JPH0726035B2 - 反応型樹脂エマルション及びコーティング剤 - Google Patents

反応型樹脂エマルション及びコーティング剤

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JPH0726035B2
JPH0726035B2 JP3180395A JP18039591A JPH0726035B2 JP H0726035 B2 JPH0726035 B2 JP H0726035B2 JP 3180395 A JP3180395 A JP 3180395A JP 18039591 A JP18039591 A JP 18039591A JP H0726035 B2 JPH0726035 B2 JP H0726035B2
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栗山  智
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応型樹脂エマルション
及びコーテイング剤に関するものである。更に詳しくは
加水分解性シリル基を有する反応型樹脂エマルション及
びコーテイング剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塗料等のコーテイング剤は低公害、省資
源、安全衛生の面から溶剤系からエマルション系へ移行
しつつあるが、その中で耐水性等の物性の向上が可能と
なる反応型樹脂エマルションの研究が盛んである。その
反応型樹脂エマルションの一つとして加水分解性シリル
基を有する樹脂エマルションが知られている。例えば特
開昭61−9463号公報では分子中に重合性不飽和基
と珪素原子に直結する加水分解性基とを有する有機珪素
単量体(A)0.1〜40重量%、炭素数1〜18個の
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル(B)50〜99.9重量%及びその他の重合性単量
体(C)0〜40重量%からなる単量体混合物を水性媒
体中で乳化重合して得られる水性共重合体を必須成分と
し、無機質建材用コーテイング剤を用途とする加水分解
性シリル基を有する樹脂エマルションを提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このエ
マルションは保存安定性が十分満足出来るものでなく実
用性に乏しかった。特にこのエマルションを長期間保存
した場合にはエマルションがゲル化したり、このエマル
ションを使って得られる塗膜の品質が最初の塗膜の品質
とかなり異なったりして、安定した品質の塗膜が得られ
ないという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、加水分解
性シリル基を有している反応型樹脂エマルションの保存
安定性を改善するべく鋭意検討した結果、本発明に到達
した。すなわち本発明は加水分解性シリル基とアミンイ
ミド基を各々1分子中に少なくとも1個有する樹脂を含
有することを特徴とする反応型樹脂エマルション;並び
にこのエマルションを必須成分とするコーテイング剤で
ある。
【0005】本発明において加水分解性シリル基及びア
ミンイミド基を1分子中に各々1個以上を有する樹脂と
してはシリル基及びアミンイミド基を各々一個以上有す
る樹脂なら特に制限はないが、例えばシリル基及びアミ
ンイミド基含有ビニル系重合体[1]、シリル基及びア
ミンイミド基含有ウレタン系樹脂[2]、シリル基及び
アミンイミド基含有アミド系樹脂[3]、シリル基及び
アミンイミド基含有エポキシ系樹脂[4]等及びこれら
の結合したものや混合物が挙げられる。
【0006】上記ビニル系重合体[1]としては(I)
加水分解性シリル基を有するビニル系単量体(a1)及
び/または加水分解性シリル基とビニル基を有するオリ
ゴマー(a2)及びアミンイミド基を有するビニル系単
量体(b)を必須成分としてビニル重合した共重合体、
(II)ビニル系共重合体を製造してから加水分解性シリ
ル基及びアミンイミド基を導入して得られる重合体、
(III)(a)を必須成分としてビニル重合した共重合
体に、更にアミンイミド基を導入して得られる重合体、
(IV)(b)を必須成分としてビニル重合した共重合体
に、更に加水分解性シリル基を導入して得られる重合体
等が挙げられる。(I)〜(IV)の内好ましいものは
(I)である。
【0007】(I)の共重合体の場合の構成成分である
加水分解性シリル基を有する、重合性単量体又は重合性
オリゴマー(a)における加水分解性シリル基としては
ハロゲノシリル基、アシロキシシリル基、アミドシリル
基、アミノキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、
アミノシリル基、オキシムシリル基、アルコキシシリル
基、チオアルコキシシリル基等があるが、好ましいのは
アルコキシシリル基である。アルコキシシリル基を有す
るビニル系単量体又は重合性オリゴマーの具体例として
はビニルシラン〔ビニルメチルジメトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなど〕;並
びに(メタ)アクリロキシアルキルシラン〔γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロ
ピルトリエトキシシランなど〕;アルコキシシリル基を
有するオリゴマーの具体例としては1個以上のビニル基
とアルコキシシリル基を有し、且つポリウレタン、ポリ
エーテル、ポリアミド、エポキシ樹脂またはポリエステ
ルから選ばれるオリゴマーが挙げられる。更に具体的に
は特開昭60−026022号公報に記載されたビニル
基およびアルコキシシリル基を有するポリウレタン系オ
リゴマー〔ポリカプロラクトントリオール(MW;2,
000)のイソホロンジイソシアネートによる末端NC
O化物(1モル)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル
(1モル)およびγ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン(2モル)との反応物など〕;ポリプロピレングリコ
ール(MW;4000)の片末端OHが(メタ)アクリ
ル酸でエステル化されたものに別の片末端OHがイソシ
アネートプロピルトリエトキシシランとの反応で加水分
解性シリル基が付与されたポリエーテル系オリゴマー;
同様にポリカプロラクトンジオール(MW;5,00
0)の片末端OHが(メタ)アクリル酸でエステル化さ
れたものに別の片末端OHがイソシアネートプロピルト
リエトキシシランとの反応で加水分解性シリル基が付与
されたポリエステル系オリゴマー;ポリアミド及びアミ
ノ基含有樹脂とメタクリル酸グリシジル及びエポキシ系
シランカップリング剤との反応によって得られたポリア
ミド系オリゴマー;ビスフェノールAとエピクロルヒド
リンとの付加縮合物にアクリルアミド及びアミン系シラ
ンカップリング剤との反応によって得られたエポキシ系
オリゴマー等が挙げられる。これら(a)として例示し
たもののうちで特に好ましいものは(メタ)アクリロキ
シアルキルシラン、並びにビニル基およびアルコキシシ
リル基を有するポリウレタン系オリゴマーである。
【0008】アミンイミド基を含有するビニル系単量体
(b)としては、下記一般式化1または化2にて各々示
される化合物が挙げられる。
【0009】
【化1】
【0010】〔式中、Rは水素原子、炭素数1〜6のア
ルキル基(メチル、エチル、プロピル、ヘキシル基な
ど)、ハロゲン(クロル、ブロム等)またはシアノ基、
1,R2は水素原子,アルキル基またはアリール基、R
3はアルキル基またはヒドロキシアルキル基、Xはアル
キル基,アリール基またはアラルキル基である。〕
【0011】
【化2】
【0012】〔式中、R,R1,R2,R3,Xは化1の
場合と同じである。mは0又は1である。〕
【0013】化1で示される化合物の具体例としては、
1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド、1,
1−ジメチル−1−エチルアミンメタクリルイミド、
1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)ア
ミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’
−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミンメタクリ
ルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−ヒドロキシ
−3’−フェノキシプロピル)アミンメタクリルイミ
ド、1,1,1−トリメチルアミンアクリルイミド等が
挙げられる。化2で示される化合物の具体例としては、
下記化3、化4で各々示される化合物等が挙げられる。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】また(I)〜(IV)いずれの場合も炭素数
6〜30の疎水性基を有するビニル系単量体(c)を
(a)(b)と共重合することによって水分散型樹脂の
保存安定性を更に向上させることが出来る。(c)とし
ては例えば炭素数が6〜30のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸アルキルエステル〔(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ラウ
リル、(メタ)アクリル酸n−セチル、(メタ)アクリ
ル酸n−ステアリル、(メタ)アクリル酸n−オレイ
ル、(メタ)アクリル酸ベヘニルなど〕;並びに炭素
数が6〜30のパーフルオロアルキル基を有するビニル
系単量体が挙げられる。の具体例としては、下記
(イ)〜(ニ)の各単量体などが挙げられる。 (イ) パーフルオロアルキル基を有する(メタ)アク
リル酸エステル: CF3(CF2)5(CH2)2OCOC(Me)=CH2, CF3(CF2)9(CH2)2OCOCH=CH2, HCF2(CF2)9(CH2)2OCOC(M
e)=CH2H2CF(CF2)9(CH2)2OCOCH=CH2,C7F15CON(Et)(CH2)2OCOC
(Me)=CH2, C8F17SO2N(Me)(CH2)2OCOC(Me)=CH2, C8F17SO2N(CH2CH
2OCOCH=CH2)2 C8F17(CH2)11OCOC(Me)=CH2, C8F17(CH2)11OCOC(Me)=C
H2など(上記式中、Etはエチル基、Prはプロピル基
を示す)。 (ロ)パーフルオロアルキル基を持つマレイン酸モノま
たはジエステル: C8F17(CH2)11OCOCH=CHCOOMe, C8F17(CH2)11OCOCH=CHCOOCH2C7F15など。 (ハ)パーフルオロアルキル基を有するビニルエーテル
またはアリルエーテル: C7F15CH2OCH=CH2,C7F15CH2OCH2CH=CH2など。 (ニ)パーフルオロアルキル基を有するビニルスルホン
酸: C8F17SO2NHCH2SO2CH=CH2など。
【0017】(c)を用いる場合好ましいものは、の
内炭素数10〜22のアルキル基を有する(メタ)アク
リル酸アルキルエステル及びの内炭素数8〜20のパ
ーフルオロアルキル基を有するビニル系単量体である。
炭素数が6〜30のパーフルオロアルキル基を有するビ
ニル系単量体を使用した場合は得られる塗膜の撥水性を
向上することが出来る。
【0018】(I)〜(IV)の何れの場合も、必要によ
り(a)〜(c)以外のビニル系単量体もしくはビニル
系オリゴマー(d)を共重合成分として用いてもよい。
他のビニル系単量体もしくはビニル系オリゴマー(d)
としては、例えば(ホ)(メタ)アクリル酸アルキル
(アルキル基の炭素数は1〜5)エステル〔(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチ
ルなど〕;(ヘ)(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチ
ル;(ト)芳香族ビニル単量体(スチレン、α−メチル
スチレン、α−クロロスチレンなど);(チ)ハロゲン
化ビニル単量体(塩化ビニルなど);(リ)アルキルま
たはシクロアルキルビニルエーテル(メチルビニルエー
テル、シクロヘキシルビニルエーテルなど);(ヌ)ビ
ニルエステル(酢酸ビニルなど);(ル)ニトリル基含
有単量体(アクリロニトリルなど);(オ)アミド基含
有単量体〔(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、
N−メチロールアクリルアミド、フマル酸ジアミドな
ど〕;(ワ)エポキシ基含有ビニル系単量体〔(メタ)
アクリル酸グリシジルなど〕;(カ)ポリシロキサン基
を有するビニル系単量体 {CH2=CHCOO(CH2)3[Si(CH3)2O]nSi(CH3)3, CH2=C(CH3)COOC6H4[Si(CH3)2O]nSi(CH3)3, CH2=C(CH3)COO(CH2)3[Si(CH3)2O]nSi(CH3)3, CH2=C(CH3)COO(CH2)3[Si(CH3)(C6H5)O]nSi(CH3)3, CH2=C(CH3)COO(CH2)3[Si(C6H5)2O]nSi(CH3)3 (各式
中n=0〜130)等};(ヨ)イオン基またはイオン形成性
基を含有するビニル系単量体{カチオン性を付与するも
の:(メタ)アクリル酸N、N−ジメチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸N、N−ジエチルアミノエチ
ル、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウムメトサルフェートなど,ア
ニオン性を付与するもの:ビニルカルボン酸[(メタ)
アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン
酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸など]、ビニル
スルホン酸[ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニ
ルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸など]、(メ
タ)アクリルスルホン酸[(メタ)アクリル酸スルホエ
チル、(メタ)アクリル酸スルホプロピルなど]、(メ
タ)アクリルアミドスルホン酸[2-アクリルアミド-2-
メチルプロパンスルホン酸など]};並びに(タ)ビニ
ル基を有する重合性オリゴマー{ポリウレタン、ポリエ
ーテル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエステル等の
オリゴマーに一個以上重合性二重結合が導入されたもの
であり、ポリカプロラクトンジオールと(メタ)アクリ
ル酸とのエステル化物、例えばプラクセルFM−1、F
M−5、FA−5(日本油脂製)等:ポリエチレングリ
コールと(メタ)アクリル酸とのエステル、例えばブレ
ンマーPE−200、PE−350、PP−300,P
P−800(日本油脂製):ポリテトラメチレングリコ
ールとイソホロンジイソシアネートとのプレポリマー
(末端OH)(1モル)とアクリル酸イソシアネートエ
チル(1モル)との反応物:ポリアミドと(メタ)アク
リル酸エステルとの反応物:エポキシ樹脂とアクリル酸
との反応物等}が挙げられる。(d)は二種以上併用す
ることが可能である。
【0019】(d)を用いる場合好ましいものは、
(ホ)、(ト)、(ヨ)、(タ)であり、特に好ましい
ものは(ヨ)の内(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリ
ル酸N、N−ジメチルアミノエチル、(ホ)の内メタク
リル酸メチルとアクリル酸n−ブチル および(ト)の
内スチレンである。(ヨ)を用いる場合はイオン基又は
イオン形成性基を1分子中に少なくとも1個有するビニ
ル系重合体が得られ本発明のエマルションの乳化性を一
層向上させることが出来る点で好ましい。また(カ)ポ
リシロキサン基を有するビニル系単量体を使用した場合
は、ポリシロキサン基を1分子中に少なくとも1個有す
るビニル系重合体が得られ、本発明のエマルションから
得られる塗膜の表面摩擦係数が低下し離型性が発現する
ため、離型性が要求される用途には好ましい。。
【0020】(I)〜(IV)の何れの重合体の場合も、
構成単位としては(a)、(b)を必須単位とし、必要
により(c)、(d)を構成単位とするものである。該
ビニル重合体中の各単位の含有量は(a)は通常0.5
〜50 重量%、好ましくは3〜30重量%、(b)は
通常0.5〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、
特に好ましくは1.5〜10重量%、(c)を用いる場
合は通常1〜70重量%、好ましくは5〜40重量%で
ある。(d)を用いる場合は通常1〜99重量%、好ま
しくは5〜80重量%である。(a)が0.5重量%未
満であると塗膜の硬化性が不十分となり耐水性等の塗膜
性能が不良になる。50重量%を越えるとエマルション
の保存安定性が不良になる。(b)が0.5重量%未満
または(c)が1重量%未満であるとエマルションの保
存安定性が不良になりゲル化が発生する。(b)が50
重量%を越えるかまたは(c)が70重量%を越えると
これ以上保存安定性向上の効果もなく、またアミンイミ
ドの様な高価な薬品を使うので価格面で実用性が乏しく
なる。
【0021】(II)の重合体の製造方法で、加水分解性
シリル基を導入する方法としては特開昭63−3286
16号明細書に記載の方法、例えばヒドロシランと二重
結合を有するビニル系重合体とを第VIII族遷移金属触媒
の存在下に反応させる方法、および特開昭62−292
820号に記載された、水酸基を有するビニル系共重合
体とポリイソシアネートとポリオールからNCO末端の
ウレタンプレポリマーをビニル系共重合体にグラフトさ
せ、その後NCOに活性水素含有シランカップリング剤
を反応させシリル基を導入する方法などが挙げられる。
アミンイミド基を導入する方法としては特願昭62−1
97037号明細書記載の方法、例えばメタクリル酸メ
チルを共重合して得られたビニル系共重合体に1,1−
ジメチルヒドラジン、プロピレンオキシドを加え反応し
てアミンイミド基を導入する方法がある。(III)(I
V)の製造方法は(I)と(II)の製造方法を組み合わせ
れば容易に製造することが出来る。
【0022】本発明の樹脂エマルションは(I)〜(I
V)の何れの重合体のエマルションを製造する場合も、
重合工程は溶液重合()でも乳化重合()でもよ
い。の溶液重合の場合は、電子線または紫外線を照射
する方法、加熱による方法及び開始剤を使用する方法が
ある。好ましい重合方法は有機溶剤中開始剤を使用する
方法である。使用される有機溶剤としてはアルコール
(エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールな
ど)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレンなど)、脂
肪族炭化水素(ヘキサン、シクロヘキサンなど)、脂肪
族エステル(酢酸エチル、酢酸n−ブチルなど)、脂肪
族ケトン(アセトン、メチルエチルケトンなど)、脂肪
族エーテル(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)な
どおよびこれらの二種以上の混合物が挙げられる。好ま
しいものはイソプロパノール、トルエン、メチルエチル
ケトンの単独またはこれらの二種以上の混合物である。
溶剤をトッピングする場合は低沸点の溶剤程好ましく、
また溶液重合の際溶液中で乳化する場合は水溶性溶剤が
好ましい。 有機溶剤の(a)〜(d)の単量体の合計
重量に対する割合は任意に選択できるが、通常重量比で
0.2:2〜2:1、好ましくは0.5:1〜5:1で
ある。
【0023】開始剤を使用する方法において、開始剤と
してはアゾ化合物〔アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
アゾビスシアノ吉草酸、2,2−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス
(2−アミジノプロパン)アセテートなど〕、無機過酸
化物〔過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウムなど〕、有機過酸化物〔過酸化ベ
ンゾイル、ジ-t-ブチルパーオキサイド、クメンヒドロ
パーオキサイド酸パーオキサイド、ジ(2−エトキシエ
チル)パーオキシジカーボネート〕及びレドックス触媒
〔アルカリ金属の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩、亜硫酸
アンモニウム、L-アスコルビン酸、エリソルビン酸など
の還元剤とアルカリ金属の過硫酸塩、過硫酸アンモニウ
ム、過酸化物などの酸化剤の組合せよりなるもの〕及び
これらの2種以上があげられる。開始剤の添加量は
(a)〜(d)の単量体の固形分合計重量に対し、通常
0.001〜20%、好ましくは0.1〜10%であ
る。
【0024】また、場合によっては連鎖移動剤(n−ラ
ウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−
ドデシルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキ
シシランなど)を加え分子量を調節することができる。
【0025】重合反応の反応温度はの場合とも通常
50〜150℃、好ましくは70〜130℃である。反
応時間は通常1〜10時間であり、好ましくは2〜7時
間である。重合の終点は赤外吸収スペクトルの二重結合
の吸収(1648cm-1)が消滅することによって、また
はガスクロマトグラフィーを使い未反応の単量体が減少
することによって確認出来る。
【0026】シリル基及びアミンイミド基含有ウレタン
系樹脂[2]としては例えばアミンイミド基を有するア
クリルにジアミンをマイケル付加したものにポリイソシ
アネートを反応して生成したプレポリマーにγ-アミノ
プロピルトリメトキシシランやγ-イソシアネートプロ
ピルトリエトキシシランを70〜120℃で反応反応さ
せることによって得られる。使用する原料及び製造条件
等は特開昭58−29818号公報に記載されたものと
同じものでよい。又上記のシリル基含有ビニル重合体と
シリル基含有ウレタン系樹脂を結合させたものも使用出
来る。(例えば特開昭62−292820号公報) シリル基及びアミンイミド基含有アミド系樹脂[3]と
しては例えばポリアミド及びアミノ基含有樹脂に1,1
−ジメチルヒドラジン、プロピレンオキシドを加え20
〜100℃で反応してアミンイミド基を生成させた後エ
ポキシ系シランカップリング剤を反応することによって
得られる。ポリアミド及びアミノ基含有樹脂としては、
例えば通常の二塩基酸のメチルエステルとポリアミンと
の縮合によって得られるポリアミド樹脂あるいはメタク
リル酸メチルを共重合したアクリルアミド共重合体、あ
るいは高酸価アルキド樹脂にポリアミンを付加させたも
のが使用できる。シリル基及びアミンイミド基含有エポ
キシ系樹脂[4]としてはエポキシ化合物、例えばビス
フェノールAとエピクロルヒドリンとの付加縮合物、プ
ロピレングリコールとエピクロルヒドリンとを縮合させ
て得られるポリグリシジルエステル、ノボラック型フェ
ノールホルムアルデヒド樹脂とエピクロルヒドリンとを
縮合して得られるポリグリシジルエーテル化フェノール
樹脂等と、アミンイミド基を有するアクリルにアミノ基
を有するシランカップリング剤がマイケル付加した物と
の反応物が使用出来る。これらは特開昭52−8913
2号公報に記載されたものと同じでよい。これらのシリ
ル基及びアミンイミド基含有樹脂の分子量は特に制限さ
れないが通常1,000〜100,000、好ましくは
3,000〜60,000である。シリル基及びアミン
イミド基含有樹脂は大気中に暴露されると常温で網状組
織を形成し硬化する。
【0027】の溶液重合工程を経て該ビニル重合体を
得た場合は、次いで乳化することにより本発明の樹脂エ
マルションが得られる。この乳化の方法としては、溶液
重合した後溶液をトッピングし残った樹脂を乳化する方
法と溶液のままで水を加え乳化しその後溶剤をトッピン
グする方法がある。乳化後溶剤が残っていてもいなくて
も良い。出来れば溶液状態で乳化するのが好ましい。こ
の場合乳化剤やpH調整剤を添加して乳化してもよい。
乳化剤としては、たとえば、アルキル硫酸エステル塩、
アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルリン酸エステ
ル塩あるいは脂肪酸塩などのアニオン界面活性剤、アル
キルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩などのカチ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ある
いはプルロニック型などの非イオン界面活性剤、カルボ
ン酸塩型(アミノ酸型、ベタイン型など)あるいはスル
ホン酸塩型などの両性界面活性剤を併用することができ
る。
【0028】またアニオン形成性基が存在する場合酸を
添加すると親水性が向上し樹脂の乳化を助けることはよ
く知られている。酸としては有機または無機の酸たとえ
ば、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、蟻酸、酢酸、プロピオ
ン酸、乳酸、(メタ)アクリル酸、蓚酸、クエン酸、マ
レイン酸、イタコン酸、アジピン酸などがあげられる。
またカチオン形成性基が存在する場合はアミン(アンモ
ニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエタノールア
ミン、ジメチルアミノエタノール、トリエチルアミン
等)やアルカリ(KOH、NaOH等)を添加すると親
水性が向上し乳化を助ける。アミンイミド基は両性であ
り酸、塩基のどちらの添加によっても親水性が向上す
る。酸、塩基の添加量はアミンイミド基とイオン形成性
基の合計モルに対して通常0.3〜1.5倍モルである。
【0029】また硬化後の塗膜の架橋密度や基体への密
着性を向上させるためにシラン類を乳化前に配合してお
いて乳化時にミセル内に入れることが出来る。この様な
シラン類としては具体的には例えばメチルトリメトキシ
シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラn−ブトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプ
ロピルトリエトキシシラン、シリケートなどが挙げられ
る。
【0030】樹脂溶液のまま乳化する場合は樹脂溶液に
これらの添加剤を加えた後、水を除々に加え乳化する。
乳化温度は低い方が良いが通常70℃以下好ましくは5
0℃以下である。その後このまま水で希釈したままでも
よいし、溶剤をトッピングしてもよい。トッピングは8
0℃以下減圧下で行うのが好ましい。この様にして水分
散型樹脂組成物が得られる。
【0031】またの乳化重合で本発明の水分散型樹脂
組成物を得る場合には重合性の乳化剤を用い水性媒体中
で各構成成分と共に共重合する方法がとられる。開始剤
としては溶液重合の場合と同じものが使用出来る。乳化
重合の際他の乳化剤やpH調整剤を併用してもよい。こ
れらは前記の乳化の場合と同じものでよい。また、乳化
重合安定化の目的で保護コロイド剤、たとえば部分鹸化
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロースなどを使用することができ
る。重合方式としては、公知の重合方法により、バッチ
式重合法、連続式重合法のいずれでも可能である。公知
の重合方法としては一括仕込法、単量体添加法、単量体
エマルション添加法などがあげられる。重合温度等は溶
液重合の場合と同じで良い。ここで用いられる重合性の
乳化剤としては従来公知の各種重合性乳化剤が使用でき
る。具体的には例えば重合性基として(メタ)アリル基
や(メタ)アクリル基を含み、且つ乳化機能基として第
4級アンモニウム塩、第3級アミン塩、アミンイミド基
等のカチオン性のもの、スルホン酸塩、カルボン酸塩等
のアニオン性のものまたはエチレンオキシド基の様な非
イオン性のものを含むものが挙げられる。重合性乳化剤
の量は(a)〜(d)の合計量の0.1〜20重量%、
好ましくは0.5〜10重量%である。
【0032】水に分散した状態ではシリル基はミセル中
にあり、水と遮断されシリル基は安定であるが、塗膜に
すると水が飛びミセルが壊れシリル基が水分と接し徐々
にシリル基の縮合が始まる。水が飛んだ後の加水分解性
シリル基の縮合機構は次の様である。
【0033】本発明の樹脂エマルションは各種エ
マルション、例えばアクリルエマルション、ウレタンエ
マルション、エポキシエマルションや通常硬化剤として
使用されるメラミンやNCO基を含むエマルション等を
混合して用いてもよいし、塗料として通常配合される顔
料、各種添加剤(シリル基の硬化触媒、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、耐熱性向上剤、レベリング剤、たれ防止
剤、艶消し剤など)を併用してもよい。この場合にはエ
マルションとの相溶安定性を良好にするために水分散の
状態であるのが望ましい。
【0034】顔料としては体質顔料(炭酸カルシウム、
カオリン、タルク、ケイ酸アルミ、アエロジルなど)、
無機顔料(酸化チタン、酸化鉄、黄鉛、酸化カドミウ
ム、カーボンブラック、アルミ燐片など)、有機顔料
(アゾ系、アゾレーキ系、フタロシアニン系、キナクリ
ドン系、イソインドリノン系の有機顔料など)が挙げら
れる。顔料も水分散したものを用いるのが望ましい。
【0035】また、加水分解性シリル基の硬化触媒を併
用してもよい。この様な触媒としては従来から用いられ
ているものが使用可能である。この様なものとしては例
えば、有機チタネート系化合物〔イソプロピルトリイソ
ステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチ
ルピロホスフェート)チタネート、テトライソプロピル
ジ(ラウリルホスファイト)チタネートなど〕、有機ア
ルミニウム系化合物(アセトアルコキシアルミニウムジ
イソプロピレートなど)、カルボン酸型錫化合物(ジオ
クチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレ
ートなど)、スルフィド型、メルカプチド型などの含硫
黄系有機錫化合物(ジブチル錫スルフィドなど)、ジア
ルキル錫オキシド(ジブチル錫オキシド、ジオクチル錫
オキシドなど)その他カルボン酸金属塩(酢酸ナトリウ
ム、カプロン酸亜鉛、オクチル酸鉛、、ナフテン酸コバ
ルト等)、酸性リン酸エステル(モノメチル酸性リン酸
エステル、ジメチル酸性リン酸エステル、ジエチル酸性
リン酸エステル、モノブチル酸性リン酸エステルな
ど)、カルボン酸及びその酸無水物(アジピン酸、マレ
イン酸、クエン酸、イタコン酸、コハク酸、フタル酸、
トリメリット酸、無水マレイン酸、無水フタル酸など)
アミノシラン(γ-アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなど)、ア
ミン及びその塩(トリエチルアミン、ジブチルアミン−
2−ヘキソエート、環式アミジン及びその塩など)、第
4級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムハイド
ロキシドなど)等の硬化触媒が挙げられる。油性の触媒
はミセルを壊す恐れがあるので、好ましくは水溶性触媒
や水分散した触媒がよい。これらの触媒は単独でも2種
以上を混合して使用してもよい。触媒を使用する場合の
添加量はビニル系共重合体に対し通常0.001〜20重量%
である。
【0036】本発明の樹脂エマルションを用いて塗料化
する場合の方法としては、樹脂エマルションに上記に例
示した各塗料化に使用される成分を通常の攪拌だけによ
る混合でもよいし、混合装置(ボールミル、ニーダー、
サンドグラインダー、ロールミル、フラットストンミル
など)を用いて分散、混合することによっても塗料化す
る事が出来る。
【0037】本発明の樹脂エマルションまたはこれを用
いたエマルション塗料の塗布方法としては例えば刷毛塗
り、ロール塗り、スプレー塗り、流し塗りまたは浸漬法
等の方法が挙げられ特に限定されない。塗布された後常
温で放置または60〜200℃に加熱することにより硬
化させる。また130℃以上の加熱によりアミンイミド
基がアミンとイソシアネートに分解し、発生したイソシ
アネートが活性水素と反応し更に架橋密度を向上し耐水
性等の塗膜物性が向上する。
【0038】以下実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【実施例】
【0039】実施例 1 イソプロパノール50gを300mlの四つ口コルベン
に仕込み攪拌しながら80℃に加熱した。次いで、下記
処方の各成分を配合した混合溶液を3時間かけて滴下し
た。 〔処方〕 CF3(CF2)5(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 (以下FM−1という) 20g 1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド (以下AI) 5g γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン (以下MPシラン)10g メタクリル酸メチル(以下MMA) 40g アクリル酸n−ブチル(以下BA) 20g メタクリル酸ジメチルアミノエチル (以下MDMAN) 5g n−ラウリルメルカプタン(以下LM) 1g アゾビスイソバレロニトリル(以下AIVN) 1g イソプロパノール (以下IPA) 50g 滴下終了後2時間同温度で反応させた後、AIVN0.
3gを追加し、更に2時間反応させた。この様にしてI
PA50%溶液の共重合体を得た。更にこの溶液に30
℃以下で酢酸 3.5gを加えて良く混合した後、水3
00gを徐々に加えエマルションとする。このエマルシ
ョンを減圧下50℃以下でIPAをトッピングし、最後
に水で調製して固形分30%の本発明の樹脂エマルショ
ン[1]を得た。
【0040】製造例1 500mlのコルベンにポリカプロラクトントリオール
(MW2,000)100g、ポリカプロラクトンジオ
ール(MW1,000)100g、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル6.5g、酢酸n−プロピル 121g
を仕込み窒素置換し80℃に昇温して均一に溶解した。
イソホロンジイソシアネート56gを滴下した後ジオク
チル錫メルカプチド0.01gを添加して同温度で6時
間反応した。その後50℃以下に降温した後γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン17.9gを加え残存して
いるNCOと反応させた。IRの2250cm-1にNC
Oの吸収が無いことを確認してアルコキシシリル基とビ
ニル基を有するウレタンオリゴマー(固形分70%、U
OGと略記)を製造した。
【0041】実施例 2〜6及び比較例1、2 処方を表1の各処方とした以外は実施例1と同様にして
樹脂エマルション[2]〜[8]を得た。
【0042】
【表1】
【0043】表1中で用いた各略号は下記化合物を表
す。 LMA ;メタクリル酸n−ラウリル CMA ;メタクリル酸n−セチル SMA ;メタクリル酸n−ステアリル DMAPMA;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
ルアミド HEA ;アクリル酸2−ヒドロキシエチル UOG ;参考製造例1で製造した加水分解性シリ
ル基とビニル基を有するポリウレタン(固形分70%) DAエタ ;ジメチルアミノエタノール
【0044】試験例1〜6及び比較試験例1、2 樹脂エマルション[1],[2],[7]各々100g
には触媒としてジブチル錫オキサイドの水分散物(固形
分20%)2gを加え良く混合し、また樹脂エマルショ
ン[3]〜[6]及び[8]各々100gには触媒を加
えずそのままで、アルミ板に乾燥膜50μになる様に塗
布し100℃で30分間乾燥し更に室温下1週間放置し
て試験片を作成した。作成直後各種物性を評価した結果
を表2に示す。また、各樹脂エマルションを50℃で1
ケ月間保存した後同様にして物性を評価した結果を表3
に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】表2、3に示した各評価項目のテストの方
法を下記に示す。エマルションの状態:肉眼で観察し
た。粒子の沈降の状態を○△×で評価した。 密着性:碁番目法、2mm角、25個でセロテープ剥
離。 硬度: 鉛筆硬度 三菱ユニ鉛筆を使用。 耐水性:イオン交換水、25℃で1週間後の塗膜の状態
(ブリスター、白化等)を肉眼で観察した。 耐溶剤性:トルエンでのスポットテスト うき、はがれ
の状態を○△×で評価した。
【0048】
【発明の効果】本発明の樹脂エマルションは次の効果を
奏する。 (1)湿気硬化型の樹脂であるにも拘らず、水分散状態
での保存安定性が良好であり、長期間使用出来る。ま
た、長期間保存後も安定した品質の物性が得られる。即
ち、本発明により従来の加水分解性シリル基を有する樹
脂エマルションは保存安定性に問題があったことが解決
出来た。 (2)水の蒸発により塗膜を形成し、常温で湿気硬化す
る。加熱による硬化促進も可能である。 (3)シリル基が縮合し硬化した皮膜は優れた耐水性、
耐熱性、耐酸性、耐溶剤性、防汚性、耐候性等の物性を
示す。 (4)無機・有機の各種基材に対し密着性が良好であ
る。上記効果を奏することにより、本発明の樹脂エマル
ションはコーテイング剤例えば塗料、狭義のコーテイング
剤、接着剤、プライマー等各種用途に有用である。具体
的には例えば建材(例えばガラス、スレート、窯業系等
の無機、アルミ等の金属、木工、プラスチック等)用の
耐候性塗料、耐酸性雨用塗料、防汚性塗料、防食塗料
等、無機建材用撥水剤(吸水防止剤)、電着塗料、車両
用上塗り塗料、車両用補修塗料、車両部品用塗料、ハー
ドコート剤、缶用コーテイング剤、水性防錆塗料、水性
離型剤、塩ビシート用コーテイング剤(例えば塩ビデス
クマットや塩ビ等の壁紙用塗料)、電気電子部品の防湿
コーテイング剤、絶縁コーテイング剤、インクリボンや磁
気テープのバックコート剤、情報紙(例えば昇華型熱転
写紙)用離型剤、繊維用の硬仕上げ剤・撥水剤、紙用処
理剤等に好適である。また水系であるので溶剤の使用出
来ないその他の分野での使用も可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 143/04 PGL 183/07 PMM 201/10 PDP

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加水分解性シリル基とアミンイミド基を
    各々1分子中に少なくとも1個有する樹脂〔1〕を含有
    することを特徴とする反応型樹脂エマルション。
  2. 【請求項2】 〔1〕が下記(a)と(b)を必須構成
    単位とするビニル系重合体である請求項1記載のエマル
    ション。 (a):加水分解性シリル基を有するビニル系単量体
    (a1)及び/または加水分解性シリル基とビニル基を
    有するオリゴマー(a2) (b):アミンイミド基を有するビニル系単量体
  3. 【請求項3】 該ビニル系重合体が、更に炭素数6〜3
    0の疎水性基を有するビニル系単量体(c)を構成単位
    とし、該ビニル系重合体の重量に基づき、 (a)単位 0.5〜50%、(b)単位 0.5〜5
    0%、(c)単位 1〜70%である請求項2記載のエ
    マルション。
  4. 【請求項4】 (c)が炭素数10〜22のアルキル基
    を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又
    は炭素数8〜20のパーフロロアルキル基を有するビニ
    ル系単量体である請求項3記載のエマルション。
  5. 【請求項5】 〔1〕が更にイオン基又はイオン形成性
    基を1分子中に少なくとも1個有する樹脂である請求項
    1〜4のいずれか記載のエマルション。
  6. 【請求項6】 該ビニル系重合体が更にポリシロキサン
    基を1分子中に少なくとも1個有するビニル系重合体で
    ある請求項2〜5のいずれか記載のエマルション。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか記載のエマルシ
    ョンを必須成分とするコーテイング剤。
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