JP3195840B2 - 樹脂モールド装置及びその制御方法 - Google Patents

樹脂モールド装置及びその制御方法

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JP3195840B2
JP3195840B2 JP1224993A JP1224993A JP3195840B2 JP 3195840 B2 JP3195840 B2 JP 3195840B2 JP 1224993 A JP1224993 A JP 1224993A JP 1224993 A JP1224993 A JP 1224993A JP 3195840 B2 JP3195840 B2 JP 3195840B2
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂モールドタイプの半
導体装置の製造に使用する樹脂モールド装置及びその制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術および解決しようとする課題】樹脂モール
ドタイプの半導体装置の製造にあたってはポットからキ
ャビティへ樹脂を圧送してキャビティ内に樹脂充填して
成形するトランスファモールド方法が一般に使用されて
いる。ところで、最近、樹脂モールドタイプの製品でき
わめて薄い樹脂パッケージを有する製品が製造されるよ
うになってきており、また被成形品にTABテープを用
いた製品で直接TABテープを樹脂モールドする製品が
あらわれてきたこと等から樹脂モールド操作上で種々の
問題が生じている。
【0003】たとえば、パッケージが大型でかつ薄型に
なることから、パッケージ強度が不足し、樹脂モールド
後にパッケージの反りが生じやすいことや、パッケージ
が薄いためにキャビティ内への樹脂充填が困難になって
樹脂の未充填やボイドが発生するといった問題である。
樹脂パッケージが薄型になることはゲートがそれだけ狭
くなることを意味し、樹脂充填がしにくくなるととも
に、キャビティ内での樹脂流動性が低くなることからキ
ャビティ内部全体に樹脂が回りにくくなるという問題が
生じる。TABテープを樹脂モールドする場合は加えて
キャビティがテープで上下に仕切られるから、上下方向
の樹脂の流動性がさらに低くなって樹脂モールドが的確
になされないといった問題がある。
【0004】また、従来の樹脂モールド装置の場合はキ
ャビティに樹脂充填するための流路内で硬化した樹脂が
必ず被成形品に付着した状態で成形される。したがっ
て、樹脂成形後は被成形品に付着した不要樹脂を剥離除
去するゲートブレイク操作が必要である。従来はゲート
ブレイクが容易にできるようにキャビティとゲートとの
つなぎ部分をしぼり形状にし、ゲートブレイクの際にパ
ッケージの本体側に損傷等を与えないようにしている。
しかしながら、樹脂パッケージの厚さが0.5mm以下と
いったきわめて薄形の製品の場合にはゲートブレイクの
際に本体に損傷を与えやすくなること、TABテープの
場合にはテープに付着して残留するゲートを剥離除去す
る際に製品が変形してしまうといった問題点がある。
【0005】本発明はこれら問題点を解消すべくなされ
たものであり、その目的とするところは、最近のきわめ
て薄形の製品の場合でも好適に樹脂充填することがで
き、樹脂モールド製品の成形性を向上させて良品を得る
ことができるとともに、ゲートブレイク操作を容易にし
てパッケージの本体側に悪影響を与えずにゲートブレイ
クすることができる樹脂モールド装置及びその制御方法
を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、ポットとキャビ
ティとを樹脂路により連絡し、ポットから前記樹脂路を
介して前記キャビティへ溶融樹脂を圧送して樹脂成形す
る樹脂モールド装置において、成形品に当接する端面
が、被成形品上での樹脂路の配置に合わせて、キャビテ
ィのゲート端位置から被成形品の側縁部までの全範囲を
押接する平坦面に形成されたゲートランナーピンを
記樹脂路を開放、閉止可能に型開閉方向に押動可能に設
け、前記キャビティに樹脂充填する際には前記ゲートラ
ンナーピンを前記樹脂路を開放する位置に引き込み、前
記キャビティに樹脂充填した後には前記ゲートランナー
ピンをその端面が前記被成形品に当接する位置まで突出
させる駆動機構を設けたことを特徴とする。また、ポッ
トとキャビティとを樹脂路により連絡し、前記樹脂路を
介して前記ポットからキャビティへ溶融樹脂を圧送して
樹脂成形すべく、被成形品に当接する端面が、被成形品
上での前記樹脂路の配置に合わせた平坦面に形成したゲ
ートランナーピンを、前記樹脂路を開放、閉止可能に型
開閉方向に押動可能に設け、前記キャビティに樹脂充填
する際には前記ゲートランナーピンを前記樹脂路を開放
する位置に引き込み、前記キャビティに樹脂充填した後
には前記ゲートランナーピンをその端面が前記被成形品
に当接する位置まで突出させる駆動機構を設けた樹脂モ
ールド装置の制御方法であって、前記ポットに樹脂を投
入し、上型と下型のパーティング面およびエアベントか
ら気体を排出可能に上型と下型とで被成形品をクランプ
した後、前記ゲートランナーピンを突出させ端面を被成
形品に当接して前記ポットと樹脂路とが連通する空間を
閉止空間とするとともに、前記ポット内で溶融した樹脂
を前記閉止空間内でプランジャーにより圧縮して、樹脂
中の混入ガスを前記パーティング面およびエアベントか
ら排出し、次に、ゲートランナーピンを引き込み位置ま
で戻し、樹脂路を開放してキャビティ内へ樹脂を充填
し、次に、上型と下型とによるクランプ力をキャビティ
への樹脂充填時よりも高圧として被成形品をクランプ
し、プランジャーにより樹脂を高圧で押圧して保圧する
とともに、前記ゲートランナーピンを保圧時の樹脂圧を
上回る押圧力によ り樹脂路内の樹脂を排除しつつ、その
端面が前記被成形品に当接するまで押し出して樹脂を硬
化させることを特徴とする。
【0007】
【作用】ポットからキャビティへ樹脂充填する際にはゲ
ートランナーピンでキャビティへ通じる樹脂路を開放し
て樹脂注入する。これによってキャビティへの樹脂注入
を容易にする。キャビティに樹脂充填した後はゲートラ
ンナーピンを樹脂路内の樹脂を排除しつつ樹脂路内に進
入させて樹脂路を閉止する。キャビティ側とポット側は
ゲートランナーピンによって分離され、この状態で樹脂
硬化して成形される。ゲートランナーピンで樹脂路内の
樹脂を排除することによって、樹脂パッケージに連結す
るゲート端位置で樹脂が残留せず、後工程でのゲートブ
レイクを不要にする。キャビティへ樹脂を注入する前段
階で、ゲートランナーピンで樹脂路を閉止して溶融樹脂
を圧縮することにより樹脂中に混入する水蒸気、溶融ガ
ス等の気体を排出し、溶融樹脂を良品質にしてからキャ
ビティへ注入することによって、樹脂成形性を向上させ
パッケージの信頼性を高めることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る樹脂モール
ド装置の一実施例の構成を示す説明図である。実施例の
樹脂モールド装置はポット10とキャビティ12とを連
絡する樹脂路の中途位置に樹脂路を分断するようにゲー
トランナーピン14a、14bを配置することを特徴と
するもので、ゲートランナーピン14a、14bを型開
閉方向に可動に設けて樹脂充填操作に合わせた突出入操
作を可能とするものである。
【0009】図は被成形品16を上型チェイス18aと
下型チェイス18bでクランプし、プランジャー20で
樹脂充填した状態である。上型チェイス18a、下型チ
ェイス18bを支持するチェイスブロックおよびモール
ドベース、成形品を離型するためのエジェクトピン等の
構成は公知の樹脂モールド装置と同様である。前記ゲー
トランナーピン14a、14bはポット10とキャビテ
ィ12とを連絡する樹脂路上で被成形品16をその端面
で上下から挟むようにして、チェイスに装着し、それぞ
れの基部位置で上型と下型に設けたエアシリンダ22
a、22bに連結する。エアシリンダ22a、22bは
ゲートランナーピン14a、14bを軸線方向に進退動
駆動するものである。
【0010】図2は実施例の樹脂モールド金型の平面図
を示す。ポット10は被成形品16の側方に位置し、ポ
ット10からキャビティ12までは樹脂路24によって
連絡する。キャビティ12へ樹脂注入するゲート端はキ
ャビティ12のコーナー部に設け、溶融樹脂はこのコー
ナー部からキャビティ12内に圧送する。前記ゲートラ
ンナーピン14a、14bは図のようにキャビティ12
のコーナー部に外面を一致させコーナー部で樹脂路24
を遮断するように配置する。
【0011】図3(a) 、(b) 、図4(a) 、(b) に上記実
施例の樹脂モールド装置の動作を示す。まず、はじめに
下型チェイス18b上に被成形品16をセットし、上型
チェイス18aとの間で軽くクランプする。ポット10
に樹脂を投入するタイミングは装置の機構的特性によっ
てまちまちである。また、実施例では樹脂剤として樹脂
タブレット26を投入しているが、樹脂剤はタブレット
状のものに限らず、顆粒状のものでも粉体状のものでも
使用可能である。
【0012】次に、ゲートランナーピン14a、14b
をエアシリンダによって押動し、被成形品16を両面か
ら挟圧することによって樹脂路24を中途で閉止し、ポ
ット10とランナーとで形成する空間を閉じた空間とす
る。この状態で、図3(b) に示すようにプランジャー2
0を中圧力で作動させ、軟化している樹脂をこの閉止空
間内で圧縮する。この圧縮操作はこの閉止空間内で樹脂
を完全に溶融させることと、溶融時に発生した水蒸気、
ガスを既存の空気とともに上型と下型のパーティング面
およびエアベント部から排出し、気体の混入のない均一
に溶融した樹脂で満たすねらいがある。
【0013】上記の溶融操作では上型チェイス18aと
下型チェイス18bは高圧でクランプしていないからパ
ーティング面から容易に不要ガスを排出できる。プラン
ジャー20に対してあらかじめ押し圧力を設定しておく
ことにより、プランジャーの圧力と閉塞空間内での圧縮
圧力がつり合ったところで自動的にプランジャー20が
停止する。なお、カル部に圧力センサを設置し、溶融樹
脂の圧力が一定圧力に達したことを検知してプランジャ
ー20を停止させるようにしてもよい。
【0014】溶融樹脂に混入する気体としては樹脂に吸
湿されていた水分が気化した水蒸気、樹脂が溶解する過
程で発生するガス、ポット10と樹脂路24内にあった
残存空気があげられる。従来の樹脂モールド装置ではこ
れらの気体がそのまま樹脂中に巻き込まれてキャビティ
へ充填されるから、これによってボイドが発生したり、
樹脂密度が低下したり、ウエファー下面に空気層が形成
されたりするといった原因になっている。
【0015】本装置の場合は、上記のようにキャビティ
へ樹脂を注入する前段階でゲートランナーピン14a、
14bにより樹脂路24を閉止して溶融樹脂中から気体
を排出する操作を行うから、良好な樹脂品質の状態で樹
脂注入することが可能になる。本装置では樹脂剤として
顆粒状のものや粉体状のものが使用可能であるのは、こ
のように溶融樹脂中から気体を排除する操作を行うこと
ができるからである。従来の樹脂モールド装置では粉体
や顆粒状の樹脂剤は樹脂に混入する気体を排除すること
ができないことから、良質の樹脂モールドが必要な半導
体装置の製造ではほとんど使用することができなかった
ものである。
【0016】次に、図3(b) の樹脂溶融が終了した状態
で、プランジャー20の位置を固定したままゲートラン
ナーピン14a、14bを引き込み位置まで引き戻す。
ゲートランナーピン14a、14bの引き込み位置はキ
ャビティ深さと同一位置あるいはキャビティ深さよりも
若干引き込み側位置である。そして、このゲートランナ
ーピン14a、14bを引き込んだ状態でプランジャー
20を低圧で作動させキャビティ12へ樹脂を注入す
る。ゲートランナーピン14a、14bを引き込み位置
に引き入れたことによって樹脂路24が開放し被成形品
16の上下面からキャビティ12に樹脂が充填される。
【0017】図4(a) はプランジャー20を押動してキ
ャビティ12内に樹脂を充填した状態である。樹脂路2
4は従来の断面がV形にくびれたゲート部にくらべて広
く開通しているから樹脂流通性が良好であり、プランジ
ャー20による射出圧力が低くても容易に樹脂充填する
ことが可能である。従来の樹脂成形ではゲートからキャ
ビティへ樹脂が噴出する際にキャビティ内のエアを樹脂
が巻き込んで成形されることからボイド等が発生しやす
かったのに対し、実施例の場合にはゲート深さがキャビ
ティ深さ以上であることから重力方向での空気の巻き込
みがなく、加えて水平方向でのエアの巻き込みに対して
はゲート通過時の樹脂速度が従来にくらべて低速でよ
く、したがってエアの巻き込み等がなくなって樹脂成形
性が向上する。とくに、前段で溶融樹脂からエアを排出
していることによって樹脂品質が良いことと加えて良好
な樹脂成形ができるという特徴がある。
【0018】また、従来の樹脂モールド装置では樹脂が
キャビティ内に噴出される際の樹脂圧によって半導体チ
ップが正規位置から位置ずれしたり、傾斜したり、振動
したりして正規に樹脂モールドできない場合もあった
が、本実施例の場合は樹脂速度が低速であることから半
導体チップを位置ずれさせるといった影響も抑えること
ができて、信頼性の高い樹脂モールドが可能になる。ま
た、樹脂速度が低速であることからゲート部分での樹脂
剤との衝突と擦過による金型の摩耗を効果的に抑えるこ
とが可能になる。さらに、樹脂に混入するフィラーが球
状シリカ等であると考えた場合、その直径寸法に対する
許容寸法が従来に比して大きくなるからゲート詰まりを
防止する効果がある。
【0019】キャビティ12に低圧で樹脂充填した後、
上型と下型のクランプ力を高圧にしてプランジャー20
を高圧で押圧する保圧制御に切り換える。保圧工程では
キャビティ12に圧力をかけて樹脂硬化を進めるが、こ
のとき樹脂の粘度がある程度上昇したところで図4(b)
に示すように被成形品16に端面が当接するまでゲート
ランナーピン14a、14bをエアシリンダ22a、2
2bで押動して突出させる。この操作ではゲートランナ
ーピン14a、14bは樹脂路24内にあった樹脂を排
除しつつ突出するから、樹脂がゲートランナーピン14
a、14bによって排除可能な限界の粘度に達する前に
起動させる必要がある。なお、このゲートランナーピン
14a、14bによる突き出し操作の際にキャビティ1
2内で樹脂シュリンクが開始することが考えられるが、
ゲートランナーピン14a、14bによる突き出し操作
が樹脂シュリンクに対して樹脂を補充するように作用し
て樹脂硬化後における成形品の反りを防止するという作
用も有する。
【0020】ゲートランナーピン14a、14bを突出
させることでキャビティ12に対してゲートランナーピ
ン14a、14bの押し圧力を作用させるとともにプラ
ンジャー20に対しても押し圧力を作用させる。実施例
ではプランジャー20の端面積が1.33cm2 、ゲート
ランナーピン14a、14bの端面積が0.3cm2 であ
る。したがって、ゲートランナーピン14a、14bは
4.4倍の力でプランジャー20を押し戻すように作用
する。また、ゲートランナーピン14a、14bを突出
させる際には、保圧時の樹脂圧力に抗し得る押圧力で突
出させればよい。たとえば、上記例で保圧時の樹脂圧力
を70Kgf/cm2 とすると、70×0.3=21Kgf の作
動力に、摺動抵抗を加えた以上の力であればよい。実施
例ではゲートランナーピンをエアシリンダ22a、22
bによって駆動しているが、ゲートランナーピンの駆動
源はこれに限らず、油圧シリンダによるもの、電動モー
タによるもの等、適宜アクチュエータが利用できる。
【0021】ゲートランナーピン14a、14bで樹脂
路24を閉止した後は、プランジャー20側とキャビテ
ィ12側とは分離された状態になり、キャビティ12に
対しては従来と同じくプランジャー圧力が加わらない状
態で樹脂硬化する。樹脂硬化が完了したところで金型を
開いて成形品を取り出す。そして、ゲートランナーピン
14a、14bを突出位置から引き込み位置に引き戻す
ことによってゲートランナーピンの動作を確認するとと
もに、同ピンの外周に進入した樹脂のクリーニングを行
う。次いで、金型面をクリーニングして1サイクルを終
了する。
【0022】図5(a) 、(b) は上記のようにして得た樹
脂モールド製品の平面図および側面図である。被成形品
16に対してゲートランナーピン14a、14bを両側
に配置して樹脂モールドすることによって、パッケージ
部30に連絡するゲート部分で硬化する樹脂が被成形品
16上に残らない状態の製品を得ることができる。32
はポット10の上部で硬化したカルである。このよう
に、パッケージ部30とゲートとが連絡していないこと
によって樹脂パッケージ30に影響を与えずにゲート及
び樹脂路の一部の除去操作を行うことが可能である。
【0023】実際にゲートランナーピンを用いて樹脂モ
ールドする場合は、製品によってゲートおよびランナー
の配置位置やゲートランナーピンの設置方法として種々
のパターンが可能である。図6、図7、図8はゲートラ
ンナーピンの他の設置例を示す。図6は被成形品16の
片面(下面)に樹脂路24を設け、片面にゲートランナ
ーピンを設けて樹脂モールドした例である。この場合
は、樹脂はキャビティに対して被成形品16の下面側か
らのみ充填される。図7は上記実施例と同様に被成形品
16の上下両面に樹脂路24を設けて樹脂充填した例で
あるが、上面の樹脂路については被成形品16の側縁部
までゲートランナーピンで樹脂を排除したものである。
上面のゲート及び樹脂路を排除することによって下面の
樹脂路の除去操作を容易にするものである。
【0024】図8は被成形品16の上下面に樹脂路を設
けて樹脂注入するとともに、ゲートランナーピンを樹脂
パッケージ30のゲート端から被成形品16の側縁の外
方まで延ばして、被成形品16上に樹脂が残らないよう
に樹脂モールドした例である。このようにして硬化樹脂
を被成形品16上から排除して樹脂モールドするように
すれば樹脂モールド後の樹脂路の除去操作がまったく不
要になる。TABテープ等の製品の場合にはこのように
ゲートブレイク操作が不要な樹脂モールド方法がきわめ
て好適である。
【0025】上記各実施例はいずれも四方向にリードが
あるクワッドタイプの製品であるが、二方向リードの製
品の場合も同様に適用することができる。図9にその実
施例を示す。この製品の場合も被成形品16に対してそ
の側縁から被成形品上に樹脂路を設けることは同じであ
る。ゲートランナーピン14a、14bは上型および下
型でそれぞれキャビティ12の側縁部を閉止可能に配置
する。ゲートランナーピン14aは図9(a) に示すよう
にキャビティ12の側縁全体を閉止するように設け、溶
融樹脂をキャビティ12の幅全体から充填する。実施例
でゲートランナーピン14aをキャビティ12の幅14
aよりも若干幅方向に広げて設計しているのは溶融樹脂
をキャビティ12の幅全体から充填する際に金型構造上
ゲートランナーピン14aを幅広に形成する方が破損し
やすい箇所がなくなり好都合だからである。また、ゲー
トランナーピン14aを角形にするよりも側端面をアー
ル状にする方がクリアランスがとりやすく加工精度が良
くなるからである。
【0026】樹脂モールドに際しては上記実施例と同様
で、ゲートランナーピン14a、14bを突出入操作す
ることによって樹脂路24を閉止あるいは開放して樹脂
モールドする。このようにキャビティ12の側縁全体か
ら樹脂注入することができるのは、ゲートランナーピン
14a、14bによってゲート部の樹脂を排除して樹脂
成形することができるからである。そして、このような
方式によればパッケージ部分の厚さが0.5mm程度以
下といったきわめて薄厚の製品であっても容易にかつ確
実に樹脂成形できるという大きな利点がある。このよう
にキャビティ12の幅全体から樹脂充填する方法は、側
縁幅よりも幅狭のゲートで樹脂充填した際にはキャビテ
ィ内でゲート幅よりも外側位置の部分に空気溜まりが生
じやすいという問題を解消できて有効である。
【0027】従来の樹脂モールド方法ではゲートブレイ
クの際にパッケージとゲートとのつなぎ部分でゲートを
折り取るようにするから、その際にパッケージの本体側
が欠損したりしないようゲートの深さをキャビティ深さ
の1/2以下に設定している。このため、パッケージの
厚さがきわめて薄い製品の場合はゲートが非常に狭くな
って、樹脂注入が非常に困難になるとともに、使用樹脂
の特性にも大きな制約を課すものとなっていた。上記の
ようにキャビティ12の幅全体から樹脂充填する場合に
は、ゲート部分での樹脂注入の制約を有効にやわらげる
ことができ、キャビティ内へ容易に樹脂を充填すること
ができるから、きわめて薄型の製品の場合にはとくに効
果的である。なお、実施例では樹脂路24は被成形品1
6の上下面に設け、上型側に設けるゲートランナーピン
14aはパッケージの側縁から被成形品16の側縁部ま
で樹脂を排除するように作用し、下型側に設けるゲート
ランナーピン14bはパッケージとの連絡部のみ樹脂を
排除して、被成形品16に対してはカルが下面側に付着
して離型されるようにしている。
【0028】上記各実施例においてゲートランナーピン
のキャビティ側の外面はキャビティの端面に一致し、樹
脂パッケージの外面を形成する。そのため、ゲートラン
ナーピンのゲート端面はパッケージ形状に合わせてテー
パ面状に形成している。この場合、ゲートランナーピン
とキャビティとの接続部で樹脂フラッシュが発生するお
それがあるから、図10に示すように、ゲートランナー
ピン14a、14bのテーパ面の厚みをパッケージ厚さ
よりも若干薄くなるようにし、テーパ面のコーナー部を
アール形状にするのがよい。テーパ面を薄くする量はパ
ッケージの厚さの 5〜10%程度でよい。このようにゲー
トランナーピンを設計することによってゲートランナー
ピンを使用した樹脂モールドで樹脂ばりの発生を抑えて
好適な樹脂成形を行うことが可能になる。
【0029】以上のように、本発明に係る樹脂モールド
装置はゲートランナーピンを用いて樹脂成形することを
特徴とするが、この構成により、従来の樹脂モールド装
置では的確な樹脂モールドができないようなきわめて薄
型の製品に対しても好適に利用でき、また、ゲートブレ
イクによる影響が製品側にまで及ぶ製品に対して好適に
利用できる。たとえば、TABテープを直接樹脂モール
ドする製品では従来はテープからゲートを剥離除去する
際に製品を傷めることがあったが、本装置によればゲー
トブレイクを不要にすることができ製品を傷めるといっ
た問題をなくすことができる。このように、本発明に係
る樹脂モールド装置は製品に応じた種々の利用が可能で
ある。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る樹脂モールド装置及びその
制御方法によれば、上述したように、ゲートランナーピ
ンを設けて樹脂モールドするよう構成したことにより、
従来の樹脂モールド装置では樹脂モールドがほとんど不
可能であるような薄型のパッケージを有する製品であっ
ても確実に樹脂モールドすることが可能になる。また、
樹脂パッケージに連結するゲート端部の樹脂を残留させ
ずに樹脂モールドすることによってゲートブレイクが不
要になり、とくにゲートランナーピンを被成形品の側縁
まで押接するタイプのものでは型開き状態でそのまま樹
脂モールド製品となって、ゲートブレイクの際に被成形
品を傷めたりするといった問題をなくすことが可能にな
る。また、良品質の溶融樹脂を充填させることができる
ことから、信頼性の高い製品を得ることができる等の著
効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂モールド装置の一実施例の構成を示す説明
図である。
【図2】樹脂モールド装置の金型でのキャビティ、ポッ
ト等の平面配置を示す説明図である。
【図3】樹脂モールド装置による樹脂成形の動作を示す
説明図である。
【図4】樹脂モールド装置による樹脂成形の動作を示す
説明図である。
【図5】樹脂モールド装置を使用して樹脂成形した製品
を示す説明図である。
【図6】樹脂モールド装置を使用して樹脂成形した製品
例を示す説明図である。
【図7】樹脂モールド装置を使用して樹脂成形した製品
例を示す説明図である。
【図8】樹脂モールド装置を使用して樹脂成形した製品
例を示す説明図である。
【図9】樹脂モールド装置の他の実施例を示す説明図で
ある。
【図10】ゲートランナーピンの他の構成例を示す説明
図である。
【符号の説明】
10 ポット 12 キャビティ 14a、14b ゲートランナーピン 16 被成形品 18a 上型チェイス 18b 下型チェイス 20 プランジャー 22a、22b エアシリンダ 24 樹脂路 26 樹脂タブレット 30 樹脂パッケージ 32 カル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポットとキャビティとを樹脂路により
    絡し、ポットから前記樹脂路を介して前記キャビティへ
    溶融樹脂を圧送して樹脂成形する樹脂モールド装置にお
    いて、 成形品に当接する端面が、被成形品上での樹脂路の配
    置に合わせて、キャビティのゲート端位置から被成形品
    の側縁部までの全範囲を押接する平坦面に形成されたゲ
    ートランナーピンを前記樹脂路を開放、閉止可能に型
    開閉方向に押動可能に設け、 前記キャビティに樹脂充填する際には前記ゲートランナ
    ーピンを前記樹脂路を開放する位置に引き込み、前記キ
    ャビティに樹脂充填した後には前記ゲートランナーピン
    をその端面が前記被成形品に当接する位置まで突出させ
    る駆動機構を設けたことを特徴とする樹脂モールド装
    置。
  2. 【請求項2】 ポットとキャビティとを樹脂路により連
    絡し、前記樹脂路を介して前記ポットからキャビティへ
    溶融樹脂を圧送して樹脂成形すべく、 被成形品に当接する端面が、被成形品上での前記樹脂路
    の配置に合わせた平坦面に形成したゲートランナーピン
    を、前記樹脂路を開放、閉止可能に型開閉方向に押動可
    能に設け、 前記キャビティに樹脂充填する際には前記ゲートランナ
    ーピンを前記樹脂路を開放する位置に引き込み、前記キ
    ャビティに樹脂充填した後には前記ゲートランナーピン
    をその端面が前記被成形品に当接する位置まで突出させ
    る駆動機構を設けた樹脂モールド装置の制御方法であっ
    て、 前記ポットに樹脂を投入し、上型と下型のパーティング
    面およびエアベントから気体を排出可能に上型と下型と
    で被成形品をクランプした後、前記ゲートランナーピン
    を突出させ端面を被成形品に当接して前記ポットと樹脂
    路とが連通する空間を閉止空間とするとともに、前記ポ
    ット内で溶融した樹脂を前記閉止空間内でプランジャー
    により圧縮して、樹脂中の混入ガスを前記パーティング
    面およびエアベントから排出し、 次に、ゲートランナーピンを引き込み位置まで戻し、樹
    脂路を開放してキャビティ内へ樹脂を充填し、 次に、上型と下型とによるクランプ力をキャビティへの
    樹脂充填時よりも高圧として被成形品をクランプし、プ
    ランジャーにより樹脂を高圧で押圧して保圧するととも
    に、前記ゲートランナーピンを保圧時の樹脂圧を上回る
    押圧力により樹脂路内の樹脂を排除しつつ、その端面が
    前記被成形品に当接するまで押し出して樹脂を硬化させ
    ることを特徴とする樹脂モールド装置の制御方法。
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