JPH07251667A - 貨物コンテナの選別昇降・格納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型、中型および小型トラックなどに搭載す
ることができ、貨物コンテナの選別的な積み降ろし作業
のときに作業者の腰痛傷害を防止することができる、貨
物コンテナの選別昇降・格納装置を提供する。 【構成】 前後が開口する上・下２段の格納個所３、４
を有する組立枠体の上段格納個所の天井部３ｄと下段格
納個所の天井部４ｄとの間を無限軌道運動する一対のコ
ンベアチェーン１１ａ、１１ｂを配設し、これらコンベ
アチェーンの間に支持ロッド１２を架設し、この支持ロ
ッド１２に貨物コンテナ７の吊金具７ｂを係着し、貨物
コンテナの荷番記号をセンサで読み取り、その情報によ
り、動作指令制御盤の信号で駆動装置Ｂを作動する貨物
コンテナの選別昇降・格納装置。製作機種の形状を車格
に応じて適宜に選定することにより、車格に応じた物件
を搭載することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は貨物コンテナの選別昇降
・格納装置に関し、更に詳しくは、既存の自動車の荷台
に据えつけることができ、所定の寸法規格を有する複数
個の貨物コンテナをそれぞれ選択的に積載および除荷す
ることができる貨物コンテナの選別昇降・格納装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】トラックによる貨物コンテナの陸送にお
いては、通常、出荷元でトラックの荷台に配送する貨物
コンテナを積載して配送先に移動し、そこで貨物コンテ
ナを除荷し、時によってはその場で別の貨物コンテナを
積載して再び別の目的地に移動するという形態が一般的
にとられている。

【０００３】この場合、貨物コンテナがそれほど重いも
のではなく、かつ比較的小さいときには、通常、トラッ
クの運転手自身がそれら貨物コンテナの積載と除荷の作
業を行っている。

【０００４】例えば、貨物コンテナの積載時には、作業
者は腰をかがめて地上の貨物コンテナを抱きかかえ、そ
れをトラックの荷台の端まで持ちあげた後貨物コンテナ
を荷台の奥の方まで滑らせて所定の位置に固定する。貨
物コンテナの数が多い場合には、それら貨物コンテナを
積み重ねて全体をロープなどで荷崩れしないように固定
する。除荷の場合は、この作業と逆の作業が行われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、貨物コンテ
ナが軽量でかつ小さなものである場合は、上記したよう
な貨物コンテナの積載・除荷作業はそれほど過重な作業
ではない。

【０００６】しかしながら、貨物コンテナが重くなる
と、たとえそれが小型であったとしても、貨物コンテナ
の積載・除荷作業は作業者にとって可成りの過重労働に
なり、作業者の腰痛を引き起こす頻度が高くなる。とく
に、複数個の貨物コンテナを積み重ねる場合や、その積
み重ねた貨物コンテナの中から必要な貨物コンテナを除
荷する場合には、貨物コンテナのあげ降ろし作業の回数
は増加するので、腰への負担は著しく増加する。

【０００７】本発明は、上記した問題を解決し、自動車
の荷台への貨物コンテナの積み降ろし作業に伴う腰痛か
ら作業者を保護することができる貨物コンテナの選別昇
降・格納装置の提供を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、自動車の荷台に搭載され、
貨物コンテナの選別的な積載および除荷が可能な貨物コ
ンテナの格納装置であって、吊金具が付設され、荷番記
号が表示されている、複数個の自在キャスター付貨物コ
ンテナを格納することができ、かつ、前端部および後端
部が開口している上下２段の格納個所を有する組立枠体
が形成され、前記組立枠体の上段格納個所および下段格
納個所のそれぞれの底部の前後方向に沿って前記貨物コ
ンテナを載置する少なくとも一対の、前記自在キャスタ
ーを誘導するガイドレールが敷設され、前記組立枠体の
両側部には、前記上段格納個所と前記下段格納個所の各
天井部におけるそれぞれの前端部および後端部にいずれ
もコンベアチェーンスプロケットが配設され、前記組立
枠体の各側部に配設されたコンベアチェーンスプロケッ
ト相互間にコンベアチェーンを懸架して、前記上段格納
個所の天井部と前記下段格納個所の天井部の間を循環す
る一対の無限軌道が形成され、前記組立枠体の両側部を
それぞれ循環する一対のコンベアチェーンの間には、前
記貨物コンテナの吊金具が係着される複数本の支持ロッ
ドが前記コンベアチェーンの移動方向に沿って等間隔に
横架され、前記下段格納個所の天井部の前端部に配設さ
れたコンベアチェーンスプロケットにはスプロケットギ
ヤが固設され、かつ、前記スプロケットギヤは、駆動装
置と連動するドライブシャフトにチェーン機構を介して
連結され、前記貨物コンテナの荷番記号を識別し、その
識別記号に基づいて前記駆動装置に動作指令を発信する
センサ・動作指令装置を備えていることを特徴とする貨
物コンテナの選別昇降・格納装置が提供される。とく
に、自動車の荷台の後端部に装着されて、積載および除
荷すべき貨物コンテナを、前記ガイドレールと地面の間
で昇降させるリフトと連動して動作する貨物コンテナの
選別昇降・格納装置が提供される。

【０００９】

【作用】貨物コンテナの積載時には、まず、貨物コンテ
ナを荷台の後端部に装着されているリフトで上昇させ、
その貨物コンテナを例えば下段格納個所のガイドレール
の上に載置し、同時に貨物コンテナの吊金具を組立枠体
の両側部に配設されている一対のコンベアチェーンの間
に横架された支持ロッドに係着する。

【００１０】貨物コンテナに表示されている荷番記号が
センサ・動作指令装置で読取られ、その識別信号は駆動
装置に入力されてまず駆動モータが動作し、その動力は
ドライブシャフトに伝達されてドライブシャフトを回転
させる。

【００１１】ドライブシャフトの回転は、チェーン機構
により、組立枠体の前端部の両側に取付けられているコ
ンベアチェーンスプロケットに固設されているスプロケ
ットギヤに伝達され、その結果、コンベアチェーンスプ
ロケットが回転し、それに伴い、組立枠体の両側に位置
する各コンベアチェーンスプロケット間にそれぞれ懸架
されている一対のコンベアチェーンは、互いに同期し
て、下段格納個所の天井部と上段格納個所の天井部との
間を循環する無限軌道運動を開始する。

【００１２】コンベアチェーンの運動に伴い、支持ロッ
ドに係着されている貨物コンテナは、ガイドレールに沿
って下段格納個所の前端部に向かって移動していく。こ
のときコンベアチェーンの循環運動を継続すると、組立
枠体の前後は開口しているので、下段格納個所を通過し
てその前端部に到達した貨物コンテナは、組立枠体の前
端開口部からは上方へと移動方向を変え、上段格納個所
の前端開口部に至り、そこから上段格納個所のガイドレ
ールに載置され、上段格納個所の前端部から後端部へと
移動していく。

【００１３】しかし、センサ・動作指令装置には、積載
した貨物コンテナの荷番記号に対応してその貨物コンテ
ナを格納する位置の情報が記憶されていて、その情報に
基づいてコンベアチェーンは運動するので、貨物コンテ
ナがその所定の位置まで移動した時点で、センサ・動作
指令装置は駆動装置への駆動信号の発信を停止する。

【００１４】ドライブシャフトの回転は停止し、それに
伴いコンベアチェーンの運動も停止するので貨物コンテ
ナは所定位置で停止する。その後、吊金具が支持ロッド
から取りはずされる。かくして、貨物コンテナは所定の
位置に格納される。同時に、吊金具が外されて除荷もさ
れる。

【００１５】積載してある貨物コンテナの除荷に際して
は、格納されている貨物コンテナの荷番記号に対応する
除荷信号に基づいてセンサ・動作指令装置を動作するこ
とによりコンベアチェーンを動かし、所定の貨物コンテ
ナを組立枠体の後端部にまで移動させてそこで停止さ
せ、吊金具を支持ロッドから取り外したのち、そこから
リフトに載せて地面まで降下させる。リフトから外され
たコンテナの積荷はコンテナ自在キャスターに支えら
れ、楽に所定位置に移動することができる。

【０００６】これら一連の過程で、作業者はセンサ・動
作指令装置の操作だけで貨物コンテナの所定固所への格
納およびそこからの取出しを行うことができるので、従
来のような腰痛問題は発生しなくなる。

【００１７】

【実施例】以下に図面に即して本発明装置を詳細に説明
する。

【００１８】まず、図１は自動車（小型トラック）の荷
台に本発明の装置を搭載した状態の概略を示す側面図、
図２は自動車の後方から装置の搭載状態を見たときの後
部正面図である。図３は、本発明装置の全体を示す側面
図であり、図４は前方から装置の搭載状態を見たときの
前部正面図である。

【００１９】これらの図において、本発明の格納装置Ａ
は、自動車１の荷台１ａの上に着脱可能な状態で搭載さ
れている。そして、荷台全体は、例えば、雨水防水シー
ト１ｃで取り囲まれている。荷台１ａの後端部１ｂには
ゲート支柱２ａを介して上下方向に昇降移動するリフト
２が装着され、前記格納装置Ａへの貨物コンテナを荷台
１ａから積み降ろしすることができるようになってい
る。

【００２０】格納装置Ａは、全体を例えばアングル材で
組立てて成る２段構造の組立枠体になっていて、上部は
上段格納個所３、下部は下段格納個所４として機能する
ようになっている。そして、これら上段格納個所、下段
格納個所３、４は、図２、図４で示したように、いずれ
も左右に、後述する貨物コンテナ７を２列にして格納で
きるような幅になっている。また、長さは、荷台１ａの
長さに応じて、適宜に決めればよく、通常、貨物コンテ
ナが小型の場合、その貨物コンテナの４倍程度の長さに
なっている。

【００２１】そして、上段格納個所３の前端部３ａと後
端部３ｂ、下段格納個所４の前端部４ａと後端部４ｂは
いずれも開口していて、これら開口部から後述する貨物
コンテナが各格納個所３、４に導入または導出できるよ
うになっている。

【００２２】また、上段格納個所３の底部３ｃには、格
納装置Ａの前後方向に延びる一対のガイドレール５が２
組敷設され、また、下段格納個所４の底部４ｃにも同じ
状態で一対のガイドレール６が２組敷設されている。こ
れらのガイドレール５、６は、図３で示したように、い
ずれも、その後端部５ａ、６ａが傾斜面をなしていて、
後述する貨物コンテナのガイドレール５、６への引き入
れと引き出しが容易に行えるようになっている。

【００２３】この装置Ａに格納される貨物コンテナは、
図５に示したように、全体形状が所定の寸法規格を有す
る箱体７の形状をなし、その両側には、箱体７に固設さ
れた突片７ａ、７ａに回動自在に軸支された一対の吊金
具（フック）７ｂ、７ｂが取付けられ、その底部の４隅
には、４個のコンテナ自在キャスター７ｃ、７ｃ、７
ｃ、７ｃが取付けられ、また、外側面には荷番記号が記
録された識別マーク７ｄが取付けられている。この貨物
コンテナ７は、前記した一対のガイドレールに載置さ
れ、一対の吊金具７ｂ，７ｂが後述する支持ロッドに係
着された状態で、コンテナ自在キャスター７ｃを介して
ガイドレールの上を移動していく。そして、識別マーク
７ｄの荷番記号が後述するセンサ・動作指令装置で読み
取られ、その読取り情報に対応じた格納個所および除荷
位置に搬送される。

【００２４】上段格納個所３の天井部３ｄの両側におけ
る前端部３ｅと後端部３ｆでは、それぞれの個所に位置
している組立枠体に、取付け具８を介して、４個のコン
ベアチェーンスプロケット９ａ、９ｂ、９ｃ、９ｄが回
転自在に軸支され、また下段格納個所４の天井部４ｄの
両側における前端部４ｅと後端部４ｆでは、それぞれの
個所に位置している組立枠体に、同じく取付け具８を介
して、４個のコンベアチェーンスプロケット９ｅ、９
ｆ、９ｇ、９ｈが回転自在に軸支されている。

【００２５】これら８個のコンベアチェーンスプロケッ
トのうち、組立枠体の一側に配設されている４個のコン
ベアチェーンスプロケット、すなわちコンベアチェーン
スプロケット９ａ−９ｅ−９ｇ−９ｃの間には、コンベ
アチェーン１１ａが懸架されて一方の無限軌道が形成さ
れ、また組立枠体の他側に配設されている４個のコンベ
アチェーンスプロケット９ｂ−９ｆ−９ｈ−９ｄの間に
もコンベアチェーン１１ｂが懸架されて他方の無限軌道
が形成される。

【００２６】また、これら８個のコンベアチェーンスプ
ロケットのうち、下段格納個所４の天井部４ｄの両側に
おける前端部４ｅの組立枠体に軸止されている２個のコ
ンベアチェーンスプロケット９ｅ、９ｆには、いずれも
スプロケットギヤ１０ａ、１０ｂがそれぞれ固設されて
いる。そして、このスプロケットギヤ１０ａ、１０ｂは
チェーン機構を介して後述する駆動装置に連結されてい
る。

【００２７】したがって、駆動装置を駆動すると、その
駆動力はチェーン機構を介して一対のスプロケットギヤ
１０ａ、１０ｂに伝達されてそれを同期回転させるの
で、それに伴い、各スプロケットギヤに固設されている
コンベアチェーンスプロケット９ｅ、９ｆは互いに同期
して回転することができる。そして、一対のコンベアチ
ェーンスプロケット９ｅ、９ｆの回転により、組立枠体
の両側に形成されている一対のコンベアチェーン１１
ａ、１１ｂは、互いに同期して、上段格納個所３の天井
部３ｄと現段格納個所４の天井部４ｄとの間を循環する
ようになる。

【００２８】一方のコンベアチェーン１１ａと他方のコ
ンベアチェーン１１ｂの間には、貨物コンテナの吊金具
を係着するための支持ロッド１２が、コンベアチェーン
の移動方向に等間隔に複数本横架されている。したがっ
て、この支持ロッドは、コンベアチェーンと一体化して
上記した循環運動を行い、周期的に組立枠体の上段・下
段格納個所における天井部を通過して貨物コンテナを移
動させる。

【００２９】組立枠体の前方の荷台の上には駆動装置Ｂ
が配設されている。

【００３０】この駆動装置Ｂは、例えばアングル部材を
組立てて成るブラケット１３と、そのブラケットの上に
固設されているピロー１４と、このピローに挿通された
１本のドライブシャフト１５とを有していて、ドライブ
シャフト１５の両端にはギヤ１５ａ、１５ｂが一体的に
取付けられ、またピロー１４の近辺の位置でも同じくギ
ヤ１５ｃがドライブシャフト１５に一体的に取付けられ
ている。そして、荷台１ａの上には、例えばこの格納装
置Ａを搭載した自動車のバッテリーや別の電源などで駆
動する例えば減速機付きモータ１６が据えつけられ、こ
のモータ１６とドライブシャフト１５のギヤ１５ｃとの
間にはチェーン１７ａが懸架され、また、ドライブシャ
フト１５の両端のギヤ１５ａ、１５ｂと前記したスプロ
ケットギヤ１０ａ、１０ｂの間には、それぞれチェーン
１７ｂ、１７ｂが懸架されることにより、全体としての
駆動装置が構成されている。

【００３１】したがって、モータ１６の回転は、チェー
ン１７ａを介してギヤ１５ｃに伝達してドライブシャフ
ト１５を回転させてギヤ１５ａ、１５ｂの同期回転を行
わせ、ついで、チェーン１７ｂ、１７ｂを介してその回
転はスプロケットギヤ１０ａ、１０ｂに伝達され、コン
ベアチェーンスプロケット９ｅ、９ｆを回転させること
により、コンベアチェーン１１ａ、１１ｂの循環運動に
変換される。

【００３２】そして、組立枠体の後端部には、図２で示
したように、識別マークに書かれている荷番記号を読取
るセンサ１８が取付けられ、また、センサ１８で読取っ
た情報に基づいて前記した駆動装置Ｂへの動作指令を発
信してコンベアチェーン１１ａ、１１ｂを作動させる動
作指令制御盤１９が取付けられることにより、全体とし
てのセンサ・動作指令装置が構成されている。

【００３３】つぎに作用を説明する。

【００３４】まず、図１の仮想線で示したように、自動
車１の後端部１ｂに装着されているリフト２のプラット
ホーム２ｂを地上にまで降ろし、ここに、貨物コンテナ
７を載せる。なお、リフト２のプラットホーム２ｂの先
端には、山型のストッパ２ｃを取付けてプラットホーム
２ｂに載せた貨物コンテナ７の落下を防止する。

【００３５】ついで、リフト２を上昇させ、プラットホ
ーム２ｂと格納装置Ａの下段格納個所４の底部４ｃとが
同一動になった時点でリフトは停止する（図１）。

【００３６】貨物コンテナ７のコンテナ自在キャスター
７ｃを一対のガイドレールの傾斜面６ａからガイドレー
ル６の上に載せて下段格納個所４の中に押し込み、同時
に貨物コンテナ７の吊金具７ｂ、７ｂをコンベアチェー
ン１１ａ、１１ｂの間に架設されている支持ロッド１２
に係着してセンサ・動作指令装置１８、１９を作動させ
る（図３、図４）。

【００３７】センサ１８は貨物コンテナ７の識別マーク
７ｄの荷番記号を読取り、その情報は動作指令制御盤１
９に伝達され、格納個所が決定され、それに対応した動
作指令が駆動装置Ｂに発信される。

【００３８】駆動装置Ｂのモータ１６は、上記指令信号
を受けて作動を開始する。そして、その回転力は、チェ
ーン１７ａを介してドライブシャフト１５に伝達されて
その両端に位置するギヤ１５ａ、１５ｂを同期回転させ
る。その回転は、チェーン１７ｂ、１７ｂを介してスプ
ロケットギヤ１０ａ、１０ｂに伝達されることにより、
一対のコンベアチェーンスプロケット９ｅ、９ｆを同期
回転させる。

【００３９】コンベアチェーンスプロケット９ｅ、９ｆ
の回転により、コンベアチェーン１１ａ、１１ｂは、下
段格納個所４の天井部４ｄと上段格納個所３の天井部３
ｄとの間で循環運動を開始する。

【００４０】かくして、貨物コンテナ７は、図３の矢印
ｐで示したように、ガイドレール６に沿って、下段格納
個所４の後端開口部４ｂから前端開口部４ａに向かって
移動していく。そして、その貨物コンテナ７の格納個所
が下段格納個所４のある所定位置である場合には、その
所定位置にまで貨物コンテナ７が移動してくると、動作
指令制御盤１９から駆動装置Ｂへ停止信号が発信され、
コンベアチェーン１１ａ、１１ｂの動作が停止せしめら
れることにより、貨物コンテナ７は所定位置で停止す
る。ついで、吊金具７ｂ、７ｂが支持ロッド１２から取
外されることにより、貨物コンテナ７は目的とする場所
に格納および除荷される。

【００４１】一方、貨物コンテナ７の格納個所が上段格
納個所３の所定位置である場合には、貨物コンテナ７
は、下段格納個所４を通過してその前端開口部４ａから
導出され、更に、コンベアチェーン１１ａ、１１ｂに追
随して支持ロッド１２に吊下げられた状態で上方に移動
していき、上段格納個所３の前端開口部３ａに至り、そ
こからガイドレール５に沿い、上段格納個所３の前端開
口部３ａから後端開口部３ｂに向かって移動していく。

【００４２】そして、所定位置まで貨物コンテナ７が移
動してくると、動作指令制御盤１９から停止信号が駆動
装置Ｂに発信され、コンベアチェーン１１ａ、１１ｂの
動作が停止し、貨物コンテナ７の移動も停止して貨物コ
ンテナ７は上段格納個所の所定位置に格納される。

【００４３】除荷する場合は、格納されている貨物コン
テナ７のうち目的とする貨物コンテナをセンサで呼出
し、ついで、動作指令制御盤１９から駆動装置Ｂに指令
信号を発信して駆動装置Ｂを作動させ、一対のコンベア
チェーン１１ａ、１１ｂに、上段格納個所３の天井部３
ｄと下段格納個所４の天井部４ｄとの間を循環する運動
を開始させる。

【００４４】その結果、下段格納個所４の後端開口部４
からは、つぎつぎと、貨物コンテナ７が導出されてく
る。後端開口部４ｂからでてきた貨物コンテナ７が除荷
すべき貨物コンテナであった場合には、動作指令制御盤
１９から駆動装置Ｂに停止信号を発信してコンベアチェ
ーン１１ａ、１１ｂの動作を停止し、その貨物コンテナ
７の吊金具７ｂ、７ｂを支持ロッド１２から取外し、当
該貨物コンテナ７をガイドレーール６に沿って荷台の後
端部側に移動させ、傾斜面６ｂからリフト２のプラット
ホーム２ｂに積み変え、そのまま、リフト２を地上まで
降下させる。

【００４５】その後、再び、動作指令制御盤１９から駆
動装置Ｂへの動作信号を発信してコンベアチェーン１１
ａ、１１ｂを動作させる。

【００４６】除荷した貨物コンベアに後続していた貨物
コンベアは、コンベアチェーン１１ａ、１１ｂの運動に
追随して、下段格納個所４の後端開口部４ｂから上段格
納個所３の後端格納個所３ｂへと吊り上げられ、そこか
ら上段格納個所３へ導入され、除荷作業前の格納個所ま
で搬送され、そこに格納される。

【００４７】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
格納装置は、貨物コンテナの選別的な積み降ろし作業を
自動車荷台の後端部に取つけたリフトと組合わせること
により、動作指令制御盤の操作のみで行うことができ
る。これは、格納装置を上・下２段、中型３段、大型４
段の枠体構造とし、両側に一対のコンベアチェーンを配
置し、このコンベアチェーンを上段格納個所の天井部と
下段格納個所の天井部との間で無限軌道運動ができるよ
うにしたことがもたらす効果である。

【００４８】本発明の格納装置を用いれば、貨物コンテ
ナの選別に要していた作業時間の省力化と、積み降ろし
作業をする作業者への腰の負担は解消されるので、腰痛
傷害を防止することができる。従って生産性の向上と福
祉向上にもつながる。

【図面の簡単な説明】

【図１】トラックに本発明の格納装置を搭載した状態を
示す側面図である。

【図２】格納装置に貨物コンテナを格納した状態を示す
後方正面図である。

【図３】本発明の格納装置の１例を示す側面図である。

【図４】本発明の格納装置の１例を示す前方正面図であ
る。

【図５】格納する貨物コンテナを示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 自動車（トラック） １ａ 自動車１の荷台 １ｂ 荷台１ａの後端部 １ｃ 雨水防水シート ２ リフト ２ａ リフト２のゲート支柱 ２ｂ リフト２のプラットホーム ２ｃ ストッパ ３ 上段格納個所 ３ａ 上段格納個所３の前端開口部 ３ｂ 上段格納個所３の後端開口部 ３ｃ 上段格納個所３の底部 ３ｄ 上段格納個所３の天井部 ３ｅ 天井部３ｄの前端部 ３ｆ 天井部３ｄの後端部 ４ 下段格納個所 ４ａ 下段格納個所４の前端開口部 ４ｂ 下段格納個所４の後端開口部 ４ｃ 下段格納個所４の底部 ４ｄ 下段格納個所４の天井部 ４ｅ 天井部４ｄの前端部 ４ｆ 天井部４ｄの後端部 ５、６ ガイドレール ５ａ、６ａ ガイドレール５、６の傾斜部 ７ 貨物コンテナ ７ａ 突庁 ７ｂ 吊金具（フック） ７ｃ コンテナ自在キャスター ７ｄ 荷番記号が書かれている識別マーク ８ コンベアチェーンスプロケットの取付け具 ９ａ、９ｂ、９ｃ、９ｄ、９ｅ、９ｆ、９ｇ、９ｈ コ
ンベアスプロケット １０ａ、１０ｂ スプロケットギヤ １１ａ、１１ｂ コンベアチェーン １２ 支持ロッド １３ ブラケット １４ ピロー １５ ドライブシャフト １５ａ、１５ｂ ドライブシャフト１５の両端に固設さ
れたギヤ １５ｃ ギヤ １６ 減速機付き駆動モータ １７ａ、１７ｂ チェーン １８ センサ １９ 動作指令制御盤

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の荷台に搭載され、貨物コンテナ
   の選別的な積載および除荷が可能な貨物コンテナの選別
   昇降・格納装置であって、 吊金具が付設され、荷番記号が表示され、表面に自在キ
   ャスターが取付けられている複数個の貨物コンテナを格
   納することができ、かつ、前端部および後端部が開口し
   ている上下２段の格納個所を有する組立枠体が形成さ
   れ、 前記組立枠体の上段格納個所および下段格納個所のそれ
   ぞれの底部の前後方向に沿って前記貨物コンテナを載置
   する少なくとも一対のガイドレールが敷設され、 前記組立枠体の両側部には、前記上段格納個所と前記下
   段格納個所の各天井部におけるそれぞれの前端部および
   後端部にいずれもコンベアチェーンスプロケットが配設
   され、 前記組立枠体の各側部に配設されたコンベアチェーンス
   プロケット相互間にコンベアチェーンを懸架して、前記
   上段格納個所の天井部と前記下段格納個所の天井部の間
   を循環する一対の無限軌道が形成され、 前記組立枠体の両側部をそれぞれ循環する一対のコンベ
   アチェーンの間には、前記貨物コンテナの吊金具が係着
   される複数本の支持ロッドが前記コンベアチェーンの移
   動方向に沿って等間隔に横架され、 前記下段格納個所の天井部の前端部に配設されたコンベ
   アチェーンスプロケットにはスプロケットギヤが固設さ
   れ、かつ、前記スプロケットギヤは、駆動装置と連動す
   るドライブシャフトにチェーン機構を介して連結され、 前記貨物コンテナの荷番記号を識別し、その識別記号に
   基づいて前記駆動装置に動作指令を発信するセンサ・動
   作指令装置を備えていることを特徴とする貨物コンテナ
   の選別昇降・格納装置。
2. 【請求項２】 前記自動車の荷台の後端部には、前記ガ
   イドレールと地面との間を昇降するリフトが装着されて
   いる請求項１の貨物コンテナの選別昇降・格納装置。
3. 【請求項３】 前記ガイドレールの後端部が傾斜面にな
   っていて、貨物コンテナ底面の自在キャスターを誘導す
   る請求項１の貨物コンテナの選別センサの取付けられて
   いる昇降格納装置。
4. 【請求項４】 前記駆動装置は、ブラケットの上に支持
   されたピローにドライブシャフトを挿通し、前記ドライ
   ブシャフトの両端とピローの近辺位置にギヤを固設し、
   前記ピロー近辺のギヤと駆動モータとの間をチェーンで
   連結し、前記両端のギヤと前記スプロケットギヤとの間
   をチェーンで連結し、前記センサ・動作指令装置からの
   からの信号で前記駆動モータを作動させる構造である請
   求項１の貨物コンテナの選別センサの取付けられた昇降
   格納装置。
5. 【請求項５】 前記リフトのプラットホームにはストッ
   パが設けられている請求項２の貨物コンテナの選別セン
   サの取付けられた昇降格納装置。