JP3139698B2

JP3139698B2 - コンテナ格納庫

Info

Publication number: JP3139698B2
Application number: JP05306632A
Authority: JP
Inventors: 末多井形
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1993-03-25
Filing date: 1993-12-07
Publication date: 2001-03-05
Anticipated expiration: 2016-03-05
Also published as: JPH0776404A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、コンテナの多段積みや移載機能
を持つコンテナ格納庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】荷主の戸口から荷受人の戸口まで荷物を
運搬する際に使用されるコンテナは、建屋内や野積場に
多段状に積層して保管されている。

【０００３】このコンテナの一般的な保管方法は、積層
されるコンテナ列の間に、リフト車走行用の通路を設け
たもので、コンテナを積んだリフト車をこの通路を走行
させて所定の場所へ移動させ、そこでリフトアップして
多段状に積層する。

【０００４】このようなシステムの場合、リフト車走行
用の通路が少なくともコンテナと同じ幅必要で、このた
め、全体の敷地面積に対する実際のコンテナ積載用地は
約２／３程度しか採れず、有効な土地利用が図れない。

【０００５】この欠点を解消したものとして、例えば、
特開平４−５９５０１号公報には、倉庫の床面に設けた
入庫コンベアと、この入庫コンベアと直交して設置され
た天井走行クレーンと、この天井走行クレーンから吊り
下げられた荷物の着脱装置を備えた吊り具等からなる多
段積自動倉庫が提案されている。

【０００６】同公報に開示された多段積自動倉庫におい
ては、入庫コンベアにより搬入された荷物を自動走行ク
レーンが掴み、上部より倉庫内の所定位置に順次積み重
ねることができ、従来のようなリフト車走行用の通路が
不要となり、床面の殆ど全部を荷物の収納ヤードとして
利用できる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同公報
に提案された自動倉庫は、荷物搬送用の天井クレーンを
設けるために建屋が必要であり、この構造をそのままコ
ンテナを野積する場合等には適用できない。また天井ク
レーンは、一度に一個の荷物しか吊り下げることができ
ないため、多段に積層されたコンテナのうち下方に位置
するコンテナを取り出す場合、そのコンテナの上方にあ
るすべてのコンテナを、一つづつ移動する必要があり、
これが効率的な荷役作業の阻害要因となっている。

【０００８】そこで本発明の目的は、狭い敷地内を有効
活用することができ、また、多段に積層されたコンテナ
の取り出し作業を効率化する手段を提供することにあ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明のコンテナ格納庫
は、上記課題を解決するために、複数のコンテナが積載
可能な高さにレールを設けた枠体を、同レールが平行と
なるように複数列配置し、同レール上に、複数のコンテ
ナを収納可能な収納部を備えたフレーム組立体と、同フ
レーム組立体に取り付けられたコンテナ移載用の移載ト
ロリーとを備え、同移載トロリーはコンテナの把持装置
と同把持装置を昇降させる昇降装置と、さらに上昇させ
たコンテナを前記各収納部ヘスライドさせる移動装置と
を備えたコンテナ移載装置を設け、さらに同コンテナ移
載装置を他の枠体のレール上へ移動させるシフト装置を
備えたことを特徴とする。

【００１０】また、これに使用するコンテナ移載装置と
して、複数のコンテナを収納可能な収納部を備えたフレ
ーム組立体と、同フレーム組立体に取付けられたコンテ
ナ移載用の移載トロリーとを備え、同移載トロリーはコ
ンテナの把持装置と同把持装置を昇降させる昇降装置
と、さらに上昇させたコンテナを前記各収納部へスライ
ドさせる移動装置とを備えたものとすることができる。

【００１１】更に、フレーム組立体を複数個のコンテナ
の組の複数列を含む容量とし、移載トロリーと前記フレ
ーム組立体との間に走行枠を介装し、移載トロリーの移
動方向と前記走行枠の走行方向との間を直交関係とし、
これらの移載トロリーと走行枠の移動の合成によってこ
の移載トロリーを各収納部の位置に設定可能とする構成
としてもよい。

【００１２】

【作用】本発明のコンテナ格納庫においては、床面等に
置かれたコンテナはコンテナ移載装置の把持装置によっ
て掴まれ、これを昇降装置によって上昇させ、さらにレ
ール上を所定の位置に移動させて下降させることによ
り、コンテナヤード内の所定位置への多層積みが可能と
なる。

【００１３】また、コンテナ格納庫に使用するコンテナ
移載装置を、複数のコンテナ収納部を備えたものとする
ことによって、同時に複数のコンテナの移載作業が可能
となる。

【００１４】

【実施例】図１は本発明のコンテナ保管装置の一実施例
を示す斜視図である。

【００１５】図１に示すように、本実施例のコンテ保管
装置は、それぞれコンテナが３段づつ積層可能な高さの
支柱１ａと、この支柱１ａの上端を繋ぐガーダー１ｂ
と、ガーダ１ｂの上面に設けられたレール１ｃとで構成
された枠体１を、それぞれのレール１ｃが平行になるよ
うに５列配列し、各枠体１に区画された間をＡ〜Ｄ４列
のコンテナヤードとしている。

【００１６】２はこのレール１ｂ上を走行可能な移載装
置、３はトレーラ等にて搬送されたコンテナの積み上げ
積み下ろしと、移載装置２をＡ〜Ｄの各コンテナヤード
に移動させるために使用するシフト装置である。

【００１７】移載装置２は、図２（ａ）の正面図、同
（ｂ）の側面図、同（ｃ）の平面図に示すように、外周
を縦横のメンバーよって構成された直方体状のコンテナ
収納用枠体５を有し、同コンテナ収納用枠体５の前部、
中央部及び後部には、それぞれコンテナ載置用の収納部
５ａ，５ｂ，５ｃを形成している。またコンテナ収納用
枠体５の上部には、移載装置２の進行方向にレール６が
設けられ、このレール６上に走行可能な移載トロリー７
が設けられている。さらにコンテナ収納用枠体５の底部
には、全体長さを略３分割する位置に、移載装置２を走
行させるための車輪８が設けられている。なお、図２
（ａ）に示す４はコンテナの積み降ろしの際等に使用す
るアウトリガである。

【００１８】図３は移載トロリー７の側面図で、同図に
示すように、コンテナ把持用の把持装置９、及びこの把
持装置９を昇降させる昇降装置１０を備えている。

【００１９】把持装置９は、水平バー１１の両端から吊
りアーム１２が垂下され、さらに吊りアーム１２の下端
部にコンテナの下方位置に入り込む係止爪１３を備えて
いる。図４は、係止爪１３の作動状況を示す詳細図で、
同図に示すように、吊りアーム１２に内蔵された回転モ
ータ１４ａによって、図示しないラックピニオン機構を
介しシフトカム１４ｂが左右へ移動する。これによっ
て、固定ピン１４ｃに回転可能に取付けられた回転リン
ク１４ｄが回転し、係止爪１３が前方に進出する。なお
図４中一点鎖線は、係止爪１３が格納された状態を示
す。

【００２０】図３に戻って、吊りアーム１２の上端に
は、吊りアーム１２を水平方向にスライドさせるスライ
ド機構１５が設けられており、これによって、コンテナ
を把持する際には、両端の吊りアーム１２が互いに内側
へと移動し、係止爪１３がコンテナＣの下方位置に入り
込むこととなる。

【００２１】図５は図３のＺーＺ断面を示し、同図中１
６は、各コンテナ収納部５ａ，５ｂ，５ｃに収納された
コンテナを支持するための回転式の受け台で、各コンテ
ナ収納部５ａ，５ｂ，５ｃに４箇所づつ設けられてい
る。この回転式受け台１６は、図３の側面図に示すよう
に、上面にコンテナＣの底面に当接する水平な受面１６
ａを有し、回転することによって各コンテナ収納部５
ａ，５ｂ，５ｃの内側に突出する。これによって吊り上
げられたコンテナＣが、各コンテナ収納部５ａ，５ｂ，
５ｃ内に確実に支持される。

【００２２】図６はシフト装置３の正面図及び平面図で
ある。同図及び図１をを参照して、移載装置２を別列の
コンテナヤードへと移動させるためのシフト装置３は、
支柱１７と、この支柱１７の上部に設けられたガーダ１
８と、ガーダ１８の上部にコンテナヤードのレール１ｃ
と直交するシフト用レール１９を備え、さらにこのシフ
ト用レール１９の上に自走可能なシフト台車２０が設け
られている。

【００２３】シフト台車２０は平面形状が矩形状のフレ
ームにて構成され、枠体１のレール１ｃと同じ幅のレー
ル２０ａが設けられている。したがって、図１の状態か
ら、移載装置２を図の右端部まで走行させることによっ
て、図６（ａ）に示すように移載装置２をシフト台車２
０上に移動させることができる。その際、移載装置２の
両車輪８は、移載装置２の中心から１／３となるように
配置されており、これによって、移載装置２の両車輪８
がシフト台車２０のレール２０ｂ上に位置することとな
る。またこの状態で図示しないストッパ機構が働き、シ
フト台車２０上での移載装置２の移動が拘束される。

【００２４】次いで、図２及び図６を参照して、上記装
置を用いたコンテナの積み込み及び積み下ろし作業につ
いて説明する。

【００２５】先ず、積み込みの際には、図６に示すよう
に移載装置２をシフト台車２０上に移動させ、アウトリ
ガ４で固定する。このアウトリガ４の固定により、コン
テナ積込み時に生ずるコンテナＣ₁，Ｃ₂，Ｃ₃の重量
アンバランスにより、移載装置２が転倒するのを防止す
る。またアウトリガ４を設けることと、移載装置２の下
部の車輪８を移載装置２の中心から１／３となるように
配置することにより、シフト装置３の支柱の間隔を狭く
できる。

【００２６】次いで、移載装置２の昇降装置１０を操作
することによって把持装置９を下降させ、さらに、係止
爪１３及び吊りアーム１２のスライド機構１５を作動さ
せて、シフト台車１８の下方空間に搬送されたコンテナ
Ｃ₁を把持する。

【００２７】次いで昇降装置１０を作動させて、把持さ
れたコンテナＣ₁を移載装置２中央のコンテナ収納部５
ｂへと上昇させ、コンテナＣ₁が所定高さまで上昇する
と移動トロリー７が作動して前部コンテナ収納部５ａへ
と移動させる。

【００２８】ここで、前部コンテナ収納部５ｂの回転式
受け台１４が内側に回転してコンテナＣ₁を支持する。
これによって、第１のコンテナＣ₁が移載装置２の前部
コンテナ収納部５ａに収納される。

【００２９】さらに、第１のコンテナＣ₁から係止爪１
３を後退させて移動トロリー７を中央のコンテナ収納部
５ｂへ移動させ、移載装置２の昇降装置１０を操作する
ことによって把持装置９を下降させ、同様の手順で第２
のコンテナＣ₂を後部コンテナ載置スペース５ｃに収納
する。

【００３０】最後に、第３のコンテナＣ₃を上方に移動
させた状態で、中央のコンテナ収納部５ｂの回転式受け
台１６を内側に回転させ、第３のコンテナＣ₃を支持す
る。これによって、移載装置２の各コンテナ収納部５
ａ，５ｂ，５ｃに、第１，第２，第３の３基のコンテナ
Ｃ₁，Ｃ₂，Ｃ₃が収納されることとなる。

【００３１】次いで、移載装置２を前方（図１の左側）
に向かって進行させ、所定のコンテナの保管位置に移動
させる。

【００３２】この状態で図２に示すように、把持装置９
の係止爪１３、及びスライド機構１５を作動させてコン
テナＣ₃を吊り下げ、中央コンテナ収納部５ｂの回転受
け台１６を後退させ、更に昇降装置１０を作動させて、
中央コンテナ収納部５ｂに位置する第３のコンテナＣ₃
をヤード内に降ろす。

【００３３】さらに同様の手順を繰り返し、第２のコン
テナＣ₂および第１のコンテナＣ₁を順次積層する。

【００３４】このように、中央のコンテナ収納部５ｂの
第３のコンテナＣ₃を、昇降装置１０を操作することに
よって一番下方に降ろし、さらに、後部のコンテナ収納
部５ｃの第２のコンテナＣ₂を、走行トロリー７によっ
て中央コンテナ収納部５ｂに移動し、その後同様の手順
によって、第３のコンテナＣ₃の上に積層する。最後
に、第１のコンテナＣ₁を中央のコンテナ収納部５ｂに
移動させ、その後同様の手順によって、第２のコンテナ
Ｃ₂の上に積層する。なお、第１と第２のコンテナ
Ｃ₁，Ｃ₂の積み降ろし手順は逆でもかまわない。

【００３５】このような手順によって、３個のコンテナ
Ｃ₁，Ｃ₂，Ｃ₃を短時間でコンテナヤードの所定位置
に積層することができる。

【００３６】また、最も下に配置された、第３のコンテ
ナＣ₃のみが必要となった場合には、積み込みの際と同
様の手順によって移載装置２に積み込み、シフト装置３
から外部に搬出することができる。なお、下から２番目
のコンテナＣ₂のみが必要な場合には、最上部のコンテ
ナＣ₁を一旦前部或いは後部のコンテナ収納部５ａ，５
ｃに仮収納し、２番目のコンテナＣ₂を、コンテナＣ₃
が収納されていない後部或いは前部のコンテナ収納部５
ａ，５ｃに収納し、再度最上部のコンテナＣ₃を中央の
コンテナ収納部５ｂへ移動してコンテナＣ₁に積層させ
た後、移載装置２を移動させる。これによって、必要な
コンテナＣ₂のみを搬送することが可能となる。

【００３７】次に図１及び図６を参照して、移載装置２
のコンテナヤードＡ〜Ｄへの移動方法について説明す
る。

【００３８】まず、移載装置２を装置右端のシフト装置
３へ移動させて、移載装置２をシフト装置３のシフト台
車２０上に載せ、この状態でシフト台車２０を図６
（ｂ）に示す矢印方向へ移動させる。シフト台車２０の
駆動系には、シフト台車２０と各列のレール１ａとが整
合した状態でロックされる機構が設けられており、これ
によって例えばＡ列からＣ列へとシフト台車２０を移動
させることができる。ここで各レール１ａの間隔はすべ
て同じ幅であるために、以上に説明したと同様の手順に
よってＡ〜Ｄの各コンテナヤードでのコンテナの積み込
み積み下ろしができる。このように、シフト台車２０を
備えたシフト装置３を設けることによって、一基の移載
装置２を用い、Ａ〜Ｄの各コンテナヤードでの積込み積
み降ろし作業が可能となる。

【００３９】以上に述べたように、本実施例によれば、
各コンテナ列の間に、従来のようなリフト車走行用の通
路が不要となり、スペースの略全体をコンテナヤードと
して有効利用することが可能となる。

【００４０】また、枠体１の上部にコンテナの移載装置
２を設置しているため、特開平４−５９５０１号公報に
記載されたように天井クレーンを設けるための建屋の構
築が不要となり、本実施例のコンテナ格納庫を設置する
だけで野積場等での使用も可能となる。

【００４１】さらに、コンテナを移送するための移載装
置２を、異なったコンテナヤード列へ移送可能なシフト
装置３を備えたことによって、低い製造コストによって
広いヤード内を一台の移載装置での作業可能となる。

【００４２】なお、上記実施例においては、コンテナを
３段積層するものについて説明したが、無論これに限定
されず、これ以上の多段層にも適用できる。また、その
際、上記実施例の移載装置２を用いることも可能である
が、積層する段数に応じて、移載装置２のコンテナ載置
スペースを増やすことも可能である。さらに本実施例で
は、シフト装置２を枠体１の端部に設けたが、その位置
はこれに限定されず、枠体１の両端部に設けても良く、
特に枠体１が長い場合には、枠体１の中央部に設けるこ
とにより、移載装置２が、迅速効率的に作動可能とな
る。

【００４３】図７はコンテナを５段積みとした例を示す
格納個の全体斜視図である。

【００４４】図１の例と同様に、コンテナを５段積み可
能な高さの支柱１ａ及びガーダ１ｂによって格納庫の枠
体１を構成し、ガーダ１ｂの上面にはレール１ｃを合計
５本配列している。そして、レール１ｂ上を走行する移
載装置２１を備えると共に、コンテナの積み上げ・積み
降ろし及び移載装置２１を各コンテナヤードに移動させ
るシフト装置２２を設ける。

【００４５】移載装置２１は、先の例とは異なって、３
本のレール１ｃ上を走行するコンテナ収納用枠体２３，
このコンテナ収納用枠体２３の上面をこれと同じ方向に
移動する走行枠２４及びこの走行枠２４の上面をコンテ
ナ収納用枠体２３の移動方向と直交する向きに移動する
移載トロリー２５から構成されている。

【００４６】コンテナ収納用枠体２３は、その走行方向
に３列の及び幅方向に２列の合計６個のコンテナを搭載
可能な容量を持ち、下端に設けた複数の車輪２３ａのい
ずれかを電動機（図示せず）等によって駆動して走行す
る。また、コンテナ収納用枠体２３の上端には走行方向
と平行な２本のレール２３ｂを設ける。

【００４７】走行枠２４はコンテナ収納用枠体２３のレ
ール２３ｂを電動機駆動によって走行する自走式であ
り、走行方向の長さはコンテナのそれとほぼ等しい枠形
状を持ち、走行方向と直交する枠の上面には２本のレー
ル２４ａを設けたものである。

【００４８】移載トロリー２５は走行枠２４のレール２
４ａ上を同様に電動機駆動によって走行可能としたもの
である。この移載トロリー２５の上面にはコンテナの積
み上げ・積み降ろしのための電動機２５ａを配置し、図
２〜図５の例で示したものと同様の把持装置，水平バ
ー，吊りアーム，係止爪等を備えることによってコンテ
ナを同様にハンドリング可能とする。

【００４９】シフト装置２２は、支柱２２ａ及びガーダ
２２ｂによって構築され合計１０個のコンテナを平面配
列できる容量を持つ。そして、ガーダ２２ｂの上面には
コンテナ収納用枠体２３の走行方向と直交する３本のレ
ール２２ｃを備え、これらの上を移動する電動機駆動の
シフト台車２６を配備する。

【００５０】シフト台車２６はその上面に３本のレール
２６ａを備え、シフト装置２２上での移動によっって図
示のように枠体１の３本のレール１ｃに位置を合わせる
ことができる。

【００５１】以上の構成の例でも、移載トロリー２５に
よるコンテナの積み上げ・積み降ろしは先の例と全く同
様の機構によって同じ要領で行われ、シフト装置２２で
のトラックに対するコンテナのハンドリングも同様であ
る。

【００５２】図示の例では、移載装置２１のコンテナ収
納用枠体２３は格納庫の枠体１の上にあり、走行枠２４
及び移載トロリー２５のそれぞれの走行方向の合成によ
って、コンテナ収納用枠体２３の範囲に含まれる合計６
個のコンテナについて移載トロリー２５によるヤード上
へのコンテナの積み降ろし及び引き上げが可能である。
そして、必要とするコンテナを最大で６個積載したコン
テナ収納用枠体２３は、シフト装置２２側においてこの
コンテナ収納用枠体２３に位置合わせして待機している
シフト台車２６のレール２６ａを利用してシフト装置２
２上に移動する。

【００５３】シフト台車２６に載ったコンテナ収納用枠
体２３は、これに積んだコンテナを移載トロリー２５を
使って積み降ろす。この操作も先の例と同じ要領で行わ
れ、シフト台車２６の移動に加えて走行枠２４及び移載
トロリー２５の動きの合成によって、１０か所の積み降
ろし位置の任意の場所にコンテナを降ろすことができ
る。この後、空になったコンテナ収納用枠体２３は格納
庫の枠体１側に戻り、同様のコンテナの搬出作業を行な
う。

【００５４】コンテナ収納用枠体２３を図示の位置とは
異なって右側に設定したいときには、シフト装置２２側
にコンテナ収納用枠体２３が位置してシフト台車２６に
載っているときに、このシフト台車を図示の位置から右
側に移動させ、レール２６ａを枠体１側のレール１ｃの
位置に合わせる。そして、コンテナ収納用枠体２３を枠
体１側に戻せば、異なったコンテナヤードでのコンテナ
の積み上げ・積み降ろしが可能となる。

【００５５】また、図７の例では、コンテナ収納用枠体
６が合計６個のコンテナを含む容量を持つので、この範
囲のコンテナヤードに位置するコンテナを走行枠２４と
移載トロリー２５の動作の合成だけで行なうことができ
る。このため、４列のコンテナヤードであっても、頻繁
にコンテナ収納用枠体６を一旦シフト台車２６に移し変
えて再び枠体１側に戻す操作は不要となり、作業効率の
向上が可能となる。このことは、シフト装置２２でのコ
ンテナの積み上げ・積み降ろし作業においても同様であ
る。

【００５６】このように、コンテナ収納用枠体２３の積
載容量を大きくしたことによって、複数のコンテナに対
するハンドリングを効率的に行なうことができる。した
がって、５段積みとして敷地面積を縮小できるというだ
けでなく、コンテナの搬入・搬出作業も大幅に効率化さ
れる。

【００５７】

【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。

【００５８】（１）枠体に設けた移載装置によってコン
テナを上部から積層することができるため、従来必要な
リフト車走行用の作業スペースが不要となり、敷地の殆
どをコンテナ積層用のヤードとして有効利用することが
できる。

【００５９】（２）移載装置に中央、前部及び後部等、
複数のコンテナ収納部を設けることによって、一回の移
動サイクルで複数のコンテナの搬送が可能となり、作業
時間の短縮が可能となる。

【００６０】（３）同様の理由によって、積層された下
部のコンテナの取り出しが容易になり、荷役作業の効率
が向上する。

【００６１】（４）コンテナ移載装置に複数個のコンテ
ナの複数列を含ませる構成とし、走行枠と移載トロリー
の動きの合成によってコンテナのハンドリングを可能と
することで、コンテナ移載装置の移動を減らすことがで
き、設備の敷地面積の縮小だけでなくコンテナの搬入・
搬出の作業効率が大幅に向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すコンテナ格納庫の斜視
図である。

【図２】（ａ）は図１に示すコンテナ格納庫の移載装置
の正面図、（ｂ）は同側面図、（ｃ）は同平面図であ
る。

【図３】図２（ｂ）に示す移載装置の拡大側面図であ
る。

【図４】図３のＸ部拡大図である。

【図５】図３のＺーＺ平面図である。

【図６】（ａ）は図１に示すコンテナ格納庫のシフト装
置を移載装置と共に示す平面図、（ｂ）はシフト装置の
みの平面図である。

【図７】コンテナを５段積みしとしたコンテナ格納庫の
例を示す全体斜視図である。

【符号の説明】

１枠体、１ａ支柱、１ｂガーダー、１ｃレー
ル、２移載装置、３シフト装置、５コンテナ収納用
枠体５ａ〜５ｃコンテナ収納部、６レール、７
移載トロリー、８車輪、９把持装置、１０昇降装
置、１１水平バー、１２吊りアーム、１３係止
爪、１４ａモータ、１４ｂシフトカム、１４ｃ固
定ピン、１４ｄ回転リンク、１５スライド機構、１
６回転式受け台、１７支柱、１８ガーダー、１９
レール、２０シフト台車、２０ａレール、２１
移載装置、２２シフト装置、２２ａ支柱、２２ｂ
ガーダー、２２ｃレール、２３コンテナ収納用枠
体、２３ａ車輪、２３ｂレール、２４走行枠、２
４ａレール、２５移載トロリー、２５ａ電動機、
２６シフト台車、２６ａレール

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65G 1/00 - 1/20 B65G 63/00 B66C 17/00 B66C 19/00

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】複数のコンテナが積載可能な高さにレー
ルを設けた枠体を、同レールが平行となるように複数列
配置し、同レール上に、複数のコンテナを収納可能な収
納部を備えたフレーム組立体と、同フレーム組立体に取
り付けられたコンテナ移載用の移載トロリーとを備え、
同移載トロリーはコンテナの把持装置と同把持装置を昇
降させる昇降装置と、さらに上昇させたコンテナを前記
各収納部ヘスライドさせる移動装置とを備えたコンテナ
移載装置を設け、さらに同コンテナ移載装置を他の枠体
のレール上へ移動させるシフト装置を備えたことを特徴
とするコンテナ格納庫。
【請求項２】前記フレーム組立体の前後端、又はいず
れか一方にアウトリガ装置を設けたことを特徴とする請
求項１記載のコンテナ格納庫。
【請求項３】前記フレーム組立体を複数個のコンテナ
の組の複数列を含む容量とし、前記移載トロリーと前記
フレーム組立体との間に走行枠を介装し、前記移載トロ
リーの移動方向と前記走行枠の走行方向との間を直交関
係とし、これらの移載トロリーと走行枠の移動の合成に
よって該移載トロリーを前記各収納部の位置に設定可能
としてなることを特徴とする請求項１記載のコンテナ格
納庫。