JPH07247461A - 含フッ素共重合体水性コーティング剤 - Google Patents

含フッ素共重合体水性コーティング剤

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JPH07247461A
JPH07247461A JP7006153A JP615395A JPH07247461A JP H07247461 A JPH07247461 A JP H07247461A JP 7006153 A JP7006153 A JP 7006153A JP 615395 A JP615395 A JP 615395A JP H07247461 A JPH07247461 A JP H07247461A
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JP
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fluorine
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meth
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JP7006153A
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English (en)
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Koichi Yamaguchi
浩一 山口
Hirobumi Kinoshita
博文 木下
Nobuyuki Kobayashi
延幸 小林
Koichi Ishida
浩一 石田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は各種基材に対する密着耐久性に優れ
ており、酸、アルカリなどの薬品耐久性に優れたコーテ
ィング膜を形成する含フッ素共重合体水性コーティング
剤の提供を目的とするものである。 【構成】 本発明の含フッ素共重合体水性コーティング
剤は、 1)含フッ素アクリル酸エステルまたは含フッ素メタク
リル酸エステル50〜99.9重量部、 2)ビニルシランまたは(メタ)アクリロキシ基含有シ
ラン 0.1〜 2.0重量部、 3)第1成分と共重合可能な第2成分以外のビニル系単
量体 0〜49.9重量部、 からなる単量体混合物 100重量部を乳化剤の存在下で、
乳化共重合してなることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含フッ素共重合体水性コ
ーティング剤、特には各種基材に対し、密着性に優れて
おり、酸、アルカリなどの薬品耐久性に優れたコーティ
ング膜を形成する含フッ素共重合体水性コーティング剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維、紙、砂、セラミックス、プラスチ
ックス、金属などの基材を処理するためのコーティング
剤としてはフッ素原子含有共重合体が公知とされている
が、このものはフッ素化合物独特の低表面エネルギーを
もつことから、繊維用撥水、撥油剤や離型剤、また建物
の外壁保護剤、光学材料などのような特殊な工業材料用
として有用のものとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このものはそ
の低表面エネルギーのために各種基材に対する密着性が
乏しく、特にエマルジョン型ではこれが顕著であり、耐
久性を有するコーティング膜を得ることが難しいという
不利がある。そのため、これについては通常基材に対す
る密着性付与に有効とされているヒドロキシル基、カル
ボキシル基などを含有する単量体、例えば2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、アクリル酸など、または無水マ
レイン酸を共重合させたタイプのものも提案されている
が、満足し得るものは得られていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、問題点を解決した含フッ素共重合体水性コーティン
グ剤に関するもので、これは1)下記の一般式(I) CH2=CR1COORf ・・・(I) (ここにR1は水素原子またはメチル基、Rfは炭素数1〜
20のアルキル基または炭素数6〜22のアルキルエーテル
基の水素原子の一部(2個以上)または全部をフッ素原
子で置換したポリフルオロアルキル基またはポリフルオ
ロアルキルエーテル基)で示される含フッ素アクリル酸
エステルまたは含フッ素メタクリル酸エステル50〜99.9
重量部、2)下記の一般式(II) CH2=CR1-(COOCH2CH2CH2)m-SiR2 3-c(OR3)c ・・・(II) (ここにR1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜
8のアルキル基、R3は炭素数1〜4のアルキル基、アル
コキシ置換アルキル基、アルケニル基、mは0または
1、cは1、2または3)で示されるビニルシランまた
は(メタ)アクリロキシ基含有シラン 0.1〜 2.0重量
部、3)第1成分と共重合可能な第2成分以外のビニル
系単量体0〜49.9重量部、からなる単量体混合物 100重
量部を乳化剤の存在下で乳化共重合してなることを特徴
とするものである。
【0005】すなわち、本発明者らは特に密着耐久性の
優れた含フッ素共重合体水性コーティング剤を開発すべ
く種々検討した結果、含フッ素アクリル酸エステルまた
は含フッ素メタクリル酸エステルに、けい素原子に結合
したアルコキシ基またはアルケニルオキシ基を含有する
シリコーン系ビニル単量体、例えばビニルアルコキシシ
ラン、ビニルアルケニルオキシシラン、アルコキシ基ま
たはアルケニルオキシ基含有(メタ)アクリロキシアル
キルシランなどを共重合させると、このものは繊維、
紙、砂、セラミックス、プラスチックス、金属などの基
材と容易に、かつ強固に密着し、この硬化した皮膜表面
はフッ素化合物独特の撥水、撥油性、非粘着性および耐
酸、耐アルカリ性を示すようになるということを見出
し、この具体的な単量体種類、配合比などを研究して本
発明を完成させた。以下にこれをさらに詳述する。
【0006】
【作用】本発明は含フッ素共重合体水性コーティング剤
に関するものであり、これは1)含フッ素アクリル酸エ
ステルまたは含フッ素メタクリル酸エステル50〜99.9重
量部、2)ビニルシランまたは(メタ)アクリロキシア
ルキル基含有シラン 0.1〜 2.0重量部、3)第1成分と
共重合可能な第2成分以外のビニル(官能性)単量体0
〜49.9重量部とからなる単量体混合物を乳化剤の存在下
で乳化共重合してなることを特徴とするものであるが、
このものは各種基材に対する密着性に優れており、特に
酸、アルカリなどの薬品耐久性のすぐれたコーティング
膜を与えるという有利性をもつものである。
【0007】本発明の含フッ素共重合体水性コーティン
グ剤を構成する第1成分としての含フッ素アクリル酸エ
ステルまたは含フッ素メタクリル酸エステルは一般式
(I) CH2=CR1COORf ・・・(I) で示され、このR1は水素原子またはメチル基、Rfはメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキ
サデシル基、オクタデシル基などの炭素数1〜20、好ま
しくは炭素数4〜14のアルキル基、または炭素数6〜2
2、好ましくは6〜12のアルキルエーテル基の水素原子
の一部(即ち、2個以上の水素原子)または全部をフッ
素原子で置換したものである。
【0008】Rfのうち、このアルキル基の水素原子をフ
ッ素原子で置換したものは、例えば-(CH2)a-(CF2)b-X
(aは0、1、2または3、bは1〜10の整数、12、14
または16、Xは水素原子、フッ素原子、-CH(CF3)2 また
は-CF(CF3)2 から選ばれる原子または基)で表わされる
直鎖状または分岐状のポリフルオロアルキル基またはパ
ーフルオロアルキル基であり、これには具体的には-C
F3、-C2F5 、-nC3F7、-CF(CF3)2 、-nC4F9、-CF2CF(C
F3)2、-nC5F11 、-nC6F13 、-nC8F17 、-CH2CF3 、-CH
(CF3)2 、-CH2CH(CF3)2、-CH2(CF2)2F 、-CH2(CF2)3F
、-CH2(CF2)4F 、-CH2(CF2)6F 、-CH2(CF2)8F 、-CH2C
H2CF3、-CH2CH2(CF2)2F、-CH2CH2(CF2)3F、-CH2CH2(C
F2)4F、-CH2CH2(CF2)6F、-CH2CH2(CF2)8F、-CH2CH2(C
F2)10F 、-CH2CH2(CF2)12F 、-CH2CH2(CF2)14F 、-CH2C
H2(CF2)16F 、-CH2CH2CH2CF3 、-CH2CH2CH2(CF2)2F 、-
CH2CH2CH2(CF2)2H 、-CH2(CF2)4H 、-CH2CH2(CF2)3Hな
どが挙げられる。
【0009】またRfのうち、上記したアルキルエーテル
基の水素原子をフッ素原子で置換したポリフルオロアル
キルエーテル基は、例えば一般式(III) -CH2CH2-(CF2)m-CFY-[OCF2CF(CF3)]n-OC3F7 ・・・(III) (mは0または1、nは0、1、2、3、4または5、
Yはフッ素原子またはCF3 )で表わされるものであり、
これには -CH2CH2CF(CF3)-[OCF2CF(CF3)]n-OC3F7 、 -CH2CH2CF2CF2-[OCF2CF(CF3)]n-OC3F7 (nは上記と同様)などのパーフルオロアルキルエーテ
ル置換エチル基が好適に例示される。
【0010】この第1成分としての含フッ素アクリル酸
エステルまたは含フッ素メタクリル酸エステルは上記し
た化合物の2種以上の混合物であってもよく、このもの
はそのフッ素含有量が高い程、表面特性効果もよくなる
ので、Rfが含フッ素アルキル基である場合には、パーフ
ルオロブチル基(C4F9)以上のフッ素原子数を有するポ
リフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基を有
することが好ましく、Rfが含フッ素アルキルエーテル基
である場合には炭素数6以上のパーフルオロアルキルエ
ーテル置換エチル基を有することが好ましい。この含フ
ッ素(メタ)アルリル酸エステル単量体の上述した単量
体混合物中における成分比はそれが50重量部未満ではこ
の第1成分〜第3成分の混合物を乳化重合して得られる
共重合体の表面特性効果が充分でなくなり、99.9重量部
より多くなると表面特性は期待できるけれども密着耐久
性が低下するので、これは50〜99.9重量部の範囲とする
ことが必要であり、この好ましい範囲は60〜99.5重量部
とされる。
【0011】また、本発明の含フッ素共重合体水性コー
ティング剤を構成する第2成分としてのビニルシランま
たは(メタ)アクリロキシ基含有シランはつぎの一般式
(II) CH2=CR1-(COOCH2CH2CH2)m-SiR2 3-c(OR3)c ・・・(II) で示され、このR1は水素原子またはメチル基、R2はメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチ
ルヘキシル基などの炭素数1〜8のアルキル基、R3はメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、tert−ブチル基、メトキシメ
チル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、ビニル
基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテ
ニル基、イソブテニル基などの炭素数1〜4の、アルキ
ル基、アルコキシ置換アルキル基、アルケニル基、mは
0または1、cは1、2または3であるものとされる。
【0012】なお、この第2成分としてのビニルシラン
または(メタ)アクリロキシ基含有シランは一般式(I
I)に示したように、上記した第1成分としての含フッ
素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル
と共重合するためのビニル基又はビニル官能性基と、け
い素原子に結合した(置換)アルコキシ基またはアルケ
ニルオキシ基とを含有するものとされる。このアルコキ
シ基としては例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基などがあげられ、このアルケニルオキシ基としては
イソプロペニルオキシ基、1−エチル−2−メチルビニ
ルオキシ基などがあげられるが、これらはこの官能基自
身がけい素原子から脱離して系外に飛散されるものでな
ければならないので、電子的に安定なもの、立体障害性
の大きいもの、脱離後に高沸点物質を生成するものは避
けるようにすることがよい。
【0013】なお、この第2成分としてのビニルシラ
ン、(メタ)アクリロキシ基含有シランとしては下記の
もの、 CH2=CHSi(OCH3)3 、 CH2=CHSi(OC2H5)3、 CH2=CHSi(OCH2CH2CH3)3 、 CH2=CHSiCH3(OCH3)2、 CH2=CHSi[O-C(CH3)=CH2]3 、 CH2=CHSiCH3[O-C(CH3)=CH2]2、 CH2=CHCO2CH2CH2CH2Si(OCH3)3 、 CH2=CHCO2CH2CH2CH2Si(OC2H5)3、 CH2=C(CH3)CO2CH2CH2CH2Si(OCH3)3 、 CH2=C(CH3)CO2CH2CH2CH2Si(OC2H5)3、 CH2=CHCO2CH2CH2CH2SiCH3(OCH3)2、 CH2=C(CH3)CO2CH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH2CH3)2
【化1】
【化2】 などが例示され、このものの共重合体中における成分比
はそれが 0.1重量部未満では得られる共重合体の密着耐
久性が充分な性能を示さず、 2.0重量部より多くなると
架橋密度が高くなりすぎて共重合体が脆くなり、また重
合中にゲル化するおそれもあるので、 0.1〜 2.0重量部
とすることが必要とされるが、この好ましい範囲は 0.5
〜 1.5重量部とすることがよい。
【0014】つぎに本発明の含フッ素共重合体水性コー
ティング剤を構成する第3成分としてのビニル系単量体
は、この共重合体の皮膜の強度、硬度、基材への密着
性、耐汚染性などを調節する目的で添加される任意成分
とされるものであり、これには一般式CH2=CR1COOR
2[R1、R2は一般式(II)と同様]で示されるメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
トなどのアクリレート、メタクリレート類、一般式 CH2=CR1COOCH2CH2CH2SiR2 3-c(OSiR2 3)c [R1、R2、cは前記一般式(II)におけるものと同様の
意味]で示されるトリオルガノシロキシ基含有(メタ)
アクリレート、例えばγ−トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、γ−ビス
(トリメチルシロキシ)メチルシリルプロピル(メタ)
アクリレートなどのシロキシ基含有アクリレート又はメ
タクリレート類、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香
族系ビニル化合物、マレイン酸、フマル酸などの不飽和
ジカルボン酸と炭素数1〜18の1価アルコールとのジエ
ステル類、マレイン酸無水物、n−ブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテ
ル類、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど
が例示されるが、これらの共重合体中における成分比は
49.9重量部までとなるようにすればよい。
【0015】本発明の含フッ素共重合体水性コーティン
グ剤は上記した1)〜3)成分としての単量体混合物を
乳化剤の存在下で、ラジカル反応開始剤を用いて乳化重
合することによって得たものとされる。ここに使用され
るラジカル反応開始剤は過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル、第3級ブチルパーベンゾイル、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルヒドロ過酸化物、過酸化アセチル、アゾ
ビスイソブチルアミジン−2塩酸塩、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどが例示さ
れるが、これらはメルカプタン類などの連鎖移動剤の存
在下で用いてもよい。また、ここに使用される乳化剤と
しては陰イオン性、陽イオン性あるいは非イオン性のも
のがあげられるが、これらは単独あるいは2種以上の混
合物であってもよい。
【0016】本発明の含フッ素共重合体水性コーティン
グ剤は上記した共重合体の水分散液として提供される
が、これにはジブチルすずジオクトエート、ジオクチル
すずジラウレートなどのすず化合物、オクチル酸亜鉛、
ラウリン酸亜鉛、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛などの亜鉛化合物
の乳化物を硬化触媒として添加してもよい。
【0017】本発明の含フッ素共重合体水性コーティン
グ剤は繊維、紙、砂、セラミックス、プラスチックス、
金属などの基材と強固に密着し、この硬化膜は共重合体
中にフッ素原子が含まれていることから、これらの基材
にすぐれた撥水、撥油性、非粘着性、耐薬品性を与える
し、これが高耐久性であるということから、このものは
繊維、紙用の撥水、撥油剤、各種物品の防汚コート剤、
外壁用保護剤、剥離紙、金型用離型剤、人工土壌用処理
剤などとして使用することができるという有利性を示す
が、この適用に当ってはこれをそのまま、あるいは顔料
などを添加して使用してもよい。
【0018】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、
例中の部は重量部を示したものであり、例中における撥
水性は表1に示したメタノールと水との混合組成物の一
滴を被試験物の上に置き、このものの1分後の浸透状態
で判定したものである。
【0019】
【表1】
【0020】実施例1 重合反応容器中に式 CH2=CHCO2CH2CH2(CF2)8F で示されるポリフルオロアルキルビニル単量体(以下ポ
リフルオロアルキルビニル単量体Iと略記する)60部、
次式 CH2=C(CH3)CO2CH2CH2CH2Si(OC2H5)3 で示されるシリコーン系ビニル単量体(以下シラン−1
と略記する)1部、メタクリル酸ラウリル(以下ビニル
系単量体Aと略記する)35部、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル(以下ビニル系単量体Bと略記する)5部、
脱酸素した純水 290部、アセトン 100部、オクタデシル
・トリメチル・アンモニウムクロライド 2.5部、および
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 2.5部を入れ、窒
素気流下で約1時間60℃に保ち、充分に撹拌したのち、
アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩0.4部を脱酸素した
純水4部に溶解させた液を添加し、60℃で5時間加熱撹
拌して不揮発分21.0重量%のエマルジョンを作成した。
【0021】ついで、ここに生成した乳化重合体を水で
希釈し、固形分 5.0重量部のエマルジョンを調製し、こ
のエマルジョン8部にすず系硬化触媒としての固形分濃
度が31重量%のジオクチルすずジラウレートの乳化物0.
02部を添加し、この混合物を平均粒径約 100μmの砂
(珪砂N−10) 100部に混合し、ついで 150℃/2時間
の熱処理を行ない、この処理砂をpH4およびpH10の緩衝
液中で2時間煮沸し、水洗後 150℃で30分間乾燥させ、
この煮沸試験前と後の処理砂についてアルミニウムシャ
ーレ(60mmφ×9mm)の中に平に敷き詰めた状態で前記
した試験液を用いてその撥水性を測定したところ、後記
する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0022】実施例2〜12、比較例1〜2 前記実施例1におけるシラン−1の添加量を2部とした
他は実施例1と同様に処理したもの(実施例2)、また
このシラン−1を次式 CH2=CHSi(OC2H5)3 で示されるビニルトリエトキシシラン(以下シラン−2
と略記する。)1部としたほかは実施例1と同様に処理
したもの(実施例3)とし、また実施例1におけるポリ
フルオロアルキルビニル単量体Iを次式 II …CH2=CHCO2CH2CH2(CF2)nF(n=6,8,10,12の
混合物)、 III …CH2=CHCO2CH2CH2CF2CF2OCF2CF(CF3)OC3F7 で示されるポリフルオロアルキルビニル単量体II、III
とし、またシリコーン系ビニル単量体をシラン−1と
し、またビニル系単量体を上記したメタクリル酸ラウリ
ル(ビニル単量体A)、メタクリル酸−2ヒドロキシエ
チル(ビニル単量体B)および下記のビニル単量体C〜
G C…アクリル酸ステアリル、 D…メタクリル酸n−ブチル、 E…メタクリル酸2−エチルヘキシル、 F…N−メチロールアクリルアミド、 G…無水マレイン酸 としたほかは実施例1と同様に処理して実施例4〜12お
よび比較例1〜2の組成物を作り、これらについての撥
水性をしらべたところ、つぎの表2に示したとおりの結
果が得られた。
【0023】
【表2】
【0024】実施例13 つぎに前記した実施例1、5および比較例1、2の処理
砂について、その初期および煮沸試験後の処理剤付着量
をアルカリ(KOH)分解により発生したガス中のアク
リルを定量することによって定量したところ、つぎの表
3に示したとおりの結果が得られた。
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明は含フッ素共重合体水性コーティ
ング剤に関するものであり、これは前記したように1)
含フッ素アクリル酸エステルまたは含フッ素メタクリル
酸エステル50〜99.9重量部、2)ビニルシランまたは
(メタ)アクリロキシ基含有シラン 0.1〜 2.0重量部、
3)第1成分と共重合可能な第2成分以外のビニル系単
量体0〜49.9重量部、とからなる単量体混合物を乳化共
重合してなることを特徴とするものであるが、このもの
は各種基材に対してすぐれた密着耐久性を示し、特に
酸、アルカリなどの薬品耐久性にすぐれているので、各
種基材にコーティング膜を形成するのに有利に使用でき
るという実用性を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 230:08) (72)発明者 小林 延幸 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 石田 浩一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)下記の一般式(I) CH2=CR1COORf ・・・(I) (ここにR1は水素原子またはメチル基、Rfは炭素数1〜20のアルキル基または炭 素数6〜22のアルキルエーテル基の水素原子の一部または全部をフッ素原子で置 換したポリフルオロアルキル基またはポリフルオロアルキルエーテル基)で示さ れる含フッ素アクリル酸エステルまたは含フッ素メタクリル酸エステル 50〜99.9重量部 、2)下記の一般式(II) CH2=CR1-(COOCH2CH2CH2)m-SiR2 3-c(OR3)c ・・・(II) (ここにR1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜8のアルキル基、R3は炭 素数1〜4のアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、アルケニル基、mは0ま たは1、cは1、2または3)で示されるビニルシランまたは(メタ)アクリロ キシ基含有シラン 0.1〜 2.0重量部、 3)第1成分と共重合可能な第2成分以外のビニル系単量体 0〜49.9重量部、 からなる単量体混合物 100重量部を乳化剤の存在下で乳
    化共重合してなることを 特徴とする含フッ素共重合体水性コーティング剤。
JP7006153A 1994-01-21 1995-01-19 含フッ素共重合体水性コーティング剤 Pending JPH07247461A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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