JPH07252548A - 廃触媒からの有価金属の回収方法 - Google Patents

廃触媒からの有価金属の回収方法

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JPH07252548A
JPH07252548A JP6763194A JP6763194A JPH07252548A JP H07252548 A JPH07252548 A JP H07252548A JP 6763194 A JP6763194 A JP 6763194A JP 6763194 A JP6763194 A JP 6763194A JP H07252548 A JPH07252548 A JP H07252548A
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃触媒中の有価金属の回収を完全且つ効率的
に行う方法を提供することを目的とする。 【構成】 廃触媒より有価金属を回収するに際して、
(a)廃触媒を、必要に応じて脱油処理を施した後、4
00〜1000℃で焙焼して焼成物を得る工程、(b)
該焼成物を、溶解用金属触媒の共存下で硫酸により溶解
して還元溶解液を得る工程、(c)該還元溶解液を、必
要に応じて脱鉄処理を施した後、該還元溶解液中のアル
ミニウムの大部分を、硫酸アルミニウムとして分離回収
する工程、(d)アルミニウムを分離回収した後の溶液
中のモリブデンを、溶媒抽出法により抽出分離してモリ
ブデン塩として分離回収する工程、(e)該モリブデン
抽出残液中のバナジウムを、溶媒抽出法により抽出して
バナジウム塩として分離回収する工程、および(f)該
バナジウム抽出残液中のニッケルとコバルトを、該抽出
残液中からそれぞれの水酸化物として分離回収する工程
とより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】アルミナを主体とする担体を用い
た廃触媒から有価金属を回収する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アルミナ、若しくはアルミナに少量のシ
リカを添加して作成された触媒担体にモリブデン、ニッ
ケル、コバルトなどを活性金属として担持させた触媒
は、有機化学工業界において石油精製等の水素化脱硫触
媒として汎用されている。この水素化脱硫触媒は、使用
中に処理油から搬入されるバナジウム、ニッケルなどの
重金属類に被毒され、しだいに触媒活性が低下してしま
う。そして、所定時間使用された後、いわゆる廃触媒と
して廃棄される。
【0003】しかし、これら廃触媒を無秩序に廃棄する
ことは環境汚染の面のみならず、省資源および資源再利
用の点からも問題が多く、このような問題を解決するた
めに上記廃触媒から、その中に含まれる有価金属成分を
回収することは重要な課題となっている。以前からこの
問題を解決すべく、廃触媒からの有価金属回収のための
種々な方法が提案されて、その一部は実施に移されてい
る。
【0004】これら従来から提案されている廃触媒から
の有価金属の回収方法としては、廃触媒中のバナジウム
およびモリブデンのみを回収する方法と、バナジウム、
モリブデンのみならずニッケルおよびコバルトをも回収
対象とする方法とがある。
【0005】前者に属するものとして、米国特許第4,
087,510号明細書および特開昭47−31892
号公報記載の方法がある。例えば、米国特許第4,08
7,510号明細書記載の方法は、廃触媒に苛性ソーダ
あるいは炭酸ソーダを添加して焙焼し、廃触媒中のバナ
ジウムとモリブデンを水溶性のソーダ塩とし、これらを
水で浸出して得られた浸出液からバナジウムとモリブデ
ンを分離回収するものであり、特開昭47−31892
号公報記載の方法は廃触媒を酸化焙焼した後、得られた
焼成物に苛性ソーダや炭酸ソーダを添加してソーダ焙焼
し、水で浸出して得られた浸出液からバナジウムやモリ
ブデンを分離回収するものである。
【0006】上記した2つの方法は、高温で加熱焙焼す
ることにより廃触媒中のニッケルやコバルトが担体中の
アルミナと複合酸化物を形成し、あるいはアルミナ自体
がγ−Alからα−Al(別名:コランダ
ム)に結晶構造が変換し、酸やアルカリに対してきわめ
て安定な結晶構造となるために、浸出液中には選択的に
バナジウムとモリブデンが浸出されることになる。この
ため、廃触媒中のバナジウムとモリブデンのみを回収す
るという場合には、上記の方法はきわめて理想的な方法
であるということができるが、全ての有価金属を回収す
るという視点からは、全く役に立たないものであるとい
える。
【0007】しかしながら、近年においては省資源的な
発想から廃触媒中の有価金属成分としてバナジウム、モ
リブデンのみならずニッケルおよびコバルトをも回収対
象とすることが要請されており、この課題を解決するた
めの方法として特開昭47−21387号公報、特開昭
54−107801号公報、特開昭51−73998号
公報記載の有価金属回収方法が提案された。
【0008】例えば、特開昭47−21387号公報記
載の方法は、廃触媒を酸化焙焼してこれに含有されてい
る有機物、硫黄などを除去した後、アンモニア水を用い
て常圧または加圧下で浸出することによって該廃触媒中
に含まれるバナジウム、モリブデン、ニッケル、コバル
トなどを浸出回収するものである。
【0009】また特開昭54−107801号公報記載
の方法は、廃触媒を300〜1000℃の温度で酸化焙
焼した後、さらに塩素ガスを添加して廃触媒中に含有さ
れているバナジアム、モリブデン、ニツケル、コバルト
などを塩素化して、この塩化物を浸出回収するものであ
る。
【0010】また、特開昭51−73998号公報記載
の方法は、廃触媒を水蒸気雰囲気下で焙焼し、廃触媒に
付着している有機物などを除去した後、高濃度の酸を用
いて廃触媒に含有されているバナジフム、モリブデン、
ニッケル、コバルトなどを浸出回収するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法によるときは何れもニッケルやコバルトに対する
浸出率が十分でなく、加えて中途半端にアルミナ分が溶
解される結果、バナジウム、モリブデン、ニッケル、コ
バルトを含むアルミニウム溶液が浸出液として得られる
ことになる。このようなアルミニウム溶液よりバナジウ
ム、モリブデン、ニッケル、コバルトを分別回収しよう
とすると、アルミニウムが抽出操作時に妨害元素として
作用する弊害を生じ、また、金属の中途半端な分配も手
伝って有効な分別回収が行われない、従って、未だ廃触
媒よりバナジウム、モリブデン、ニッケル、コバルトな
どの有価金属を工業的に効率よく完全に分別回収する方
法は得られていないのが現状である。
【0012】本発明は、廃触媒中の有価金属の回収にお
ける上記の問題に鑑みなされたものであり、新規且つ効
率的な廃触媒からの有価金属の回収方法を提供すること
を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、アルミナを担体とする廃触媒よりその中
に含まれる有価金属を回収するに際して、(a)廃触媒
を400〜1000℃で焙焼して焼成物を得る工程、
(b)該焼成物を、溶解用金属触媒の共存下で硫酸によ
り溶解して還元溶解液を得る工程、(c)該還元溶解液
を、必要に応じて脱鉄処理を施した後、該還元溶解液中
のアルミニウムの大部分を硫酸アルミニウムとして分離
回収する工程、(d)アルミニウムを分離回収した後の
溶液中のモリブデンを、溶媒抽出法により抽出分離して
モリブデン塩として分離回収する工程、(e)該モリブ
デン抽出残液中のバナジウムを、溶媒抽出法により抽出
してバナジウム塩として分離回収する工程、および
(f)該バナジウム抽出残液中のニッケルとコバルト
を、該抽出残液中からそれぞれの水酸化物として分離回
収する工程とにより構成されることを特徴とする廃触媒
からの有価金属の回収方法である。
【0014】即ち、本発明はアルミナを担体主成分とす
る廃触媒を、必要に応じてその中に含まれる油分を脱油
処理した後、焙焼して得られた焼成物を溶解触媒用金属
と共に硫酸で溶解して還元溶解液を得、該還元溶解液を
硫化水素ガスと接触させて該還元溶解液中に含まれる鉄
を硫化鉄として脱鉄した後、該還元溶解液にアンモニア
を添加することにより該還元溶解液中に含まれるアルミ
ニウムを極めて濾過性の良好な結晶性の複合化合物であ
る硫酸アルミニウムアンモニウム[(NH)2SO
・Al(SO・24HO](アンモニウム明
ばん)として析出させて分離回収し、該アルミニウム回
収終了後の溶液からモリブデン、バナジウム、ニッケル
およびコバルトを逐次抽出してこれらの有価金属を分離
回収するものである。
【0015】該アルミニウム回収後の還元溶解液からモ
リブデンを回収するに当たっては、該還元溶解液と所定
のモリブデン抽出剤を含む有機相とを接触させてモリブ
デンを含む有機相とモリブデン抽出残液とに分離し、該
モリブデン含有有機相からモリブデンをアルカリ溶液を
用いて逆抽出してモリブデン酸塩溶液と再生モリブデン
抽出用有機相とを得、該モリブデン酸塩溶液からモリブ
テンを回収するものである。なお、再生モリブデン抽出
用有機相は前記モリブデン抽出工程に再利用することが
できる。
【0016】バナジウムの回収を行うには、前記モリブ
デン抽出残液と所定のバナジウム抽出剤を含む有機相と
を接触させてバナジウムを含む有機相とバナジウム抽出
残液とに分離し、該バナジウム含有有機相からバナジウ
ムを鉱酸溶液を用いて逆抽出して含バナジウム溶液と再
生バナジウム抽出用有機相とを得、該含バナジウム溶液
からバナジウムを回収し、該再生バナジウム抽出用有機
相はバナジウム抽出工程に再利用する。
【0017】また、ニッケルおよびコバルトの回収を行
うには、前記バナジウム回収残液に苛性アルカリ水溶液
を添加し、該バナジウム抽出残液のpHを適宜調整して
液中のニッケルおよびコバルトを水酸化物として分離回
収する。回収後の残液中に微量残存するニッケルおよび
コバルトは、該回収残液をイミノジ酢酸交換基型とアミ
ノカルボン酸型の併用型キレート交換樹脂と接触させて
該キレート交換樹脂中に吸着させた後硫酸を用いて遊離
させ、該遊離液を前記還元溶解工程に再利用する。
【0018】本発明の上記各工程における好ましい態様
について述べると次の如くである。 (1)焼成物の溶解工程においては、焼成物を、温度を
70℃以上、好ましくは80〜90℃の温度で、溶解用
触媒金属としてアルミニウム、ニッケルおよびコバルト
のうちの少なくとも1種、好ましくはアルミニウムを使
用して溶解し、還元溶解液を得る。 (2)アルミニウムの分離回収工程においては、必要に
応じて前記還元溶解液に硫化水素ガスを接触させて、溶
解液中の鉄分を硫化鉄として沈殿させ、分離した残液に
アンモニアガス、アンモニア水、硫酸アンモニウムまた
は炭酸アンモニウムのうちの少なくとも1種を添加して
冷却することによって液中に含まれるアルミニウム分を
硫酸アルミニウムアンモニウム(アンモニウム明ばん)
結晶として析出させて分離回収する。そして残液はモリ
ブデン抽出原液として使用する。 (3)モリブデンの分離回収工程においては、前記モリ
ブデン抽出原液のpHを0〜4の間に調整して、抽出剤
として一般式R−NH−Rで示され、RとR
それぞれ炭素数12〜13のアルキル基である第2級ア
ミンの少なくとも1種、好ましくはN−ドデセニル(ト
リアルキルメチル)アミンおよび/またはN−ラウリル
(トリアルキルメチル)アミンを使用し、希釈剤として
芳香族炭化水素およびパラフィン系炭化水素のうちの少
なくとも1種を使用し、該抽出剤と希釈剤とを重量比で
2:98から20:80までの比率で混合して得たモリ
ブデン抽出有機を使用して、モリブデン含有有機相とモ
リブデン抽出残液とに分離し、該モリブデン含有有機相
からアルカリ液によってモリブデンの逆抽出を行うので
あるが、この逆抽出に際しては、逆抽出アルカリ液とし
て0.5〜5モル/リットルの苛性アルカリ溶液の少な
くとも1種か、0.5モル/リットル以上のアンモニア
水を用いることが好ましい。 (4)バナジウムの分離回収工程においては、前記モリ
ブデン回収残液のpHを1〜4の間に調整して、抽出剤
として、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチ
ルヘキシルを使用し、希釈剤として芳香族炭化水素およ
びパラフィン系炭化水素のうちの少なくとも1種を使用
し、該抽出剤と希釈剤とを重量比で20:80から7
0:30の比率で混合して得たバナジウム抽出有機を使
用し、バナジウム含有有機相とバナジウム抽出残液とに
分離し、該バナジウム含有有機相から鉱酸溶液によって
バナジウムの逆抽出を行う。バナジウムの逆抽出に際し
ては0.05〜2モル/リットルの鉱酸溶液を用いるこ
とが好ましい。 (5)ニッケルおよびコバルトの分離回収工程において
は、前記バナジウム抽出残液に苛性アルカリを添加して
これらの金属を水酸化物として液中に析出させて分離回
収するのであるが、これに使用される苛性アルカリの種
類、pH等は公知の水酸化物生成条件に従えばよい。ま
た、回収残液中には微量のニッケルおよびコバルトが残
存するが、これは該残液とイミノジ酢酸交換基型とアミ
ノカルボン酸型とを併用したキレート交換樹脂と接触さ
せ、該回収残液中に残存する微量のニッケルおよびコバ
ルトをキレート交換樹脂にSV10〜20として吸着さ
せ、これを5〜20重量%の硫酸を用いて同様のSVで
溶離して該溶離液は前記還元溶解液を得る工程に再使用
する。
【0019】一方、微量ニッケルおよびコバルトの吸着
残液は排水処理工程に送り、中和処理などを施した後廃
液として放流するものである。
【0020】
【作用】以下に本発明の詳細およびその作用について説
明する。
【0021】本発明の適用対象となる廃触媒は、アルミ
ナを主成分とする担体を用いた触媒であり、使用条件ま
たは使用反応装置から系外に排出されるときの条件によ
って油分を含むことが多い。特に多量の油分を含むよう
な場合には、後述する廃触媒の焙焼を行うときに焙焼温
度の制御が困難となるために、予め油分を実質的に問題
が起こらないような量にまで除去しておくことが必要で
ある。この油分の除去処理方法としては、易揮発性の低
分子有機溶媒を用いて洗浄する方法を採用してもよく、
また中性雰囲気あるいは非酸化性雰囲気下で加熱して油
分を蒸発除去してもよい。
【0022】以下に本発明の廃触媒からの有価金属の分
離回収工程について詳述する。 (1)焙焼工程 本発明においては、上述のように必要に応じて脱油処理
を施した廃触媒を先ず400℃乃至1000℃の温度で
焙焼する。この焙焼の主たる目的は、1つには炭素分の
除去であり、また1つには本発明の回収対象とする有価
金属を酸化物の形態に変えることであるが、当然含まれ
る少量の油分および硫黄分の除去あるいは硫黄分の硫酸
化もその目的の一部に含まれる。
【0023】焙焼温度を400℃以上とするのは、これ
以下の低温で焙焼すると有価金属や硫黄分等の酸化反応
速度が遅く、確実に酸化するために長時間を要すること
になるので経済的に好ましくないからであり、また10
00℃未満とするのは焙焼温度がこれ以上となると触媒
中の炭素分や硫黄分等の酸化速度が早くなり、また酸化
反応が確実に行われるようになるものの、例えば、モリ
ブデンのように生成した酸化物の揮発飛散する割合が高
くなるし、また有価金属とアルミナが複合酸化物を形成
してしまうのでやはり好ましくないからである。因に有
価金属とアルミナとの複合酸化物は、次工程における溶
解工程において溶解速度が小さくなり効率的に思わしく
ない。 (2)還元溶解工程 本発明においては、焙焼後の廃触媒焼成物を溶解促進の
ための触媒金属と共に硫酸液中で溶解する。溶解に際し
て溶解液のpHは4以下にする必要がある。その理由は
pHが4以上であると焼成物中に含まれるアルミナ分が
加水分解して水酸化アルミニウムとして液中に沈殿して
しまうからである。しかしpHを余り低くし過ぎると酸
を多量に使用することになり、経済性を損なうばかりで
なく、後のモリブデン抽出工程においてアルカリを加え
てpHを調整しなければならなくなるので好ましくな
い。
【0024】溶解触媒用金属としては、アルミニウム、
錫、銅、ニッケル、コバルト、マグネシウム等が挙げら
れるが、本発明における回収対象となる金属が、アルミ
ニウム、ニッケル、コバルト等であることを考慮すれ
ば、可及的にこれらと同種の金属、即ちアルミニウム、
ニッケル、コバルトの中から選ぶことが望ましく、特に
この中では、入手が容易で、廉価なアルミニウムの使用
が推奨される。
【0025】溶解温度については、厳密には溶解に用い
られる硫酸の濃度とも関連するが、一般的には70〜1
00℃の範囲が好ましい。その理由は溶解温度が70℃
未満では溶解速度が低く過ぎて焼成物の溶解が不十分に
なりやすく、一方100℃を超える温度となると焼成物
の溶解速度は高くなるものの、溶解触媒用として添加す
る金属の酸による溶解量も多くなるために必要とされる
溶解触媒用金属量を増量させなくてはならず経済性が低
下するのみならず、作業環境の悪化を招き、また使用す
る装置に特殊な耐酸材料を使用しなくてはならなくなる
などの好ましくない問題があるからである。
【0026】このような範囲の溶解温度を得るには、溶
解に用いる硫酸の希釈熱を利用すればよく、例えば濃硫
酸(98%)を用いれば、これを所定濃度に希釈する際
に発生する希釈熱は溶解触媒用金属の溶解および前記し
た温度範囲において焼成物を溶解するに足る十分な熱量
を発生することができる。このようにして焼成物の溶解
を行えば一般的には40分前後で均一な還元溶解液を得
ることができる。
【0027】溶解方法は特に限定されるものでないが、
効率よく廃触媒焼成物中の有価金属およびアルミナの溶
解を行うためには、例えば並流式または向流式の反応槽
を用い、得られた還元溶解液を連続的、あるいは間欠的
に所得する方法、または攪拌機付きの反応槽を用いて溶
解を行う方法などが推奨される。
【0028】なお、本発明においては、還元溶解工程の
終了時に該還元溶解液に硫化水素ガスを通して溶解液中
に含まれる微量の鉄、銅、砒素等を硫化物として沈殿除
去することができる。これは後述する溶媒抽出工程での
負荷を軽減する効果を有するものである。このように硫
化水素ガスにより鉄、銅、砒素等を硫化物として除去す
ることは、従来から行われてきた技術であるので詳細な
説明は省略する。 (3)脱アルミニウム工程 上記のようにして得られた還元溶解液は、通常そのまま
脱アルミニウム原液として用いることができる。該還元
溶解液中のアルミニウム分は、硫酸アルミニウム[Al
(SO]の形態で溶解液中に存在する。そして
溶解液にアンモニアを添加することによりアルミニウム
分の大部分を硫酸アルミニウム・アンモニウム(アンモ
ニウム明ばん)の形態で液中に析出させ、これを分離回
収する。該アンモニアの添加に先立ち還元溶解液の温度
は80〜90℃程度の温度に保持しておくことが望まし
く、添加後直ちに還元溶解液を冷却する。この温度操作
は、アンモニウム明ばんの温度による溶解度差を利用す
るために行うものであり、アンモニウム明ばんの溶解度
は約50℃以下になると低下し、アンモニウム明ばんの
結晶が急速に析出するので濾過性の優れた結晶が得られ
易く、且つ結晶生成時に不純物が混入し難いので高純度
の結晶が得られるからである。この際に使用するアンモ
ニアとしては、硫酸アンモニウム、アンモニアガス、炭
酸アンモニウム、またはアンモニア水のうちの少なくと
も1種であることが望ましい。これは下記反応式による
反応を効果的に行わせることができるからである。
【0029】反応式 Al(SO+(NHSO+24HO= (NHSO・Al(SO・24HO (1) Al(SO+2NH+HSO+24HO= 2[NHAl(SO・12HO] (2) アンモニウム明ばんを分離回収した後の残液は、通常そ
のまま次工程のモリブデン抽出用原液として用いられ
る。 (4)モリブデン回収工程 イ.モリブデンの抽出 該モリブデン抽出用原液中のモリブデンは、通常6価の
モリブデン酸として存在する。モリブデンの抽出に際し
ては、抽出用原液のpHを0〜4の間の適当な値に調整
する。これはpHが低すぎると抽出効率が悪化し、pH
が高すぎると原液中に存在するバナジウムや残留アルミ
ニウムが加水分解して水酸化物の沈殿を生ずるからであ
る。抽出原液のpHをこの範囲内に維持する限り、第3
相やクラッドの発生などの液−液相分離に支障となる現
象を起こすことはない。
【0030】モリブデンの抽出に際しては、抽出剤とし
て一般式がR−NH−Rで示され、RとRとが
それぞれ炭素数12〜13のアルキル基である第2級ア
ミンを用い、これに芳香族炭化水素およびパラフィン系
炭化水素のうちから選ばれた少なくとも1種からなる希
釈剤を用い、抽出剤と希釈剤との比率が重量比で2:9
8〜20:80の割合になるように混合して得られた抽
出有機を使用する。抽出剤として上記の第2級アミンを
使用するのは、これにより第3層やクラッド相を生ずる
ことなく抽出を行い得るからであり、該第2級アミンと
しては、N−ドデセニル(トリアルキルメチル)アミン
および/またはN−ラウリル(トリアルキルメチル)ア
ミンを用いればより抽出が効果的に行われるので好まし
い。また、希釈剤を上記したような炭化水素類としたの
は、これらの炭化水素類が抽出剤を溶解し易く、且つモ
リブデン抽出原液との相分離性が良好であるからであ
る。また、モリブデン抽出有機における抽出剤と希釈剤
の混合比率を上記の如き範囲に限定したのは、例えば抽
出剤が少なすぎる場合には抽出効率が低下して経済性が
損なわれ、例えば抽出剤が多い場合には抽出後の有機相
の粘度が著しく増加して相分離に時間が掛かり、やはり
経済性を損なうからである。
【0031】ロ.モリブデンの逆抽出 このようにして抽出原液からモリブデンを抽出した有機
相からのモリブデンの回収は苛性アルカリ水溶液または
アンモニア水の如きアルカリ水溶液を用いて逆抽出する
ことにより行われる。アルカリ水溶液として苛性アルカ
リ水溶液を用いる場合には、その濃度は0.5〜5モル
/リットルとするのが適当である。濃度を上記の範囲に
限定したのは、この範囲であれば逆抽出効率が良好で且
つ液の粘度が適当に保たれるからである。また、アンモ
ニア水を使用する場合には、その濃度は0.5モル/リ
ットル以上とするのが適当である。そしてこの場合にお
いては逆抽出液中に生成するモリブデン酸アンモニウム
は、有機相に巻き込まれることなくきわめて良好な状態
で反応容器中に存在するので濃度を相当に高くしてもよ
い。なお該逆抽出に使用するアルカリの種類は、最終的
に回収するモリブデン酸塩の形態により選択すればよ
く、例えば、モリブデン酸ナトリウムを得ようとするの
であれば水酸化ナトリウム溶液を用いればよいし、モリ
ブデン酸アンモニウムを得ようとするのであればアンモ
ニア水を用いればよい。
【0032】このようにしてモリブデンをモリブデン酸
塩として抽出した後の残液は、バナジウム抽出用原液と
して使用する。 (5)バナジウムの回収工程 イ.バナジウムの有機抽出剤による抽出 該バナジウム抽出用原液中のバナジウムは、通常4価の
硫酸バナジウムとして存在する。モリブデンの抽出に際
しては、抽出用原液のpHを0〜4の間の適当な値に調
整する。これはpHが低すぎると抽出効率が悪化し、p
Hが高すぎると原液中に存在する残留アルミニウムが加
水分解して、水酸化物の沈殿を生ずるからである。抽出
原液のpHをこの範囲内に維持する限り、第3相やクラ
ッドの発生などの液−液相分離に支障となるような現象
を起こすことはない。なお、通常は還元抽出時の酸量を
調整することによっても、バナジウム抽出原液のpHを
所望の値に調整することができるので、調整操作を特別
に行わなくてもよい。
【0033】バナジウムの抽出に際しては、抽出剤とし
て2−エチルヘキシルフォスフォン酸モノ−2−エチル
ヘキシルを用い、これに芳香族炭化水素およびパラフィ
ン系炭化水素のうちから選ばれた少なくとも1種からな
る希釈剤を用い、抽出剤と希釈剤との比率が重量比で2
0:80〜70:30の割合になるように混合して得ら
れた抽出有機を使用する。バナジウムの抽出操作を行
う。抽出剤として上記の薬剤を使用するのは、これによ
り第3層やクラッド相を生ずることなく抽出を行い得る
からである。また希釈剤を上記したような炭化水素類と
したのは、これらの炭化水素類が抽出剤を溶解し易く、
且つバナジウム抽出原液との相分離性が良好であるから
である。また、バナジウム抽出有機における抽出剤と希
釈剤の混合比率を上記の如き範囲に限定したのは、抽出
剤がこれより少ない場合には抽出効率が低下して経済性
が損なわれ、抽出剤がこれより多い場合には抽出後の抽
出有機相の粘度が著しく増加して相分離に時間が掛か
り、やはり経済性を損なうのみならず、不純物の随伴を
生ずる危険性もあるからである。
【0034】ロ.バナジウムの逆抽出 このようにして抽出原液からバナジウムを抽出した有機
相からのバナジウムの回収は硫酸や塩酸といった鉱酸の
溶液を用いて逆抽出することによって行われる。逆抽出
に使用する鉱酸溶液の濃度は0.05〜2モル/リット
ルとするのが適当である。濃度を上記の範囲に限定した
のは、この範囲であれば逆抽出効率が良好で且つ液の粘
度が適当に保たれるからである。なお、抽出に際しての
液−液接触の方法は特に限定されるものでないが、バル
スカラム、ミキサーセトラー、遠心抽出機などの公知の
液−液抽出装置を使用することができ、これによりバナ
ジウムの溶媒抽出を連続的に行うことができる。
【0035】バナジウム抽出後の残液には相当量のニッ
ケルおよび、コバルトが存在するので、この残液はニッ
ケル、コバルトの回収用原液として使用することができ
る。 (6)ニッケル、コバルトの回収工程 バナジウム抽出後の残液からニッケル、コバルトを分離
回収するためには苛性ソーダ等のアルカリ液を用いてp
H調整を行い、ニッケル、コバルトを水酸化物として析
出させる方法が採られる。
【0036】ニッケル、コバルトを水酸化物として分離
した残液中には、なお微量のニッケル、コバルトが残存
するが、これらの微量金属を除去する必要があれば、イ
ミノジ酢酸交換基を有する樹脂およびアミノカルボン酸
交換基を有する樹脂と残液とを接触させて用いて吸着除
去する。接触させるに際してはこれらの樹脂はそれぞれ
別個に用いてもよく、また混合して用いてもよい。
【0037】微量のニッケル、コバルトを分離採集する
ために本発明において用いるイミノジ酢酸交換基型の樹
脂は、廃触媒中の2価の原子状態の有価金属元素(Ni
2+、Co2+、Fe2+、Cu2+およびVO2+
を選択的に吸着し得るし、またアミノカルボン酸交換基
型の樹脂は、その他の元素価の有価金属元素(例えば、
Mo6+、V5+、Fe3+など)を選択的に吸着する
機能を有する上に、該樹脂から吸着有価金属を容易に溶
離することができ、且つこのために用いられる酸はさら
に廃触媒の還元溶解工程に再使用することができるし、
一方溶離したキレート樹脂も再生可能であるので経済的
に有利である。
【0038】上記の樹脂への吸着、脱着条件はSV10
〜20の範囲で、脱着に用いる硫酸溶液における硫酸濃
度は5〜20重量%の範囲とするのが吸脱着効率を高め
る上で適当である。その他の条件は従来行われているそ
れぞれの通常的な単位操作条件内で適宜選択すればよ
い。
【0039】以上述べたように、本発明によるときは、
廃棄触媒中に含まれる有価金属中、モリブデン、バナジ
ウムはそれぞれの塩として回収することが可能であり、
またニッケル、コバルトはそれぞれ水酸化物として回収
することができ、アルミニウムはアンモニウム明ばんと
して回収することができる上に、回収物はそれぞれの工
業分野における原料としてそのままの形態で有効に活用
することができるのでその経済的価値は大きい。
【0040】なお、図1に本発明の方法の代表的な工程
図を示す。
【0041】
【実施例】以下に本発明の実施例について述べる。な
お、実施例中に示される%表示は特に断りのない限り重
量%である。 実施例1 (1)焙焼工程 予め脱油処理を施したアルミナ担体脱硫廃触媒と銅触媒
とを混合して外熱式ロータリーキルンに装入し、焙焼温
度550℃で2時間加熱して焼成物を得た。得られた焼
成物の組成は次の通りであった。
【0042】Ni:3.15%、Co:1.22%、M
o:5.81%、V:7.80%、S:1.06%、C
u:2.89%、Fe:0.55%、Al:30.8
%、C:0.11% (2)溶解工程 上記焼成物140グラムと、溶解触媒用金属として用い
るアルミニウム(廃アルミニウム缶を短冊状に切断した
もの)1グラムとを、回転攪拌機付き溶解槽中で10%
硫酸溶液456ミリリットル中において、攪拌速度30
0rpmで炭酸ガスを通しながら温度90℃で加熱溶解
した後、更に、水を加えて全量を1000ミリリットル
の還元溶解液を得た。該還元溶解液の組成、pHおよび
標準酸化還元電位は次の通りであった。
【0043】(単位 グラム/リットル) Ni:4.4、Co:1.7、Mo:8.1、V:1
1.1、Cu:4.0、Fe:0.7、Al:43.6 pH:1.5 標準酸化還元電位(Ag/AgCl):157ミリボル
ト (3)アルミニウム分離回収工程 上記の還元溶解液中に硫化水素を通し、生成した硫化物
を固液分離し、硫化物スライムを得た。固液分離後に回
収した溶液中の銅および鉄の濃度は次の通りであった。
【0044】Cu:0.41グラム/リットル、 Fe:0.01グラム/リットル未満 次いで、該回収溶液を80℃に加熱し、硫酸アンモニウ
ムを加え水素イオン濃度を2〜3の範囲に調整して冷却
した。その際に生成したアンモニウム明ばんを固液分離
し、析出したアンモニウム明ばんを冷水を用いて洗浄し
た。固液分離後のアルミニウム回収残液とアンモニウム
明ばんを洗浄した洗浄液とを合体させてモリブデン抽出
原液を得た。該モリブデン抽出用原液の組成、pHおよ
び標準酸化還元電位は次の通りである。
【0045】(単位 グラム/リットル) Ni:6.1、Co:2.4、Mo:10.9、V:1
6.4、Al:5.1、Cu:0.61、Fe:0.0
1未満 pH:4.0 標準酸化還元電位(Ag/AgCl):−73ミリボル
ト なお、得られた硫化スライムは銅製錬用原料として十分
使用可能なものであった。また得られたアンモニウム明
ばんは、高純度アルミナ(低ソーダアルミナ)製造用原
料として適していた。 (4)モリブデン分離回収工程 イ.モリブデン抽出工程 上記により得られたモリブデン抽出用原液を硫酸を用い
て水素イオン濃度2〜3の範囲になるように調整し、N
−ラウリル(トリアルキルメチル)アミンを5%の割合
で含むキシレン溶液をモリブデン抽出有機として用い、
モリブデン抽出用原液とモリブデン抽出有機とを1:1
の混合割合で混合して5分間振とうし、モリブデンを有
機相中へ抽出した。モリブデン抽出後の残液中のモリブ
デンイオン濃度は、0.01グラム/リットル未満であ
った。この残液をバナジウム抽出原液とした。
【0046】ロ.モリブデンの逆抽出工程 モリブデンを抽出して得た有機相に、2モル/リットル
のアンモニア水を添加してモリブデンをモリブデン酸ア
ンモニウムとして逆抽出し、これよりモリブデンをモリ
ブデン塩として回収するとともに、有機相をモリブデン
抽出有機として再生した。 (5)バナジウム分離回収工程 イ.バナジウム抽出工程 バナジウム抽出用原液を、2−エチルヘキシルフォスフ
ォン酸モノ−2−エチルヘキシルを50%の割合で含む
キシレン溶液をバナジウム抽出有機として用い、バナジ
ウム抽出用原液とバナジウム抽出有機とを1:1の混合
割合で混合して5分間振とうしてバナジウムを有機相中
へ抽出した。バナジウム抽出後の残液中のバナジウムイ
オン濃度は0.02グラム/リットル未満であった。こ
の残液をニッケル、コバルト回収用原液とした。
【0047】ロ.バナジウムの逆抽出工程 バナジウムを抽出した有機相に、5%硫酸溶液を添加し
てバナジウムを硫酸バナジウムとして逆抽出し、該溶液
から硫酸バナジウムを回収するとともに、有機相をバナ
ジウム抽出有機として再生した。 (6)ニッケル、コバルトの回収工程 上記ニッケル、コバルト回収用原液に苛性アルカリ溶液
を加えて水素イオン濃度を7〜10の範囲に調整して生
成した水酸化物を固液分離して水酸化物を得た。固液分
離後の残液中の組成は次の通りであった。
【0048】(単位 グラム/リットル) Mo:0.01未満、V:0.01未満、鉄:01未
満、Cu:0.41、Ni:0.04、Co:0.4
4、Al:0.57 なお、得られた水酸化スライムはニッケル製錬原料用と
して十分に使用可能なものであった。
【0049】固液分離後の残液中には上記の如く微量の
ニッケル、コバルトが残存するのでこれらをイミノジ酢
酸交換基を持つ樹脂とアミノカルボン交換基を持つ樹脂
との混床(商品名スミキレートMC30とスミキレート
MC75の混床:住友化学社製)からなるH型キレート
樹脂を充填した充填塔にSV15で通液してこれらの微
量金属を吸着させたところ、通過後の液組成は次の通り
であり、該液は廃液として廃棄処理された。
【0050】(単位 グラム/リットル) Ni:<0.001、Co:<0.001、Mo:<
0.001、V:<0.001、Cu:<0.001、
Fe:<0.001、Al:0.04 なお、ニッケル、コバルト等の微量金属を吸着したキレ
ート交換樹脂に10%硫酸溶液を添加して該微量金属の
溶離を行ったところ、完全にこれら吸着金属の溶離を行
うことができた。 実施例2 実施例1における(3)アルミニウムの分離回収工程に
おいて、アルミニウムアンモニウム塩生成のために硫酸
アンモニウムの代りにアンモニウム水を同モル加えた以
外は実施例1と同様の手順で有価金属の分離回収を行っ
たところ硫酸アルミニウムアンモニウムの結晶が沈殿し
た。次いでこの結晶を分離してモリブデン抽出原液を得
た。該モリブデン抽出用原液の組成、pHおよび標準酸
化還元電位は次の通りである。
【0051】(単位 グラム/リットル) Ni:6.2、Co:2.4、Mo:10.3、V:1
6.4、Al:6.3、Cu:0.68、Fe:0.0
1未満 pH:4.0 標準酸化還元電位(Ag/AgCl):−75ミリボル
ト その後は実施例1と概ね同様の手順で、モリブデン、バ
ナジウム、ニッケルおよびコバルトの分離回収を行った
結果、実施例1と同様にこれらの元素をほぼ完全に分離
することができた。
【0052】ちなみに、最終工程を経て排出される廃液
の組成は次の通りであった。
【0053】(単位 グラム/リットル) Ni:<0.001、Co:<0.001、Mo:<
0.001、V:<0.001、Cu:<0.001、
Fe:<0.001、Al:0.12 実施例3 実施例1における(4)モリブデンの分離回収工程中の
イ.モリブデンの抽出において、抽出有機を構成するた
めの抽出剤をN−ラウリル(トリアルキルメチル)アミ
ンの代りにN−ドデセニル(トリアルキルメチル)アミ
ンを使用した以外は実施例1と同様の手順で有価金属の
分離回収を行ったところ実施例1と概ね同様の結果が得
られた。
【0054】上記の各実施例の結果から本発明によると
きは、廃触媒中の全ての有価金属はほぼ完全に且つ効率
よく分離回収することができることが分かる。
【0055】また、モリブデン逆抽出用およびバナジウ
ム逆抽出用の各再生有機の各抽出工程への繰り返し再使
用、並びにキレート交換樹脂の溶離液の還元溶解工程へ
の再使用およびキレート樹脂通過液のアルミニウム分離
回収工程への再使用についての試験を行い操業上の問題
点の発見を行ったが何れも支障なく再使用することがで
きることが分かった。従って分離に使用薬品類を無駄な
く使用することができるので殆ど廃液処理に要する手間
を省くことができる上に、公害発生の余地も少ない。ま
た、何れの抽出工程においても相分離状態が良好であっ
て、第3相やクラッドの発生も認められなかった。な
お、還元溶解工程においては焼成物は常に完全に溶解し
ていることも確認された。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、廃触
媒からの有価金属の分離回収をほぼ完全に且つ効率よく
行うことができ、しかも本発明の工程は基本的にクロー
ズドシステムであるので、公害防止上からも優れており
工業的に有意義な発明であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な工程流れを示す図面である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナを担体とする廃触媒よりその中
    に含まれる有価金属を分離回収するに際し、有価金属の
    回収工程が、(a)該廃触媒を400〜1000℃で焙
    焼して焼成物を得る工程、(b)該焼成物を、溶解触媒
    用金属の共存下で硫酸により溶解して還元溶解液を得る
    工程、(c)該還元溶解液を該溶解液中のアルミニウム
    を硫酸アルミニウムアンモニウムとして分離回収し、ア
    ルミニウム分離残液としてモリブデン抽出用原液を得る
    工程、(d)モリブデン抽出用原液中のモリブデンを溶
    媒抽出法により抽出してモリブデン酸塩として回収し、
    モリブデン抽出残液としてバナジウム抽出用原液を得る
    工程、(e)バナジウム抽出用原液中のバナジウムを溶
    媒抽出法により抽出してバナジウム塩として回収し、バ
    ナジウム抽出残液を得る工程、(f)該バナジウム抽出
    残液中のニッケルとコバルトを、該抽出残液中からそれ
    ぞれの水酸化物として回収する工程、とにより構成され
    ることを特徴とする廃触媒からの有価金属の回収方法。
  2. 【請求項2】 前記(a)工程において、前記廃触媒に
    脱油処理を施した後焙焼することを特徴とする請求項1
    記載の廃触媒からの有価金属の回収方法。
  3. 【請求項3】 前記(b)工程において、溶解用触媒金
    属としてアルミニウム、ニッケル、コバルトからなる群
    のうち1種または2種以上を用い、溶解を非酸化性雰囲
    気下で70℃以上の温度で行う請求項1又は2記載の廃
    触媒からの有価金属の回収方法。
  4. 【請求項4】 前記(c)工程において、硫酸アルミニ
    ウムアンモニウムは、還元溶解液に硫酸アンモニウム溶
    液、アンモニアガス、アンモニア水および炭酸アンモニ
    ウム溶液のうちの少なくとも1種を添加することにより
    溶液中に析出沈降させることによって得る請求項1乃至
    3のいずれか1項記載の廃触媒からの有価金属の回収方
    法。
  5. 【請求項5】 前記工程(c)において、前記還元溶解
    液に脱鉄処理を施すことを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項記載の廃触媒からの有価金属の回収方法。
  6. 【請求項6】 前記(d)工程において、モリブデンの
    溶媒抽出は、モリブデン抽出用原液のpHを0〜4の範
    囲に調整した後、一般式R−NH−Rで示され、R
    とRとがそれぞれ炭素数12〜13のアルキル基で
    あるような第2級アミンのうちの少なくとも1種を抽出
    剤とし、該抽出剤と、芳香族炭化水素およびパラフィン
    系炭化水素のうちの少なくとも1種から選ばれた希釈剤
    とを重量比で5:95〜20:80の割合で混合して得
    たモリブデン抽出有機を用いてアルミニウム分離回収残
    液からモリブデンを該有機相中に抽出した後、該有機相
    に苛性アルカリ溶液またはアンモニア水を逆抽出液とし
    て添加し、有機相中に抽出したモリブデンを該逆抽出液
    中にモリブデン酸アルカリまたは、モリブデン酸アンモ
    ニウムとして逆抽出することにより行われる請求項1乃
    至5のいずれか1項記載の廃触媒からの有価金属の回収
    方法。
  7. 【請求項7】 前記(e)工程において、バナジウムの
    溶媒抽出は、バナジウム抽出用原液のpHを1〜4の範
    囲に維持しておき、2−エチルヘキシルスルフォン酸モ
    ノ−2−エチルヘキシルを抽出剤とし、該抽出剤と、芳
    香族炭化水素およびパラフィン系炭化水素のうちの少な
    くとも1種から選ばれた希釈剤とを重量比で20:80
    〜70:30の割合で混合して得たバナジウム抽出有機
    を用いて該モリブデン回収残液からバナジウムを該有機
    相中に抽出した後、該有機相に硫酸または塩酸等の鉱酸
    を逆抽出液として添加し、有機相中に抽出したバナジウ
    ムを該逆抽出液中に硫酸バナジウムまたは塩化バナジウ
    ムとして逆抽出することによって行われる請求項1乃至
    6のいずれか1項記載の廃触媒からの有価金属の回収方
    法。
  8. 【請求項8】 前記(f)工程において、ニッケルおよ
    びコバルトの回収分離は、バナジウム分離回収残液に苛
    性アルカリ溶液を添加することにより、該残液中のニッ
    ケルおよびコバルトをそれぞれの水酸化物として分離
    し、次いで分離後の残液をキレート樹脂と接触させて、
    残液中に微量残存するニッケルおよびコバルトを該樹脂
    中に吸着させた後、該樹脂を硫酸中に浸漬して、該樹脂
    に吸着されたニッケルおよびゴバルトを硫酸ニッケルお
    よび硫酸コバルトとして溶離させることによって行われ
    る請求項1乃至7のいずれか1項記載の廃触媒からの有
    価金属の回収方法。
  9. 【請求項9】 モリブデン抽出剤は、N−ドデセニル
    (トリアルキルメチル)アミンまたはN−ラウリル(ト
    リアルキルメチル)アミンのうち少なくとも1種である
    請求項6記載の廃触媒からの有価金属の回収方法。
  10. 【請求項10】 ニッケルおよびコバルトの吸着に用い
    るキレート樹脂として、イミノジ酢酸交換基型樹脂とア
    ミノカルボン酸型樹脂とを併用する請求項8記載の廃触
    媒からの有価金属の回収方法。
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