JPH07248439A - 光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具 - Google Patents

光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具

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JPH07248439A
JPH07248439A JP6108725A JP10872594A JPH07248439A JP H07248439 A JPH07248439 A JP H07248439A JP 6108725 A JP6108725 A JP 6108725A JP 10872594 A JP10872594 A JP 10872594A JP H07248439 A JPH07248439 A JP H07248439A
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衛 鈴木
Makoto Saito
誠 斉藤
Yoji Fukuda
洋二 福田
Toshiyuki Shinohara
俊行 篠原
Yasumasa Yamada
恭正 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数枚積層した光ファイバテープ心線をペー
サの外周面に螺旋状に形成される収納溝に挿入する際
に、収納溝のズレに追従してガイドできるようにしてス
ムーズに、かつ確実に挿入して、挿入の際に残留歪を残
さないようにして、光伝送損失をより小さくする。 【構成】 複数枚積層した複数条の光ファイバテープ心
線を収納する収納溝を複数条外周面に螺旋状に形成して
なるスペーサが走行通過する穴の形成された筒体の端部
にフランジ部を形成して構成された治具本体と,前記治
具本体の筒体外周面に固定され、走行してくる複数枚の
光ファイバテープ心線を揃えて積層して送出する積層ダ
イスと,前記治具本体のフランジ部に直線部を貫挿し、
該直線部の先端が前記スペーサの収納溝に挿入され、前
記積層ダイスを通って積層された光ファイバテープ心線
を前記スペーサの収納溝内に誘導装着するガイドパイプ
とによって構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバテープ心線
をスムーズに確実に残留歪を残さないようにスペーサ溝
へ挿入し、光伝送損失をより小さくすることのできるス
ペーサ型光ファイバケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ファイバは、従来の銅導体と
比べ物理的な或いは機械的な特性に著しい違いがあるた
め、1次被覆、2次被覆等を施し、光ファイバ心線とし
て機械的な特性、取扱い易さの向上を図っている。しか
し、ケーブル化する場合には、光ファイバ心線に側圧等
の大きな外力が加わると、光ファイバに微小な曲り(マ
イクロベンディング)を生じ、伝送損失が増加するの
で、ケーブル構造及び製造に配慮する必要がある。この
点を考慮して光ファイバケーブルの構造としては、スペ
ーサ形がある。このスペーサ形光ファイバケーブルは、
ケーブルの機械特性の向上、特に側圧に対する高信頼性
をねらった構造となっている。また、光ファイバ素線
は、光ファイバ線引装置において、電気炉から引き出さ
れ紡糸されるが、このままの状態では表面に傷が付きや
すく、機械的強度も弱いので紡糸と同時に、UV硬化型
の樹脂等で被覆され、光ファイバ素線が形成される。ま
た、この光ファイバ素線を複数本(例えば、8本)並
べ、アクリル酸塩、アクリル酸エステル、アクリル酸樹
脂などのアクリレート樹脂で被覆して複数心備えたテー
プ心線(例えば、8心テープ心線)を形成している。
【0003】このような光ファイバテープ心線は、スペ
ーサの収納溝に収納されるが、通常は複数枚積層して収
納される。このスペーサの収納溝は、スペーサの外周面
に螺旋状に複数条(例えば、6条、8条)設けられてい
る。このスペーサの収納溝に光ファイバテープ心線を収
納するには螺旋状に形成される収納溝に沿って光ファイ
バテープ心線を挿入していくことになる。スペーサの収
納溝に沿って光ファイバテープ心線を挿入するのに従来
は、例えば特開昭57−151915号に示される図1
6に示す如き光ファイバ挿入部材1が用いられている。
この特開昭57−151915号においては、光ファイ
バ心線をスペーサの収納溝に挿入する例が示されてお
り、光ファイバテープ心線をスペーサの収納溝に収納す
るものではない。この光ファイバ挿入部材1は、スペー
サ2の直径よりもやや大きい直径を有しいる。そして、
この光ファイバ挿入部材1は、スペーサ2が通る中心孔
3を備え、環状の端部取付部4を形成する部材と一体構
成となっている。5は凹部で位置決め部材(図示してい
ない)を正置するものである。光ファイバ心線6をスペ
ーサ2の収納溝7に対して正置した後、光ファイバ挿入
部材1が各ファイバをスペーサ2の対応する収納溝7に
挿入する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の光フ
ァイバ挿入部材1を用いて光ファイバ心線6をスペーサ
2の収納溝7に収納すると、このとき光ファイバ心線6
は、スペーサ2の外周からスペーサ2の軸中心に向かっ
て集中して走行してきて光ファイバ挿入部材1のスペー
サ2の入口部で図16に示す如く、急に、ある一定の角
度で折り曲げられることになる。このように、ある一定
の角度で折り曲げられると、光ファイバ心線6に歪が生
じることがあり、この歪が伝送損失を増加することにな
る。しかも、スペーサ2の収納溝7は、中心軸に対して
ある一定の角度を有して施され(螺旋状に形成され)て
おり、このスペーサ2の収納溝7に光ファイバ心線6を
挿入する際に、さらに曲げが加えられ、光ファイバ心線
6の曲りによる伝送損失がさらに増加することになる。
これは、従来の光ファイバ挿入部材1を用いて光ファイ
バテープ心線をスペーサ2の収納溝7に収納する場合に
も同様の問題を有している。また、従来技術において
は、光ファイバテープ心線の積層状態を保持する機構が
特に設けられていないため、積層状態の光ファイバテー
プ心線をスペーサ2の収納溝7に挿入することが困難
か、不可能である。
【0005】本願請求項1記載の発明の目的は、スペー
サの外周面に螺旋状に形成される収納溝に光ファイバテ
ープ心線に歪を生じさせないでスムーズに確実に挿入
し、残留歪を残さないようにして、光伝送損失をより小
さくすることにある。本願請求項2記載の発明の目的
は、スペーサの外周面長手方向に形成される収納溝に光
ファイバテープ心線に歪を生じさせないでスムーズに確
実に挿入し、残留歪を残さないようにして、光伝送損失
をより小さくすることにある。本願請求項3記載の発明
の目的は、複数枚積層した光ファイバテープ心線に歪を
生じさせないでスペーサの外周面長手方向に形成される
収納溝にスムーズに、かつ確実に挿入し、残留歪を残さ
ないようにして、光伝送損失をより小さくすることにあ
る。本願請求項4記載の発明の目的は、複数枚積層した
光ファイバテープ心線をスペーサの外周面に螺旋状に形
成される収納溝に案内するガイドパイプをフランジ部に
確実に固定することにある。
【0006】本願請求項5記載の発明の目的は、複数枚
積層した光ファイバテープ心線をスペーサの外周面に螺
旋状に形成される収納溝に挿入する際に、収納溝のズレ
に追従してガイドできるようにしてスムーズに、かつ確
実に挿入して、挿入の際に残留歪を残さないようにし
て、光伝送損失をより小さくすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数枚積層した複数条の光ファイバテープ心線を収納す
る収納溝を複数条外周面に螺旋状に形成してなるスペー
サが走行通過するラッパ状に形成された穴を有する本体
の内壁面に、該スペーサの螺旋状収納溝と同一角度の傾
き及び捩じれを有する案内溝を形成したものである。請
求項2記載の発明は、複数枚積層した複数条の光ファイ
バテープ心線を収納する収納溝を複数条外周面に螺旋状
に形成してなるスペーサが走行通過する穴が形成された
筒状体と,該筒状体内を貫通して取り付けられ直線状に
形成され、先端が前記スペーサの収納溝に挿入されたガ
イドパイプとによって構成したものである。
【0008】請求項3記載の発明は、複数枚積層した複
数条の光ファイバテープ心線を収納する収納溝を複数条
外周面に螺旋状に形成してなるスペーサが走行通過する
穴の形成された筒体の端部に形成されるパイプ収納フラ
ンジ部と、該筒体の外周面に前記パイプ収納フランジ部
の形成位置から所定間隔おいて形成されるダイス収納フ
ランジ部とを形成してなる治具本体と,前記治具本体の
ダイス収納フランジ部に固定され、走行してくる複数枚
の光ファイバテープ心線を揃えて積層して送出する積層
ダイスと,前記治具本体のパイプ収納フランジ部に直線
部を貫挿し、該直線部の先端が前記スペーサの収納溝に
挿入され、前記積層ダイスを通って積層された光ファイ
バテープ心線を前記スペーサの収納溝内に誘導装着する
ガイドパイプとによって構成したものである。請求項4
記載の発明は、ガイドパイプのパイプ収納フランジ部へ
の固定を、ブッシュを介して行うようにしたものであ
る。請求項5記載の発明は、ブッシュを、ゴムによって
構成するようにしたものである。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によると、複数枚積層した
複数条の光ファイバテープ心線を収納する収納溝を複数
条外周面に螺旋状に形成してなるスペーサが走行通過す
るラッパ状に形成された穴を有する本体の内壁面に、該
スペーサの螺旋状収納溝と同一角度の傾き及び捩じれを
有する案内溝を形成して構成しているため、スペーサの
外周面に螺旋状に形成される収納溝に光ファイバテープ
心線に歪を生じさせないでスムーズに確実に挿入し、残
留歪を残さないようにして、光伝送損失をより小さくす
ることができる。請求項2記載の発明によると、複数枚
積層した複数条の光ファイバテープ心線を収納する収納
溝を複数条外周面に螺旋状に形成してなるスペーサが走
行通過する穴が形成された筒状体と,該筒状体内を貫通
して取り付けられ直線状に形成され、先端が前記スペー
サの収納溝に挿入されたガイドパイプとによって構成し
ているため、スペーサの外周面長手方向に形成される収
納溝に光ファイバテープ心線に歪を生じさせないでスム
ーズに確実に挿入し、残留歪を残さないようにして、光
伝送損失をより小さくすることができる。
【0010】請求項3記載の発明によると、複数枚積層
した複数条の光ファイバテープ心線を収納する収納溝を
複数条外周面に螺旋状に形成してなるスペーサが走行通
過する穴の形成された筒体の端部に形成されるパイプ収
納フランジ部と、該筒体の外周面に前記パイプ収納フラ
ンジ部の形成位置から所定間隔おいて形成されるダイス
収納フランジ部とを形成してなる治具本体と,前記治具
本体のダイス収納フランジ部に固定され、走行してくる
複数枚の光ファイバテープ心線を揃えて積層して送出す
る積層ダイスと,前記治具本体のパイプ収納フランジ部
に直線部を貫挿し、該直線部の先端が前記スペーサの収
納溝に挿入され、前記積層ダイスを通って積層された光
ファイバテープ心線を前記スペーサの収納溝内に誘導装
着するガイドパイプとによって構成しているため、複数
枚積層した光ファイバテープ心線に歪を生じさせないで
スペーサの外周面長手方向に形成される収納溝にスムー
ズに、かつ確実に挿入し、残留歪を残さないようにし
て、光伝送損失をより小さくすることができる。請求項
4記載の発明によると、ガイドパイプのパイプ収納フラ
ンジ部への固定を、ブッシュを介して行うようにしてあ
るため、複数枚積層した光ファイバテープ心線をスペー
サの外周面に螺旋状に形成される収納溝に案内するガイ
ドパイプをフランジ部に確実に固定することができる。
請求項5記載の発明によると、ガイドパイプをパイプ収
納フランジ部へ固定する際に用いるブッシュを、ゴムブ
ッシュによって構成しているため、複数枚積層した光フ
ァイバテープ心線をペーサの外周面に螺旋状に形成され
る収納溝に挿入する際に、収納溝のズレにガイドパイプ
の先端が追従して動いて光ファイバテープ心線をガイド
し、ペーサの収納溝にスムーズに、かつ確実に挿入し
て、挿入の際に光ファイバテープ心線に残留歪を残さ
ず、光伝送損失をより小さくすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 《請求項1記載の発明》図1〜図4には、本願請求項1
記載の発明に係る光ファイバテープ心線の撚り合わせ治
具の一実施例が示されている。10は固定された光ファ
イバテープ心線の撚り合わせ治具で、軸中央にスペーサ
通過用の穴11が図4に図示するようにスペーサ2の走
行方向後方に行くにしたがって広径となるラッパ状に形
成された本体12を有している。この穴11の大きさ
は、所定回転速度で回転しながら走行してくるスペーサ
2がスムーズに、かつガタつき等がなく通過するに十分
な径を有している。13は光ファイバテープ心線8の案
内溝で、光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具10の
内壁に複数条設けられ、スペーサ2の螺旋状の収納溝7
の傾きに合せて同じく螺旋状に施されている。また、こ
の案内溝13は、図3に示す如くスペーサ2の中心軸に
対して角度αの傾きをもって一定のピッチで螺旋状に形
成されており、スペーサ2に形成されている収納溝7の
傾き角度βと同じ角度となっている。したがって、螺旋
状の案内溝13によって案内された光ファイバテープ心
線8は、スペーサ2の螺旋状の収納溝7に挿入される。
このように、光ファイバテープ心線8は、図4に示す如
く撚り合わせ治具10本体に形成された螺旋状の案内溝
13に案内されながらスペーサ2の螺旋状の収納溝7に
スムーズに挿入されるので、光ファイバテープ心線8の
挿入時点で曲げ、圧迫等の負担を受けることがない。
【0012】次に、本発明の作用について説明する。図
4に示す如く光ファイバテープ心線8をスペーサ2の螺
旋状の収納溝7へ挿入する作業において、スペーサ2が
図4に図示の矢印Bに示す方向へ回転しながら進むと
き、光ファイバテープ心線8は、撚り合わせ治具10の
螺旋状の案内溝13の中を図4に図示の矢印Cに示す方
向へ進む。このとき、光ファイバテープ心線8は、螺旋
状の案内溝13の底面へ押し付けられながら走行し、撚
り合わせ治具10の出口で螺旋状の案内溝13からスペ
ーサ2の螺旋状の収納溝7へ誘導挿入されるため、光フ
ァイバテープ心線8が螺旋状の案内溝13から飛び出す
ことがない。また、撚り合わせ治具10は、回転するこ
となく、スペーサ2に形成される螺旋状の収納溝7の螺
旋方向と同一方向に回転しながらスペーサ2が走行する
ため、撚り合わせ治具10の出口側の螺旋状の案内溝1
3とスペーサ2の螺旋状の収納溝7とが常に傾きを同一
にし、しかも対向した位置にあるため、光ファイバテー
プ心線8の撚り合わせ治具10の出口で螺旋状の案内溝
13からスペーサ2の螺旋状の収納溝7への受け渡しが
スムーズに行き、光ファイバテープ心線8が螺旋状の収
納溝7から飛び出すことがない。また、光ファイバテー
プ心線8が複数枚積層されている場合であっても、層状
となった光ファイバテープ心線8全体が螺旋状の案内溝
13の底面へ向かって押し付けらる状態で走行していく
ため、積層された各光ファイバテープ心線8相互が密着
し、光ファイバテープ心線8の積層状態を保つことがで
きる。したがって、本実施例によれば、スペーサ型光フ
ァイバケーブルの製造過程において、光ファイバテープ
心線に加えられる歪は、著しく減少し、光伝送損失のよ
り小さいスペーサ型光ファイバケーブルの製造を可能に
することができる。
【0013】《請求項2記載の発明》図5〜図7には、
本願請求項2記載の発明に係る光ファイバテープ心線の
撚り合わせ治具の一実施例が示されている。20は光フ
ァイバテープ心線の撚り合わせ治具で、走行するスペー
サ2の外周面長手方向に螺旋状に形成される収納溝7内
に光ファイバテープ心線8を収納するためのものであ
る。21は筒状に形成される筒状体である。そして、こ
の筒状体21は、略中央部に段差部22が設けられ、こ
の段差部22の部分で外径の大きい大径部21Aと、外
径の小きい小径部21Bとに分かれている。この筒状体
21を、段差部22を設けて外周径の大径部21Aと小
径部21Bとによって構成することによって、保持具2
8によって光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具20
を容易に固定することができる。この筒状体21は、一
体物で構成されているが、図6に示す如く2つに分割し
て半割りにして2個1組の合わせ物で構成することもで
きる。すなわち、筒状体21は、中心軸方向に2つに分
割して半割筒状体23と半割筒状体24とによって構成
し、この半割筒状体23と半割筒状体24を合わせて使
用するように構成するものである。このように、筒状体
21は、段差部22を設けて外周径の大径部21Aと小
径部21Bとによって構成したものである。このように
筒状体21を中心軸方向に2つに分割した半割筒状体2
3と半割筒状体24とによって構成すると、筒状体21
は、光ファイバケーブル製造準備段階においてスペーサ
2を先にセットした後でも取り付けることができる。
【0014】この撚り合わせ治具20の軸中央には、ス
ペーサ2の通過用の穴25が形成され図5に図示の矢印
Dに示す方向に走行するスペーサ2がスムーズに、かつ
ガタつき等がなく通過するに十分な径の大きさとなって
いる。この穴25の周囲には、ステンレス鋼製のガイド
パイプ26を貫入保持するための取付穴27が複数個形
成されている。ガイドパイプ26は、スペーサ2の外周
からスペーサ2の軸中心に向かって集中してきた光ファ
イバテープ心線8をスペーサ2の外周面長手方向に形成
される角度γを有する螺旋状の収納溝7内へ誘導するた
めのものである。 このガイドパイプ26は、図7
(A)(B)に示すように筒状に形成される筒部26A
を備え、該筒部26Aの一端には光ファイバテープ心線
8がスムーズに挿入されるようにロート状に形成された
誘導口部26Bが設けられている。図7(A)に図示の
ガイドパイプ26は、丸型光ファイバ心線用で、図7
(B)に図示のガイドパイプ26は、光ファイバテープ
心線用である。したがって、図5に使用される光ファイ
バテープ心線8を誘導するガイドパイプ26は、光ファ
イバテープ心線8挿入側がロート状に形成された誘導口
部26Bを設けたものとなっている。このようにガイド
パイプ26を、光ファイバテープ心線8挿入側にロート
状に形成された誘導口部26Bを設けているため、ガイ
ドパイプ26に光ファイバテープ心線8をスムーズに挿
入することができる。
【0015】したがって、ガイドパイプ26を取り付け
る取付穴27は、撚り合わせ治具20の端部から内壁面
に貫通して形成されており、しかも、この取付穴27
は、図5に図示される如く、螺旋状の収納溝7の角度γ
と同じくスペーサ2の中心軸に対して一定の角度γを有
して形成されている。また、取付穴27に装着されたガ
イドパイプ26の先端は、図5に図示の如くスペーサ2
の外周面長手方向に形成される螺旋状の収納溝7内に収
容された状態となっている。したがって、ガイドパイプ
26を通過した光ファイバテープ心線8は、スペーサ2
の螺旋状の収納溝7内に挿着される。このように光ファ
イバテープ心線8をスペーサ2の螺旋状の収納溝7に挿
入する際、光ファイバテープ心線8をガイドパイプ26
で案内して挿入しているため、光ファイバテープ心線8
に歪を生じさせることがない。また、図5に示す如く撚
り合わせ治具20の段差部22によって区分される小径
部21Bの外周は、撚り合わせ治具20を保持する保持
具28(詳細に図示されていない)に固定される。
【0016】また、図7(A)に図示のガイドパイプ2
6を用いれば、丸型光ファイバ心線をスムーズにスペー
サ2の螺旋状の収納溝7に装着することもできる。撚り
合わせ治具20は、保持具28によって固定され、動か
ないように構成されている。したがって、ガイドパイプ
26の先端は、常に同じ位置でスペーサ2の螺旋状の収
納溝7に嵌合した状態を維持することになる。このた
め、ガイドパイプ26に案内されてきた光ファイバテー
プ心線8は、スムーズにスペーサ2の螺旋状の収納溝7
へ受け渡しが行われ、光ファイバテープ心線8が螺旋状
の収納溝7から飛び出すようなことがない。また、光フ
ァイバテープ心線8が複数枚積層されている場合であっ
ても、層状となった光ファイバテープ心線8全体がガイ
ドパイプ26に案内されてスペーサ2の螺旋状の収納溝
7の底面に押し付けらるように供給されるため、積層さ
れた各光ファイバテープ心線8が密着し、光ファイバテ
ープ心線8の積層状態を保ちながらスペーサ2の螺旋状
の収納溝7に収納される。したがって、本実施例によれ
ば、スペーサ型光ファイバケーブルの製造過程におい
て、光ファイバテープ心線に加えられる歪は、著しく減
少し、光伝送損失のより小さいスペーサ型光ファイバケ
ーブルの製造を可能にすることができる。なお、本実施
例において光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具20
は、保持具28によって固定され動かないように構成さ
れているが、光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具2
0を、取付穴27に取り付けられたガイドパイプ26の
先端が、走行するスペーサ2の外周面長手方向に形成さ
れた螺旋状の収納溝7の微小なズレに追従して行こうと
した際に螺旋状の収納溝7のズレに追従して微動できる
ように構成してもよい。
【0017】次に、本発明の作用について説明する。光
ファイバテープ心線8をスペーサ2の螺旋状の収納溝7
へ挿入する作業において、走行してくるスペーサ2が、
回転しながら図5に図示の矢印Dに示す方向へ進むと
き、光ファイバテープ心線8は、ガイドパイプ26の中
を通過し、スペーサ2の螺旋状の収納溝7内まで導かれ
挿入される。このため、光ファイバテープ心線8がスペ
ーサ2の螺旋状の収納溝7から外れる可能性は、従来技
術と比較して著しく小さい。さらに、このガイドパイプ
26の形状を図7(B)に示すように矩形にすることに
より、積層された光ファイバテープ心線8の挿入がより
スムーズとなる。また、撚り合わせ治具20を、2つ割
りに構成すると、光ファイバケーブル製造準備段階にお
いて、撚り合わせ治具20よりもスペーサ2を先にセッ
トしても、撚り合わせ治具20を後から取付けることが
できる。
【0018】《請求項3、4記載の発明》図8〜図11
には、本願請求項3、4記載の発明に係る光ファイバテ
ープ心線の撚り合わせ治具の一実施例が示されている。
30は光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具で、図8
に示す如く治具本体31と、積層ダイス32と、ガイド
パイプ33とによって構成されており、スペーサ2の外
周面に螺旋状に形成される収納溝7内に光ファイバテー
プ心線8を収納するためのものである。治具本体31
は、図9に示す如く、軸中央に回転しながら走行してく
るスペーサ2が図8に図示の矢印Eに示す方向に、走行
して通過するための穴34を備えた筒体35と、この筒
体35の端部に設けられ、ガイドパイプ33を収納する
パイプ収納フランジ部36と、筒体35の前記パイプ収
納フランジ部36と所定間隔を離れた位置に設けられ積
層ダイス32を収納するダイス収納フランジ部37とに
よって構成されている。
【0019】この筒体35の穴34の大きさはスペーサ
2がスムーズに、かつガタつき等がなく通過するに十分
な大きさの径となっている。このスペーサ2の回転方向
は、螺旋状に形成される収納溝7の螺旋方向と同一方向
である。また、筒体35の穴34の周囲のパイプ収納フ
ランジ部36には、ガイドパイプ33を貫入保持するた
めの取付穴36Aが外側端に沿って一定間隔で複数個形
成されている。また、ダイス収納フランジ部37には、
積層ダイス32を貫入保持するための取付穴37Aが外
側端に沿って一定間隔で複数個形成されている。この収
納フランジ部36の取付穴36Aとダイス収納フランジ
部37の取付穴37Aとは、互いに穴中心が一致する位
置に形成されている。ガイドパイプ33は、図10に図
示の如く光ファイバテープ心線8を導入する入り口部
が、ロート状に形成された誘導口部33Aと光ファイバ
テープ心線8を案内する横断面矩形状の直線部33Bを
有している。このガイドパイプ33の光ファイバテープ
心線8を排出する出口側には、図11に図示の如く、先
端が鋭角になるように切欠33Bが設けられている。こ
のようにガイドパイプ33の先端に切欠33Cを設ける
のは、切欠33Cを設けていない断面矩形状の状態に形
成されるガイドパイプ33の先端をスペーサ2の収納溝
7の内部深くまで挿入した場合、断面矩形状に形成され
るガイドパイプ33の先端の角の部分で、スペーサ2が
走行した際に収納溝7の内壁を傷付けてしまい、この内
壁に形成された傷が収納溝7内に収納された光ファイバ
テープ心線8に悪影響を及ぼすことがあるからである。
【0020】このように、ガイドパイプ33は、積層ダ
イス32を通過して光ファイバテープ心線8が複数枚積
層した状態でスペーサ2の外周からスペーサ2の軸中心
に向かって集中して走行してきた積層光ファイバテープ
心線8をスペーサ2の収納溝7内へ誘導するためのもの
である。そして、取付穴36に装着されたガイドパイプ
33は、図8に図示される如く、先端がスペーサ2の収
納溝7に装着された状態となっている。本実施例におい
ては、ガイドパイプ33をパイプ収納フランジ部36の
取付穴36Aに取り付ける際に、ガイドパイプ33が取
付穴36Aから容易に離脱しないようにすると共にガイ
ドパイプ33を取付穴36Aに固定して容易に動かない
ようにするために、金属製のブッシュ38が用いられ
る。この金属製のブッシュ38には、図10に示す如
く、ガイドパイプ33の直線部33Bを貫装する孔38
Aが設けられている。そして、この金属製のブッシュ3
8は、金属製のブッシュ38の孔38Aにガイドパイプ
33の直線部33Bを挿入し、金属製のブッシュ38の
端部がガイドパイプ33の誘導口部33Aに当接するま
で押し込んでガイドパイプ33の直線部33Bに取り付
けられている。したがって、光ファイバテープ心線の撚
り合わせ治具30のパイプ収納フランジ部36の取付穴
36Aにガイドパイプ33を取り付けるのに金属製のブ
ッシュを用いることにより、ガイドパイプ33はパイプ
収納フランジ部36の取付穴36Aに、しっかりと固定
される。39はガイドパイプ33が金属製のブッシュ3
8から容易に抜け出ないように金属製のブッシュ38に
固定するためのストッパである。
【0021】積層ダイス32は、治具本体31の筒体3
4筒体35の前記パイプ収納フランジ部36と所定間隔
を離れた位置に設けられ、円板状に形成されたダイス収
納フランジ部37の取付穴37Aに取り付けられてい
る。この積層ダイス32には、異なった方向から走行し
てくる光ファイバテープ心線8を複数枚(例えば、5
枚)揃えて重ね合せ、積層した状態で送出する整列孔3
2Aが形成されている。したがって、積層ダイス32か
らは、複数枚(例えば、5枚)の光ファイバテープ心線
8を揃えて積層した状態で各整列孔32Aを通して送出
される。整列孔32Aは、その出口側の形状が、例えば
5枚の光ファイバテープ心線8を挿入する場合には、光
ファイバテープ心線8を5枚積層した形状に形成されて
おり、5枚の光ファイバテープ心線8がスムーズに通れ
るようになっている。この積層ダイス32の整列孔32
Aから送出してくる5枚積層した光ファイバテープ心線
8は、フランジ部35に形成される取付穴36に取り付
けられたガイドパイプ33の誘導口部37に送られ、ガ
イドパイプ33にガイドされてスペーサ2の収納溝7の
挿入される。したがって、ガイドパイプ33の直線部3
3Aの横断面形状は、積層ダイス32の整列孔32Aの
出口の形状同様に、光ファイバテープ心線8が5枚積層
された状態でスムーズに通れるような形状に形成されて
いる。このようにガイドパイプ33を、光ファイバテー
プ心線8挿入側にロート状に形成された誘導口部33A
を設けているため、ガイドパイプ33に光ファイバテー
プ心線8をスムーズに挿入することができる。このよう
にガイドパイプ33がスペーサ2の螺旋状の収納溝7に
挿入する先端に切欠33Bを形成してあるため、ガイド
パイプ33の先端の角でスペーサ2の螺旋状の収納溝7
の内壁を傷付けるのを防止することができる。
【0022】このように、光ファイバテープ心線8が積
層ダイス32によって集合され揃えられて積層され、こ
の積層した形状を保持するために、ガイドパイプ33は
用いられる。そして、積層された光ファイバテープ心線
8をスペース2の螺旋状の収納溝7まで保持しながら挿
入する。光ファイバテープ心線8は外力を受けても強制
的に保持され、スペーサ2の螺旋状の収納溝7に挿入さ
れるため、積層乱れなく、撚り合せが可能になる。ま
た、撚り合わせ治具30の穴34内を走行するスペーサ
2は、螺旋状に形成される収納溝7の溝形成方向と同一
方向に走行するため、ガイドパイプ33の先端が常に同
じ位置でスペーサ2の螺旋状の収納溝7に嵌合した状態
を維持することができる。このため、ガイドパイプ33
に案内されてきた光ファイバテープ心線8は、スムーズ
にスペーサ2の収納溝7へ受け渡しが行われ、光ファイ
バテープ心線8が螺旋状の収納溝7から飛び出すような
ことがない。
【0023】《請求項5記載の発明》図12〜図15に
は、本願請求項5記載の発明に係る光ファイバテープ心
線の撚り合わせ治具の一実施例が示されている。本実施
例に係る光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具40
は、図8〜図11に図示の光ファイバテープ心線の撚り
合わせ治具30と基本的構成において同じである。本実
施例が図8〜図11に図示実施例と異なる点は、ガイド
パイプを治具本体のパイプ収納フランジ部の取付穴に取
り付けるに、ゴムブッシュを用いている点で、他は図8
〜図11に図示実施例と同様である。すなわち、40は
光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具、41は治具本
体と、42は穴、43は筒体、44はパイプ収納フラン
ジ部、45はガイドパイプ、46はガイドパイプ45を
収納する取付穴、47はガイドパイプ45の誘導口部、
48はガイドパイプ45の直線部、49は積層ダイスを
収納するダイス収納フランジ部、49Aは積層ダイスを
収納する取付穴、53は積層ダイス、54は異なった方
向から走行してくる光ファイバテープ心線8を複数枚
(例えば、5枚)揃えて重ね合せて積層した状態で送出
する整列孔である。
【0024】ゴムブッシュ50は可撓性を有しており、
図13〜15に示す如く構成されている。すなわち、ゴ
ムブッシュ50には、ガイドパイプ45の直線部48を
挿入貫通する孔51が設けられている。この孔51は、
ガイドパイプ45の直線部48の横断面形状と同様矩形
状に形成されており、ガイドパイプ45の直線部48を
挿入するに適した形状となっている。このゴムブッシュ
50の孔51は、図14に示す如く、略中央にストレー
トに形成されている。このゴムブッシュ50の孔51に
は、図12に示す如くガイドパイプ45の直線部48が
挿入貫通され、このゴムブッシュ50の取り付けられた
ガイドパイプ45が治具本体41のパイプ収納フランジ
部44の取付穴46に取り付けられる。このガイドパイ
プ45をパイプ収納フランジ部44の取付穴46に取り
付けたときにガイドパイプ45の直線部48の先端が回
転しながら走行してくるスペーサ2の螺旋状の収納溝7
に常時嵌着することになる。このようにガイドパイプ4
5をパイプ収納フランジ部44の取付穴46にゴムブッ
シュ50を介して取り付けることにより、ゴムブッシュ
50が可撓性を有するところから、治具本体41の筒体
43内を回転走行するスペーサ2の走行時の機械的振動
によってスペーサ2の螺旋状の収納溝7の位置がガイド
パイプ45の直線部48の先端の定位置からズレたり、
また、スペーサ2の製造上の誤差によってスペーサピッ
チがズレて、図12に図示の矢印Gに示す如く上下の変
化、図12に図示の矢印Hに示す如く左右の変化に対し
て十分追従することができる。このため、スペーサ2の
螺旋状の収納溝7の位置がガイドパイプ45の直線部4
8の先端の定位置から上下、左右にズレてもガイドパイ
プ45が変形してしまうようなことがなく、ガイドパイ
プ45内を通過する複数枚重ね合わせた光ファイバテー
プ心線8に無理な応力、歪等を生じさせることがない。
【0025】本実施例によれば、ガイドパイプ45をパ
イプ収納フランジ部44の取付穴46に可撓性を有する
ゴムブッシュ50を介して取り付け、トレース用ダイス
55で、スペーサ2の螺旋状の収納溝7の微小なズレに
治具本体41を追従させるようにしているため、スペー
サ2の螺旋状の収納溝7の位置がガイドパイプ45の直
線部48の先端の定位置から上下、左右にズレてもガイ
ドパイプ45が変形してしまうようなことがなく、ガイ
ドパイプ45内を通過する複数枚重ね合わせた光ファイ
バテープ心線8をスペーサ2の螺旋状の収納溝7内に誘
導することができる。一方、撚り合わせ治具40の穴4
2内を走行するスペーサ2が螺旋状に形成される収納溝
7の螺旋方向と同一方向に回転しながら走行するため、
ガイドパイプ45の直線部48先端は、常に同じ位置で
スペーサ2の螺旋状の収納溝7に嵌合している。このた
め、ガイドパイプ45に案内されてきた光ファイバテー
プ心線8は、スムーズにスペーサ2の螺旋状の収納溝7
へ受け渡しが行われ、光ファイバテープ心線8が螺旋状
の収納溝7から飛び出すようなことがない。したがっ
て、光ファイバテープ心線8に無理な応力、歪等を生じ
させずに光ファイバケーブルを撚ることができる。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、スペーサ
の外周面に螺旋状に形成される収納溝に光ファイバテー
プ心線に歪を生じさせないでスムーズに確実に挿入して
光ファイバケーブルを撚ることができ、光ファイバテー
プ心線に残留歪を残さないようにして、光ファイバケー
ブルの光伝送損失をより小さくすることができる。請求
項2記載の発明によれば、スペーサの外周面長手方向に
直線状に形成される収納溝に光ファイバテープ心線に歪
を生じさせないでスムーズに確実に挿入して光ファイバ
ケーブルを撚ることができ、光ファイバテープ心線に残
留歪を残さないようにして、光ファイバケーブルの光伝
送損失をより小さくすることができる。
【0027】請求項3記載の発明によれば、異なる方向
から走行してくる光ファイバテープ心線を複数枚の重ね
合わせて、スペーサの外周面長手方向に直線状に形成さ
れる収納溝に光ファイバテープ心線に歪を生じさせない
でスムーズに確実に挿入して光ファイバケーブルを撚る
ことができ、重ね合わせた各光ファイバテープ心線に残
留歪を残さないようにして、光ファイバケーブル全体の
光伝送損失をより小さくすることができる。請求項4記
載の発明によれば、複数枚積層した光ファイバテープ心
線をスペーサの外周面に螺旋状に形成される収納溝に案
内するガイドパイプをフランジ部に確実に固定すること
ができる。請求項5記載の発明によれば、異なる方向か
ら走行してくる光ファイバテープ心線を複数枚の重ね合
わせて、スペーサの外周面に螺旋状に形成される収納溝
に光ファイバテープ心線を挿入する際に、スペーサの収
納溝の位置がガイドパイプの先端の定位置からズレても
ガイドパイプの先端をスペーサの収納溝の動きに追従さ
せることができ、ガイドパイプの変形を防止して光ファ
イバテープ心線に無理な応力、歪等を生じさせずに収納
溝にスムーズに、かつ確実に挿入して光ファイバケーブ
ルを撚ることができ、重ね合わせた各光ファイバテープ
心線に残留歪を残さないようにして、光ファイバケーブ
ル全体の光伝送損失をより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願請求項1記載の発明の光ファイバケーブル
の撚り合わせ治具の実施例を示す全体斜視図である。
【図2】図1に図示の撚り合わせ治具の正面図である。
【図3】図1に図示の撚り合わせ治具の側面図である。
【図4】図3に図示の撚り合わせ治具の断面図である。
【図5】本願請求項2記載の発明の光ファイバケーブル
の撚り合わせ治具の実施例を示す断面図である。
【図6】本願請求項2記載の光ファイバケーブルの撚り
合わせ治具の実施例の分解斜視図である。
【図7】図5に図示のガイドパイプの全体斜視図であ
る。
【図8】本願請求項3及び4記載の光ファイバケーブル
の撚り合わせ治具の実施例を示す全体図である。
【図9】図8に図示の治具本体の全体斜視図である。
【図10】図8に図示のガイドパイプの全体構成図であ
る。
【図11】図10に図示のガイドパイプの先端部の拡大
斜視図である。
【図12】本願請求項5記載の光ファイバケーブルの撚
り合わせ治具の実施例を示す全体断面図である。
【図13】図12に図示のガイドパイプに取り付けられ
たゴムブッシュの正面図である。
【図14】図13に図示のゴムブッシュのI−I断面図
である。
【図15】図13に図示のゴムブッシュの背面図であ
る。
【図16】従来の光ファイバ挿入部材の断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40…………………撚り合わせ治具 11…………………………………………穴 12…………………………………………本体 13…………………………………………案内溝 21…………………………………………筒状体 22…………………………………………段差部 23,24…………………………………半割筒状体 25,34,42…………………………穴 26,33,45…………………………ガイドパイプ 27…………………………………………取付穴 28…………………………………………保持具 31,41…………………………………治具本体 32,53…………………………………積層ダイス 32A,54………………………………整列孔 33A………………………………………誘導口部 33B………………………………………直線部 33C………………………………………切欠 35,43…………………………………筒体 36,44…………………………………パイプ収納フラ
ンジ部 36A,37A,46,49A…………取付穴 37,49…………………………………ダイス収納フラ
ンジ部 38…………………………………………ブッシュ 38A………………………………………孔 39…………………………………………ストッパ 50…………………………………………ゴムブッシュ 51…………………………………………孔 55…………………………………………トレース用ダイ
ス 2……………………………………………スペーサ 7……………………………………………収納溝 8……………………………………………光ファイバテー
プ心線
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】一般に、光ファイバは、従来の銅導体と
比べ物理的な或いは機械的な特性に著しい違いがあるた
め、1次被覆、2次被覆等を施し、光ファイバ心線とし
て機械的な特性、取扱い易さの向上を図っている。しか
し、ケーブル化する場合には、光ファイバ心線に側圧等
の大きな外力が加わると、光ファイバに微小な曲り(マ
イクロベンディング)を生じ、伝送損失が増加するの
で、ケーブル構造及び製造に配慮する必要がある。この
点を考慮して光ファイバケーブルの構造としては、スペ
ーサがある。このスペーサ光ファイバケーブルは、
ケーブルの機械特性の向上、特に側圧に対する高信頼性
をねらった構造となっている。また、光ファイバ素線
は、光ファイバ線引装置において、電気炉から引き出さ
れ紡糸されるが、このままの状態では表面に傷が付きや
すく、機械的強度も弱いので紡糸と同時に、UV硬化型
の樹脂等で被覆され、光ファイバ素線が形成される。ま
た、この光ファイバ素線を複数本(例えば、8本)並
べ、アクリル酸塩、アクリル酸エステル、アクリル酸樹
脂などのアクリレート樹脂で被覆して複数心備えたテー
プ心線(例えば、8心テープ心線)を形成している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】このような光ファイバテープ心線は、スペ
ーサの収納溝に収納されるが、通常は複数枚積層して収
納される。このスペーサの収納溝は、スペーサの外周面
に螺旋状に複数条(例えば、6条、8条)設けられてい
る。このスペーサの収納溝に光ファイバテープ心線を収
納するには螺旋状に形成される収納溝に沿って光ファイ
バテープ心線を挿入していくことになる。スペーサの収
納溝に沿って光ファイバテープ心線を挿入するのに従来
は、例えば特開昭57−151915号に示される図1
6に示す如き光ファイバ挿入部材1が用いられている。
この特開昭57−151915号においては、光ファイ
バ心線をスペーサの収納溝に挿入する例が示されてお
り、光ファイバテープ心線をスペーサの収納溝に収納す
るものではない。この光ファイバ挿入部材1は、スペー
サ2の直径よりもやや大きい直径を有しいる。そし
て、この光ファイバ挿入部材1は、スペーサ2が通る中
心孔3を備え、環状の端部取付部4を形成する部材と一
体構成となっている。5は凹部で位置決め部材(図示し
ていない)を正置するものである。光ファイバ心線6を
スペーサ2の収納溝7に対して正置した後、光ファイバ
挿入部材1が各ファイバをスペーサ2の対応する収納溝
7に挿入する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】請求項3記載の発明によると、複数枚積層
した複数条の光ファイバテープ心線を収納する収納溝を
複数条外周面に螺旋状に形成してなるスペーサが走行通
過する穴の形成された筒体の端部に形成されるパイプ収
納フランジ部と、該筒体の外周面に前記パイプ収納フラ
ンジ部の形成位置から所定間隔おいて形成されるダイス
収納フランジ部とを形成してなる治具本体と,前記治具
本体のダイス収納フランジ部に固定され、走行してくる
複数枚の光ファイバテープ心線を揃えて積層して送出す
る積層ダイスと,前記治具本体のパイプ収納フランジ部
に直線部を貫挿し、該直線部の先端が前記スペーサの収
納溝に挿入され、前記積層ダイスを通って積層された光
ファイバテープ心線を前記スペーサの収納溝内に誘導装
着するガイドパイプとによって構成しているため、複数
枚積層した光ファイバテープ心線に歪を生じさせないで
スペーサの外周面長手方向に形成される収納溝にスムー
ズに、かつ確実に挿入し、残留歪を残さないようにし
て、光伝送損失をより小さくすることができる。請求項
4記載の発明によると、ガイドパイプのパイプ収納フラ
ンジ部への固定を、ブッシュを介して行うようにしてあ
るため、複数枚積層した光ファイバテープ心線をスペー
サの外周面に螺旋状に形成される収納溝に案内するガイ
ドパイプをフランジ部に確実に固定することができる。
請求項5記載の発明によると、ガイドパイプをパイプ収
納フランジ部へ固定する際に用いるブッシュを、ゴムブ
ッシュによって構成しているため、複数枚積層した光フ
ァイバテープ心線をペーサの外周面に螺旋状に形成さ
れる収納溝に挿入する際に、収納溝のズレにガイドパイ
プの先端が追従して動いて光ファイバテープ心線をガイ
ドし、ペーサの収納溝にスムーズに、かつ確実に挿入
して、挿入の際に光ファイバテープ心線に残留歪を残さ
ず、光伝送損失をより小さくすることができる。
フロントページの続き (72)発明者 篠原 俊行 静岡県沼津市大岡2771 矢崎電線株式会社 内 (72)発明者 山田 恭正 静岡県沼津市大岡2771 矢崎電線株式会社 内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚積層した複数条の光ファイバテー
    プ心線を収納する収納溝を複数条外周面に螺旋状に形成
    してなるスペーサが走行通過するラッパ状に形成された
    穴を有する本体の内壁面に、該スペーサの螺旋状収納溝
    と同一角度の傾き及び捩じれを有する案内溝を形成して
    なる光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具。
  2. 【請求項2】 複数枚積層した複数条の光ファイバテー
    プ心線を収納する収納溝を複数条外周面に螺旋状に形成
    してなるスペーサが走行通過する穴が形成された筒状体
    と,該筒状体内を貫通して取り付けられ直線状に形成さ
    れ、先端が前記スペーサの収納溝に挿入されたガイドパ
    イプと,からなる光ファイバテープ心線の撚り合わせ治
    具。
  3. 【請求項3】 複数枚積層した複数条の光ファイバテー
    プ心線を収納する収納溝を複数条外周面に螺旋状に形成
    してなるスペーサが走行通過する穴の形成された筒体の
    端部に形成されるパイプ収納フランジ部と、該筒体の外
    周面に前記パイプ収納フランジ部の形成位置から所定間
    隔おいて形成されるダイス収納フランジ部とを形成して
    なる治具本体と,前記治具本体のダイス収納フランジ部
    に固定され、走行してくる複数枚の光ファイバテープ心
    線を揃えて積層して送出する積層ダイスと,前記治具本
    体のパイプ収納フランジ部に直線部を貫挿し、該直線部
    の先端が前記スペーサの収納溝に挿入され、前記積層ダ
    イスを通って積層された光ファイバテープ心線を前記ス
    ペーサの収納溝内に誘導装着するガイドパイプと,から
    なる光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具。
  4. 【請求項4】 上記ガイドパイプのパイプ収納フランジ
    部への固定は、ブッシュを介して行ったものである請求
    項4記載の光ファイバテープ心線の撚り合わせ治具。
  5. 【請求項5】 上記ブッシュは、ゴムによって構成され
    たものである請求項4記載の光ファイバテープ心線の撚
    り合わせ治具。
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