JP2590451Y2 - ロールコネクタ用仮止め装置 - Google Patents

ロールコネクタ用仮止め装置

Info

Publication number
JP2590451Y2
JP2590451Y2 JP1993059551U JP5955193U JP2590451Y2 JP 2590451 Y2 JP2590451 Y2 JP 2590451Y2 JP 1993059551 U JP1993059551 U JP 1993059551U JP 5955193 U JP5955193 U JP 5955193U JP 2590451 Y2 JP2590451 Y2 JP 2590451Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temporary fixing
pin
stator
rotor
holding means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1993059551U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0729787U (ja
Inventor
浩靖 伊藤
憲司 古橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP1993059551U priority Critical patent/JP2590451Y2/ja
Publication of JPH0729787U publication Critical patent/JPH0729787U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2590451Y2 publication Critical patent/JP2590451Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用ハンドルとステ
アリングコラム間の電気的接続装置としてのロールコネ
クタを構成するロータおよびステータの各部材を、その
内部に収納するコイルテープの中立位置で、一体的に仮
止めするためのロールコネクタの仮止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のハンドルとステアリングコラム
間の電気的接続を行なうための装置としては、一般に、
ロールコネクタが用いられている。このロールコネクタ
は、そのケーシングが、ハンドルとともに回動するロー
タと、ステアリングコラムに固定されるステータの各部
材によって構成されている。そしてその内部には、複数
の導電体を一体に被覆して帯状に形成されかつ柔軟性に
富んだコイルテープが、渦巻き状に巻かれて収納されて
いる。さらに、このコイルテープの一方の周端部はロー
タに固定され、他方の周端部はステータに固定されてい
る。ロールコネクタがこのような構成とされているの
は、ロールコネクタが、コイルテープの渦巻き状態を緩
めたり締めたりしながらハンドルの回動に追随し、これ
によりハンドルとステアリングコラム間の電気的接続を
可能とすることを目的としているからである。したがっ
て、ロールコネクタを自動車へ装着する前は、上記ロー
タおよびステータは当然相対的に回動自在であり、さら
に、その内部に収納されたコイルテープの渦巻き状態
は、上記各部材間の回動に伴って任意に変化する。
【0003】ここで、上記コイルテープの渦巻き状態
が、締められあるいは緩められた状態のいずれにも偏ら
ない状態をその中立状態とし、自動車が直進するときの
ハンドルの状態をその中立状態とすると、ハンドルの中
立状態に対してコイルテープが非中立状態で装着された
場合など、装着状態によってはハンドルの回動にコイル
テープが追随しきれない場合がある。そして、そのよう
な場合には、ハンドルの回動操作が不能となるという問
題や、コイルテープが切断するおそれがあるといった問
題が生ずる。
【0004】そこで、このような問題に対する一手段と
して、たとえば、図1に示すように、ロータ1およびス
テータ2の所定の箇所に、仮止めピン3を保持する保持
手段1a,4をそれぞれ形成し、仮止めピン3を抜き差し
することによって、仮止め及びその解除を行なうもの
が、従来使用されている。
【0005】しかし、このような仮止めピン3は抜けや
すいので、ロールコネクタを自動車へ装着するまでに不
用意に仮止めを解除されるおそれがある。また、仮止め
を解除された後には、一旦抜かれた仮止めピンにより、
ハンドルとの整合性のない位置で誤って再度仮止めされ
るおそれがある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】したがって、本考案の
解決すべき技術的課題は、解除が必要となるまで仮止め
状態が保持されるとともに、一旦仮止めが解除された後
には再び仮止めすることが容易でないロールコネクタの
仮止め装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記の
技術的課題を解決するため、本考案に係るロールコネク
タの仮止め装置は以下のように構成される。
【0008】すなわち、この仮止め装置は、ロールコネ
クタのケーシングを構成するロータとステータとを相互
に仮止めするための仮止め装置であって、ロータおよび
ステータにそれぞれ形成される保持手段と、両保持手段
に抜き差し自在に保持される仮止めピンとを備える。両
保持手段は、ロールコネクタの中立位置において一致す
るように設けられる。仮止めピンは、ピン本体と、この
ピン本体のピン差し込み側から引き起こされて突出する
形状を有する係合突出片と、ロータ側保持手段に保持さ
れるロータ側保持部とを有する。ステータ側保持手段
は、仮止めピンが差し込まれかつ仮止めピンのピン本体
と実質的に同一の断面を有する差し込み空間と、この差
し込み空間に仮止めピンが差し込まれたときに仮止めピ
ンの係合突出片により係合される係合空間とを有する。
【0009】上記構成において、仮止めピンが両保持手
段に保持されるときに、ロールコネクタはその中立位置
で仮止めされる。すなわち、仮止めピンの係合突出片が
ピン本体側に押し込まれた状態で、仮止めピンはステー
タ側保持手段の差し込み空間に差し込まれる。そして、
ロールコネクタの中立位置において、仮止めピンがステ
ータ側保持手段の差し込み空間に差し込まれて、仮止め
ピンの係合突出片がステータ保持手段の係合空間に突出
・係合するとともに、仮止めピンのロータ側保持部がロ
ータ側保持手段に保持されることにより、ロールコネク
タはロータとステータとの相対位置が固定される仮止め
状態となり、かつ、その状態が保持される。
【0010】仮止めの解除は、仮止めピンを引き抜くこ
とにより行なわれる。仮止めピンが引き抜かれるとき、
仮止めピンの係合突出片はピン差し込み側から切り起こ
されているので、ステータ側保持手段の差し込み空間の
内壁と接触しても、ひっかからずにピン本体側に押し込
まれる。したがって、仮止めピンは無理なく引き抜か
れ、仮止めが解除される。
【0011】仮止め解除のために引き抜かれた仮止めピ
ンは、その係合突出片がピン本体より突出した状態とな
る。そのため、再び仮止めピンを差し込むには、この突
出した係合突出片を押し込まなければ、この係合突出片
がステータ側保持手段の差し込み空間のピン差し込み側
開口部近傍と干渉するので、仮止めピンを奥まで差し込
むこと、すなわち仮止めができない。
【0012】したがって、上記構成において、解除が必
要となるまで仮止め状態が保持されるとともに、一旦仮
止めが解除された後に再び仮止めすることは容易でな
い。
【0013】上記構成では、仮止めピンに突出部を設け
ているが、この突出部をステータ側保持手段に設ける構
成とすることも可能である。
【0014】すなわち、この仮止め装置は、ロールコネ
クタのケーシングを構成するロータとステータとを相互
に仮止めするための仮止め装置であって、ロータおよび
ステータにそれぞれ形成される保持手段と、両保持手段
に抜き差し自在に保持される仮止めピンとを備える。両
保持手段は、ロールコネクタの中立位置において一致す
るように設けられる。ステータ側保持手段は、仮止めピ
ンが差し込まれる差し込み空間と、この差し込み空間を
形成する周壁を貫通するコの字状のスリットによりピン
差し込み側が固定端側となりかつピン引き抜き側が自由
端側となる係合支持片と、この係合支持片のピン引き抜
き側から差し込み空間側に突出する係合突起とを有す
る。この係合突起は、ピン差し込み側において緩やかに
突出する差し込み側斜面を有するとともに、ピン引き抜
き側においてピン差し込み方向と略直交する引き抜き側
直交面を有する。仮止めピンは、ステータ側保持手段と
実質的に同一の断面を有するピン本体と、ステータ側保
持手段の差し込み空間に差し込まれたときにステータ側
保持手段の係合突起により突出・係合される係合凹部
と、ロータ側保持手段により保持されるロータ側保持部
とを有する。
【0015】上記構成においても、仮止めピンが両保持
手段に保持されることにより、ロールコネクタは仮止め
される。すなわち、ステータ側保持手段の係合支持片の
係合突起の差し込み空間側への突出を後退させて、仮止
めピンはステータ側保持手段の筒状部材に差し込まれ
る。そして、ロールコネクタの中立位置において、仮止
めピンの係合凹部にステータ側保持手段の係合支持片の
係合突起が突出・係合するとともに、仮止めピンのロー
タ側保持部がロータ側保持手段に保持されることによ
り、ロールコネクタは仮止め状態となり、かつ、その状
態が保持される。
【0016】仮止めの解除は、仮止めピンを引き抜くこ
とにより行なわれる。仮止めピンが引き抜かれるとき、
ステータ側保持手段の係合支持片の係合突起の差し込み
側斜面は緩やかでありかつ係合支持片はたわむことがで
きるので、係合突起は、仮止めピンのピン本体と接触し
ても、ひっかからずに後退することが可能である。した
がって、仮止めピンは無理なく引き抜かれ、仮止めが解
除される。
【0017】仮止め解除のために仮止めピンが引き抜か
れた後、ステータ側保持手段の係合支持片の係合突起は
差し込み空間側に突出しており、係合突起の引き抜き側
斜面はピン差し込み方向と略直交している。そのため、
再び仮止めピンを差し込むには、この突出した係合突起
を後退させなければ、仮止めピンの差し込み側端がこの
係合突起の引き抜き側斜面と干渉するため、仮止めピン
を奥まで差し込むこと、すなわち仮止めができない。
【0018】したがって、上記構成において、解除が必
要となるまで仮止め状態が保持されるとともに、一旦仮
止めが解除された後に再び仮止めすることは容易でな
い。
【0019】
【実施例】以下に、図2〜5に示した本考案の実施例に
係るロールコネクタ用仮止め装置について詳細に説明す
る。
【0020】まず、第1実施例を、図2,3に基づいて
説明する。
【0021】図2は、本考案に係る仮止め装置の斜視図
である。図3は、この仮止め装置の要部断面図である。
【0022】図2に示すように、ロールコネクタは、ロ
ータ1がステータ2の内部で回転するように構成してな
る。ロータ1は、ハンドル側に装着されてハンドル(図
示せず)とともに回動する。すなわち、ロータ1の上面
からはピン(図示せず)が突出しており、このピンがロー
ルコネクタ装着時にハンドル側の部材に形成されたピン
穴と係合し、ロータ1とハンドルとが一体的に回転する
ようになっている。また、ステータ2は、固定部(図示
せず)を通じてステアリング・コラム側の部材にビス止
めされる。詳細は図示していないが、このロータ1とス
テータ2とは相互に回動自在に組み合わされており、こ
れにより、その内部にドーナツ状の空間を区画形成すべ
くケーシング(図示せず)が構成されている。さらに、こ
れも図示していないが、このケーシングの内部には、複
数の導電体を一体に被覆して帯状に形成されかつ柔軟性
に富んだコイルテープが、渦巻き状に巻かれて収納され
ている。そして、このコイルテープは、その内周端部お
よび外周端部が、それぞれロータ1およびステータ2の
接点端子に接続されている。
【0023】ロールコネクタを自動車のステアリング装
置(装舵装置)へ装着する前は、上述したように、ロータ
1とステータ2は相互間で回動自在であるため、この回
動に伴ってコイルテープの渦巻状態が任意に変化する。
したがって、その装着時におけるハンドルとの整合性を
保つためにコイルテープの渦巻き状態を中立状態(締め
すぎ、または緩みすぎのいずれにも偏らない中間状態)
に保持する必要がある。
【0024】このような中立状態の保持、すなわち仮止
めを行なうために、本考案では、仮止めピン3をロータ
1とステータ2とに設けた保持手段で保持する構成とし
ている。
【0025】すなわち、ロールコネクタの中立位置にお
いて、保持手段である係合突起1aとステータ側保持部
4とが、ロールコネクタの径方向同一直線上に並ぶよう
に、ロータ1とステータ2とにそれぞれ形成されてい
る。係合突起1aは、ロータ1の上面から突出してい
る。一方、ステータ側保持部4は、ステータ2の外周面
から突出した箱型壁よりなる。この箱型壁は、ステータ
2の外周面に立設された互いに対向する側壁4uと、両
側壁4uに直交しかつステータ2の外周面に対置される
前壁4vとからなり、断面はコの字状である。そして、
両側壁4uと前壁4vとステータ2の外周面とに囲まれる
ピン差し込み空間4xが形成されている。このピン差し
込み空間4xは、ロールコネクタの軸と同一方向に貫通
する。また、ステータ側保持部4の前壁4vの中央には
四角形状係合空間4pが形成され、その上部にはスリッ
ト4yが形成されている。
【0026】仮止めピン3は一体成形されたプラスチッ
ク部品であり、略板状の本体3'と、その中央より背面
側に垂直方向に突出するロータ側係合片3aと、ピン引
き抜き側端部のつまみ部3cと、ピン差し込み側の係合
突出片3dとからなる。ロータ側係合片3aには、ロータ
1上面の係合突起1aに係合する係合孔3bが形成されて
る。係合突出片3dは、ロータ側係合片3aとは反対の方
向にピン本体3'のピン差し込み側から引き起こされて
ピン本体3'から突出する形状を有している。ピン本体
3'は、ステータ側保持部4のピン差し込み空間4xと略
同一の断面形状である。
【0027】上記構成のロールコネクタ用仮止め装置
は、図3に示すように、仮止めピン3が差し込み側端3
x側からステータ側保持部4のピン差し込み空間4xに差
し込まれることにより、ロータ1をステータ2に対して
仮止めする。すなわち、図3において(I)の点線で示し
たように、仮止めピン3は、ステータ側保持部4のピン
差し込み空間4xに差し込まれると、仮止めピン3の係
合突出片3dが、ステータ側保持部4の差し込み側開口
部近傍4mと干渉する。そこで、治具6を用いて仮止め
ピン3の係合突出片3dをピン本体3'側に、すなわち矢
印11方向に押さえ込みながら、さらに、仮止めピン3
を差し込み、係合突出片3dをピン差し込み空間4x内に
挿入する。そして、仮止めピン3が奥まで差し込まれる
と、仮止めピン3の係合突出片3dは、それ自体のバネ
復帰力によりステータ側保持部4の係合空間4pに突出
・係合する。また、これと同時に、仮止めピン3のロー
タ側係合片3aの係合孔3bがロータ1上面の係合突起1
aに係合する。したがって、このとき、ロータ1とステ
ータ2は相互の位置関係が固定される仮止め状態とな
り、かつ、その状態が保持される。
【0028】仮止めの解除は、仮止めピン3のつまみ部
3cを把持してピン差し込み方向10とは逆方向、つま
りピン引き抜き方向に、仮止めピン3を強制的に引き抜
くことにより行なわれる。このとき、仮止めピン3の係
合突出片3dは差し込み側から引き起こされた形状であ
るので、係合突出片3dはステータ側保持部4のピン差
し込み空間4xの内壁によりピン引き抜き側からピン本
体3'方向に滑らかに押し込まれてゆき、押し込まれた
状態でステータ側保持部4のピン差し込み空間4xを通
過する。このようにして、仮止めピン3は無理なく引き
抜かれ、仮止めが解除される。
【0029】一旦仮止めが解除された後には、仮止めピ
ン3の係合突出片3dはピン本体3'から突出しているの
で、上記の仮止め時のように治具6を用いない限りは、
この係合突出片3dを押し込むことは容易でなく、仮止
めピン3をステータ側保持部4のピン差し込み空間4a
に完全に差し込むことは困難である。仮止めピン3を奥
まで差し込めないと、ロータ1上面の係合突起1aと仮
止めピン3のロータ側係合片3aの係合孔3bとは係合し
ないので、仮止めすることができない。つまり、治具6
が必要となるため、再び仮止めすることは容易でない。
【0030】したがって、上記実施例においては、解除
が必要となるまで仮止め状態が保持されるとともに、一
旦仮止めが解除された後に再び仮止めすることは容易で
ない。
【0031】上記実施例では、仮止めピン3に突出部が
設けられているが、以下に説明する第2実施例のよう
に、突出部をステータ側保持部4に設ける構成とするこ
とも可能である。
【0032】このような第2実施例を、図4,5に基づ
いて説明する。図4は、本考案に係る仮止め装置の斜視
図である。図5は、この仮止め装置の要部断面図であ
る。
【0033】本実施例では、上記第1実施例と略同様
に、ロータ1上面に係合突起1aが、ステータ2の外周
面にステータ側保持部4がそれぞれ設けられている。た
だし、図4に示すように、ステータ側保持部4には、係
合空間4pが形成されていない。また、ステータ側保持
部4の両側壁4uは、ステータ側保持部4の上部にのみ
形成されている。一方、前壁4vは、ステータ側保持部
4の上下全体に渡って形成されている。そのため両側壁
4sに連続しない前壁4vの下部には、下部片4aが形成
される。この下部片4aには、係合支持片4bが形成され
ている。係合支持片4bは、ステータ側保持部4の外部
とピン差し込み空間4x側とを貫通するコの字状のスリ
ット4cにより形成されている。そして、この係合支持
片4bは、ピン差し込み側が固定端側となり、ピン引き
抜き側が自由端となり、たわみ易くなっている。さら
に、この接合支持片4bのピン引き抜き側からは、図5
に示すように、ステータ側保持部4のピン差し込み空間
4x側へ突出する係合突起4sが形成されている。この係
合突起4sの差し込み側斜面4s'は緩やかに突出し、ピ
ン引き抜き側直交面4s''はピン差し込み方向と略直交
している。
【0034】仮止めピン3は、上記第1実施例と略同様
に構成される。ただし、引き起こされた形状を有する係
合突出片3dはなく、係合空間3sがピン本体3'に形成
される。
【0035】上記構成のロールコネクタ用仮止め装置
は、図5に示すように、仮止めピン3が差し込み端3x
側からステータ側保持部4のピン差し込み空間4xに差
し込まれることにより、ロータ1をステータ2に対して
仮止めする。すなわち、仮止めピン3は、ステータ側保
持部4のピン差し込み空間4xに差し込まれる。このと
き、仮止めピン3のピン差し込み側端3xが、ステータ
側保持部4の係合支持片4bの係合突起4sの引き抜き側
斜面4s''に当たり、図5において(I)の点線で示したよ
うに、仮止めピン3は途中までしか差し込めない。そこ
で、治具7を、矢印12のように、ピン差し込み側から
ステータ保持部4の係合支持片4bに差し込み、図5に
おいて点線(II)で示すように係合支持片4bを外方向に
移動させて係合突起4sを後退させ、さらに、仮止めピ
ン3を差し込む。仮止めピン3が奥まで差し込まれる
と、ステータ側保持部4の係合支持片4bの係合突起4s
は、仮止めピン3の係合空間3sに突出・係合する。ま
た、同時に、仮止めピン3のロータ側係合片3aの係合
孔3bとロータ1上面の係合突起1aとが係合する。した
がって、このとき、ロータ1とステータ2との相互の位
置関係が固定された仮止め状態となり、かつ、その状態
が保持される。
【0036】仮止めの解除は、仮止めピン3のつまみ部
3cを把持して仮止めピン3を引き抜くことにより行な
われる。このとき、ステータ側保持部4の係合支持片4
bの係合突起4sの差し込み側斜面4s'が仮止めピン3の
係合空間3sの内壁周縁と接触して押され、係合支持片
4bがたわむことにより係合突起4sは後退し、仮止めピ
ン3の引き抜きに伴って、係合突起4sは仮止めピン3
のピン本体3'上を滑る。このようにして、仮止めピン
3は無理なく引き抜かれ、仮止めが解除される。
【0037】一旦仮止めが解除された後には、ステータ
側保持部4の係合突起4sが仮止めピン3の差し込まれ
る空間に突出し、かつ、係合突起4sの差し込み側斜面
4s''がピン差し込み方向と直交するので、上記の仮止
め時のように治具7を用いてこの係合突起4sを後退さ
せなければ、仮止めピン3をステータ側保持部4のピン
差し込み空間4xに完全に差し込むことができない。こ
のように仮止めピン3が奥まで差し込めないと、ロータ
1側の係合突起1aと仮止めピン3のロータ側係合片3a
の係合孔3bとは係合しないので、仮止めすることがで
きない。つまり、治具7を必要とするので、再び仮止め
するのは容易ではない。
【0038】したがって、上記実施例においても、解除
が必要となるまで仮止め状態が保持されるとともに、一
旦仮止めが解除された後に再び仮止めを行なうことは容
易でない。
【0039】なお、本考案はその他種々の態様で実施で
きる。例えば、ステータ側保持部4をステータ2本体内
部に形成してもよい。また、上記実施例では、ステータ
側保持部4と仮止めピン3とはロールコネクタの径方向
から係合する構成であるが、周方向から係合する構成と
してもよい。また、仮止めピン3とロータ1とが係合す
る構成は任意であり、凹凸が反対の組み合わせ、すなわ
ち、仮止めピンのロータ側係合片3a下面に係合突起を
設け、これに係合する係合穴をロータ側に設けてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来例の仮止め装置の斜視図である。
【図2】 本考案の第1実施例に係る仮止め装置の斜視
図である。
【図3】 図2の仮止め装置の要部断面図である。
【図4】 本考案の第2実施例に係る仮止め装置の斜視
図である。
【図5】 図4の仮止め装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1 ロータ 1a 係合突起(保
持手段) 2 ステータ 3 仮止めピン 3' ピン本体 3a ロータ側係合
片(ロータ側保持部) 3b 係合孔 3c つまみ部 3d 係合突出片 3s 係合空間 3x 差し込み端 4 ステータ側保
持部(保持手段) 4a 下部片 4b 係合支持片 4c スリット 4m 開口部近傍 4p 係合空間 4s 係合突起 4s' 差し込み側斜面 4s'' 引き抜き側
直交面 4u 側壁 4v 前壁 4x ピン差し込み空間 4y スリット 6,7 治具 10,11,12
矢印
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−39284(JP,U) 実開 平2−41389(JP,U) 実開 平2−39283(JP,U) 実開 平1−2653(JP,U) 実開 平2−138889(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01R 35/04

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールコネクタのケーシングを構成する
    ロータ(1)とステータ(2)とを相互に仮止めするための
    仮止め装置であって、 ロータ(1)およびステータ(2)にそれぞれ形成される保
    持手段(1a,4)と、両保持手段(1a,4)に抜き差し自在
    に保持される仮止めピン(3)とを備え、 両保持手段(1a,4)は、ロールコネクタの中立位置にお
    いて一致するように設けられ、 仮止めピン(3)は、ピン本体(3')と、該ピン本体(3')
    のピン差し込み側から引き起こされて突出する形状を有
    する係合突出片(3d)と、ロータ側保持手段(1a)に保持
    されるロータ側保持部(3a)とを有し、 ステータ側保持手段(4)は、仮止めピン(3)が差し込ま
    れかつ仮止めピン(3)のピン本体(3')と実質的に同一
    の断面を有する差し込み空間(4x)と、該差し込み空間
    (4x)に仮止めピン(3)が差し込まれたときに仮止めピ
    ン(3)の係合突出片(3d)により突出・係合される係合
    空間(4p)とを有することを特徴とするロールコネクタ
    用仮止め装置。
  2. 【請求項2】 ロールコネクタのケーシングを構成する
    ロータ(1)とステータ(2)とを相互に仮止めするための
    仮止め装置であって、 ロータ(1)およびステータ(2)にそれぞれ形成される保
    持手段(1a,4)と、両保持手段(1a,4)に抜き差し自在
    に保持される仮止めピン(3)とを備え、 両保持手段(1a,4)は、ロールコネクタの中立位置にお
    いて一致するように設けられ、 ステータ側保持手段(4)は、仮止めピン(3)が差し込ま
    れる差し込み空間(4x)と、該差し込み空間(4x)を形成
    する周壁を貫通するコの字状のスリット(4c)によりピ
    ン差し込み側が固定端側となりかつピン引き抜き側が自
    由端側となる係合支持片(4b)と、該係合支持片(4b)の
    ピン引き抜き側から差し込み空間(4x)側に突出する係
    合突起(4s)とを有し、該係合突起(4s)は、ピン差し込
    み側において緩やかに突出する差し込み側斜面(4s')を
    有するとともに、ピン引き抜き側においてピン差し込み
    方向と略直交する引き抜き側直交面(4s'')を有し、 仮止めピン(3)は、ステータ側保持手段(4)の差し込み
    空間(4x)と実質的に同一の断面を有するピン本体(3')
    と、ステータ側保持手段(4)の差し込み空間(4x)に差
    し込まれたときにステータ側保持手段(4)の係合突起
    (4s)により突出・係合される係合凹部(3s)と、ロータ
    側保持手段(1a)により保持されるロータ側保持部(3a)
    とを有することを特徴とするロールコネクタ用仮止め装
    置。
JP1993059551U 1993-11-05 1993-11-05 ロールコネクタ用仮止め装置 Expired - Lifetime JP2590451Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993059551U JP2590451Y2 (ja) 1993-11-05 1993-11-05 ロールコネクタ用仮止め装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993059551U JP2590451Y2 (ja) 1993-11-05 1993-11-05 ロールコネクタ用仮止め装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0729787U JPH0729787U (ja) 1995-06-02
JP2590451Y2 true JP2590451Y2 (ja) 1999-02-17

Family

ID=13116508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993059551U Expired - Lifetime JP2590451Y2 (ja) 1993-11-05 1993-11-05 ロールコネクタ用仮止め装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2590451Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2692205B2 (ja) * 1988-12-05 1997-12-17 井関農機株式会社 苗の補植機
CN114256708B (zh) * 2021-12-30 2023-06-02 重庆长安汽车股份有限公司 一种防二次定位的定位销及定位结构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0729787U (ja) 1995-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2205742C (en) Connector for airbag gas generator
JP3262203B2 (ja) 低挿抜力コネクタ
JP3312644B2 (ja) Lifコネクタ
JP2590451Y2 (ja) ロールコネクタ用仮止め装置
JPH10228946A (ja) コネクタ
JPH07249454A (ja) コネクタ
JP3454985B2 (ja) 電気コネクタ
JP3700484B2 (ja) 回転コネクタ
JP2763062B2 (ja) ボルト締め型の高密度多極コネクタ用カバー
US5899768A (en) Connector guide mechanism
JP2590450Y2 (ja) ロールコネクタ用仮止め装置
JP3067473B2 (ja) パネル取付型コネクタ
JP2589762Y2 (ja) ヒューズの係止構造
JP3056591B2 (ja) 抜け防止機構付ケーブルコネクタ
JP3044663B2 (ja) 配線器具
JP2590304Y2 (ja) 電気コネクタ
JP4547654B2 (ja) ケーブル引出装置
JPH068569Y2 (ja) プラグ抜取構造
JP3092753B2 (ja) 低挿入力コネクタ
JPH0616404Y2 (ja) コネクタハウジング
JPH11162549A (ja) コネクタ
JP2575610Y2 (ja) 雌型端子金具
JP2585442Y2 (ja) 速結端子装置
JP2592650Y2 (ja) レバー式コネクタ
JP3470027B2 (ja) スライド嵌合型コネクタ