JPH0725972A - 硬化型組成物 - Google Patents

硬化型組成物

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JPH0725972A
JPH0725972A JP5195417A JP19541793A JPH0725972A JP H0725972 A JPH0725972 A JP H0725972A JP 5195417 A JP5195417 A JP 5195417A JP 19541793 A JP19541793 A JP 19541793A JP H0725972 A JPH0725972 A JP H0725972A
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group
curable composition
compound
synthetic silica
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JP5195417A
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Yoshihide Shindo
嘉秀 真藤
Minoru Yabu
穣 薮
Tatsuro Matsui
達郎 松井
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Toray Thiokol Co Ltd
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Toray Thiokol Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な貯蔵安定性を有し、低温硬化性、伸び
及び強度に優れた硬化型組成物を提供する。 【構成】 (a) 下記一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜6のアルキル
基、フェニル基及びハロアルキル基のいずれかであ
る。)で表される基を1分子当り2個以上有する化合物
と、(b) 1分子当り2個以上のイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーと、(c) シラン処理法によって
表面処理を施した合成シリカとを含有する硬化型組成物
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイソシアネート基とチオ
ール基との反応により硬化する硬化型組成物に関し、特
に低温硬化性及び貯蔵安定性に優れるとともに伸度及び
強度が大きく、シーリング材、接着剤、コーティング剤
等として利用可能な硬化型組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】分子内に2個以上のイソシアネート基を
含むポリマーは、活性水素を含む化合物あるいは水と反
応させることにより容易に高分子量化することができる
ことから、シーリング材、コーキング材、接着剤及び塗
料等の分野に広く用いられている。これらのイソシアネ
ート基含有ポリマーは、ポリアミン、アミノアルコー
ル、グリコール、ポリオール等と混合され、あるいは二
液硬化型組成物として利用されている。
【0003】このうち、硬化型組成物は一般に空気中の
湿気と反応して硬化するが、硬化中に発生する炭酸ガス
は、膨張及び発泡の原因となっていた。特に、硬化性の
速い硬化型組成物ではこの現象が著しいため、従来の硬
化型のウレタンシーラントは硬化速度が問題とされてい
た。
【0004】このような問題を解決する手段が種々提案
されている。その中でも、特開昭63-145321 号には、硬
化性及び耐熱性に優れ、発泡のない硬化型組成物が記載
さている。具体的には、分子内に2個以上のイソシアネ
ート基を含むポリマーと、下記一般式(1) :
【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜6のアルキル
基、フェニル基及びハロアルキル基のいずれかであ
る。)で表される化合物とを含有する硬化型組成物であ
る。この硬化型組成物は密封された容器内では安定であ
るが、外気に触れると一般式(1) で表される化合物が、
下記の反応式(2) : −SSiR1 2 3 +H2 O→−SH+R1 2 3 SiOH・・・(2) に従って末端にSHを有する化合物に容易に変化し、次
いで下記の反応式(3) : −SH+−NCO→−NHCOS−・・・(3) に従って硬化し、優れたゴム状の物質となる。
【0005】上記のようなゴム状硬化物は、接着剤、シ
ーリング材、コーティング材、塗料等に利用することが
できる。これら接着剤等は、分野によっては高伸度及び
高強度である必要があるため、炭酸カルシウムやカーボ
ン等を配合することが多い。特に、伸びを維持して強度
を増すには、粒径の細かい炭酸カルシウムを使用する
が、その効果は十分でなかった。一方、カーボンを使用
する場合は、配合量が少量であっても組成物は真っ黒に
なり、淡色系の硬化物を得ることができなかった。ま
た、貯蔵安定性を維持するためには、あらかじめカーボ
ンを乾燥する必要があるが、カーボンは水分を内蔵し易
く、十分脱水することが困難であった。
【0006】そこで、通常は揺変剤として用いられる合
成シリカを配合する方法が提案された。この合成シリカ
を配合することにより、伸びを維持した状態で、強度を
著しく増加させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成シ
リカをそのまま用いると、一定時間経過後の組成物は増
粘してしまうことが多く、貯蔵安定性の良好なものを得
ることが困難であった。
【0008】したがって本発明の目的は、良好な貯蔵安
定性を有し、低温硬化性、伸び及び強度に優れた硬化型
組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、1分子中に2個以上のトリアル
キル(又はフェニル)シリルチオ基を含む化合物に、1
分子中に2個以上のイソシアネート基を含むウレタンプ
レポリマーと、シラン処理法によって表面処理を施した
合成シリカとを添加することにより、伸び及び強度に優
れるとともに、貯蔵安定性に優れ、低温でも硬化速度が
速い硬化型組成物が得られることを見出し、本発明に想
到した。
【0010】すなわち、本発明の硬化型組成物は、(a)
下記一般式(1) :
【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜6のアルキル
基、フェニル基及びハロアルキル基のいずれかであ
る。)で表される基を1分子当り2個以上有する化合物
と、(b) 1分子当り2個以上のイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーと、(c) シラン処理法によって
表面処理を施した合成シリカとを含有することを特徴と
する。
【0011】本発明を以下詳細に説明する。 〔1〕構成成分(a) 1分子中に2個以上のトリアルキル(又はフェニ
ル)シリルチオ基を含む化合物 トリアルキル(又はフェニル)シリルチオ基は、下記一
般式(1)
【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜6のアルキル
基、フェニル基及びハロアルキル基のいずれかであ
る。)で表されるものである。
【0012】上記一般式(1) で表される構造基は、
1 、R2 及びR3 がいずれもアルキル基である場合、
そのアルキル基は炭素数1又は2であるのが好ましい。
特に、下記一般式(4)
【化5】 であると、水との反応速度が速いため好ましい。また、
1 、R2 又はR3 のいずれかがハロアルキル基である
場合、そのハロアルキル基はクロルメチル基であるのが
好ましい。
【0013】このような一般式(1) で示される構造基
は、上記反応式(2) に従って空気中の湿気で加水分解
し、活性水素を含有するチオール基に変換する。
【0014】一般式(1) の構造基を含む化合物(a) は、
分子量が 200〜20,000であり、好ましくは200 〜10,000
である。分子量が200 未満では、加水分解が著しく速い
ため、取り扱いが困難になるとともに組成物の貯蔵安定
性が低下し、また分子量が20,000を超えると加水分解速
度が遅くなり、硬化速度が遅くなる。
【0015】上述したような一般式(1) で表される構造
を1分子当り2個以上有する化合物(a) としては例え
ば、下記一般式(5) で下に示すものを挙げることができ
る。 R1 2 3 SiS(CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 2 h − −CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 SSiR1 2 3 ・・・(5) (式中、hは0〜25の整数である。)
【0016】上記一般式(5) で表される化合物において
hが25を超えるものは、後述するイソシアネート基含有
ポリウレタンプレポリマー、特にポリエーテル、ポリエ
ステルを骨格とするポリマーとの相溶性が悪い。
【0017】上記化合物の中でも特に下記一般式(6) : (CH3 ) 3 SiS(CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 2 i − −CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 S Si(CH3 ) 3 ・・・(6) (式中、iは0〜10の整数である。)で表されるものが
好ましい。
【0018】また下記一般式(7) : R1 2 3 SiS(R4 O)j 5 SSiR1 2 3 ・・・(7) (式中、R4 及びR5 は炭素数2又は3のアルキレン基
であり、jは0〜50の整数である。)で表される化合物
は、ウレタンプレポリマーとの相溶性が良いので好まし
い。
【0019】その他、化合物(a) として以下の一般式
(8) 乃至(10)で表されるもの等が好適である。 R1 2 3 SiS(CH2 6 SCH2 CH2 (OCHR6 − −CH2 SCH2 CH2 k (CH2 4 SSiR1 2 3 ・・・(8) (式中、R6 は水素またはメチル基であり、kは0〜25
の整数である。) R1 2 3 SiSCH2 COOCH2 C− −(CH2 OCOCH2 SSiR1 2 3 3 ・・・(9) (R1 2 3 SiSCH2 CH2 COOCH2 3 CC2 5 ・・・(10)
【0020】上述した化合物(a) は、単独で使用して
も、2種以上を併用してもよい。
【0021】このような化合物(a) は、チオール基を1
分子当たり2個以上有する化合物に、市販のシリル化試
薬等を反応させて、チオール基をトリアルキル(又はフ
ェニル)シリルチオ基とすることにより得ることができ
る。
【0022】原料とするチオール基含有化合物として
は、例えば液状ポリサルファイドポリマーが挙げられる
が、これらの中では、下記一般式(11): HS(CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 m n − −CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 SH ・・・(11) (式中、mは1〜4の整数であり、その平均値は約2で
ある。nは0〜25、好ましくは1〜10の整数である。)
により表されるものが好ましい。
【0023】なお、上記一般式(11)で表されるポリサル
ファイド化合物の合成段階で少量の架橋剤を導入するこ
とがあるが、その場合にはこれに由来する架橋構造が骨
格中に存在する。さらに一般式(11)で示したジスルフィ
ド結合の他にモノスルフィド結合およびトリスルフィド
結合、テトラスルフィド結合等が少量存在することもあ
りうるが、これらの硫黄の原子数の平均値は2であり、
通常ジスルフィド結合として表される。
【0024】また、この他の既知のチオール基含有化合
物としては、例えば一般式(12)で表される構造を有する
ポリオキシアルキレンポリオール、一般式(13)で表され
る構造を有するポリメルカプタン、骨格の少なくとも一
部に
【化6】 を有するメルカプタン末端の液状ポリマー、例えば下記
一般式(14)によって代表されるウレタン基含有構造を有
するメルカプタン末端の液状ポリマー、一般式(15)で表
される構造を有する液状ポリチオエーテルのうちメルカ
プタン末端のもの、ポリ (オキシアルキレン)-ポリエス
テル−ポリ (モノサルファイド)-ポリチオール、ブタジ
エンメルカプタンポリマー、米国特許第3,523,985 号に
記載のメルカプタン含有ポリマー及びメルカプトオルガ
ノポリシロキサン等が挙げられる。
【0025】
【化7】 (式中、p、q、r、s及びtはそれぞれ2〜100 の整
数であり、R7 は水素またはメチル基である。)
【0026】さらにその他のチオール基含有化合物とし
て、下記一般式(16): HS(CH2 CH2 OCH2 CH2 OCH2 CH2 u v − −CH2 CH2 OCH2 CH2 OCH2 CH2 SH ・・・(16) (式中、uは1〜4の整数であり、vは0〜25の整数で
ある。)で表されるポリマー等が知られている。
【0027】上述したようなチオール基含有化合物のチ
オール基をトリアルキル (又はフェニル) シリルチオ基
に変換する方法としては、以下のようなものが挙げられ
る。チオール基含有化合物と、そのチオール基と等モル
以上のハロシラン類(一般式:R1 2 3 SiXで表
される化合物:ただし、R1 、R2 及びR3 は上記と同
様であり、Xはハロゲン基を表す。)とを、トリエチル
アミン等の三級アミンの存在下で反応させて、チオール
基含有化合物のチオール基をトリアルキル (又はフェニ
ル) シリルチオ基に変換する。
【0028】上記ハロシラン類としては、例えばトリメ
チルクロロシラン、トリメチルブロモシラン、トリメチ
ルヨードシラン、ジメチルフェニルクロロシラン、クロ
ロメチルジメチルクロロシラン等が挙げられるが、チオ
ール基との反応性、副生成物の除去の容易さ、経済性等
の点からトリメチルクロロシランが特に好ましい。
【0029】またチオール基含有化合物のチオール基を
トリメチルシリルチオ基に変換する手段としては、チオ
ール基含有化合物に、チオール基の1/2モル以上のN,
O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド又はN,N'−ビ
ス(トリメチルシリル)尿素を反応させる方法、チオー
ル基含有化合物に、チオール基の1/2モル以上、好ま
しくは等モル〜3倍モルのヘキサメチルジシラザンを、
適当な反応触媒の存在下で反応させる方法等が挙げられ
る。上記反応触媒としては、J.Org.Chem. 47 ,3966(19
82) 等に記載のものを用いることができるが、特にイミ
ダゾール、サッカリン等が好ましい。また、その使用量
は、チオール基含有化合物に対して0.001 〜0.1 当量程
度である。
【0030】なおチオール基をトリアルキル (又はフェ
ニル) シリルチオ基に変換する方法として、上記のいず
れの方法を採用しても、原料のチオール基含有化合物が
チオール基の他に水酸基、アミノ基、アミド基等のよう
なシリル化剤と反応可能な官能基を含む場合(例えば原
料として一般式(12)及び(14)の構造を有する化合物が用
いられる場合)、大過剰のシリル化剤が必要とされるた
め、操作上及び経済上の点で好ましくない。
【0031】(b) 1分子当り2個以上のイソシアネート
基を有するウレタンプレポリマー 1分子当り2個以上のイソシアネート基を有するウレタ
ンプレポリマーとしては、市販のポリエステル系ウレタ
ンプレポリマー、ポリエーテル系ウレタンプレポリマー
等を用いることができるが、その中でも特に末端に2個
以上のイソシアネート基を有するものが好ましい。この
ウレタンプレポリマー(b) は、分子量が800〜20,000で
あり、好ましくは800 〜15,000である。分子量が 800未
満ではイソシアネート基の反応性が高いため、組成物の
貯蔵安定性が悪く、また発泡が起こりやすい。一方、分
子量が20,000を超えると貯蔵安定性が悪くなる。
【0032】このような1分子中に2個以上のイソシア
ネート基を含有するウレタンプレポリマーは、有機ポリ
イソシアネートと活性水素含有化合物との反応生成物と
して得ることができる。
【0033】上記有機ポリイソシアネートの例として
は、2,4-又は2,6-トリレンジイソシアネート (TD
I)、ジフェニルメタン−4,4 ′−ジイソシアネート
(MDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4 ′−ジイソ
シアネート(水添MDI)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート (N
DI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、キシ
リレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジ
イソシアネート(HDI)、メチルシクロヘキシレンジ
イソシアネート(水添TDI)、キシレンジイソシアネ
ート(XDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート
(水添XDI)等が挙げられる。これらは単独で用いて
も、2種以上を併用してもよい。
【0034】また活性水素含有化合物の例としては、高
分子ポリオール(例えばポリエーテルポリオール、ポリ
エステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリ
アクリレートポリオール、ポリイソプレンポリオール)
及び低分子ポリオール等が挙げられる。
【0035】(c) 合成シリカ 合成シリカは、硬化物における引張強さ、伸度、耐摩耗
性等の物性改良のために使用するが、本発明において
は、シラン処理法によって表面処理を施したものを使用
する。
【0036】合成シリカには、乾式法によるものと湿式
法によるものとがあるが、含水していないものが好まし
いため、乾式法による合成シリカが好ましい。合成シリ
カの比表面積は50〜500 m2 /gが好ましく、特に100
〜500 m2 /gが好ましい。このような微細な合成シリ
カは親水性であり、疎水性樹脂に対して親和性が劣るの
で、表面処理を施す必要がある。しかしながら、有機酸
等によって表面処理を施した合成シリカを使用すると、
貯蔵安定性の良好な組成物を得ることが困難なため、本
発明の合成シリカはシラン処理法によって表面処理を施
す。
【0037】シラン処理法において使用するシランとし
ては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン
等が挙げられるが、特にジメチルジクロロシラン、ヘキ
サメチルジシラザンが好ましい。このようなシランを用
いて合成シリカを処理すれば、合成シリカに結合してい
るシラノール基をシロキサン基に変換することができ、
シラノール基が消失するため、組成物の貯蔵安定性が良
好となる。
【0038】〔2〕配合比 上述した化合物(a) とウレタンプレポリマー(b) との配
合比は、〔一般式(1)の構造基〕/イソシアネート基の
モル比が 0.3未満では架橋点が増え、硬化物が硬く、伸
びが低下し、さらに硬化物中の残存イソシアネート基が
発泡の原因となる。また、〔一般式(1) の構造基〕/イ
ソシアネート基のモル比が 2.0を超えると、一般式(1)
の構造基を有する化合物が反応の末端停止剤として働
き、組成物の高分子量化を著しく妨害する。そのため、
配合比は〔一般式(1) の構造基〕/イソシアネート基の
モル比が 0.3〜2.0 となるようにするのが好ましく、特
に0.4 〜1.2 とするのが好ましい。
【0039】合成シリカ(c) の添加量は、化合物(a) と
ウレタンプレポリマー(b) の合計100 重量部に対して、
2〜80重量部であるのが好ましく、特に4〜50重量部で
あるのが好ましい。2重量部未満では強度及び伸度とも
に向上させる効果が少なく、80重量部を超えると組成物
の粘度が高くなり、取扱いが困難となる。
【0040】〔3〕任意成分 本発明の硬化型組成物は、基本的には上述したような、
(a) 1分子中に2個以上のトリアルキルシリルチオ基を
含む化合物と、(b) 1分子中に2個以上のイソシアネー
ト基を含むウレタンプレポリマーと、(c) シラン処理法
によって表面処理を施した合成シリカとからなるもので
あるが、その他、経済性、組成物を施工するときの作業
性、硬化後の組成物の物性を改良することを目的とし
て、炭酸カルシウム、カーボンブラック、酸化チタン等
の充填剤、およびブチルベンジルフタレート、ジオクチ
ルフタレート等の可塑剤を添加することができる。ただ
し、貯蔵安定性の優れた硬化型組成物を得るためには、
上記添加剤は水酸基、アミノ基、カルボキシル基、チオ
ール基等の官能基を含まないもの、もしくは前記官能基
がキャップされているものが好ましく、著しい酸性又は
アルカリ性を示さないものが好ましい。また充填材及び
可塑剤は十分に脱水されていることが好ましい。
【0041】さらに本発明の硬化型組成物には、施工後
の硬化を迅速、かつ確実に行わせるために触媒を添加す
ることができる。これらの触媒としては、トリエチレン
ジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N −ジメチ
ルシクロヘキシルアミン、N,N-ジシクロヘキシルメチル
アミン、テトラメチル−1,3 −ジアミノプロパン等の3
級アミン系触媒等を用いることができる
【0042】これらの触媒の添加量は、(a) +(b) の総
量100 重量部に対して0.001 〜1.0重量部が好ましく、
特に0.01〜0.5 重量部が好ましい。0.001 重量部未満で
は、組成物の硬化速度、特に低温での硬化速度が十分で
なく、1.0 重量部を超えると、その貯蔵安定性に悪影響
を与えることになる。
【0043】〔4〕物性 本発明の硬化型組成物は、18〜22℃の温度及び45〜65%
の湿度の硬化条件下で7日経過した後の破断強度が50kg
/cm2 以上であり、かつ伸びが500 %以上であるのが好
ましい。ここで、破断強度及び伸びの測定値は、AST
M D412に記載の引張試験法に従い、Die Cを用い
て500 mm/分の引張速度で測定した値である。
【0044】本発明の硬化型組成物は、シーリング材、
コーティング材、接着剤等に適用することができるが、
特に接着剤に好適である。上記破断強度及び伸びを有す
る硬化型組成物は、高い凝集力と被着体への優れた動的
追従性を有する弾性接着剤となる。このような本発明の
硬化型組成物は、一液硬化型組成物として適用するのが
好ましいが、二液硬化型組成物としても適用可能であ
る。
【0045】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。合成例1 化合物(a) の合成 下記一般式: HS(CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 SS)5 − −CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 SH で表される液状のポリサルファイド(東レチオコール
(株)製 LP-3) 500g(0.5モル) 、ヘキサメチルジシ
ラザン 151g(1.0モル) 、サッカリン 0.5g(0.0024 モ
ル) 、ジクロロエタン10gを、コンデンサ及び攪拌器を
備えた1リットルの反応器に投入した。これを 120℃の
バスにつけ5時間攪拌した。
【0046】その後、減圧留去によりジクロロエタン、
過剰のヘキサメチルジシラザン及び副生成物を除去し、
以下の構造式で示されるポリマー(以下チオール化合物
(a)とする)を得た。 (CH3 ) 3 SiS(CH2 CH2 OCH2 OCH2
2 SS)5 − −CH2 CH2 OCH2 OCH2 CH2 SSi (C
3 ) 3
【0047】実施例1 平均分子量5,000 のポリオキシプロピレントリオール
と、平均分子量3,000 のポリオキシプロピレンジオール
とのOH比2:1の合計100 重量部に対して、トリレン
ジイソシアネート8.6 重量部を反応させて、ウレタンプ
レポリマー (イソシアネート含量1.4 重量%、以下ウレ
タンプレポリマー(b) とする。) を得た。
【0048】次に、比表面積が240 m2 /gの合成シリ
カをジメチルジクロロシランで表面処理したもの(DM-3
0S、徳山曹達(株)製)10重量部と、1次粒子径が0.05
μmの合成炭酸カルシウムをステアリン酸ステアレート
で表面処理したもの85重量部と、平均粒径が0.24μmの
酸化チタン10重量部とを混合し、振動式粉体乾燥機を用
いて110 〜150 ℃で3時間乾燥させた後、冷却した(以
下補強材(c) とする。)。
【0049】ウレタンプレポリマー(b) 100 重量部に対
して、チオール化合物(a) 12重量部を混合容器に入れ、
さらに補強材(c) 105 重量部及び脱水したジオクチルフ
タレート20重量部を添加し、真空下にて十分に混合、脱
泡した。混合後、ペンタメチルジエチレントリアミン0.
1 重量部を溶解したキシレン15重量部を添加し、真空下
にてさらに十分混合、脱泡した。
【0050】得られた硬化型組成物について、前述した
方法により(1) 破断強度及び(2) 伸びを測定した。また
以下の方法により、(3) 貯蔵安定性、(4) 硬化性及び
(5) タックフリー時間についての評価を行った。
【0051】(3) 貯蔵安定性:組成物をアルミニウム製
チューブに密封し、70℃及び50℃の恒温槽に貯蔵し、チ
ューブ内で増粘あるいは固化して押し出せなくなるまで
の時間を貯蔵安定性の尺度とした。
【0052】(4) 硬化性:幅12mm、深さ15mmの一面ビー
ドを作成し、10℃、40%湿度で暴露し、暴露7日後の表
面からの硬化部分の厚さを測定し、硬化性の尺度とし
た。
【0053】(5) タックフリー時間:(4) 硬化性と同様
の条件で暴露し、組成物が指につかなくなる時間(タッ
クフリー時間)を測定した。結果を各組成とともに表1
に示す。
【0054】比較例1 実施例1においてジメチルジクロロシランを合成シリカ
で表面処理したもの(DM-30S、徳山曹達(株)製)の代
わりに、比表面積が300 m2 /gの未処理合成シリカ
(日本アエロジル(株)製、アエロジル300 )を10重量
部添加した組成物について、実施例1と同様の評価を行
った。結果を表1にあわせて示す。
【0055】比較例2 1次粒子径が0.05μmの合成炭酸カルシウムをステアリ
ン酸ステアレートで表面処理したもの100 重量部と、平
均粒径が1.3 μmの重質炭酸カルシウムをステアリン酸
エステルで表面処理したもの90重量部と、平均粒径が0.
24μmの酸化チタン10重量部とを混合し、振動式粉体乾
燥機を用いて110 〜150 ℃で3時間乾燥させた後、冷却
した。
【0056】実施例1において補強材(c) の代わりに上
記混合物を200 重量部添加した組成物について、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0057】 表 1 実施例1 比較例1 比較例2 破断強度(kg/cm2 72.4 62.6 35.4 伸び(%) 930 660 760 貯蔵安定性(日/70℃) 6 1 5 (日/50℃) 13 3 18 硬化性(mm) 6.8 4.4 6.5 タックフリー時間(hr) 7 9 2
【0058】表1から明らかなように、本発明の硬化型
組成物は破断強度、伸び、貯蔵安定性及び硬化性に優
れ、タックフリー時間についても問題がない。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の硬化型組成
物は、1分子中に2個以上のトリアルキル(又はフェニ
ル)シリルチオ基を含む化合物と、1分子中に2個以上
のイソシアネート基を含むウレタンプレポリマーと、シ
ラン処理法によって表面処理を施した合成シリカとを含
有してなるので、破断強度及び伸びに優れるとともに、
貯蔵安定性が良好で、低温でも硬化速度が速い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/10 LTA C09J 175/04 JFA

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 下記一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜6のアルキル
    基、フェニル基及びハロアルキル基のいずれかであ
    る。)で表される基を1分子当り2個以上有する化合物
    と、(b) 1分子当り2個以上のイソシアネート基を有す
    るウレタンプレポリマーと、(c) シラン処理法によって
    表面処理を施した合成シリカとを含有する硬化型組成
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の硬化型組成物におい
    て、18〜22℃の温度及び45〜65%の湿度の硬化条件下で
    7日経過した後の破断強度が50kg/cm2 以上であり、か
    つ伸びが500 %以上であることを特徴とする硬化型組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の硬化型組成物に
    おいて、前記硬化型組成物が接着剤用であることを特徴
    とする硬化型組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012504696A (ja) * 2008-10-15 2012-02-23 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 熱可塑性ポリウレタンのための加工助剤
US8901256B2 (en) 2012-01-12 2014-12-02 Prc-Desoto International, Inc. Polythioethers, moisture curable compositions and methods for their manufacture and use
US9518197B2 (en) 2014-03-07 2016-12-13 Prc-Desoto International, Inc. Cure-on-demand moisture-curable urethane-containing fuel resistant prepolymers and compositions thereof
US10370561B2 (en) 2016-06-28 2019-08-06 Prc-Desoto International, Inc. Urethane/urea-containing bis(alkenyl) ethers, prepolymers prepared using urethane/urea-containing bis(alkenyl) ethers, and uses thereof

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JP2012504696A (ja) * 2008-10-15 2012-02-23 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 熱可塑性ポリウレタンのための加工助剤
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