JP2005272833A - ポリウレタン樹脂水性分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経日安定性に優れ、乾燥皮膜の耐水性が優れたポリウレタン樹脂水性分散体を提供する。
【解決手段】 有機ポリイソシアネート(a)ならびにポリオール(b)、加水分解性シリル基と、1個のもしくは2個以上の活性水素含有基を有する化合物(c)とを反応させてなるポリウレタン樹脂、アミンイミド基を有するオリゴマー(B)と水性媒体からなるポリウレタン樹脂水性分散体(A)もしくは、有機ポリイソシアネート(a)、ポリオール(b)、加水分解性シリル基と、1個のもしくは2個以上の活性水素含有基を有する化合物(c)、並びにアミンイミド基と、1個のもしくは2個以上の活性水素含有基を有する化合物(d)とを反応させてなるポリウレタン樹脂と水性媒体からなるポリウレタン樹脂水性分散体(A’)である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂水性分散体に関し、さらに詳しくは加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂の水性分散体に関する。
従来より、ポリウレタン樹脂の水性分散体については、その乾燥皮膜の耐水性、耐溶剤性、耐薬品性等の物性の向上が期待されており、それを解決する手段の一つとして加水分解性シリル基を分子中に導入する方法が提案されている。例えば特許文献−1ではイソシアネート基末端プレポリマーとアミノ基を有するアルコキシシラン誘導体を反応させたポリウレタンを含有するポリウレタン樹脂水性分散体、特許文献−2および−3ではアスパルテート基もしくは第二アミノ基とアルコキシシランを含む化合物とイソシアネート基との反応により導入されたアルコキシシラン基を含むポリウレタン樹脂水性分散体が提案されている。
特開平7−138469号公報 特開平11−263905号公報 特開平11−263907号公報
しかしながら、これらのポリウレタン樹脂水性分散体は、アルコキシシリル基が加水分解し易いため水性分散体の長期間の保存安定性が不十分であり、得られる皮膜の耐水性や耐溶剤性が低下しやすく、アルコキシシリル基の含有量が多くなるにつれて保存安定性が特に低下し易く、しかも製造直後の水性分散体であっても、乾燥して得られる乾燥被膜の耐水性と耐溶剤性が十分とは言えなかった。仮に外観の変化が無くてもアルコキシシリル基の加水分解が進行してしまうため、乾燥して得られる皮膜の性能が製造直後に比べ大幅に低下していることが多かった。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、アミンイミド基を有する重合体を水性分散体の必須成分とする、もしくは加水分解性シリル基とアミンイミド基をポリウレタン樹脂の分子中に共存させることで、これらの課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A1)、アミンイミド基を有する重合体(B)および水性媒体を必須成分とするポリウレタン樹脂水性分散体(A)(第一発明);加水分解性シリル基およびアミンイミド基を有するポリウレタン樹脂(A1’)並びに水性媒体を必須成分とするポリウレタン樹脂水性分散体(A’)(第二発明);該水性分散体を含有してなる水性塗料;並びに該水性分散体を含有してなる水性接着剤;である。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体は、長期間保存後でも、該水性分散体から得られる乾燥皮膜は耐水性および耐溶剤性に優れている。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体を含有する水性塗料は、保存安定性、耐水性、耐溶剤性、密着性および乾燥皮膜強度に優れる。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体を含有する水性接着剤は、耐水性および密着性に優れる。
本発明の第1の態様におけるポリウレタン樹脂水性分散体(A)の構成成分である、加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A1)は、分子末端および/または分子側鎖に加水分解性シリル基を含有するポリウレタン樹脂である。
本発明において、ポリウレタン樹脂の分子側鎖とは、繰り返し単位が連続する鎖を主鎖とし、主鎖にペンダント状に付いている非繰り返し単位鎖のことをいう。
加水分解性シリル基としては、アルコキシシリル基(アルコキシ基の炭素数1〜6のモノ〜トリアルコキシシリル基)、アルケニルオキシシリル基(アルケニル基の炭素数2〜30のジアルケニルシリル基など)およびハロゲノシリル基(トリクロルシリル基、トリブロムシリル基など)が挙げられ、好ましいものはアルコキシ基の炭素数1または2のジアルコキシシリル基またはトリアルコキシシリル基である。また、加水分解性シリル基は分子側鎖よりも分子末端に有する方が製造のし易さの観点から好ましい。
本発明において、(A1)中に有する加水分解性シリル基の含有量の測定は、ICP発光分光分析でシリコン元素を定量し、トリメトキシシリル基に換算した含有量である。
(A)の製造は、通常は、加水分解性シリル基を分子末端および/または側鎖に有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a)を先ず製造し、(a)を、アミンイミド基を有するオリゴマー(B)の存在下に水性媒体に分散させると同時もしくは分散させた後に鎖伸長させて行うことができる。
なお、本発明においてイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとは、ウレタンプレポリマーの末端基のうち少なくとも一部がイソシアネート基であるものをいう。
(a)は、有機ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(b)、並びに加水分解性シリル基と1個もしくは2個以上の活性水素含有基を有する化合物(q)を一括して反応させる方法(一段法)、または(a1)および(b)を予め反応させて加水分解性シリル基不含有イソシアネート基末端プレポリマーを製造した後に(q)を反応させる方法(多段法)で製造することができ、好ましいのは多段法である。
なお、(a)として、アニオン性プレポリマーを製造する場合には、ポリオール(b)の一部に、分子内にカルボキシル基もしくはスルホン酸基と2個以上の活性水素原子含有基を含有する化合物(d)を使用することができ、さらに該カルボキシル基もしくはスルホン酸基の中和剤(n)を(a)の製造前または製造後に使用して中和することができる。
本発明における(a)を製造するための(a1)としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。このような有機ポリイソシアネートには、2個〜3個またはそれ以上のイソシアネート基を有する(NCO基中の炭素を除く 、以下同様)。
炭素数(以下、Cと略記する)6〜20の芳香族ポリイソシアネート(a11)、C2〜18の脂肪族ポリイソシアネート(a12)、C4〜15の脂環式ポリイソシアネート(a13)、C8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート(a14)、およびこれらのポリイソシアネートの変性物(a15)およびこれらの2種以上の併用が含まれる。
芳香族ポリイソシアネート(a11)としては、例えば1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、4,4’−および/または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物と の縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20重量%) の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリールポリイソシアネート(PAPI)]、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3 ’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート(a12)としては、例えばエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
脂環式ポリイソシアネート(a13)としては、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス (2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネート(a14)としては、例えばm−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
ポリイソシアネートの変性物(a15)としては 、上記ポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基および/またはオキサゾリドン基含有変性物など;遊離イソシアネート基含量が通常8〜33%、好ましくは10〜30%とくに12〜29% のもの)、例えば変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等)、ウレタン変性TDI、ビウレット変性HDI、イソシアヌレート変性HDI、イソシアヌレート変性IPDIなどのポリイソシアネートの変性物が挙げられ、ウレタン変性ポリイ ソシアネート[過剰のポリイソシアネート(TDI、MDIなど)とポリオールとを反応させて得られる遊離イソシアネート含有プレポリマー]の製造に用いるポリオールとしては、後述の低分子ポリオールが挙げられる。2種以上の併用としては、変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用が挙げられる。
これらのうちで好ましいのは(a12)および(a13)、さらに好ましいのは(a13)、特に好ましいのはIPDIおよび水添MDIである。
(b)には、150以上の水酸基当量(水酸基当りのMn)を有する高分子ポリオール(b1)、低分子ポリオール(b2)およびこれらの2種以上の併用が含まれる。〔上記および以下においてMnはゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される数平均分子量を表わす。〕
(b1)には、ポリエステルポリオール(b11)、ポリエーテルポリオール(b12)、ポリオレフィンポリオール(b13)および重合体ポリオール(b14)が含まれる。
(b11)には、縮合型ポリエステル(b111)、ポリラクトンポリオール(b112)、ポリカーボネートポリオール(b113)およびヒマシ油系ポリオール(b114)が含まれる。
(b12)には、活性水素原子含有化合物のアルキレンオキサイド(以下AOと略記)付加物(b121)、およびそのカップリング体(b122) が含まれる。
(b2)には、30以上150未満の水酸基当量を有する、2価〜8価またはそれ以上の、多価アルコール(b21)および活性水素原子含有化合物のAO低モル付加物(b22)が含まれる。
多価アルコール(b21)には、2価アルコール(b211)および3〜8価の水酸基を持つアルコール(b212)が含まれる。
2価アルコール(b211)としては、例えばC2〜18の脂肪族2価アルコール(b2111)、C4〜12の脂環式2価アルコール(b2112)およびC6〜18の芳香族2価アルコール(b2113)が含まれる。
脂肪族2価アルコール(b2111)としては、(ジ)エチレングリコール、(ジ)プロピレングリコール、1,2−,1,3−,2,3−および1,4−ブタンジオール(以下1,4−BGと略記)、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ オール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオールお よび1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
脂環式2価アルコール(b2112)としては、環状基を有する低分子ジオール、たとえば、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび特公昭45−1474号公報記載のものが挙げられる。
芳香族2価アルコール(b2113)としては、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、およびビスフェノールF等が挙げられる。
3〜8価の水酸基を持つアルコール(b212)としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール,ソルビトール,キシリトールおよびマンニトールが挙げられる。これらの分子間または分子内脱水物(ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、ソルビタンなど)、糖類(グルコース、フルクトース 、ショ糖など)およびその誘導体(グリコシド、たとえばα−メチルグルコシド);並びに後述の親水基含有ポリオールが含まれる。
(b2)のうち好ましいのは(b2111)、特に1,4−BGである。
AO付加物(b121)および活性水素原子含有化合物のAO低モル付加物(b22)の製造に用いるAOとしては、C2〜12またはそれ以上のAO、例えばエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、1,2−、2,3−および1,3−ブチレンオキサイド、 テトラヒドロフラン(THF)、α−オレフィンオキサイド、スチレンオキサイド、エピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)、およびこれらの2種以上の併用(ランダムおよび/またはブロック)が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(b12)および活性水素原子含有化合物のAO低モル付加物(b22)の製造に用いる活性水素原子含有化合物(k)には、2〜8個またはそれ以上の活性水素原子を有する化合物が挙げられる。活性水素原子を有する化合物としては、水酸基を含む化合物(k1)、アミノ基を含む化合物(k2)、メルカプト基を含む化合物(k3)およびカルボキシル基を含む化合物(k4)が挙げられる。
水酸基を含む化合物(k1)としては、多価アルコール(b212)および多価フェノール(k12)が挙げられる。
多価フェノール(k12)としては、単環多価フェノール(k121)およびビスフェノール類(k122)が挙げられる。
単環多価フェノール(k121)としては、ピロガロール、カテコール、ヒドロキノンが挙げられる。
ビスフェノール類(k122)としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSが挙げられる。
アミノ基を含む化合物(k2)としては、モノアミン(k21)およびポリアミン(k22)が挙げられる。
モノアミン(k21)としては、アンモニア(k211)、1級モノアミン(k212)、アルカノールアミン(k213)および2級モノアミン(k214)が挙げられる。
1級モノアミン(k212)としては、C1〜20のモノハイドロカルビルアミンが使用でき、例えばブチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミン等が挙げられる。
アルカノールアミン(k213)としては、C2〜4のヒドロキシアルキル基を有するアミンが使用でき、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられる。
2級モノアミン(k214)としては、例えば、ジブチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン等が挙げられる。
ポリアミン(k22)としては、脂肪族ポリアミン(k221)、ポリアルキレンポリアミン(k222)、脂環式ポリアミン(k223)、芳香脂肪族ポリアミン(k224)、芳香族ポリアミン(k225)および複素環式ポリアミン(k226)が挙げられる。脂肪族ポリアミン(k221)としては、例えばエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
ポリアルキレンポリアミン(k222)としては、例えばジエチレントリアミンが挙げられる。脂環式ポリアミン(k223)としては、例えばジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミンなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリアミン(k224)としては、例えばキシリレンジアミンなどが挙げられる。芳香族ポリアミン(k225)としては、例えばフェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミンなどが挙げられる。
複素環式ポリアミン(k226)としては、例えばピペラジン、N−アミノエチルピペラジンおよびその他特公昭55−210 44号公報記載の化合物が挙げられる。
メルカプト基を含む化合物 (k3)としては、上記多価アルコール(b212)に相当する(OHの少なくとも一部がSHに置換わった)ポリチオール、グリシジル基含有化合物と硫化水素との反応で得られるポリチオールなどが挙げられる。
カルボキシル基を含む化合物(k4)としては、脂肪族ジカルボン酸(k41)、脂環式ジカルボン酸(k42)、芳香族ジカルボン酸(k43)および3価またはそれ以上のポリカルボン酸(k44)が使用できる。
脂肪族ジカルボン酸(k41)としては、例えばコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸 、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
脂環式ジカルボン酸(k42)としては、例えばダイマー酸などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸(k43)としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸などが挙げられる。
3価またはそれ以上のポリカルボン酸(k44)としては、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
活性水素原子含有化合物へのAOの付加は、通常の方法で行うことができ、 無触媒でまたは触媒(たとえばアルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにAO付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に1段階または多段階で行なうことができる。例えば加圧反応器に、活性水素原子含有化合物および触媒を仕込み、AOを圧入する方法が挙げられる。触媒としては、アルカリ触媒、たとえばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなど)の水酸化物;酸[過ハロゲン酸(過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸)、硫酸、燐酸、硝酸など、好ましくは過塩素酸]およびそれらの塩[好ましくは 2価または3価の金属(Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Co、Ni、Cu、Al)の塩]が挙げられる。反応温度は通常50〜150℃、反応時間は通常2〜20時間である。
2種以上のAOを併用する場合はブロック付加(チップ型、バランス型、活性セカンダリー型など)でもランダム付加でも両者の混合系〔ランダム付加後にチップしたもの:分子中に任意に分布されたエチレンオキシド鎖を0〜50 重量%(好ましくは5〜40重量%)有し、0〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)のEO鎖が分子末端にチップされたもの〕でもよい。AOのうちで好ましいものはEO単独、PO単独、THF単独、POおよびEOの併用、POおよび/またはEOとTHFの併用(併用の場合、ランダム、ブロックお よび両者の混合系)である。
AOの付加モル数は、活性水素原子1個当たり通常1〜140、好ましくは1〜110、特に好ましくは1〜90である。付加モル数が140を超えると 得られるポリウレタン樹脂が軟らかくなり、強度が低下する。
AO付加反応終了後は、必要により触媒を中和し吸着剤で処理して触媒を除 去・精製することができる。
(b121)としては、例えばポリオキシエチレンポリオール[ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)など]、ポリオキシプロピレンポリオール[ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)など]、ポリオキシエチレン/プロピレンポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ビスフェノール類のEOおよび/またはPO付加物が挙げられる。
(b122)には、(b121)の2分子またはそれ以上をC1〜6のアルキル基を有するアルキレンハライド(例えばメチレンジクロライド)でカップリングさせたものが含まれる。
(b12)としては、不飽和度が少ない(0.1meq/g以下、好ましくは0.05meq/g以下とくに0.02meq/g以下)ものが望ましく、また少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%とくに少なくとも70%の第1級水酸基含有率を有するものが望ましい。
(b111)にはポリオールとカルボキシル基を含む化合物(k4)との重縮合物、(b112)にはポリオールへのラクトン(h1)の重付加物、(b113)にはポリオールへのアルキレンカーボネート(h2)の重付加物、(b114)にはヒマシ油およびポリオールもしくはAOで変性されたヒマシ油が含まれる。
これらを構成するポリオールとしては上記(b2)および/または(b12)[好ましくは水酸基当量が500以下のもの]が使用できる。
カルボキシル基を含む化合物(k4)としては、好ましくはジカルボン酸が使用できる。ジカルボン酸と少割合(20%以下)の3価以上のポリカルボン酸との併用してもよい。
ラクトン(h1)としては、C4〜12のラクトンが使用でき、例えば4−ブタノリド、5−ペンタノリドおよび6−ヘキサノリドなどが挙げられる。
アルキレンカーボネート(h2)としてはC2〜8のアルキレンカーボネートが使用でき、例えばエチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートなどが挙げられる。これらはそれぞれ2種以上併用してもよい。
(b11)は通常の方法で製造できる。(b111)は、例えば(k4)もしくはそのエステル形成性誘導体[酸無水物(無水マレイン酸、無水フタル酸など)、C1〜4の低級アルキル基を有するエステル(アジピン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチルなど)、酸ハライド(酸クロライドなど)]と過剰当量のポリ オールとの脱水縮重合もしくはエステル交換反応により、(k4)もしくはそのエステル形成性誘導体とポリオールとの脱水縮重合もしくはエステル交換反応に次いでAOを反応させることにより、又はポリオールと酸無水物およびAOとの反応により製造することができる。
(b111)としては、例えばポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリジエチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール、ポリ(3−メチルペンチレンアジペート)ジオール、ポリエチレンアゼレートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンアゼレートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリネオペンチルテレフタレートジオールなどが挙げられる。
(b112)および(b113)は、ポリオールを開始剤として、(h1)もしくは(h2)の重付加させることにより製造できる。
変性ヒマシ油はヒマシ油とポリオールとのエステル交換および/またはAO付加により製造できる。
(b112)としては、例えばポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオールなどが挙げられる。
(b113)としては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなどが挙げられる。
(b113)の市販品としては、ニッポラン980R[Mn=2,000,日本ポリウレタン工業(株)製]、T5652[Mn=2,000、旭化成(株)製]およびT4672[Mn=2,000、旭化成(株)製]が挙げられる。
(b114)としては、ヒマシ油、トリメチロールプロパン変性 ヒマシ油、ペンタエリスリトール変性ヒマシ油、ヒマシ油のEO(4〜30モル)付加物などが挙げられる。
(b13)には、ポリアルカジエン系ポリオール(b131)、アクリル系ポリオール(b132)が挙げられる。
ポリアルカジエン系ポリオール(b131)としては、例えばポリブタジエンジオール[1,2−ビニル構造および/または1,4−トランス構造を有するポリブタジエン(ブタジエンホモポリマーおよびコポリマーたとえばスチレンブタジエンコポリマー、アクリロニトリルブタジエンコポリマー)ジオール]、ならびにこれらの水素添加物(水素添加率:たとえば20〜100%)等が挙げられる。ポリブタジエンジオールの例としてはNISSO−PBGシリーズ(G−1000、G−2000、G−3000など)(日本曹達・製)、Poly Bd(R−45M、R−45HT、CS−15、CN−15など
)(米国ARCO社製)が挙げられる。
アクリル系ポリオール(b132)としては、例えばヒドロキシアルキル(C2〜6)(メタ)アクリレート[エチルヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど]と他の単量体[スチレン、アルキル(C1〜8)(メタ)アクリレートなど]との共重合体が含まれる。
(b14)には、ラジカル重合性モノマーをポリオール[前記(b11)および/または(b12)および必要により(b2)]中でその場で重合させてなる重合体含有ポリオールが含まれる、モノマーには、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル、これらの2種以上の混合物などが含まれる。モノマーの重合は、通常重合開始剤の存在下に行われる。
重合開始剤には、遊離基を生成して重合を開始させるタイプのもの、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)(AVN)などのアゾ化合物;ジベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、および特開昭61−76517号公報記載の上記以外の過酸化物あるいは過硫酸塩、過ホウ酸塩、過コハク酸等が含まれる。アゾ化合物、特にAIBN、AVNが好ましい。重合開始剤の使用量は、モノマーの全量に基づいて通常0.1〜20%、好ましくは0.2〜10%である。ポリオール中での重合は無溶媒でも行なうことができるが、重合体濃度が高い場合には有機溶剤(s)の存在下に行なうのが好ましい。
有機溶剤(s)としては例えばベンゼン、トルエン、キシレン、アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどが挙げられる。必要により、連鎖移動剤(アルキルメルカプタン類、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、特開昭55−31880号公報記載のエノールエーテル類など)の存在下に重合を行なうことができる。重合は重合開始剤の分解温度以上、通常60〜180℃、好ましくは90〜160℃で行なうことができ、大気圧下または加圧下、さらには減圧下においても行なうことができる。重合反応終了後は、得られる重合体ポリオールはそのままポリウレタンの製造に使用できるが、反応終了後に有機溶媒、重合開始剤の分解生成物や未反応モノマー等の不純物を慣用手段により除くのが望ましい。
(b14)は、通常30〜70%(好ましくは40〜60%とくに50〜55%)の重合したモノマーすなわち重合体がポリオールに分散した、半透明ないし不透明の白色ないしは黄褐色の分散体である。(b14)の水酸基価は、通常10〜300、好ましくは20〜250とくに30〜200である。
(b1)の水酸基当量は、通常150〜5,000、好ましくは250〜3,000とくに300〜2,500である。
(b)のうちで、(b1)および(b1)と少割合(たとえば20%以下)の(b2)の併用が好ましく、(b1)のうちで好ましいのは(b12)および(b11)、特に好ましいのは(b113)であり、最も好ましいのは、Mn1,000〜4,000のポリカーボネートジオールである。
本発明における(a)は、本発明の水性分散体の乳化安定性の観点から、アニオン性またはカチオン性とすることが好ましい。
アニオン性を付与する場合には、分子内にカルボキシル基もしくはスルホン酸基と2個以上の活性水素原子含有基を含有する化合物(d)をポリオール(b)の一部に使用することが好ましい。なお、必要により分子内にカルボキシル基と1個の活性水素原子含有基を含有する化合物を使用してもよい。
カチオン性を付与する場合には、1個以上の3級アミノ基を有するMn300未満のジオール(t1)、および/または1個以上の4級アンモニウム塩基もしくは3級アミノ基中和塩基を有するMn300未満のジオール(t2)をポリオール(b)の一部に使用することが好ましい。
(d)としては、カルボキシル基および2個以上の活性水素原子含有基を含有する化合物(d1)並びにスルホン基および2個以上の活性水素原子含有基を含有する化合物(d2)が使用できる。
(d1)としては、C6〜24ジアルキロールアルカン酸が使用でき、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPAと略記)、2,2−ジメチロールブタン酸、2 ,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸などが挙げられる。これらの塩、例えばアミン類(トリエチルアミン、アルカノールアミン、モルホリンなど)の塩および/またはアルカリ金属塩(ナトリウム塩など)も使用できる。
(d2)としては、C6〜24ジアルキロールスルホン酸(d21)およびC6〜24ジアミンスルホン酸(d22)が使用できる。
(d21)としては、3−(2,3−ジヒドロキプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸、2,2−ジメチロールスルホン酸、2,2−ジメチロールブタンスルホン酸、2 ,2−ジメチロールヘプタンスルホン酸、2,2−ジメチロールオクタンスルホン酸、5スルホ−(ジヒドロキシエチル)イソフタレート、N,Nビス(2−ヒドロキシエチル)2−アミノエタンスルホン酸等が使用できる。
(d22)としては、N−(β−スルホエチル)エチレンジアミン等が使用できる。
(t1)としては、N−メチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、およびN−メチルジプロパノールアミンなどのN−アルキル(アルキル基の炭素数1〜4)ジアルカノール(アルカノール基の炭素数2〜4)アミンが挙げられる。
(t1)のうち、生成した被膜の耐水性、耐アルカリ性、耐薬品性の観点から好ましいのはN−メチルジエタノールアミンおよびN−ブチルジエタノールアミンである。
なお、(t1)の代わりに1個以上の3級アミノ基を有するMn300未満のジアミン[例えば、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン)など]を使用してもよい。
(t2)としては、N,N−ジメチルジエタノールアミンメチル硫酸塩、N−メチル−N−エチルジエタノールアミンエチル硫酸塩、N−メチル−N−ブチルジエタノールアミンメチル硫酸塩、N−メチル−N−エチルジエタノールアミンエチル硫酸塩、およびN,N−ジメチルジエタノールアミンクロライド塩などのN,N−ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)ジアルカノール(アルカノール基の炭素数2〜4)アミンの塩、並びにその他のN−メチル−N−フェニルジエタノールアミンクロライド塩、などが挙げられる。
これらのうち、耐水性、耐アルカリ性、耐薬品性の観点から好ましいのはN,N−ジメチルジエタノールアミンメチル硫酸塩およびN−メチル−N−ブチルジエタノールアミンメチル硫酸塩である。
本発明における加水分解性シリル基と活性水素含有基を有する化合物(q)
における活性水素含有基としては、水酸基、1級もしくは2級アミノ基、カルボキシル基およびチオール基などが挙げられ、好ましいのは1級アミノ基である。
(q)の具体例としては以下の化合物が挙げられる。
(q1)アルコキシシリル基と1級アミノ基を有する化合物:
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランおよびN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
(q2)アルコキシシリル基と2級アミノ基を有する化合物:
γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランおよびビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン
(q3)アルコキシシリル基とチオール基を有する化合物:
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
(q4)アルコキシシリル基および水酸基を有する化合物:
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたはβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランと、2級アルキル(炭素数1〜6)アミンの反応物、
(q5)アルコキシシリル基、水酸基および2級アミノ基を有する化合物:
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたはβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランと、1級アルキル(炭素数1〜6)アミンの反応物などが挙げられ、側鎖にアルコキシシリル基を有する(a)を製造することもできる。
(q)のうちで好ましいのは(q1)、特にγ−アミノプロピルトリメトキシシランである。
必要により使用できる停止剤(e1)としては、1級モノアミン(k212)、2級モノアミン(k214)、1価アルコール(e11)が使用できる。
1価アルコール(e11)としては、脂肪族アルコール(e111)、芳香族アルコール(e112)、脂環式アルコール(e113)が挙げられる。
脂肪族アルコール(e111)としては、C1〜15のアルキル基をもつアルコールが使用でき、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、デカノール、イソプロピルアルコールが挙げられる。
芳香族アルコール(e112)としては、C7〜20のアリール基を有するアルコールが使用でき、例えば、ベンジルアルコールが挙げられる。
脂環式アルコール(e113)としては、C7〜20の脂環をもつアルコールが使用でき、例えば、シクロヘキシルアルコール、シクロペンタンアルコール等が挙げられる。
本発明における(a)は、(a)の重量に基づいて好ましくは0.1〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%の加水分解性シリル基を有し、好ましくは0.5〜10重量%の末端イソシアネート基を有する。
また、(a)の製造時の活性水素基含有成分の平均の活性水素基当量(活性水素1個当たりのMn:ただし、−NH2は活性水素基1個として計算、以下も同様)は、好ましくは、200〜1,000、さらに好ましくは、250〜850、特に好ましくは、300〜600である。
(a)の製造時の[(a1)の仕込み当量]/[活性水素含有成分{(b)+(d)+(q)}の仕込み当量の合計]は、好ましくは1.08〜2.00、さらに好ましくは、1.10〜1.95、特に好ましくは、1.2〜1.85である。
また、(b)/(d)/(q)の活性水素基の当量比は、好ましくは1〜99/0〜20/1〜20、さらに好ましくは5〜90/1〜15/1〜10である。
また、(b)/(d)/(q)の重量比は、好ましくは50〜99/0〜20/0.2〜20、さらに好ましくは55〜98/1〜15/1〜10である。
(a)のうち好ましいのは、加水分解性シリル基を分子末端のみに有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーである。
(a)が加水分解性シリル基を分子末端にのみ有する場合の、分子末端のうちの加水分解性シリル基/イソシアネート基の当量比は、好ましくは1〜100/0〜99、さらに好ましくは10〜100/0〜90である。
分子末端にのみ加水分解性シリル基を導入する好ましい方法は、前述の多段法[(q)のみを後から反応させる方法]である。
多段法の場合の(a)の製造時の一段目の反応における[(a1)の仕込み当量]/[活性水素含有成分{(b)+(d)}の仕込み当量の合計]は、好ましくは1.08〜2.00、さらに好ましくは、1.10〜1.95、特に好ましくは、1.2〜1.85であり、二段目の反応における[NCO基当量/(q)の仕込み当量]は、好ましくは1〜99、さらに好ましくは1〜9である。
(a)の製造は、通常20℃〜150℃、好ましくは60℃〜110℃の反応で行われ、反応時間は通常2〜10時間である。(a)の製造は、NCO基と実質的に非反応性の有機溶剤の存在下または非存在下で行うことができる。
必要により使用することのできる、NCO基と実質的に非反応性の有機溶媒としてはアセトンおよびエチルメチルケトンなどのケトン類、エステル類、エーテル類並びにアミド類が挙げられる。これらのうち好ましいのはアセトンである。
(a)の製造において、反応を促進させるため、必要により通常のウレタン反応に使用される触媒を使用してもよい。触媒には、アミン触媒、たとえばトリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンおよび米国特許第4524104号明細書に記載のシクロアミジン類[1,8−ジア ザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(サンアプロ・製造、DBU)な ど];錫系触媒、たとえばジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレートおよびオクチル酸錫;チタン系触媒、たとえばテトラブチルチタネートが挙げられる。
(a)の製造において(d)を使用する場合には、カルボキシル基もしくはスルホン酸基の中和剤(n)を(a)の製造前または製造後に使用して中和することができる。
(n)としては、例えばアミン類(トリエチルアミン、アルカノールアミン、モルホリンなど)およびアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)が使用できる。
本発明におけるアミンイミド基を有する重合体(B)としては、アミンイミド基を有するビニル重合体(B1)およびアミンイミド基を有するポリウレタン樹脂(B2)が挙げられる。
(B1)としては、例えばアミンイミド基を有するビニル系単量体(r1)の一種以上の(共)重合体および(r1)とアミンイミド基を有しない他のビニル系単量体(r2)との共重合体が挙げられる。該(B1)の重量分子量は通常500〜100,000であり、好ましくは1,000〜30,000、さらに好ましくは3,000〜10,000である。(B1)は公知のラジカル重合法で製造することができる。
(r1)としては、例えば1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)アミンメタクリルイミド、1,1,1−トリメチルアミンアクリルイミド等の特開平5−25354号公報に記載のものが挙げられる。これらのうち好ましいものは1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミドおよび1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミドである。
(r2)としては、
(r21)(メタ)アクリル酸アルキル(C1〜18)エステル:
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等、
(r22)水酸基含有単量体:
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等、
(r23)芳香族ビニル単量体:
スチレン、ビニルトルエン等、
(r24)アルキルビニルエーテル類:
メチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等
(r25)ビニルエステル類:
酢酸ビニル等
(r26)ニトリル基含有単量体:
(メタ)アクリロニトリル等、
(r27)アミド基含有単量体:
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等、
(r28)カチオン系ビニル系単量体:
N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等及びそれらの塩(有機酸塩、無機酸塩等)等、
(r29)アニオン系ビニル系単量体:
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アクリルスルホン酸等及びそれらの塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等、
(r210)その他の単量体:
ビニルシラン類[ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βーメトキシエトキシ)シラン等];(メタ)アクリロキシアルキルシラン類[γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等]等の特開平5−25354号公報に記載のもの;エポキシ基含有ビニル系単量体[(メタ)アクリル酸グリシジル等];(ポリ)シロキサン基を有するビニル系単量体{CH2=C(CH3)COO(CH23[Si(CH32O]nSi(CH33(式中、n=1〜130)等};
炭素数が3〜30のパーフルオロアルキル基を有するビニル系単量体{パーフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[CF3(CF29(CH22OCOCH=CH2等];パーフルオロアルキル基を持つマレイン酸モノまたはジエステル[C817(CH211OCOCH=CHCOOCH3等];パーフルオロアルキル基を有するオレフィン(C715CH2CH=CH2等);パーフルオロアルキル基を有するビニルエーテルまたはアリルエーテル(C715CH2OCH=CH2等);パーフルオロアルキル基を有するビニルスルホン(C817SO2NHCH2SO2CH=CH2等)等};
ポリビニル単量体{ジビニル単量体[ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエタノールアミンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート等]、トリビニル単量体[トリビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリエタノールアミントリ(メタ)アクリレート等]、テトラビニル単量体[ペンタエスリートテトラ(メタ)アクリレート等]等};ビニル基を有する重合性オリゴマー{ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエステル等のオリゴマーに一個以上の重合性二重結合が導入されたもの[ポリカプロラクトンジオールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物(例えば日本油脂(株)製「プラクセルFM−1」)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとイソホロンジイソシアネートとの末端水酸基のプレポリマー(1モル)とアクリル酸イソシアナトエチル(1モル)との反応物、アミノ基を有するポリアミドと(メタ)アクリル酸エステルとの反応物、エポキシ樹脂とアクリル酸との反応物、(ポリ)カプロラクトン(メタ)アクリレート等]等}等が挙げられる。これらは一種または二種以上の混合物が使用できる。
これらのうち好ましいものは、(r21)、(r22)および(r29)である。
(r1)/(r2)の仕込み重量比率は、通常1/0〜50、好ましくは1/0〜40である。
(r2)として(r28)および/または(r29)を使用する場合、さらに好ましくは(r1)/(r2)の仕込み重量比率は好ましくは1/0.5〜20である。
アミンイミド基を有するポリウレタン樹脂(B2)としては、
前述の(a)、または(q)を含まないで製造された前述の加水分解性シリル基不含有ウレタンプレポリマー、の末端イソシアネート基と、前述の(r1)のうちの活性水素基を含有するものとを反応させることで得られる樹脂が挙げられる。
(r1)のうちの活性水素基を含有するものとしては、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミンメタクリルイミドおよび1,1−ジメチル−1−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)アミンメタクリルイミドなどの水酸基を有するアミンイミド化合物が挙げられる。
なお、(B)または後述の(A’)中に存在するアミンイミド基は、H1−NMRを測定し、例えば1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミドを使用した場合は、その1,1−ジメチル基のプロトンの積分値を基準として比較するという方法で測定・定量することができる。なお、本発明においてアミンイミド基の重量を表す場合は、−C(=O)−N-−N+−基に換算した重量とする。
本発明の第1の態様におけるポリウレタン樹脂水性分散体(A)の製造は、通常は、前述の(a)と(B)を水性媒体に分散させることによりできる。(B)は主として保護コロイドとしての作用をするものと考えられる。
(B)が共存することで、分散が容易に達成でき、さらにその後の長期間の保存安定性も達成できる。
(a)と(B)の重量比は通常40〜99/1〜60、好ましくは50〜98/2〜50、さらに好ましくは60〜97/3〜40である。(B)が1未満では保存安定性の効果が得られにくく、60を超えても効果がさらに良くなることはない。
分散に当たっては、必要により鎖伸長剤(f)、架橋剤(x)、停止剤(e2)および/または乳化剤(m)を使用することができ、水性媒体として用いられる水も鎖伸長剤として作用する。
好ましくは(f)の水性媒体溶液を分散媒として使用することである。
(f)、(x)および/または(e2)を使用する場合は、これらを水性媒体と混合して、NCO基が実質的に無くなるまで反応[水または(f)による鎖伸長、および必要により(x)による架橋および/または(e2)による反応停止]を行うことによりポリウレタン樹脂水性分散体となる。
この工程での水性媒体との混合および反応における温度は、通常10℃〜60℃、好ましくは20℃〜40℃である。
(f)および(x)としては、ポリアミン(k22)が使用できる。(f)および(x)の使用量は、プレポリマー中に残存するイソシアネート基1当量に対して(f)および(x)の1級および2級アミノ基が通常0.2〜2当量、好ましくは0.3〜1.2当量である。
(e2)には、1級モノアミン(k212)、2級モノアミン(k214)、および1価アルコール(e11)が使用できる。
(e2)の使用量は、(a)のNCO基1当量に対して、通常0.5当量以下、好ましくは0.03〜0.3当量となるような量である。(e2)は水性媒体中に含有させておいても、プレポリマーが鎖伸長された段階で加えてもよい。
(f)による鎖伸長および必要により(x)による架橋および/または(e2)による反応停止を行う場合には、連続式の乳化機[好ましくは、例えばエバラマイルダー]を用いて(a)を水性媒体中に分散させ、次いでバッチ式乳化機[好ましくは錨型撹拌方式]を用いて(f)および必要により(x)および/または(e2)を加えて混合して(a)と反応させるのが好ましい。
乳化剤(m)を使用する場合は、(m)を、(a)または水性媒体のいずれか一方に加えても、双方に加えてもよい。(m)が(a)と反応性の場合には水性媒体に加えるのが好ましい。(m)の添加量は、(a)の重量に基づいて、通常0.2〜10%好ましくは0.3〜6%であるが、(d)を用いた場合にはその量に応じて上記範囲より少ない量でもよい。
(m)には、ノニオン性(m1)、アニオン性(m2)、カチオン性(m3)および両性の界面活性剤(m4)、(B)以外の高分子型乳化分散剤(m5)、およびこれらの2種以上の併用が含まれ、例えば米国特許第3929678号および米国特許第4331447号明細書に記載のものが挙げられる。
(m1)としては、脂肪族系アルコール(C8〜24)AO(C2〜8)付加物(重合度=1〜100)、(ポリ)オキシアルキレン(C2〜8、重合度=1〜100)高級脂肪酸(C8〜24)エステル[モノステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=20)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=30)等]、多価(2価〜10価またはそれ以上)アルコール脂肪酸(C8〜24)エステル[モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン等]、(ポリ)オキシアルキレン(C2〜8,重合度=1〜100)多価(2価〜10価またはそれ以上)アルコール高級脂肪酸(C8〜24)エステル[モノラウリン酸ポリオキシエチレン(重合度=10)ソルビタン、ポリオキシエチレン(重合度=50)ジオレイン酸メチルグルコシド等]、脂肪酸アルカノールアミド[1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、1:1型ラウリン酸ジエタノールアミド等]、(ポリ)オキシアルキレン(C2〜8、重合度=1〜100)アルキル(1〜22)フェニルエーテル、(ポリ)オキシアルキレン(C2〜8、重合度=1〜100)アルキル(C8〜24)アミノエーテルおよびアルキル(C8〜24)ジアルキル(C1〜6)アミンオキシド[ラウリルジメチルアミンオキシド等]が挙げられる。
(m2)としては、C8〜24の炭化水素系エーテルカルボン酸またはその塩、[(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルスルホコハク酸2ナトリウム等]、C8〜24の炭化水素系硫酸エステル塩[ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、]、C8〜24の炭化水素系スルホン酸塩[ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等]及びC8〜24の炭化水素系リン酸エステル塩[ラウリルリン酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム等]、脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン等]、アシル化アミノ酸塩[ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ザルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ザルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム等]が挙げられる。
(m3)としては、アルキル(C1〜4)硫酸高級脂肪酸アミノアルキル(C2〜4)トリアルキル(C1〜4)アンモニウム塩[(エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等)]、アミン塩型[ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩、オレイルアミン乳酸塩等]等が挙げられる。
(m4)としては、ベタイン型両性界面活性剤[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等]、アミノ酸型両性界面活性剤[β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等]が挙げられる。
(m5)としては、ポリビニルアルコール、デンプンおよびその誘導体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダなどのカルボキシル基含有(共)重合体でMn=1,000〜50,000のもの、及び米国特許第5906704号明細書に記載のウレタン結合もしくはエステル結合を有する高分子型分散剤など[例えばポリカプロラクトンポリオールとポリエーテルジオールを有機ポリイソシアネート(a)で連結させたもの]が使用できる。
これらの乳化剤のうちで好ましいものは、(m1)および(m5)、とくに上記公報に記載のウレタン結合もしくはエステル結合を有する高分子型乳化分散剤である。
本発明の水性分散体を構成する水性媒体に必要により含有させてもよい親水性溶剤としては、NCO基と実質的に非反応性で親水性(水混和性)のもの(アセトン、エチルメチルケトンなどのケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、アルコール類)が挙げられる。これらのうち好ましいのはアセトンである。
水と親水性溶剤との重量比は通常100/0〜50/50、好ましくは100/0〜80/20 特に100/0である。
親水性溶剤を使用した場合には、ポリウレタン樹脂水性分散体形成後に必要によりこれらを留去してもよい。
(a)または(a)の溶液を水性媒体に分散させる装置は特に限定されず、例えば下記の方式の乳化機が挙げられる。:1)錨型撹拌方式、2)回転子−固定子式方式[例えば「エバラマイルダー」(荏原製作所製)]、3)ラインミル方式[例えばラインフローミキサー]、4)静止管混合式[例えばスタティックミキサー]、5)振動式[例えば「VIBRO MIXER」(冷化工業社製)]、6)超音波衝撃式[例えば超音波ホモジナイザー]、7)高圧衝撃式[例えばガウリンホモジナイザー(ガウリン社)]、8)
乳化式[例えば膜乳化モジュール]および9)遠心薄膜接触式[例えばフィルミックス]。これらのうち、好ましいのは、5)、8)および9)である。
本発明のポリウレタン樹脂(A1)は、通常、(a)がさらに鎖伸長、並びに必要により架橋および/または停止反応されて生成したポリウレタン樹脂である。
(A1)の重量に基づく、(A1)中の加水分解性シリル基の含有量は、好ましくは0.1〜15%(以下において特に限定しない限り%は重量%を表す)、さらに好ましくは1〜10%である。0.1%以上であれば乾燥被膜の強度が発揮しやすく、15%以下であれば保存安定性が長期間にわたって発揮しやすい。
(A)の固形分重量濃度(水性媒体以外の成分の濃度)は通常10〜80%、好ましくは30〜70%である。
また、(A1)と(B)との重量比(A1)/(B)は、通常40/60〜99/1、好ましくは50/50〜98/2、さらに好ましくは60/40〜97/3である。(B)が1以上であれば保存安定性が長期間にわたって発揮しやすく、60以下であれば(A1)の物性を阻害することが少ない。
また、(A)の粘度は通常100〜500mPa・s、好ましくは150〜400mPa・sである。粘度はB型粘度計を用いて測定することができる。測定の条件として、水性分散体を25℃水浴中で温調して測定するのが好ましい。
さらに、(A)のpHは通常6〜10、好ましくは7〜9であり、pHはpHMeterM−12(堀場製作所製)で測定することができる。
また、(A)のポリウレタン樹脂粒子の体積平均粒子径は、好ましくは50〜1,000nm、さらに好ましくは100〜500nmである。
平均粒子径の測定は、200mlビーカーに水100mlを入れ、マグネチックスターラーにて撹拌下(1,000rpm)に、水性分散体を0.1g投入し、10分間撹拌したものを、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−700型:堀場製作所(株)製)により行うことができる。
本発明の第2の態様におけるポリウレタン樹脂水性分散体(A’)の構成成分である、加水分解性シリル基およびアミンイミド基を有するポリウレタン樹脂(A1’)は、1分子中の分子末端および/または分子側鎖(好ましくは分子末端)に加水分解性シリル基とアミンイミド基を含有するポリウレタン樹脂である。
加水分解性シリル基としては前述のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
(A’)の製造は、通常は、加水分解性シリル基とアミンイミド基を分子末端および/または分子側鎖に有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a’)を先ず製造し、(a’)を水性媒体に分散させると同時もしくは分散させた後に鎖伸長させて行うことができる。
(a’)は分子側鎖および/または分子末端に加水分解性シリル基並びにアミンイミド基を有するが、好ましいのはいずれの基も分子末端のみに有するものである。
(a’)の製造方法としては;前述の有機ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(b)、加水分解性シリル基と1個もしくは2個以上の活性水素含有基を有する化合物(q)、並びにアミンイミド基と1個もしくは2個以上の活性水素含有基を有する化合物(p)、を一括して反応させる方法(一段法);(a1)および(b)を予め反応させて加水分解性シリル基とアミンイミド基をいずれも含有しないイソシアネート基末端プレポリマーを製造した後に、(p)および(q)を反応(反応の順序はいずれでもよい)させる方法(多段法−1);並びに、(a1)、(b)および(p)もしくは(q)を予め反応させて加水分解性シリル基もしくはアミンイミド基のいずれかを含有するイソシアネート基末端プレポリマーを製造した後に、(p)または(q)を反応させる方法(多段法−2);などが挙げられる。これらのうち好ましいのは多段法−2、特に好ましいのは、アミンイミド基を分子末端に有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a0’)に、さらに(q)を反応させて得られるウレタンプレポリマーである。
なお、(a’)として、アニオン性プレポリマーを製造する場合には、ポリオール(b)の一部に、前述の(d)を使用してもよく、カチオン性プレポリマーを製造する場合には、ポリオール(b)の一部に、前述の(t1)および/または(t2)を使用しても良い。
また、(a)の製造時の活性水素基含有成分の平均の活性水素基当量(活性水素1個当たりのMn:ただし、−NH2は活性水素基2個として計算、以下も同様)は、好ましくは、200〜1,000、さらに好ましくは、250〜850、特に好ましくは、300〜600である。
また、(a’)の製造時の活性水素基含有成分の平均の活性水素基当量(活性水素1個当たりのMn:ただし、−NH2は活性水素基1個として計算、以下も同様)は、好ましくは、200〜1,000、さらに好ましくは、250〜850、特に好ましくは、300〜600である。
(a’)の製造時の[(a1)の仕込み当量数]/[活性水素含有成分{(b)+(d)+(q)+(p)}の仕込み当量数の合計]は、好ましくは1.08〜2.00、さらに好ましくは、1.10〜1.95、特に好ましくは、1.2〜1.85である。
また、(b)/(d)/(q)/(p)の活性水素基の当量比は、好ましくは1〜99/0〜20/1〜20/0.1〜20、さらに好ましくは5〜90/1〜15/1〜10/0.1〜15である。
また、(b)/(d)/(q)/(p)の重量比は、好ましくは50〜99/0〜20/0.2〜20/0.1〜20、さらに好ましくは55〜98/1〜15/1〜10/0.1〜15である。
多段法の場合の(a’)の製造時の一段目の反応における[(a1)の仕込み当量数]/[活性水素含有成分{(b)+(d)}の仕込み当量数の合計]は前述の(a)の場合と同様であり、好ましいのも同様である。
本発明における(a’)は、(a’)の重量に基づいて加水分解性シリル基を好ましくは0.1〜15%、さらに好ましくは1〜10%含有し、アミンイミド基を好ましくは0.01〜15、さらに好ましくは0.1〜10%含有し、末端イソシアネート基を好ましくは0.1〜10%、さらに好ましくは0.5〜7%含有する。
(a’)が加水分解性シリル基およびアミンイミド基を分子末端にのみ有する場合の、分子末端のうちの加水分解性シリル基/アミンイミド基/イソシアネート基の当量比は、好ましくは1〜100/0.1〜80/0〜99、さらに好ましくは5〜100/0.1〜30/0〜95である。
(a’)の製造における反応温度および反応時間、並びに使用できる溶媒、触媒および中和剤は、前述の(a)の製造の場合と同様であり、好ましいのも同様である。
本発明の第2の態様におけるポリウレタン樹脂水性分散体(A’)の製造は、通常は、前述の(a’)を水性媒体に分散させることによりできる。
分散に当たっては、必要により、前述の鎖伸長剤(f)、架橋剤(x)、停止剤(e2)、乳化剤(m)および/または親水性溶剤を使用することができ、好ましいものも同様である。
また、分散装置も前述の装置が使用できる。
本発明のポリウレタン樹脂(A1’)は、通常、(a’)がさらに鎖伸長、並びに必要により架橋および/または停止反応されて生成したポリウレタン樹脂である。
(A1’)の重量に基づく、(A1’)中の加水分解性シリル基の含有量は、好ましくは0.1〜15%、さらに好ましくは1〜10%である。0.1%以上であれば乾燥被膜の強度が発揮しやすく、15%以下であれば保存安定性が長期間にわたって発揮しやすい。
本発明の(A’)の固形分重量濃度(水性媒体以外の成分の濃度)は通常10〜80%、好ましくは30〜70%である。
(A’)の粘度(測定条件は前述と同様)は通常100〜500mPa・s、好ましくは150〜400mPa・sである。
さらに、(A’)のpHは通常6〜10、好ましくは7〜9である。
また、(A’)のポリウレタン樹脂粒子の体積平均粒子径(測定法は前述と同様)は、好ましくは50〜1,000nm、さらに好ましくは100〜500nmである。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体は、以下に説明する塗料、コーティング剤、接着剤、粘着剤および繊維加工剤などの用途に使用できる。
本発明の水性分散体は、塗料(コーティング剤)において、バインダー成分として用いることができ、通常は水性塗料に適用される。
塗料には、塗膜性能を向上させる目的で架橋剤を含有させることができる。架橋剤には、下記の(X1)〜(X4)が含まれる。
(X1)としては、水溶性または水分散性のアミノ樹脂、例えば(アルコキシ)メチロール基および/またはイミノ基を含有するメラミン樹脂および尿素樹脂[好ましいのはメチロール基および/またはイミノ基を含有するメラミン樹脂]が挙げられる。
(X2)としては、(c1)として記載の水溶性または水分散性のポリエポキシド、例えばビスフェノールA型グリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型グリシジルエーテル、ポリオール[前記(b21)(EG、GL、TMP、ソルビトールなど)、およびそれらのAO(C2〜3)付加物(PEGなど)]のグリシジルエーテル、および乳化剤(前述の界面活性剤など)を添加して水分散性を付与したポリエポキシドなど[好ましいのは多価アルコールのグリシジルエーテル、とくにソルビトールポリ(ジ−〜ヘキサ)グリシジルエーテルおよびGLポリ(ジ−およびトリ)グリシジルエーテル]が挙げられる。
(X3)としては、水溶性または水分散性のポリイソシアネート化合物、例えば分子中に親水基(ポリオキシエチレン鎖など)を有するポリイソシアネート[「コロネート3062」および「コロネート3725」(日本ポリウレタン工業社製)など]、およびブロックドポリイソシアネート[前記(a)(イソシアヌレート変性IPDIなど)をブロック化剤(米国特許第4524104号明細書に記載のフェノール類、活性メチレン化合物、ラクタム、オキシム、ビサルファイト、3級アルコール、芳香族2級アミン、イミドおよびメルカプタン:たとえばフェノール、MEK、ε−カプロラクトンなど)でブロックしたもの]が挙げられる。
(X4)としては、その他、ポリエチレン尿素(ジフェニルメタン−ビス−4,4’− N,N’−エチレン尿素など)が挙げられる。。
架橋剤の添加量は、水性分散体の固形分重量を基準として、通常0〜30%、好ましくは0.1〜20%である。
塗料には、必要によりその他の添加剤、例えば顔料、顔料分散剤、粘度調整剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、劣化防止剤、安定化剤および凍結防止剤など1種または2種以上を添加することができる。
顔料には、上述の無機顔料、並びに有機顔料、例えば天然有機顔料(コチニール・レーキ、マダー・レーキなど)、および合成系有機顔料たとえばニトロソ顔料(ナフトール・グリンY、ナフトール・グリンBなど)、ニトロ顔料(ナフトール・イエローS、ピグメント・クロリン、リトール・ファスト・イエローGGなど)、顔料色素型アゾ顔料(トルイジン・レッド、ハンサ・イエロー、ナフトールAS−Gなど)、水溶性染料からつくるアゾレーキ(ペルシャ・オレンジ、ポンソー2R、ビルドーBなど)、難溶性染料からつくるアゾレーキ(リソール・レッド、ボーン・マルーン、レッド・レーキなど)、塩基性染料からつくるレーキ(ファナル・カラーなど)、酸性染料からつくるレーキ(アシッド・グリーン・レーキ、ピーコック・ブルー・レーキなど)、キサンタン・レーキ(エオシンなど)、アントラキノンレーキ(アリザリン・レーキ、プルプリン・レーキなど)、バット染料からの顔料(インジゴ、アルゴン・イエローなど)、フタロシアニン顔料(フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーンなど)が含まれる。
顔料分散剤には、前述の乳化剤乳化型の水性分散体において乳化剤として挙げた各種の界面活性剤[アニオン系、カチオン系、非イオン系、両性系、高分子系(Mn=1,000〜20,000)]が含まれる。
粘度調整剤には、増粘剤、たとえば無機系粘度調整剤(ケイ酸ソーダやベントナイトなど)、セルロース系粘度調整剤(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなど、Mwは通常20,000 以上)、タンパク質系(カゼイン、カゼインソーダ、カゼインアンモニウムなど)、アクリル系(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウムなど、Mwは通常20,000以上)、およびビニル系(ポリビニルアルコールなど、Mwは通常20,000以上)が含まれる。アクリル系、ビニル系が好ましい。
消泡剤には、長鎖アルコール(オクチルアルコールなど)、ソルビタン誘導体(ソルビタンモノオレートなど)、シリコーンオイル(ポリメチルシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、弗素変性シリコーンなど)など;防腐剤には、有機窒素硫黄化合物系、有機硫黄ハロゲン化合物系防腐剤など;劣化防止剤および安定化剤(紫外線吸収剤、酸化防止剤など)には、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、ヒドラジン系、リン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系など;凍結防止剤には、EG、PGなどが含まれる。
これらの成分の配合量は、用途によって異なるが、一般に、顔料系塗料の場合、顔料100部に対して、水性分散体10〜300部(固形分)、粘度調整剤0〜5部、消泡剤0〜5部、防腐剤0〜5部、劣化防止剤または安定化剤0〜5部、凍結防止剤0〜5部である。また、クリア系塗料においては、水性分散体100部(固形分)に対して、通常、消泡剤0〜3部、防腐剤0 〜3部、紫外線防止剤0〜3部、凍結防止剤0〜8部である。
顔料系水性塗料は、本発明の樹脂水性分散液に顔料分散剤を混合し、それに顔料を加えて分散させ、必要によりその他の添加剤を配合し、未分散物を濾別する方法などにより製造することができる。上記の分散には、分散機(アトライザー、ビーズミル、三本ロール、ボールミルなど)を用いることができる。
本発明の水性分散体からなる塗料は、通常の塗装手段(スプレー塗装、ハケ塗り、ロール塗装など)で塗装することができる。塗料の粘度は、塗装方法に 応じて適宜選択される。例えば、スプレー塗装の場合は、好ましくは剪断速度1000s-1における粘度は20〜50mPa・s、剪断速度10s-1における粘度は180〜280mPa・sである。剪断速度1000s-1における粘度が50m Pa・s以下であればスプレーから噴射されやすく、剪断速度10s-1における粘度が180mPa・s以上であるとタレが起こりにくい。これらの粘度は、ハイシアビスコメーター(日本精機社製「HSV−2」)で測定される。
本発明の水性分散体からなる塗料は、被塗装体に直接またはプライマーを介して塗装することができ、また単層もしくは多層(2〜8層)の重ね塗りが可能であり、下塗り、中塗りおよび上塗りのいずれにも使用できる。被塗装体には、木材、紙、皮革、金属(アルミニウム、鉄、銅、各種合金など)、プラスチック(塩ビ系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂など)、無機質材料( コンクリート、スレート、ケイ酸カルシウム板など)が含まれる。被塗装体の形態には、フィルム、繊維、不織布、シート、板、棒、パイプ、ブロック状、 各種成型体、構築物などが含まれる。
本発明の水性分散体からなる塗料は、各種塗料およびコーティング剤(自動車用の上塗り、中塗りおよび下塗り塗料、建材用塗料、金属類の防錆コーティング、金属および樹脂などの防傷コーティング、紙や皮革などの耐水性コーティング、耐溶剤性コーティングおよび防湿性コーティング、並びに床面のつや出しコーティングなど)、各種バインダー(自動車塗料用バインダー、外壁塗装用バインダー、塗工紙用バインダー、およびセラミック用バインダーなど)に有用である。塗料の塗布量は、用途・目的によって異なるが、水性塗料そのもの(ウェット状)として、通常0.5〜1,000g/m2、好ましくは1〜300g/m2である。
塗装後の硬化条件は常温から200℃程度である。硬化方式は特に限定されず、例えば熱風、赤外線、電熱ヒーター、UVまたはEBなどが用いられる。
本発明の水性分散体は、接着剤または粘着剤において、主剤として用いることができる。
接着剤には、接着機能をより発現する目的で架橋剤を添加することができ、また必要に応じてその他の添加剤、例えば顔料、顔料分散剤、粘度調製剤、安定化剤、防腐剤および凍結防止剤などを加えることができる。これらの架橋剤および添加剤には、上記塗料において例示したと同様のものが含まれる。
水性分散体と架橋剤の固形分比は、通常50〜99:1〜50、好ましくは 70〜97:3〜30である。架橋剤の比率が1以上であれば十分な接着強度および耐久性が得られ、50以下であれば接着物が脆くなることは少なく好ましい。水性分散体と架橋剤の混合方法は、特に規定されず通常の撹拌による混合や混合装置(ペイントコンディショナー、ボールミル、ニーダー、サンドグラインダー、フラットストンミルなど)を用いる方法があげられる。
接着剤を被着体へ適用する手段には、ハケ塗り、ロール塗り、スプレー塗り、流し塗り、浸漬などが含まれる。接着は、一方の被着体に接着剤を適用し、これをそのまま(乾燥せずに)他方の被着体と張り合わせる(ウェット接着)か、又は乾燥させた後に他方の被着体と張り合わせて(ドライ接着)、接着剤層を硬化させることにより、行うことができる。また、接着剤の乾燥フィルムを被着体の間に介在させて、硬化させることにより、接着させることもできる。硬化は、常温あるいは加熱下(例えば60〜80℃程度)で養生するか、常温で養生した後60〜80℃程度に加熱して硬化を促進することにより、行うことができる。
被着体はとくに限定されず、木材、樹脂フィルム、ゴム、皮革、紙、金属などの基体に幅広く使用することができる。
本発明の水性分散体からなる接着剤は、例えば木工用接着剤、金属部品用接着剤、プラスチック用接着剤、電子基盤用接着剤および布用接着剤に有用である。
本発明の水性分散体は、繊維加工用のバインダー(顔料捺染用バインダー、不織布用バインダー、補強繊維用集束剤、抗菌剤用バインダーなど)やコーティング(防水コーティング、撥水コーティング、防汚コーティングなど)、人工皮革・合成皮革用原料などに幅広く使用することができる。
顔料捺染用バインダーとして使用する場合、水性分散体には、必要に応じて乳化剤、安定化剤(紫外線吸収剤、酸化防止剤など)、増粘剤、造膜助剤、およびその他助剤の1種または2種以上を添加することができる。乳化剤には前 述の乳化剤と同様のものが含まれる。特にアニオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤が好ましい。安定化剤および増粘剤には、前記塗料において例 示したと同様のものが含まれる。造膜助剤にはN−メチル−2−ピロリドンなど;その他助剤には捺染適性付与剤、ガムアップ防止剤などが含まれる。
顔料捺染は、通常の顔料捺染と同様にして布帛へ印捺して行うことができる。具体的には、例えば、カラーペースト(顔料を水中に細かく均一に分散させたもの)、本発明の水性分散体、増粘剤、その他助剤などを配合して捺染糊を調製し、次いでこれを布帛類に印染する。配合には櫂型混合槽などが用いられる。印染には、オートスクリーン捺染機、ロータリースクリーン捺染機、ローラー捺染機などを用いることができる。布帛には、天然繊維(木綿、麻、羊毛、絹など)、半合成繊維(レーヨン、アセテートなど)、合成繊維(ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィンなど)などが使用できる。
補強繊維用集束剤として使用する場合に適用する補強用繊維には、英国特許第1543099号明細書の無機繊維(ガラス繊維、炭素繊維など)および高強力有機繊維(ポリアミド繊維、ポリエステル繊維など)が含まれる。
ガラス繊維用集束剤として使用する場合、本発明の水性分散体には、必要に応じ、シランカップリング剤(γ−アミノプロピルエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなど)、 潤滑剤(脂肪酸アミド、石けんなど)、帯電防止剤(前記界面活性剤など)、可塑剤(フタル酸エステル、アジピン酸エステルなど)、消泡剤(前記のもの)などの添加剤の1種または2種以上を添加することができる。
集束剤は、他の集束剤と併用してもよく、その例にはデンプン、加工デンプン、デキストリン、アミロース、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、水性ポリエステル樹脂、水性エポキシ樹脂、水性アクリル系樹脂などが含まれる。水性分散体と任意の添加剤を配合して処理液を作成し、繊維に適用し、必要に応じ加熱して乾燥させて固着させる。配合には混合槽(櫂型など)が用いられる。処理液の濃度は通常1〜10%である。繊維への適用は、ローラー塗布、スプレー塗布、含浸塗布などで行われる。繊維への付着量は通常0.1〜10%である。乾燥、固着は、例えば50〜100℃の温風で行うことができる。
人工皮革・合成皮革用原料組成物として用いる場合の、添加剤、処理液の濃度、繊維への適用手段、繊維への付着量、処理条件などは、上記と同様でよく、用途に応じて適宜採択することができる。
<実施例>
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を、%は重量%を意味する。
製造例1
攪拌機、滴下ロート、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却器を備えた反応容器に水881部、過硫酸ナトリウム4.4部を仕込み、攪拌下、系内を窒素ガスで置換し、100℃に昇温した。同温度にて、1,1ージメチルー1ー(2ーヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド17部、アクリル酸34部およびアクリル酸2ーヒドロキシエチル72部の混合物を1時間かけて滴下し、さらに1時間反応させた。生成物水溶液を30℃に冷却し、トリエチルアミンでpH8.5に調整することによって、アミンイミド基を有する重合体(B−1)の水溶液(固形分11.5%:Mn=4,000、Mw=8,000)1008部を得た。
製造例2
撹拌機および加熱器を備えた加圧反応装置に、サンエスター4620[ポリエステルポリオール、Mn=2,000;三洋化成工業(株)製]312部、1,4ブタンジオール3.5部、DMPA10.5部、トリエチルアミン7.9部、イソホロンジイソシアネート95.3部およびアセトン170部を、窒素を導入しながら仕込んだ。その後85℃に加熱し、8時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート基含量2.19%のウレタンプレポリマーのアセトン溶液(x−1)599部を得た。
実施例1
(x−1)599部を40℃に冷却後、撹拌しながら末端イソシアネートの当量のγーアミノプロピルトリメトキシシラン(−NH2を1当量として計算)56部を加え40℃で1時間反応させて、加水分解性シリル基を有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a−1)655部を得た。
続いて、(B−1)の水溶液610部を攪拌しながら加え、水で鎖伸長しながら分散させて水性分散体を得た。生成物を減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去し、固形分50%のポリウレタン樹脂水性分散体(A−1)1,095部を得た。
ポリウレタン樹脂の重量に基づく、加水分解性シリル基(トリメトキシシリル基)の含量は3.4%であった。
実施例2
撹拌機および加熱器を備えた加圧反応装置に、ニッポラン980R[ポリカーボネートポリオール、Mn=2,000;日本ポリウレタン(株)製]312部、1,4ブタンジオール3.5部、DMPA10.5部、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド10.4部、メトキシフェノール0.1部、トリエチルアミン7.9部、イソホロンジイソシアネート95.3部およびアセトン170部を、窒素を導入しながら仕込んだ。その後85℃に加熱し、8時間かけてウレタン化反応を行い、アミンイミド基含有イソシアネート基末端プレポリマー(イソシアネート基含量=2.00%)のアセトン溶液(a0’−1)610部を得た。
(a0’−1)を40℃に冷却後、撹拌しながら末端イソシアネートの当量(−NH2を1当量として計算)のγーアミノプロピルトリメトキシシラン45部を加え40℃で1時間反応させて、アミンイミド基と加水分解性シリル基を有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーのアセトン溶液(a’−1)655部を得た。
続いて、(a’−1)を撹拌しながら水600部を加え、水で鎖伸長しながら分散させて水性分散体を得た。生成物を減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去し、固形分50%のポリウレタン樹脂水性分散体(A’−1)1,085部を得た。
ポリウレタン樹脂の重量に基づく、加水分解性シリル基(トリメトキシシリル基)の含量は2.8%、アミンイミド基の含量は0.3%(H1−NMRによる測定)であった。
実施例3
撹拌機および加熱器を備えた加圧反応装置に、ニューポールBP−3P[ビスフェノールAのPO3モル付加物、Mn=400;三洋化成工業(株)製]を67部、トリメチロールプロパンを9部、N−メチルジエタノールアミンを17部、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミドを6.4部、水添MDIを149部、触媒としてのテトラブチルチタネートを0.04部、および溶媒としてのアセトン161部を、窒素を導入しながら仕込んだ。
その後90℃に加熱し、15時間かけてウレタン化反応を行った後、反応混合物を30℃に冷却してイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。
その後、4級化剤としてのジメチル硫酸17部を加え、50℃で3時間かけて4級化を行い、4級アンモニウム塩基含有イソシアネート基末端プレポリマー(x−2)を製造した。
プレポリマーを30℃に冷却後、溶剤としてのアセトンを96部およびN−メチルピロリドンを52部加えた。この稀釈液と水645部を室温で機械乳化(バイオミキサー[日本精機製作所製]を使用)してプレポリマーの水性分散体を得た。続いて、N−2’−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン11部を混合し、室温で1時間撹拌後、生成物を減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去し、固形分30%アミンイミド基と加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂水性分散体(A−2) 920部を得た。
ポリウレタン樹脂の重量に基づく、加水分解性シリル基(トリメトキシシリル基)の含量は2.2%、アミンイミド基の含量は0.7%(H1−NMRによる測定)であった。
比較例1
(x−1)を40℃に冷却後、撹拌しながら水580部を加えて水性分散体を得た。続いて撹拌しながらエチレンジアミンの10%水溶液30部を滴下し、鎖伸長させた。生成物を減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去し、固形分50%のポリウレタン樹脂水性分散体(X−1)1,080部を得た。
比較例2
実施例1と同様にして製造した(a−1)599部に、水600部を攪拌しながら加え、水で鎖伸長しながら分散させて水性分散体を得た。生成物を減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去し、固形分50%のポリウレタン樹脂水性分散体(X−2)1,075部を得た。
ポリウレタン樹脂の重量に基づく、加水分解性シリル基(トリメトキシシリル基)の含量は2.8%であった。
比較例3
(x−2)580部に、水630部を攪拌しながら加え、水で鎖伸長しながら分散させて水性分散体を得た。生成物を減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去し、固形分30%のポリウレタン樹脂水性分散体(X−3)920部を得た。
評価試験結果
上記実施例および比較例で作成した水性分散体を、作成直後および50℃で一ヶ月後、において分散状態を観察した。
結果を表1に示す。
また、これらの水性分散体をガラス板またはスレート板に乾燥皮膜厚さが20μになるように塗布し、室温下1週間放置して試験片を作成し、最低造膜温度、耐水性および耐溶剤性について以下の方法で評価した。
分散状態:肉眼で観察した。粒子の沈降の状態を以下の評価基準で判定した。
○:粒子の沈降が全く見られない。
△:粒子の沈降が僅かに見られる。
×:粒子のほとんどが沈降し、明瞭な境界面が現れている。
最低造膜温度(MFT)[℃]:MFTテスター(■理研精材製作所 LHT−Wタ
イプ)で測定。加水分解性シリル基の加水分解が進行するに従い、MFTは上昇する傾向にある。
耐水性 :25℃の水道水に1週間浸漬した後の塗膜の状態(ブリスター、白化等)を肉眼で観察し、以下の評価基準で判定した。(ガラス板)
○:ブリスター、白化なし
△:白化あり
×:白化し、ブリスターがある
耐溶剤性:トルエンでのスポットテスト(試験片上にトルエンを0.2g滴下し、24時間風乾後ふきとり滴下部を観察する)による「ウキ」および「はがれ」の状態を○、×で評価した。(ガラス板)
○:「ウキ」および「はがれ」なし
△:一部に「ウキ」が見られる
×:全体に「ウキ」および「はがれ」がある
評価結果を表1に示す。
Figure 2005272833
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体は、塗料、コーティング剤(防水コーティング、撥水コーティング、防汚コーティングなど)、接着剤(木工用接着剤、金属部品用接着剤、プラスチック用接着剤、電子基盤用接着剤および布用接着剤など)、粘着剤、繊維加工剤(顔料捺染用バインダー、不織布用バインダー、補強繊維用集束剤、抗菌剤用バインダーなど)および人工皮革・合成皮革用原料などに幅広く使用することができる。

Claims (15)

  1. 加水分解性シリル基を有するポリウレタン樹脂(A1)、アミンイミド基を有する重合体(B)および水性媒体を必須成分とするポリウレタン樹脂水性分散体(A)。
  2. (A)が、加水分解性シリル基を分子末端および/または分子側鎖に有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a)を、重合体(B)の存在下に水性媒体に分散させると同時または分散させた後に鎖伸長させて得られる水性分散体である請求項1記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  3. (a)が、ポリイソシアネート(a1)とポリオール(b)並びに加水分解性シリル基および活性水素含有基を有する化合物(q)を反応して得られるウレタンプレポリマーである請求項2記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  4. (B)がアミンイミド基および(メタ)アクリロイル基を含有する単量体並びに他のビニル系単量体との共重合体である請求項1〜3のいずれか記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  5. (B)の重量平均分子量が1,000〜30,000である請求項1〜4のいずれか記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  6. (A1)/(B)の重量比が50/50〜98/2である請求項1〜5のいずれか記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  7. 加水分解性シリル基およびアミンイミド基を有するポリウレタン樹脂(A1’)並びに水性媒体を必須成分とするポリウレタン樹脂水性分散体(A’)。
  8. (A1’)がアミンイミド基を分子末端のみに有する請求項7記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  9. (A1’)の分子末端のうち2当量%以上がアミンイミド基である請求項7または8記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  10. (A’)が、加水分解性シリル基とアミンイミド基を分子末端および/または分子側鎖に有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a’)を、水性媒体中に分散させると同時または分散させた後に鎖伸長させて得られる水性分散体である請求項7〜9いずれか記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  11. (a’)が、アミンイミド基を分子末端に有するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a0’)に、さらに加水分解性シリル基と活性水素含有基を有する化合物(q)を反応させて得られるウレタンプレポリマーである請求項10記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  12. (a0’)が、ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(b)並びにアミンイミド基および活性水素含有基を有する化合物(p)を反応して得られるウレタンプレポリマーである請求項11記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  13. ポリウレタン樹脂中の加水分解性シリル基の含有量がポリウレタン樹脂の重量に基づいて0.1〜15重量%である請求項1〜12のいずれか記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  14. 請求項1〜13のいずれか記載の水性分散体を含有してなる水性塗料。
  15. 請求項1〜13のいずれか記載の水性分散体を含有してなる水性接着剤。
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