JPH0725368A - 車両の後部車体構造 - Google Patents

車両の後部車体構造

Info

Publication number
JPH0725368A
JPH0725368A JP17004793A JP17004793A JPH0725368A JP H0725368 A JPH0725368 A JP H0725368A JP 17004793 A JP17004793 A JP 17004793A JP 17004793 A JP17004793 A JP 17004793A JP H0725368 A JPH0725368 A JP H0725368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
vehicle body
receiving portion
crosswind
body structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17004793A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3357712B2 (ja
Inventor
Koichi Ueda
幸一 植田
Shin Sasaki
伸 佐々木
Toshifumi Suzuki
俊史 鈴木
Masayoshi Sannomiya
正義 三宮
Satoru Nakano
哲 中野
Tadashi Uto
正 宇戸
Reiji Kikuchi
礼治 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP17004793A priority Critical patent/JP3357712B2/ja
Publication of JPH0725368A publication Critical patent/JPH0725368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3357712B2 publication Critical patent/JP3357712B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の後部車体構造における空力的処理によ
り、車両の空気抵抗の低減と車両の横風安定性の向上と
の両立を図る。 【構成】 車両1の後部側面の少なくとも一部を、車体
後方に延びるに従って車幅方向内側に絞り込んで絞込面
3を形成することにより空気抵抗の低減を図ると共に、
この絞込面3から車幅方向外側に離れた位置に、車体前
後方向と略平行な外側面4を有する横風受部5を設ける
ことにより横風安定性の向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の後部車体構造に
関し、詳しくは車体後部における空力的処理に関する。
【0002】
【従来の技術】車両が直進時に受ける車体前後方向の空
気抵抗(以下、単に空気抵抗という)は、車両の動力性
能や燃費等に大きな影響を及ぼすので、実用性を重視し
た車両においても空気抵抗を小さくすることは重要とな
る。
【0003】実用的な車両における空気抵抗は、車両直
進時に車体表面にできる空気流の境界層が車体後端部で
車体表面から剥離してその下流に形成する渦のある乱れ
た流れ(以下、伴流という)の大きさに大きな影響を受
ける(伴流の大きさが大きいほど車両の空気抵抗が増大
する)ことが知られている。したがって、車両の空気抵
抗を小さくするためには、このような伴流の大きさを小
さくできる車体構造とすることが重要となる。
【0004】従来、空気抵抗を小さくするために、車体
後部側面を車体後方に延びるに従って車幅方向に緩やか
に絞り込んだ車両が知られている。このような車体後部
側面の絞り込みを行った場合、絞り込みを行わない場合
と比べて伴流の大きさを小さくでき、車両の空気抵抗を
効果的に低減できることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両が直進
時に横風を受けると、車体両側面に圧力差が生じて車両
には横力が作用することになる。この横力の空力中心が
車両の重心位置よりも車体前方に位置した場合、車両に
は車体前部を風下側に回転させる方向のヨーイングモー
メントMY が作用することになる。このようなヨーイン
グモーメントMYの発生は、車両が横風を受けたときの
操縦安定性(以下、「横風安定性」という)に悪影響を
及ぼすので、車両においては、空気抵抗を小さくするの
と同様に、横風を受けたときに発生するヨーイングモー
メントMY が小さい横風安定性の高い車体構造とするこ
とが求められる。
【0006】ところが、上述の車体後部側面を絞り込ん
だ車両の場合、その絞り込みの程度を強めるにつれて車
両の空気抵抗は小さくなるのに対し、横力の空力中心は
絞り込みを強めるほど重心よりも車体前方に位置する傾
向が強まり、横風を受けたときに発生するヨーイングモ
ーメントMY が大きくなるという問題があり、車両にお
ける空気抵抗の低減と横風安定性の向上との両立は一般
的に困難であった。
【0007】横風安定性を向上させるには横風を受けた
ときに車両に作用する斜め前方からの空気流の動圧を受
ける部分の面積を車体後部において増大させ、車体後部
を風下側へ回転させるモーメント成分を増大させること
が有効であると考えられており、このような方法として
従来、例えば特開平4-8681号公報に示されているよう
に、車体後部の側面と上面との境界に沿って延びるフィ
ンを立設することが知られている。しかし、このような
フィンを設けるとフィンが車両の斜め後方の視界の妨げ
になるおそれがあるなどの問題が生じる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、車両の空気抵抗の低減と横風安定性の
向上との両立が良好に図れる車両の後部車体構造を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1記
載の車両の後部車体構造は、車両の後部側面の少なくと
も一部が車体後方に延びるに従って車幅方向内側に絞り
込まれてなる絞込面と、該絞込面から車幅方向外側に離
して設けられ、車体前後方向と略平行な外側面を有する
横風受部とを備えてなることを特徴とする。
【0010】上記「車両の後部側面」とは、車両の後部
において車体前後方向および上下方向に延びる面をい
い、リヤバンパの側面なども含むものである。
【0011】請求項2記載の車両の後部車体構造は、上
記請求項1記載の車両の後部車体構造の構成に併せて、
前記横風受部の車体前方位置に、該横風受部と前記絞込
面との間に空気流を導く導入部が設けられ、該導入部が
ナサダクト形状とされていることを特徴とする。
【0012】上記「ナサダクト形状」とは、吸気効率が
優れている公知のナサダクトと同様の形状をいう。
【0013】請求項3記載の車両の後部車体構造は、上
記請求項1記載の車両の後部車体構造の構成に併せて、
前記横風受部の後端部にリヤランプが設けられているこ
とを特徴とする。
【0014】請求項4記載の車両の後部車体構造は、上
記請求項1記載の車両の後部車体構造の構成に併せて、
前記横風受部の水平断面形状が流線形とされていること
を特徴とする。
【0015】請求項5記載の車両の後部車体構造は、上
記請求項1記載の車両の後部車体構造の構成に併せて、
車体後部にリヤスポイラが設けられ、前記横風受部は該
リヤスポイラと一体的に形成されたものであることを特
徴とする。
【0016】上記「リヤスポイラーと一体的に形成」と
は、リヤスポイラーと横風受部とが実質的に一体性をも
って形成されていることをいう。したがって、例えば所
定の状態において両者に連続性があれば両者が別体で構
成されたものであってもよい。
【0017】請求項6記載の車両の後部車体構造は、上
記請求項1記載の車両の後部車体構造の構成に併せて、
前記絞込面および前記横風受部の少なくとも一方に、該
絞込面と該横風受部との間の空気流の向きを車幅方向内
側に向ける流向規制部を備えたことを特徴とする。
【0018】
【作用および発明の効果】上述のように本発明による車
両の後部車体構造では、車両の後部側面の少なくとも一
部が絞込面とされていることにより、車両直進時に車両
後方に発生する伴流の大きさを小さくすることができる
ので、車両の空気抵抗を低減することが可能となる。
【0019】また、車体前後方向と略平行な外側面を有
する横風受部を備えていることにより、走行中に車両が
横風を受けた際、車両の斜め前方からの空気流の動圧を
横風受部の外側面が効率良く受け、これにより車体後部
を風下側へ向けようとする回転モーメント成分が効果的
に増大することになるので、ヨーイングモーメントMY
の減少が図れ、横風安定性の向上も併せて可能となる。
【0020】なお、上述した従来のフィンとは異なり、
横風受部は車両の後部側面を構成する絞込面の車幅方向
外側の位置に配されるので、横風受部が車両の後方視界
の妨げとなることはない。
【0021】請求項2記載の車両の後部車体構造では、
ナサダクト形状の導入部が横風受部と絞込面の間に空気
流を効率良く導くので、車両の空気抵抗を効果的に低減
できる。
【0022】請求項3記載の車両の後部車体構造では、
リヤランプを横風受部の後部に設けることによりリヤラ
ンプの視認性を確保できると共に、車体後部にトランク
ルーム等を設ける場合においては、トランクリッドとリ
ヤランプとの干渉を避けることができるので、トランク
ルーム等の開口面積および容積を大きくすることができ
る。
【0023】請求項6記載の車両の後部車体構造では、
流向規制部により絞込面と横風受部との間の空気流の向
きが車幅方向に向けられるため、絞込面の絞り込みをさ
らに強めた場合と同様に、車両後方に発生する伴流の大
きさを小さくする効果があり、車両の空気抵抗をより低
減することが可能となる。
【0024】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明による車両
の後部車体構造の実施例を説明する。
【0025】図1は本発明の第1実施例による車両の後
部車体構造の概略構成を示す図である。図示した車両1
では、クォータパネル2により構成された後部車体側面
が、全体的に車体後方に延びるに従って車幅方向内側に
絞り込まれて絞込面3を形成している。この絞込面3か
ら車幅方向外側に所定距離離れた位置には、車体前後方
向と略平行な外側面4を有する横風受部5が設けられて
いる。本実施例では、横風受部5の上部はクォータパネ
ル2と一体に形成され、また下部はバンパ6に固定され
ている。さらに本実施例では横風受部5の後端部にリヤ
ランプ7を装着し、リヤランプ7の視認性を確保してい
る。
【0026】車両1の直進時に車体側面にできる空気流
Aの境界層は、車体後端部において車体表面より剥離し
て、下流に渦のある伴流Bを放出する。この際、車両1
は絞込面3を備えているので、絞込面3を備えていない
場合と比べて、発生する伴流Bの大きさは小さくなる。
したがって、車両1の空気抵抗は、絞込面3を備えたこ
とにより効果的に小さくなる。
【0027】一方、車両1が直進時に車体右側から横風
を受けた場合、車両1は右斜め前方からの空気流を受け
ながら走行することになる。この際、横風受部5の外側
面が右斜め前方からの空気流の動圧を効率良く受けるの
で、車体後部を風下側に向けようとする回転モーメント
が生じる。このため、横風受部5を備えない場合には過
大になると予想される、車体前部を風下側に向けようと
するヨーイングモーメントMY が打ち消され、横風安定
性が向上する。
【0028】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
2は本発明の第2実施例による車両の後部車体構造の概
略構成を示す車両後部右側の斜視図、および図3は図2
におけるIII-III 線断面図である。
【0029】図示した車両11では、前記第1実施例にお
ける車両と同様に、クオータパネル12により構成された
後部車体側面が、全体的に車体後方に延びるに従って車
幅方向内側に絞り込まれて絞込面13を形成している。ま
た、絞込面13から車幅方向外側に所定距離離れた位置に
は、車体前後方向と略平行な外側面14を有する横風受部
15が設けられている。
【0030】本実施例の特徴は、この横風受部15をクォ
ータパネル12とは別体に構成した点にある。横風受部15
の分解斜視図を図4に示す。図示のように横風受部15
は、外側面14を有する基部15a と、基部15a の後端部に
装着されたリヤランプ17とからなる。リヤランプ17は図
3に示すように、電球18を有するリフレクタ17a とリフ
レクタ17a に装着されたレンズ17b とからなる。このよ
うな構成の横風受部15は、図2に示すように、その基部
15a の上端部がクォータパネル2に、下端部がリヤバン
パ16にそれぞれボルト・ナット等により固定されてい
る。このように横風受部15をクォータパネル12とは別体
に構成したことにより、横風受部15が軽衝突等により破
損した場合には、横風受部15のみを交換すればよくなる
など、補修性の面などで利点がある。
【0031】また、リヤランプ17を横風受部15の後端部
のみに装着する構成としたことで、図2に仮想線で示す
ようにクォータパネル12側にリヤランプ17を装着した場
合にはトランクリッド19がリヤランプと干渉するため
に、仮想線で示すように狭くなるトランクルームの開口
部19a を、破線で示す位置まで広げることが可能とな
る。なお、リヤランプ17を横風受部15の後端部に配した
ことにより、リヤランプ17の視認性が確保できることは
前述の通りである。なお、本実施例では横風受部15の水
平断面形状を流線形として、横風受部15の空気抵抗の低
減を図っている。
【0032】次に、本発明の第3実施例を説明する。図
5は第3実施例による車両の後部車体構造の概略構成を
示す車両後部右側の斜視図、図6は図5におけるVI-VI
線断面図、および図7は図5に示すリヤランプの斜視図
である。
【0033】図5に示す車両21では、車体後端部に装着
されたリヤランプ27が、図6および7に示すように、電
球28を有するリフレクタ27a とレンズ27b とからなるラ
ンプ部27Aと、ダクト部27Bとから構成されている。ダ
クト部27Bは、リフレクタ27a と一体に形成された外壁
部27d と、この外壁部27d と対向する内壁部27e と、外
壁部27d と内壁部27e とをその上端部および下端部にお
いてそれぞれ連結する上壁部27f および下壁部27g とか
らなる。上記ダクト部27Bの内壁部27e は、図6に示す
ように車体後方に延びるに従って車体内側に緩やかに湾
曲するように形成されて、絞込面23の一部を構成してい
る。
【0034】すなわち、図5に示すように車両21の後部
車体側面を構成するクォータパネル22は、車体後方に延
びるに従って車幅方向内側に絞り込まれて絞込面23の一
部を形成しており、上記ダクト部27Bの内壁部27e は、
上記クォータパネル22により形成された絞込面23と連続
して絞込面23の一部を構成するようになっている。
【0035】一方、図5に示すように、クォータパネル
22およびダクト部27Bの内壁面27eで構成された絞込面2
3から車幅方向外側に所定距離離れた位置には、車体前
後方向と略平行な外側面24を有する、クォータパネル22
と一体に形成された横風受部25が設けられている。上記
リヤランプ27は、ランプ部27Aが横風受部25に嵌着さ
れ、ダクト部27Bがクォータパネル22にボルト・ナット
等により固定されることにより、車体後端部に装着され
ている。
【0036】次に、本発明の第4実施例を説明する。図
8は第4実施例による車両の後部車体構造の概略構成を
示す車体後部の斜視図、および図9は図8におけるIX-I
X 線断面図である。
【0037】図8に示す車両31では、クォータパネル32
の側面部に開設された流入口P1 と、車体後端部に開設
された流出口P2 との間を連通するダクトDが、図9に
示すように設けられている。ダクトDは、流入口P1
に設置された流入側ダクトD1 と、流出口P2 側に設置
された流出側ダクトD3 と、この両者を連結する連結ダ
クトD3 とからなる。図8に示すように流入側ダクトD
1 は、その車体前方に位置する部分が細く、後方に延び
るに従って広くなる形状を有する公知のナサダクトであ
る。導入側ダクトD1 をナサダクトとしたことで効率良
く空気流をダクトD内に導入することが可能となる。一
方、流出側ダクトD3 は、車体後端部に装着されたリヤ
ランプ37と一体的に構成されている。本実施例ではリヤ
ランプ37は、流出側ダクトD3 を挾んで車幅方向両側に
それぞれ電球38、リフレクタ37aおよびレンズ37b を備
えた構成となっている。
【0038】図9に示すように連結ダクトD2 の内壁面
2aおよび流出側ダクトD3 の内壁面D3aは、車両31の
後部側面の一部を構成するものであり、また各内壁面D
2a,D3aは車体後方に延びるに従って車幅方向内側に絞
り込まれて絞込面33を形成している。
【0039】一方、上記各内壁面D2a,D3aにより形成
された絞込面33から車幅方向外側に所定距離離れた位置
には、車体前後方向と略平行な外側面34を有する、クォ
ータパネル32と一体に形成された横風受部35が設けられ
ている。
【0040】次に、本発明の第5実施例を説明する。図
10は第5実施例による車両の後部車体構造の概略構成を
示す車両後部の斜視図である。
【0041】図示した車両41では、前記第1実施例と同
様に、クォータパネル42により構成された後部車体側面
が、全体的に車体後方に延びるに従って車幅方向内側に
絞り込まれて、絞込面43を形成している。また、絞込面
43から車幅方向外側に所定距離離れた位置には、車体前
後方向と略平行な外側面44を有する横風受部45が設けら
れている。
【0042】本実施例の特徴は、トランクリッド49の上
面後端部にリヤスポイラSが装着されており、上記横風
受部45がこのリヤスポイラSと一体に形成された点にあ
る。すなわち、リヤスポイラSの車幅方向端部は上記絞
込面43との間に所定距離をあけながらリヤバンパ46の直
近まで延設されて上記横風受部45を形成している。な
お、トランクリット49の開閉の際、リヤスポイラSの車
幅方向端部S1 がリヤバンパ46と干渉しないように、両
者の間にはトランクリッド49の閉時において所定の間隔
があくように設定されている。このように横風受部45を
リヤスポイラSと一体に形成することにより、車体への
両者の組付けを一度で行うことが可能となる。
【0043】次に、本発明の第6実施例を説明する。図
11は第6実施例による車両の後部車体構造の概略構成を
示す車体後部右側の斜視図、および図12は図11における
XII-XII 線断面図である。
【0044】図示した車両51では、前記第2実施例で示
した車両と同様、クォータパネル52により絞込面53が形
成され、また横風受部55は、クォータパネル52とは別体
に構成されていて、その上端部はクォータパネル52に、
下端部はリヤバンパ56にそれぞれボルト・ナット等によ
り固定されている。
【0045】本実施例の特徴は、横風受部55の絞込面53
と対向する側に凹凸部を形成して、絞込面53に沿って流
れる空気流の向きを車幅方向内側に向けるように構成し
た点にある。詳しくは図11に示すように、横風受部55の
絞込面53と対向する側には、横風受部55と絞込面53との
間に3個の通路部55a ,55b ,55c が形成されるよう
に、先端部が絞込面53に当接する2個の突部55d ,55e
が形成されている。そして、図12に示すように通路部55
a を形成する横風受部55の内周面55f は、通路部55a の
空気流入側が広く流出側が狭くなるように形成されてい
る。すなわち、本実施例では上記横風受部55の内周面55
f により、絞込面53と横風受部55との間の空気流Aの向
きを車幅方向内側に向ける流向規制部が構成されてい
る。なお、他の通路部55b ,55c の構成も上記通路部55
a 構成と同様である。
【0046】このような流向規制部を形成して、空気流
Aの向きを車幅方向内側に向けることにより、絞込面53
の絞り込みを強めた場合と同様の効果が奏されて、車体
後端部にできる伴流Bの大きさを小さくすることができ
るので、車両の空気抵抗をより効果的に低減することが
できる。また、空気流Aの向きを車幅方向内側に向ける
ことにより、次のような効果も奏される。図11に示すよ
うに車両51の後部には、車体側面に沿って流れる空気流
Aが車体後端部で剥離することにより起こる伴流Bの他
に、上記空気流Aよりも車体上方に生じる空気流Cが車
体側面と車体上面との境界部分で剥離しながら起こる後
流渦Eとが発生する。この後流渦Dの発生は車両51の空
気抵抗を増大させる一因となる。上記流向規制部は、上
記空気流Aの向きを車幅方向内側に向けることにより、
上記後渦Eを破壊して解消することができ、したがって
車両51の空気抵抗をさらに低減することを可能とするの
である。
【0047】次に、本発明の第7実施例を説明する。図
13は第7実施例による車両の後部車体構造の概略構成を
示す車両後部右側の斜視図である。
【0048】図示した車両61では、車体後部側面を構成
するクォータパネル62が、車体後方に延びるに従って車
幅方向内側に絞り込まれて、絞込面63を形成している。
また、絞込面63から所定距離離れた位置には、車体前後
方向と略平行な外側面64を有する横風受部65が設けられ
ている。詳しくはこの横風受部65はクォータパネル62と
は別体で構成され、横風受部65の上端部65a はクォータ
パネル62の上面に、中間部65b はクォータパネル62の絞
込面63に、下端部65c はリヤバンパ66にそれぞれボルト
・ナット等により固定されている。また、車両61のトラ
ンクリッド69の上面後端部にはリヤスポイラSが取り付
けられており、上記横風受部65は、トランクリッド69の
閉時にはリヤスポイラSと実質的に連続して、両者が一
体感を持つように構成されている。
【0049】本実施例の特徴は、絞込面63の横風受部65
と対向する位置に、車体前後方向に延びる2つの溝部70
a ,70b を形成した点にある。詳しくは、2つの溝部70
a ,70b のうち上側に位置する溝部70a は車体前後方向
と略平行に延びるように形成されているが、下側に位置
する溝部70b は若干車体後方斜め下方に延びるように形
成されている。また両溝部70a ,70b は共に車体後方に
延びるに従って溝の深さが深くなるように形成されてい
る。この両溝部70a ,70b は、基本的には前記第6実施
例で示した横風受部55の内周面55f と同様、絞込面63に
沿って流れる空気流Aの向きを車幅方向内側に向ける流
向規制部としての機能を果すものであるが、本実施例で
は溝部70a ,70b にそれぞれ別の他の機能を持たせてい
る。この点について図14に基づき説明する。
【0050】図14は図13に示す車両からリヤスポイラお
よび横風受部を除いた構成を示す斜視図である。図示の
ように車両61の後部には、前記第6実施例でも示した通
り、空気流Cが車体側面と車体上面との縁の位置で剥離
しながら起こる後流渦Eが発生する。溝部70a は空気流
Aの向きを車幅方向内側に向けることによりこの後流渦
Eを破壊する機能を有している。
【0051】一方、車体後方下部においては、車体後面
に沿って流れる空気流が車体後端部で剥離して、車体後
端部において巻き上げるように流れる空気流Fを形成す
る。このような空気流Fが発生すると、路面上の泥等が
巻き上げられてリヤランプ67等に付着するという問題が
生じる。上記溝部70b は空気流Aの向きを車幅方向内側
に向けると共にやや下方にも向けることにより、上記空
気流Fを破壊して、リヤランプ67への泥等の付着を防止
する機能を有している。
【0052】また、図13に示すようにクォータパネル62
の側面と上面との境界位置には、車体前後方向に延びる
フィン71が立設されている。詳しくは、このフィン71は
上記横風受部65と一体に形成され、図13におけるXV-XV
線断面を示す図15に示すようにボルト・ナットによりク
ォータパネル62の上面に固定されている。このフィン71
は、図14に示す後流渦Eの発生を抑制する機能を有して
いる。
【0053】以上、本発明による車両の後部車体構造の
実施例を説明したが、本発明による車両の後部車体構造
は、かかる実施例の具体的態様に限定されるものではな
く、種々の変更が可能であることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による車両の後部車体構造
の概略構成を示す車両の斜視図
【図2】本発明の第2実施例による車両の後部車体構造
の概略構成を示す車両後部右側の斜視図
【図3】図2におけるIII-III 線断面図
【図4】図1に示す横風受部の分解斜視図
【図5】本発明の第3実施例による車両の後部車体構造
の概略構成を示す車両後部右側の斜視図
【図6】図5におけるVI-VI 線断面図
【図7】図5に示すリヤランプの概略構成を示す斜視図
【図8】本発明の第4実施例による車両の後部車体構造
の概略構成を示す車両後部の斜視図
【図9】図8におけるIX-IX 線断面図
【図10】本発明の第5実施例による車両の後部車体構
造の概略構成を示す車両後部の斜視図
【図11】本発明の第6実施例による車両の後部車体構
造の概略構成を示す車両後部の斜視図
【図12】図11におけるXII-XII 線断面図
【図13】本発明の第7実施例による車両の後部車体構
造の概略構成を示す車両後部右側の斜視図
【図14】図13に示す車両からリヤスポイラおよび横風
受部を除いた構成を示す斜視図
【図15】図13におけるXV-XV 線断面図
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51,61 車両 3,13,23,33,43,53,63 絞込面 5,15,25,35,45,55,65 横風受部 7,17,27,37,47,57,67 リヤランプ D1 流入側ダクト(ナサダクト) S リヤスポイラ A,C,F 空気流 B 伴流 E 後流渦
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宮 正義 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 中野 哲 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 宇戸 正 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 菊池 礼治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の後部側面の少なくとも一部が車体
    後方に延びるに従って車幅方向内側に絞り込まれてなる
    絞込面と、該絞込面から車幅方向外側に離して設けら
    れ、車体前後方向と略平行な外側面を有する横風受部と
    を備えてなることを特徴とする車両の後部車体構造。
  2. 【請求項2】 前記横風受部の車体前方位置に、該横風
    受部と前記絞込面との間に空気流を導く導入部が設けら
    れ、該導入部がナサダクト形状とされていることを特徴
    とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
  3. 【請求項3】 前記横風受部の後端部にリヤランプが設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の車両の後
    部車体構造。
  4. 【請求項4】 前記横風受部の水平断面形状が流線形と
    されていることを特徴とする請求項1記載の車両の後部
    車体構造。
  5. 【請求項5】 車体後部にリヤスポイラが設けられ、前
    記横風受部は該リヤスポイラと一体的に形成されたもの
    であることを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体
    構造。
  6. 【請求項6】 前記絞込面および前記横風受部の少なく
    とも一方に、該絞込面と該横風受部との間の空気流の向
    きを車幅方向内側に向ける流向規制部を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
JP17004793A 1993-07-09 1993-07-09 車両の後部車体構造 Expired - Fee Related JP3357712B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17004793A JP3357712B2 (ja) 1993-07-09 1993-07-09 車両の後部車体構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17004793A JP3357712B2 (ja) 1993-07-09 1993-07-09 車両の後部車体構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0725368A true JPH0725368A (ja) 1995-01-27
JP3357712B2 JP3357712B2 (ja) 2002-12-16

Family

ID=15897637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17004793A Expired - Fee Related JP3357712B2 (ja) 1993-07-09 1993-07-09 車両の後部車体構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3357712B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011145404A1 (ja) * 2010-05-17 2011-11-24 日産自動車株式会社 車両用リアアウトレット構造
WO2012101007A1 (de) * 2011-01-28 2012-08-02 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Heckbereich für ein kraftfahrzeug
WO2012101203A1 (de) * 2011-01-28 2012-08-02 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Heckleuchte für ein kraftfahrzeug
JP2013014283A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Toyota Motor Corp 車両後部構造
JP2013082399A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Suzuki Motor Corp 車体後部構造
GB2528923A (en) * 2014-08-05 2016-02-10 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle aerodynamic apparatus
GB2528925A (en) * 2014-08-05 2016-02-10 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle aerodynamic apparatus
WO2018163528A1 (ja) * 2017-03-06 2018-09-13 株式会社ホンダアクセス 自動車用空力部品

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011145404A1 (ja) * 2010-05-17 2011-11-24 日産自動車株式会社 車両用リアアウトレット構造
JP2011240776A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Nissan Motor Co Ltd 車両用リアアウトレット構造
US8870266B2 (en) 2010-05-17 2014-10-28 Nissan Motor Co., Ltd. Vehicle rear outlet structure
WO2012101007A1 (de) * 2011-01-28 2012-08-02 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Heckbereich für ein kraftfahrzeug
WO2012101203A1 (de) * 2011-01-28 2012-08-02 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Heckleuchte für ein kraftfahrzeug
JP2013014283A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Toyota Motor Corp 車両後部構造
JP2013082399A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Suzuki Motor Corp 車体後部構造
GB2528925A (en) * 2014-08-05 2016-02-10 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle aerodynamic apparatus
GB2528923A (en) * 2014-08-05 2016-02-10 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle aerodynamic apparatus
GB2528923B (en) * 2014-08-05 2018-05-02 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle aerodynamic apparatus
GB2528925B (en) * 2014-08-05 2018-05-30 Jaguar Land Rover Ltd Vehicle aerodynamic apparatus
US10179613B2 (en) 2014-08-05 2019-01-15 Jaguar Land Rover Limited Vehicle aerodynamic apparatus
US10227095B2 (en) 2014-08-05 2019-03-12 Jaguar Land Rover Limited Vehicle aerodynamic apparatus
EP3177511B1 (en) * 2014-08-05 2020-02-26 Jaguar Land Rover Limited Vehicle aerodynamic apparatus
WO2018163528A1 (ja) * 2017-03-06 2018-09-13 株式会社ホンダアクセス 自動車用空力部品
US11008053B2 (en) 2017-03-06 2021-05-18 Honda Access Corp. Aerodynamic component for automobiles

Also Published As

Publication number Publication date
JP3357712B2 (ja) 2002-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011126086A1 (ja) 車両の床下構造
WO2007090146A1 (en) Vortex generator
JPH0725369A (ja) 車両の後部車体構造
JP2017523086A (ja) 車輌の空力性能の変更
JP3357712B2 (ja) 車両の後部車体構造
JPS6361687A (ja) 自動車のフロントサイド部構造
JP4321063B2 (ja) リヤフェンダパネル
JP2006327281A (ja) タイヤのフェアリング装置
JP2002120769A (ja) 車体構造
JP4631566B2 (ja) 自動車の車体構造
CA1084082A (en) Drag reducer for land vehicles
JP3357711B2 (ja) 車両の後部車体構造
JP6597741B2 (ja) 車両の外装構造
US11535311B2 (en) Vehicle structure
JP3269197B2 (ja) 自動車のアンダーフロア構造
CA2245308C (en) Aerodynamic mirror exterior shell
JPH0725366A (ja) 車両の後部車体構造
JP3624609B2 (ja) 車体の空気抵抗低減構造
JP7363607B2 (ja) 車体構造
JP2998509B2 (ja) ルーフスポイラ構造
JPS6223875A (ja) 車両のフエンダ構造
JPH0725285A (ja) 車両のリヤコンビネーションランプ
JPH0435273Y2 (ja)
JPH08192774A (ja) 自動車の後部構造
JP2002337636A (ja) 車両のフロントバンパ構造

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees