JPH07250606A - 自走式防除機のノズル揺動速度調節機構 - Google Patents

自走式防除機のノズル揺動速度調節機構

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JPH07250606A
JPH07250606A JP6045716A JP4571694A JPH07250606A JP H07250606 A JPH07250606 A JP H07250606A JP 6045716 A JP6045716 A JP 6045716A JP 4571694 A JP4571694 A JP 4571694A JP H07250606 A JPH07250606 A JP H07250606A
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守 岩本
Chiaki Kadota
千昭 門田
Seijiro Morikuri
清次郎 森栗
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 果樹等の防除を行うときに、薬剤の付着性能
を高めて、作物の種類や時期、成長等に合わせて防除で
きるようにし、かつ、防除機の車速に関わらず、薬剤散
布ムラのない、均一な防除を実現する。 【構成】 自走式防除機において、複数のノズル1・1
・・・を後面視扇形に配置し、該ノズルを取り付けるノ
ズルセット台2を前後及び左右揺動機構に連結して前後
及び左右に揺動可能に構成し、該前後及び左右揺動機構
の駆動源を回転数可変式モーターMとし、該モーターM
を回転数制御手段Cと接続し、該回転数制御手段Cを走
行速度検知手段Sと接続して走行速度と比例して揺動可
能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行車両に搭載して果
樹の防除作業を行う自走式防除機のノズルの揺動速度調
節機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、果樹等の防除作業を走行しながら
行う場合には、スピードスプレヤー等の自走式の防除機
やトラクター等で牽引するブームスプレヤーや走行車両
に搭載する自走式防除機にて行うことが公知となってお
り、これら自走式防除機は、エンジン、薬剤タンク、ポ
ンプ、ノズル及び送風機等にて構成され、タンク内の薬
剤をポンプにて吸入、加圧し、ノズルから噴霧し、又は
さらに送風機にて吹き上げて果樹の下方より散布するよ
うに構成されていたが、散布ムラや不要な散布を行うこ
とがあるので、本出願人はノズルを揺動させて散布を行
うことを提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
における防除作業は、ノズルから噴霧される量は動力噴
霧機のポンプからの水圧により決まり、略一定であり、
ファンの回転数も略一定である。また、ノズル揺動式防
除機で散布作業を行う時に、果樹の葉の密集した場所で
は速度を落として噴霧作業を行い、粗い場所では速度を
上げて噴霧作業を行うが、走行速度に関係なく揺動は一
定であるので、走行速度が速い時には揺動速度が遅くム
ラができることがあった。そこで本発明は走行速度に比
例して揺動できるように構成して散布ムラを軽減するこ
とができる自走式防除機を構成することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、本発明は、自走式防除機にお
いて、複数のノズルを後面視扇形に配置し、該ノズルを
取り付けるノズルセット台を前後及び左右揺動機構に連
結して前後及び左右に揺動可能に構成し、該前後及び左
右揺動機構の駆動源を回転数可変式モーターとし、該モ
ーターを回転数制御手段と接続し、該回転数制御手段を
走行速度検知手段と接続して走行速度と比例して揺動可
能としたものである。
【0005】
【作用】次に、作用を説明すると、果樹の防除作業を行
う場合、回転数可変式モーターを駆動して前後及び左右
揺動機構により、複数のノズルセット台上の複数のノズ
ルを前後・左右に揺動し、この前後・左右揺動速度は回
転数可変式モーターの回転数制御手段を変速することに
よって変更でき、更に、該回転数制御手段が走行速度検
知手段と連動させることによって、ノズルの前後及び左
右の揺動速度を走行速度に比例して揺動させることが可
能になる。
【0006】
【実施例】次に、実施例を説明する。図1は、自走式防
除機のノズル揺動機構を示す後面図、図2は、同じく側
面図、図3は、走行部の車軸をノズル揺動の駆動源とす
る機構のスケルトン図、図4は、可変モーターをノズル
の揺動の駆動源とし、揺動速度を車速に連動させる機構
の制御ブロック平面図、図5は自走式防除機の側面図で
ある。自走式防除機は、走行部A上に噴霧作業機Bを搭
載してなるものである。まず、図5において、走行部A
はクローラ式走行装置21よりなり、トラックフレーム
21eの前端に遊転輪21a、後端に駆動輪21b、中
央下部に遊転ローラー21c・21c・・・を配置し、
この遊転輪21a、駆動輪21b、遊転ローラー21c
・21c・・・間に軌道帯21dを巻回し、前記駆動輪
21bは後述するミッションケース33より突出した車
軸34に軸支されている。
【0007】前記クローラ走行装置21・21のトラッ
クフレーム21e上には支持板22a・22aを介して
シャーシ22が配設され、該シャーシ22の前部からは
前部フレーム23が前方に延出され、該前部フレーム2
3の中央部にステップ23aを設け、前部フレーム23
後部中央上には座席25を配設し、ステップ23a前端
中央部には操作コラム26を立設し、該操作コラム26
上部には操向操作レバー26aが突設されている。
【0008】次に、噴霧作業機Bについて説明する。噴
霧作業機Bは前記シャーシ22上に前方から薬剤タンク
28、エンジンE、図示しない動力噴霧機、ノズル1の
順に配設されて、該薬剤タンク28を座席25の後方に
配置し、該座席25上部の薬剤タンク28から前方にキ
ャノピー27を突出して、日除け及び散布された薬剤が
かからないようにしている。
【0009】そして、薬剤タンク28の後部には前記エ
ンジンEと前記動力噴霧機が左右方向に載置され、カバ
ー29によって覆われ、ノズル1の基部もカバー30に
よって同様に覆われてそれぞれ独立して開放可能として
いる。また、前記エンジンEは前記ミッションケースを
介して駆動輪21bを駆動してクローラ式走行装置21
を駆動すると同時に、動力噴霧機をも駆動し該動力噴霧
機によって前記薬剤タンク28から薬剤を吸引して、噴
霧部Nのノズル1・1・・・より噴霧するよう構成して
いる。前記座席25左側には噴霧操作パネル82が配設
されて、噴霧の開始・停止や吐出量等を調節できるよう
にしている。
【0010】次に、本発明の自走式防除機のノズル揺動
速度調節機構について説明する。図1及び図2におい
て、複数のノズル1・1・・・は、正面視扇状に配設さ
れ、ノズルセット台2・2・・・の上面に立設されてお
り、該ノズルセット台2・2・・・は、後面視円弧状で
あり、ノズル1・1・・・と略同心で後面視扇状に配設
されている。まず、前記ノズル1・1・・・の前後揺動
機構について説明すると、前記ノズルセット台2の下面
中央には、固定部材2aを介して前後位置にノズルリン
ク4・4が平行に中心側(左右回動軸7方向)へ突設さ
れており、正面側には、ノズル回動ステー9が固設され
ている。前記ノズルリンク4・4の間には、左右方向に
配設されている略半円形状の揺動リンク3が介装されて
おり、該揺動リンク3の両端部は、前後回動軸8に固設
されている。
【0011】そして、前記前後回動軸8は、回動支持フ
レーム12・12上部の軸支部12a・12aに回転自
在に軸架されており、該回動支持フレーム12・12
は、下端部がノズルセット台20の後側左右上面の位置
に取付固定されている。前記前後回動軸8の中途部に
は、連結板17が前方へ突出した状態で固設されてお
り、該連結板17には、ジョイント16の先端部16b
が枢結されており、該ジョイント16の下端部16a
は、リンク板15の中途部に枢結されている。この下端
部16aと先端部16bは、球形ジョイント等で構成さ
れて前後左右に回動可能とされている。
【0012】次に、ノズル1・1・・・の左右回動機構
について説明すると、前記ノズル回動ステー9には、左
右方向にノズル回動軸11が軸架されており、該ノズル
回動軸11は、台座13の軸支部13bに回転自在に軸
支され、該軸支部13bは、台座13に逆L字状に後方
へ折り曲げられて立設されている連結アーム13a先端
部に固設されている。前記台座13は、ノズル支持フレ
ーム10に取付固定されており、該ノズル支持フレーム
10は、後面視略台形であり、上面部と左右傾斜面部に
台座13・13・13を取付固定し、ノズルセット台2
・2・2それぞれにノズル1・1・1を三ノズル一組と
して立設して噴霧部Nを構成することにより、三分割さ
れた中噴霧部N1、右噴霧部N2及び左噴霧部N3が構
成され、前記噴霧部N1・N2・N3のノズル1・1・
・・を前記揺動リンク3の上方位置に扇状に配設するこ
とができるように構成されている。なお、本実施例にお
いて、ノズル1・1・・・を三ノズル一組として三分割
した中噴霧部N1、右噴霧部N2及び右噴霧部N3を構
成しているが、ノズル1及び噴霧部Nの配設数は特に限
定するものではない。
【0013】前記ノズル支持フレーム10の下面中央部
には、左右回動ステー5が固設されており、該左右回動
ステー5には、前後方向に左右回動軸7が軸架されてい
る。該左右回動軸7は、回動支持台14上面に固設され
ている軸支部14aを介して軸支されており、該回動支
持台14は、ノズルセット台20の前側中央上面の位置
に取付固定されている。前記左右回動ステー5後側長手
部の下方先端部には、枢支軸5aが後方に突設されてお
り、該枢支軸5aは、リンク板15の一端部に設けられ
ている枢支部15aに枢支されている。前記リンク板1
5の他端部には、枢支部15bが設けられており、モー
ターMの駆動軸Maに接続されている偏心軸Mbが枢支
されている。なお、本実施例では、該モーターMにモー
ター回転数が調節可能な、回転数可変式モーターを採用
している。
【0014】そして、モーターMを駆動して偏心軸Mb
を回転させると、リンク板15の枢支部15bの部分が
円運動し、枢支部15aが左右に揺動する状態でリンク
板15が左右に揺動するとともに、ジョイント16の下
端部16aが楕円運動する。前記リンク板15が左右揺
動することにより、左右回動ステー5が左右に揺動し、
左右回動軸7を支点としてノズル支持フレーム10が左
右に揺動し、噴霧部Nのノズル1・1・・・が左右に揺
動する。また、ジョイント16の下端部16aが楕円運
動することにより、ジョイント16が上下動し、ジョイ
ント16の上端部16bが枢結されている連結板17が
上下回動し、前後回動軸8を支点として揺動リンク3が
前後に揺動し、ノズルリンク4・4が前後に揺動し、ノ
ズル回動軸11を支点としてノズルNのノズル1・1・
・・が前後に揺動する。
【0015】そして、前記モーターMは、回転数可変式
モーターであり、作業状況に応じて該モーターMの回転
数を変化させて、前記ノズル1・1・・・の揺動速度も
変化できるよう構成している。即ち、図4に示す如く、
モーターMは駆動回路Dを介して回転数制御手段として
コントローラCが接続され、該コントローラCには速度
調節手段として速度調節ダイヤル37と、走行速度検知
手段として車速センサーSが接続され、該車速センサー
Sは前記車軸34(またはミッションケース33内の減
速前段でも可能)に配設されている。よって、前記速度
調節ダイヤル37によってオペレーターが任意に速度を
変更することもできるし、該車速センサーSにて回転数
を検出してその信号をコントローラCに入力し、該コン
トローラCによって車速に合わせた回転数を演算して駆
動回路Dに出力し、該駆動回路Dによって前記モーター
Mを駆動して、車速に比例してノズル1・1・・・を揺
動することもできる。
【0016】また、他の実施例として、図3に示す如
く、車軸34にベベルギア31を固設し、該ベベルギア
31にベベルギア32を噛合させて、該ベベルギア32
の軸を変速機構Gに挿入して減速または増速して、該変
速機構Gの出力軸35の他端に前記偏心軸Mbを固設し
た回転板36固設して、該偏心軸Mbよりリンク板15
をクランク運動させてノズルを揺動させるようにするこ
ともできる。よって、走行速度に比例してノズル1・1
・・・が揺動するようになるのである。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、扇状に配設したノ
ズルを前後左右に揺動させて薬剤を果樹へ散布すること
により、薬剤の果樹への付着性能を高めることができ、
しかも、ノズルの揺動速度を任意に調節したり、走行速
度に比例させて揺動させることもできるので、作物の種
類や果樹の葉の疎密等により揺動速度を変速したり、走
行車速に比例して揺動速度を変更することによって、薬
剤の散布ムラを更に軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自走式防除機のノズル揺動機構を示す後面図で
ある。
【図2】同じく、側面図である。
【図3】走行部の車軸をノズル揺動の駆動源とする機構
のスケルトン図である。
【図4】可変モーターをノズルの揺動の駆動源とし、揺
動速度を車速に連動させる機構の制御ブロック図であ
る。
【図5】自走式防除機の側面図である。
【符号の説明】
B 噴霧作業機 C コントローラー E エンジン G 変速機構 M モーター N 噴霧部 1 ノズル 2 ノズルセット台 3 揺動リンク 4 ノズルリンク 5 左右回動ステー 7 左右回動軸 8 前後回動軸 9 ノズル回動ステー 10 ノズル支持フレーム 11 ノズル回動軸 15 リンク板 16 ジョイント 34 車軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自走式防除機において、複数のノズルを
    後面視扇形に配置し、該ノズルを取り付けるノズルセッ
    ト台を前後及び左右揺動機構に連結して前後及び左右に
    揺動可能に構成し、該前後及び左右揺動機構の駆動源を
    回転数可変式モーターとし、該モーターを回転数制御手
    段と接続し、該回転数制御手段を走行速度検知手段と接
    続して走行速度と比例して揺動可能としたことを特徴と
    する自走式防除機のノズルの揺動速度調節機構。
JP04571694A 1994-03-16 1994-03-16 自走式防除機のノズル揺動速度調節機構 Expired - Fee Related JP3466258B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09120314A (ja) * 1995-10-24 1997-05-06 Kubota Corp 作業車の誘導制御装置
JP2008125434A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Yamaho Kogyo Kk 走行式薬液混合撒布装置
JP2010517567A (ja) * 2007-02-09 2010-05-27 ティーエスディー インテグレイテッド コントロールズ,エルエルシー 農作物に物質を散布するための方法およびシステム

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