JPH04363373A - 被覆用樹脂組成物 - Google Patents

被覆用樹脂組成物

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JPH04363373A
JPH04363373A JP13773391A JP13773391A JPH04363373A JP H04363373 A JPH04363373 A JP H04363373A JP 13773391 A JP13773391 A JP 13773391A JP 13773391 A JP13773391 A JP 13773391A JP H04363373 A JPH04363373 A JP H04363373A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
general formula
compound
resin composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP13773391A
Other languages
English (en)
Inventor
Fusashi Togawa
戸川 総史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP13773391A priority Critical patent/JPH04363373A/ja
Publication of JPH04363373A publication Critical patent/JPH04363373A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被覆用樹脂組成物に関し
、さらに詳しくいうと、土木・建築分野をはじめとする
塗装関係に好適な被覆用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近年
、超高層建築、長大橋など、建築・構造物の大型化が進
んでおり、その躯体保護として塗装が施されている。 一般に、塗装の塗り替えには莫大な費用と時間がかかり
、なかでも大型建造物の塗料には、長期耐候性が要求さ
れ、メンテナンスフリー化が進められている。一方、塗
料に関わる問題として、最近の環境問題意識から、溶剤
問題がクローズアップされており、塗料のハイソリッド
化、水性化、エマルジョン化の開発が進められており、
環境を汚染しない長期耐候性の塗料が求められている。
【0003】従来、躯体保護の塗料には数多くの種類が
存在し、目的に応じて選択され使用されてきた。耐久性
のある塗料としては、ウレタン樹脂系塗料やアクリル系
塗料があり、これらは多量に使用されている。しかしな
がら、これらは表面硬度が低いとか、紫外線に長期暴露
することにより劣化するという問題点があり、トップコ
ートとして、長期に使用するには信頼性の面にに欠けて
いるという問題点がある。
【0004】長期耐候性の塗料としては、近年、フッ素
樹脂系の塗料や、アクリルシリコン系の塗料が開発され
ている。フッ素樹脂系の塗料においては、その耐久性は
抜群の性質を示すものの、その多くは焼き付け用である
ため焼き付け工程が必要であり、現場で塗装作業をする
ことができないという問題点がある。また、常乾型のフ
ッ素樹脂系塗料も開発されているが、いずれの場合もコ
スト高であり、表面に光沢を出しにくいため、光沢が必
要な場合には、光沢を出すためのトップコートがさらに
必要であり、使用する範囲が限られているという問題点
がある。
【0005】また、同等の耐候性を示すといわれている
、アクリルシリコン樹脂系塗料が開発され、これは低価
格、高性能であることから今後の成長が望まれているが
、フッ素樹脂系塗料を含め、この系の塗料は溶剤型であ
り、環境に及ぼす影響が懸念されている。また、現状の
アクリルシリコン系は、アクリル主鎖を一つのシロキサ
ン架橋でつないでいるに過ぎず、その特性にうたわれて
いる撥水性は、いまだ不十分だという問題点がある。
【0006】一方、エマルジョン塗料も多く開発されて
おり、例えば特公昭61−16302号公報においては
、アクリル酸エステル系共重合体とポリシロキサンの混
合物をエマルジョン化した被覆用組成物が提案されてい
る。しかしながら、このものは、防水性、撥水性に優れ
たものであるが、透湿性、耐侯性において、いまだ十分
ではないという問題点を有している。
【0007】本発明は前記の事情に基づいてなされたも
のである。すなわち、本発明の目的は防水性、透湿性を
兼ね備え、表面撥水性が高く、汚れが付きにくく、環境
汚染の小さなエマルジョンタイプの建材被覆用樹脂組成
物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1に記載の本発明は、一般式化1で表されるシ
ラン化合物と、
【0009】
【化1】
【0010】(ただし、式中、R1 、R3 およびR
4 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し
、R2は単結合、炭素数1〜6のアルキレン基または炭
素数6〜12のアリーレン基、mは0または1、nは1
、2、および3のいずれかの整数を示す。)一般式化2
で表されるポリシロキサン化合物および、
【0011】
【化2】
【0012】(ただし、式中、R5 、R8 およびR
9 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し
、R6 、R7 は単結合、炭素数1〜6のアルキレン
基または炭素数6〜12のアリーレン基、R10は水素
原子または炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12
のアリール基、炭素数1〜12のカルボキシル基含有基
または炭素数3〜12のエポキシ基含有基、qは0また
は1、rは1、2、および3のいずれかの整数、sは任
意の整数を示す。)一般式化3で表される反応性不飽和
結合含有化合物とを、
【0013】
【化3】
【0014】(ただし、式中、R11は水素原子または
炭素数1〜4のアルキル基を示し、R12は水素または
炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリ
ール基を示す。)共重合して得られる共重合体のエマル
ジョンからなることを特徴とする被覆用樹脂組成物であ
り、前記被覆用樹脂組成物においては、前記共重合体が
、モノマーユニットとして前記請求項1に記載の一般式
化1で表されるシラン化合物0.1〜60モル%、前記
請求項1に記載の一般式化2で表されるポリシロキサン
化合物0.1〜30モル%および前記請求項1に記載の
一般式化3で表される反応性不飽和結合含有化合物10
〜99.8モル%の組成割合からなるのが好ましい。
【0015】以下、さらに詳細に説明する。本発明の被
覆用樹脂組成物である共重合体エマルジョンは、化1で
表わされるシラン化合物、化2で表わされるポリシロキ
サン化合物、および化3で表わされる反応性不飽和結合
含有化合物を適宜に組み合わせ、これらを乳化重合する
ことにより得られる。
【0016】−シラン化合物− 本発明で使用されるシラン化合物は一般式化1で表わさ
れる。一般式化1中、R1 、R3 およびR4 は水
素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。炭素数
1〜4のアルキル基としては、たとえばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等を挙げ
ることができる。好ましいR1 としては水素原子およ
びメチル基等を挙げることができる。好ましいR3 と
してはメチル基などを挙げることができる。好ましいR
4 としてはメチル基などを挙げることができる。また
、一般式化1中における3個のR1 は互いに同一であ
ってもそれぞれ相違していても良い。一般式化1中のn
個のR4 は互いに同一であってもそれぞれ相違してい
ても良い。
【0017】R2 は単結合、炭素数1〜6のアルキレ
ン基または炭素数6〜12のアリーレン基を示す。炭素
数1〜6のアルキレン基としては、たとえば、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘプチレ
ン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。このアル
キレン基は分岐を有していても良いし、分岐を有さなく
ても良い。炭素数6〜12のアリーレン基としては、た
とえば、置換基(例えばアルキル基、シクロアルキル基
、アリーレン基、アルコキシ基、ハロゲン原子等)を有
していても良いフェニレン基、置換基(例えばアルキル
基、シクロアルキル基、アリーレン基、アルコキシ基、
ハロゲン原子等)を有していても良いビフェニレン基、
置換基(例えばアルキル基、シクロアルキル基、アリー
レン基、アルコキシ基、ハロゲン原子等)を有していて
も良いトリフェニレン基、置換基(例えばアルキル基、
シクロアルキル基、アリーレン基、アルコキシ基、ハロ
ゲン原子等)を有していても良いナフチレン基等を挙げ
ることができる。中でも好ましいのはプロピレン基等で
ある。mは0または1、nは1、2、および3のいずれ
かの整数を示す。
【0018】本発明の共重合成分として好適な前記シラ
ン化合物としては、ビニル系基を含有するシラン化合物
およびアクリル系基を含有するシラン化合物を挙げるこ
とができる。ビニル系基を含有する好ましいシラン化合
物は一般式化4で示すことができる。
【0019】
【化4】
【0020】ただし、一般式化4中、R3 、R4 お
よびnは前記と同様の意味を表す。前記一般式化4で示
されるシラン化合物の好ましい具体例としては、アリル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン
、ジメチルビニルメトキシシラン、メチルビニルジエト
キシシラン、メチルビニルジメトキシシラン等を挙げる
ことができる。
【0021】アクリル系基を含有する好ましいシラン化
合物としては、一般式化5で示すことができる。
【0022】
【化5】
【0023】ただし、一般式化5中、R1 、R2 、
R3 、R4 およびnは前記と同様の意味を表す。一
般式化5で示されるシラン化合物の好ましい具体例とし
ては、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、γ
−メタクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、アクリロ
キシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルメ
チルジメトキシシラン、アクリロキシメチルジメチルメ
トキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ア
クリロキシプロピルジメチルメトキシシランなどを挙げ
ることができる。これらの中でもγ−メタクリロキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシランなどが特に好ましい。
【0024】−ポリシロキサン化合物−本発明の被覆用
樹脂組成物は、その共重合成分として前記一般式化2で
示されるポリシロキサン化合物を用いる。一般式化2中
、R5 、R8 およびR9 は水素原子または炭素数
1〜4のアルキル基を示す。炭素数1〜4のアルキル基
としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基等を挙げることができる。好
ましいR5 としては水素原子を挙げることができる。 好ましいR8 としてはメチル基などを挙げることがで
きる。好ましいR9 としてはメチル基などを挙げるこ
とができる。
【0025】R6 、R7 は単結合、炭素数1〜6の
アルキレン基または炭素数6〜12のアリ−レン基を示
す。 炭素数1〜6のアルキレン基としては、たとえば、メチ
レン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘプ
チレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。炭素
数6〜12のアリーレン基としては、たとえば、置換基
(例えばアルキル基、シクロアルキル基、アリーレン基
、アルコキシ基、ハロゲン原子等)を有していても良い
フェニレン基、置換基(例えばアルキル基、シクロアル
キル基、アリーレン基、アルコキシ基、ハロゲン原子等
)を有していても良いビフェニレン基、置換基(例えば
アルキル基、シクロアルキル基、アリーレン基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子等)を有していても良いトリフェ
ニレン基、置換基(例えばアルキル基、シクロアルキル
基、アリーレン基、アルコキシ基、ハロゲン原子等)を
有していても良いナフチレン基等を挙げることができる
【0026】R10は水素または炭素数1〜6のアルキ
ル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12の
カルボキシル基含有基または炭素数3〜12のエポキシ
基含有基を示す。炭素数1〜6のアルキル基としては、
たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を挙げる
ことができる。炭素数6〜12のアリ−ル基としては、
たとえば、置換基を有しないフェニル基、アルキル基、
シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基あるいは
ハロゲン原子等を置換するフェニル基を挙げることがで
きる。炭素数1〜12のカルボキシル基含有基としては
、たとえば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基
、カルボキシプロピル基などのカルボキシルアルキル基
を挙げることができる。炭素数3〜12のエポキシ基含
有基としては、たとえば、グリシジル基などを挙げるこ
とができる。qは0または1,rは1、2、および3の
いずれかの整数、sは任意の整数を示す。前記ポリシロ
キサン化合物は、反応基末端基を少なくとも一つ以上有
するものである。
【0027】前記ポリシロキサン化合物は、ジメチルシ
ロキサンの変成タイプが好ましく、両末端アルコール変
成、両末端エポキシ変成タイプが好ましく用いられ、必
要に応じ、片末端変成タイプも混入させることができる
。更に末端変成タイプのシロキサンの側鎖部に、アルコ
ール変成、エポキシ変成、カルボキシル変成基を導入し
たシロキサンを必要量用いることにより、組成物の塗膜
としての性能を向上させることができる。また、ジメチ
ルシロキサンの代わりに、メチルフェニルシロキサンを
使用することにより、耐熱性の向上を図ることができる
。なお、上記のポリシロキサン化合物は市販品をそのま
ま使用することが可能である。
【0028】−反応性不飽和結合含有化合物−本発明に
おける共重合体は、前記シラン化合物、および前記ポリ
シロキサン化合物とともに、その他の反応性モノマーと
して、反応性不飽和結合含有化合物から得られる。
【0029】前記反応性不飽和結合含有化合物は前記一
般式化3で表わされるただし、式中、R11は水素また
は炭素数1〜4のアルキル基を示す。炭素数1〜4のア
ルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基等を挙げることが
できる。好ましいR11としては水素原子およびメチル
基等を挙げることができる。
【0030】R12は水素原子または炭素数1〜6のア
ルキル基または炭素数6〜12のアリール基を示す。炭
素数1〜6のアルキル基としては、たとえば、メチル基
、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができる。炭素
数6〜12のアリール基としては、たとえば、置換基を
有しないフェニル基、アルキル基、シクロアルキル基、
アルコキシ基、フェニル基あるいはハロゲン原子等を置
換するフェニル基を挙げることができる。
【0031】前記一般式化3で示される反応性不飽和結
合含有化合物の中でも好ましい反応性不飽和結合含有化
合物として、一般式化6で示される(メタ)アクリル酸
エステルを挙げることができる。
【0032】
【化6】
【0033】ただし、一般式化6中のR11、R12は
前記と同様の意味を表す。
【0034】一般式化6で示される(メタ)アクリル酸
エステルとしては、(メタ)アクリル酸のエチル、n−
プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブ
チル、sec−ブチル、n−アミル、n−ヘキシル、n
−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−
ノニル、n−デシルなどの各エステルを挙げることがで
きる。これらはその一種単独を使用することもできるし
、またその二種以上を併用することもできる。
【0035】なお、上記(メタ)アクリル酸エステルと
共重合可能なビニル系モノマーも挙げることができ、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、エチレン、スチレン
、ブタジエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリジ
デン、アクリロニトリル、イタコン酸、マレイン酸、ク
ロトン酸などが使用できる。
【0036】−乳化剤− 本発明における共重合体のエマルジョンは、前記シラン
化合物化1、ポリシロキサン化合物化2、反応性不飽和
結合含有化合物化3などの重合性モノマーを適宜に組み
合わせ、通常公知の乳化剤を用いて重合して得られる。 乳化剤の具体例としては、ノニルフェノールポリオキシ
エチレンスルフォネート、アルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ソルビタントリオレイン酸エステル、ソル
ビタントリステアリン酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビトールヘキサステアリン酸エステル、グリセロー
ルモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル
、ポリオキシプロピレンマンニトールジオレイン酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸エ
ステル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンア
ルコール、エトキシル化ノニルフェノール、ジアルキル
フェノールエトキシレート、エチレンオキシドとプロピ
レンオキシドとのブロックコポリマーなどを挙げること
ができる。
【0037】−配合剤− 本発明における共重合体のエマルジョンには、骨剤を配
合してもよい。用いられる骨剤の具体例としては、鎖状
または環状のジオルガノポリシロキサン、シリコーンレ
ジン、シリコーンワニス、コロイダルシリカなどの珪素
化合物を上げることができる。
【0038】−その他の添加剤− 必要に応じて、一般に用いられる界面活性剤、粘度安定
剤、消泡剤などを通常量加えてもよい。
【0039】−重合反応および製造方法−重合は、前記
シラン化合物化1と前記ポリシロキサン化合物化2の重
合体に、前記反応性不飽和結合含有化合物化3を重合さ
せる方法や、前記シラン化合物化1と前記反応性不飽和
結合含有化合物化3の重合体に、前記ポリシロキサン化
合物化2を重合する方法や、前記シラン化合物化1と前
記ポリシロキサン化合物化2と前記反応性不飽和結合含
有化合物化3とを同時に乳化重合する方法があり、いず
れの方法でもよい。
【0040】前記シラン化合物化1と前記ポリシロキサ
ン化合物化2は、有機溶剤の存在下、あるいは不存在下
で、重合反応を行ない、重合体を得た後に水中に分散さ
せる方法もあるが、水性媒体中で乳化重合させる方法が
より好ましい。前記シラン化合物化1と前記ポリシロキ
サン化合物化2の重合体は、前記反応性不飽和結合含有
化合物化3と重合する際の架橋部分となり、未反応基は
、骨材である無機物質との架橋点になる。乳化重合は、
公知の重合開始剤、乳化剤、安定剤、その他必要に応じ
て、添加剤を使用して公知の方法に従って行なうことが
できる。
【0041】−製造方法− 本発明の被覆用樹脂組成物を製造するには、まず、前記
シラン化合物化1と前記ポリシロキサン化合物化2と前
記反応性不飽和結合含有化合物化3とを、必要に応じ珪
素化合物の存在下に、エマルジョン化して原料混合物エ
マルジョンとする。この原料混合物エマルジョンに重合
開始剤を添加し、ラジカル重合開始剤含有エマルジョン
とした後、乳化重合を行なうことにより、共重合体のエ
マルジョンとして樹脂組成物を得ることができる。前記
重合開始剤として公知の重合開始剤を用いることができ
る。重合開始剤の具体例としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸カリ(K
PS)などを挙げることができる。
【0042】シラン化合物化1の配合量は、ポリシロキ
サン化合物化2との反応量より多いことを原則とし、そ
の組成割合は、組成物の樹脂固形分の0.1〜60モル
%の範囲が好ましい。特に好ましいのは0.5〜15モ
ル%である。ポリシロキサン化合物化2は、塗膜後に撥
水性を呈する重要な部位になるが、分子量が小さいと十
分な撥水、防水効果がでないし、分子量が大きくなると
、撥水、防水効果がでるが、表面が柔らかくなり、汚れ
の付着が生じやすくなる。ポリシロキサン化合物化2の
全体に占める割合も、同様な傾向を示すため、ポリシロ
キサン化合物化2は、分子量で120〜5000位が望
ましく、270〜2000位が特に望ましい。
【0043】ポリシロキサン化合物化2の配合量は、組
成物の樹脂固形分の0.1〜30モル%の範囲が好まし
い。特に好ましいのは0.5〜20モル%である。反応
性不飽和結合含有化合物化3の共重合モノマーは、被膜
の強靭さを出すために必要で、その配合量は、組成物の
樹脂固形分の10〜99モル%の範囲が好ましい。特に
好ましいのは30〜95モル%である。更に、珪素化合
物など骨材成分は必要に応じて添加すればよく、樹脂固
形分100重量部に対し、0〜49部添加することがで
きる。特に好ましいのは1〜30重量部である。
【0044】本発明の被覆用樹脂組成物を得るには、た
とえば、前記シラン化合物化1と前記ポリシロキサン化
合物化2と前記反応性不飽和結合含有化合物化3と、そ
して重合開始剤とから原料混合物を調製し、乳化剤の存
在下に水性媒体中で乳化重合させる。この場合、重合温
度は、通常、10〜100℃、好ましくは50〜80℃
の範囲内で行なう。反応時間は、通常、1〜100時間
、好ましくは2〜40時間行なう。
【0045】−被覆組成物− 上述の製造方法により得られる本発明の樹脂組成物は、
シラン化合物化1と反応性不飽和結合含有化合物化3と
のランダム共重合体に、ポリシロキサン化合物化2のポ
リシロキサンが架橋した構造のポリマーとして乳化状態
で得られる。共重合体の組成は原料仕込み量と同じ値に
なる。重合生成物である本発明の樹脂組成物は、乳化重
合したエマルジョンからなり、塗料として好適に用いる
ことができる。すなわち、本発明の樹脂組成物は、防水
性、透湿性を兼ね備え、表面撥水性が高く、汚れが付き
にくく、環境汚染の小さなエマルジョンタイプの建材被
覆用樹脂組成物として有用である。
【0046】
【実施例】
(実施例1)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン5重量部、式化7で示され、重量平均分子量10
00のポリシロキサン20重量部、メタクリル酸メチル
75重量部および重合開始剤としてアゾビスイソブチロ
ニトリル1重量部からなる原料混合物を調製した。
【0047】
【化7】
【0048】次に温度計、撹拌機、および滴下ロ−トを
備えたフラスコに、水125重量部と乳化剤としてノニ
ルフェノールポリオキシエチレンスルフォネート3重量
部からなる水溶液を入れ、80℃に加熱した。次いで、
この水溶液に、上記原料混合物を3時間かけて逐次添加
し、添加後1時間、80℃において乳化重合を行なった
。重合停止後、固形分44%のエマルジョンを得、これ
にアンモニア水を加えてpHを7.5に調節し、被覆用
樹脂組成物を得た。得られた被覆用樹脂組成物を塗布し
て得られた塗膜につき、その表面光沢、接触角、表面タ
ック、指触、耐汚染性、透水率、透湿度および耐候性を
下記方法で測定した。
【0049】表面光沢    :硝子板に肉厚0.3m
mとなるように塗布し、入射角、反射角ともに60°に
おいてグロスメータ(日本電色工業製)により測定した
。 接触角      :水の接触角を写真撮影法で測定し
た。 表面タック  :シリコン系離型剤を塗布した硝子板上
に吹き付け、乾燥後脱型し、タックメータ(東洋精機製
作所製)により測定した。 耐汚染性    :5cm四方の塗膜表面に炭素粉末を
軽く擦り付けた後、表面を水洗し、乾燥後の目視により
判定した。 透水性      :JIS−A6910に準拠して測
定した。 透湿性      :JIS−Z208に準拠して測定
した。 (膜厚0.5mm) 耐候性      :JIS−K1415(プラスチッ
ク建築材料)に基づき、降雨有りの条件で2000時間
まで測定した。判定は照射後の透水率の変化が10%以
内を◎、10〜15%を○、15〜20%を△、20%
を×とした。 これらの測定結果を表1に示す。
【0050】(実施例2)実施例1において、γーメタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてγーメ
タクリロキシプロピルトリメチルジメトキシシラン5重
量部を用いた以外は、実施例1と同様にした。得られた
被覆用樹脂組成物の評価結果を表1に示す。
【0051】(実施例3)実施例1において、用いた水
の量を140重量部とし、かつ重合反応終了後に骨材と
してコロイダルシリカ10重量部を添加した以外は、実
施例1と同様にして、固形分44%のエマルジョンを得
た。得られた被覆用樹脂組成物の評価結果を表1に示す
【0052】(比較例1)実施例1において、用いたポ
リシロキサンを使用することなく、モノマ−成分として
、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5重
量部とメタクリル酸95重量部を用いて、実施例1と同
様に乳化重合した。得られた被覆用樹脂組成物の評価結
果を表1に示す。
【0053】(比較例2)アクリル酸ブチル90重量部
、アクリル酸エチル5重量部、メタクリル酸1重量部、
スチレン4重量部、乳化剤のアルキルベンゼンスルホン
酸ナトリウム1重量部、過硫酸アンモン0.3重量部お
よび水100重量部の混合物を75℃において5時間、
乳化重合した。得られた固形分48%のエマルジョンを
アンモニア水によりpH7.0に調節した。次いで、得
られたエマルジョンの樹脂成分100重量部に対して5
重量部に相当する量のジメチルポリシロキサンを加えて
混合した。このようにして得られた被覆用樹脂組成物の
評価結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の被覆用樹脂組成物は、初期撥水
性が高く、防水性があるにもかかわらず透湿性も兼ね備
え、耐候性に優れることから初期特性が長期にわたり維
持され、躯体保護、修飾に優れた効果を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式化1で表されるシラン化合物と
    、【化1】 (ただし、式中、R1 、R3 およびR4 は水素原
    子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2 は単
    結合、炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数6〜1
    2のアリーレン基、mは0または1、nは1、2、およ
    び3のいずれかの整数を示す。)一般式化2で表される
    ポリシロキサン化合物および、 【化2】 (ただし、式中、R5 、R8 およびR9 は水素原
    子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、R6 、R
    7 は単結合、炭素数1〜6のアルキレン基または炭素
    数6〜12のアリーレン基、R10は水素原子または炭
    素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基
    、炭素数1〜12のカルボキシル基含有基または炭素数
    3〜12のエポキシ基含有基、qは0または1、rは1
    、2、および3のいずれかの整数、sは任意の整数を示
    す。)一般式化3で表される反応性不飽和結合含有化合
    物とを、【化3】 (ただし、式中、R11は水素原子または炭素数1〜4
    のアルキル基を示し、R12は水素または炭素数1〜6
    のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を示す
    。)共重合して得られる共重合体のエマルジョンからな
    ることを特徴とする被覆用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  前記共重合体が、モノマーユニットと
    して前記請求項1に記載の一般式化1で表されるシラン
    化合物0.1〜60モル%、前記請求項1に記載の一般
    式化2で表されるポリシロキサン化合物0.1〜30モ
    ル%および前記請求項1に記載の一般式化3で表される
    反応性不飽和結合含有化合物10〜99.8モル%の組
    成割合からなるものであることを特徴とする請求項1に
    記載の被覆用樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07196750A (ja) * 1993-12-29 1995-08-01 Takemoto Oil & Fat Co Ltd 塗布用組成物
JP2021524524A (ja) * 2018-07-13 2021-09-13 アクゾ ノーベル コーティングス インターナショナル ビー ヴィ タイコート組成物

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JPH07196750A (ja) * 1993-12-29 1995-08-01 Takemoto Oil & Fat Co Ltd 塗布用組成物
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