JPH08324384A - シートベルト引き締め装置 - Google Patents

シートベルト引き締め装置

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JPH08324384A
JPH08324384A JP7159895A JP15989595A JPH08324384A JP H08324384 A JPH08324384 A JP H08324384A JP 7159895 A JP7159895 A JP 7159895A JP 15989595 A JP15989595 A JP 15989595A JP H08324384 A JPH08324384 A JP H08324384A
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JP
Japan
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buckle
casing
seat belt
display piece
tightening device
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Application number
JP7159895A
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English (en)
Inventor
Kazumi Isaji
和美 伊佐治
Yutaka Ohashi
豊 大橋
Shingo Wanami
真吾 和波
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08324384A publication Critical patent/JPH08324384A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シ−トベルト引き締め装置の作動時におけ
る、バックルに加わる衝撃の緩和、および装置が作動済
みであるか否かの確認を簡単な構造で可能ならしめるこ
とである。 【構成】 シ−トベルト引き締め装置を、ケ−シング1
01内に収納され、車両の急減速により作動してタング
プレ−ト202を介してシ−トベルト201に連結され
るバックル104をケ−シング101の方向に引き込ん
でバックル104をケ−シング101に当接するまで移
動せしめる引き込み装置と、上記バックル104と上記
ケ−シング101との間に介設する緩衝部材301と、
基端307aを上記緩衝部材301にケ−シング101
側と対向する端部302に結合し、先端部308が上記
バックル104内へ延び、上記引き込み装置100の作
動により上記緩衝部材301が上記ケ−シング101と
バックル104との間で圧縮されたときに先端部308
がバックル104外へ突出する表示片307とで構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシ−トベルト引き締め装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】シ−トベルト引き締め装置は、衝突事故
等、車両が急減速した時に、乗員に懸架されたシ−トベ
ルトを引き締めるもので、シ−トベルトの一端を固定す
るロッキングリトラクタとともに乗員を拘束し、保護を
する役割をする。
【0003】シ−トベルト引き締め装置は、乗員が着座
するシ−ト側に、ケ−シングが固定され、ケ−シング内
に、引き込み装置が設けられている。引き込み装置は、
連結部材を介してバックルと連結している。バックル
は、タングプレ−トを介してシ−トベルトと連結してい
る。バックルは、その中に設けられた係止具によりタン
グプレ−トと係合する構造になっている。
【0004】車両が急減速すると、引き込み装置は瞬時
に連結部材をケ−シング方向に引き込み、連結部材と連
結しているバックルがケ−シングと当接するまで移動
し、ケ−シングに固定される。しかして、シ−トベルト
は引き締められ、車両の急減速により大きな慣性力が乗
員に働いても、乗員が拘束される。
【0005】ところで、バックルがケ−シングに当接す
るとき、連結部材を引き込む力により、バックルには大
きな衝撃が加わるため、タングプレ−トと、バックルの
係止具との係合が外れるおそれがある。
【0006】そこで、特開平3−208752号公報に
は、上記係止具の可動部と連動して、可動部の軸回りに
上記可動部と同一方向に回転する補償質量体を設けるこ
とにより、バックルがケ−シングに当接するときに、可
動部に働く慣性力のモ−メントと、補償質量体に働く慣
性力のモ−メントとがバランスするようにしたバックル
が開示されている(第1従来例)。
【0007】また、作動後の引き込み装置は、リセット
作業をしなければ作動前の作動可能状態に復帰しない。
従って、作動不可能状態でシ−トベルトが使用されない
ように、引き込み装置が作動可能かどうかを簡単に確認
できることが望ましい。
【0008】そこで、EP0535389A1号公報に
は、引き込み装置のケ−シングに、連結部材と並行して
バックル方向に延びる表示部材を設けたものが開示され
ている。これは、引き込み装置の作動前には、バックル
内に覆われた状態の表示部材が、引き込み装置の作動に
よりバックルがケ−シングまで移動すると、表示部材の
先端がバックルのシ−トベルト側から突出するようにな
し、ワイヤ引き込み装置が作動後であることを視認でき
るようにしたものである(第2従来例)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記第1従
来例のバックルは、バッックルの係止具とタングプレ−
トとの連結が解除しないようにする効果はあるが、構造
が複雑化し、衝撃によるバックルの破損を防止するに
は、構造上の強度を十分高くする必要がある。このた
め、コスト高である。上記第2従来例のバックルは、引
き込み装置の作動前後を視認できるので便利である。し
かしながら、作動前後の視認とともに、バックルの破損
を防止すべく、第1従来例と併せて実施するには、構造
を更に複雑にしコスト的に到底満足できるものではな
い。
【0010】そこで、本発明では、引き込み装置の作動
時に、バックルに加わる衝撃によるバックルの破損や、
タングプレ−トとの連結の解除を防止することができる
とともに、引き込み装置の作動前後を視認することがで
きる、構造が簡単で低コストのシ−トベルト引き締め装
置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシ−トベルト引
き締め装置は、図1に示すように、タングプレ−ト20
2を介してシ−トベルト201に連結されるバックル1
04と、ケ−シング101内に収納され、車両の急減速
により作動してバックル104に連結された連結部材1
05Bをケ−シング101内方向に引き込んでバックル
104をケ−シング101に当接するまで移動せしめる
引き込み装置100とを備えたシ−トベルト引き締め装
置において、上記バックル104と上記ケ−シング10
1との間に介設する緩衝部材301と、基端307aを
上記緩衝部材301にケ−シング101側と対向する端
部302に結合し、先端部308が上記バックル104
内へ延び、上記引き込み装置100の作動により上記緩
衝部材301が上記ケ−シング101とバックル104
との間で圧縮されたときに先端部308がバックル10
4外へ突出する表示片307を具備せしめる(請求項
1)。
【0012】上記緩衝部材301は弾性材料からなり、
上記表示片307は非弾性の硬質材料からなり、上記表
示片307を上記緩衝部材301の圧縮方向の長さより
も長く形成し、上記緩衝部材301と表示片307と
を、表示片307の基端307aが上記ケ−シング10
1と対向する緩衝部材301の端部302と連結する一
体成形体で構成し、上記表示片307を上記緩衝部材3
01の圧縮方向に沿って延出せしめる(請求項2)。
【0013】上記緩衝部材301は、その圧縮方向に沿
って複数の肉抜き部303、304を設ける構造とする
(請求項3)。
【0014】上記各構成において、上記緩衝部材301
の上記バックル104と対向する端面104aを上記バ
ックル104に接合せしめる構造とする(請求項4)。
【0015】
【作用】引き込み装置100が作動して連結部材105
Bをケ−シング101内方向に引き込むと、バックル1
04がケ−シング101方向に移動する。緩衝部材30
1が連結部材105Bを引き込む力により、バックル1
04とケ−シング101との間で圧縮し、バックル10
4に加わる衝撃を吸収する。表示片307は、バックル
104に対して相対的にバックル104の移動方向とは
反対方向に、緩衝部材301の圧縮量だけ変位し、引き
込み装置100が作動前にバックル104に被覆されて
いた表示片307の先端部308がバックル104外へ
突出する。
【0016】上記緩衝部材301が弾性材料からなり、
上記表示片307が非弾性の硬質材料からなり、上記表
示片307を上記緩衝部材301の圧縮方向の長さより
も長く形成し、上記緩衝部材301と表示片307と
を、表示片307の基端307aが上記ケ−シング10
1と対向する緩衝部材301の端部302と連結する一
体成形体で構成し、上記表示片307を上記緩衝部材3
01の圧縮方向に沿って延出せしめる構造とする場合に
は、容易に製造することができる。
【0017】上記緩衝部材301を、その圧縮方向に沿
って複数の肉抜き部303、304を設ける構造とする
場合には、緩衝部材301がその圧縮方向に圧縮する量
が大きくなり、表示片307の突出する部分が大きくな
る。
【0018】上記緩衝部材301の上記バックル104
と対向する端面104aを上記バックル104に接合せ
しめる構造とする場合には、上記バックル104と緩衝
部材301とを、一体化した部品とすることができる。
【0019】
【実施例】本発明のシ−トベルト引き締め装置を図1に
示す。引き込み装置100は、連結部材たる2本のワイ
ヤ105Bでバックル104と連結してある。バックル
104は、乗員の着座時に、タングプレ−ト202を介
してシ−トベルト201と連結する。バックル104
は、タングプレ−ト202と図略の係止具で連結するよ
うにしてある。
【0020】バックル104のケ−シング101と対向
する端面104aに、緩衝部材301と表示片307と
が一体となったインテグラルパ−ツ300が接合してあ
り、緩衝部材301を、上記ワイヤ105Bが挿通する
ようにしてある。バックル104と、引き込み装置10
0との間には、樹脂製で伸縮自在の蛇腹状ブ−ツ203
が配設してある。ブ−ツ203のバックル側の端面20
3aはバックル104に固定してあり、引き込み装置側
の端面203bは引き込み装置100に固定してある。
ブ−ツ203は、引き込み装置100内に塵埃が侵入す
ることを防止している。
【0021】本発明の特徴部分たるインテグラルパ−ツ
300を構成する緩衝部材301と表示片307につい
て説明するに先立ち、引き込み装置について、図1、図
4、図5により説明する。
【0022】引き込み装置100のケーシング101は
左右の対称形の半割り体101A,101B(図4)を
衝合して構成され、ケーシング101前半部は、減速度
が作用する車両前後方向へ延びる円筒体となっている。
ケーシング101後半部は全体がやや幅広となって斜め
上方へ屈曲し、上端は開放している。
【0023】筒状のケーシング101前半部は前端が閉
鎖され、その後半内周壁に沿ってコイルバネ103が圧
縮された状態で配設されている。すなわち、コイルバネ
103の内周に沿って筒状のガイド部材107が設けら
れ、その後端フランジ部107aがケーシング101後
半部との境界に設けた隔壁101aに当接して位置決め
されるとともに、上記後端フランジ部107aに上記コ
イルバネ103の後端が係止されている。ガイド部材1
07の前端は閉鎖されており、これより前方へ間隔をお
いて係止板102が位置している。そして、この係止板
102に、圧縮状態の上記コイルバネ103の前端が係
止されている。係止板102には第1の連結部材たるワ
イヤ105Aの一端が止着されており、このワイヤ10
5Aはガイド部材107の前端壁を貫通して後方へ延び
ている。なお、ガイド部材107の材質は樹脂のような
低摩擦材である。
【0024】上記ガイド部材107内には円柱状の慣性
質量体108が設けてあり、該質量体108は前後の二
箇所で部分的に大径となって、これら大径部108a,
108bの外周がガイド部材107に接して前後に自在
に摺動案内される。慣性質量体108とガイド部材10
7前端壁との間には弱いバネ力のセンシングバネ110
が配設されて、質量体108を後方へ押しやっており、
質量体108は後側大径部108bが上記隔壁101a
に当接して位置決めされている。質量体108の後端部
は隔壁101aの開口内に位置しており、上記ワイヤ1
05Aはガイド部材107前端壁と質量体108の中心
に設けた十分大きな貫通孔107b,108cをそれぞ
れ通って、ケーシング101後半部内へ至っている。ガ
イド部材107の前端壁中央部は質量体108に向けて
突出してストッパ部107cとなっている。
【0025】なお、ガイド部材107の後端フランジ部
107aに沿って、ケーシング101前半部の上側壁に
長穴101bが形成してあり(図4)、この長穴101
bを経て上方より逆U字形の移動規制片111が挿入さ
れて、その内周縁が上記後端フランジ部107aの溝1
07dを経て慣性質量体108の大径部108b外周に
形成した係止溝108dに嵌入している。これにより、
質量体108の移動が阻止されている。
【0026】ケーシング101後半部内には、その下半
内にほぼケーシング101に沿った形状のベースプレー
ト124が設けられ(図5)、該ベースプレート124
上にこれに近い側よりベースプーリ118、ガイドプー
リ119、逆進防止プーリ120、保持プーリ121が
重ねて設けてある。これらプーリ118〜121は各中
心開口118a,119a,120d,121aを貫通
するボルト125により回転自在にベースプレート12
4に装着されており、ガイドプーリ119にはその外周
に形成した弧状凹所119b内に、バックル104に至
るワイヤ105Bの両端に設けた係止ピン126が位置
している。係止ピン126は、ベースプーリ118、逆
進防止プーリ120、保持プーリ121の各板面の二箇
所に設けた抜き穴118b,120b,121bに嵌着
されており、これらプーリ118,120,121はガ
イドプーリ119と共に一体に回転してプーリ体106
を構成している。また、プーリ118,120,121
はほぼ同形で、円周の一部をそれぞれ直線状に切り欠い
てある(符号118c,120c,121c)。
【0027】上記ベースプーリ118には外周の一箇所
に円形の切欠き118dが形成されており、ここに、ケ
ーシング101前半部よりベースプーリ118の外周に
沿って至ったワイヤ105Aの一端が係止ピン105a
で係着されている。ワイヤ105Aは途中ベースプレー
ト124のガイド片124aを経由している。逆進防止
プーリ120にはほぼ半周に多数の鉤部120aが形成
されており、この鉤部120aに、ベースプレート12
4上に回転自在に設けた逆進防止爪122の先端が係合
している。逆進防止爪122は、側面とベースプレート
124の係止片124bとの間に配したバネ127によ
り逆進防止プーリ120の外周へ向けて付勢されてお
り、逆進防止爪122が係合した状態では逆進防止プー
リ120は図1における反時計方向への回転が阻止され
る。なお、逆進防止爪122は基端の一部が操作部12
2aとしてケーシング101外へ突出しており(図
1)、この操作部122aを掴んで逆進防止爪122を
図1の反時計方向へ回転操作することにより、上記鉤部
120aとの係合が解消される。また、逆進防止爪12
2の側面にはベースプレート124の係止片124bに
向けて凸部122bが形成してある。保持プーリ121
は外周の二箇所を上方へ屈曲せしめて回転規制突起12
1dとリセット突起121eとしてあり、また板面には
リセット用レンチ工具を挿入する六角穴121fが形成
されている。このレンチ工具は、ケーシング101後半
部の側面に設けた弧状の長穴101c(図4)よりケー
シング101内へ挿入される。なお、この長穴101c
は同形のキャップ101dにより通常は閉鎖されてい
る。
【0028】上記保持プーリ121上を前後方向へ規制
レバー109が延びており(図1)、該規制レバー10
9は後方に位置する基端がベースプレート124に回動
自在に結合されている。そして、規制レバー109の中
間位置に形成した略直角の切欠き109bに上記保持プ
ーリ121の回転規制突起121dが係合して、図1の
時計方向への保持プーリ121の回転が阻止されてい
る。規制レバー109は中間位置より斜め上方へ屈曲
し、その先端109aはベースプレート124方向へ屈
曲するとともにさらに直角に下方へ屈曲して、角部が、
リンクレバー115の基端に形成された切欠き115a
に係合している。上記リンクレバー115は前方へ水平
に延び、その先端が、上下方向へ配した一対のリンクレ
バー113,114の上側レバー113上端に回動自在
に連結されている。リンクレバー115は中間位置が、
ベースプレート124に設けた係止片124cとの間に
配したバネ116により上方へ付勢されており、直立し
た直線姿勢に上記リンクレバー113,114を保持す
るとともに自らは水平姿勢に保持されている。なお、ケ
ーシング101前半部内に設けた慣性質量体108の後
端面より延びる操作片108e(図4)の屈曲した先端
が上記リンクレバー114より間隔をおいて後方に位置
しており、質量体108の前方移動に伴い操作片108
a先端がリンクレバー114に当接してこれとリンクレ
バー113をく字形に屈曲せしめ、軽い作用力で上記規
制レバー109と回転規制突起121dの係合を解消す
る。
【0029】引き込み装置の作動を以下に説明する。本
装置の使用に際しては、移動規制片111を抜き出して
慣性質量体108が移動できるようにしておく。この状
態で、圧縮状態にあるコイルバネ103の原形復帰力を
受けた係止板102は、ワイヤ105Aを介してベース
プーリ118(およびこれと一体の各プーリ119〜1
21)に強い時計方向回転力(図1)を与えている。乗
員がタングプレ−トとバックルを連結すると、タングプ
レ−トにより上記作動禁止部材がケ−シングの方向に押
されて、車両走行中に大きな減速度が作用すると、上記
質量体108はセンシングバネ110を圧縮しつつその
前端がガイド部材107のストッパ部107cに当接す
るまで前方へ移動する。この前方移動により、質量体1
08に設けた操作片108eの先端が下側リンクレバー
114に当接して上下のリンクレバー113,114を
く字形に屈曲させる(図3)。このリンクレバー11
3,114の屈曲に伴い、リンクレバー115は基端を
中心に下方へ回動し、規制レバー先端109aとの係合
が外れる。なお、図4は一旦作用した減速度が解消され
て質量体108が後方へ戻った状態を示す。
【0030】保持プーリ121の回転規制突起121d
が中間位置の切欠き109bに係合しているため、上記
規制レバー109には時計方向(図1)への回転力が作
用しており、リンクレバー115との係合が解消される
と規制レバー109は上方のストッバ体130に当接す
るまで回動する(図3)。なお、規制レバー109がス
トッパ体130に当接するまで回動しても、リンクレバ
ー115は基端外周が規制レバー109の先端109a
側面に接して下方へ回動した状態に維持される。
【0031】規制レバー109が回動すると回転規制突
起121dとの係合は解消され、保持プーリ121(お
よびこれと一体の各プーリ118〜120)が自由に時
計方向回転(図3)可能となって、コイルバネ103の
伸長変形に伴う係止板102の前方移動に伴いワイヤ1
05Aが急速に引き出される。この時、逆進防止爪12
2は逆進防止プーリ120の鉤部120aを乗り越える
が、大きく鉤部120aから離れる、いわゆる歯飛びは
逆進防止爪122の凸部122bがベースプレート12
4の係止片124bに当接することにより防止される。
一方、このワイヤ105Aの引出しに伴ってバックル1
04に至るワイヤ105Bはガイドプーリ119に巻き
取られ、上記バックル104がカバー体123に案内さ
れつつケーシング101内へ引き込まれる。これによ
り、バックル104に結合された図略のシートベルトが
引き締められる。なお、保持プーリ121はその回転規
制突起121dが上方位置に至るまで時計方向回転する
が(図3)、この部分で各プーリ118,120,12
1は外周を直線状に切り欠いてあるから(図3の符号1
18c,120c,121c)、干渉を生じることなく
上記バックル104を十分引き込むことができる。シー
トベルトの引き締め後に乗員の前方移動荷重により上記
バックル104には引き出し力が作用するが、ガイドプ
ーリ119の逆回転は、逆進防止プーリ120の鉤部1
20aに逆進防止爪122が係合していることにより阻
止される。
【0032】作動した装置をリセットする場合には、ケ
ーシング101の長穴101cよりリセット用レンチを
挿入して保持プーリ121の六角穴121fに装着す
る。そして、操作部122aにより逆進防止爪122を
逆進防止プーリ120から離間する方向へ回動させて鉤
部120aとの係合を解消し、次に上記レンチにより保
持プーリ121(およびこれと一体の各プーリ118〜
120)を図4の反時計方向へ戻り回転させる。これに
より、引き出されたワイヤ105Aが再びベースプーリ
118に巻き取られ、係止板102が後退してコイルバ
ネ103が圧縮される。一方、ワイヤ105Bはガイド
プーリ119から繰り出され、これに伴ってバックル1
04が初期の上方位置へ戻される。上記保持プーリ12
1が戻り回転する途中で、これに設けたリセット突起1
21eが規制レバー109の上側面に当接して該レバー
109を下方へ回動せしめ、レバー先端109aがスト
ッパ体130より離れて再びリンクレバー115と係合
する。この時、リンクレバー115はバネ116により
水平姿勢に復帰せしめられ、同時にリンクレバー11
3,114も直線状の直立姿勢に復元される。下方へ回
動した上記規制レバー109の切欠き109bには再び
保持プーリ121の回転規制突起121dが係合する。
かくして、装置のリセットが終了し、再使用が可能とな
る。
【0033】なお、引き込み装置としては、上記引き込
み装置に、乗員が着座していないときに引き込み装置1
00が作動しないようにする作動禁止機構を設けたもの
もある。図6はそのような引き込み装置の上記作動禁止
機構が作動している態様を示すもので、図中、図1の引
き込み装置と実質的に同一の作動をする部材は同一符号
で示して、説明を省略し、相違点のみ説明する。
【0034】ケ−シング101後半部の下部に沿って、
ワイヤ被覆132が配設してあり、一端が固定部材13
6でベ−スプレ−ト124に固定してある。ワイヤ被覆
132の他端側は、ケ−シング101後半部の一端に延
び、ケ−シング101後半部の一端からケ−シング10
1外に出、上記ブ−ツ203のケ−シング101の近傍
からブ−ツ203内に入っている。ワイヤ被覆132の
他端は固定部材134でバックル104の、ケ−シング
101に対向する端面104aに固定してある。上記ワ
イヤ被覆132の中に、作動禁止ワイヤ131が通して
ある。
【0035】作動禁止ワイヤ131の一端は、上記固定
部134を経て、バックル104内に形成したガイド通
路139に至り、タングプレ−トセンシング部材137
と連結してある。固定部134と、タングプレ−トセン
シング部材137との間には、第1の作動禁止コイルバ
ネ133が配設してあり、タングプレ−トセンシング部
材137をシ−トベルト201方向に付勢している。
【0036】作動禁止ワイヤ131の他端側には、上記
固定部136と上記慣性質量体108との間に、L字形
の作動禁止レバ−138が、屈曲部を中心に、ケ−シン
グ101に設けた回転軸138bに、回転自在に設けて
ある。作動禁止レバ−138の下方に伸びた腕部の先端
には、上記作動禁止ワイヤ131の他端が連結してあ
る。上記固定部136と、作動禁止レバ−138の下方
に伸びた腕部の先端部との間には、上記第1の作動禁止
コイルバネ133より付勢力の小さい第2の作動禁止コ
イルバネ135が配設してある。第1の作動禁止コイル
バネ133と、第2の作動禁止コイルバネ135との付
勢力の差により、作動禁止レバ−138には、反時計回
りの付勢力が働いている。作動禁止レバ−138の横方
向に伸びた腕部に近接して、慣性質量体108の後端面
より作動禁止片108fが延びており、その先端の鉤部
108gが、作動禁止レバ−138の横方向に伸びた腕
部の先端の鉤部138aと係合するようにしてある。
【0037】慣性質量体108は、上述の状態では、慣
性質量体108の動きが規制されている。
【0038】乗員がタングプレ−ト202とバックル1
04とを連結すると、タングプレ−ト202のバックル
104側の端面202aが、タングプレ−トセンシング
部材137を押し込む。作動禁止ワイヤ131が第2の
作動禁止コイルバネ135側に移動し、第2の作動禁止
コイルバネ135により、作動禁止レバ−138には、
時計回りの付勢力が働く。しかして、作動禁止レバ−1
38の横方向に伸びた腕部の先端の鉤部138aと、慣
性質量体108から伸びた作動禁止片108fの鉤部1
08gとの係合が解除される。
【0039】次に、本発明の特徴たる上記バックル10
4と引き込み装置100との間に設けたインテグラルパ
−ツ300について詳述する。
【0040】図2(A)、(B)、(C)にインテグラ
ルパ−ツを示す。インテグラルパ−ツ300は、弾性を
有する軟質の合成樹脂からなる緩衝部材301と、非弾
性硬質の合成樹脂からなる表示片307を備えた一体の
成形体である。緩衝部材301は、断面コ字形で両側端
面には長手方向(圧縮方向)に所定の間隔で肉抜き部3
03が形成してあり、各肉抜き部303間はフィン状に
突出している。また底壁には長手方向に所定の間隔をお
いて開口状の肉抜き部304が設けてある。緩衝部材3
01の一方の端部302は板状で、コ字形の一般部の溝
305と連通する開口306が形成してある。上記端部
302には帯状の表示片307の基端307aが一体に
連結している。表示片307は緩衝部材301の上記溝
305に沿って延び、更に緩衝部材301外へ延出して
いる。延出端には目立ちやすい色、例えば黄色の塗料を
施した表示部309としてある。
【0041】上記インテグラルパ−ツ300の組付け態
様を図1および図5により説明する。
【0042】上記インテグラルパ−ツ300は、表示片
307の先端部308をバックル104内に挿入した状
態で緩衝部材301の他方の端部の端面301aをバッ
クル104のケ−シング101と対向する面104aに
接合することで、バックル104と一体化せしめてあ
る。表示片307は、通常時はその先端部308がバッ
クル104内に収納され、緩衝部材301が圧縮される
と先端の表示部309がバックル104から外部へ突出
する長さとしてある。インテグラルパ−ツ300と一体
化されたバックル104の組付けは、ワイヤ105Bを
緩衝部材301の一端の開口306から通し、更にバッ
クル104内へ通してバックル104に設けた係止ナッ
ト128で折り返すことでバックル104とワイヤ10
5Bとを連結する。ブ−ツ203は組付け時に予めワイ
ヤ105Bを通しておき、両端面203a、203bを
それぞれバックル104とケ−シング101に固定す
る。
【0043】次に上記インテグラルパ−ツ300の作動
について説明する。
【0044】シ−トベルト引き締め装置の作動前の状態
を示す図1において、車両に急減速力が働き、引き込み
装置100が作動し、ワイヤ105Bをケ−シング10
1の方向へ引き込むと、バックル104がケ−シング1
01方向に移動する。
【0045】図3は上記シ−トベルト引き締め装置の作
動後の状態を示すもので、緩衝部材301がワイヤ10
5Bを引き込む力により、バックル104とケ−シング
101との間で圧縮される。緩衝部材301の圧縮力
と、引き込み装置100がワイヤ105Bを引き込む力
とが釣り合ってバックル104は停止する。上記緩衝部
材301は、バックル104の移動方向に肉抜き部30
3、304が設けてあるから、バックル104の移動方
向の圧縮量は大きく、表示片307は、バックル104
に対して相対的に、引き込み装置100作動時における
バックル104の移動方向とは反対方向に緩衝部材30
1の圧縮量だけ移動する。引き込み装置100が作動前
にバックル104に被覆されていた表示片307の表示
部309がバックル104の上端開口からバックル10
4外へ突出する。
【0046】緩衝部材301は、圧縮するときに、バッ
クル104が停止するときの衝撃を吸収するから、バッ
クル104が破損したり、タングプレ−ト202との連
結が解除することなく、バックル104は引き込み装置
100に引き込まれる。そして、バックル104から突
出した表示片307の表示部309から、引き込み装置
100が作動後であることを視認することができる。こ
れにより、乗車時において、またシ−トベルト引き締め
装置の組付け時や車両の点検時において、引き締め装置
100が作動前か後かを確実に、しかも容易に確認する
ことができる。また、上記実施例では緩衝部材301お
よび表示片307はバックル104と一体化されている
から構造が簡単であり、かつ組付け作業性が良好であ
る。
【0047】なお、上記実施例では緩衝部材301およ
び表示片307を合成樹脂としたが、緩衝部材を発泡ゴ
ムとし、表示片を硬質ゴムとしてもよい。また緩衝部材
と表示片を別体とし、これ等の一端を接着等により結合
する構造としてもよい。また、緩衝部材はこれをケ−シ
ング101側に接合する構造としてもよい。
【0048】
【発明の効果】本発明では、緩衝部材と表示片とからな
る簡単なインテグラルパ−ツをバックルとケ−シング間
に介設することで、シ−トベルト引き込み時におけるバ
ックルの衝撃を緩和してバックルの破損およびバックル
とタングプレ−トとの連結の解除を防止すると同時に、
表示片により引き込み装置が既に作動しているか否かを
簡単に視認することができる。特にインテグラルパ−ツ
をバックルと一体化させることでバックルの組付け作業
性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシートベルト引き締め装置の作動前に
おける全体縦断面図である。
【図2】(A)は本発明のシートベルト引き締め装置の
部分斜視図であり、(B)は(A)の後方から見た別の
部分斜視図であり、(C)は(B)におけるC矢視図で
ある。
【図3】本発明のシートベルト引き締め装置の作動後に
おける全体縦断面図である。
【図4】本発明のシートベルト引き締め装置の部分分解
斜視図である。
【図5】本発明のシートベルト引き締め装置の別の部分
分解斜視図である。
【図6】本発明の別のシートベルト引き締め装置の作動
前における全体縦断面図である。
【符号の説明】
100 引き込み装置 101 ケーシング 104 バックル 105B ワイヤ(連結部材) 201 タングプレ−ト 202 シートベルト 301 緩衝部材 302 端部 303、304 肉抜き部 307 表示片 308 先端部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タングプレ−トを介してシ−トベルトに
    連結されるバックルと、ケ−シング内に収納され、車両
    の急減速により作動してバックルに連結された連結部材
    をケ−シング内方向に引き込んでバックルをケ−シング
    に当接するまで移動せしめる引き込み装置とを備えたシ
    −トベルト引き締め装置において、上記バックルと上記
    ケ−シングとの間に介設する緩衝部材と、基端を上記緩
    衝部材のケ−シングと対向する端部に結合し、先端部が
    上記バックル内へ延び、上記引き込み装置の作動により
    上記緩衝部材が上記ケ−シングとバックルとの間で圧縮
    されたときに先端部がバックル外へ突出する表示片を具
    備せしめたシ−トベルト引き締め装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシ−トベルト引き締め装
    置において、上記緩衝部材は弾性材料からなり、上記表
    示片は非弾性の硬質材料からなり、上記表示片を上記緩
    衝部材の圧縮方向の長さよりも長く形成し、上記緩衝部
    材と表示片とを、表示片の基端が上記ケ−シングと対向
    する緩衝部材の端部と連結する一体形成体で構成し、上
    記表示片を上記緩衝部材の圧縮方向に沿って延出せしめ
    たシ−トベルト引き締め装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のシ−トベルト引
    き締め装置において、上記緩衝部材に、その圧縮方向に
    沿って複数の肉抜き部を設けたシ−トベルト引き締め装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載のシ−トベルト引
    き締め装置において、上記緩衝部材の上記バックルと対
    向する端面を上記バックルに接合せしめたシ−トベルト
    引き締め装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998045146A3 (de) * 1997-04-09 1998-12-30 Rainer Kneissl Auslöseanzeiger für einen anschnallgurt-straffer
US7631899B2 (en) 2002-06-05 2009-12-15 Takata Corporation Seat belt apparatus
US7631900B2 (en) 2004-03-31 2009-12-15 Takata Corporation Pre-tensioner
WO2019176621A1 (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 Joyson Safety Systems Japan株式会社 バックルリフター

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