JPH07237524A - シートベルト引締装置 - Google Patents

シートベルト引締装置

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Publication number
JPH07237524A
JPH07237524A JP6072605A JP7260594A JPH07237524A JP H07237524 A JPH07237524 A JP H07237524A JP 6072605 A JP6072605 A JP 6072605A JP 7260594 A JP7260594 A JP 7260594A JP H07237524 A JPH07237524 A JP H07237524A
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JP
Japan
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seat belt
spring
holding
mass body
spring member
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Pending
Application number
JP6072605A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Isaji
和美 伊佐治
Shinichi Iwai
慎一 岩井
Yutaka Ohashi
豊 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
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Publication of JPH07237524A publication Critical patent/JPH07237524A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートベルト引き締め作動後も再使用可能と
する。 【構成】 質量体52と、質量体52を車両前後方向へ
移動自在に収納するケーシング51と、弱いコイルバネ
59により位置決めされたホルダ53と、質量体52の
フランジ521とホルダ53のフランジ部531との間
に配設した強いコイルバネ56と、質量体52の後端よ
り延びる板バネ54A,54B先端のストッパ55A,
55Bを、ホルダ53との間で挟持して質量体52を位
置決めし、コイルバネ56を収縮状態に維持するリテー
ナ57と、質量体52の後端とシートベルトバックル5
14を連結するワイヤ510と、ワイヤ510から分岐
したリセットワイヤ541を巻き取るリセット機構54
0を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の急減速時等に、シ
ートベルトを引き締める引締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シートベルト引締装置は、シートベルト
を急速に引き締めてその弛み等を解消し、リトラクタの
ロックキングと相まって乗員の身体保護を図るもので、
短時間でのベルト引き締めを可能とするために、トーシ
ョンバーやコイルバネのバネ力を利用してシートベルト
バックルを移動せしめ(例えば特開平4−63746
号、特開昭61−241234号)、あるいは火薬の爆
発力等によりシートベルトを巻き取るもの(特開昭63
−22752号)等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この引締装
置は、車両の衝突時ばかりではなく、悪路走行時等にも
乗員保護のために作動せしめることが望ましいが、従来
装置では車両衝突のみを想定しているため一回の作動で
装置全体を取り替える必要があった。
【0004】そこで、本発明の一の目的は、繰り返し使
用ができ、車両衝突以外に必要に応じて手軽に作動せし
めることが可能なシートベルト引締装置を提供すること
を目的とする。また、本発明の他の目的は、点検時等に
誤って誤作動することがない引締装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の構成による
と、シートベルトを引き込む動力源としてのバネ部材5
6と、該バネ部材56を圧縮状態に保持する保持部材5
2,53と、車両急減速時等の減速度作用時に、上記バ
ネ部材56を上記保持部材52,53から開放し伸長せ
しめる保持解除部材52と、上記バネ部材56の伸長
後、乗員の荷重によってシートベルトが再び繰り出され
ることを防止する逆進防止部材512,513と、伸長
した上記バネ部材56を再び圧縮して上記保持部材5
2,53に保持せしめるリセット手段540とを有して
いる。請求項2の構成によると、引締装置は上記構成に
加えてさらに、上記保持解除部材52を任意に作動せし
める解除操作部材573を有している。請求項3の構成
によると、シートベルトを懸架する懸架部材34と、該
懸架部材34を支持する支持部材33と、支持部材33
を直線動自在に保持する保持部材32と、所定以上の慣
性力が作用した時に内設した質量体14が拘束状態を脱
してバネ付勢力により急速に移動せしめられる引き込み
部材11と、上記質量体14を上記支持部材33に連結
して、質量体14の移動に伴い支持部材33を引き込み
方向へ移動せしめる連結部材17と、上記支持部材33
に係合可能に上記保持部材32に設けられて、係合状態
で上記支持部材33の少なくとも引き出し方向への移動
を阻止する移動規制部材36A,36Bと、上記連結部
材17を介して上記質量体14をバネ付勢力に抗して原
位置に戻すリセット手段44と、原位置に戻された上記
質量体14を再び拘束状態におく拘束部材18とを有し
ている。請求項4の構成によると、上記リセット手段4
4はシート近傍に設けられて、上記連結部材17を引い
て上記質量体14をバネ付勢力に抗して原位置に戻すよ
うに設定されている。請求項5の構成によると、上記リ
セット手段44は、回動操作されるレバー部材444
と、質量体14が原位置に戻るまで上記レバー部材44
4の逆転を規制する逆転規制部材446とより構成され
ている。
【0006】
【作用】請求項1の構成において、車両が急減速する
と、保持解除部材52によりバネ部材56が保持部材5
2,53から解放され、伸長せしめられる。これによ
り、シートベルトに張力が作用する前に速やかにバネ部
材56が伸長せしめられてシートベルトが引き込まれ
る。引き込み後は逆進防止部材512によりシートベル
トが再び繰り出されることはないから、乗員は前方への
飛び出しを生じることなく確実に保護される。再使用す
る場合にはリセット手段540により、伸長したバネ部
材56を再び圧縮して保持部材52,53に保持せしめ
る。
【0007】請求項2の構成において、保持部材52,
53にバネ部材56が圧縮保持されている状態では、装
置の点検、調整等が必要な場合に、誤ってバネ部材が伸
長作動することがある。そこで、点検等に先立って解除
操作部材573を操作して保持解除部材52を作動せし
め、バネ部材56を上記保持部材52,53から開放し
伸長せしめておけば、誤って触れる等により装置が誤作
動することは防止される。
【0008】請求項3の構成においては、連結手段17
を介して質量体14を原位置に戻すだけで簡易に装置の
リセットが可能である。
【0009】請求項4の構成において、リセット手段4
4はシート近傍に設けられているから、着座状態で容易
にリセット操作が可能である。
【0010】請求項5の構成においては、レバー部材4
44により軽い操作で装置のリセットができる。
【0011】
【実施例1】 (引締装置引き込み部の構成と作用)図1において、引
き込み部のケーシング11は金属の円筒体で、図略の車
両フロア上に固定されて前後方向(図の左右方向)へ配
設されている。その前端(図の左端)開口は通気孔20
1を設けたキャップ20で閉鎖され、後端開口内にはハ
ウジング部材21の筒状本体部211が圧入固定してあ
る。この本体部211は図2に示す如く軸線に沿って二
分割した一対の半円筒体211A,211Bを衝合して
構成されており、半円筒体の一方211Aにはケーシン
グ11外へ突出する矩形の連結部212が形成されてい
る。
【0012】図1において閉鎖された上記ケーシング1
1内には前後位置に、前側質量体としての主バネガイド
部材14と後側質量体としてのホルダ15が配設されて
いる。主バネガイド部材14は図3、図4に示す如く、
前半を大径、後半を小径とした貫通孔142を有する金
属円筒体で、外周に形成したフランジ状バネ係止部14
1には上下の二箇所に軸方向へ延びる矩形の溝143が
形成されて、ここに後方へ向けて漸次対向間隔が拡がる
規制部材としての板バネ16が配設してある。すなわ
ち、板バネ16は帯板を略コ字形に屈曲成形したもの
で、その基端部は図5に示す如く、主バネガイド部材1
4の端面形状に沿ったフランジ板162となっている。
そして、板バネ16の両脚部163,164が主バネガ
イド部材14の上下の上記溝143内を通って後方へ延
び、各先端161にはストッパ片165がカシメ固定し
てある。
【0013】図1において、ホルダ15は上記主バネガ
イド部材14の後半部を収納できる大径の金属円筒体で
あり、その後端外周には全周にフランジ状バネ係止部1
51が突出形成してある。このバネ係止部151には開
口周縁に沿って金属リング152が嵌着してあり、これ
にホルダ15内を挿通した上記板バネ先端161のスト
ッパ片165の端面が当接している。かかるホルダ15
は前端が、主バネガイド部材14の外周に装着された受
けリング22に当接し、後端は上記ハウジング部材21
の端面に当接している。上記受けリング22は図6
(1)に示す如く、筒内に板バネ16を挿通せしめ、そ
の周壁の二箇所(図1)に形成した筒内への押出し突起
221を、主バネガイド部材14の外周に形成した係止
溝144に係合せしめて固定されている。受けリング2
2を装着した後、さらにホルダ15内に板バネ16を挿
通し(図6(2))、かかるホルダ15のバネ係止部1
51と上記主バネガイド部材14のバネ係止部141と
の間に、主バネ部材としての主コイルバネ12を収縮状
態で挟持配設する。主コイルバネ12の強い伸長バネ力
は、上記各バネ係止部141,151の端面に当接する
板バネ16のフランジ板162とストッパ片165によ
り受けられている。
【0014】図1において、上記板バネ16の両先端1
61には内方より、係止制御手段としてのブロック状リ
テーナ18の外周面18aが当接しており、該リテーナ
18はハウジング部材21の内空間に前後に摺動可能に
配設され、ハウジング部材21の後端内壁との間に配し
たコイルバネ23により前方へ付勢されている。リテー
ナ18の中心に設けた貫通孔181を通って前方へ連結
部材としてのワイヤ17が延び、該ワイヤ17は一端が
後述する図略の逆進防止部へ至るとともに、他端は主バ
ネガイド部材14の筒内を経てその前方に所定間隔をお
いて位置する円形の係止板171の中心突起に固定され
ている。なお、このワイヤ17の挿通作業をスムーズに
行うために、図5に示す如く、主バネガイド部材14や
ホルダ15は周壁が一部で切り離され、この切り離し間
隙145,153を経て側方よりワイヤ17を容易に筒
内に挿入できる。係止板171の中心突起端面と主バネ
ガイド部材14の内周段付面との間には、副バネ部材と
しての弱いバネ力の副コイルバネ13が配設されて(図
1)、板バネ16により一体化された前後の主バネガイ
ド部材14とホルダ15を前方へ向けて支持している。
【0015】なお、ワイヤ17の中間位置には位置決め
部材19が装着されて、その上下位置より後方へ延びる
可撓性のある爪部191の先端湾曲部が、リテーナ18
の貫通孔181の段付面に係止されている。これによ
り、ワイヤ17先端の係止板171が所定位置に位置決
めされている。
【0016】かかる構成の引き込み部において、車両の
急減速等により主バネガイド部材14とホルダ15に前
方への慣性力が作用すると、図7に示す如く、副コイル
バネ13を圧縮しつつ両者が前方へ移動して、板バネ先
端161の内側面がリテーナ18の外周面18aより外
れる。ストッパ片165には主コイルバネ12からの荷
重により図の矢印方向へのモーメントが作用しており、
この結果、図8に示す如く板バネ先端161が内方へ屈
曲傾斜して、ストッパ片165の端面と金属リング15
2の係合が解消される。しかして、主コイルバネ12は
大きなバネ力で伸長変形し(図9)、これに伴って主バ
ネガイド部材14が係止板171に当接してこれを前方
へ急速に押しやる。同時にワイヤ17も大きな力で前方
へ引かれ、後述するシートベルトバックルの引き込みが
行われる。なお、上記板バネ先端161の屈曲傾斜量を
大きく設定すれば、ストッパ片165と金属リング15
2の摩擦係数が大きい場合(例えば一方が鉄で他方がア
ルミニウム)でも係合状態の解消をスムーズに行うこと
が可能となり、材料の選択範囲が広がる。また、係合解
消をよりスムーズとなすために、ストッパ片165ない
し金属リング152のコーナ部をテーパ面としても良
い。
【0017】上記副コイルバネ13のバネ力を適当に設
定することにより、主バネガイド部材14等が移動を開
始する慣性力を決めることができ、車両の急減速時のみ
ならず、段差乗り上げや悪路走行時にも引き込み作動を
行わせることができる。また、図1のδで示すストッパ
片165後端部とリテーナ18前端部のオーバラップ量
を調整することにより、引き込み作動がなされる減速慣
性力の持続時間を適宜設定することができる。
【0018】さて、作動した後の引き込み部を初期状態
にリセットする場合には、ワイヤ17を後方へ引いてス
トッパ片165の後端をリテーナ18の前端に当接せし
める(図10)。背後をコイルバネ23で支持されたリ
テーナ18はストッパ片165の後退に応じて後退し
(図の矢印)、外側へ付勢された板バネ16の先端16
1がホルダ15のバネ係止部151背後の空間に入り込
んで、ストッパ片165の端面が金属リング152に当
接係合する(図11の矢印)。この状態で図中矢印の如
くリテーナ18が再び前進し、その外周面18aが板バ
ネ先端161に内方より接して、ストッパ片165がホ
ルダ15から外れるのを阻止する。かくして、引き込み
部が作動前の状態に戻される。
【0019】(引締装置逆進防止部の構成と作用)図1
2において、逆進防止部の固定カバー31は偏平な矩形
筒状をなし、該カバー31の下端より斜め下方へ突出す
るバックルプレート32の小幅の下端部321が、引き
込み部のケーシング11より後方へ突出する連結部21
2に軸部材213により回動自在に連結されている。バ
ックルプレート32の本体部は幅広の長板状(図13)
となって固定カバー31の内壁に沿って位置している。
【0020】上記バックルプレート32の板面に接して
これよりやや小幅の逆進防止鉤板33が摺動自在に配設
してある。逆進防止鉤板33はバックルプレート32の
延長方向へ延びる長板で、その板面の中央には長手方向
へ延びる長穴331が設けられ、該長穴331の平行に
対向する両側面に鋸歯状の多数の鉤部332が形成され
ている。この逆進防止鉤板33の上端にはシートベルト
バックル34が固定してあり、シートベルトバックル3
4を除く逆進防止鉤板33全体は可動カバー35内に収
納されている(図12)。この可動カバー35は偏平な
矩形筒状をなし、全体が蛇腹形状に成形されて伸縮自在
となっていて、その上端開口がシートベルトバックル3
4に固定され、下端開口は固定カバー31の周壁の係止
溝311内に係止されている。
【0021】上記逆進防止鉤板33の長穴331内には
左右一対の逆進防止爪36A,36Bが設けられてお
り、これら逆進防止爪36A,36Bは板材のプレス成
形品で、互いに対称形状をなし、一端のリング状頭部3
61とこれより延びる脚部362とより構成されてい
る。一方の逆進防止爪36Aの頭部361は図14に示
すように他方のものの頭部361に対して段違いとして
あり、これら頭部361を重ねた状態で各脚部362は
同一面上に位置する。これにより、後述する逆進防止鉤
板33の鉤部との係合時にモーメント力が作用すること
が防止される。各逆進防止爪36A,36Bの重ねた頭
部361はバックルプレート32の取付穴322に挿入
した筒状軸部材37に嵌装されて、軸部材37回りに回
動自在としてある。逆進防止爪36A,36Bの各脚部
362先端には内側縁に沿って長孔363が設けてあ
り、これら長孔363に逆U字形に屈曲成形した板バネ
38(図13)の両脚部先端が挿入してある。すなわ
ち、板バネ38の両脚部先端は直交方向へ細長く延び、
この延出部381の一端が上記各長孔363内に挿入さ
れる。しかして、逆進防止鉤板33の長穴331内に位
置する図12の状態で、左右の逆進防止爪36A,36
Bは上記板バネ38により互いの脚部362(図14)
が離反するように付勢され、各脚部362の外側面に複
数形成された鋸歯状の爪部364が、逆進防止鉤板33
の鉤部332に係合してこれの上方移動を阻止してい
る。
【0022】図13において、板バネ38先端の延出部
381の他端は、これら板バネ38および逆進防止爪3
6A,36Bに重ねて設けた可動板39の開口391内
を通って、逆進防止爪押え部材40に形成したT字形の
開口401内の上段広幅部内に至っている。上記可動板
39は逆進防止爪押え部材40内で上下の一定範囲内で
移動可能であり、その開口391は上記板バネ38の外
形よりもやや大きく、下端の左右位置から下方へ脚部3
92が突出している。上記逆進防止爪押え部材40は両
側縁を直角に屈曲せしめて規制壁402となした板体
で、上記可動板39を覆って位置し、左右の規制壁40
2は、逆進防止鉤板33の両側縁に立設された強化リブ
333の外側面に接してその外方への変形を防止してい
る。逆進防止爪押え部材40は左右の規制壁402の下
端に形成した切欠き403が、上記バックルプレート3
2の左右の側縁に形成した矩形凸部323に嵌装され
る。逆進防止爪押え部材40の板面に設けた取付穴40
4には、逆進防止爪36A,36Bの重ねた頭部361
内を貫通した軸部材37が挿通され、その挿通端で軸部
材37の筒壁が拡開変形せしめられて、逆進防止爪押え
部材40をバックルプレート32に締結している。
【0023】図12において、左右に離間した逆進防止
爪36A,36Bの間には板バネ41の矩形頭部411
が挿入位置せしめられて、これら逆進防止爪36A,3
6Bの内方への移動を阻止している。したがって、この
状態では逆進防止爪36A,36Bが逆進防止鉤板33
の鉤部332から外れることはなく、逆進防止鉤板33
(すなわちシートベルトバックル34)は上方移動のみ
ならず下方への移動をも阻止されている。なお、上記頭
部411の上端縁はバックルプレート32方向へ略逆U
字断面をなして屈曲せしめられて(図13)、頭部41
1の幅方向の強度アップと、後述する逆進防止爪36
A,36Bへの乗り上げを可能としている。上記板バネ
41は頭部411より連結部412を介して八の字状に
開いた脚部413を有し、各脚部413の先端は逆進防
止鉤板33の下端に屈曲形成したストッパ壁334の取
付穴335内に挿入してある。そして、板バネ41の上
記連結部412に、フレキシブルチューブ42内を経て
上記引き込み部ケーシング11より至ったワイヤ17の
ブロック状端部172が固定されている。
【0024】なお、バックルプレート32の本体部と下
端部の境界位置では、板材の両側縁を前方へ延出屈曲せ
しめて抱持片324としてあり、かかる抱持片324に
より上記フレキシブルチューブ42の一端が抱持固定さ
れるとともに、左右の抱持片324の空間内にそれぞれ
矩形のゴムストッパ43の下面凸部431が嵌着固定さ
れている。
【0025】図12において、フレキシブルチューブ4
2は途中で分岐してリセット機構44に至っている。こ
のリセット機構44は、引き込み部ケーシング11に沿
って図略のシート側面に固定されたベース板441を有
し、ベース板441の頂部に設けた支軸442にリセッ
トホイール443が回動自在に装着されて、該リセット
ホイール443の周面に水平に延びるリセットレバー4
44が設けてある。リセットホイール443周面に沿っ
て下方へ屈曲するリセットレバー444の一端には、ナ
イフ状の逆転防止爪445が回動自在に設けてあり、ま
た、上記リセットホイール443下方のベース板441
上には逆転防止鉤板446が設けてある。逆転防止鉤板
446の上面には水平方向へ階段状とした鉤部447が
形成されている。そして、分岐したフレキシブルチュー
ブ42内を延びるワイヤ173は、逆進防止鉤板33へ
至る上記ワイヤ17より分岐したもので、その先端は、
逆転防止爪445に近い上記リセットレバー444の一
端部に係止されている。
【0026】さて、既述の行程で引き込み部におけるワ
イヤ17の引き込みを生じると、逆進防止部ではワイヤ
17は下方へ移動してそのブロック状端部172が逆進
防止鉤板33の下端ストッパ壁334に当接する。同時
に板バネ41の脚部413が下方へ変形するからその頭
部411が左右の逆進防止爪36A,36Bの間より抜
け出て、これら逆進防止爪36A,36Bの内方への移
動が可能となる。しかして、逆進防止鉤板33がワイヤ
17に引かれて下方へ移動すると、逆進防止爪36A,
36Bは鉤部332の通過に伴ってこれを乗り越えるよ
うに自由に内方へ変位し(図15)、逆進防止鉤板33
が下方へ急速に移動して(図の矢印)シートベルトバッ
クル34の引き込みが行われる。逆進防止鉤板33の移
動はそのストッパ壁334がバックルプレート32に設
けたゴムストッパ43に当接して停止する。かかるゴム
ストッパ43の存在により、当接時の衝撃が緩和され
る。引き込み終了後、乗員の前方移動によりシートベル
トバックル34を介して逆進防止鉤板33に上方への引
出し荷重が作用するが、この場合には逆進防止爪36
A,36Bが鉤部332と係合して逆進防止鉤板33の
引出しを阻止する。なおこの時、鉤部332を形成した
長穴331に沿う逆進防止鉤板33の両側縁に外方への
湾曲変形力が作用するが、逆進防止爪押え部材40(図
13)の規制壁402により変形が規制される。
【0027】引き込み部のリセットを行う場合には、可
動カバー35下端開口の係止を解除してこれを上方へ引
き上げ、逆進防止爪押え部材40の開口401(図1
3)の上段広幅部より突出する板バネ38両脚先端の延
出部381を、手または工具等により掴んでバネ付勢力
に抗して上記開口401の下段狭幅部内に移動せしめ
る。これにより、左右の逆進防止爪36A,36Bは逆
進防止鉤板33の鉤部332と干渉しない内方位置へ変
位せしめられる(図16)。
【0028】この状態で上記リセットレバー444(図
12)の把手448を掴んで引き上げると、ハンドル4
44は図19の矢印で示す時計方向へ回動し、一端部に
係止されたワイヤ173が図の矢印の方向へ引かれる。
この回動途中で逆転防止爪445は図示の如く逆転防止
鉤板446の一端面に当たって反時計方向へ旋回せしめ
られる(図の矢印)。さらにリセットレバー444を引
き上げると(図20)、さらにワイヤ173が引かれる
とともに、旋回した逆転防止爪445の先端が逆転防止
鉤板446の鉤部447に係合して、手を離してもリセ
ットレバー444は逆転しない。リセットレバー444
を垂直位置まで回動せしめると(図21)、ワイヤ17
3はさらに引かれ、逆転防止爪445は逆転防止鉤板4
46上を通過する。かかるワイヤの引き込みにより、引
き込み部ではワイヤ17は後方へ移動し、既述の行程に
より引き込み部のリセットがなされる。リセット終了後
はリセットレバー444を元へ戻す。この過程で逆転防
止爪445は図22に示すように逆転防止鉤板446の
他端面に当たって時計方向へ旋回し、以後、リセットレ
バー444を水平位置へ戻すまでの間、逆転防止鉤板4
46の鉤部447と係合することなくこれを通過して原
位置へ戻る。
【0029】その後、手または工具等によりシートベル
トバックル34および逆進防止鉤板33を引き上げる
(図16の矢印)。逆進防止鉤板33の上昇に伴ってこ
れと一体に移動する板バネ41は、逆進防止爪36A,
36Bに至ると屈曲するその頭部411上端縁が図17
に示す如く逆進防止爪36A,36Bの脚部362下端
面上に乗り上げる。さらに逆進防止鉤板33が上昇して
原位置付近に至ると、そのストッパ壁334(図13)
に可動板39の両脚部392先端が当接して上方へ移動
し、その開口下端縁393が板バネ38の脚部先端延出
部381に当接してこれを逆進防止爪押え部材40の開
口401の上段広幅部へ押しやる。これにより、板バネ
38が原形に復し、左右の逆進防止爪36A,36Bが
外方へ変位して逆進防止鉤板33の鉤部332に係合す
る。同時に、左右に開いた逆進防止爪36A,36Bの
間に、自身のバネ力で再び板バネ41の頭部411が嵌
入して内方への変位を阻止する(図18)。かくして、
逆進防止鉤板33およびシートベルトバックル34は、
上下への移動をいずれも規制された初期状態に戻る。
【0030】なお、引締装置を取り付けるのに、本実施
例における如く引き込み部のケーシング11を車両フロ
アに固定するのに代えて、逆進防止部の軸部材37(図
13)をシートに固定するようにしても良く、これによ
ればシートベルトバックル34と取り付け位置との距離
を十分小さくすることができる。また、引き込み部より
逆進防止部へ至るワイヤ17をフレキシブルチューブ4
2内に通すのに代えて、プーリ等に懸架するようにして
も良い。位置決め部材19(図1)の爪部先端をリテー
ナ18の内周に係止するのに代えて、ハウジング部材2
1の内周に段付きを形成してここに係止しても良い。
【0031】
【実施例2】図24において、ケーシング51は車両前
後方向(図の左右方向)へ配設された水平部51aと、
これの一端より斜め上方へ延びる傾斜部51bよりな
り、水平部51aの円筒状空間内に保持部材と保持解除
部材を兼ねる金属質量体52が配設されている。質量体
52の前端にはフランジ521が設けられ、該フランジ
521は外周が水平部51aの内周壁に近接している。
【0032】ケーシング水平部51aの内空間後端部に
は、保持部材を構成する筒状ホルダ53がその外周を水
平部51aの内周壁に近接せしめて設けてあり、ホルダ
53の前端に形成したフランジ部531が、水平部51
a内周壁の中間位置に全周にわたって形成した凹所51
d内に位置している。この凹所51d内には上記フラン
ジ部531と凹所51dの前端壁との間に弱いバネ力の
コイルバネ59が配設してあり、上記ホルダ53はコイ
ルバネ59に付勢されてそのフランジ部531が凹所5
1dの後端壁に当接する図示の位置に保持されている。
【0033】上記質量体52の後端に突設した偏平な連
結部527には、上下面にそれぞれ板バネ54A,54
Bの基端が固着され、各板バネ54A,54Bは互いの
間隔が先端に向けて漸次大きくなるように傾斜してい
る。各板バネ54A,54Bの水平に屈曲した先端に
は、上下面にそれぞれ内側ストッパ55Bと外側ストッ
パ55Aが固着してある。水平部51a内空間の後端壁
には、中心にガイド突起51cが形成されてこれにリテ
ーナ57が嵌装してあり、該リテーナ57は背後のコイ
ルバネ58により前方へ付勢されて、そのフランジ部が
水平部51aの内周壁より突出するストッパ板518に
当接している。しかして、図示の如く、上記内側ストッ
パ55Bがリテーナ57の外周面に当接するとともに、
外側ストッパ55Aがホルダ53の後端面に当接して、
これらストッパ55A,55Bがリテーナ57とホルダ
53との間に挟持されている。
【0034】上記質量体52のフランジ521と上記ホ
ルダ53のフランジ部531との間に強いバネ力のコイ
ルバネ56が圧縮状態で設けてあり、質量体52は、上
記各ストッパ55A,55Bがホルダ53とリテーナ5
7の間に挟持されていることにより、コイルバネ56の
伸長バネ力に抗して図示の位置に保持されている。ここ
で、ストッパ55A,55Bの挟持はホルダ53の後端
面とリテーナ57の外周面とでなされているから、コイ
ルバネ56のバネ力が強力でも挟持状態は確実に維持さ
れる。
【0035】ケーシング水平部51aの前端壁には中心
に通気孔51eが設けられて、内空間を外気に連通せし
めており、この前端壁には内空間に向けてクッション用
コイルバネ515が設けてある。
【0036】上記質量体52の連結部522にはワイヤ
510の一端が連結してあり、該ワイヤ510はガイド
突起51c中心の貫通孔を経てケーシング傾斜部51b
の基端に設けたプーリ511に懸架され、その後、傾斜
部51b内の筒状空間を上方へ延びて逆進防止ロッド5
12の下端に連結されている。
【0037】逆進防止ロッド512は傾斜部51bの内
空間に上下動自在に嵌装され、その一側面には鋸状の係
止歯5121が多数形成されるとともに、上端にはシー
トベルトバックル514が固定されている。上記係止歯
5121に対向する傾斜部51bの側壁には開口が形成
されて、該開口内に逆進防止用の係止爪513が、その
上端部をピン5131により回動自在に支持されて設け
てある。車両前方への慣性力が作用していない状態で
は、図示の如く、上記係止爪513は逆進防止ロッド5
12から離れて開口内に位置している。
【0038】上記ワイヤ510からはプーリ511近傍
でリセットワイヤ541が分岐してあり、該リセットワ
イヤ541はケーシング51後端下面に設けたプーリ5
19に懸架されてケーシング51前方のリセット機構5
40に至っている。リセット機構540は、支軸543
1に支持されて一体に回転する逆転防止ホイール543
とリセットホイール542とを有し、リセットホイール
542の外周面に上記リセットワイヤ541の先端が固
定してある。
【0039】リセット機構の詳細を図25に示す。図に
おいて、リセットホイール542には外周の一か所にレ
バー保持部5421が形成されて、ここにリセットレバ
ー545の基端が固定してある。逆転防止ホイール54
3には略半周に鋸状の係止歯5432が複数設けてあ
り、この係止歯5432に係止爪544の先端が係合し
て、逆転防止ホイール543(すなわちリセットホイー
ル542)の反時計方向への戻り回転を阻止している。
上記係止爪544は車両ボデーに設けた支軸5441に
基端が回転自在に支持されている。上記支軸5431に
は係止爪解除レバー546が自由に回転可能に設けてあ
り、このレバー546は中心の支軸5431より径方向
へ延びてリセットホイール542の外周近くへ至り、ホ
イール542外周に沿って略L字形に屈曲して一定長の
円弧状に延びている。
【0040】上記係止爪解除レバー546には下側面
に、逆転防止ホイール543の板面に立設したピン54
33が当接しており、リセットレバー545によりリセ
ットホイール542(および逆転防止ホイール543)
を図の矢印で示す時計方向へ回転せしめると、ピン54
33に押されて係止爪解除レバー546が上方へ回動す
る。なお、逆転防止ホイール543の板面には上記ピン
5433と所定角度離れた位置にピン5434が立設し
てある。
【0041】さて、引締装置の初期状態では図24に示
すようにリセットレバー545は水平位置にあり、リセ
ットワイヤ541は所定の弛みを有している。この状態
で、車両の急停車や悪路走行により減速度が大きくなる
と、上記係止爪513は減速度がごく小さい段階で慣性
力により図の矢印方向へ揺動し、逆進防止ロッド512
の係止歯5121に当接する。この状態で減速度が増大
し始めると、コイルバネ59のバネ力は弱くしてあるか
ら、減速度が比較的小さい時点で質量体52とホルダ5
3に作用する慣性力が上記バネ力を凌駕し、コイルバネ
59が圧縮変形して質量体52とホルダ53が前進を開
始する。これに伴い、ホルダ53後端がリテーナ57先
端と離間してその間隔が拡がるとともに、内側ストッパ
55Bがリテーナ57の外周から外れる。これにより、
外側ストッパ55Aはホルダ53後端のテーパ面に沿っ
て、図の矢印の如く内方へ移動可能となる。外側ストッ
パ55Aには質量体52を介してコイルバネ56の強い
伸長バネ力が作用しているから、外側ストッパ55Aは
板バネ54A,54Bのバネ力に抗してホルダ53の筒
内空間に進入する。ストッパ55A,55Bの挟持状態
が解消された結果、質量体52は上記コイルバネ56の
伸長に伴い前方へ急速に押し出され、コイルバネ515
に当接するまで前進する。
【0042】質量体52の前進移動に伴ってこれに連結
されたワイヤ510が引かれ、逆進防止ロッド512お
よびこれに一体に固定されたシートベルトバックル51
4が下方へ引き込まれる。シートベルトバックル514
の引き込みにより、これにタングプレート(図示略)で
連結されたシートベルトが引っ張られてその弛みが解消
される。このシートベルトの弛み解消は、コイルバネ5
6により質量体52が速やかに移動せしめられるから迅
速になされ、減速度を受けた乗員が前方への移動を開始
してシートベルトに乗員の荷重が印加される時点までに
は弛み解消は終えられる。したがって、コイルバネ56
のバネ力が比較的小さくても、シートベルトの弛みは完
全に解消される。
【0043】逆進防止ロッド512が下降する間は係止
爪513は各係止歯5121の斜面上を乗り越えるが、
シートベルトに乗員の荷重が印加すると係止爪513は
係止歯5121の垂直面に係合して、逆進防止ロッド5
12の戻り上昇を阻止する。かくして、乗員の身体は弛
みの解消されたシートベルトによって前方への飛び出し
を生じることなく保護される。
【0044】このように作動した引締装置をリセットす
る場合には、リセットレバー545を図24の状態から
図25のように上方へ回動せしめる。これに伴ってリセ
ットホイール542および逆転防止ホイール543が時
計方向へ回転し、リセットワイヤ541を巻き取る。リ
セットワイヤ541の巻き取りに伴い質量体52はコイ
ルバネ56の伸長バネ力に抗して後方へ移動し、コイル
バネ56を収縮変形せしめる。質量体2の後退に伴って
板バネ54A.54Bの先端に設けた内側ストッパ55
Bがリテーナ57に当接して、これをコイルバネ58の
バネ力に抗して後退せしめる。ホルダ53の筒内から外
側ストッパ55Aが出ると、板バネ54A,54Bのバ
ネ力によりこれらストッパ55A,55Bは外方へ移動
し、バネ力により再び前進したリテーナ57の外周とホ
ルダ53の後端面間に挟持されて、図24の初期状態に
リセットされる。
【0045】このリセット操作の間に、リセットレバー
545は図26に示す垂直姿勢まで回動せしめられる。
この回動過程で、ピン5433に押された係止爪解除レ
バー545は上方へ回動し、その円弧状をなす先端部で
係止爪544を上方へ押し上げる(図26の矢印)。こ
れにより、係止爪544が係止歯5432より外れ、リ
セットホイール542が逆転可能となる。そこで、リセ
ットレバー545を図24に示す水平姿勢まで逆転せし
めると、この間、係止爪544は逆転防止ホイール54
3の係止歯5432に係合することはない。そして、リ
セットレバー545が水平姿勢に戻る直前に、逆転防止
ホイール543上のピン5434が垂直姿勢の係止爪解
除レバー546に当接して、該レバー546をピン54
33に当接する下方位置まで自重で旋回せしめる。かく
して、再び図24の状態から引締装置の作動が可能とな
る。
【0046】
【実施例3】ケーシング傾斜部51bに図27に示す如
く、さらに係止爪610を設ける。該係止爪610は背
後をコイルバネ612により付勢されて、ピン611回
りに逆進防止ロッド512方向へ回動しその係止歯51
21に噛合している。かかる構成によれば、装置の引き
込み作動後で未だリセットされない間に、さらに大きな
減速度が作用した時にも、上記係止爪610が係止歯5
121と噛合していることにより、シートベルトが引き
出されることはない。
【0047】
【実施例4】引締装置の点検調整をする場合に、誤って
触れてストッパ55A,55Bがリテーナ57とホルダ
53の間から外れ、コイルバネ56が伸長して質量体5
2が前方へ移動し作動することがある。そこで、図28
に示す如く、リテーナ57のフランジ部571から上方
へ腕部572を延出せしめ、これをケーシング水平部5
1aの上壁に設けた貫通孔51fに通してその先端を解
除操作部材たる操作把手573としてある。
【0048】装置の保守点検が必要な場合には、上記操
作把手573をコイルバネ58のバネ力に抗して図の右
方へ移動せしめる。これにより、板バネ54A,54B
先端の内側ストッパ55Bがリテーナ57の外周面より
外れて内方へ移動可能となり、外側ストッパ55Aがホ
ルダ53の後端面から外れてコイルバネ56が伸長変形
し、質量体56が前方へ移動し作動せしめられる。かく
して、点検前に予めコイルバネ56を伸長させて質量体
52を前方の引き込み位置へ移動せしめておくから、点
検中に誤って触れてコイルバネ56が伸長し装置が誤作
動することが避けられる。
【0049】上記各実施例ではシートベルトバックルを
引き込む構成としたが、ショルダベルトのリトラクタや
ラップベルトのアンカを引き込むようにしても良い。な
お、引締装置のコイルバネを保持する構造等は上記各実
施例に限られず、レバー等を用いるものでも良い。ま
た、リセットホイールとリセットレバーに変えて、ペダ
ル等を使用し、あるいは分岐したワイヤの先端に直接引
き把手を設ける等の構造を採用しても良い。さらに、特
にリセットレバーを設けず、逆進防止鉤板を引き出すこ
とによりワイヤを直接引く構造とすることもできる。
【0050】
【発明の効果】以上の如く、本発明の引締装置によれ
ば、リセットすることにより手軽に何度も使用でき、車
両の急停車時や悪路走行時にも乗員を有効に保護するこ
とができる。また、装置の誤作動も防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるワイヤ引き込み部の
全体縦断面図である。
【図2】ハウジング部材の分解斜視図である。
【図3】板バネを装着した主バネガイド部材の縦断面図
である。
【図4】主バネガイド部材を後方より見た端面図であ
る。
【図5】主バネガイド部材とホルダの分解斜視図であ
る。
【図6】主バネガイド部材とホルダの分解斜視図および
組付け斜視図である。
【図7】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の全体
縦断面図である。
【図8】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後部
拡大縦断面図である。
【図9】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の全体
縦断面図である。
【図10】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後
部拡大縦断面図である。
【図11】装置の作動を説明するワイヤ引き込み部の後
部拡大縦断面図である。
【図12】逆進防止部の全体縦断面図である。
【図13】逆進防止部の全体分解斜視図である。
【図14】逆進防止爪の全体斜視図である。
【図15】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図16】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図17】板バネと逆進防止爪の関係を示す斜視図であ
る。
【図18】装置の作動を説明する逆進防止部の全体縦断
面図である。
【図19】リセット機構の作動を示す拡大側面図であ
る。
【図20】リセット機構の作動を示す拡大側面図であ
る。
【図21】リセット機構の作動を示す拡大側面図であ
る。
【図22】リセット機構の作動を示す拡大側面図であ
る。
【図23】リセット機構の作動を示す拡大側面図であ
る。
【図24】本発明の実施例2におけるシートベルト引締
装置の全体断面図である。
【図25】リセット機構の拡大断面図である。
【図26】リセット機構の作動状態を示す拡大断面図で
ある。
【図27】本発明の実施例3におけるシートベルト引締
装置の全体断面図である。
【図28】本発明の実施例4におけるケーシング水平部
後端の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
11 ケーシング(引き込み部材) 14 主バネガイド部材(質量体) 141 係止部 15 ホルダ(後側質量体) 151 係止部 16 板バネ(規制部材) 161 先端 17 ワイヤ(連結部材) 171 係止板(先端) 18 リテーナ(拘束部材) 18a 当り面 19 位置決め部材 33 逆進防止鉤板(支持部材) 34 シートベルトバックル(シートベルト懸架部材) 36A,36B 移動規制爪(移動規制部材) 44 リセット機構(リセット手段) 444 リセットレバー(レバー部材) 446 逆転防止鉤板(逆転防止部材) 51 ケーシング 52 質量体(保持部材、保持解除部材) 53 ホルダ(挟持部材) 55 ガイド突起(挟持部材) 56 コイルバネ(バネ部材) 57 リテーナ 510 ワイヤ(ワイヤ部材) 512 逆進防止ロッド(逆進防止部材) 513 係止爪(逆進防止部材) 514 シートベルトバックル 540 リセット機構(リセット手段) 541 リセットワイヤ 542 リセットホイール 543 逆転防止ホイール 573 操作把手(解除操作部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両急減速時等にシートベルトを引き込
    み、乗員をシートに拘束する引締装置であって、シート
    ベルトを引き込む動力源としてのバネ部材と、該バネ部
    材を圧縮状態に保持する保持部材と、車両急減速時等の
    減速度作用時に、上記バネ部材を上記保持部材から開放
    し伸長せしめる保持解除部材と、上記バネ部材の伸長
    後、乗員の荷重によってシートベルトが再び繰り出され
    ることを防止する逆進防止部材と、伸長した上記バネ部
    材を再び圧縮して上記保持部材に保持せしめるリセット
    手段とを具備するシートベルト引締装置。
  2. 【請求項2】 上記保持解除部材を任意に作動せしめる
    解除操作部材を設けた請求項1記載のシートベルト引締
    装置。
  3. 【請求項3】 シートベルトを懸架する懸架部材と、該
    懸架部材を支持する支持部材と、支持部材を直線動自在
    に保持する保持部材と、所定以上の慣性力が作用した時
    に内設した質量体が拘束状態を脱してバネ付勢力により
    急速に移動せしめられる引き込み部材と、上記質量体を
    上記支持部材に連結して、質量体の移動に伴い支持部材
    を引き込み方向へ移動せしめる連結部材と、上記支持部
    材に係合可能に上記保持部材に設けられて、係合状態で
    上記支持部材の少なくとも引き出し方向への移動を阻止
    する移動規制部材と、上記連結部材を介して上記質量体
    をバネ付勢力に抗して原位置に戻すリセット手段と、原
    位置に戻された上記質量体を再び拘束状態におく拘束部
    材とを具備するシートベルト引締装置。
  4. 【請求項4】 上記リセット手段はシート近傍に設けら
    れて、上記連結部材を引いて上記質量体をバネ付勢力に
    抗して原位置に戻すように設定されている請求項1また
    は3記載のシートベルト引締装置。
  5. 【請求項5】 上記リセット手段は、回動操作されるレ
    バー部材と、質量体が原位置に戻るまで上記レバー部材
    の逆転を規制する逆転規制部材とより構成されている請
    求項4記載のシートベルト引締装置。
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