JPH07247096A - レバー式捲上機 - Google Patents

レバー式捲上機

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JPH07247096A
JPH07247096A JP6470194A JP6470194A JPH07247096A JP H07247096 A JPH07247096 A JP H07247096A JP 6470194 A JP6470194 A JP 6470194A JP 6470194 A JP6470194 A JP 6470194A JP H07247096 A JPH07247096 A JP H07247096A
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pressing
drive member
drive shaft
pressing drive
rotation limiting
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JP6470194A
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Yousaku Nishimura
容作 西村
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BAITARU KOGYO KK
VITAL CHAIN BLOCK Manufacturing
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BAITARU KOGYO KK
VITAL CHAIN BLOCK Manufacturing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遊転開始時における操作輪の操作が不要で、
瞬時に遊転動作を行うことができるレバー式捲上機の提
供。 【構成】 摩擦部材8,9と逆転防止輪10とを受圧部
材6に押圧する押圧駆動部材7と、駆動軸5と一体に回
転する回転制限部材14との間に、押圧駆動部材の第2
突条7cと回転制限部材の回転制限突起14aとに係合
して、押圧駆動部材が摩擦部材9への押圧を解く反時計
方向に付勢力を作用させるコイルバネ13を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レバー式捲上機に関
し、特に、遊転開始時における操作輪の操作が不要で、
瞬時に遊転動作を行うことができるレバー式捲上機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】レバー式捲上機の使用効率を高めるため
には、荷役作業の終了後にチェーンの付いた下フックを
迅速に好みの位置に移動させる遊転動作を行う必要があ
る。図11は、この遊転動作が可能な従来のレバー式捲
上機の一般的な構造を示したものであり、駆動軸aと、
駆動軸aのねじ部bに固定される受圧部材cと、受圧部
材cのボス部dに嵌着される逆転防止輪eと、逆転防止
輪eを両側から挟着する一対の摩擦部材f,fと、操作
レバーgの操作によって駆動軸aのねじ部bに沿って進
退する押圧駆動部材hと、押圧駆動部材hと受圧部材c
との間に装着されて両者を離す方向に付勢するコイルバ
ネiと、駆動軸aにスプライン結合され、内側端面に回
転制限突起mを突出形成されて押圧駆動部材hの回転を
制限する回転制限部材jと、回転制限部材jの外周に回
転自在に嵌着されて内側端面に押圧解放突起lを突出形
成された操作輪kなどから構成されている。そして、操
作輪kを反時計方向に回転させることにより、押圧駆動
部材hを軸方向外側へ移動させ、コイルバネiや回転制
限部材jによって押圧駆動部材hと摩擦部材fとの間に
隙間を保持して、遊転動作を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、受圧部
材cと押圧駆動部材hとの間にコイルバネiを押し込む
従来の捲上機では、コイルバネiが駆動軸aの軸方向に
しか作用しないので、押圧駆動部材hを回転させて押圧
駆動部材hと摩擦部材fとの間に隙間を作る必要があ
り、そのためには、操作輪kを操作して回転させる必要
があり、作業効率が悪かった。本発明はこれらの課題を
解決するためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、歯車伝動系
列G1 〜G4 を介してロードシーブ3に連結される駆動
軸5と、この駆動軸5に固定される受圧部材6と、前記
受圧部材6の軸方向外側の端面に向かい合って、前記駆
動軸5上を進退可能に螺合されており、必要に応じて操
作ハンドル18によって回動される押圧駆動部材7と、
前記受圧部材6と前記押圧駆動部材7との間に介在さ
れ、前記駆動軸5に対して一方向にのみ回転可能に設け
られた逆転防止輪10と、前記逆転防止輪10の両面に
配置され、前記押圧駆動部材7によって押圧可能に設け
られた一対の摩擦部材8,9と、前記押圧駆動部材7の
軸方向外側に隣接して配置され、前記駆動軸5と一体に
回転する回転制限部材14と、前記押圧駆動部材7と前
記回転制限部材14のそれぞれに係合又は当接して前記
押圧駆動部材7が前記摩擦部材9への押圧を解く方向に
付勢力を作用させる付勢手段とを備えることを特徴とす
るレバー式捲上機である。また、好ましくは、前記押圧
駆動部材7に対向する前記回転制限部材14の部位に設
けられ、前記押圧駆動部材7の一部と係合する係合手段
と、前記回転制限部材14に対向する前記押圧駆動部材
7の部位に設けられ、前記係合手段と係合可能に形成さ
れた被係合手段とをさらに備える前記レバー式捲上機で
ある。さらに好ましくは、前記係合手段が回転制限突起
14aとされ、前記回転制限部材14に対向する前記押
圧駆動部材7に2つの突条7b,7cが形成され、この
内の一方の突条7b(7c)が前記回転制限突起14a
と係合可能な前記被係合手段とされ、他方の突条7c
(7b)と前記回転制限突起14aとに係合又は当接し
て、前記押圧駆動部材7が前記摩擦部材9への押圧を解
く方向に付勢力を作用させる付勢手段がコイルバネ13
とされている前記レバー式捲上機である。
【0005】
【作用】前記の付勢手段13は、例えば、コイルバネや
板バネによって構成されており、摩擦部材8,9とこれ
に挟まれた逆転防止輪10とを受圧部材6に押圧するの
を解く方向に、常に押圧駆動部材7を付勢している。よ
って、荷がかかっていない状態でチェーン28の長さを
調整したい場合には、切換レバー23を中立位置に合わ
せるだけで、瞬時に押圧駆動部材7は受圧部材6から軸
方向外側に遠ざかり、摩擦部材8,9とこれに挟まれた
逆転防止輪10とを受圧部材6に押圧するのを解き、操
作輪16を回転させなくても、即座に遊転動作を行うこ
とができる。なお、前記コイルバネ13のバネ力は遊転
動作用で微弱であるので、荷がかかっている負荷状態で
は、押圧駆動部材7は摩擦部材8,9と逆転防止輪10
とを受圧部材6に押圧してブレーキ状態を維持するの
で、押圧駆動部材7を回転させることにより、捲き上
げ、捲き降ろし作業を行うことができる。
【0006】
【実施例】以下、この発明のレバー式捲上機について、
さらに詳細に説明する。図1は、この発明のレバー式捲
上機の一実施例を示す縦断面図であり、図2は、この捲
上機の要部を示す分解斜視図である。図1において、一
定の間隔で平行に保持された一対の側板1,2の間に
は、ロードシーブ3が設けられており、このロードシー
ブ3は、軸受4,4により回転可能に保持されている。
ロードシーブ3の中心部には軸孔3aが貫通されてお
り、この軸孔3aには駆動軸5が回転可能に挿通されて
いる。駆動軸5の両端は、上記ロードシーブ3の左右両
端から突出している。駆動軸5の右側の突出部には、ロ
ードシーブ3を駆動する手段が設けられている。この突
出部には、側板2に近い方から順番に、第1ねじ部5
a、軸部5b、スプライン部5cおよび第2ねじ部5d
が形成されている。なお、各ねじ部5a,5dはいずれ
も右ねじである。一方、駆動軸5の左側の突出部には、
ピニオン歯車G1 が固設されており、これは、減速歯車
伝動系列G2,G3,G4 を介してロードシーブ3に連結さ
れている。なお、各歯車G1 〜G4 は、側板1に取り付
けられるカバー32により覆われている。
【0007】駆動軸5の第1ねじ部5aには、側板2に
近い方から、受圧部材6と押圧駆動部材7とが螺合され
ており、受圧部材6は、第1ねじ部5aの最内部までね
じ込まれて固定されている。この受圧部材6は、ディス
ク部6aとボス部6bとを有しており、ディスク部6a
は側板2に近接し、ボス部6bはディスク部6aの中央
部から軸方向外向きに突出するように形成されている。
また、ボス部6bには、一対の摩擦部材8,9と、これ
らの間に挟着される逆転防止輪10とが嵌められてい
る。
【0008】この逆転防止輪10は、その外周に円周方
向の一方へ傾斜する係止歯を備えている。そして、逆転
防止輪10とその両側に配設された摩擦部材8,9と
は、押圧駆動部材7により押圧されるようになってお
り、受圧部材6のディスク部6aと押圧駆動部材7との
間に挟持されるように構成されている。ラチェット爪1
1は、側板2に枢支されており、バネ12により逆転防
止輪10の外周部に対し押圧されている。このラチェッ
ト爪11は、逆転防止輪10の係止歯と係合されて、逆
転防止輪10をロードシーブ3の捲上げ方向にのみ回転
できるように係止している。
【0009】第1ねじ部5aに軸方向に進退可能に螺合
されている押圧駆動部材7は、一体に形成してもよい
が、図2に示すように本体部7-1と押圧板7-2とに分け
て形成してもよい。なお、別体に形成した場合でも、本
体部7-1と押圧板7-2とは、一体的に動作するようにな
っている。押圧駆動部材7には、その軸方向外側の端面
に環状凹穴7aが形成されており、この環状凹穴7aに
は、径方向に延びる第1突条7bと第2突条7cとが設
けられている。これにより、環状凹穴7aは、図2に示
すように中心角が相互に大きく異なる2つの部分7a-
1,7a-2に区分される。
【0010】駆動軸5のスプライン部5cには、押圧駆
動部材7に隣接して回転制限部材14がスプライン結合
により設けられている。回転制限部材14には、押圧駆
動部材7に向き合う端面に回転制限突起14aが形成さ
れており、これと反対側の端面には軸方向外向きにボス
部14bが形成されている。押圧駆動部材7に対する回
転制限部材14の位置決めは、回転制限突起14aが押
圧駆動部材7の第1突条7bに対して捲下げ方向の回転
側に、ほぼ30度の角度をなすように駆動軸5のスプラ
イン部5cに嵌合して行われる。このように、回転制限
突起14aは大きい方の環状凹穴7a-1に突出されてお
り、第1突条7bが回転制限突起14aに当たることに
よって、押圧駆動部材7が駆動軸5に対して必要以上に
回転しないので、押圧駆動部材7が不必要に軸方向外側
に移動するのが防止される。
【0011】押圧駆動部材7と回転制限部材14の間に
は、押圧駆動部材7の内側ボス部7eに装着されてコイ
ルバネ13が設置されている。このコイルバネ13は、
両端が径方向外側に湾曲されて形成されており、その一
端部13aが回転制限部材14の回転制限突起14aに
当接され、他端部13bが押圧駆動部材7の第2突条7
cに当接されて、しかも、両端部13a,13bの角度
を拡げて配置している。このため、両端部13a,13
bが互いに近づこうとして、押圧駆動部材7は駆動軸5
の軸方向外側に移動しようとする方向に、常に付勢され
ることになる。なお、コイルバネ13の一端部13aと
他端部13bとの開口角は、例えば120度程度であ
り、コイルバネ13に代えて板バネを用いてもよい。
【0012】回転制限部材14のボス部14bの外周に
は、操作輪16が回転制限部材14に対して回転自在に
嵌合されている。この操作輪16は、回転制限部材14
の外周部において面接触するように形成されており、そ
の軸方向外側には凹部16cが形成されている。また、
操作輪16の外周には、9個の突部が形成されており、
操作輪を持ち易く、回し易くしている。押圧駆動部材7
と対向する操作輪16の凹部16cの底壁には、押圧駆
動部材7の小さい方の環状凹穴7a-2に突入する押圧解
放突起16aが設けられている。押圧解放突起16a
は、押圧駆動部材7の第1突条7b(又は第2突条7
c)に当接されて、押圧駆動部材7を反時計方向(又は
時計方向)に回転させ、押圧駆動部材7を軸方向外側
(又は内側)に移動させるのである。
【0013】操作輪16の凹部16cの中には、座金1
7がその軸穴17aを駆動軸5に挿通されて収容されて
おり、駆動軸5の第2ねじ部5dに螺合されるピニオン
ナット15により操作輪16の底壁内面に固定される。
座金17の外径は、操作輪16の底壁に形成された軸穴
16dの径より幾分大きく形成されている。よって、操
作輪16を外側に引っ張ったときでも操作輪16が回転
制限部材14から外れることがなく、押圧解放突起16
aと2つの突条7b,7cの係止が外れるおそれがな
い。回転制限部材14は、ボス部14bの端面が操作輪
16の底壁内面よりも幾分低くなるように形成して、座
金17の軸方向内側の端面と接触しないようにすると、
操作輪16に不必要な接触が起こらないので好ましい。
【0014】押圧駆動部材7の歯車7dの部分は、操作
ハンドル18内に収納されている。操作ハンドル18
は、内側ケース18aと外側ケース18bとから構成さ
れており、内側ケース18aには、押圧駆動部材7の摩
擦部材9側を囲む開口が設けられおり、外側ケース18
bには、操作輪16の底壁部16bの外周を囲む開口が
設けられている。これら内側ケース18aと外側ケース
18bとは、複数個のねじ19,19,…とナット2
0,20,…とにより一体に結合されている。
【0015】操作ハンドル18は、押圧駆動部材7の下
側へ延びるとともに、その内側には、回転方向切り換え
爪22が設けられている。回転方向切り換え爪22は、
軸21によって両ハンドルケース18a,18bに対し
回動自在に保持されている。軸21は、操作ハンドル1
8の外部に突出するとともに、この突出部に切り換え用
の切換レバー23が取り付けられている。この切換レバ
ー23を切り換え操作することにより、回転方向切り換
え爪22は押圧駆動部材7を捲上げ(UP)方向、又は
捲下げ(DOWN)方向に回転されるされるように係合
される他、どちらの方向にも回転させない中立位置に保
持される。回転方向切り換え爪22の下端部には、バネ
25によって上方へ付勢された押圧部材24が当接さ
れ、これにより、回転方向切り換え爪22が所定の切り
換え位置に弾発的に保持される。
【0016】両側板1,2の間の上部には、上フック2
7が連結金具26を介して設けられている。ロードシー
ブ3に捲き付けられたロードチェーン28の下端には、
荷物吊り下げ用の下フック30が連結金具29を介して
連結されている。31は、荷物の外れ止め金具で、下フ
ック30の上部に内側へのみ回転可能に枢着されてい
る。なお、33は、複数個のねじ35とナット36とに
より側板2に取り付けられたカバーである。このカバー
33の中央部の筒状開口は、内側ケース18aの筒状の
開口部外周に、操作ハンドル18が往復回動し得るよう
に重合されている。内側ケース18aの筒状の開口部内
面には、操作ハンドル18の軸方向への移動を規制する
断面コ字形状のストッパー筒部材34が嵌挿されてい
る。このストッパー筒部材34には、例えば、鋼板製の
ものが用いられる。
【0017】次に、上記実施例のレバー式捲上機の動作
について説明する。 (A)遊転させる場合 荷がかかっていない状態でチェーン28の長さを調整し
たい場合には、図3に示すように、切換レバー23を中
立位置に合わせることにより行う。切換レバー23を中
立位置に合わせると、図5に示すように、コイルバネ1
3の付勢力によって瞬時に、押圧駆動部材7は第1突条
7bが回転制限部材14の回転制限突起14aに当接す
るまで反時計方向に回転して、駆動軸5の第1ねじ部5
aに沿って軸方向外側へ移動し、摩擦部材9との押圧を
解く。よって、操作輪16を操作して回転させなくて
も、チェーン28を引けば、空回りすることなく、即座
に遊転動作させることができる。なお、前記コイルバネ
13のバネ力は遊転動作用の微弱であるので、荷がかか
っている負荷状態では、荷の重量によって、駆動軸5は
荷が捲き降ろされる方向である反時計方向に回転しよう
とする力を受け、且つ、逆転防止輪10の係止歯がラチ
ェット歯車のラチェット爪11に噛み込んでいるので、
押圧駆動部材7は時計方向に回転し、摩擦部材8,9と
逆転防止輪10とを受圧部材6に押圧してブレーキ状態
を維持することになる。
【0018】(B)荷を捲き上げる場合 荷物を捲き上げる場合には、図4に示すように、切換レ
バー23を捲き上げ方向(UP)に切り換えた後、操作
ハンドル18を駆動軸5を中心として左右に回動させて
往復運動させることにより行う。具体的には、以下で述
べる(B-1) と、(B-2) の動作とを交互に繰り返すことに
より行われる。 (B-1)操作ハンドルの時計方向への往動時 (B-1-1)操作ハンドル18を時計方向に往動させると、
操作ハンドル18内の回転方向切り換え爪22が押圧駆
動部材7の歯車と噛み合っているので、押圧駆動部材7
を時計方向に回転させる。 (B-1-2)もし、捲き上げ作業開始直後で荷が地面に着い
ていて駆動軸に負荷がかかっておらず、押圧駆動部材7
と摩擦部材9との間に隙間がある状態ならば、押圧駆動
部材7の時計方向への回転により、押圧駆動部材7は駆
動軸5の第1ねじ部5aに沿って軸方向内側へ移動し
て、摩擦部材8,9とこれに挟まれた逆転防止輪10と
を受圧部材6に押圧する。しかし、荷が地面から浮いて
いる状態においては、荷の重量によって、駆動軸5が荷
が捲き降ろされる方向である反時計方向に回転しようと
する力を受け、且つ、逆転防止輪10の係止歯がラチェ
ット歯車のラチェット爪11に噛み込んでいるので、押
圧駆動部材7と摩擦部材9との間に隙間はなく、押圧駆
動部材7は摩擦部材8,9とこれに挟まれた逆転防止輪
10とを受圧部材6に押圧している。 (B-1-3)いずれにしても、押圧駆動部材7は、逆転防止
輪10、摩擦部材8,9、受圧部材6、及びこの受圧部
材6と固定されている駆動軸5と一体となって、逆転防
止輪10とかみ合うラチェット歯車のラチェット爪11
をはねとばしながら、時計方向に回転する。 (B-1-4)駆動軸5が時計方向に回転すると、駆動軸5の
一端に設けられたピニオン歯車G1 も時計方向に回転
し、この回転が減速歯車伝動系列G2 〜G4 を介してロ
ードシーブ3に伝達され、ロードシーブ3も時計方向へ
回転する。 (B-1-5)ロードシーブ3が時計方向に回転することによ
り、ロードチェーン28は捲き取られて、荷が捲き上げ
られるのである。 (B-2)操作ハンドルの反時計方向への復動時 (B-2-1)押圧駆動部材7を時計方向に回すのを止めれ
ば、荷の重量によって瞬時に、駆動軸5は荷が捲き降ろ
される方向である反時計方向に回転しようとする力を受
け、受圧部材6、逆転防止輪10、摩擦部材8,9、押
圧駆動部材7も一体となって、駆動軸5と同じように反
時計方向に回転しようとするが、逆転防止輪10の係止
歯がラチェット歯車のラチェット爪11に噛み込んでい
るので、ブレーキ状態となり、荷がずり落ちることはな
い。 (B-2-2)操作ハンドル18を反時計方向へ復動させる場
合は、操作ハンドル18内の回転方向切り換え爪22が
押圧駆動部材7の歯と噛み合わないようになっているの
で、上記(B-2-1) の状態を保ったままで、操作ハンドル
18を反時計方向へ復動させることができる。そして、
再び操作ハンドル18を時計方向に往動させて、荷を捲
き上げるのである。
【0019】(C)荷を捲き降ろす場合 荷物を捲き降ろす場合には、切換レバー23を捲き下げ
方向(DOWN)に切り換えた後、操作ハンドル18を
駆動軸を中心として左右に回動させて往復運動させるこ
とにより行う。具体的には、以下で述べる(C-1) と、(C
-2) の動作とを交互に繰り返すことにより行われる。 (C-1)操作ハンドルの反時計方向への往動時 操作ハンドル18を反時計方向に往動させると、操作ハ
ンドル18内の回転方向切り換え爪22が押圧駆動部材
7を反時計方向に回転させ、押圧駆動部材7は駆動軸5
の第1ねじ部5aに沿って軸方向外側へ移動する。これ
により、摩擦部材8,9とこれに挟まれた逆転防止輪1
0とは、押圧駆動部材7と受圧部材8,9との押圧を解
かれようとするが、駆動軸5は常に荷の重量によって荷
が捲き降ろされる方向である反時計方向に回転しようと
する力を受けているので、瞬時に駆動軸5は反時計方向
に回転する。よって、結局、摩擦部材8,9とこれに挟
まれた逆転防止輪10とが、押圧駆動部材7と受圧部材
8,9との押圧を受けたブレーキ状態のまま、押圧駆動
部材7を反時計方向に回した分だけ回転して荷を捲き降
ろすのである。 (C-2)操作ハンドルの時計方向への復動時 (C-2-1)押圧駆動部材7を反時計方向に回すのを止めて
も、荷の重量によって、前記したように、ブレーキ状態
が維持されるので、荷がずり落ちることはない。 (C-2-2)操作ハンドル18を時計方向へ復動させる場合
は、操作ハンドル18内の回転方向切り換え爪22が押
圧駆動部材7の歯と噛み合わないようになっているの
で、上記(C-2-1) の状態を保ったままで、操作ハンドル
18を時計方向へ復動させることができる。そして、再
び操作ハンドル18を反時計方向に往動させて、荷を捲
き降ろすのである。
【0020】なお、荷を捲き降ろす際にチェーン28が
終端に達して、それ以上動かない状態が発生した場合、
さらに荷を捲き降ろそうとして押圧駆動部材7を反時計
方向の捲き下げ方向に回そうとすれば、駆動軸5の回転
は不可能なので、押圧駆動部材7のみが駆動軸5の第1
ねじ部5aを軸方向外側に移動し、ピニオンナット15
を破壊したり、駆動軸5側に位置する操作ハンドル18
の基端部を変形させるおそれがあるが、押圧防止部材7
の軸方向外側に設けられた回転制限部材10がこれを防
止する。なぜならば、回転制限部材10は、駆動軸5と
一体回転するように駆動軸5にスプライン結合されてお
り、この回転制限部材10の軸方向内側に設けた回転制
限突起14aが押圧防止部材7の第1突条7bと当接
し、押圧駆動部材7は回転制限部材14a及び駆動軸5
などと一体になるので、押圧防止部材7の軸方向外側へ
の移動を防止するからである。
【0021】なお、本発明のレバー式捲上機は、以上の
構成に限ることなく各種変更可能である。例えば、本発
明の捲上機では遊転開始時の操作輪16の操作が不要で
あるから、操作輪16は必ずしも設ける必要はない。ま
た、上記の実施例では、押圧駆動部材7と操作輪16と
を別体に形成した例を示したが、これらを一体に形成し
てもよい。以下に、押圧駆動部材7と操作輪16とを一
体に形成した場合の実施例を述べる。
【0022】図7は、この発明のレバー式捲上機の他の
実施例を示した部分縦断面図である。この実施例では、
押圧駆動部材7が操作輪16と一体に形成されている。
回転制限部材14の回転制限突起14aは、前記実施例
のように軸方向内面に突出させるのではなく、図8に示
すように、径方向外側に突出させて形成している。ま
た、コイルバネ13の両端部13a,13bは、回転制
限部材14の回転制限突起14aと、押圧駆動部材7の
凹部7dの底部の環状凹穴7aに形成した第2突条7c
とに、それぞれ係合可能に屈曲されてなる。
【0023】図9は、この発明のレバー式捲上機の他の
実施例を示した部分縦断面図である。この実施例でも、
押圧駆動部材7が操作輪16と一体に形成されている。
回転制限部材14の回転制限突起14aは、図10に示
すように、径方向外側に突出させて形成している。この
回転制限部材14の回転制限突起14aは、押圧駆動部
材7の凹部7dの底部に形成した小さい方の環状凹穴7
a-2に突出されている。また、コイルバネ13を、環状
凹穴7aの第1突条7bと回転制限部材14の回転制限
突起14aとの間に圧縮して押し込んでいる。そして、
このコイルバネ13が、軸方向外側に外れないように、
押圧駆動部材7の凹部7dの底部に形成した環状凹穴7
aを薄板7Aでカバーし、ピニオンナット15で固定し
ている。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレバー式
捲上機は、押圧駆動部材7を軸方向外側に移動させ、押
圧駆動部材が摩擦部材8,9とこれに挟まれた逆転防止
輪10とを受圧部材6に押圧するのを解く方向に作用す
る付勢手段13を備えている。よって、無負荷状態でチ
ェーン28の長さを調整したい場合には、切換レバー2
3を中立位置に合わせるだけで、即座に遊転動作を行う
ことができ、従来の捲上機に必要であった操作輪の操作
が不要であり、作業効率を高めることが可能である。ま
た、付勢手段13を押圧駆動部材7と回転制限部材14
のそれぞれに係合するように設置したので、構造を複雑
にすることなく、極めてコンパクトな捲上機とすること
ができ、持ち運びも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のレバー式捲上機の一実施例を示す縦
断面図である。
【図2】この発明のレバー式捲上機の一実施例の要部を
示す分解斜視図である。
【図3】この発明のレバー式捲上機の一実施例の無負荷
状態の要部を示す図である。
【図4】この発明のレバー式捲上機の一実施例の負荷状
態の要部を示す図である。
【図5】この発明のレバー式捲上機の一実施例の無負荷
状態の要部を示す模式図である。
【図6】この発明のレバー式捲上機の一実施例の負荷状
態の要部を示す模式図である。
【図7】この発明のレバー式捲上機の他の実施例を示す
縦断面図である。
【図8】この発明のレバー式捲上機の他の実施例の要部
を示す模式図である。
【図9】この発明のレバー式捲上機の他の実施例を示す
縦断面図である。
【図10】この発明のレバー式捲上機の他の実施例の要
部を示す模式図である。
【図11】従来のレバー式捲上機の要部を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
3 ロードシーブ 5 駆動軸 5a,5d ねじ部 5c スプライン部 6 受圧部材 6a ディスク部 6b ボス部 7 押圧駆動部材 7a 環状凹穴 7b 第1突条 7c 第2突条 8,9 摩擦部材 10 逆転防止輪 13 コイルバネ(付勢手段) 14 回転制限部材 14a 回転制限突起 15 ピニオンナット 16 操作輪 18 操作ハンドル 22 回転方向切り換え爪 23 切換レバー G1 ピニオン歯車 G2 〜G4 減速歯車伝動系列

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯車伝動系列を介してロードシーブに連
    結される駆動軸と、 この駆動軸に固定される受圧部材と、 前記受圧部材の軸方向外側の端面に向かい合って、前記
    駆動軸上を進退可能に螺合されており、必要に応じて操
    作ハンドルによって回動される押圧駆動部材と、 前記受圧部材と前記押圧駆動部材との間に介在され、前
    記駆動軸に対して一方向にのみ回転可能に設けられた逆
    転防止輪と、 前記逆転防止輪の両面に配置され、前記押圧駆動部材に
    よって押圧可能に設けられた一対の摩擦部材と、 前記押圧駆動部材の軸方向外側に隣接して配置され、前
    記駆動軸と一体に回転する回転制限部材と、 前記押圧駆動部材と前記回転制限部材のそれぞれに係合
    又は当接して、前記押圧駆動部材が前記摩擦部材への押
    圧を解く方向に付勢力を作用させる付勢手段とを備える
    ことを特徴とするレバー式捲上機。
  2. 【請求項2】 ロードシーブに挿通されると共に、前記
    ロードシーブに歯車伝動系列を介して連結される駆動軸
    と、 前記ロードシーブに隣接して軸方向外側に配置され、前
    記駆動軸に固定される受圧部材と、 前記受圧部材の軸方向外側の端面に向かい合って、前記
    駆動軸上を進退可能に螺合されており、必要に応じて操
    作ハンドルによって回動される押圧駆動部材と、 前記受圧部材と前記押圧駆動部材との間に介在され、前
    記駆動軸に対して一方向にのみ回転可能に設けられた逆
    転防止輪と、 前記逆転防止輪の両面に配置され、前記押圧駆動部材に
    よって押圧可能に設けられた一対の摩擦部材と、 前記押圧駆動部材の軸方向外側に隣接して配置され、前
    記駆動軸と一体に回転する回転制限部材と、 前記押圧駆動部材に対向する前記回転制限部材の部位に
    設けられ、前記押圧駆動部材の一部と係合する係合手段
    と、 前記回転制限部材に対向する前記押圧駆動部材の部位に
    設けられ、前記係合手段と係合可能に形成された被係合
    手段と、 前記押圧駆動部材と前記回転制限部材のそれぞれに係合
    又は当接して、前記押圧駆動部材が前記摩擦部材への押
    圧を解く方向に付勢力を作用させる付勢手段とを備える
    ことを特徴とするレバー式捲上機。
  3. 【請求項3】 ロードシーブに挿通されると共に、前記
    ロードシーブに歯車伝動系列を介して連結される駆動軸
    と、 前記ロードシーブに隣接して軸方向外側に配置され、前
    記駆動軸に固定される受圧部材と、 前記受圧部材の軸方向外側の端面に向かい合って、前記
    駆動軸上を進退可能に螺合されており、必要に応じて操
    作ハンドルによって回動される押圧駆動部材と、 前記受圧部材と前記押圧駆動部材との間に介在され、前
    記駆動軸に対して捲上げ方向にのみ回転可能に設けられ
    た逆転防止輪と、 前記逆転防止輪の両面に配置され、前記押圧駆動部材に
    よって押圧可能に設けられた一対の摩擦部材と、 前記押圧駆動部材の軸方向外側に隣接して配置され、前
    記駆動軸にスプライン結合された回転制限部材と、 前記押圧駆動部材に対向する前記回転制限部材の部位に
    設けられ、前記押圧駆動部材の一部と係合する回転制限
    突起と、 前記回転制限部材に対向する前記押圧駆動部材の部位に
    設けられ、一方の突条が前記回転制限突起と係合可能に
    形成された2つの突条と、 前記回転制限突起と他方の突条に係合又は当接して、前
    記押圧駆動部材が前記摩擦部材への押圧を解く方向に付
    勢力を作用させるコイルバネとを備えることを特徴とす
    るレバー式捲上機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100310184B1 (ko) * 1996-08-13 2001-12-15 니시무라 요우사끼 레버식호이스트

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