JPH07252153A - 抗不整脈剤 - Google Patents

抗不整脈剤

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JPH07252153A
JPH07252153A JP7009415A JP941595A JPH07252153A JP H07252153 A JPH07252153 A JP H07252153A JP 7009415 A JP7009415 A JP 7009415A JP 941595 A JP941595 A JP 941595A JP H07252153 A JPH07252153 A JP H07252153A
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JP
Japan
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group
lower alkyl
alkyl group
phenyl
piperidinyl
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Pending
Application number
JP7009415A
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English (en)
Inventor
Fujio Tafusa
不二男 田房
Kazuyoshi Ei
和良 詠
Yoshinori Tsutsui
啓徳 筒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、例えば8−〔3−(4−ベンジル−
1−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル等の一般式 【化1】 で表わされるカルボスチリル誘導体又はその塩を有効成
分として含有する抗不整脈剤を提供するものである。 【効果】本発明抗不整脈剤は、優れた抗不整脈作用を有
しており医療品分野で有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗不整脈剤に関する。
【0002】
【発明の開示】本発明の抗不整脈剤は、下記一般式
(1)で表わされるカルボスチリル誘導体又はその塩を
有効成分として含有する点において特徴付けられる。
【0003】
【化2】
【0004】〔式中R1 は水素原子、低級アルキル基、
フェニル低級アルキル基、フェニル基又はピペリジン環
上に置換基としてピペリジニル基もしくはフェニル低級
アルキル基を有することのあるピペリジニル低級アルキ
ル基を示す。R2 は水素原子、低級アルキル基、低級ア
ルケニル基、ハロゲン原子、低級アルキニルオキシ基、
低級アルケニルオキシ基、低級アルコキシ基、カルボキ
シ低級アルコキシ基、フェニル環上に置換基として低級
アルキル基を有することのあるフェニルアミノカルボニ
ル低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、水酸
基、置換基として低級アルキル基を有することのあるア
ミノ基又はヒドロキシ低級アルキル基を示す。Rは水素
原子又は基−O−A−NR3 4 を示す。該基において
Aは置換基として水酸基もしくはフェニル基を有するこ
とのある低級アルキレン基又はカルボニル低級アルキル
基を示す。R3 及びR4 は、同一又は異なって、水素原
子、低級アルキル基、フェニル基、フェニル環上に置換
基として低級アルキル基を有することのあるフェノキシ
低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基又はフェニ
ル環上に置換基として低級アルコキシ基を有することの
あるフェニル低級アルキル基を示すか、或いは之等の結
合する窒素原子と共に窒素原子もしくは酸素原子を介し
又は介することなく飽和もしくは不飽和の複素環を形成
してもよく、該複素環上にはフェニル低級アルキル基、
水酸基、低級アルキル基、フェニル環上に置換基として
低級アルキル基、ハロゲン原子及び低級アルコキシ基よ
りなる群から選ばれる置換基の1〜3個を有することの
あるフェニル低級アルコキシ基、フェニル基、低級アル
カノイル基及び基−(B)l NR5 6 (Bは低級アル
キレン基を、l は0又は1を示し、R5 及びR6 はそれ
ぞれ低級アルキル基を示すか、両者の結合する窒素原子
と共に窒素原子もしくは酸素原子を介し又は介すること
なく飽和の5員もしくは6員複素環を形成する基を示
し、該複素環基上には低級アルキル基の1〜3個が置換
されていてもよい)よりなる群から選ばれた置換基の1
〜3個が結合していてもよい。また、カルボスチリル骨
格の3位及び4位の炭素間結合は一重結合又は二重結合
を示す。但し、Rが水素原子のとき、R1 はピペリジン
環上に置換基としてピペリジニル基もしくはフェニル低
級アルキル基を有することのあるピペリジニル低級アル
キル基であり、且つR2 は水素原子でなければならな
い。〕 本発明者らは、上記一般式(1)で表わされるカルボス
チリル誘導体又はその塩が、優れた抗不整脈作用を有す
ることを初めて見出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。また本発明において有効成分とする上記一般式
(1)の化合物は、特に心筋の収縮力には殆んど影響を
及ぼさず、虚血時等に生じる刺激生成異常を抑制する作
用を有する特徴をも有している。
【0005】本明細書において、R1 〜R6 、A及びB
で示される各基は、より具体的にはそれぞれ以下の通り
である。
【0006】低級アルキル基としては、例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖又は
分枝鎖状アルキル基を例示できる。
【0007】フェニル低級アルキル基としては、例えば
ベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルエチル、
3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、1,1−
ジメチル−2−フェニルエチル、5−フェニルペンチ
ル、6−フェニルヘキシル、2−メチル−3−フェニル
プロピル、ジフェニルメチル、2,2−ジフェニルエチ
ル基等のアルキル部分が炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖
状アルキル基であり、フェニル基が1〜2個置換してい
るフェニルアルキル基を例示できる。
【0008】ピペリジン環上に置換基としてピペリジニ
ル基もしくはフェニル低級アルキル基を有することのあ
るピペリジニル低級アルキル基としては、例えばピペリ
ジニルメチル、1−(1−ピペリジニル)エチル、2−
(1−ピペリジニル)エチル、3−(1−ピペリジニ
ル)プロピル、4−(1−ピペリジニル)ブチル、5−
(1−ピペリジニル)ペンチル、6−(1−ピペリジニ
ル)ヘキシル、2,2−ジメチル−3−(1−ピペリジ
ニル)プロピル、2−メチル−3−(1−ピペリジニ
ル)プロピル、1−(4−ベンジル−1−ピペリジニ
ル)エチル、2−〔4−(2−フェニルエチル)−1−
ピペリジニル〕エチル、3−〔4−(1−フェニルエチ
ル)−1−ピペリジニル〕プロピル、4−〔3−(3−
フェニルプロピル)−1−ピペリジニル〕ブチル、5−
〔3−(1,1−ジメチル−2−フェニルエチル)−1
−ピペリジニル〕ペンチル、6−〔2−(5−フェニル
ペンチル)−1−ピペリジニル〕ヘキシル、2,2−ジ
メチル−3−〔4−(2−メチル−3−フェニルプロピ
ル)−1−ピペリジニル〕プロピル、2−メチル−3−
(4−ベンジル−1−ピペリジニル)プロピル、3−
(4−ベンジル−1−ピペリジニル)プロピル、〔4−
(1−ピペリジニル)−1−ピペリジニル〕メチル、2
−〔4−(1−ピペリジニル)−1−ピペリジニル〕エ
チル、1−〔4−(1−ピペリジニル)−1−ピペリジ
ニル〕エチル、3−〔4−(1−ピペリジニル)−1−
ピペリジニル〕プロピル、4−〔3−(1−ピペリジニ
ル)−1−ピペリジニル〕ブチル、5−〔3−(1−ピ
ペリジニル)−1−ピペリジニル〕ペンチル、6−〔2
−(1−ピペリジニル)−1−ピペリジニル〕ヘキシ
ル、2,2−ジメチル−3−〔4−(1−ピペリジニ
ル)−1−ピペリジニル〕プロピル、2−メチル−3−
〔4−(1−ピペリジニル)−1−ピペリジニル〕プロ
ピル基等の、アルキル部分が炭素数1〜6の直鎖又は分
枝鎖状アルキル基であって、ピペリジン環上に置換基と
してピペリジニル基もしくはアルキル部分が炭素数1〜
6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基であるフェニルアルキ
ル基を有することのあるピペリジニルアルキル基を例示
できる。
【0009】低級アルケニル基としては、例えばビニ
ル、アリル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル
アリル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル基等の炭素数
2〜6の直鎖又は分枝鎖状アルケニル基を例示できる。
【0010】ハロゲン原子としては、例えば弗素原子、
塩素原子、臭素原子、沃素原子等を例示できる。
【0011】低級アルケニルオキシ基としては、例えば
ビニルオキシ、アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、3
−ブテニルオキシ、1−メチルアリルオキシ、2−ペン
テニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ基等の炭素数2〜
6の直鎖又は分枝鎖状アルケニルオキシ基を例示でき
る。
【0012】低級アルキニルオキシ基としては、例えば
エチニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニル
オキシ、3−ブチニルオキシ、1−メチル−2−プロピ
ニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオ
キシ基等の炭素数2〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキニル
オキシ基を例示できる。
【0013】低級アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基を
例示できる。
【0014】カルボキシ低級アルコキシ基としては、カ
ルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシ、1−カル
ボキシエトキシ、3−カルボキシプロポキシ、4−カル
ボキシブトキシ、1,1−ジメチル−2−カルボキシエ
トキシ、5−カルボキシペンチルオキシ、6−カルボキ
シヘキシルオキシ、2−メチル−3−カルボキシプロポ
キシ基等のアルコキシ部分が炭素数1〜6の直鎖又は分
枝鎖状アルコキシ基であるカルボキシアルコキシ基を例
示できる。
【0015】フェニル環上に置換基として低級アルキル
基を有することのあるフェニルアミノカルボニル低級ア
ルコキシ基としては、例えばフェニルアミノカルボニル
メトキシ、2−フェニルアミノカルボニルエトキシ、1
−フェニルアミノカルボニルエトキシ、3−フェニルア
ミノカルボニルプロポキシ、4−フェニルアミノカルボ
ニルブトキシ、1,1−ジメチル−2−フェニルアミノ
カルボニルエトキシ、5−フェニルアミノカルボニルペ
ンチルオキシ、6−フェニルアミノカルボニルヘキシル
オキシ、2−メチル−3−フェニルアミノカルボニルプ
ロポキシ、2−(3−メチルフェニル)アミノカルボニ
ルエトキシ、1−(4−メチルフェニル)アミノカルボ
ニルエトキシ、(2−メチルフェニル)アミノカルボニ
ルメトキシ、3−(2−エチルフェニル)アミノカルボ
ニルプロポキシ、4−(3−エチルフェニル)アミノカ
ルボニルブトキシ、1,1−ジメチル−2−(4−エチ
ルフェニル)アミノカルボニルエトキシ、5−(4−イ
ソプロピルフェニル)アミノカルボニルペンチルオキ
シ、6−(4−ヘキシルフェニル)アミノカルボニルヘ
キシルオキシ、(3,4−ジメチルフェニルアミノカル
ボニル)メトキシ、(2,6−ジメチルフェニルアミノ
カルボニル)メトキシ、(3,4,5−トリメチルフェ
ニルアミノカルボニル)メトキシ基等の、アルコキシ部
分が炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基であ
って、フェニル環上に炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状
アルキル基を1〜3個有することのあるフェニルアミノ
カルボニルアルコキシ基を例示できる。
【0016】低級アルカノイルオキシ基としては、例え
ばホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキ
シ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ペンタノイ
ルオキシ、ヘキサノイルオキシ基等の炭素数1〜6の直
鎖又は分枝鎖状アルカノイルオキシ基を例示できる。
【0017】置換基として低級アルキル基を有すること
のあるアミノ基としては、例えばアミノ、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミ
ノ、ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ペンチルアミ
ノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチルア
ミノ、ジヘキシルアミノ、N−メチル−N−エチルアミ
ノ、N−エチル−N−プロピルアミノ、N−メチル−N
−ブチルアミノ、N−メチル−N−ヘキシルアミノ基等
の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が1〜2
個置換していてもよいアミノ基を例示できる。
【0018】ヒドロキシ低級アルキル基としては、例え
ばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒド
ロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキ
シブチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、
5−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロキシヘキシル、2
−メチル−3−ヒドロキシプロピル基等のアルキル部分
が炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基であるヒ
ドロキシ低級アルキル基を例示できる。
【0019】置換基として水酸基もしくはフェニル基を
有することのある低級アルキレン基としては、メチレ
ン、エチレン、トリメチレン、2−メチルトリメチレ
ン、2,2−ジメチルトリメチレン、1−メチルトリメ
チレン、メチルメチレン、エチルメチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヒドロキシメ
チレン、2−ヒドロキシエチレン、1−ヒドロキシエチ
レン、2−ヒドロキシトリメチレン、3−ヒドロキシト
リメチレン、2−ヒドロキシテトラメチレン、3−ヒド
ロキシペンタメチレン、4−ヒドロキシヘキサメチレ
ン、フェニルメチレン、2−フェニルエチレン、1−フ
ェニルエチレン、1−フェニルトリメチレン、3−フェ
ニルテトラメチレン、4−フェニルペンタメチレン、5
−フェニルヘキサメチレン等の置換基として水酸基もし
くはフェニル基を有することのある炭素数1〜6の直鎖
又は分枝鎖状アルキレン基を例示できる。
【0020】カルボニル低級アルキル基としては、カル
ボニルメチル、2−カルボニルエチル、1−カルボニル
エチル、3−カルボニルプロピル、4−カルボニルブチ
ル、1,1−ジメチル−2−カルボニルエチル、5−カ
ルボニルペンチル、6−カルボニルヘキシル、2−メチ
ル−3−カルボニルプロピル基等のアルキル部分が炭素
数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基であるカルボニ
ルアルキル基を例示できる。
【0021】フェニル環上に置換基として低級アルキル
基を有することのあるフェノキシ低級アルキル基として
は、フェノキシメチル、2−フェノキシエチル、1−フ
ェノキシエチル、3−フェノキシプロピル、4−フェノ
キシブチル、1,1−ジメチル−2−フェノキシエチ
ル、5−フェノキシペンチル、6−フェノキシヘキシ
ル、2−メチル−3−フェノキシプロピル、2−(3−
メチルフェノキシ)エチル、1−(4−メチルフェノキ
シ)エチル、(2−メチルフェノキシ)メチル、3−
(2−エチルフェノキシ)プロピル、4−(3−エチル
フェノキシ)ブチル、1,1−ジメチル−2−(4−エ
チルフェノキシ)エチル、5−(4−イソプロピルフェ
ノキシ)ペンチル、6−(4−ヘキシルフェノキシ)ヘ
キシル、3,4−ジメチルフェノキシメチル、3,4,
5−トリメチルフェノキシメチル、2,5−ジメチルフ
ェノキシメチル基等のアルキル部分が炭素数1〜6の直
鎖又は分枝鎖状アルキル基であって、フェニル環上に炭
素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を1〜3個有
することのあるフェノキシアルキル基を挙げることがで
きる。
【0022】フェニル環上に置換基として低級アルコキ
シ基を有することのあるフェニル低級アルキル基として
は、例えばベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニ
ルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチ
ル、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル、5−フェ
ニルペンチル、6−フェニルヘキシル、2−メチル−3
−フェニルプロピル、2−(3−メトキシフェニル)エ
チル、1−(4−メトキシフェニル)エチル、2−メト
キシベンジル、3−(2−エトキシフェニル)プロピ
ル、4−(3−エトキシフェニル)ブチル、1,1−ジ
メチル−2−(4−エトキシフェニル)エチル、5−
(4−イソプロポキシフェニル)ペンチル、6−(4−
ヘキシルオキシフェニル)ヘキシル、3,4−ジメトキ
シベンジル、3,4,5−トリメトキシベンジル、2,
5−ジメトキシベンジル基等のアルキル部分が炭素数1
〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基であって、フェニル
環上に炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基を
1〜3個有することのあるフェニルアルキル基を挙げる
ことができる。
【0023】R3 及びR4 が之等の結合する窒素原子と
共に窒素原子もしくは酸素原子を介し又は介することな
く形成する飽和もしくは不飽和の複素環基としては、例
えばイミダゾリル基、ピペラジニル基、ピペリジニル
基、モルホリノ基、ピロリジニル基、1,4−ジアザビ
シクロ〔4,3,0〕ノニル基、1,4−ジアゼピニル
基、1,4−オキサゼピニル基、ホモピペラジニル基、
1,2,3,4−テトラヒドロキノリル基、1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリル基、1,2−ジヒド
ロキノリル基、1,2−ジヒドロイソキノリル基、イン
ドリニル基、インドリル基等を例示できる。
【0024】フェニル環上に置換基として低級アルキル
基、ハロゲン原子及び低級アルコキシ基よりなる群から
選ばれる置換基の1〜3個を有することのあるフェニル
低級アルコキシ基としては、例えばベンジルオキシ、2
−フェニルエトキシ、1−フェニルエトキシ、3−フェ
ニルプロポキシ、4−フェニルブトキシ、1,1−ジメ
チル−2−フェニルエトキシ、5−フェニルペンチルオ
キシ、6−フェニルヘキシルオキシ、2−メチル−3−
フェニルプロポキシ、3−メトキシベンジルオキシ、2
−(3,4−ジメトキシフェニル)エトキシ、1−(4
−エトキシフェニル)エトキシ、3−(2−プロポキシ
フェニル)プロポキシ、4−(3−ブトキシフェニル)
ブトキシ、1,1−ジメチル−2−(4−ペンチルオキ
シフェニル)エトキシ、5−(4−ヘキシルオキシフェ
ニル)ペンチルオキシ、6−(3,4,5−トリメトキ
シフェニル)ヘキシルオキシ、2−メチル−3−(2,
5−ジメトキシフェニル)プロポキシ、3−メチルベン
ジルオキシ、2−(3,4−ジメチルフェニル)エトキ
シ、1−(4−エチルフェニル)エトキシ、3−(2−
プロピルフェニル)プロポキシ、4−(3−ブチルフェ
ニル)ブトキシ、1,1−ジメチル−2−(4−ペンチ
ルフェニル)エトキシ、5−(4−ヘキシルフェニル)
ペンチルオキシ、6−(3,4,5−トリメチルフェニ
ル)ヘキシルオキシ、2−メチル−3−(2,5−ジメ
チルフェニル)プロポキシ、2−クロロベンジルオキ
シ、2−(3−クロロフェニル)エトキシ、1−(4−
クロロフェニル)エトキシ、3−(2−フルオロフェニ
ル)プロポキシ、4−(3−フルオロフェニル)ブトキ
シ、1,1−ジメチル−2−(4−フルオロフェニル)
エトキシ、5−(2−ブロモフェニル)ペンチルオキ
シ、6−(3−ブロモフェニル)ヘキシルオキシ、2−
メチル−3−(4−ブロモフェニル)プロポキシ、2−
ヨードベンジルオキシ、2−(3−ヨードフェニル)エ
トキシ、1−(4−ヨードフェニル)エトキシ、3−
(3,5−ジクロロフェニル)プロポキシ、4−(2,
6−ジクロロフェニル)ブトキシ、5−(3,4−ジク
ロロフェニル)ペンチルオキシ、6−(3,4−ジフル
オロフェニル)ヘキシルオキシ、2−メチル−3−
(3,5−ジブロモフェニル)プロポキシ、3,4,5
−トリクロロベンジルオキシ、3−メチル−4−クロロ
ベンジルオキシ、2−クロロ−6−メチルベンジルオキ
シ、2−メトキシ−3−クロロベンジルオキシ基等のフ
ェニル環上に置換基として炭素数1〜6の直鎖又は分枝
鎖状アルキル基、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の直鎖
又は分枝鎖状アルコキシ基なる群より選ばれた基を1〜
3個有することがあり、アルコキシ部分が炭素数1〜6
の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基であるフェニルアルコ
キシ基を例示できる。
【0025】低級アルカノイル基としては、例えばホル
ミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、ペンタノイル、ヘキサノイル基等の炭素数1〜6の
直鎖又は分枝鎖状アルカノイル基を例示できる。
【0026】R5 及びR6 が両者の結合する窒素原子と
共に窒素原子もしくは酸素原子を介し又は介することな
く形成する5員もしくは6員の複素環基としては、例え
ばピペラジニル基、ピペリジニル基、モルホリノ基、ピ
ロリジニル基等を挙げることができる。
【0027】低級アルキル基の1〜3個が置換した上記
複素環基としては、例えば4−メチル−1−ピペリジニ
ル、2−メチル−1−モルホリノ、2−メチル−1−ピ
ロリジニル、4−エチル−1−ピペラジニル、3−プロ
ピル−1−モルホリノ、4−イソプロピル−1−ピペリ
ジニル、3−ブチル−1−ピロリジニル、4−tert−ブ
チル−1−ピペラジニル、4−ペンチル−1−ピペリジ
ニル、3−ヘキシル−1−モルホリノ、3,4−ジメチ
ル−1−ピペラジニル、3,5−ジメチル−1−ピペリ
ジニル、2,4−ジメチル−1−ピペラジニル、3,
4,5−トリメチル−1−ピペラジニル基等の炭素数1
〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が1〜3個置換した
上記複素環基を例示できる。
【0028】R3 及びR4 が之等の結合する窒素原子と
共に形成する複素環基であって、該複素環上にフェニル
低級アルキル基、水酸基、低級アルキル基、フェニル環
上に置換基として低級アルキル基、ハロゲン原子及び低
級アルコキシ基なる群より選ばれた基を1〜3個有する
ことのあるフェニル低級アルコキシ基、フェニル基、低
級アルカノイル基及び基−(B)l NR5 6 (基中
B、l 、R5 及びR6 は前記に同じ)よりなる群から選
ばれた置換基の1〜3個が結合した基としては、例えば
4−フェニル−1−ピペラジニル、4−フェニル−1−
ピペリジニル、3−フェニルモルホリノ、2−フェニル
−1−ピロリジニル、4−ヒドロキシ−1−ピペラジニ
ル、6−フェニル−1−インドリル、4−フェニル−1
−ホモピペラジニル、4−ヒドロキシ−1−ピペリジニ
ル、2−ヒドロキシ−1−モルホリノ、3−ヒドロキシ
−1−ピロリジニル、5−ヒドロキシ−1−インドリ
ル、4−ヒドロキシ−1−ホモピペラジニル、4−ベン
ジル−1−ピペラジニル、4−ベンジル−1−ピペリジ
ニル、3−ベンジル−1−モルホリノ、2−ベンジル−
1−ピロリジニル、4−(1−フェニルエチル)−1−
ピペラジニル、5−ベンジル−1−インドリル、4−
(6−フェニルヘキシル)−1−ピペラジニル、4−
(2−フェニルエチル)−1−ピペラジニル、4−ベン
ジル−1−ホモピペラジニル、3−ベンジルチオモルホ
リノ、6−ベンジル−1−インドリル、4−(3−フェ
ニルプロピル)−1−ホモピペラジニル、4−(2−フ
ェニルエチル)−1−ピペリジニル、2−(3−フェニ
ルプロピル)−1−モルホリノ、3−(4−フェニルブ
チル)−1−ピロリジニル、4−(5−フェニルペンチ
ル)−1−ピペラジニル、4−(6−フェニルヘキシ
ル)−1−ピペリジニル、4−(1,1−ジメチル−2
−フェニルエチル)−1−ピペリジニル、4−(2−メ
チル−3−フェニルプロピル)−1−ピペラジニル、4
−メチル−1−ホモピペラジニル、4−メチル−1−ピ
ペラジニル、5,6−ジメチル−1−インドリル、3,
4−ジメチル−1−ピペラジニル、2,4−ジメチル−
1−ピペラジニル、4−メチル−1−ピペリジニル、
2,4,5−トリメチル−1−ピペラジニル、3−メチ
ル−1,4−ジアザビシクロ〔4,3,0〕−4−ノニ
ル、2−メチル−1−モルホリノ、2−メチル−1−ピ
ロリジニル、4−エチル−1−ピペラジニル、3−プロ
ピル−1−モルホリノ、4−イソプロピル−1−ピペリ
ジニル、3−ブチル−1−ピロリジニル、4−tert−ブ
チル−1−ピペラジニル、4−ペンチル−1−ピペリジ
ニル、3−ヘキシル−1−モルホリノ、2,6−ジメチ
ル−1−ピペリジニル、6−フェニル−1,2,3,4
−テトラヒドロキノリル、7−フェニル−1,2−ジヒ
ドロキノリル、6−フェニル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリル、7−フェニル−1,2−ジヒドロ
イソキノリル、5−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリル、6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロ
キノリル、7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリル、8−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロ
イソキノリル、6−ベンジル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロキノリル、8−ベンジル−1,2−ジヒドロキノ
リル、5−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリル、7−ベンジル−1,2−ジヒドロイソキノ
リル、6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノ
リル、8−メチル−1,2−ジヒドロキノリル、5−メ
チル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル、7
−メチル−1,2−ジヒドロイソキノリル、4−フェニ
ル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル、4−フェニル
−4−アセチル−1−ピペリジニル、2−ベンジルオキ
シ−1−イミダゾリル、3−ベンジルオキシ−1−ピペ
ラジニル、2−ベンジルオキシモルホリノ、3−ベンジ
ルオキシ−1−ピロリジニル、3−ベンジルオキシ−
1,4−ジアゼピニル、2−ベンジルオキシ−1,4−
オキサゼピニル、3−ベンジルオキシホモピペラジニ
ル、6−ベンジルオキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロキノリル、6−ベンジルオキシ−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリル、5−ベンジルオキシ−1,2
−ジヒドロキノリル、7−ベンジルオキシ−1,2−ジ
ヒドロイソキノリル、5−ベンジルオキシインドリニ
ル、4−ベンジルオキシ−1−インドリル、4−ベンジ
ルオキシ−1−ピペリジニル、4−(2−フェニルエト
キシ)−1−ピペリジニル、4−(1−フェニルエトキ
シ)−1−ピペリジニル、4−(3−フェニルプロポキ
シ)−1−ピペリジニル、4−(4−フェニルブトキ
シ)−1−ピペリジニル、4−(1,1−ジメチル−2
−フェニルエトキシ)−1−ピペリジニル、4−(5−
フェニルペンチルオキシ)−1−ピペリジニル、4−
(6−フェニルヘキシルオキシ)−1−ピペリジニル、
4−(2−メチル−3−フェニルプロポキシ)−1−ピ
ペリジニル、4−(4−メトキシベンジルオキシ)−1
−ピペリジニル、4−(3,4−ジクロロベンジルオキ
シ)−1−ピペリジニル、4−(2−フルオロベンジル
オキシ)−1−ピペリジニル、4−(4−メチルベンジ
ルオキシ)−1−ピペリジニル、4−(3−メチル−4
−クロロベンジルオキシ)−1−ピペリジニル、4−
(2−メトキシ−3−クロロベンジルオキシ)−1−ピ
ペリジニル、3−アセチル−1−イミダゾリル、4−ア
セチル−1−ピペラジニル、4−プロピオニル−1−ピ
ペラジニル、4−ブチリル−1−ピペリジニル、4−ホ
ルミル−1−ピペリジニル、3−ペンタノイルモルホリ
ノ、3−ヘキサノイル−1−ピロリジニル、3−アセチ
ル−1,4−ジアゼピニル、2−アセチル−1,4−オ
キサゼピニル、3−ホルミルホモピペラジニル、4−ア
セチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、6−
ホルミル−1,2−ジヒドロキノリル、6−ホルミル−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル、4−アセ
チル−1,2−ジヒドロイソキノリル、4−ホルミル−
1−インドリル、5−アセチル−1−インドリル、2−
(ジエチルアミノメチル)−1−ピロリジニル、2−
(1−ピロリジニルメチル)−1−ピロリジニル、2−
(モルホリノメチル)−1−ピロリジニル、2−〔(4
−メチル−1−ピペラジニル)メチル〕−1−ピロリジ
ニル、4−(ピロリジニルメチル)−1−ピペラジニ
ル、4−〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕−1−ピ
ペラジニル、4−(モルホリノメチル)−1−ピペラジ
ニル、4−(2−モルホリノエチル)−1−ピペラジニ
ル、3−モルホリノ−1−ピロリジニル、2−メチルア
ミノメチル−1−ピロリジニル、3−(1−ピロリジニ
ル)−1−ピロリジニル、3−(4−メチル−1−ピペ
ラジニル)−1−ピロリジニル、4−(1−ピロリジニ
ル)−1−ピペリジニル、3−〔2−(N−エチルアミ
ノ)エチル〕モルホリノ、4−(3−モルホリノプロピ
ル)−1−ホモピペラジニル、3−〔3−(1−ピロリ
ジニル)プロピル〕チオモルホリノ、4−(1−ピペリ
ジニル)−1−インドリニル、3−メチル−1−イミダ
ゾリル、4−エチル−1−イミダゾリル、3−プロピル
−1−イミダゾリル、4−ブチル−1−イミダゾリル、
3−ペンチル−1−イミダゾリル、4−ヘキシル−1−
イミダゾリル、2−ジエチルアミノメチル−1−イミダ
ゾリル、2−(2−ジメチルアミノエチル)−1−イミ
ダゾリル、4−(3−プロピルアミノプロピル)−1−
イミダゾリル、4−(4−n−ブチルアミノブチル)−
1−イミダゾリル、2−(5−ペンチルアミノペンチ
ル)−1−イミダゾリル、4−(6−ヘキシルアミノヘ
キシル)−1−イミダゾリル、4−メチルアミノ−1−
ピペリジニル、2−エチルアミノ−1−ピペラジニル、
3−ジエチルアミノモルホリノ、4−プロピルアミノ−
1−ピペリジニル、3−ジブチルアミノ−1−ピペリジ
ニル、4−ペンチルアミノ−1−ピペリジニル、2−ジ
ヘキシルアミノ−1−ピペリジニル、3−モルホリノ−
1−ピロリジニル、4−(1−ピペリジニル)−1−ピ
ペリジニル、3−〔(4−メチル−1−ピペラジニル)
メチル〕モルホリノ、3−〔(1−ピロリジニル)メチ
ル〕モルホリノ、3−〔(3,5−ジメチル−1−ピペ
リジニル)メチル〕モルホリノ、4−(1−ピロリジニ
ル)−1−ピペリジニル、4−(1−ピペリジニル)−
1−ピペリジニル基等のアルキル部分が炭素数1〜6の
直鎖又は分枝鎖状アルキル基であるフェニルアルキル
基、水酸基、炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル
基、フェニル環上に置換基として炭素数1〜6の直鎖又
は分枝鎖状アルキル基、ハロゲン原子及び炭素数1〜6
の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基なる群より選ばれた基
を1〜3個有することのあるアルコキシ部分が炭素数1
〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基であるフェニルア
ルコキシ基、フェニル基、炭素数1〜6の直鎖又は分枝
鎖状アルカノイル基及び基−(B)l NR5 6 (基中
B、l 、R5 及びR6 は前記に同じ)よりなる群から選
ばれた置換基が1〜3個置換した上記複素環基を例示す
ることができる。
【0029】低級アルキレン基としては、メチレン、エ
チレン、トリメチレン、2−メチルトリメチレン、2,
2−ジメチルトリメチレン、1−メチルトリメチレン、
メチルメチレン、エチルメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン基等の炭素数1〜6の直
鎖又は分枝鎖状アルキレン基を例示できる。
【0030】カルボスチリル骨格に置換する側鎖R2
び基R(即ち−O−A−NR3 4基)は、該骨格の
3、4、5、6、7及び8位に置換するものであるが、
該側鎖R2 と基−O−A−NR3 4 とは同時に同じ位
置に置換することはない。
【0031】上記一般式(1)で表わされるカルボスチ
リル誘導体は、種々の方法により製造できる。その例を
示せば、例えば下記反応式に示す各方法により製造する
ことができる。
【0032】
【化3】
【0033】〔式中R1 、R2 、R3 、R4 、A及びカ
ルボスチリル骨格の3,4位結合は前記に同じ。X1
ハロゲン原子を示す。〕 上記反応式−1によれば、一般式(2)の化合物と一般
式(3)の化合物との反応により目的とする一般式
(1′)の化合物を製造することができる。
【0034】一般式(2)の化合物と一般式(3)の化
合物との反応は、適当な不活性溶媒中又は無溶媒で、室
温〜約200℃、好ましくは約50〜120℃程度の温
度条件下に、約1〜24時間を要して実施される。ここ
で使用できる不活性溶媒としては、特に限定がなく、反
応に悪影響を与えないものであればよく、例えばジオキ
サン、テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、tert−ブタノール等の低
級アルコール類、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジ
メチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルリン酸
トリアミド(HMPA)の非プロトン性極性溶媒等を例
示できる。また、上記反応はより有利には、塩基性化合
物を脱ハロゲン化水素剤として用いて行なわれる。該塩
基性化合物としては、特に限定はなく公知のものを広く
使用できる。その例としては、例えば炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、等の無機塩
基性化合物、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、ピリジン、キノリン等の
有機塩基性化合物を例示できる。更に、上記反応は、必
要に応じて反応促進剤として、沃化カリウム、沃化ナト
リウム等の沃化アルカリ金属化合物を系内に添加して行
なうこともできる。
【0035】上記反応における一般式(2)の化合物と
一般式(3)の化合物との使用割合は、通常前者に対し
て後者を等モル〜過剰量、好ましくは等モル〜約5倍モ
ル量とされるのが適当である。
【0036】
【化4】
【0037】〔式中R1 、R2 、R3 、R4 、A及びカ
ルボスチリル骨格の3,4位結合は前記に同じ。X2
ハロゲン原子を示す。〕 この反応式−2に示す方法においては、一般式(4)の
化合物に、一般式(5)の化合物を反応させることによ
り、所望の一般式(1′)の化合物を収得できる。該反
応は、塩基性化合物を脱ハロゲン化水素剤として用い
て、適当な溶媒中、室温〜約200℃、好ましくは約5
0〜150℃程度の温度下で、約1〜15時間を要して
実施される。上記において、溶媒としては、反応に悪影
響を与えないものであれば特に限定がなく使用すること
ができる。その例としては、例えば前述した低級アルコ
ール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、DMF、DM
SO等やアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等
を例示することができる。また脱ハロゲン化水素剤とし
ても、特に限定がなく公知のものを広く使用できる。そ
の例としては、前述した各種の塩基性化合物のほか、例
えばナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイ
ド、カリウム−tert−ブトキシド、カリウムエトキサイ
ド、金属カリウム等を例示できる。上記反応においても
また、反応促進剤として、沃化カリウム、沃化ナトリウ
ム等の沃化アルカリ金属化合物を添加使用することがで
きる。上記反応における一般式(4)の化合物と一般式
(5)の化合物との使用割合は、通常前者1モル当た
り、後者を1モル程度以上、好ましくは1〜5モル量程
度とするのがよい。かくして一般式(1)の化合物を収
得できる。
【0038】
【化5】
【0039】〔式中R1 、R2 、R3 、R4 及びカルボ
スチリル骨格の3,4位結合は前記に同じ。X3 はハロ
ゲン原子を示し、Zは
【0040】
【化6】
【0041】(X3 は上記に同じ)を示す。〕 上記反応式−3において、一般式(4)の化合物と一般
式(6)のエピハロゲノヒドリンとの反応は、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエト
キサイド、水素化ナトリウム、金属ナトリウム、金属カ
リウム、ナトリウムアミド等の無機塩基性化合物、ピペ
リジン、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基性化
合物等の通常の塩基性化合物の存在下、無溶媒にて、又
は適当な溶媒、例えば前述した低級アルコール類、ケト
ン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、水等の不活性溶
媒中で行なわれる。一般式(6)の化合物の使用割合
は、一般式(4)の化合物に対して通常等モル〜過剰
量、好ましくは約5〜10倍モル量とするのがよい。反
応は、通常約0〜150℃程度、好ましくは約50〜1
00℃付近の温度にて進行する。上記反応によれば、一
般式(6)のエピハロヒドリンは、一般式(4)の化合
物の水酸基と反応して、通常該化合物に(2,3−エポ
キシ)プロポキシ基又は3−ハロゲノ−2−ヒドロキシ
プロポキシ基を与え、一般に反応生成物は、之等の混合
物として得られる。
【0042】かくして得られる反応生成物は、特に分離
精製することなく混合物のまま引続き一般式(3)のア
ミン誘導体との反応に供してもよく、また一般に用いら
れている精製法、例えば分別再結晶法、カラムクロマト
グラフィー等を適用して2,3−エポキシプロポキシ基
を有する化合物と3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロポ
キシ基を有する化合物とをそれぞれ分離精製した後、之
等をそれぞれ一般式(3)のアミン誘導体との反応に供
してもよい。
【0043】かかる反応生成物、即ち一般式(7)の化
合物の混合物又はそれらの分離精製物と一般式(3)の
アミン誘導体との反応は、無溶媒もしくは慣用の不活性
溶媒中で、室温〜200℃程度、好ましくは約60〜1
20℃程度で行なわれ、通常1時間〜24時間程度で完
結する。上記反応において不活性溶媒としては、特に限
定されず反応に悪影響を与えないものであればよく、例
えば前述したエーテル類、芳香族炭化水素類、低級アル
コール類、アセトニトリル、DMF、DMSO等を使用
できる。また上記反応においては、必要に応じて通常の
塩基性化合物を添加使用することもできる。該塩基性化
合物としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムア
ミド、水素化ナトリウム等の無機塩基性化合物、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、ピリジン、キノリン
等の有機塩基性化合物を例示できる。一般式(7)の化
合物に対する一般式(3)の化合物の使用割合は、通常
等モル〜過剰量、好ましくは等モル〜5倍モル程度とさ
れるのがよい。
【0044】
【化7】
【0045】〔式中R、R2 及びカルボスチリル骨格の
3,4位結合は前記に同じ。R1'は水素原子以外の前記
1 基を示し、またX4 はハロゲン原子を示す。〕 一般式(1b)の化合物と一般式(8)の化合物との反
応は、適当な溶媒中、塩基性化合物の存在下に行なうこ
とができる。ここで用いられる塩基性化合物としては、
例えば水素化ナトリウム、金属ナトリウム、金属カリウ
ム、ナトリウムアミド、カリウムアミド等を例示でき
る。また溶媒としては、ジオキサン、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、DMF、DMS
O、HMPA等を使用することができる。
【0046】一般式(1b)の化合物と一般式(8)の
化合物との使用割合は、特に限定がなく広い範囲内で適
宜選択することができるが、通常前者に対して後者を少
なくとも等モル量程度、好ましくは等モル量〜2倍モル
量程度とするのがよい。反応は、通常約0〜70℃程
度、好ましくは約0℃〜室温付近の温度下に進行し、一
般に約0.5〜15時間程度で終了する。
【0047】
【化8】
【0048】〔式中R1 、R2 、A、X1 及びカルボス
チリル骨格の3,4位結合は前記に同じ。R7 は低級ア
ルキル基、フェニル基、フェニル環上に置換基として低
級アルキル基を有することのあるフェノキシ低級アルキ
ル基、ヒドロキシ低級アルキル基又はフェニル環上に置
換基として低級アルコキシ基を有することのあるフェニ
ル低級アルキル基を示す。R7'はR7 と同一の基又は水
素原子を示す。〕 一般式(1d)の化合物と一般式(9)の化合物との反
応は、無溶媒で又は通常の不活性溶媒中で行なわれる。
用いられる不活性溶媒としては、反応に悪影響を与えな
い各種のもの、例えばジオキサン、THF、エチレング
リコールジメチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール
類、酢酸、酢酸エチル、DMF、DMSO、アセトン、
アセトニトリル、N−メチルピロリドン、HMPA等の
極性溶媒等を例示することができる。上記反応は、より
有利には塩基性化合物を脱酸剤として用いて実施され
る。ここで塩基性化合物としては、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムアミド、水素化ナ
トリウム等の無機塩基、ナトリウムエチラート、ナトリ
ウムメチラート等の金属アルコラート類、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、ピリジン、キノリン、1,
5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノネン−5(DB
N)、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセ
ン−7(DBU)、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,
2〕オクタン(DABCO)等の有機塩基等を例示でき
る。また、上記反応は、必要に応じて反応促進剤として
の例えば沃化ナトリウム、沃化カリウム等の沃化アルカ
リ金属化合物の存在下に行なうこともでき、更に反応系
内に沃化銅等のハロゲン化銅、銅粉等を添加することも
できる。
【0049】上記反応における一般式(1d)の化合物
と一般式(9)の化合物との使用割合は、特に限定され
ず、広範囲の中から適宜選択されるが、通常前者に対し
て後者を等モル〜過剰量、好ましくは等モル〜5倍モル
量程度とするのが望ましい。反応温度としては、特に限
定されるものではないが、通常室温付近〜200℃程
度、好ましくは60〜120℃程度の範囲から選択され
るのがよく、反応時間は一般に数時間〜30時間程度と
されるのが適当である。
【0050】
【化9】
【0051】〔式中R1 、R2 、A、X1 、X2 及びカ
ルボスチリル骨格の3,4位結合は前記に同じ。R8
フェニル低級アルキル基、水酸基、低級アルキル基、フ
ェニル環上に置換基として低級アルキル基、ハロゲン原
子及び低級アルコキシ基なる群より選ばれる基の1〜3
個を有することのあるフェニル低級アルコキシ基、フェ
ニル基、低級アルカノイル基及び−(B)l NR5 6
基(式中B、l 、R5 及びR6 は前記に同じ)から選ば
れる基を示し、mは0又は1〜3の整数を示す。〕 一般式(1d)の化合物と一般式(10)の化合物との
反応は、前記反応式−5に示した一般式(1d)の化合
物と一般式(9)の化合物との反応と同様の条件下に実
施することができる。
【0052】
【化10】
【0053】〔式中R1 、R2 、R8 、A、m、X1
2 及びカルボスチリル骨格の3,4位結合は前記に同
じ。Wは−(CH2 5 −基、−(CH2 6 −基、−
CH2−NH−(CH2 2 −基、−(CH2 2 −N
H−(CH2 3 −基、−(CH2 2 −O−(C
2 2 −基又は−(CH2 2 −O−(CH2 3
基を示し、R8 は之等各基のいずれかの水素原子と置換
するものとする。〕 一般式(1d)の化合物と一般式(11)の化合物との
反応は、前記反応式−5に示した一般式(1d)の化合
物と一般式(9)の化合物との反応と同様の条件下に実
施することができる。
【0054】かくして得られる一般式(1g)の化合物
において、Wが窒素原子且つmが0である化合物は、こ
れに一般式 R8'−X1 (12) 〔式中X1 は前記に同じ。R8'はフェニル低級アルキル
基、低級アルキル基、フェニル基又は−(B)l'NR5
6 基(式中B、R5 及びR6 は前記に同じ。l'は1を
示す)を示す。〕で表わされる化合物を反応させること
により、Wが窒素原子であり且つ該窒素原子上にR8'
が置換した対応する化合物(1g)に誘導することがで
きる。
【0055】この反応は、前記反応式−5に示した一般
式(1d)の化合物と一般式(9)の化合物との反応と
同様の条件下に行なうことができる。
【0056】また一般式(1g)の化合物において、W
が窒素原子且つmが0である化合物は、これに一般式 R8"−X5 (13) 〔式中R8"は低級アルカノイル基を示す。X5 は水酸基
を示す。〕で表わされる化合物(カルボン酸)を反応さ
せることにより、Wが窒素原子であり且つ該窒素原子上
にR8"が置換した対応する化合物(1g)に誘導するこ
とができる。
【0057】この反応は、通常のアミド結合生成反応に
従い行なうことができる。アミド結合生成反応として
は、公知のアミド結合生成反応の条件を広く適用するこ
とができる。例えば(イ)混合酸無水物法、即ち一般式
(13)の化合物(以下「カルボン酸(13)」とい
う)に、アルキルハロカルボン酸を反応させて混合酸無
水物とし、これに他方の原料とする化合物(1g)(以
下「アミン(1g)」という)を反応させる方法、
(ロ)活性エステル法、即ちカルボン酸(13)をp−
ニトロフエニルエステル、N−ヒドロキシコハク酸イミ
ドエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステ
ル等の活性エステルとし、これにアミン(1g)を反応
させる方法、(ハ)カルボジイミド法、即ちカルボン酸
(13)にアミン(1g)をジシクロヘキシルカルボジ
イミド、カルボニルジイミダゾール等の活性化剤の存在
下に縮合させる方法、(ニ)その他の方法としてカルボ
ン酸(13)を無水酢酸等の脱水剤によりカルボン酸無
水物とし、これにアミン(1g)を反応させる方法、カ
ルボン酸(13)と低級アルコールとのエステルにアミ
ン(1g)を高圧高温下に反応させる方法、カルボン酸
(13)の酸ハロゲン化物即ちカルボン酸ハライドにア
ミン(1g)を反応させる方法等を挙げることができ
る。
【0058】混合酸無水物法において用いられる混合酸
無水物は、通常のシヨツテン−バウマン反応により得ら
れ、これを通常単離することなくアミン(1g)と反応
させることにより目的の化合物が製造される。シヨツテ
ン−バウマン反応は塩基性化合物の存在下に行なわれ
る。用いられる塩基性化合物としては、シヨツテン−バ
ウマン反応に慣用の各種の化合物、例えばトリエチルア
ミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリ
ン、N−メチルモルホリン、DBN、DBU、DABC
O等の有機塩基性化合物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩
基性化合物等を例示できる。該反応は、通常約−20〜
100℃、好ましくは約0〜50℃において行なわれ、
反応時間は通常約5分〜10時間、好ましくは約5分〜
2時間である。
【0059】得られた混合酸無水物とアミン(1g)と
の反応は、通常約−20〜150℃、好ましくは約10
〜100℃において行なわれ、反応時間は通常約5分〜
10時間、好ましくは約5分〜5時間である。
【0060】混合酸無水物法は、一般に溶媒中で行なわ
れる。用いられる溶媒は、混合酸無水物法に慣用の各種
溶媒のいずれでもよい。具体的には塩化メチレン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
ジエチルエーテル、ジオキサン、THF、ジメトキシエ
タン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエス
テル類、DMF、DMSO、HMPA等の非プロトン性
極性溶媒等を例示できる。
【0061】混合酸無水物法において使用されるアルキ
ルハロカルボン酸としては、例えばクロロ蟻酸メチル、
ブロモ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エチ
ル、クロロ蟻酸イソブチル等を例示できる。該法におけ
るカルボン酸(13)、アルキルハロカルボン酸及びア
ミン(1g)の使用割合は、通常当モルずつとするのが
よいが、アミン(1g)に対してアルキルハロカルボン
酸及びカルボン酸(13)をそれぞれ1〜1.5倍モル
量使用してもよい。
【0062】またカルボン酸ハライドにアミン(1g)
を反応させる方法を採用する場合、該反応は塩基性化合
物の存在下に、適当な溶媒中で行なわれる。用いられる
塩基性化合物としては、公知のものを広く使用でき、例
えば上記シヨツテン−バウマン反応に用いられる塩基性
化合物の他に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸銀、ナトリウム
メチラート、ナトリウムエチラート等のアルカリ金属ア
ルコラート等を例示できる。また溶媒としては、例えば
上記混合酸無水物法に用いられるそれらと同様の各種の
溶媒の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、エチルセ
ロソルブ、メチルセロソルブ等のアルコール類、ピリジ
ン、アセトン、アセトニトリルや之等の混合溶媒等を挙
げることができる。
【0063】アミン(1g)とカルボン酸ハライドとの
使用割合としては、特に限定がなく広い範囲内で適宜選
択すればよいが、通常前者に対して後者を少なくとも等
モル量程度、好ましくは等モル〜約5倍モル量程度用い
るのがよい。該反応は、通常約−30〜180℃程度、
好ましくは約0〜150℃程度にて好ましく進行し、一
般に約5分〜30時間程度で完結する。
【0064】
【化11】
【0065】〔式中R1 、R2 、R3 、R4 、Z及びカ
ルボスチリル骨格の3,4位結合は前記に同じ。〕 一般式(4)の化合物と一般式(14)の化合物との反
応は、前記反応式−3に示した一般式(7)の化合物と
一般式(3)の化合物との反応と同様の条件下に行なう
ことができる。
【0066】
【化12】
【0067】〔式中R1 、R2 、X1 及びカルボスチリ
ル骨格の3,4位結合は前記に同じ。Aは低級アルキ
レン基及びR9 は低級アルキル基をそれぞれ示す。但
し、−ACOR9 基の炭素数は6を越えないものとす
る。〕 一般式(4)の化合物と一般式(15)の化合物との反
応は、前記反応式−1に示した一般式(2)の化合物と
一般式(3)の化合物との反応と同様の条件下に行なう
ことができる。
【0068】一般式(16)の化合物と一般式(17)
のヒドロキシアミンとの反応は、適当な不活性溶媒中、
塩基性化合物の存在下又は非存在下に行なうことができ
る。この際用いられる塩基性化合物としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等の無機塩基性化合物、ピペリジン、ピリジ
ン、トリエチルアミン、DBN、DBU、DABCO等
の有機塩基性化合物等を例示できる。また不活性溶媒と
しては、反応に悪影響を及ぼさないものであればいずれ
でもよく、例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等の低級アルコール類、ジオキサン、THF、ジ
エチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、
ピリジン、DMF、DMSO、HMPA等を例示でき
る。一般式(17)のヒドロキシアミンの使用量は、一
般式(16)の化合物に対して通常少なくとも等モル
量、好ましくは等モル〜約5倍モル量の範囲から選択す
るのがよい。反応温度は、通常室温〜約200℃、好ま
しくは約50〜150℃とするのがよく、一般に約1〜
10時間で反応は終了する。
【0069】かくして得られる一般式(18)の化合物
の還元反応は、適当な溶媒中、触媒の存在下に、接触水
素添加することにより行なうことができる。使用される
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない各種の不活性
溶媒から選択される。その例としては、例えば水、酢
酸、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のア
ルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素
類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサ
ン、THF、ジエチルエーテル等のエーテル類、酢酸エ
チル、酢酸メチル等のエステル類、DMF等の非プロト
ン性極性溶媒等を例示できる。また使用される触媒とし
ては、例えばパラジウム、パラジウム−黒、パラジウム
−炭素、白金、酸化白金、亜クロム酸銅、ラネーニッケ
ル等を例示できる。触媒の使用量としては、特に限定さ
れるものではないが、通常一般式(18)の化合物に対
して約0.02〜1倍重量程度とするのが適当である。
反応温度は通常約−20℃〜室温付近、好ましくは約0
℃〜室温付近とされ、水素圧力は通常約1〜10気圧程
度とされるのがよく、反応は一般に約0.5〜10時間
程度で終了する。
【0070】
【化13】
【0071】〔式中R、R1 及びR2 は前記に同じ。〕 一般式(1i)の化合物の還元反応には、通常の接触還
元条件が採用できる。ここで触媒としては、パラジウ
ム、パラジウム−炭素、プラチナ、ラネーニッケル等の
通常の接触還元用金属触媒をいずれも使用でき、その使
用量も通常の触媒量とすることができる。溶媒として
は、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ジオキサン、THF、ヘキサン、シクロヘキサン、
酢酸エチル等を例示できる。上記還元反応は、常圧及び
加圧下のいずれでも実施でき、通常常圧〜約20kg/
cm2 、好ましくは常圧〜約10kg/cm2 が好適に
採用できる。温度条件としては、通常約0〜150℃程
度、好ましくは室温〜100℃程度が採用され得る。
【0072】また、一般式(1j)の化合物の脱水素反
応は、適当な溶媒中、酸化剤を使用して行なわれる。用
いられる酸化剤としては、例えば2,3−ジクロロ−
5,6−ジシアノベンゾキノン、クロラニル(2,3,
5,6−テトラクロロベンゾキノン)等のベンゾキノン
類、N−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イ
ミド、臭素等のハロゲン化剤、二酸化セレン、パラジウ
ム−炭素、パラジウム黒、酸化パラジウム、ラネーニツ
ケル等の水素化触媒等を挙げることができる。ハロゲン
化剤の使用量としては、特に限定されず広い範囲内から
適宜選択すればよいが、通常一般式(1j)の化合物に
対して等モル〜5倍モル量程度、好ましくは等モル〜2
倍モル程度とするのがよい。また水素化触媒を用いる場
合には、通常の触媒量とするのがよい。溶媒としては、
例えばジオキサン、THF、メトキシエタノール、ジメ
トキシメタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クメン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素類、ブタノール、アミルアルコール、
ヘキサノール等のアルコール類、酢酸等の極性プロトン
溶媒類、DMF、DMSO、HMPA等の非プロトン性
極性溶媒類等を例示できる。反応は、通常室温〜300
℃程度、好ましくは室温〜200℃程度にて行なわれ、
一般に約1〜40時間程度で完結する。
【0073】上記各反応式に示す方法により所望の一般
式(1)で表わされるカルボスチリル誘導体を製造する
ことができる。
【0074】なお、一般式(1)で表わされる化合物の
うち、R1 が水素原子であり且つカルボスチリル骨格の
3,4位結合が二重結合である化合物は、下記反応式−
11に示すように、ラクタム−ラクチム型の互変異性を
とり得る。
【0075】
【化14】
【0076】〔式中R及びR2 は前記に同じ。〕 本発明の一般式(1)で表わされるカルボスチリル誘導
体のうち、塩基性基を有する化合物は、これに適当な酸
を作用させることにより容易に医薬的に許容される酸付
加塩とすることができる。該酸としては、例えば塩酸、
硫酸、リン酸、臭化水素酸等の無機酸、シユウ酸、マレ
イン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安
息香酸等の有機酸を挙げることができる。
【0077】また、本発明の一般式(1)で表わされる
カルボスチリル誘導体のうち、酸性基を有する化合物
は、これに適当な塩基性化合物を作用させることにより
容易に医薬的に許容される塩を形成させることができ
る。該塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等を挙げることができる。また沃
化メチル、塩化エチル等のハロゲン化アルキル等を作用
させたり、三級アミンと反応させることにより、四級塩
を形成させることもできる。
【0078】かくして得られる各々の工程での目的化合
物は、通常の分離手段により容易に単離精製することが
できる。該分離手段としては、例えば溶媒抽出法、希釈
法、再結晶法、カラムクロマトグラフイー、プレパラテ
イブ薄層クロマトグラフイー等を例示できる。
【0079】尚、本発明に利用される一般式(1)のカ
ルボスチリル誘導体は、光学異性体及び立体異性体も当
然に包含するものである。
【0080】上記一般式(1)で表わされるカルボスチ
リル誘導体の内には、種々の新規化合物が包含されてい
る。かかる新規な化合物は、より詳細には、下記一般式
(1A)、(1B)及び(1C)に分類される。
【0081】
【化15】
【0082】〔R1aは水素原子、低級アルキル基、フェ
ニル低級アルキル基又はフェニル基を示す。
【0083】R2 は水素原子、低級アルキル基、低級ア
ルケニル基、ハロゲン原子、低級アルキニルオキシ基、
低級アルケニルオキシ基、低級アルコキシ基、カルボキ
シ低級アルコキシ基、フェニル環上に置換基として低級
アルキル基を有することのあるフェニルアミノカルボニ
ル低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、水酸
基、置換基として低級アルキル基を有することのあるア
ミノ基又はヒドロキシ低級アルキル基を示す。
【0084】R3a及びR4aは、同一又は異なって、水素
原子、低級アルキル基、フェニル基、フェニル環上に置
換基として低級アルキル基を有することのあるフェノキ
シ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基又はフェ
ニル環上に置換基として低級アルコキシ基を有すること
のあるフェニル低級アルキル基を示す。
【0085】A1 は置換基としてフェニル基を有するこ
とのある低級アルキレン基を示す。
【0086】また、カルボスチリル骨格の3位及び4位
の炭素間結合は一重結合又は二重結合を示す。
【0087】但し、R1aが水素原子で、R2 がカルボス
チリル骨格の8位に置換する水酸基又は低級アルコキシ
基であり、A1 が非置換の低級アルキレン基の場合、基
−O−A−NR3a4aがカルボスチリル骨格の5位に置
換し、R3a及びR4aが同一又は異なって、水素原子、低
級アルキル基又はフェニル低級アルキル基であってはな
らない。またR2 が水素原子で、R1aが水素原子、低級
アルキル基又はフェニル低級アルキル基で、R3a及びR
4aが同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒ
ドロキシ低級アルキル基、フェニル環上に置換基として
低級アルコキシ基を有することのあるフェニル低級アル
キル基又はフェノキシ低級アルキル基で、A1 が非置換
の低級アルキレン基の場合、基−O−A1 −NR3a4a
は、カルボスチリル骨格の3位又は4位に置換するもの
とする。〕
【0088】
【化16】
【0089】〔式中R1aは水素原子、低級アルキル基、
フェニル低級アルキル基又はフェニル基を示す。
【0090】R2 は水素原子、低級アルキル基、低級ア
ルケニル基、ハロゲン原子、低級アルキニルオキシ基、
低級アルケニルオキシ基、低級アルコキシ基、カルボキ
シ低級アルコキシ基、フェニル環上に置換基として低級
アルキル基を有することのあるフェニルアミノカルボニ
ル低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、水酸
基、置換基として低級アルキル基を有することのあるア
ミノ基又はヒドロキシ低級アルキル基を示す。
【0091】A1 は置換基としてフェニル基を有するこ
とのある低級アルキレン基を示す。
【0092】R3b及びR4bは、之等の結合する窒素原子
と共にピペリジニル、モルホリノ、ピロリジニル、1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリル及びイミダゾリ
ル基からなる群から選ばれる複素環を形成し、該複素環
上にはフェニル低級アルキル基、水酸基、低級アルキル
基、フェニル環上に置換基として低級アルキル基、ハロ
ゲン原子及び低級アルコキシ基よりなる群から選ばれる
置換基の1〜3個を有することのあるフェニル低級アル
コキシ基、フェニル基、低級アルカノイル基及び基−
(B)l NR5 6 (Bは低級アルキレン基を、l は0
又は1を示し、R5及びR6 はそれぞれ低級アルキル基
を示すか、両者の結合する窒素原子と共に窒素原子もし
くは酸素原子を介し又は介することなく飽和の5員もし
くは6員複素環を形成する基を示し、該複素環基上には
低級アルキル基の1〜3個が置換されていてもよい)よ
りなる群から選ばれた置換基の1〜3個が結合していて
もよい。
【0093】また、カルボスチリル骨格の3位及び4位
の炭素間結合は一重結合又は二重結合を示す。
【0094】但し、R1 が水素原子、低級アルキル基又
はフェニル低級アルキル基で、A1 が非置換の低級アル
キレン基で、R2 が水素原子、カルボスチリル骨格の4
位に位置する低級アルキル基又はカルボスチリル骨格の
5〜8位のいずれかに位置するハロゲン原子で、且つR
3b及びR4bが之等の結合する窒素原子と共に基
【0095】
【化17】
【0096】(R7 は水素原子、水酸基又は低級アルカ
ノイル基及びR8 はフェニル低級アルキル基又はフェニ
ル基を示す)を形成する場合、基−O−A1 −NR3b
4bはカルボスチリル骨格の3位又は4位に置換するもの
とする。またR1 が水素原子、低級アルキル基又はフェ
ニル低級アルキル基で、A1 が非置換の低級アルキレン
基で、R2 が水素原子で、且つR3b及びR4bが置換基と
してフェニル基、低級アルキル基又はフェニル低級アル
キル基を有することのあるモルホリノ基もしくはピロリ
ジニル基又は置換基として低級アルキル基を有すること
のあるピペリジニル基の場合、基−O−A1 −NR3b
4bはカルボスチリル骨格の3位又は4位に置換するもの
とする。〕
【0097】
【化18】
【0098】〔式中R1bはピペリジン環上に置換基とし
てピペリジニル基又はフェニル低級アルキル基を有する
ことのあるピペリジニル低級アルキル基を示す。〕 上記一般式(1A)、(1B)及び(1C)で表わされ
るカルボカチリル誘導体は、本発明の抗不整脈剤有効成
分化合物として用いられるのみならず、例えば中枢神経
抑制作用及び抗ヒスタミン作用を有しており、中枢神経
抑制剤及び抗ヒスタミン剤として有用である。
【0099】上記カルボスチリル誘導体は、殊に中枢神
経抑制剤として次の特徴を備えている。即ち、該化合物
は長期間単独隔離マウスの闘争行動抑制作用が強く、こ
の効果は従来この作用が強いとされているジアゼパムに
比しても顕著である。従って、之等の誘導体は特に静穏
薬、抗不安薬、抗躁うつ病薬として優れている。また、
上記化合物は各種麻酔薬及び睡眠薬等の麻酔及び睡眠増
強作用が強く、上記マウス闘争行動抑制効果が強いこと
と併せて、前麻酔薬、睡眠導入薬としても優れている。
【0100】更に上記カルボスチリル誘導体は中枢神経
抑制作用として筋弛緩作用、眼瞼下垂作用、体温降下作
用、自発運動抑制作用、嗅球摘出ラット(OBラット)
情動過多抑制作用、抗メタンフェタミン作用、メタンフ
ェタミン群毒性低下作用、鎮痛作用、抗エピネフリン作
用等を有しているが、抗コリン作用、心臓抑制作用及び
カタレプシー誘発作用は極めて弱い。従って、これを有
効成分とする中枢神経抑制剤は、従来の中枢神経抑制剤
に見られる副作用、例えばのどの渇き、便秘、頻脈、パ
ーキンソニズム及び運動性ジスキネージァ等を殆んど有
さないものであり、例えば中枢神経弛緩薬、睡眠導入
薬、手術前薬、抗分裂病薬、鎮静及び静穏薬、抗不安
薬、抗躁うつ病薬、解熱鎮痛薬、降圧薬等として有効で
ある。
【0101】また、上記一般式(1A)〜(1C)で表
わされるカルボスチリル誘導体は、抗ヒスタミン剤とし
て次の特徴を備えている。即ち、一般に抗ヒスタミン剤
は、グッドマン・ギルマン 薬理書[上]薬物治療の基
礎と臨床、第781〜835頁、広川書店発行(197
4年)、新応用薬理学 羽野寿著、第307〜319
頁、永井書店(1970年)発行、新薬と臨床、第20
巻、第11号、第129〜133頁(1971年)及び
基礎と臨床、第10巻、第10号、第17〜27頁(1
976年)にも記載されている通り、アレルギーの抗原
抗体反応による結合型ヒスタミンの遊離を抑制するので
はなく、遊離した活性型ヒスタミンとヒスタミン受容体
との結合を阻止(競合的拮抗)して、抗ヒスタミン作用
を発現するものである。それ故、上記化合物を有効成分
とする抗ヒスタミン剤は、ヒスタミンとヒスタミン受容
体との結合に起因する種々の疾病、例えばくしゃみ、鼻
水、目と鼻と喉のかゆみ等の呼吸気道のアレルギー症
状、枯草熱、花粉症、急性ジンマシン(かゆみ、浮腫、
発赤等)、血管浮腫、掻痒症、アトピー性皮膚炎、昆虫
の刺傷、ウルシかぶれ等の接触性皮膚炎、血清病の際の
ジンマシンや浮腫性障害、アレルギー性鼻炎、アレルギ
ー性結膜炎や角膜炎等のアレルギー性疾患の治療薬又は
予防薬として有効である。更に上記抗ヒスタミン剤はヒ
スタミン以外のオータコイド類が重要な役割を果してい
ると思われる全身性アナフィラキシーを治療する際に、
補助薬としても用いることができ、加えて胃の酸分泌能
を測定するための診断薬としても利用することができ
る。
【0102】更に、上記一般式(1A)〜(1C)で表
わされるカルボスチリル誘導体及びその塩は、心筋の収
縮を増強する作用(陽性変力作用)、冠血流量増加作
用、降圧作用、ノルエピネフィリンによる血管収縮抑制
作用及び消炎作用を有しており、例えばうっ血性心不
全、僧帽弁膜症、心房性細動、粗動、発作性心房性頻脈
等の各種心臓疾患の治療のための強心剤、降圧剤及び消
炎剤として有用である。特に上記化合物及びその塩は、
優れた陽性変力作用、冠血流量増加作用、降圧作用等を
奏する半面、心拍数の増加作用は殆んど有していない点
において特徴づけられる。
【0103】一般式(1)の化合物及びその塩は、通常
一般的な医薬製剤の形態で用いられる。製剤は通常使用
される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面
活性剤、滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤を用いて調整
される。この医薬製剤としては各種の形態が治療目的に
応じて選択でき、その代表的なものとして錠剤、丸剤、
散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐
剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)等が挙げられる。
【0104】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
して例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿
素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロ
ース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノー
ル、単シロツプ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶
液、カルボキシメチルセルロース、セラツク、メチルセ
ルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の
結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテ
ン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシ
ウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセ
リド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、
カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アン
モニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進
剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳
糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸
着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエ
チレングリコール等の滑沢剤等を使用できる。さらに錠
剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣
錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フイルムコーテイング
錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0105】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
して例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化
植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム
末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、
ラミナラン、カンテン等の崩壊剤等を使用できる。
【0106】坐剤の形態に成形するに際しては、担体と
して例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級ア
ルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半
合成グリセライド等を使用できる。
【0107】カプセル剤は、常法に従い通常本発明化合
物又はその塩を上記で例示した各種の担体と混合して硬
質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填して調整さ
れる。
【0108】注射剤として調整される場合、液剤、乳剤
及び懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ま
しく、これらの形態に成形するに際しては、希釈剤とし
て例えば水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピ
レングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコー
ル、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を使用でき
る。なお、この場合等張性の溶液を調整するに充分な量
の食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に含
有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無
痛化剤等を添加してもよい。更に必要に応じて着色剤、
保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬製
剤中に含有せしめてもよい。
【0109】本発明の抗不整脈剤中に含有されるべき一
般式(1)の化合物又はその塩の量としては、特に限定
されず広範囲に適宜選択されるが、通常医薬製剤中に1
〜70重量%、好ましくは1〜30重量%とするのがよ
い。
【0110】本発明抗不整脈剤の投与方法は特に制限が
なく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、
疾患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、
液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤は経口投与
される。注射剤は単独で又はブドウ糖、アミノ酸等の通
常の補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応じて
単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。
坐剤は直腸内投与される。
【0111】本発明抗不整脈剤の投与量は、用法、患者
の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等により適宜選
択されるが、通常有効成分である本発明化合物又はその
塩の量が1日当り体重1kg当り約0.1〜10mg程
度とするのがよい。また、投与単位形態中に有効成分を
2〜200mg含有せしめるのがよい。
【0112】
【実施例】以下に本発明抗不整脈剤有効成分化合物(一
般式(1)のカルボスチリル誘導体)の製造例を実施例
として挙げ、次いで本発明抗不整脈剤の製剤例及び上記
有効成分化合物につき行なわれた薬理試験例を挙げる。
【0113】実施例1 8−クロロプロポキシカルボスチリル1.3g、4−ベ
ンジルオキシピペリジン1.5g、ジイソプロピルエチ
ルアミン1.5ml及びNaI1.3gをDMF30m
lに懸濁させ、油浴上100℃で2時間加熱撹拌後、溶
媒を留去し、残渣を塩化メチレンで抽出した。有機層を
水洗、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液;塩化メチレン:メタノー
ル=50:1)にて精製し、溶媒を留去後、残渣を塩酸
塩とし、エタノール−ジエチルエーテルより再結晶し
て、無色粉末の8−〔3−(4−ベンジルオキシ−1−
ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボ
スチリル・塩酸塩1.15g得た。融点:162〜16
4℃(分解)。
【0114】実施例2〜75 実施例1と同様にして、適当な出発原料を用いて、下記
第1表に示す各化合物を得た。
【0115】また、得られた各化合物の内のある種のも
のにつき、測定したNMR分析結果を第2表に示す。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】
【表3】
【0119】
【表4】
【0120】
【表5】
【0121】
【表6】
【0122】
【表7】
【0123】
【表8】
【0124】
【表9】
【0125】
【表10】
【0126】
【表11】
【0127】
【表12】
【0128】
【表13】
【0129】
【表14】
【0130】
【表15】
【0131】
【表16】
【0132】
【表17】
【0133】
【表18】
【0134】
【表19】
【0135】
【表20】
【0136】
【表21】
【0137】
【表22】
【0138】
【表23】
【0139】
【表24】
【0140】
【表25】
【0141】
【表26】
【0142】
【表27】
【0143】
【表28】
【0144】
【表29】
【0145】実施例76 60%油性水素化ナトリウム0.2gをDMF15ml
に懸濁させ、これに7−〔3−(4−ベンジル−1−ピ
ペリジニル)プロポキシ〕カルボスチリル・塩酸塩1.
0gを加え、室温で20分間撹拌した。次にヨウ化メチ
ル0.15mlを氷水浴上で冷却撹拌下に加え、添加終
了後、室温で14時間撹拌した。反応液を水中にあけ、
酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗し、飽和食塩水で洗
浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;塩化
メチレン:メタノール=50:1)にて精製し、更に溶
媒を留去後、残渣を塩酸塩とし、エタノールより再結晶
して、白色粉末としての1−メチル−7−〔3−(4−
ベンジル−1−ピペリジニル)プロポキシ〕カルボスチ
リル・塩酸塩0.25gを得た。
【0146】融点:184−186℃。
【0147】実施例77及び78 実施例76と同様にして、適当な出発原料を用いて、前
記実施例3、8、10〜13、16、19及び20の各
化合物並びに下記第3表に示す実施例77及び78の各
化合物を得た。
【0148】
【表30】
【0149】実施例79 4−ヒドロキシ−3−n−ブチル−1−フェニルカルボ
スチリル1.42g、カリウム tert−ブトキシド1.
2g及びジメチルアミノエチルクロリド・塩酸塩0.7
gのtert−ブタノール30ml溶液を10時間加熱還流
させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、水洗
後、乾燥し、溶媒を留去した。蓚酸を用いて蓚酸塩と
し、エタノールより再結晶して、0.75gの4−(2
−ジメチルアミノエトキシ)−3−n−ブチル−1−フ
ェニルカルボスチリル・蓚酸塩を得た。
【0150】融点:207.5−208℃(分解) 性状:無色針状晶 上記実施例79と同様にして、前記実施例1〜18及び
20〜75の各化合物を得た。
【0151】実施例80 8−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル10
gを、金属ナトリウム1.5g及びエタノール100m
lから調整したNaOEt溶液に懸濁させ、これにエピ
クロロヒドリン24mlを加え、4時間加熱還流させ
た。水及びヘキサンを加え、結晶を濾取し、水洗、乾燥
後、粗結晶10.5gを得た。
【0152】このうち10gをアセトニトリル100m
l及び4−ベンジルピペリジン25g中に懸濁させ、6
時間加熱還流させ、水を加えて結晶を濾取し、水洗し
た。希塩酸水中で加熱し、不溶物を熱時濾過し、冷却
後、析出した結晶を濾取した。これを水−エタノールよ
り再結晶して、8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペリ
ジニル)−2−ヒドロキシプロポキシ〕3,4−ジヒド
ロカルボスチリル・塩酸塩を淡黄色粉末として1.3g
得た。
【0153】融点:228−232℃(分解)。
【0154】実施例81 8−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル5.
0g、モノクロロアセトン2.7ml及び炭酸カリウム
4.7gのアセトン50ml溶液を4時間加熱還流させ
た。溶媒を留去し、ジクロロメタンで抽出した。水洗、
乾燥後、溶媒を留去し、8−アセチルメトキシ−3,4
−ジヒドロカルボスチリル7.0gを得た。
【0155】このものをピリジン30mlに溶かし、塩
酸ヒドロキシアミン3.0gを加え、3時間加熱還流さ
せた。ピリジンを留去し、ジクロロメタンで抽出し、硫
酸銅水溶液及び水で順次洗浄後、乾燥し、溶媒を留去し
て、8−(2−ヒドロキシイミノプロポキシ)−3,4
−ジヒドロカルボスチリル5.4gを得た。
【0156】このものはsyn-及びanti- 体の混合物であ
り、これを精製することなく、次いで酢酸50ml中、
PtO2 0.3gを用いて接触還元を行なった。触媒を
濾取後、溶媒を留去し、残渣をジクロロメタンで抽出し
た。希水酸化ナトリウム水溶液及び水で順次洗浄後、乾
燥し、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液:塩化メチレン〜塩化メチレン:メ
タノール=10:1)にて精製した後、蓚酸塩とし、水
−メタノールから再結晶して、8−(2−アミノプロポ
キシ)−3,4−ジヒドロカルボスチリル・蓚酸塩0.
25gを得た。
【0157】融点:210−211℃ 性状:白色粉末。
【0158】実施例82 8−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル10
g及び4−ベンジル−1−(2,3−エポキシプロピ
ル)ピペリジン33gのアセトニトリル100ml溶液
を6時間加熱還流させた。反応混合物に水を加えて結晶
を濾取し、水洗した。希塩酸水中で加熱し、不溶物を熱
時濾過し、冷却後、析出した結晶を濾取した。これを水
−エタノールより再結晶して、8−〔3−(4−ベンジ
ル−1−ピペリジニル)−2−ヒドロキシプロポキシ〕
3,4−ジヒドロカルボスチリル・塩酸塩1.2gを得
た。
【0159】融点:228−232℃(分解) 性状:淡黄色粉末状。
【0160】製剤例1 8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒ ドロカルボスチリル 5mg デンプン 132mg マグネシウムステアレート 18mg 乳 糖 45mg 計 200mg 常法により1錠中、上記組成物の錠剤を製造した。
【0161】製剤例2 8−〔3−(4−ベンジルオキシ−1−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4 −ジヒドロカルボスチリル 10mg デンプン 127mg マグネシウムステアレート 18mg 乳 糖 45mg 計 200mg 常法により1錠中、上記組成物の錠剤を製造した。
【0162】製剤例3 8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒ ドロカルボスチリル 500mg ポリエチレングリコール(分子量:4000) 0.3g 塩化ナトリウム 0.9g ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 0.4g メタ重亜硫酸ナトリウム 0.1g メチル−パラベン 0.18g プロピル−パラベン 0.02g 注射用蒸留水 100ml 上記パラベン類、メタ重亜硫酸ナトリウム及び塩化ナト
リウムを撹拌しながら80℃で上記の蒸留水に溶解す
る。得られた溶液を40℃まで冷却し、本発明化合物、
ポリエチレングリコール及びポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエートを順次溶解させ、次にその溶液に注
射用蒸留水を加えて最終の容量に調製し、適当なフイル
ターペーパーを用いて滅菌濾過することにより滅菌して
1mlずつアンプルに分注し、注射剤を調製する。
【0163】薬理試験例 平岡等〔Circ.Res.,第48巻、第510−518頁
(1980年)〕が、イヌ心室筋に用いた方法に準じ
て、この試験を行なった。
【0164】即ち、ネコ(体重1.5〜5KG)をケタ
ミン30mg/KGの筋肉内注射とペントバルビタール
20mg/kgの腹腔内投与により麻酔させた後、心臓
を冷やしたタイロード液[NaCl137ミリモル、N
aHCO3 15.9ミリモル、グルコース5.5ミリモ
ル、MgCl2 1.0ミリモル、NaH2 PO4 0.4
2ミリモル、KCl2.7ミリモル及びCaCl2 1.
8ミリモル]中に摘出した。常法に従い右心室の乳頭筋
を摘出し、タイロード液で満たしたマグナス装置に吊し
た。タイロード液を酸素95%及び二酸化炭素5%の混
合ガスで爆気し、温度を37℃に維持した。静止張力は
0.5kgに合わせた。0.5Hzの頻度で電気刺激を
加えながら、約30分間標本の安定化を図った。刺激を
止め、タイロード液をKフリーのタイロード液で置換し
た。その30分後、K及びCaフリーのタイロード液に
置換し、更に30分後、Kフリー且つCa(3.6ミリ
モル)のタイロード液で置換した。10分後より5分毎
に刺激間隔320m sec で10回トレイン刺激を与える
と、約半数例で刺激停止後に後収縮が認められた。電気
刺激による収縮及び後収縮が一定した後、供試化合物を
20分間隔で累積的に投与し、10回目の収縮(第4表
中「LC*」として示す)及び1回目の後収縮(第4表
中「A−1*」として示す)に対する作用を検討した。
【0165】供試化合物として、下記各化合物を用い
て、得られた結果を第4表に示す。
【0166】〈供試化合物〉 1 8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペリジニル)プ
ロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル・塩酸塩 2 8−〔3−(N−メチル−N−フェニルアミノ)プ
ロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル・蓚酸塩 3 1−メチル−8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペ
リジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチ
リル・蓚酸塩 4 1−ベンジル−6−〔3−(4−ベンジル−1−ピ
ペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボス
チリル・蓚酸塩 5 1−メチル−7−〔3−(4−ベンジル−1−ピペ
リジニル)プロポキシ〕カルボスチリル・塩酸塩 6 8−フルオロ−4−〔3−(4−ベンジル−1−ピ
ペリジニル)プロポキシ〕カルボスチリル・塩酸塩 7 8−プロパルギルオキシ−5−〔3−(4−ベンジ
ル−1−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒド
ロカルボスチリル・塩酸塩 8 1−フェニル−3−n−ブチル−4−(3−ジメチ
ルアミノプロポキシ)カルボスチリル・蓚酸塩 9 8−〔4−(4−ベンジル−1−ピペリジニル)ブ
トキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル・蓚酸塩 10 8−(3−n−ブチルアミノプロポキシ)−3,
4−ジヒドロカルボスチリル・蓚酸塩 11 8−〔3−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニ
ル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル・
塩酸塩 12 5−アリルオキシ−8−〔3−(4−ベンジル−
1−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル・塩酸 塩 13 8−〔3−{N−メチル−N−〔2−(3,4−
ジメトキシフェニル)エチル〕アミノ}プロポキシ〕−
3,4−ジヒドロカルボスチリル・蓚酸塩 14 5−プロポキシ−8−〔3−(4−ベンジル−1
−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカル
ボスチリル・塩酸塩 15 5−カルボキシメトキシ−8−〔3−(4−ベン
ジル−1−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル・塩酸塩 16 5−(2,6−ジメチルフェニルアミノカルボキ
ニルメトキシ)−8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペ
リジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチ
リル・塩酸塩 17 5−ヒドロキシ−8−〔3−(4−ベンジル−1
−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカル
ボスチリル・塩酸塩 18 8−〔3−(2,6−ジメチル−1−ピペリジニ
ル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル 19 3−ジエチルアミノ−8−〔3−(4−ベンジル
−1−ピペリジニル)プロポキシ〕カルボスチリル・フ
マール酸塩 20 8−〔3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プ
ロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル・2塩酸
塩 21 8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペラジニル)
プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル・2塩
酸塩 22 8−{3−〔2−(1−ピロリジニルメチル)−
1−ピロリジニル〕プロポキシ}−3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル・2蓚酸塩 23 8−{3−〔3−モルホリノ−1−ピロリジニ
ル〕プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル・
2蓚酸塩 24 8−〔3−(4−フェニルメトキシ−1−ピペリ
ジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリ
ル・塩酸塩 25 8−{3−〔4−(1−ピペリジニル)−1−ピ
ペリジニル〕プロポキシ}−3,4−ジヒドロカルボス
チリル・2塩酸塩 26 8−〔3−(1,2,3,4−テトラヒドロルイ
ソキノリン−2−イル)プロポキシ〕−3,4−ジヒド
ロカルボスチリル・塩酸塩 27 8−{3−〔3−(4−メチル−1−ピペリジニ
ルメチル)−1−モルホリノ〕プロポキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル・3塩酸塩 28 8−{3−〔3−(1−モルホリノメチル)−1
−モルホリノ〕プロポキシ}−3,4−ジヒドロカルボ
スチリル・2塩酸塩 29 8−{3−〔3−(1−ピロリジニルメチル)−
1−モルホリノ〕プロポキシ}−3,4−ジヒドロカル
ボスチリル・2塩酸塩 30 8−〔3−(4−ジエチルアミノ−1−ピペリジ
ニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル
・2フタール酸塩 31 8−{3−〔3−(3,5−ジメチル−1−ピペ
リジニルメチル)−1−モルホリノ〕プロポキシ〕−
3,4−ジヒドロカルボスチリル・2塩酸塩 32 8−{3−〔4−(1−ピロリジニル)−1−ピ
ペリジニル〕プロポキシ}−3,4−ジヒドロカルボス
チリル・2塩酸塩 33 8−{3−〔2−(2,6−ジメチルフェノキ
シ)−1−メチルエチルアミノ〕プロポキシ〕−3,4
−ジヒドロカルボスチリル・蓚酸塩 34 8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペリジニル)
−2−ヒドロキシプロポキシ〕−3,4−ジヒドロカル
ボスチリル・塩酸塩 35 8−(2−アミノプロポキシ)−3,4−ジヒド
ロカルボスチリル・蓚酸塩 36 8−{3−〔4−(4−メチルフェニル)メトキ
シ−1−ピペリジニル〕プロポキシ}−3,4−ジヒド
ロカルボスチリル・蓚酸塩 37 7−アリル−8−{3−〔4−(1−ピペリジニ
ル)−1−ピペリジニル〕プロポキシ〕−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル・2塩酸塩 38 7−n−プロピル−8−{3−〔4−(1−ピペ
リジニル)−1−ピペリジニル〕プロポキシ}−3,4
−ジヒドロカルボスチリル・2塩酸塩 39 8−{3−〔4−(2−フルオロフェニル)メト
キシ−1−ピペリジニル〕プロポキシ〕−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル・蓚酸塩 40 8−{3−〔4−(4−メトキシフェニル)メト
キシ−1−ピペリジニル〕プロポキシ}−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル・蓚酸塩 41 8−〔3−(4−ベンジル−1−ピペリジニル〕
−2−メチルプロポキシ}−3,4−ジヒドロカルボス
チリル・塩酸塩 42 8−〔3−(4−フェニル−4−ヒドロキシ−1
−ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカル
ボスチリル・フマール酸塩 43 8−〔3−(4−フェニル−4−アセチル−1−
ピペリジニル)プロポキシ〕−3,4−ジヒドロカルボ
スチリル・フマール酸塩 44 7−(1−ヒドロキシエチル)−8−〔3−(4
−フェニルメトキシ−1−ピペリジニル)プロポキシ〕
−3,4−ジヒドロカルボスチリル・蓚酸塩 45 8−〔2−(4−メチル−1−ピペラジニル)カ
ルボニルエトキシ〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル
・蓚酸塩
【0167】
【表31】
【0168】
【表32】
【0169】
【表33】
【0170】
【表34】
【0171】
【表35】
【0172】
【表36】
【0173】
【表37】
【0174】
【表38】
【0175】
【表39】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/495 ABP ABU AEM 31/535 AAE C07D 401/12 211 413/12 215 // C07D 215/22 215/26

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中R1 は水素原子、低級アルキル基、フェニル低級
    アルキル基、フェニル基又はピペリジン環上に置換基と
    してピペリジニル基もしくはフェニル低級アルキル基を
    有することのあるピペリジニル低級アルキル基を示す。
    2 は水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、
    ハロゲン原子、低級アルキニルオキシ基、低級アルケニ
    ルオキシ基、低級アルコキシ基、カルボキシ低級アルコ
    キシ基、フェニル環上に置換基として低級アルキル基を
    有することのあるフェニルアミノカルボニル低級アルコ
    キシ基、低級アルカノイルオキシ基、水酸基、置換基と
    して低級アルキル基を有することのあるアミノ基又はヒ
    ドロキシ低級アルキル基を示す。Rは水素原子又は基−
    O−A−NR3 4 を示す。該基においてAは置換基と
    して水酸基もしくはフェニル基を有することのある低級
    アルキレン基又はカルボニル低級アルキル基を示す。R
    3 及びR4 は、同一又は異なって、水素原子、低級アル
    キル基、フェニル基、フェニル環上に置換基として低級
    アルキル基を有することのあるフェノキシ低級アルキル
    基、ヒドロキシ低級アルキル基又はフェニル環上に置換
    基として低級アルコキシ基を有することのあるフェニル
    低級アルキル基を示すか、或いは之等の結合する窒素原
    子と共に窒素原子もしくは酸素原子を介し又は介するこ
    となく飽和もしくは不飽和の複素環を形成してもよく、
    該複素環上にはフェニル低級アルキル基、水酸基、低級
    アルキル基、フェニル環上に置換基として低級アルキル
    基、ハロゲン原子及び低級アルコキシ基よりなる群から
    選ばれる置換基の1〜3個を有することのあるフェニル
    低級アルコキシ基、フェニル基、低級アルカノイル基及
    び基−(B)l NR5 6 (Bは低級アルキレン基を、
    l は0又は1を示し、R5 及びR6 はそれぞれ低級アル
    キル基を示すか、両者の結合する窒素原子と共に窒素原
    子もしくは酸素原子を介し又は介することなく飽和の5
    員もしくは6員複素環を形成する基を示し、該複素環基
    上には低級アルキル基の1〜3個が置換されていてもよ
    い)よりなる群から選ばれた置換基の1〜3個が結合し
    ていてもよい。また、カルボスチリル骨格の3位及び4
    位の炭素間結合は一重結合又は二重結合を示す。但し、
    Rが水素原子のとき、R1 はピペリジン環上に置換基と
    してピペリジニル基もしくはフェニル低級アルキル基を
    有することのあるピペリジニル低級アルキル基であり、
    且つR2 は水素原子でなければならない。〕で表わされ
    るカルボスチリル誘導体又はその塩を有効成分として含
    有する抗不整脈剤。
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