JPH07246631A - 電子部品の樹脂封止成形方法及び金型 - Google Patents

電子部品の樹脂封止成形方法及び金型

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JPH07246631A
JPH07246631A JP6766394A JP6766394A JPH07246631A JP H07246631 A JPH07246631 A JP H07246631A JP 6766394 A JP6766394 A JP 6766394A JP 6766394 A JP6766394 A JP 6766394A JP H07246631 A JPH07246631 A JP H07246631A
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JP
Japan
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resin
mold
resin material
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JP6766394A
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English (en)
Inventor
Michio Osada
道男 長田
Takeshi Amakawa
剛 天川
Saburo Yamamoto
三郎 山本
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TOWA KK
Original Assignee
TOWA KK
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子部品の樹脂封止成形に際して、均等で高
品質性及び高信頼性を備えた製品を高能率生産すること
ができる樹脂封止成形方法とこの方法に用いられる樹脂
封止成形用金型を提供する。 【構成】 上下両型(101・102) の型締時において、開閉
手段112(212)にてゲート107 を遮断した状態でランナ10
5 内に溶融樹脂材料Rを充填させ、その後に、該開閉手
段112(212)によりゲート107 を連通させた状態で二次圧
力手段111 により該ランナ105 内の溶融樹脂材料Rを二
次的に加圧することによって、該溶融樹脂材料Rを各キ
ャビティ106 内に同時に夫々注入充填させ、各キャビテ
ィ106 内への樹脂注入圧力、樹脂注入時期及び樹脂注入
速度を夫々一定として、該各キャビティ106 内における
樹脂成形条件を夫々同一に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、リードフレ
ームに装着したIC,LSI,ダイオード,コンデンサ
等の電子部品を樹脂材料によって封止するための樹脂封
止成形方法とその方法に用いられる樹脂封止成形用金型
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品の樹脂封止成形方法に用いる金
型として、例えば、図8〜9に示すような金型が提案さ
れている。この金型には、上下に対向配置した上型(固
定上型)1及び下型(可動下型)2と、該下型2に配置
した樹脂材料供給用のポット3と、該ポット3に嵌装し
た樹脂加圧用のプランジャ4と、該ポット3に連通接続
させた溶融樹脂材料移送用のランナ5と、該上下両型の
型面に対設した多数のキャビティ6(6a・6b) と、該ラン
ナ5と下型キャビティ6aとを連通接続させたゲート7
と、上型キャビティ部6bと外部とを連通接続させたエア
ベント8と、下型キャビティ部6aの所定位置に形成した
リードフレーム9の嵌装用凹所10等が設けられている。
そして、ポット3内に樹脂材料を供給すると共に、凹所
10にリードフレーム9を供給して該リードフレーム9に
装着した電子部品(図示なし)をキャビティ6内の所定
位置に嵌装セットし、次に、この状態で、図9に示すよ
うに、上下両型(1・2) の型締めを行い、更に、該ポット
3内の樹脂材料をプランジャ4にて加圧しながら加熱溶
融化すると共に、該溶融樹脂材料Rをランナ5及びゲー
ト7を通して各キャビティ6内に夫々注入充填させるこ
とにより、各キャビティ6内に嵌装セットした上記電子
部品を夫々樹脂封止成形するようにしている。また、こ
の金型には、上記した金型の基本的な構成に加えて、ラ
ンナ5内に充填される溶融樹脂材料を二次的に加圧する
二次圧力手段11が配設されている。なお、この種の樹脂
成形には熱硬化性樹脂材料が使用されているため、溶融
樹脂材料が各キャビティ内に注入される前の段階で硬化
反応が促進されて樹脂加圧力が減少すると云った問題が
あり、更に、この樹脂加圧力の減少は電子部品の樹脂封
止成形体(モールドパッケージ)にボイドが形成される
要因とされている。上記した二次圧力手段11は、このよ
うな樹脂加圧力の減少を補うことを目的として配設され
るものである。
【0003】図8〜9に示した従来技術においては、樹
脂成形時に、プランジャ4による一次的な樹脂加圧作用
に加えて、二次圧力手段11によるランナ4内の溶融樹脂
材料の二次的な樹脂加圧作用を行うことができるので、
キャビティ6内への溶融樹脂材料Rの注入圧力を略所定
の圧力に維持することができると云った利点がある。し
かしながら、上記した樹脂成形時において、溶融樹脂材
料Rは、プランジャ4により加圧されてランナ5内を上
流側のポット位置から下流側のキャビティ位置にまで移
送されながら、図8に鎖線にて示すように、上流側のキ
ャビティから下流側のキャビティに順次に注入充填され
ることになるため、次のような樹脂成形上の弊害があ
る。即ち、下流側に位置するキャビティ内への注入充填
作用がまだ終了していない状態であるにも拘らず、上流
側に位置する各キャビティ内に注入充填された溶融樹脂
材料Rは流動しなくなるので、該各キャビティに連通接
続された各ゲート部位の溶融樹脂材料が次々に硬化する
ため、該各キャビティ内の溶融樹脂材料Rに対する所定
の樹脂加圧作用を行うことができず、従って、この樹脂
加圧力不足により樹脂封止成形体にボイドが形成される
のを防止することができない。また、上流側各ゲート部
位の溶融樹脂材料が硬化すると下流側に加圧移送される
溶融樹脂材料Rの流れが早くなると共に硬化反応が促進
されてその粘度が高くなるため、下流側の各キャビティ
においては流れの早い高粘度の溶融樹脂材料が注入され
ることになる。従って、該各キャビティ内に嵌装セット
した電子部品におけるボンディングワイヤを変形・断線
する等の問題がある。
【0004】また、この種の金型として、図10に示す構
成のものが提案されている。この金型には、下型2の型
面より見て長尺状に形成された矩形ポット13と、該ポッ
ト13に嵌装した直方体状のプランジャ14とが設けられて
おり、更に、該金型の外側部には樹脂パウダーの収容部
と、該収容部内の樹脂パウダーを上記ポット13の形状に
押し固めて直方体状の樹脂タブレットを成形するための
打錠機構(樹脂タブレット成形機構)と、該打錠機構に
て成形した直方体状の樹脂タブレットを上記ポット13内
に供給するための供給機構(図示なし)等が設けられて
いる。また、この金型のその他の構成は前記従来技術の
ものと基本的に同一であり、7は上記ポット13とキャビ
ティ6とを連通接続させたゲート、10は凹所である。な
お、この金型構成は、前記従来技術(図8参照)との比
較からも明らかなように、前記したランナ(5) をポット
13として応用し、また、前記した二次圧力手段(11)をプ
ランジャ14として応用すると共に、前記したポット(3)
及び一次圧力手段であるプランジャ(4) を省略したもの
である。
【0005】図10に示した従来技術においては、ポット
13内で加熱溶融化した溶融樹脂材料をプランジャ14にて
加圧することにより、該溶融樹脂材料を各ゲート7のみ
を通して各キャビティ6内に注入充填させることができ
るので、前記従来技術における各ゲート部位の樹脂硬化
作用、及び、各キャビティ内の樹脂加圧力不足に起因し
た樹脂封止成形体のボイド形成作用を防止できると云っ
た利点があるが、その反面、次のような弊害がある。即
ち、上記ポット13内に供給した樹脂材料(大形で直方体
状に形成された樹脂タブレット)の各部位を夫々均一な
状態でしかも短時間でその全体を加熱溶融化することが
できないこと、更に、該ポット13と各キャビティ6とは
各ゲート7を介して夫々が各別に且つ連通状態として接
続されているため、上記プランジャ14の加圧力にて各キ
ャビティ6内に注入する溶融樹脂材料の注入速度及び注
入時期を夫々一致させることができない。従って、各キ
ャビティ6内における樹脂成形条件が夫々に異なること
になるため、均等な品質を備えた製品を成形することが
できないと云った重大な樹脂成形上の問題がある。ま
た、該金型に付設される上記した樹脂パウダー収容部,
打錠機構,供給機構等は金型若しくは樹脂成形装置の全
体を大型化してその取り扱いが困難になると共に、金型
若しくは樹脂成形装置が高価なものとなると云った取扱
若しくは操作上及び経済上の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、電
子部品の樹脂封止成形に際して、上記した従来の弊害を
確実に解消して、均等で高品質性及び高信頼性を備えた
製品を高能率生産することができる樹脂封止成形方法と
この方法に用いられる樹脂封止成形用金型を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するための本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法
は、ポット内に供給した樹脂材料を加熱溶融化すると共
に、該溶融樹脂材料を移送用樹脂通路を通して加圧移送
し且つ該溶融樹脂材料を所要複数個のキャビティ内に夫
々注入充填させることにより、上記各キャビティ内に嵌
装セットした電子部品の夫々を樹脂封止成形する電子部
品の樹脂封止成形方法において、上記各キャビティと連
通接続する樹脂通路の部位を開閉手段を介して夫々遮断
した状態で上記移送用樹脂通路に溶融樹脂材料を充填さ
せ、次に、上記移送用樹脂通路に充填した溶融樹脂材料
を二次的に加圧すると共に上記各キャビティと連通接続
する樹脂通路の部位を開閉手段を介して夫々連通した状
態で該移送用樹脂通路に充填した溶融樹脂材料を上記各
キャビティ内の夫々に同時に注入充填させることを特徴
とするものである。
【0008】また、本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形方法は、上記した溶融樹脂材料をプランジャにて加圧
移送して該溶融樹脂材料をその移送用樹脂通路に充填す
ると共に、該プランジャによる移送用樹脂通路の溶融樹
脂材料加圧状態を保ちながら該移送用樹脂通路の溶融樹
脂材料を該移送用樹脂通路に配設した圧力手段にて二次
的に加圧することを特徴とするものである。
【0009】また、上記した技術的課題を解決するため
の本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型は、固定
型と、該固定型に対向配置した可動型と、該固定及び可
動両型の型面に対設した所要複数個のキャビティと、該
固定及び可動両型のいずれか一方側に配置した樹脂材料
供給用のポットと、該ポットに嵌装した樹脂加圧用のプ
ランジャと、上記ポットと各キャビティとを連通接続さ
せた溶融樹脂材料の移送用樹脂通路とを備えた電子部品
の樹脂封止成形用金型であって、上記移送用樹脂通路に
該移送用樹脂通路に充填された溶融樹脂材料の二次圧力
手段を配設すると共に、上記各キャビティと連通接続す
る樹脂通路の部位に該樹脂通路の開閉手段を配設して構
成したことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形用金型は、上記した溶融樹脂材料の移送用樹脂通路に
二次圧力手段を嵌装すると共に、少なくとも該移送用樹
脂通路と二次圧力手段との摺動面に耐摩耗性被膜層を構
成したことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形用金型は、上記した溶融樹脂材料の移送用樹脂通路に
二次圧力手段を嵌装すると共に、少なくとも該移送用樹
脂通路と二次圧力手段との摺動面の部位を耐摩耗性素材
にて構成したことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形用金型は、上記した固定及び可動両型の対向面に配設
したエアベントの形状を、キャビティから外部に向かっ
て拡開する角度を有する扇形に形成して構成したことを
特徴とするものである。
【0013】また、本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形用金型は、少なくとも固定及び可動両型の型締時にお
いて、該両型における溶融樹脂材料の充填空間部位に存
在する大気中の水分・空気及び樹脂材料の加熱溶融化時
に発生するガス類を外部に強制排出する減圧機構を付設
して構成したことを特徴とするものである。
【0014】また、本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形用金型は、複数組みの金型構成を一体的に結合して構
成したことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明によれば、ポット内の樹脂材料に対して
プランジャによる一次的な樹脂加圧作用を加えると共
に、移送用樹脂通路に充填した溶融樹脂材料に対して二
次圧力手段による二次的な樹脂加圧作用を加えることが
できるので、各キャビティ内への溶融樹脂材料の注入圧
力を夫々一定の圧力に維持することができる。更に、各
キャビティと連通接続する樹脂通路(ゲート)を遮断し
た状態で移送用樹脂通路に溶融樹脂材料を充填させ、そ
の後に、上記開閉手段により該樹脂通路を連通させた状
態で二次圧力手段により該移送用樹脂通路の溶融樹脂材
料を二次的に加圧することによって、該溶融樹脂材料を
各キャビティ内に同時に夫々注入充填させることができ
る。従って、各キャビティ内への上記した樹脂注入圧力
のみならず、樹脂の注入時期及び注入速度は夫々一定と
なるため、該各キャビティ内における樹脂成形条件を夫
々同一に設定することができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を図1〜3に示す実施例図に基
づいて説明する。なお、図1は本発明に係る電子部品の
樹脂封止成形用金型における下型型面の要部を、図2は
図1のA−A線における縦断面図を、図3は図1の要部
を拡大して夫々示している。
【0017】図1〜3に示す金型には、上下に対向配置
した上型(固定上型)101 及び下型(可動下型)102
と、該下型102 に配置した樹脂材料供給用のポット103
と、該ポット103 に嵌装した樹脂材料加圧用のプランジ
ャ104 と、該ポット103 に連通接続させた溶融樹脂材料
移送用のランナ(移送用樹脂通路)105 と、該上下両型
(101・102) の型面に対設した所要複数個のキャビティ10
6 と、上記ランナ105 と各下型キャビティ106aとを連通
接続させたゲート(短い樹脂通路)107 と、上型キャビ
ティ部106bと外部とを連通接続させたエアベント108
と、下型キャビティ部106aの所定位置に形成したリード
フレーム109 の嵌装用凹所110 等が設けられている。ま
た、上記したランナ105 の部位には、該ランナ105 内に
充填される溶融樹脂材料を二次的に加圧する二次圧力手
段111 が配設されている。また、該ランナ105 と各キャ
ビティ106 との間に夫々設けられる各ゲート107の部位
には、該各ゲート(短い樹脂通路)を開閉するための開
閉手段112 が配設されている。なお、上記二次圧力手段
111 及び開閉手段112 は、例えば、油・空圧等の流体圧
力を利用した駆動手段若しくはモータや電磁弁機構等の
電気的な駆動手段(図示なし)等によって適宜に往復動
及び自動制御されるように設けられている。
【0018】従って、図1〜3に示した金型において
は、まず、上記ポット103 内に樹脂材料(なお、通常は
タブレット状の樹脂材料が用いられるが、パウダー状若
しくはグラニュー状のものを用いても差し支えない)を
供給すると共に、上記凹所110にリードフレーム109 を
供給して該リードフレーム109 に装着した電子部品(図
示なし)を各キャビティ106 内の所定位置に嵌装セット
し、次に、この状態で、図2に示すように、上下両型(1
01・102) の型締めを行い、更に、該ポット103 内の樹脂
材料をプランジャ104 にて加圧しながら加熱溶融化する
と共に、該溶融樹脂材料Rをランナ105 及び各ゲート10
7 を通して各キャビティ106 内に夫々注入充填させるこ
とにより、各キャビティ106 内に嵌装セットした電子部
品を夫々樹脂封止成形することができるように設けられ
ている。しかしながら、上記したように、この金型構成
においては、開閉手段112 によって各ゲート107 を適宜
に開閉操作することができるため、図2に示す上下両型
(101・102) の型締時において、ランナ105 内への溶融樹
脂材料充填前に該各樹脂通路を遮断し、逆に、ランナ10
5 内への溶融樹脂材料充填後に該各ゲート107 を連通さ
せることができる。即ち、上下両型(101・102) の型締時
において、開閉手段112 にて各ゲート107を遮断した状
態でランナ105 内に溶融樹脂材料Rを充填させ、その後
に、該開閉手段112 により各ゲート107 を連通させると
共に、上記した適宜な駆動手段を介して、二次圧力手段
111 にて該ランナ105 内の溶融樹脂材料Rを二次的に加
圧することにより、該溶融樹脂材料Rを各キャビティ10
6 内に夫々注入充填させることができる。従って、この
とき、各キャビティ106 内への樹脂注入圧力,樹脂注入
時期及び樹脂注入速度は夫々一定となるため、該各キャ
ビティ106 内における樹脂成形条件を夫々同一に設定す
ることができる。また、この金型の構成においては、ラ
ンナ105 内の溶融樹脂材料Rを二次圧力手段111 にて各
キャビティ106 内に加圧移送することになるので、該ラ
ンナ105内で硬化する製品としては不要な樹脂量の発生
を減少させることができるため、樹脂材料の有効利用率
を向上させることができる。
【0019】次に、図4〜5に示す他の実施例図に基づ
いて説明する。なお、図4は下型型面の要部を、図5は
その要部を拡大して夫々示している。また、この金型
は、ランナと各キャビティとを連通接続させたゲート
(短い樹脂通路)と、該ランナに配設した開閉手段の形
状・構造が異なる点を除き、その他の構成は図1〜3に
示した前実施例の金型構成と基本的に同じであるため、
前実施例の金型構成に対応する各構成部材には同じ符号
を付している。
【0020】即ち、前実施例においては、開閉手段112
を各ゲート107 内に嵌装させた構成を示しているが、こ
の実施例においては、開閉手段212 を各ゲート207 とラ
ンナ105 との連通接続部に形成した広幅段部207a内に嵌
装して構成した点において異なっている。
【0021】また、図4〜5に示した金型の構成におい
ても、前実施例の場合と同様の作用効果を得ることがで
きると共に、この実施例においては更に次のような作用
効果を得ることができる。即ち、上記広幅段部207aは、
ゲート207 とランナ105 との連通接続部において該ゲー
ト207 を拡開するように設けられると共に、拡開された
該広幅段部207a内に開閉手段212 を嵌装するように構成
されているため、該開閉手段212 による樹脂通路の遮断
作用をより確実に行うことができる。また、上記開閉手
段212 は上記広幅段部207a内に嵌装させた構成であるの
で、例えば、樹脂成形時において、該開閉手段212 とゲ
ート207 との間に樹脂バリが発生した場合においても、
この樹脂バリを上記広幅段部207a内に滞留させることが
できる。従って、この場合は、上記広幅段部207aを樹脂
バリの滞留部として利用することができるので、例え
ば、前の樹脂成形工程時において残存付着した樹脂バリ
が次の樹脂成形工程におけるキャビティ内への溶融樹脂
材料注入時に、ゲート207を通してキャビティ内に混入
すると云った弊害を未然に防止することができると云っ
た利点がある。
【0022】次に、図6に示す他の実施例図に基づいて
説明する。図6は金型における下型型面の要部を示して
おり、この金型は、複数組みの金型構成を結合して一体
的に構成したものであって、図例においては、図1(又
は図4)に示した金型構成を二組み結合して一体的に構
成した場合を示している。従って、この金型は、金型の
構成が複数組みである点を除き、その各構成単位におけ
る金型の構成は前記した各実施例のものと基本的に同じ
であるため、図1に示す実施例図の構成に対応する各構
成部材に 同じ符号を付している。また、この実施例に
おいても、図1(又は図4)に示した前実施例の場合と
同様の作用効果を得ることができる他、一成形工程にお
いて多数の製品を同時に成形することができるので、高
能率生産に適すると云った利点がある。
【0023】本発明は、上述した実施例のものに限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意に且つ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0024】例えば、上記した金型の構成に適宜な減圧
機構を付設することによって、少なくとも上下両型(101
・102) の型締時において、金型の全体を、或は、ランナ
105や各キャビティ106 等の各部位を所要の減圧状態
(真空状態)下に設定することができるようにしてもよ
い。この場合は、該減圧機構を介して、樹脂材料自体や
溶融樹脂材料R中及び金型における溶融樹脂材料Rの充
填空間部位等に存在する大気中の水分・空気や樹脂材料
の加熱溶融化時に発生するガス類等を外部に強制的に排
出することができるので、電子部品の樹脂封止成形体の
内外にこれらの残溜水分・空気・発生ガス類等の存在に
起因したボイドの形成を確実に防止できると云った利点
がある。
【0025】また、上記したエアベント108 の形状を、
図3及び図5に鎖線にて概略図示したように、キャビテ
ィ(上型キャビティ106a)から金型の外部に向かって拡
開するような傾斜角度を有する扇形に形成することによ
って、該キャビティ内から該エアベント108 内に押し出
された残溜水分・空気等が外部へ容易に排出できるよう
にしてもよい。
【0026】また、上記した金型の配置は、各実施例図
とは上下逆の配置構造となる構成を採用してもよく、或
は、このような金型の上下配置構造に替えて左右配置構
造を採用しても差し支えない。更に、図7に示すよう
に、上記した開閉手段112(212)を上型101 側に配設する
構成を採用してもよい。この場合は、下型102 側の構造
を簡略化することができると云った利点がある。
【0027】また、上記したランナ105 及び二次圧力手
段111 の摺動面の耐摩耗性向上を目的として、その少な
くとも摺動面に所要の耐摩耗性被膜層を構成するように
してもよく、或は、これらの摺動面の部位を超硬合金等
の耐摩耗性素材にて構成しても差し支えない。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、前述したような従来の
弊害を確実に解消し得て、均等で高品質性及び高信頼性
を備えた製品を高能率生産することができる樹脂封止成
形方法とこの方法に用いられる樹脂封止成形用金型を提
供することができると云った優れた実用的な効果を奏す
るものである。
【0029】また、本発明によれば、各キャビティ内へ
の樹脂注入圧力と樹脂注入時期及び注入速度の夫々が一
定となるため、該各キャビティ内における樹脂成形条件
を夫々同一に設定することができるので、均等で高品質
性及び高信頼性を備えた製品を生産することができると
云った優れた効果を奏するものである。
【0030】また、本発明は、開閉手段をキャビティと
連通接続する樹脂通路の部位に設けた広幅段部内に嵌装
して構成したことにより、該開閉手段による樹脂通路の
遮断作用をより確実に行うことができると共に、該広幅
段部によって樹脂バリ等の異物が該樹脂通路を通してキ
ャビティ内に混入すると云った弊害を未然に防止するこ
とができるので、高品質性及び高信頼性を備えた製品を
生産することができると云った優れた効果を奏するもの
である。
【0031】また、本発明は、溶融樹脂材料の移送用樹
脂通路と二次圧力手段との摺動面に耐摩耗性被膜層を構
成し、若しくは、その摺動面の部位を耐摩耗性素材にて
構成したことにより、耐久性を備えた樹脂封止成形用金
型を提供することができると云った優れた実用的な効果
を奏するものである。
【0032】また、本発明は、エアベントの形状をキャ
ビティから外部に向かって拡開する傾斜角度を有する扇
形に形成して構成したことにより、該エアベント内に押
し出された残溜水分・空気等の外部排出作用を効率良く
且つ確実に行うことができると云った優れた実用的な効
果を奏するものである。
【0033】また、本発明は、両型における溶融樹脂材
料の充填空間部位に存在する大気中の水分・空気及び樹
脂材料の加熱溶融化時に発生するガス類を外部に強制排
出する減圧機構を付設して構成したことにより、電子部
品の樹脂封止成形体の内外にこれらの残溜水分・空気・
発生ガス類等の存在に起因したボイドの形成を確実に防
止して、高品質性及び高信頼性を備えた製品を生産する
ことができると云った優れた実用的な効果を奏するもの
である。
【0034】また、本発明は、複数組みの金型を結合し
て一体的に構成したことにより、均等で高品質性及び高
信頼性を備えた製品を高能率生産することができると云
った優れた効果を奏するものである。
【0035】また、本発明は、二次圧力手段によって、
移送用樹脂通路内の溶融樹脂材料を二次的に加圧すると
共に、これを各キャビティ内に注入充填させることがで
きるので、該移送用樹脂通路内で硬化する樹脂量を大幅
に減少させて全体的な樹脂材料の有効利用率を著しく向
上させることができると云った優れた実用的な効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂封止成形用金型における下型
の一部切欠平面図である。
【図2】図1のA−A線における一部切欠縦断面図であ
って、その上下両型の型締状態を示している。
【図3】図1に対応する下型の要部を示す一部切欠拡大
平面図である。
【図4】本発明に係る他の樹脂封止成形用金型における
下型の一部切欠平面図である。
【図5】図4に対応する下型の要部を示す一部切欠拡大
平面図である。
【図6】本発明に係る他の樹脂封止成形用金型における
下型の平面図である。
【図7】本発明に係る他の樹脂封止成形用金型の一部切
欠縦断面図であって、その上下両型の型締状態を示して
いる。
【図8】従来の樹脂封止成形用金型における下型の一部
切欠平面図である。
【図9】図8のB−B線における一部切欠縦断面図であ
って、その上下両型の型締状態を示している。
【図10】従来の他の樹脂封止成形用金型における下型
の平面図である。
【符号の説明】
101 …上型(固定上型) 102 …下型
(可動下型) 103 …ポット 104 …プラン
ジャ 105 …ランナ(移送用樹脂通路) 106 …キャビ
ティ 106a…下型キャビティ 106b…上型キ
ャビティ 107 …ゲート(短い樹脂通路) 108 …エアベ
ント 111 …二次圧力手段 112 …開閉手
段 207 …ゲート 207a…広幅段
部 212 …開閉手段 R …溶融樹
脂材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 31:34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポット内に供給した樹脂材料を加熱溶融
    化すると共に、該溶融樹脂材料を移送用樹脂通路を通し
    て加圧移送し且つ該溶融樹脂材料を所要複数個のキャビ
    ティ内に夫々注入充填させることにより、上記各キャビ
    ティ内に嵌装セットした電子部品の夫々を樹脂封止成形
    する電子部品の樹脂封止成形方法において、上記各キャ
    ビティと連通接続する樹脂通路の部位を開閉手段を介し
    て夫々遮断した状態で上記移送用樹脂通路に溶融樹脂材
    料を充填させ、次に、上記移送用樹脂通路に充填した溶
    融樹脂材料を二次的に加圧すると共に上記各キャビティ
    と連通接続する樹脂通路の部位を開閉手段を介して夫々
    連通した状態で該移送用樹脂通路に充填した溶融樹脂材
    料を上記各キャビティ内の夫々に同時に注入充填させる
    ことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形方法。
  2. 【請求項2】 溶融樹脂材料をプランジャにて加圧移送
    して該溶融樹脂材料をその移送用樹脂通路に充填すると
    共に、該プランジャによる移送用樹脂通路の溶融樹脂材
    料加圧状態を保ちながら該移送用樹脂通路の溶融樹脂材
    料を該移送用樹脂通路に配設した圧力手段にて二次的に
    加圧することを特徴とする請求項1に記載の電子部品の
    樹脂封止成形方法。
  3. 【請求項3】 固定型と、該固定型に対向配置した可動
    型と、該固定及び可動両型の型面に対設した所要複数個
    のキャビティと、該固定及び可動両型のいずれか一方側
    に配置した樹脂材料供給用のポットと、該ポットに嵌装
    した樹脂加圧用のプランジャと、上記ポットと各キャビ
    ティとを連通接続させた溶融樹脂材料の移送用樹脂通路
    とを備えた電子部品の樹脂封止成形用金型であって、上
    記移送用樹脂通路に該移送用樹脂通路に充填された溶融
    樹脂材料の二次圧力手段を配設すると共に、上記各キャ
    ビティと連通接続する樹脂通路の部位に該樹脂通路の開
    閉手段を配設して構成したことを特徴とする電子部品の
    樹脂封止成形用金型。
  4. 【請求項4】 溶融樹脂材料の移送用樹脂通路に二次圧
    力手段を嵌装すると共に、少なくとも該移送用樹脂通路
    と二次圧力手段との摺動面に耐摩耗性被膜層を構成した
    ことを特徴とする請求項3に記載の電子部品の樹脂封止
    成形用金型。
  5. 【請求項5】 溶融樹脂材料の移送用樹脂通路に二次圧
    力手段を嵌装すると共に、少なくとも該移送用樹脂通路
    と二次圧力手段との摺動面の部位を耐摩耗性素材にて構
    成したことを特徴とする請求項3に記載の電子部品の樹
    脂封止成形用金型。
  6. 【請求項6】 固定及び可動両型の対向面に配設したエ
    アベントの形状を、キャビティから外部に向かって拡開
    する角度を有する扇形に形成して構成したことを特徴と
    する請求項3に記載の電子部品の樹脂封止成形用金型。
  7. 【請求項7】 少なくとも固定及び可動両型の型締時に
    おいて、該両型における溶融樹脂材料の充填空間部位に
    存在する大気中の水分・空気及び樹脂材料の加熱溶融化
    時に発生するガス類を外部に強制排出する減圧機構を付
    設して構成したことを特徴とする請求項3に記載の電子
    部品の樹脂封止成形用金型。
  8. 【請求項8】 複数組みの金型構成を一体的に結合して
    構成したことを特徴とする請求項3に記載の電子部品の
    樹脂封止成形用金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6776599B2 (en) * 2000-04-19 2004-08-17 Micron Technology, Inc. Method and apparatus for gate blocking X-outs during a molding process

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