにてねじ止めして固定され
ており、固定側カセット金型14は固定側ベースプレー
ト3の固定側カセット金型挿入凹部3aの周囲に1対設
けられている位置決めピン19により位置決めされる
が、ランナープレート15のサブランナー連通部15e
と固定側カセット金型14の接続ランナー連通部14h
は固定側ベースプレート3に固定側カセット金型14が
挿入されて係止される力の方向に対して垂直に接続面
(15e、14h)を形成してなく、上記係止される力
の方向に対して角度を有するように形成されており、固
定側カセット金型14の係止される力の方向に対して、
サブランナー連通部15eと接続ランナー連通部14h
は斜面と斜面の対接である。
【0035】続いて、可動側金型Qについて説明する。
【0036】図1において、可動側取付板4は射出成形
機(図示せず)の可動部材に取り付けてあり、固定側金
型Pの方向へ進退可能となっている。
【0037】可動側取付板4にはスペーサブロック5、
可動側受板6および可動側ベースプレート7が固着して
ある。
【0038】固定側金型Pの固定側ベースプレート3と
同様に、可動側ベースプレート7には4個の可動側カセ
ット金型挿入凹部7aが厚み方向に形成してあり、各可
動側カセット金型挿入凹部7aの各々の上方および下方
の対角線位置に2つの位置決めピン22(図5に1個だ
け図示)が取り付けてあり、その構造は固定側金型Pの
位置決めピン19と同様である。つまり、位置決めピン
22は可動側ベースプレート7に遊嵌されて出没自在で
あり、後方を押圧ばね23で押圧されていて、先端部が
テーパ状になっている。位置決めピン22は、可動側カ
セット金型21の前つば部21aの位置決め孔21gに
嵌合して可動側カセット金型21の位置決めを行なう。
【0039】可動側ベースプレート7の裏面側には固定
側ベースプレート3と同様に、3本の断面略矩形のキー
溝が面方向上下に形成してある。キー溝も固定側金型と
同様に、可動側ベースプレート7の裏面において、溝を
刻設し、さらに上記溝を被うように平板状の凹部を彫り
設けて、その凹部にスペーサプレート24を埋設させる
ことにより形成している。
【0040】可動側カセット金型21は、底板21i、
受板21j、スペーサプレート21k、第1の型板21
lおよび第2の型板21mをこの順で固着して構成して
ある。底板21iは、図1に示すように受板jに対して
左右方向に長くなっており、この部分が後つば部21b
となっている。なお、前つば部21aには上記位置決め
ピン22と対向する位置に位置決め孔21gが形成して
ある。第2の型板21mの前面にはキャビティ21cが
形成してあり、またコアピン21nが取り付けてある。
【0041】可動側カセット金型21内には第1の成形
品突き出し機構が設けてある。第1の成形品突き出し機
構は、第1の突き出し板21o、21pおよびそれに固
定されている第1の突き出しピン21qをスペーサプレ
ート21kの内部に形成された空間に収め、第1の突き
出しピン21qをこの空間とキャビティ21cとを結ぶ
貫通孔にスライド自在に遊嵌させた構造となっている。
また、スペーサプレート21kの内部空間において、第
1の突き出し板21pと第1の型板21lとの間に圧縮
ばねからなる戻しばね(図示せず)が設けてあり、第1
の突き出しピン21qおよび第1の突き出し板21o、
21pを後退する方向へ付勢している。さらに、底板2
1iと受板21jには第1の突き出し板21oと対向す
る位置に貫通孔21rが設けてある。なお、突き出しピ
ン21qの前進は後述の第2の突き出し機構の突き出し
ピン28cが貫通孔21rを通って第1の突き出し板2
1oを押圧することにより行なわれる。このように第1
の突き出し機構はそれ自体で独立しているため、キャビ
ティ21cの形状に応じて最適の位置に突き出しピン2
1qを設けることが可能となる。第1の突き出し板21
o、21pには、後向きにセンサーピン25が固定して
あり、この先端は、図7に示すように、受板21j、底
板21iに設けられた貫通孔21sを通って受板6に設
けらた近接スイッチ等からなる検出センサ26と対応し
ている。突き出し板21o、21pが後退すると、セン
サーピン25の先端が検出センサ26に近接し、突き出
しピン21qの後退が検出される。
【0042】可動側固定キー27も固定側金型Pの固定
キー13と同様に、3本の固定キーが上端部で連結され
て一体となったくし歯状となっている。固定キー27に
て可動側カセット金型21の後つば部21bを係止する
点、固定キー27の可動側カセット金型21を係止する
側には所定位置に所定長さ、幅の切欠部が形成してある
点等は固定側金型Pの固定キー13と同様である。
【0043】可動側カセット金型Qの後方には第2の突
き出し機構が設けてある。第2の突き出し機構は、第2
の突き出し板28a、28bおよびそれに固定された1
6個の第2の突き出しピン28cがスペーサブロック5
の内部に形成された空間に収められ、また、可動側カセ
ット金型21の貫通孔21rと対応する貫通孔6aを可
動側受板6に開け、8個の突き出しピン28cの内、4
個ずつをそれぞれ各可動側カセット金型21内に設けら
れた第1の突き出し板21oに対向する連通孔6a、2
1rに遊嵌させた構造となっている。
【0044】また、図7に示しているように、突き出し
板28a、28bには、リターンピン28dが固定して
あり、リターンピン28d上の突き出し板28bと可動
側ベースプレート7との間には圧縮ばねからなる戻しば
ね29が渡設してあり、突き出しピン28cを後退する
方向へ付勢している。突き出しピン28cの前進は、透
孔4aより進入する成形機の突き出しロッド(図示せ
ず)により突き出し板28a、28bを押圧することに
よって行なわれる。
【0045】次に、本実施例の動作について説明する。
【0046】型開き状態のもとで、作りたい成形品の固
定側カセット金型14をパーティングライン面Rより固
定側カセット金型挿入凹部3aに挿入する。すると、固
定側カセット金型14の前つば部14a上の位置決め孔
14gに位置決めピン19が嵌合し(図5参照)、固定
側カセット金型14の脱落が防止される。次に、くし歯
状の固定キー13をキー溝3bに差し込む。すると、固
定キー13のキー13a、13b、13cが固定側カセ
ット金型14の後つば部14bを係止して、固定側カセ
ット金型14が固定側ベースプレート3に固定される。
キー13a、13b、13cは、全てが連結部材13d
により連結されているので、一度の挿入操作により全て
の固定側カセット金型14を固定することができる。可
動側カセット金型21も固定側カセット金型14と同様
に、可動側カセット金型21を可動側カセット金型挿入
凹部7aに挿入してくし歯状の固定キー27を可動側ベ
ースプレート7のキー溝に差し込んで固定する。なお、
可動側カセット金型21が可動側カセット金型挿入凹部
7aに差し込まれると、貫通孔21rに第2の突き出し
ピン28cが差し込まれる。
【0047】次に、型締めを行なうと、スペーサ30が
可動側ベースプレート7に当接し、また、固定側ベース
プレート3および可動側ベースプレート7のパーティン
グライン面Rが閉じて、キャビティ(固定側カセット金
型のキャビティ14c、可動側カセット金型のキャビテ
ィ12c)が形成される。
【0048】そして、射出成形機(図示せず)のホッパ
より投入されたペレットがシリンダ内のスクリュにより
前進され、また加熱され、溶融した成形材料がスプルブ
ッシュ8より、スプル8aを通ってランナープレート1
5の溶融樹脂注入部15aからメインランナー15b、
サブランナー15cの順に至り、さらに固定側カセット
金型14の接続ランナー14dに渡り、ゲートランナー
14eを経てゲート14fに至り、キャビティ14c内
に流れ込む。この際、ランナープレート15のカセット
金型14とのオーバーラップによりカセット金型14と
カセット金型挿入凹部3aとの間の隙間に溶融した成形
材料が流れ込むことがない。
【0049】キャビティ14c内の成形材料が固まる
と、パーティングライン面R’を所定量だけ開く。する
と、成形材料がゲート14fの部分で切り離されて、成
形品は可動側カセット金型21のキャビティ21cに残
る。さらにパーティングライン面R’を所定量だけ開
く。すると、固定側受板2が固定側取付板1から離反
し、この動作によってランナー部(溶融樹脂注入部15
a、メインランナー15b、サブランナー15c、接続
ランナー14d、ゲートランナー14e)で固化した成
形材料からランナーロックピン11の先端部11aのア
ンダーカット部が引かれ、固化したランナー部の成形材
料が自然に落下して取り除かれる。
【0050】この後、パーティングライン面Rが開き、
成形機の突き出しロッド(図示せず)が透孔4aより進
入し、この突き出しロッドに押圧されて第2の突き出し
機構の突き出し板28a、28bおよび突き出しピン2
8cが前進する。すると、突き出しピン28cが第1の
突き出し機構の突き出し板21o、21pおよび突き出
しピン21qを押圧して前進させ、キャビティ21c内
の成形品を突き出す。
【0051】同じ成形品を作る場合は、型締めを行なう
が、その前に、後退検出センサ26により、第1の突き
出し機構の第1の突き出しピン21qが後退しているこ
との確認を行なう。図7に第2の突き出し機構の後退機
構および第1の突き出し機構の後退を検出する検出機構
を示す。すなわち、成形品の突き出しが完了すると透孔
4aより成形機の突き出しロッド(図示せず)が退出
し、これに伴って、第2の突き出し機構の突き出し板2
8a、28bが戻しばね29の付勢力で後退するととも
にこれに追従して第1の突き出し機構の突き出し板21
o、21pおよび突き出しピン21qが戻しばね(図示
せず)の付勢力で所定位置に後退する。この時に突き出
しピン21qが所定位置に後退せず、そのまま型締めを
行なうと、突き出しピン21qが固定側カセット金型1
4に衝突し、特に固定側カセット金型14にスライドコ
ア等が設けてある場合には突き出しピン21qの破損等
を生じさせる危険性がある。しかし、検出センサ26に
より突き出しピン21qの後退を確認するため、この危
険性を回避できる。型締め後、上述のように射出成形を
行なう。
【0052】カセット金型14、21の交換を行なう場
合は、型開き状態のままでくし歯状の固定キー13を所
定距離だけ上昇させる。すると、切欠部13eが上方の
カセット金型14A、14C、21A、21Cに位置
し、下方のカセット金型14B、14D、21B、21
Dを係止していた固定キー13の部分が上下のカセット
金型14、21間に位置するために、カセット金型1
4、21の係止が解除される。そこで、パーティングラ
イン面R側よりこれらの固定側カセット金型14を取り
外す。そして、新たな固定側カセット金型14を上記と
同様にして固定側カセット金型挿入凹部3aに挿入し、
固定キー13で固定する。可動側カセット金型21も、
固定側カセット金型14と同様の手順により、可動側カ
セット金型21の交換を行なう。カセット金型の交換を
固定キーのわずかなスライドで行なうことができるた
め、交換作業の時間を短くすることができる。また、可
動側カセット金型21の交換時にそのキャビティ21c
の形状に応じた最適の位置に第1の突き出しピン21q
を設けておけば、第2の突き出しピン28cの位置を設
計変更することのない簡単な構成で成形品の適正位置を
押圧して成形品を取り出すことができる。カセット金型
14、21の交換が終わると、上記と同様にして再び射
出成形を行なう。
【0053】本実施例によれば、成形機のスプルブッシ
ュ8のスプル8aから固定側カセット金型14までの成
形材料の流路を形成するランナープレート15の流路
(メインランナー15b、サブランナー15c)が平面
的に形成されているため、キャビティ14cまでの屈折
が必要最小回数にとどめることが可能である。また、流
路(メインランナー15b、サブランナー15c)が形
成される固定側ベースプレート3の裏面は平面的に面が
形成されているため、金型が開いてランナーを排出する
時に排出されるランナーと落下時に通過する金型の面
(特に固定側ベースプレート3の裏面)とが干渉するこ
とはない。
【0054】また、固定側カセット金型14の接続ラン
ナー14dとランナープレート15のサブランナー15
cとが連通する接続ランナー連通部14hとサブランナ
ー連通部15eとは、固定カセット金型14が固定キー
13によって係止される力の方向に対して角度を有する
斜面と斜面の対接した面であるため、両連通部14hと
15eの製作に高精度を要求されず、連通が満足できる
ものとなる。
【0055】
【発明の効果】本発明の構成によれば、カセット金型挿
入凹部が形成されているベースプレートへのカセット金
型の組み込みがカセット金型挿入凹部とカセット金型と
の間に隙間をもたせていることによって容易であり、カ
セット金型のベースプレートへの固定をカセット金型の
後つば部を固定キーにて係止することによってワンタッ
チで装着可能で、キャビティへの成形材料の流路をベー
スプレート裏面に設けたランナープレートにて形成して
あるカセット式射出成形金型装置において、以下の様な
効果が挙げられる。
【0056】ランナープレート上の成形材料の流路であ
るメインランナーおよびサブランナーは平面的に刻設さ
れているため、ランナーの屈折が最小限に押さえられて
いることによって、ランナーの屈折が多いことによる成
形材料の流動性を向上させるために流路を太くしたり、
成形材料の温度、金型の温度を高くしたり、射出速度や
射出圧力を高くしたりしなければならない等の対策を容
易に対応可能となり、成形品の品質が維持可能となる。
【0057】また、固定側ベースプレート裏面に配設さ
れているランナープレートは、固定側ベースプレートの
裏面に彫り設けられた平板状の凹部に嵌め込められてい
るため、固定側ベースプレートの裏面と同一面を形成す
るため、型開き状態でのランナー落下時にランナーとラ
ンナープレートが干渉することなくランナーが落下す
る。
【0058】さらに、成形機のスプルから供給される成
形材料の流路において、ランナープレートからカセット
金型への連通部は、固定側ベースプレートに固定側カセ
ット金型が挿入されて係止される力の方向に対して角度
を有するように形成されているため、高精度を要求され
ることなく満足な連通を得ることができるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカセット式射出成形金
型装置であり、型開き状態にある時に上方からみた断面
図である。
【図2】図1に示すA−A線で切断した断面図である。
【図3】本発明の一実施例であるカセット式射出成形金
型装置であり、型締め状態にある時に正面から見た断面
図である。
【図4】固定側金型に固定側カセット金型が装着された
状態におけるランナープレートと固定側カセット金型と
の関係を示す図である。
【図5】ベースプレートの位置決めピンとベースプレー
トのカセット金型挿入凹部に挿脱されるカセット金型の
位置決め孔、および型締め時のカセット金型のガイドピ
ンとガイド孔を示す断面図である。
【図6】固定側ベースプレートから固定側カセット金型
をはずした状態を示す断面図である。
【図7】第2の突き出し機構の後退機構および第1の突
き出し機構の後退を検出する検出機構を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
3 固定側ベースプレート 3a 固定側カセット金型挿入凹部 7 可動側ベースプレート 7a 可動側カセット金型挿入凹部 8 スプルブッシュ 8a スプル 14 固定側カセット金型 14c キャビティ 14d 接続ランナー 14e ゲートランナー 14h 接続ランナー連通部 15 ランナープレート 15b メインランナー 15c サブランナー 15e サブランナー連通部 21 可動側カセット金型 P 固定側金型 Q 可動側金型

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側金型と可動側金型とによって構成
    され、上記両金型を構成する固定側ベースプレートおよ
    び可動側ベースプレートには複数のカセット金型収納凹
    部が形成されており、上記カセット金型収納凹部の各々
    にはカセット金型がそれぞれ装着されているカセット式
    射出成形金型装置において、 上記固定側ベースプレートの裏面には、スプルブッシュ
    のスプルを連通するメインランナーが平面的に形成され
    たランナープレートが固着してあり、 上記メインランナーは、上記カセット金型の数だけ分岐
    したサブランナーを有しており、 上記カセット金型の固定側カセット金型には、反キャビ
    ティ形成面側に上記サブランナーと平面的に連通する接
    続ランナーが平面的に形成されており、上記接続ランナ
    ーからは上記固定側カセット金型のキャビティに到達す
    るゲートランナーが形成されていることを特徴とする射
    出成形金型装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の射出成形金型装置において、
    上記ランナープレートの上記サブランナーと上記固定側
    カセット金型の上記接続ランナーとの連通部は、上記固
    定側カセット金型が上記固定側ベースプレートに係止さ
    れる力の方向に対して角度を有するように斜面と斜面の
    対接した面であることを特徴とする射出成形金型装置。
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