JPH0725117U - 軒樋取付具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 軒樋取付具１の取付部２は屋内側面が軒先８
に沿う形状になされた板体で、この板体に通孔が設けら
れ、この通孔の周縁にガイド筒９がほぼ直角に屋外方向
に突出して設けられている。このガイド筒９の中に釘９
２を挿入し、軒先８に打ち込んで軒樋取付具１を取り付
ける。 【効果】 ガイド筒がほぼ直角に設けられているから、
釘は軒先にほぼ直角に打ち込むことができる。従って、
軒先という高所での作業でも簡単に軒樋取付具を所定位
置に強固に取り付けることができる。又、このように取
り付けると、軒樋を溢れた雨水等が取付部の表面を流れ
ても、突出しているガイド筒の先端まで濡れないから、
釘が錆難いし、軒先が腐り難い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は軒樋取付具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、軒樋取付具には種々な構造のものがあるが、実開昭６１−１４００２０ 号公報や実開昭６４−３３８２９号公報、実開昭６４−３３８３０号公報に記載 あるように、軒先に取り付けられる取付部と、軒樋を上方から吊る樋吊り部とか らなる軒樋吊り具と、実開平３−２１２１号公報に記載あるように、軒先に取り 付けられる取付部と、軒樋を下方から支持する樋支持部とからなる軒樋支持具と の２種類に大別される。

【０００３】 いずれにしても軒樋取付具は、軒先に取り付けられる取付部と、この取付部の 室外方向に設けられた樋吊り部や樋支持部等の樋止着部とからなる。 又、取付部は、棒状体の先端を鋭角状に尖らせたものであって、この棒状体を 軒先に打ち付けて取り付けるとものと、屋内側面が軒先に沿う形状の板体であっ て、この板体を軒先にビスや釘で取り付けるものとの２種類に大別される。 そして、この取付部は軒先に沿う形状の板体を強固に、しかも、軒先を比較的 傷めることが少なく取り付けることができるので、多く利用されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この取付部をビスや釘で取り付けて、軒樋取付具を軒先に取り付ける 作業は、軒先という高所での作業であるから、思い通りに作業できず、ビスや釘 が軒先に斜めに入ることが多く、取付部を所定位置に強固に取り付けるのが困難 であった。 又、このような軒樋取付具で軒樋を取り付けていると、軒樋を溢れ出た雨水や 樋止着部に降りかかった雨水が取付部に流れてきて、ビスや釘に付着し、ビスや 釘が錆易いという問題がある。

【０００５】 特に、最近、作業し易いように板状の取付部に通孔が設けられているものが多 いが、この通品は入り易いように通常ビスや釘の径より大きくなされているから 、ビスや釘と釘孔の端面との間に隙間が生じ、この隙間に雨水が浸入して、軒先 が腐り易いという問題がある。 そこで本考案の目的は取付部を取り付ける釘やビスを軒先にほぼ直角に打ち付 けたり螺入することができ、しかも、軒樋取付具を取り付けた後に釘やビスが錆 び難いし、軒先が腐り難い軒樋取付具を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するためになしたものであって、軒先に取り付けられ る取付部と、この取付部の屋外方向に設けられた樋止着部とからなる軒樋取付具 において、前記取付部は屋内側面が軒先に沿う形状になされた板体で、この板状 に通孔が設けられ、この通孔の周縁にガイド筒が板体の軒先に沿う面に対してほ ぼ直角に屋外方向に突出した状態に設けられているものである。 本考案において、樋止着部とは、軒樋を取り付けて止着する部分であって、軒 樋吊り具では樋吊り部を指し、軒樋支持具では樋支持部を指すものである。

【０００７】

【作用】

本考案軒樋取付具は、取付部を軒先に当接し、ガイド筒の中に釘やビスを挿入 して軒先に釘を打ち付けたり、ビスを螺入したりして、取付部を軒先に取り付け る。 このようにガイド筒の中に釘やビスを挿入して釘を打ち付けたりビス螺入する と、このガイド筒が板体の軒先に沿う面に対してほぼ直角に突出しているから、 釘やビスが軒先に対してほぼ直角に打ち付けることができ、打ち損じることがな い。 従って、高所での作業でも簡単に所定位置に強固に取り付けることができる。 又、このようにして取付部を軒先に取り付けていると、軒樋を溢れ出た雨水や 樋止着部に降りかかった雨水が取付部に流れてきても、ガイド筒が突出している から、ガイド筒の先端まで雨水は流れてこない。 従って、釘やビスに雨水がかからないので釘やビスが錆難いし、又、釘やビス とガイド筒の内面との隙間に雨水が浸入しないから、軒先が腐り難い。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案の実施例を説明する。 図１〜２は軒樋吊り具からなる本考案軒樋取付具の一実施例を示すもので、図 １は軒樋取付具を取り付けている状態を示す説明図、図２は図１に示す軒樋取付 具のガイド筒付近を拡大して示す説明図である。

【０００９】 図１〜２において、１は軒樋吊り具からなる軒樋取付具であり、この軒樋取付 具１は取付部２と、樋吊り部からなる樋止着部３とからなる。 取付部２は屋内側面が軒先８に沿う形状の板体であり、この板体には通孔８１ が設けられている。 ９は通孔８１の周縁に板体の軒先８に当接する面にほぼ直角に屋外方向に突出 した状態に設けられているガイド筒である。 樋止着部３には取付部３から屋外方向に突出した腕部４が設けられ、この腕部 ４の先端には屋外側耳保持部５が設けられている。

【００１０】 又、取付部２には腕部４の下方に屋外側に突出した突起６１と、この突起６１ に対向する腕部４には屋内側に突出した突起６２が設けてられていて、この突起 ６１と突起６２とで屋内側耳保持部６が形成されている。 この屋外側耳保持部５と屋内側耳保持部６とでそれぞれ軒樋７の屋外側耳７１ と屋内側耳７２とを係止して軒樋７を吊り下げることができるようになっている 。 ９２は軒樋取付具１を軒先８に取り付ける釘である。

【００１１】 次に、この軒樋取付具１の取付方法及び使用方法について説明する。 軒先８に取付部２を所定位置に当接し、ガイド筒９に釘９２を挿入し、金槌で 軒先８に打ち込んで、軒樋取付具１を軒先８に取り付ける。 このように、ガイド筒９は取付部２の板体の軒先８に当接する面にほぼ直角に 突出して設けられているから、簡単に釘９２を軒先８に対してほぼ直角に打ち込 むことができる。 従って、釘９２が軒先に斜めに打ち込まれることがなく、取付部２を所定位置 に強固に取り付けることができる。

【００１２】 このようにして軒樋取付具１を軒先８に取り付けた後、軒樋７の屋外側耳７１ と屋内側耳７２とをそれぞれ軒樋取付具１の屋外側耳保持部５と屋内側耳保持部 ６とに係止して、軒樋７を吊り下げて取り付ける。 このようにして軒樋７を取り付けていると、雨が降り、軒樋７から溢れた雨水 や樋止着部３に降りかかった雨水が腕部４を伝って取付部２に流れたりしても、 ガイド筒９はこの取付部２から突出しているから、このガイド筒９の先端まで、 雨水がくることがない。 従って、釘９２が濡れることがないから錆難いし、又、釘９２とガイド筒９と の間の隙間から雨水が浸入することがないから軒先８が腐り難い。

【００１３】

【考案の効果】

本考案樋吊り具は釘孔の周縁部にガイド筒が取付部の板体に対してほぼ直角に 突出して設けられているから、釘やビス等をこのガイド筒の中に挿入して、打ち 付けたり螺入すると、軒先に対してほぼ直角に打ち付けたり螺入することができ る。 従って、軒先という高所での作業でも簡単に取付部を所定位置に強固に取り付 けることができ、便利である。 又、このように取り付けていると、軒樋を溢れた雨水や樋止着部に降りかかっ た雨水が取付部の表面を流れても、突出しているガイド筒の先端までくることが ないから、釘やビスが錆難いし、又、この釘やビスとガイド筒の内面との隙間に 浸入することがなく、軒先が腐り難いので安心である。 このように本考案の軒樋取付具は価値あるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案軒樋取付具の一実施例を示すもので、軒
樋取付具を取り付けている状態を示す説明図である。

【図２】図１に示す軒樋取付具のガイド付近を拡大して
示す説明図である。

【符号の説明】

１ 軒樋取付具（軒樋吊り具） ２ 取付部 ３ 樋止着部（樋吊り部） ４ 腕部 ５ 屋外側耳保持部 ６ 屋内側耳保持部 ７ 軒樋 ７１ 屋外側耳 ７２ 屋内側耳 ８ 軒先 ９ ガイド筒 ９２ 釘

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軒先に取り付けられる取付部と、この取
   付部の屋外方向に設けられた樋止着部とからなる軒樋取
   付具において、前記取付部は屋内側面が軒先に沿う形状
   になされた板体で、この板体に通孔が設けられ、この通
   孔の周縁にガイド筒が板体の軒先に沿う面に対してほぼ
   直角に屋外方向に突出した状態に設けられていることを
   特徴とする軒樋取付具。