JPH07251707A - シートベルト引締装置 - Google Patents

シートベルト引締装置

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JPH07251707A
JPH07251707A JP6072606A JP7260694A JPH07251707A JP H07251707 A JPH07251707 A JP H07251707A JP 6072606 A JP6072606 A JP 6072606A JP 7260694 A JP7260694 A JP 7260694A JP H07251707 A JPH07251707 A JP H07251707A
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JP
Japan
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moving
seat belt
support member
mass body
stopper
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Application number
JP6072606A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Isaji
和美 伊佐治
Yutaka Ohashi
豊 大橋
Mutsumasa Koujiya
睦雅 糀谷
Shinichi Iwai
慎一 岩井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置作動時の衝撃の緩和を図って異音等の発
生を防止する。 【構成】 バックルプレート32下端の左右の抱持片3
24にゴムストッパ43が装着され、所定以上の慣性力
が作用した時に急速に下方へ移動せしめられる逆進防止
鉤板33の下端ストッパ壁334が上記ゴムストッパ4
3に当接して衝撃が緩和される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシートベルト引締装置に
関し、特に装置作動時の衝撃発生を防止して装置の再使
用を容易としたシートベルト引締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シートベルト引締装置は、シートベルト
を急速に引き締めてその緩みを解消し、リトラクタのロ
ッキングと相まって乗員の身体保護を図るもので、近年
の装置の小型化の要請に鑑みてコイルバネのバネ力によ
りシートベルトバックル等を引き込むものが種々提案さ
れている。例えば特開平5−193443号公報(第1
従来例)、特開平4−317839号公報(第2従来
例)、特開平4−63746号公報(第3従来例)、実
開平5−42013号公報(第4従来例)等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記第1従来例ないし
第3従来例はいずれも、引き込み動力源となるコイルバ
ネが筒状ケーシング内に収縮状態で収納されている点で
共通しているが、シートベルト引締装置の作動は一回に
限られており、装置作動時の衝撃を緩和してその再使用
を可能とするための構造については全く示唆されていな
い。
【0004】第4従来例においては、シートベルト引締
装置を再使用するためのリセット機構が示されており、
装置を再使用する思想は窺われるものの、装置作動時の
衝撃を緩和して機構部の破損等を防止し、その再使用を
容易とする構造については示唆するところがない。ま
た、リセット機構はコイルバネの設置位置とは全く離れ
たシートバックに近い位置に比較的複雑な構造で設けら
れて、シートバックの前倒と連動するようになってい
る。
【0005】本発明はかかる従来の問題点を解決するも
ので、装置全体の構造の簡素化を実現するとともに、装
置作動時の衝撃の緩和を図って異音等の発生を防止する
とともに、装置の再使用を容易としたシートベルト引締
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成による
と、所定以上の慣性力が作用した時に急速に移動せしめ
られる移動部材14,17,33と、該移動部材の戻り
移動を規制する移動規制部材36A,36Bと、上記移
動部材14,17,33に連結されたシートベルト懸架
部材34と、上記移動部材14,17,33が所定の移
動位置に達した時にこれに弾性的に当接してその移動を
阻止するストッパ部材43,203とを有している。請
求項2の構成によると、シートベルトを懸架する懸架部
材34と、該懸架部材34を支持する支持部材33と、
支持部材33を直線動自在に保持する保持部材32と、
所定以上の慣性力が作用した時に内設した質量体14が
拘束状態を脱してバネ付勢力により急速に移動せしめら
れる引き込み部材11と、上記質量体14を上記支持部
材33に連結して、質量体14の移動に伴い支持部材3
3を引き込み方向へ移動せしめる連結部材17と、上記
支持部材33に係合可能に上記保持部材32に設けられ
て、係合状態で上記支持部材33の少なくとも引出し方
向への移動を阻止する移動規制部材36A,36Bと、
上記質量体14が所定の移動位置に達した時にこれに弾
性的に当接してその移動を阻止するストッパ部材203
とを有している。請求項3の構成によると、シートベル
トを懸架する懸架部材34と、該懸架部材34を支持す
る支持部材33と、支持部材33を直線動自在に保持す
る保持部材32と、所定以上の慣性力が作用した時に内
設した質量体14が拘束状態を脱してバネ付勢力により
急速に移動せしめられる引き込み部材11と、上記質量
体14を上記支持部材33に連結して、質量体14の移
動に伴い支持部材33を引き込み方向へ移動せしめる連
結部材17と、上記支持部材33に係合可能に上記保持
部材32に設けられて、係合状態で上記支持部材33の
少なくとも引出し方向への移動を阻止する移動規制部材
36A,36Bと、上記支持部材33が所定の引き込み
移動位置に達した時にこれに弾性的に当接してその移動
を阻止するストッパ部材43とを有している。請求項4
の構成によると、上記移動規制部材36A,36Bの係
合とその解消を選択設定する係合選択部材40と、上記
引き込み部材11に設けられ、連結部材17を介して支
持部材33により上記質量体14をバネ付勢力に抗して
原位置に戻した時に該質量体14を再び拘束状態におく
リセット部材18とを有している。
【0007】
【作用】請求項1ないし3の構成において、シートベル
ト引き込み作動時の衝撃は、移動部材14,17,3
3、質量体14あるいは支持部材33に弾性的に当接す
るストッパ部材43,203により吸収される。したが
って、作動時の異音の発生や機構部の破損等が避けら
れ、装置の再使用が容易となる。
【0008】請求項4の構成においては、支持部材33
により連結部材17を介して質量体14を原位置に戻
し、再び拘束状態におくことにより、容易に装置を再使
用することが可能である。
【0009】
【実施例1】 (引締装置引き込み部の構成と作用)図1において、引
き込み部のケーシング11は金属の円筒体で、図略の車
両フロア上に固定されて前後方向(図の左右方向)へ配
設されている。その前端(図の左端)開口は通気孔20
1を設けたキャップ20で閉鎖され、後端開口内にはハ
ウジング部材21の筒状本体部211が圧入固定してあ
る。この本体部211は図2に示す如く軸線に沿って二
分割した一対の半円筒体211A,211Bを衝合して
構成されており、半円筒体の一方211Aにはケーシン
グ11外へ突出する矩形の連結部212が形成されてい
る。
【0010】図1において閉鎖された上記ケーシング1
1内には前後位置に、前側質量体としての主バネガイド
部材14と後側質量体としてのホルダ15が配設されて
いる。主バネガイド部材14は図3、図4に示す如く、
前半を大径、後半を小径とした貫通孔142を有する金
属円筒体で、外周に形成したフランジ状バネ係止部14
1には上下の二箇所に軸方向へ延びる矩形の溝143が
形成されて、ここに後方へ向けて漸次対向間隔が拡がる
規制部材としての板バネ16が配設してある。すなわ
ち、板バネ16は帯板を略コ字形に屈曲成形したもの
で、その基端部は図5に示す如く、主バネガイド部材1
4の端面形状に沿ったフランジ板162となっている。
そして、板バネ16の両脚部163,164が主バネガ
イド部材14の上下の上記溝143内を通って後方へ延
び、各先端161にはストッパ片165がカシメ固定し
てある。
【0011】図1において、ホルダ15は上記主バネガ
イド部材14の後半部を収納できる大径の金属円筒体で
あり、その後端外周には全周にフランジ状バネ係止部1
51が突出形成してある。このバネ係止部151には開
口周縁に沿って金属リング152が嵌着してあり、これ
にホルダ15内を挿通した上記板バネ先端161のスト
ッパ片165の端面が当接している。かかるホルダ15
は前端が、主バネガイド部材14の外周に装着された受
けリング22に当接し、後端は上記ハウジング部材21
の端面に当接している。上記受けリング22は図6
(1)に示す如く、バネ力に抗して収束状態となした板
バネ16の先端をその筒内に受け入れる。この状態で図
略の主コイルバネをホルダ15の係止部151と主バネ
ガイド部材14の係止部141との間で挟持しつつ、受
けリング22の上からホルダ15を押し込むと、受けリ
ング22はホルダ15の先端開口に押されて図6(2)
に示すように主バネガイド部材14の方向へ移動せしめ
られ、その周壁の二箇所(図1)に形成した筒内への押
出し突起221が、主バネガイド部材14の外周に形成
された係止溝144に係合して固定される。なお、主コ
イルバネ12の強い伸長バネ力は、上記各バネ係止部1
41,151の端面に当接する板バネ16のフランジ板
162とストッパ片165により受けられている。
【0012】図1において、上記板バネ16の両先端1
61には内方より、係止制御手段としてのブロック状リ
テーナ18の外周面18aが当接しており、該リテーナ
18はハウジング部材21の内空間に前後に摺動可能に
配設され、ハウジング部材21の後端内壁との間に配し
たコイルバネ23により前方へ付勢されている。リテー
ナ18の中心に設けた貫通孔181を通って前方へ連結
部材としてのワイヤ17が延び、該ワイヤ17は一端が
後述する図略の逆進防止部へ至るとともに、他端は主バ
ネガイド部材14の筒内を経てその前方に所定間隔をお
いて位置する円形の係止板171の中心突起に固定され
ている。なお、このワイヤ17の挿通作業をスムーズに
行うために、図5に示す如く、主バネガイド部材14や
ホルダ15は周壁が一部で切り離され、この切り離し間
隙145,153を経て側方よりワイヤ17を容易に筒
内に挿入できる。係止板171の中心突起端面と主バネ
ガイド部材14の内周段付面との間には、副バネ部材と
しての弱いバネ力の副コイルバネ13が配設されて(図
1)、板バネ16により一体化された前後の主バネガイ
ド部材14とホルダ15を前方へ向けて支持している。
【0013】なお、ワイヤ17の中間位置には位置決め
部材19が装着されて、その上下位置より後方へ延びる
可撓性のある爪部191の先端湾曲部が、リテーナ18
の貫通孔181の段付面に係止されている。これによ
り、ワイヤ17先端の係止板171が所定位置に位置決
めされている。
【0014】かかる構成の引き込み部において、車両の
急減速等により主バネガイド部材14とホルダ15に前
方への慣性力が作用すると、図7に示す如く、副コイル
バネ13を圧縮しつつ両者が前方へ移動して、板バネ先
端161の内側面がリテーナ18の外周面18aより外
れる。ストッパ片165には主コイルバネ12からの荷
重により図の矢印方向へのモーメントが作用しており、
この結果、図8に示す如く板バネ先端161が内方へ屈
曲傾斜して、ストッパ片165の端面と金属リング15
2の係合が解消される。しかして、主コイルバネ12は
大きなバネ力で伸長変形し(図9)、これに伴って主バ
ネガイド部材14が係止板171に当接してこれを前方
へ急速に押しやる。同時にワイヤ17も大きな力で前方
へ引かれ、後述するシートベルトバックルの引き込みが
行われる。なお、上記板バネ先端161の屈曲傾斜量を
大きく設定すれば、ストッパ片165と金属リング15
2の摩擦係数が大きい場合(例えば一方が鉄で他方がア
ルミニウム)でも係合状態の解消をスムーズに行うこと
が可能となり、材料の選択範囲が広がる。また、係合解
消をよりスムーズとなすために、ストッパ片165ない
し金属リング152のコーナ部をテーパ面としても良
い。
【0015】上記副コイルバネ13のバネ力を適当に設
定することにより、主バネガイド部材14等が移動を開
始する慣性力を決めることができ、車両の急減速時のみ
ならず、段差乗り上げや悪路走行時にも引き込み作動を
行わせることができる。また、図1のδで示すストッパ
片165後端部とリテーナ18前端部のオーバラップ量
を調整することにより、引き込み作動がなされる減速慣
性力の持続時間を適宜設定することができる。
【0016】さて、作動した後の引き込み部を初期状態
にリセットする場合には、ワイヤ17を後方へ引いてス
トッパ片165の後端をリテーナ18の前端に当接せし
める(図10)。背後をコイルバネ23で支持されたリ
テーナ18はストッパ片165の後退に応じて後退し
(図の矢印)、外側へ付勢された板バネ16の先端16
1がホルダ15のバネ係止部151背後の空間に入り込
んで、ストッパ片165の端面が金属リング152に当
接係合する(図11の矢印)。この状態で図中矢印の如
くリテーナ18が再び前進し、その外周面18aが板バ
ネ先端161に内方より接して、ストッパ片165がホ
ルダ15から外れるのを阻止する。かくして、引き込み
部が作動前の状態に戻される。
【0017】(引締装置逆進防止部の構成と作用)図1
2において、逆進防止部の固定カバー31は偏平な矩形
筒状をなし、該カバー31の下端より斜め下方へ突出す
るバックルプレート32の小幅の下端部321が、引き
込み部のケーシング11より後方へ突出する連結部21
2に軸部材213により回動自在に連結されている。バ
ックルプレート32の本体部は幅広の長板状(図13)
となって固定カバー31の内壁に沿って位置している。
【0018】上記バックルプレート32の板面に接して
これよりやや小幅の逆進防止鉤板33が摺動自在に配設
してある。逆進防止鉤板33はバックルプレート32の
延長方向へ延びる長板で、その板面の中央には長手方向
へ延びる長穴331が設けられ、該長穴331の平行に
対向する両側面に鋸歯状の多数の鉤部332が形成され
ている。この逆進防止鉤板33の上端にはシートベルト
バックル34が固定してあり、シートベルトバックル3
4を除く逆進防止鉤板33全体は可動カバー35内に収
納されている(図12)。この可動カバー35は偏平な
矩形筒状をなし、全体が蛇腹形状に成形されて伸縮自在
となっていて、その上端開口がシートベルトバックル3
4に固定され、下端開口は固定カバー31の周壁の係止
溝311内に係止されている。
【0019】上記逆進防止鉤板33の長穴331内には
左右一対の逆進防止爪36A,36Bが設けられてお
り、これら逆進防止爪36A,36Bは板材のプレス成
形品で、互いに対称形状をなし、一端のリング状頭部3
61とこれより延びる脚部362とより構成されてい
る。一方の逆進防止爪36Aの頭部361は図14に示
すように他方のものの頭部361に対して段違いとして
あり、これら頭部361を重ねた状態で各脚部362は
同一面上に位置する。これにより、後述する逆進防止鉤
板33の鉤部との係合時にモーメント力が作用すること
が防止される。各逆進防止爪36A,36Bの重ねた頭
部361はバックルプレート32の取付穴322に挿入
した筒状軸部材37に嵌装されて、軸部材37回りに回
動自在としてある。逆進防止爪36A,36Bの各脚部
362先端には内側縁に沿って長孔363が設けてあ
り、これら長孔363に逆U字形に屈曲成形した板バネ
38(図13)の両脚部先端が挿入してある。すなわ
ち、板バネ38の両脚部先端は直交方向へ細長く延び、
この延出部381の一端が上記各長孔363内に挿入さ
れる。しかして、逆進防止鉤板33の長穴331内に位
置する図12の状態で、左右の逆進防止爪36A,36
Bは上記板バネ38により互いの脚部362(図14)
が離反するように付勢され、各脚部362の外側面に複
数形成された鋸歯状の爪部364が、逆進防止鉤板33
の鉤部332に係合してこれの上方移動を阻止してい
る。
【0020】図13において、板バネ38先端の延出部
381の他端は、これら板バネ38および逆進防止爪3
6A,36Bに重ねて設けた可動板39の開口391内
を通って、逆進防止爪押え部材40に形成したT字形の
開口401内の上段広幅部内に至っている。上記可動板
39は逆進防止爪押え部材40内で上下の一定範囲内で
移動可能であり、その開口391は上記板バネ38の外
形よりもやや大きく、下端の左右位置から下方へ脚部3
92が突出している。上記逆進防止爪押え部材40は両
側縁を直角に屈曲せしめて規制壁402となした板体
で、上記可動板39を覆って位置し、左右の規制壁40
2は、逆進防止鉤板33の両側縁に立設された強化リブ
333の外側面に接してその外方への変形を防止してい
る。逆進防止爪押え部材40は左右の規制壁402の下
端に形成した切欠き403が、上記バックルプレート3
2の左右の側縁に形成した矩形凸部323に嵌装され
る。逆進防止爪押え部材40の板面に設けた取付穴40
4には、逆進防止爪36A,36Bの重ねた頭部361
内を貫通した軸部材37が挿通され、その挿通端で軸部
材37の筒壁が拡開変形せしめられて、逆進防止爪押え
部材40をバックルプレート32に締結している。
【0021】図12において、左右に離間した逆進防止
爪36A,36Bの間には板バネ41の矩形頭部411
が挿入位置せしめられて、これら逆進防止爪36A,3
6Bの内方への移動を阻止している。したがって、この
状態では逆進防止爪36A,36Bが逆進防止鉤板33
の鉤部332から外れることはなく、逆進防止鉤板33
(すなわちシートベルトバックル34)は上方移動のみ
ならず下方への移動をも阻止されている。なお、上記頭
部411の上端縁はバックルプレート32方向へ略逆U
字断面をなして屈曲せしめられて(図13)、頭部41
1の幅方向の強度アップと、後述する逆進防止爪36
A,36Bへの乗り上げを可能としている。上記板バネ
41は頭部411より連結部412を介して八の字状に
開いた脚部413を有し、各脚部413の先端は逆進防
止鉤板33の下端に屈曲形成したストッパ壁334の取
付穴335内に挿入してある。そして、板バネ41の上
記連結部412に、フレキシブルチューブ42内を経て
上記引き込み部ケーシング11より至ったワイヤ17の
ブロック状端部172が固定されている。
【0022】なお、バックルプレート32の本体部と下
端部の境界位置では、板材の両側縁を前方へ延出屈曲せ
しめて抱持片324としてあり、かかる抱持片324に
より上記フレキシブルチューブ42の一端が抱持固定さ
れるとともに、左右の抱持片324の空間内にそれぞれ
矩形のゴムストッパ43の下面凸部431が嵌着固定さ
れている。これらゴムストッパ43の上端面と、逆進防
止鉤板33のストッパ壁334との間隔はL2 に設定し
てあり、このL2 は、ワイヤ17先端の係止板171
(図1)と、キャップ20端面との間隔L1 よりも小さ
くしてある。
【0023】さて、既述の行程で引き込み部におけるワ
イヤ17の引き込みを生じると、逆進防止部ではワイヤ
17は下方へ移動してそのブロック状端部172が逆進
防止鉤板33の下端ストッパ壁334に当接する。同時
に板バネ41の脚部413が下方へ変形するからその頭
部411が左右の逆進防止爪36A,36Bの間より抜
け出て、これら逆進防止爪36A,36Bの内方への移
動が可能となる。しかして、逆進防止鉤板33がワイヤ
17に引かれて下方へ移動すると、逆進防止爪36A,
36Bは鉤部332の通過に伴ってこれを乗り越えるよ
うに自由に内方へ変位し(図15)、逆進防止鉤板33
が下方へ急速に移動して(図の矢印)シートベルトバッ
クル34の引き込みが行われる。逆進防止鉤板33の移
動はそのストッパ壁334がバックルプレート32に設
けたゴムストッパ43に当接して停止する。上記ストッ
パ壁334の当接は、既述の如く間隔L2 <L1 として
あることにより、引き込み部の係止板171がキャップ
20に当接する以前になされる。かくして、ゴムストッ
パ43の存在により、当接時の衝撃が緩和されて異音の
発生が防止されるとともに、衝撃により機構部が破損す
る等の不具合も生じない。引き込み終了後、乗員の前方
移動によりシートベルトバックル34を介して逆進防止
鉤板33に上方への引出し荷重が作用するが、この場合
には逆進防止爪36A,36Bが鉤部332と係合して
逆進防止鉤板33の引出しを阻止する。なおこの時、鉤
部332を形成した長穴331に沿う逆進防止鉤板33
の両側縁に外方への湾曲変形力が作用するが、逆進防止
爪押え部材40(図13)の規制壁402により変形が
規制される。
【0024】引き込み部のリセットを行う場合には、可
動カバー35下端開口の係止を解除してこれを上方へ引
き上げ、逆進防止爪押え部材40の開口401(図1
3)の上段広幅部より突出する板バネ38両脚先端の延
出部381を、手または工具等により掴んでバネ付勢力
に抗して上記開口401の下段狭幅部内に移動せしめ
る。これにより、左右の逆進防止爪36A,36Bは逆
進防止鉤板33の鉤部332と干渉しない内方位置へ変
位せしめられ(図16)、この状態で手または工具等に
よりシートベルトバックル34および逆進防止鉤板33
を引き上げると(図の矢印)、これに応じてワイヤ17
も移動し、引き込み部ではワイヤ17は後方へ移動する
から、既述の行程により引き込み部のリセットがなされ
る。
【0025】逆進防止鉤板33の上昇に伴ってこれと一
体に移動する板バネ41は、逆進防止爪36A,36B
に至ると屈曲するその頭部411上端縁が図17に示す
如く逆進防止爪36A,36Bの脚部362下端面上に
乗り上げる。さらに逆進防止鉤板33が上昇して原位置
付近に至ると、そのストッパ壁334(図13)に可動
板39の両脚部392先端が当接して上方へ移動し、そ
の開口下端縁393が板バネ38の脚部先端延出部38
1に当接してこれを逆進防止爪押え部材40の開口40
1の上段広幅部へ押しやる。これにより、板バネ38が
原形に復し、左右の逆進防止爪36A,36Bが外方へ
変位して逆進防止鉤板33の鉤部332に係合する。同
時に、左右に開いた逆進防止爪36A,36Bの間に、
自身のバネ力で再び板バネ41の頭部411が嵌入して
内方への変位を阻止する(図18)。かくして、逆進防
止鉤板33およびシートベルトバックル34は、上下へ
の移動をいずれも規制された初期状態に戻る。
【0026】なお、シートベルト引締装置を取り付ける
のに、本実施例における如く引き込み部のケーシング1
1を車両フロアに固定するのに代えて、逆進防止部の軸
部材37(図13)をシートに固定するようにしても良
く、これによればシートベルトバックル34と取り付け
位置との距離を十分小さくすることができる。また、引
き込み部より逆進防止部へ至るワイヤ17をフレキシブ
ルチューブ42内に通すのに代えて、プーリ等に懸架す
るようにしても良い。位置決め部材19(図1)の爪部
先端をリテーナ18の内周に係止するのに代えて、ハウ
ジング部材21の内周に段付きを形成してここに係止し
ても良い。
【0027】
【実施例2】図19において、逆進防止鉤板33下端の
ストッパ壁334に切欠きを形成して、ここに矩形のゴ
ムストッパ336の小径部が嵌着してある。しかして、
逆進防止鉤板33が下降すると、ゴムストッパ336が
バックルプレート32に形成した抱持片324の上側面
に弾性的に当接して衝撃を吸収する。かかる構造によっ
ても上記実施例1と同様の効果がある。
【0028】
【実施例3】図20において、ワイヤ17のブロック状
端部172には下面に矩形のゴムストッパ337が接合
してある。しかして、ワイヤ17に引かれて逆進防止鉤
板33が下降すると、上記ゴムストッパ337が、バッ
クルプレート32の抱持片324により位置決めされた
フレキシブルチューブ42の締結具325のフランジに
弾性的に当接して衝撃を吸収する。
【0029】
【実施例4】図21において、逆進防止鉤板33に設け
た長穴31の湾曲する上縁にはこれを横切ってゴムスト
ッパ338が設けてあり、上記鉤板33が下降すると、
ゴムストッパ338がバックルプレート32の上端面3
26に弾性的に当接して衝撃を吸収する。
【0030】
【実施例5】図22において、引き込み部ケーシング1
1の一端開口を閉鎖するキャップ20には中心に凸部2
02が形成されて、その外周にコイルバネ203が装着
してある。しかして、引き込み作動時に前方(図の左
方)へ移動するワイヤ17先端の係止板171が、上記
コイルバネ203に当接して弾性的にその移動を阻止さ
れる。かかる構造によっても上記各実施例と同様の効果
がある。
【0031】
【実施例6】図23において、引き込み部ケーシング1
1のキャップ20の内端面には所定厚のゴムストッパ層
241が設けられ、一方、これに対向する係止板171
の板面にも所定厚のゴムストッパ層242が設けてあ
る。かくして、引き込み作動時に係止板171が前方へ
移動すると両ゴムストッパ層241,242が弾性的に
当接して衝撃が吸収される。なお、ゴムストッパ層24
1,242はいずれか一方を設ける構造としても良い。
【0032】なお、上記実施例1ないし4では逆進防止
部にストッパを設けているから、比較的複雑な構造とな
り易い引き込み部の体格の増大を防止することができ
る。
【0033】
【発明の効果】以上の如く、本発明のシートベルト引締
装置によれば、装置作動時の衝撃を吸収して異音の発生
と機構部の破損を防止することができ、悪路走行時等に
装置を作動せしめて、その後リセットし再使用する等の
用途に好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるワイヤ引き込み部の
全体縦断面図である。
【図2】ハウジング部材の分解斜視図である。
【図3】板バネを装着した主バネガイド部材の縦断面図
である。
【図4】主バネガイド部材を後方より見た端面図であ
る。
【図5】主バネガイド部材とホルダの分解斜視図であ
る。
【図6】主バネガイド部材とホルダの分解斜視図および
組付け斜視図である。
【図7】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の全体
縦断面図である。
【図8】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後部
拡大縦断面図である。
【図9】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の全体
縦断面図である。
【図10】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後
部拡大縦断面図である。
【図11】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後
部拡大縦断面図である。
【図12】逆進防止部の全体縦断面図である。
【図13】逆進防止部の全体分解斜視図である。
【図14】逆進防止爪の全体斜視図である。
【図15】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図16】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図17】板バネと逆進防止爪の関係を示す斜視図であ
る。
【図18】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図19】本発明の実施例2における逆進防止部の下端
部破断断面図である。
【図20】本発明の実施例3における逆進防止部の全体
破断断面図である。
【図21】本発明の実施例4における逆進防止部の上端
部破断断面図である。
【図22】本発明の実施例5におけるワイヤ引き込み部
の前半部縦断面図である。
【図23】本発明の実施例6におけるワイヤ引き込み部
の前半部縦断面図である。
【符号の説明】
11 ケーシング(引き込み部材) 14 主バネガイド部材(移動部材、質量体) 17 ワイヤ(移動部材、連結部材) 18 リテーナ(リセット部材) 32 バックルプレート(保持部材) 33 逆進防止鉤部材(移動部材、支持部材) 34 シートベルトバックル(シートベルト懸架部材) 36A,36B 逆進防止爪(移動規制部材) 40 逆進防止爪押え部材(係合選択部材) 43 ゴムストッパ(ストッパ部材) 203 コイルバネ(ストッパ部材)
フロントページの続き (72)発明者 岩井 慎一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定以上の慣性力が作用した時に急速に
    移動せしめられる移動部材と、該移動部材の戻り移動を
    規制する移動規制部材と、上記移動部材に連結されたシ
    ートベルト懸架部材と、上記移動部材が所定の移動位置
    に達した時にこれに弾性的に当接してその移動を阻止す
    るストッパ部材とを具備するシートベルト引締装置。
  2. 【請求項2】 シートベルトを懸架する懸架部材と、該
    懸架部材を支持する支持部材と、支持部材を直線動自在
    に保持する保持部材と、所定以上の慣性力が作用した時
    に内設した質量体が拘束状態を脱してバネ付勢力により
    急速に移動せしめられる引き込み部材と、上記質量体を
    上記支持部材に連結して、質量体の移動に伴い支持部材
    を引き込み方向へ移動せしめる連結部材と、上記支持部
    材に係合可能に上記保持部材に設けられて、係合状態で
    上記支持部材の少なくとも引出し方向への移動を阻止す
    る移動規制部材と、上記質量体が所定の移動位置に達し
    た時にこれに弾性的に当接してその移動を阻止するスト
    ッパ部材とを具備するシートベルト引締装置。
  3. 【請求項3】 シートベルトを懸架する懸架部材と、該
    懸架部材を支持する支持部材と、支持部材を直線動自在
    に保持する保持部材と、所定以上の慣性力が作用した時
    に内設した質量体が拘束状態を脱してバネ付勢力により
    急速に移動せしめられる引き込み部材と、上記質量体を
    上記支持部材に連結して、質量体の移動に伴い支持部材
    を引き込み方向へ移動せしめる連結部材と、上記支持部
    材に係合可能に上記保持部材に設けられて、係合状態で
    上記支持部材の少なくとも引出し方向への移動を阻止す
    る移動規制部材と、上記支持部材が所定の引き込み移動
    位置に達した時にこれに弾性的に当接してその移動を阻
    止するストッパ部材とを具備するシートベルト引締装
    置。
  4. 【請求項4】 上記移動規制部材の係合とその解消を選
    択設定する係合選択部材と、上記引き込み部材に設けら
    れ、連結部材を介して支持部材により上記質量体をバネ
    付勢力に抗して原位置に戻した時に該質量体を再び拘束
    状態におくリセット部材とを具備する請求項2または3
    記載のシートベルト引締装置。
JP6072606A 1994-03-16 1994-03-16 シートベルト引締装置 Pending JPH07251707A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7631899B2 (en) 2002-06-05 2009-12-15 Takata Corporation Seat belt apparatus
US7631900B2 (en) 2004-03-31 2009-12-15 Takata Corporation Pre-tensioner
WO2014104794A1 (ko) * 2012-12-27 2014-07-03 주식회사 우신세이프티시스템 차량용 안전벨트의 버클

Cited By (3)

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US7631900B2 (en) 2004-03-31 2009-12-15 Takata Corporation Pre-tensioner
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