JPH07251706A - シートベルト引締装置 - Google Patents

シートベルト引締装置

Info

Publication number
JPH07251706A
JPH07251706A JP6072604A JP7260494A JPH07251706A JP H07251706 A JPH07251706 A JP H07251706A JP 6072604 A JP6072604 A JP 6072604A JP 7260494 A JP7260494 A JP 7260494A JP H07251706 A JPH07251706 A JP H07251706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat belt
support member
moving
mass body
movement preventing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6072604A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Isaji
和美 伊佐治
Yutaka Ohashi
豊 大橋
Shinichi Iwai
慎一 岩井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP6072604A priority Critical patent/JPH07251706A/ja
Publication of JPH07251706A publication Critical patent/JPH07251706A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置が作動していることを確認でき、装置が
リセットされずに再使用されることを防止する。 【構成】 引き込み部ケーシング11内にはワイヤ17
先端の係止板171前方位置に検出接点24が設けら
れ、その固定電極241と可動電極242より延びるリ
ード線251,252に電源254と報知灯253が接
続されている。引き込み作動時には、主バネガイド部材
14と一体に係止板171が前方へ移動して可動電極2
43に当接する。可動電極243が弾性変形してその切
り起こし244が固定電極241に接触導通し、報知灯
253が点灯する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシートベルトの引締装置
に関し、特に装置の作動を確実に知ることができる引締
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シートベルト引締装置は、シートベルト
を急速に引き締めてその緩みを解消し、リトラクタのロ
ッキングと相まって乗員の身体保護を図るもので、近年
の装置の小型化の要請に鑑みてコイルバネのバネ力によ
りシートベルトバックル等を引き込むものが種々提案さ
れている。例えば特開平5−193443号公報(第1
従来例)、特開平4−317839号公報(第2従来
例)、特開平4−63746号公報(第3従来例)、実
開平5−42013号公報(第4従来例)等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記第1従来例ないし
第3従来例はいずれも、引き込み動力源となるコイルバ
ネが筒状ケーシング内に収縮状態で収納されている点で
共通しているが、装置の作動を報知する手段については
何ら開示されていない。
【0004】第4従来例においては、シートベルト引締
装置を再使用するためのリセット機構が示されており、
作動後の装置をリセットして再使用することが考慮され
ている。しかし、装置の作動を報知する手段が設けられ
ていないため、作動した装置をリセットせずに再使用す
るおそれがある。
【0005】本発明はかかる従来の問題点を解決するも
ので、装置の作動を確認することができ、装置がリセッ
トされずに再使用されることを効果的に防止できるシー
トベルト引締装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成による
と、所定以上の慣性力が作用した時に急速に移動せしめ
られる移動部材14,17,33と、該移動部材14,
17,33の戻り移動を規制する移動規制部材36A,
36Bと、上記移動部材14,17,33に連結された
シートベルト懸架部材34と、上記移動部材14,1
7,33の移動を検出して装置作動を報知する作動報知
手段253とを有している。請求項2の構成によると、
シートベルトを懸架する懸架部材34と、該懸架部材3
4を支持する支持部材33と、支持部材33を直線動自
在に保持する保持部材32と、所定以上の慣性力が作用
した時に内設した質量体14が拘束状態を脱してバネ付
勢力により急速に移動せしめられる引き込み部材11
と、上記質量体14を上記支持部材33に連結して、質
量体14の移動に伴い支持部材33を引き込み方向へ移
動せしめる連結部材17と、上記支持部材33に係合可
能に上記保持部材32に設けられて、係合状態で上記支
持部材33の少なくとも引出し方向への移動を阻止する
移動規制部材36A,36Bと、上記質量体14が移動
端に至ったことを検出して装置作動を報知する作動報知
手段253とを有している。請求項3の構成によると、
シートベルトを懸架する懸架部材34と、該懸架部材3
4を支持する支持部材33と、支持部材33を直線動自
在に保持する保持部材32と、所定以上の慣性力が作用
した時に内設した質量体14が拘束状態を脱してバネ付
勢力により急速に移動せしめられる引き込み部材11
と、上記質量体14を上記支持部材33に連結して、質
量体14の移動に伴い支持部材33を引き込み方向へ移
動せしめる連結部材17と、上記支持部材33に係合可
能に上記保持部材32に設けられて、係合状態で上記支
持部材33の少なくとも引出し方向への移動を阻止する
移動規制部材36A,36Bと、上記支持部材33が移
動端に至ったことを検出して装置作動を報知する作動報
知手段とを有している。請求項4の構成によると、上記
移動規制部材36A,36Bの係合とその解消を選択設
定する係合選択部材40と、上記引き込み部材11に設
けられ、連結部材17を介して支持部材33により上記
質量体14をバネ付勢力に抗して原位置に戻した時に該
質量体14を再び拘束状態におくリセット部材18とを
有している。
【0007】
【作用】請求項1ないし3の構成において、引き込み作
動時には作動報知手段253により移動部材14,1
7,33、質量体14あるいは支持部材33の移動が検
出され報知されるから、装置作動を確実に知ることがで
き、作動し終えた状態の装置を誤って使用することはな
い。請求項4の構成においては、装置が引き込み作動し
たことを確認して、これをリセットし、再使用すること
ができる。
【0008】
【実施例】
(引締装置引き込み部の構成と作用)図1において、引
き込み部のケーシング11は金属の円筒体で、図略の車
両フロア上に固定されて前後方向(図の左右方向)へ配
設されている。その前端(図の左端)開口は通気孔20
1を設けたキャップ20で閉鎖され、後端開口内にはハ
ウジング部材21の筒状本体部211が圧入固定してあ
る。この本体部211は図2に示す如く軸線に沿って二
分割した一対の半円筒体211A,211Bを衝合して
構成されており、半円筒体の一方211Aにはケーシン
グ11外へ突出する矩形の連結部212が形成されてい
る。
【0009】閉鎖された上記ケーシング11内には前後
位置に、前側質量体としての主バネガイド部材14と後
側質量体としてのホルダ15が配設されている。主バネ
ガイド部材14は図3、図4に示す如く、前半を大径、
後半を小径とした貫通孔142を有する金属円筒体で、
外周に形成したフランジ状バネ係止部141には上下の
二箇所に軸方向へ延びる矩形の溝143が形成されて、
ここに後方へ向けて漸次対向間隔が拡がる規制部材とし
ての板バネ16が配設してある。すなわち、板バネ16
は帯板を略コ字形に屈曲成形したもので、その基端部は
図5に示す如く、主バネガイド部材14の端面形状に沿
ったフランジ板162となっている。そして、板バネ1
6の両脚部163,164が主バネガイド部材14の上
下の上記溝143内を通って後方へ延び、各先端161
にはストッパ片165がカシメ固定してある。
【0010】図1において、ホルダ15は上記主バネガ
イド部材14の後半部を収納できる大径の金属円筒体で
あり、その後端外周には全周にフランジ状バネ係止部1
51が突出形成してある。このバネ係止部151には開
口周縁に沿って金属リング152が嵌着してあり、これ
にホルダ15内を挿通した上記板バネ先端161のスト
ッパ片165の端面が当接している。かかるホルダ15
は前端が、主バネガイド部材14の外周に装着された受
けリング22に当接し、後端は上記ハウジング部材21
の端面に当接している。上記受けリング22は図6
(1)に示す如く、バネ力に抗して収束状態となした板
バネ16の先端をその筒内に受け入れる。この状態で図
略の主コイルバネをホルダ15の係止部151と主バネ
ガイド部材14の係止部141との間で挟持しつつ、受
けリング22の上からホルダ15を押し込むと、受けリ
ング22はホルダ15の先端開口に押されて図6(2)
に示すように主バネガイド部材14の方向へ移動せしめ
られ、その周壁の二箇所(図1)に形成した筒内への押
出し突起221が、主バネガイド部材14の外周に形成
された係止溝144に係合して固定される。なお、主コ
イルバネ12の強い伸長バネ力は、上記各バネ係止部1
41,151の端面に当接する板バネ16のフランジ板
162とストッパ片165により受けられている。
【0011】図1において、上記板バネ16の両先端1
61には内方より、係止制御手段としてのブロック状リ
テーナ18の外周面18aが当接しており、該リテーナ
18はハウジング部材21の内空間に前後に摺動可能に
配設され、ハウジング部材21の後端内壁との間に配し
たコイルバネ23により前方へ付勢されている。リテー
ナ18の中心に設けた貫通孔181を通って前方へ連結
部材としてのワイヤ17が延び、該ワイヤ17は一端が
後述する図略の逆進防止部へ至るとともに、他端は主バ
ネガイド部材14の筒内を経てその前方に所定間隔をお
いて位置する円形の係止板171の中心突起に固定され
ている。なお、このワイヤ17の挿通作業をスムーズに
行うために、図5に示す如く、主バネガイド部材14や
ホルダ15は周壁が一部で切り離され、この切り離し間
隙145,153を経て側方よりワイヤ17を容易に筒
内に挿入できる。図1において、係止板171の中心突
起端面と主バネガイド部材14の内周段付面との間に
は、副バネ部材としての弱いバネ力の副コイルバネ13
が配設されて、板バネ16により一体化された前後の主
バネガイド部材14とホルダ15を前方へ向けて支持し
ている。
【0012】上記ワイヤ17の中間位置には位置決め部
材19が装着されて、その上下位置より後方へ延びる可
撓性のある爪部191の先端湾曲部が、リテーナ18の
貫通孔181の段付面に係止されている。これにより、
ワイヤ17先端の係止板171が所定位置に位置決めさ
れている。
【0013】上記ケーシング11内には、係止板171
の前方で間隔Lをおいた位置に検出接点24が設けてあ
る。検出接点24は図9(1)にその詳細を示すよう
に、円板形の固定電極241、これの外周に接して設け
た一定厚の絶縁リング242、および絶縁リング242
を介して固定電極241に対向する可動電極243より
構成されている。可動電極243は板面が係止板171
方向へ湾曲突出しており、その中央には上下位置に切り
起こし244が形成されて(図9(1))固定電極24
1に向けて突出し、これに接近して対向している(図
1)。上記固定電極241および可動電極243からは
ケーシング外へリード線251,252が延びて、これ
らリード線251,252に直列に報知灯253と電源
254が接続されている。
【0014】がかかる構成の引き込み部において、車両
の急減速等により主バネガイド部材14とホルダ15に
前方への慣性力が作用すると、図7に示す如く、副コイ
ルバネ13を圧縮しつつ両者が前方へ移動して、板バネ
先端161の内側面がリテーナ18の外周面18aより
外れる。ストッパ片165には主コイルバネ12からの
荷重により図の矢印方向へのモーメントが作用してお
り、この結果、図8に示す如く板バネ先端161が内方
へ屈曲傾斜して、ストッパ片165の端面と金属リング
152の係合が解消される。しかして、主コイルバネ1
2は大きなバネ力で伸長変形し、これに伴って主バネガ
イド部材14が係止板171に当接してこれを前方へ急
速に押しやる。同時にワイヤ17も大きな力で前方へ引
かれ、後述するシートベルトバックルの引き込みが行わ
れる。
【0015】この引き込み作動により主バネガイド部材
14および係止板171は一体となって前方へ移動する
が、その移動量は後述する逆進防止部に設けたストッパ
により上記間隔Lに規制されている。しかして、係止板
171がその移動端に至って可動電極24に当接する
と、これは固定電極241方向へ弾性変形せしめられ
て、その切り起こし244が固定電極241に接触導通
する。これにより、報知灯253が通電点灯せしめら
れ、装置の作動を報知する。乗員はこの報知灯253の
点灯により装置の作動を確認できるから、装置作動状態
のままでシートベルトを再着用する等の不具合が回避さ
れる。
【0016】なお、上記板バネ先端161の屈曲傾斜量
を大きく設定すれば、ストッパ片165と金属リング1
52の摩擦係数が大きい場合(例えば一方が鉄で他方が
アルミニウム)でも係合状態の解消をスムーズに行うこ
とが可能となり、材料の選択範囲が広がる。また、係合
解消をよりスムーズとなすために、ストッパ片165な
いし金属リング152のコーナ部をテーパ面としても良
い。
【0017】上記副コイルバネ13のバネ力を適当に設
定することにより、主バネガイド部材14等が移動を開
始する慣性力を決めることができ、車両の急減速時のみ
ならず、段差乗り上げや悪路走行時にも引き込み作動を
行わせることができる。また、図1のδで示すストッパ
片165後端部とリテーナ18前端部のオーバラップ量
を調整することにより、引き込み作動がなされる減速慣
性力の持続時間を適宜設定することができる。
【0018】さて、作動した後の引き込み部を初期状態
にリセットする場合には、ワイヤ17を後方へ引いてス
トッパ片165の後端をリテーナ18の前端に当接せし
める(図10)。背後をコイルバネ23で支持されたリ
テーナ18はストッパ片165の後退に応じて後退し
(図の矢印)、外側へ付勢された板バネ16の先端16
1がホルダ15のバネ係止部151背後の空間に入り込
んで、ストッパ片165の端面が金属リング152に当
接係合する(図11の矢印)。この状態で図中矢印の如
くリテーナ18が再び前進し、その外周面18aが板バ
ネ先端161に内方より接して、ストッパ片165がホ
ルダ15から外れるのを阻止する。かくして、引き込み
部が作動前の状態に戻される。
【0019】(引締装置逆進防止部の構成と作用)図1
2において、逆進防止部の固定カバー31は偏平な矩形
筒状をなし、該カバー31の下端より斜め下方へ突出す
るバックルプレート32の小幅の下端部321が、引き
込み部のケーシング11より後方へ突出する連結部21
2に軸部材213により回動自在に連結されている。バ
ックルプレート32の本体部は幅広の長板状(図13)
となって固定カバー31の内壁に沿って位置している。
【0020】上記バックルプレート32の板面に接して
これよりやや小幅の逆進防止鉤板33が摺動自在に配設
してある。逆進防止鉤板33はバックルプレート32の
延長方向へ延びる長板で、その板面の中央には長手方向
へ延びる長穴331が設けられ、該長穴331の平行に
対向する両側面に鋸歯状の多数の鉤部332が形成され
ている。この逆進防止鉤板33の上端にはシートベルト
バックル34が固定してあり、シートベルトバックル3
4を除く逆進防止鉤板33全体は可動カバー35内に収
納されている(12)。この可動カバー35は偏平な矩
形筒状をなし、全体が蛇腹形状に成形されて伸縮自在と
なっていて、その上端開口がシートベルトバックル34
に固定され、下端開口は固定カバー31の周壁の係止溝
311内に係止されている。
【0021】上記逆進防止鉤板33の長穴331内には
左右一対の逆進防止爪36A,36Bが設けられてお
り、これら逆進防止爪36A,36Bは板材のプレス成
形品で、互いに対称形状をなし、一端のリング状頭部3
61とこれより延びる脚部362とより構成されてい
る。一方の逆進防止爪36Aの頭部361は図14に示
すように他方のものの頭部361に対して段違いとして
あり、これら頭部361を重ねた状態で各脚部362は
同一面上に位置する。これにより、後述する逆進防止鉤
板33の鉤部との係合時にモーメント力が作用すること
が防止される。各逆進防止爪36A,36Bの重ねた頭
部361はバックルプレート32の取付穴322(図1
3)に挿入した筒状軸部材37に嵌装されて、軸部材3
7回りに回動自在としてある。逆進防止爪36A,36
Bの各脚部362先端には内側縁に沿って長孔363が
設けてあり、これら長孔363に逆U字形に屈曲成形し
た板バネ38の両脚部先端が挿入してある。すなわち、
板バネ38の両脚部先端は直交方向へ細長く延び、この
延出部381の一端が上記各長孔363内に挿入され
る。しかして、逆進防止鉤板33の長穴331内に位置
する図12の状態で、左右の逆進防止爪36A,36B
は上記板バネ38により互いの脚部362(図14)が
離反するように付勢され、各脚部362の外側面に複数
形成された鋸歯状の爪部364が、逆進防止鉤板33の
鉤部332に係合してこれの上方移動を阻止している。
【0022】図13において、板バネ38先端の延出部
381の他端は、これら板バネ38および逆進防止爪3
6A,36Bに重ねて設けた可動板39の開口391内
を通って、逆進防止爪押え部材40に形成したT字形の
開口401内の上段広幅部内に至っている。上記可動板
39は逆進防止爪押え部材40内で上下の一定範囲内で
移動可能であり、その開口391は上記板バネ38の外
形よりもやや大きく、下端の左右位置から下方へ脚部3
92が突出している。上記逆進防止爪押え部材40は両
側縁を直角に屈曲せしめて規制壁402となした板体
で、上記可動板39を覆って位置し、左右の規制壁40
2は、逆進防止鉤板33の両側縁に立設された強化リブ
333の外側面に接してその外方への変形を防止してい
る。逆進防止爪押え部材40は左右の規制壁402の下
端に形成した切欠き403が、上記バックルプレート3
2の左右の側縁に形成した矩形凸部323に嵌装され
る。逆進防止爪押え部材40の板面に設けた取付穴40
4には、逆進防止爪36A,36Bの重ねた頭部361
内を貫通した軸部材37が挿通され、その挿通端で軸部
材37の筒壁が拡開変形せしめられて、逆進防止爪押え
部材40をバックルプレート32に締結している。
【0023】図12において、左右に離間した逆進防止
爪36A,36Bの間には板バネ41の矩形頭部411
が挿入位置せしめられて、これら逆進防止爪36A,3
6Bの内方への移動を阻止している。したがって、この
状態では逆進防止爪36A,36Bが逆進防止鉤板33
の鉤部332から外れることはなく、逆進防止鉤板33
(すなわちシートベルトバックル34)は上方移動のみ
ならず下方への移動をも阻止されている。なお、上記頭
部411の上端縁はバックルプレート32方向へ略逆U
字断面をなして屈曲せしめられて(図13)、頭部41
1の幅方向の強度アップと、後述する逆進防止爪36
A,36Bへの乗り上げを可能としている。上記板バネ
41は頭部411より連結部412を介して八の字状に
開いた脚部413を有し、各脚部413の先端は逆進防
止鉤板33の下端に屈曲形成したストッパ壁334の取
付穴335内に挿入してある。そして、板バネ41の上
記連結部412に、フレキシブルチューブ42内を経て
上記引き込み部ケーシング11より至ったワイヤ17の
ブロック状端部172が固定されている。
【0024】なお、バックルプレート32の本体部と下
端部の境界位置では、板材の両側縁を前方へ延出屈曲せ
しめて抱持片324としてあり、かかる抱持片324に
より上記フレキシブルチューブ42の一端が抱持固定さ
れるとともに、左右の抱持片324の空間内にそれぞれ
矩形のゴムストッパ43の下面凸部431が嵌着固定さ
れている。これらゴムストッパ43の上端面と、逆進防
止鉤板33のストッパ壁334との間隔はLに設定して
あり、この間隔は、ワイヤ17先端の係止板171(図
1)と、検出接点24との間隔Lに等しい。
【0025】さて、既述の行程で引き込み部におけるワ
イヤ17の引き込みを生じると、逆進防止部ではワイヤ
17は下方へ移動してそのブロック状端部172が逆進
防止鉤板33の下端ストッパ壁334に当接する。同時
に板バネ41の脚部413が下方へ変形するからその頭
部411が左右の逆進防止爪36A,36Bの間より抜
け出て、これら逆進防止爪36A,36Bの内方への移
動が可能となる。しかして、逆進防止鉤板33がワイヤ
17に引かれて下方へ移動すると、逆進防止爪36A,
36Bは鉤部332の通過に伴ってこれを乗り越えるよ
うに自由に内方へ変位し(図15)、逆進防止鉤板33
が下方へ急速に移動して(図の矢印)シートベルトバッ
クル34の引き込みが行われる。逆進防止鉤板33の移
動はそのストッパ壁334がバックルプレート32に設
けたゴムストッパ43に当接して停止する。引き込み終
了後、乗員の前方移動によりシートベルトバックル34
を介して逆進防止鉤板33に上方への引出し荷重が作用
するが、この場合には逆進防止爪36A,36Bが鉤部
332と係合して逆進防止鉤板33の引出しを阻止す
る。なおこの時、鉤部332を形成した長穴331に沿
う逆進防止鉤板33の両側縁に外方への湾曲変形力が作
用するが、逆進防止爪押え部材40(図13)の規制壁
402により変形が規制される。
【0026】引き込み部のリセットを行う場合には、可
動カバー35下端開口の係止を解除してこれを上方へ引
き上げ、逆進防止爪押え部材40の開口401(図1
3)の上段広幅部より突出する板バネ38両脚先端の延
出部381を、手または工具等により掴んでバネ付勢力
に抗して上記開口401の下段狭幅部内に移動せしめ
る。これにより、左右の逆進防止爪36A,36Bは逆
進防止鉤板33の鉤部332と干渉しない内方位置へ変
位せしめられ(図16)、この状態で手または工具等に
よりシートベルトバックル34および逆進防止鉤板33
を引き上げると(図の矢印)、これに応じてワイヤ17
も移動し、引き込み部ではワイヤ17は後方へ移動する
から、既述の行程により引き込み部のリセットがなされ
る。
【0027】逆進防止鉤板33の上昇に伴ってこれと一
体に移動する板バネ41は、逆進防止爪36A,36B
に至ると屈曲するその頭部411上端縁が図17に示す
如く逆進防止爪36A,36Bの脚部362下端面上に
乗り上げる。さらに逆進防止鉤板33が上昇して原位置
付近に至ると、そのストッパ壁334(図13)に可動
板39の両脚部392先端が当接して上方へ移動し、そ
の開口下端縁393が板バネ38の脚部先端延出部38
1に当接してこれを逆進防止爪押え部材40の開口40
1の上段広幅部へ押しやる。これにより、板バネ38が
原形に復し、左右の逆進防止爪36A,36Bが外方へ
変位して逆進防止鉤板33の鉤部332に係合する。同
時に、左右に開いた逆進防止爪36A,36Bの間に、
自身のバネ力で再び板バネ41の頭部411が嵌入して
内方への変位を阻止する(図18)。かくして、逆進防
止鉤板33およびシートベルトバックル34は、上下へ
の移動をいずれも規制された初期状態に戻る。
【0028】なお、検出接点24を上記実施例の如くワ
イヤ引き込み部に設けるのに代えて、逆進防止部に設け
て、逆進防止鉤板33の移動を検出するようにしても良
い。また、装置の作動検出は接点検出による必要はな
く、上記質量体14、逆進防止鉤板33、ワイヤ17等
の移動部材の移動を、磁気センサの如き非接触センサ等
で検出するようにしても良い。上記報知灯253に代
え、あるいは報知灯253に加えて、ブザー等を設ける
こともできる。
【0029】
【発明の効果】以上の如く、本発明のシートベルト引締
装置は、装置の引き込み作動を乗員が確実に知ることが
でき、特に悪路走行時等にも装置を作動せしめて乗員保
護を図るとともに、その後リセットし再使用する等の用
途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるワイヤ引き込み部の
全体縦断面図である。
【図2】ハウジング部材の分解斜視図である。
【図3】板バネを装着した主バネガイド部材の縦断面図
である。
【図4】主バネガイド部材を後方より見た端面図であ
る。
【図5】主バネガイド部材とホルダの分解斜視図であ
る。
【図6】主バネガイド部材とホルダの分解斜視図および
組付け斜視図である。
【図7】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の全体
縦断面図である。
【図8】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後部
拡大縦断面図である。
【図9】検出接点の構造を示す分解斜視図である。
【図10】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後
部拡大縦断面図である。
【図11】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後
部拡大縦断面図である。
【図12】逆進防止部の全体縦断面図である。
【図13】逆進防止部の全体分解斜視図である。
【図14】逆進防止爪の全体斜視図である。
【図15】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図16】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図17】板バネと逆進防止爪の関係を示す斜視図であ
る。
【図18】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【符号の説明】
11 ケーシング(引き込み部材) 14 主バネガイド部材(移動部材、質量体) 17 ワイヤ(移動部材、連結部材) 18 リテーナ(リセット部材) 24 検出接点 253 報知灯(作動報知手段) 32 バックルプレート(保持部材) 33 逆進防止鉤部材(移動部材、支持部材) 34 シートベルトバックル(シートベルト懸架部材) 36A,36B 逆進防止爪(移動規制部材) 40 逆進防止爪押え部材(係合選択部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定以上の慣性力が作用した時に急速に
    移動せしめられる移動部材と、該移動部材の戻り移動を
    規制する移動規制部材と、上記移動部材に連結されたシ
    ートベルト懸架部材と、上記移動部材の移動を検出して
    装置作動を報知する作動報知手段とを具備するシートベ
    ルト引締装置。
  2. 【請求項2】 シートベルトを懸架する懸架部材と、該
    懸架部材を支持する支持部材と、支持部材を直線動自在
    に保持する保持部材と、所定以上の慣性力が作用した時
    に内設した質量体が拘束状態を脱してバネ付勢力により
    急速に移動せしめられる引き込み部材と、上記質量体を
    上記支持部材に連結して、質量体の移動に伴い支持部材
    を引き込み方向へ移動せしめる連結部材と、上記支持部
    材に係合可能に上記保持部材に設けられて、係合状態で
    上記支持部材の少なくとも引出し方向への移動を阻止す
    る移動規制部材と、上記質量体が移動端に至ったことを
    検出して装置作動を報知する作動報知手段とを具備する
    シートベルト引締装置。
  3. 【請求項3】 シートベルトを懸架する懸架部材と、該
    懸架部材を支持する支持部材と、支持部材を直線動自在
    に保持する保持部材と、所定以上の慣性力が作用した時
    に内設した質量体が拘束状態を脱してバネ付勢力により
    急速に移動せしめられる引き込み部材と、上記質量体を
    上記支持部材に連結して、質量体の移動に伴い支持部材
    を引き込み方向へ移動せしめる連結部材と、上記支持部
    材に係合可能に上記保持部材に設けられて、係合状態で
    上記支持部材の少なくとも引出し方向への移動を阻止す
    る移動規制部材と、上記支持部材が移動端に至ったこと
    を検出して装置作動を報知する作動報知手段とを具備す
    るシートベルト引締装置。
  4. 【請求項4】 上記移動規制部材の係合とその解消を選
    択設定する係合選択部材と、上記引き込み部材にに設け
    られ、連結部材を介して支持部材により上記質量体をバ
    ネ付勢力に抗して原位置に戻した時に該質量体を再び拘
    束状態におくリセット部材とを具備する請求項2または
    3記載のシートベルト引締装置
JP6072604A 1994-03-16 1994-03-16 シートベルト引締装置 Pending JPH07251706A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6072604A JPH07251706A (ja) 1994-03-16 1994-03-16 シートベルト引締装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6072604A JPH07251706A (ja) 1994-03-16 1994-03-16 シートベルト引締装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07251706A true JPH07251706A (ja) 1995-10-03

Family

ID=13494173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6072604A Pending JPH07251706A (ja) 1994-03-16 1994-03-16 シートベルト引締装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07251706A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016203710A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 株式会社東海理化電機製作所 バックル装置
JP2018034544A (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 株式会社東海理化電機製作所 バックル装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016203710A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 株式会社東海理化電機製作所 バックル装置
US9718436B2 (en) 2015-04-17 2017-08-01 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Buckle device
JP2018034544A (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 株式会社東海理化電機製作所 バックル装置
US10654441B2 (en) 2016-08-29 2020-05-19 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Buckle device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4664151B2 (ja) プリテンショナ及びシートベルト装置
EP0069207B1 (en) Seat positioner
US7571873B2 (en) Webbing retractor
US7699401B2 (en) Apparatus and method for attaching seat belt components
EP1902911B1 (en) Webbing retractor device
JP5982687B2 (ja) シートロック装置
JPH04113959A (ja) ショルダーアジャスタ
EP0685372B1 (en) Seat belt tensioner
US5685567A (en) Seat belt tightening device
US6834821B2 (en) Webbing retractor
JPH07251706A (ja) シートベルト引締装置
US20010002965A1 (en) Structure for mounting to steering wheel
JPH081985Y2 (ja) プリローダセンサ
US6626423B2 (en) Longitudinal entry clip for use in a vehicle jack system and a vehicle jack system incorporating the same
JP3455428B2 (ja) バックル用スイッチ及びバックル
US3632055A (en) Seat belt retractor
JPH07251707A (ja) シートベルト引締装置
WO2013061877A1 (ja) シートベルト用リトラクタ
JPH07251705A (ja) シートベルト引締装置
JPH0415558Y2 (ja)
JPH07251708A (ja) シートベルト引締装置
JPH07251704A (ja) シートベルト引締装置
JP5215968B2 (ja) ウェビング巻取装置
JPH07323824A (ja) シートベルト引締装置
JPH07237524A (ja) シートベルト引締装置