JPH0725596U - ロールコネクタ用仮止め装置 - Google Patents

ロールコネクタ用仮止め装置

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JPH0725596U
JPH0725596U JP5431493U JP5431493U JPH0725596U JP H0725596 U JPH0725596 U JP H0725596U JP 5431493 U JP5431493 U JP 5431493U JP 5431493 U JP5431493 U JP 5431493U JP H0725596 U JPH0725596 U JP H0725596U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 仮止めピンを引き抜いて仮止めが解除された
ときに、仮止めピンのみで、仮止めが解除されたことが
分かるロールコネクタ用仮止め装置を提供する。 【構成】 仮止めピン3は、互いに平行なロータ側片お
よびステータ側片と、これらを連接する連接片とからな
る。ステータ側片は、端部にステータ側保持部6の下部
と係合する係合突起が、中央部にスリットにより断面が
減少して所定の引っ張り力で破断する接続部が、それぞ
れ形成される。仮止めピン3を、ロータ1とステータ2
とに形成された係合部5,6に差し込み、仮止めする。
仮止め解除は、仮止めピン3を引き抜くことにより行な
う。このとき、仮止めピン3の係合突起がステータ側係
合部6の下部と係合するため、仮止めピン3は接続部で
破断される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両用ハンドルとステアリングコラム間の電気的接続装置としての ロールコネクタを構成するロータおよびステータの両部材を、その内部に収納す るコイルテープの中立位置で、一体的に仮止めするためのロールコネクタの仮止 め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のハンドルとステアリングコラム間の電気的接続を行なうための装置と しては、一般に、ロールコネクタが用いられている。このロールコネクタは、そ のケーシングが、ハンドルとともに回動するロータと、ステアリングコラムに固 定されるステータの各部材によって構成されている。そしてその内部には、複数 の導電体を一体に被覆して帯状に形成されかつ柔軟性に富んだコイルテープが、 渦巻き状に巻かれて収納されている。さらに、このコイルテープの一方の周端部 はロータに固定され、他方の周端部はステータに固定されている。ロールコネク タがこのような構成とされているのは、ロールコネクタが、コイルテープの渦巻 き状態を緩めたり締めたりしながらハンドルの回動に追随し、これによりハンド ルとステアリングコラム間の電気的接続を可能とすることを目的としているから である。したがって、ロールコネクタを自動車へ装着する前は、上記ロータおよ びステータは当然相対的に回動自在であり、さらに、その内部に収納されたコイ ルテープの渦巻き状態は、上記各部材間の回動に伴って任意に変化する。
【0003】 ここで、上記コイルテープの渦巻き状態が、締められあるいは緩められた状態 のいずれにも偏らない状態をその中立状態とし、自動車が直進するときのハンド ルの状態をその中立状態とすると、ハンドルの中立状態に対してコイルテープが 非中立状態で装着された場合など、装着状態によってはハンドルの回動にコイル テープが追随しきれない場合がある。そして、そのような場合には、ハンドルの 回動操作不能やコイルテープの切断の虞れといった問題が生ずる。
【0004】 そこで、このような問題に対する手段として、従来、ロータおよびステータの 所定の箇所に、ピンに対する保持手段としてそれぞれ形成される位置決め穴を設 けておき、その穴に仮止めピンを抜き差しすることによって、仮止めおよびその 解除を行なうものが使用されている。
【0005】 このような仮止めピンは、ロールコネクタを自動車へ装着するまでは、コイル テープが中立状態であるロールコネクタの中立位置を確実に保持し、不用意に仮 止めを解除されないことが必要である。そして、ロールコネクタを装着した後に 仮止めの解除が必要となったときには、簡単に仮止めを解除できることが必要が ある。さらに、仮止めが不用意に解除されたロールコネクタが装着されることを 防ぐために、仮止め解除が一目で分かることが必要である。
【0006】 そのための一つの手段として、封印シールを仮止めピンとピン保持部との両方 に渡って貼り付けることにより、封印シールで仮止めピンの脱落を防止するとと もに、仮止めピンが引き抜かれると封印シールが破れることにより、仮止めを解 除されたことが分かるようにしたものがある(たとえば、実公平5−21836 号公報)。
【0007】 ところが、この方法では、仮止めピンと封印シールとの2物品を準備して、仮 止めのために封印シールを貼り付けるという余分な作業を行なう必要がある点で 、問題がある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
したがって、本考案の解決すべき技術的課題は、仮止めピン自体に、封印シー ルの備えていた仮止めを保持・解除する機能と、仮止め解除を表示する機能とを 兼ね備えるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】 上記の技術的課題を解決するため、本考案に係るロールコネクタの仮止め装置 は以下のように構成されている。
【0010】 すなわち、この装置は、ロールコネクタのケーシングを構成するロータとステ ータとを相互に仮止めするための仮止め装置であって、上記ロータおよびステー タにそれぞれ形成される保持手段と、両保持手段に抜き差し自在に保持される仮 止めピンとを備える。両保持手段は、ロールコネクタの中立位置において、大略 直線上に並ぶように設けられる。仮止めピンは、ロータ側保持手段に保持される ピン引き抜き側部分と、ステータ側保持手段に保持されるピン差し込み側部分と 、両部分を接続しかつ所定以上の引っ張り力により破断する接続部とよりなり、 さらに、上記ピン差し込み側部分の所定部位に、上記ステータ側保持手段の一部 に係合する係合部を有する構成とする。上記接続部は、その部分を肉薄とするこ とにより、あるいは、切欠きを適宜設けることにより、形成する。
【0011】 上記構成において、仮止めは、ロールコネクタの中立位置において、両保持手 段に仮止めピンを差し込んで保持させることにより行なう。このとき、ロータと ステータとは、その相互位置が仮止めピンにより規制されることにより仮止めさ れる。そして、仮止めピンの差し込み側部分の係合部がステータ側保持手段と係 合することにより、仮止め状態が保持される。
【0012】 一方、仮止めを解除するには、仮止めピンの引き抜き側部分を把持して、所定 以上の引っ張り力で引き抜くことにより行なう。このとき、仮止めピンの差し込 み側部分の係合部がステータ側保持手段と係合しているので、所定以上の引っ張 り力により、仮止めピンの引き抜き側部分と差し込み側部分とを接続する接続部 が破断して、把持された仮止めピンの引き抜き側部分が保持手段から引き抜かれ る。これによって、ロータとステータとの間の相対位置の規制が解消されるので 、仮止めが解除される。そして、仮止めピンは破断しているので、仮止めを解除 されたことが分かる。
【0013】 したがって、上記構成において、仮止めピンのみにより、仮止めを保持・解除 することが可能である。また、仮止め解除のために仮止めピンが引き抜かれた後 は、仮止めピン自体が破断することにより、仮止めが解除されたことを示す。
【0014】 上記構成において、仮止めピンが引き抜かれたとき、把持された引き抜き側破 断片は回収されるが、差し込み側破断片は保持手段から脱落する場合がある。こ のように脱落した破断片は、他の機器にかみ込むなどして支障をきたすおそれが ある。
【0015】 したがって、好ましくは、以下のように構成し、差し込み側破断片がステータ 側保持手段に留どまるようにする。
【0016】 すなわち、上記ステータ側保持手段は、上記仮止めピンが差し込まれる筒状部 材を備える。上記仮止めピンの上記ピン差し込み側部分の上記係合部は、両側に 張り出して、上記筒状部材の下部に係合する係合突起である。さらに、上記ステ ータ側保持手段は、上記筒状部材の下方に、上記仮止めピンの差し込み側破断片 を受ける受け部材を備える構成とする。
【0017】 上記構成において、仮止めピンの差し込み側破断片は、筒状部材下方の受け部 材により、筒状部材の下方からの脱落を阻止される。一方、仮止めピンの差し込 み側部分に設けられた係合部は筒状部材の下部と係合するので、差し込み側破断 片は筒状部材の上方からも抜け出ることはない。したがって、上記構成において 、仮止めピンの差し込み側破断片はステータ側保持手段に留どまる。
【0018】 上記構成において、一旦仮止めが解除された後に、仮止めピンの引き抜き側破 断片を元に戻せば、すなわち、保持手段に再び差し込めば、一応、仮止めできる 場合がある。このような場合には、既に一旦仮止めを解除されたことが一目では 分からないことがある。
【0019】 したがって、好ましくは、以下のように構成して、ピンの引き抜き側破断片で 仮止めできないようにする。
【0020】 すなわち、上記仮止めピンの上記接続部は、仮止めのためにロールコネクタに 装着されたとき、上記ステータ側保持手段の上記筒状部材内に位置する。さらに 、上記接続部は、板状形状であって、その内側に形成したスリットと、該スリッ トの両側に形成した円弧状接続スプリング片とを備える。各接続スプリング片は 、上記ピン差し込み側部分および上記ピン引き抜き側部分の各幅より両側に円弧 状にかつスリットに対して出没自在に張り出している構成とする。
【0021】 上記構成において、スリットにより形成された接続スプリング片は、断面が減 少しており、変形しやすく、かつ、破断しやすい。また、スリットは、接続スプ リング片が変形して内側に入り込める空間を形成する。すなわち、仮止めピンが 差し込まれたときに、張り出した接続スプリング片は筒状部材によって内側に押 し込められる。このとき、接続スプリング片は変形しやすく、かつ、内側に入り 込める空間がスリットにより形成されているので、仮止めピンの接続部は筒状部 材内に差し込まれることができる。一方、仮止めピンが引き抜かれると、断面の 減少した接続スプリング片は破断される。そして、筒状部材から抜き出されると 、内側に押し込められていた接続スプリング片は、差し込み前のように幅が広が る。すなわち、仮止めピンの引き抜き側破断片の差し込み側の一端は、破断され た接続スプリング片により幅が広がっている。そのため、仮止めピンの引き抜き 側破断片が保持手段に再び差し込まれようとされても、この一端が筒状部材のピ ン挿入空間の差し込み開口部周辺と干渉する。したがって、破断された仮止めピ ンの引き抜き側破断片を用いて、仮止めできない。
【0022】 なお、仮止め時には、仮止めピンの接続部がステータ側保持手段の筒状部材内 に位置するので、仮止めピンの引き抜き側部分は、ロータ側保持手段に保持され るとともに、ステータ側保持手段の筒状部材とも係合する。この係合により、ロ ータとステータとが相対回転しても、仮止めピンの引き抜き側部分が力を受ける ので、接続部には力が加わらない。したがって、仮止め時に、仮止めピンが接続 部で破断することはないので、仮止め状態の保持の確実性が高まる。
【0023】 上記構成において、仮止めピンの接続部の接続スプリング片は変形しやすい。 なぜなら、仮止めピンが筒状部材に挿入されたときに内側に変形する必要がある からである。したがって、仮止めピンの引き抜き側破断片は、無理に力を加えて 筒状部材に差し込まれて仮止めされてしまうおそれがある。そこで、さらに好ま しくは、以下のように構成する。
【0024】 すなわち、上記仮止めピンの上記接続部には、上記スリットにより形成されか つピン引き抜き側部分に連続する一対のストップ片をさらに備え、該両ストップ 片の各外側により形成される幅が上記ステータ側保持手段の上記筒状部材のピン 挿入空間を形成する内面間の幅より広い構成とする。
【0025】 上記構成において、ストップ片は、接続スプリング片に比べて高い剛性をもた せて変形しにくいようにすることが可能である。そのため、破断された仮止めピ ンの引き抜き側破断片が無理に筒状部材のピン挿入空間に差し込まれようとして も、ストップ片は、接続スプリング片のように変形することなく、筒状部材のピ ン挿入空間の入口と干渉する。したがって、仮止めピンの引き抜き側破断片を用 いて、仮止めされるおそれがなくなる。
【0026】
【実施例】
以下に、図1〜6に示した本考案の実施例に係るロールコネクタ用仮止め装置 について詳細に説明する。
【0027】 先ず、本考案の第1実施例に係るロールコネクタ用仮止め装置について、図1 〜3に基づいて詳細に説明する。
【0028】 図1は、本考案に係る仮止め装置の仮止めピンの斜視図である。図2は、仮止 めピンの使用状態を示す斜視図であり、(I)は仮止め状態を、(II)は仮止め解除 状態を示す。図3は仮止め状態におけるステータ側保持部の要部拡大正面図であ る。
【0029】 図2に示すように、ロールコネクタは、符号2のステータの内部において、符 号1のロータが回転するように構成されたものである。ロータ1は、ハンドル側 に装着されてハンドル(図示せず)とともに回動する。ロータ1の上面から突出す るピン(図示せず)が形成されており、このピンがロールコネクタ装着時にハンド ル側の部材に形成されたピン穴と係合し、ロータ1とハンドルとが一体的に回転 する。また、ステータ2は、固定部(図示せず)を通じてステアリング・コラム側 の部材にビス止めされる。詳細は図示していないが、このロータ1とステータ2 とは相互に回動自在に組み合わされており、これにより、その内部にドーナツ状 の空間を区画形成すべくケーシング(図示せず)が構成されている。さらに、これ も図示していないが、このケーシングの内部には、複数の導電体を一体に被覆し て帯状に形成されかつ柔軟性に富んだコイルテープが、渦巻き状に巻かれて収納 されている。そして、このコイルテープは、その内周端部および外周端部が、そ れぞれロータ1およびステータ2の接点端子に接続されている。
【0030】 ロールコネクタを自動車のステアリング装置(装舵装置)へ装着する前は、上述 したように、ロータ1とステータ2は相互間で回動自在であるため、この回動に 伴ってコイルテープの渦巻状態が任意に変化する。したがって、その装着時にお けるハンドルとの整合性を保つためにコイルテープの渦巻き状態を中立状態(締 めすぎ、または緩みすぎのいずれにも偏らない状態)に仮止めピン3で保持する 必要がある。そのために、仮止めピン3に対する保持手段として、ロータ1の上 面にはロータ側保持部5が、ステータ2の周面にはステータ側保持部6が、それ ぞれ形成されている。
【0031】 仮止めピン3は、図1に示するように、板状形状であって、互いに平行なロー タ側片3xおよびステータ側片3yと、これらを連接する連接片3sとからなるプ ラスチック成形品である。ロータ側片3xの端部には、つまみ部3aが形成されて いる。ステータ側片3yの端部には、その両側から外側に突出する係合突起片3b が形成されるとともに、端部の中央下部には、係合突起3bが内側にたわむよう に切欠き3dが形成されて、スナップフィットとなっている。また、ステータ側 片3yの中間部は、長手方向に対して直角に並んだ口の字状の3つのスリット、 すなわち、両外側のスリット3cおよび中央のスリット3c'とにより切欠かれて いる。そして、これらのスリットの間は、両外側の連続部3fおよび両内側の連 続部3f'とにより上下に連続している。このようにスリット3c,3c'と連続部3 f,3f'とが長手方向と直角に並んだ接続部4は、他の部分にくらべて断面が減少 しているので、所定以上の引っ張り力により破断する。
【0032】 図2(II)に示すように、ロータ側保持部5は、仮止めピン3のロータ側片3x が挿入されるピン挿入空間5aと、仮止めピン3の連接部3sが通過するピン通過 スリット5sとを有し、仮止めピン3のロータ側片3xを両側からL字状の溝壁に より挾持する。
【0033】 一方、ステータ側保持部6は、ステータ周壁と、それより立設される両側壁と 、両側壁に連接する前壁とによりなる。これらの壁は上下に貫通したピン挿入空 間6aを形成する。仮止めのために、ピン挿入空間6aに仮止めピン3のステータ 側片3yが差し込まれると、図3に示すように、仮止めピン3のステータ側片3
y 端部の係合突起3bは、ピン挿入空間6aを通って外部に突出し、ステータ側保
持 部6の下部と係合する。
【0034】 以上のように構成された仮止め装置において、仮止めは、図2(I)に示すよう に、仮止めピン3のロータ側片3xをロータ側片保持部5のピン挿入空間5aに、 ステータ側片3yをステータ側保持部6のピン挿入空間6aに、それぞれ差し込む ことにより行なう。このとき、仮止めピン3のロータ側片3xとステータ側片3y は連接片3sにより連接されているので、ロータ1とステータ2との相対位置が 規制される。そして、図3に示すように、仮止めピン3のステータ側片3b端部 の係合突起3bはステータ側保持部6の下部に係合するので、仮止めピンは差し 込まれた状態を保持する。したがって、ロールコネクタは位置決めされ、仮止め 状態が保持される。
【0035】 なお、仮止め時には、仮止めピン3の接続部4は、ステータ側保持6のピン挿 入空間6a内にある。そのため、ロータ1とステータ2が相対回転しようとして も、仮止めピン3のステータ側片3bの側面が、ステータ側保持部6のピン挿入 空間6aの側壁と係合するので、仮止めピン3の接続部4には、せん断力が加わ らない。したがって、仮止めピン3の接続部4は破断しやすいにもかかわらず破 断しないので、仮止めの確実性が高められている。
【0036】 仮止め解除は、仮止めピン3のつまみ部3aをつかんで、図2(II)に示すよう に、差し込み方向とは逆方向の、矢印20に示すピン引き抜き方向に仮止めピン 3を引き抜くことにより、行なわれる。このとき、図3に示すように、仮止めピ ン3のステータ側片3y端部の係合突起3bはステータ側保持部6の下部に係合す るので、所定以上の力で引っ張られると仮止めピン3は接続部4で破断され、把 持されていた引き抜き側破断片4aのみが引き抜かれる。このとき、仮止めピン 3が破断していることにより、仮止めが解除されたことが分かる。
【0037】 すなわち、上記実施例において、仮止めピン3自体が、仮止めを保持・解除す る機能と、仮止め解除を表示する機能とを備える。
【0038】 ところで、上記実施例においては、仮止めが解除されて仮止めピン3が破断さ れたときに、把持されていた引き抜き側破断片4aは回収される。しかし、差し 込み側破断片4bは回収されない。そして、場合によっては、ステータ側保持部 6から、図2(II)において矢印21に示す差し込み方向に脱落することがある。 このように脱落した破断片4bは、他の機器にかみ込むなどして支障をきたすお それがある。
【0039】 そこで、以下において図4に基づき説明する第2実施例は、破断片4bがステ ータ側保持部6から脱落するのを防ぐようにしたものである。
【0040】 すなわち、図4に示すように、ステータ側保持部6の下側に、すなわち、ステ ータ2の周面において仮止めピン3が差し込まれたときに突出する仮止めピン3 のステータ側片3yの先端近傍に、ステータ側片3yの一部である仮止めピン3の 差し込み側破断片4bが保持部6の挿空間6aからピン差し込み方向、すなわち、 矢印21の方向に抜け出るのを阻止する破断片受け部7を形成する。
【0041】 上記実施例において、仮止めピン3の差し込み側破断片4bは、係合突起3bが ステータ側保持部6の下部と係合するためピン引き抜き方向、すなわち、矢印2 0方向へは抜け出ない。一方、破断片受け部7により、ピン差し込み方向、すな わち、矢印21方向へも抜け出ない。したがって、差し込み側破断片4bは、ス テータ側保持部6のピン挿入空間6a内に留どまり、脱落することはない。
【0042】 なお、このように差し込み側破断片4bが留どまっているときに、別の破断さ れていない完全な形状の仮止めピン3が差し込まれたしても、この仮止めピン3 は正規の仮止め状態まで差し込まれることができない。してがって、中途半端な 差し込み状態となるので、正規の仮止め状態でないことが分かる。
【0043】 上記の第1および第2実施例の仮止めピン3の接続部4は、図3に示すように 、仮止め時にはステータ側保持部6のピン挿入空間6a内に位置するので、外か らは見えない。そのため、一旦破断された仮止めピンの引き抜き側破断片4aが 再び差し込まれて仮止めされたときに、既に一度仮止めが解除されたことが分か らない場合がある。
【0044】 そこで、以下において図5,6に基づいて説明する第3実施例では、仮止めピ ン3の引き抜き側破断片4aをステータ側保持部6のピン挿入空間6aに再び差し 込むことができないようにしている。
【0045】 すなわち、図5に示すように、仮止めピン3の接続部4を、左右両外側に膨出 した円弧状接続スプリング片3fと、その両内側のU字状の外側スリット3cおよ び中央の口字状の中央スリット3c'と、外側スリット3cおよび中央スリッチ3c '間の内側接続片3f'とから構成する。そして、外側スリット3cは、引き抜き側 に連続する2つのストップ片3gを形成するとともに、接続スプリング片および ストップ片が内側に押し込められるときに入り込む空間を提供する。
【0046】 この両ストップ片3gの最も外側同士の幅である全外幅W2は、仮止め前には、 仮止めピン3が差し込まれるステータ側保持部6のピン挿入空間6aの内面の幅 である内幅W0(図6(I)に示す)より大きい。しかし、図6(I)に示すように、仮 止め時には、外側スリット3cにより入り込める空間が提供されるので、両スト ップ片3gは、それより外側の接続スプリング片3fとともに内側に押し込められ る。そして、仮止め解除のため仮止めピン3が引き抜かれて破断部4で破断され ると、図6(II)に示すように、両ストップ片3gは元のように広がった状態にな り、その全外幅W2'は再びステータ側保持部6のピン挿入空間6aの内幅W0より も大きくなる。このため、引き抜き側切断片4aがステータ側保持部6のピン挿 入空間6aに差し込まれたとしても、ストップ片3gは、ステータ側保持部6のピ ン挿入空間6aの開口部近傍6a'と干渉する。したがって、一旦破断された仮止 めピン3の引き抜き側破断片4aを、ステータ側保持部6のピン挿入空間6aに再 び差し込むことができない。
【0047】 ここで、接続スプリング片3fの全外幅W1( 図5に示す )、W1'( 図6(II) に示す )も、当然、ステータ側保持部6のピン挿入空間6aの内幅W0( 図6(I) に示す )よりも大きい。したがって、接続スプリング片3fによっても、引き抜 き側破断片4aがステータ側保持部6のピン挿入空間6aの入口近傍6a'と干渉し て、再び仮止めされるのを阻止される。しかし、接続スプリング片3fは、仮止 めピン3の差し込み時には変形しやすく、また、引き抜きによって破断する必要 があため、引き抜き側破断片4aの再度の仮止めを阻止できるのに十分な剛性を 確保するのは困難である。それゆえ、接続スプリング片3fのように制約を受け ずに十分な剛性を確保することができるストップ片3gを設けているのである。
【0048】 なお、本考案はその他種々の態様で実施できる。例えば、ロータ側保持手段と して突起を設け、これに係合する係合片を仮止めピンに設けて、ロータ側の仮止 めピンの保持を行なってもよい。また、ステータ側保持手段として、ピン挿入空 間をステータ2の本体内部に形成してもよい。さらに、ステータ側保持手段とし て係合突起を設け、これに係合する係合孔を仮止めピン3のステータ側片3yに 設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の第1実施例に係る仮止め装置の仮止
めピンの斜視図である。
【図2】 図1の仮止めピンの使用状態を示す斜視図で
ある。(I)は仮止め状態を、(II)は仮止め解除状態を示
す。
【図3】 図1の仮止めピンが仮止め状態のときのステ
ータ側保持部の要部拡大図である。
【図4】 本考案の第2実施例に係る仮止め装置の破断
片受け部の要部拡大図である。
【図5】 本考案の第3実施例に係る仮止め装置の仮止
めピンの要部拡大正面図である。
【図6】 図5の仮止めピンの使用状態を示す斜視図で
ある。(I)は仮止め状態を、(II)は仮止め解除状態を示
す。
【符号の説明】
1 ロータ 2 ステータ 3 仮止めピン 3a つまみ部 3b 係合突起(係合部) 3c 外側スリッ
ト 3c' 内側スリット 3d 切欠き 3f 接続スプリング片 3f' 内側接続
片 3g ストップ片 3s 連接片 3x ロータ側片 3y ステータ側
片 4 接続部 4a 破断片(引
き抜き側部分) 4b 破断片(差し込み側部分) 5 ロータ側保
持部(保持手段) 5a ピン挿入空間 5s ピン通過ス
リット 6 ステータ側保持部(保持手段) 6a ピン挿入空
間 6a' 開口部近傍 7 破断片受け部
(保持手段) 20,21 矢印 W0 内幅 W1,W1',W2
全外幅

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールコネクタのケーシングを構成する
    ロータ(1)とステータ(2)とを相互に仮止めするための
    仮止め装置であって、 上記ロータ(1)およびステータ(2)にそれぞれ形成され
    る保持手段(5,6,7)と、両保持手段(5,6,7)に抜き
    差し自在に保持される仮止めピン(3)とを備え、 両保持手段(5,6,7)は、ロールコネクタの中立位置に
    おいて、大略直線上に並ぶように設けられ、 仮止めピン(3)は、ロータ側保持手段(5)に保持される
    ピン引き抜き側部分(4a)と、ステータ側保持手段(6,
    7)に保持されるピン差し込み側部分(4b)と、両部分
    (4a,4b)を接続しかつ所定以上の引っ張り力により破
    断する接続部(4)とよりなり、さらに、上記ピン差し込
    み側部分(4b)の所定部位に、上記ステータ側保持手段
    (6,7)の一部(6)に係合する係合部(3b)を有すること
    を特徴とするロールコネクタの仮止め装置。
  2. 【請求項2】 上記ステータ側保持手段(6,7)は、上
    記仮止めピン(3)が差し込まれる筒状部材(6)を備え、 上記仮止めピン(3)の上記ピン差し込み側部分(4b)の
    上記係合部(3b)は、両側に張り出して、上記筒状部材
    (6)の下部に係合する係合突起(3b)であり、 さらに、上記ステータ側保持手段(6,7)は、上記筒状
    部材(6)の下方に、上記仮止めピン(3)の差し込み側破
    断片(4b)を受ける受け部材(7)を備えることを特徴と
    する請求項1記載のロールコネクタ用仮止め装置。
  3. 【請求項3】 上記仮止めピン(3)の上記接続部(4)
    は、仮止めのためにロールコネクタに装着されたとき、
    上記ステータ側保持手段(6,7)の上記筒状部材(6)内
    に位置し、さらに、板状形状であって、その内側に形成
    したスリット(3c)と、該スリット(3c)の両側に形成し
    た円弧状接続スプリング片(3f)とを備え、各接続スプ
    リング片(3f)は上記ピン差し込み側部分(4a)および上
    記ピン引き抜き側部分(4b)の各幅より両側に円弧状に
    かつスリット(3c)に対して出没自在に張り出している
    ことを特徴とする請求項2記載のロールコネクタ用仮止
    め装置。
  4. 【請求項4】 上記仮止めピン(3)の上記接続部(4)に
    は、上記スリット(3c)により形成されかつピン引き抜
    き側部分(4a)に連続する一対のストップ片(3g)をさら
    に備え、該両ストップ片(3g)の各外側により形成され
    る幅(W2)が上記ステータ側保持手段の上記筒状部材
    (6)のピン挿入空間(6a)を形成する内面間の幅(W0)よ
    り広いことを特徴とする請求項3記載のロールコネクタ
    用仮止め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006032324A (ja) * 2004-06-18 2006-02-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 回転コネクタおよび回転コネクタ用仮固定ピン
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