JPH07242182A - 車両の上部車体構造 - Google Patents

車両の上部車体構造

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JPH07242182A
JPH07242182A JP6034598A JP3459894A JPH07242182A JP H07242182 A JPH07242182 A JP H07242182A JP 6034598 A JP6034598 A JP 6034598A JP 3459894 A JP3459894 A JP 3459894A JP H07242182 A JPH07242182 A JP H07242182A
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JP
Japan
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roof panel
high roof
vehicle body
vehicle
frame
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JP6034598A
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English (en)
Inventor
Shosuke Nomura
章介 野村
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Matsuda Sangyo KK
Original Assignee
Matsuda Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハイルーフ型車両に対し、ハイルーフパネル
の車体に対する支持強度が十分に得られるようにしなが
ら、ハイルーフパネルの車体に対する位置が安定して得
られるようにする。 【構成】 車体のルーフ部分を切除して大形の開口Dを
形成し、この開口Dを覆うようにハイルーフパネル2を
取付けるようにしたハイルーフ型車両に対し、ハイルー
フパネル2をFRP製にする。左右のルーフサイドレー
ル5に跨るように配設された複数本の支持メンバ4にル
ーフ連結用のフレーム7を取付ける。ハイルーフパネル
2に折れビード2aを形成しておき、この折れビード2
aの裏面側に連結用フレーム12を取付ける。前記フレ
ーム7,12同士をボルト止めすることによりハイルー
フパネル2を支持メンバ4に支持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の上部車体構造に
係り、特に、ルーフ位置を高く設定した所謂ハイルーフ
型車両の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開昭59−8571
9号公報に開示されているワンボックス型車両に対し、
車室内での乗員の直立歩行を可能とするハイルーフ型に
したものが要求されている。そして、既存の車両を利用
してハイルーフ型の車両を得るために、ルーフパネルを
切除し、この部分に高さ寸法の大きなハイルーフパネル
を取付けることが知られている。
【0003】その構成を具体的に説明すると、図18に
示すように、既存のルーフパネルaの中央部を切除して
ルーフ部分に大形の開口bを形成しておき、この開口b
を覆うようにハイルーフパネルcを配置する。また、ハ
イルーフパネルcの取付け構造としては、ルーフサイド
レールdに連続して配設された既存のルーフパネルaの
基端部に対しハイルーフパネルcの下端部を接着剤eに
よって接着して成っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成では、ハイルーフパネルcが大型であることから、
該ハイルーフパネルcを板金製にした場合、その重量が
大きくなり、十分な支持強度が得られない虞れがある。
そこで、ハイルーフパネルcを樹脂製にして軽量化を図
ることにより、十分な支持強度が得られるようにするこ
とが考えられる。
【0005】しかしながら、このように樹脂製にした場
合には、ハイルーフパネル自身の剛性が十分に得られな
い。このため、車両走行時にハイルーフパネルcが車幅
方向に揺動(横揺れ)して、その振動がルーフサイドレ
ールdに伝達して溶接部fが外れてしまう虞れがある。
また、場合によっては、振動により溶接部fに亀裂が発
生する虞れもある。
【0006】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、支持強度が十分に得られる軽量のハイルーフパ
ネルに対し、その配設位置が安定して得られるようにす
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、車体ルーフ部に形成された開口の縁部
に載置された樹脂製のハイルーフパネルの内側に、開口
の縁部に取付けられた支持メンバを備えさせ、この支持
メンバによってハイルーフパネルを支持するようにし
た。具体的に請求項1記載の発明は、車体ルーフ部の少
なくとも一部に開口を形成し、該開口を覆うようにハイ
ルーフパネルが車体に配置された車両の上部車体構造を
前提としている。そして、前記ハイルーフパネルを樹脂
によって形成する。また、前記ハイルーフパネルの内面
に沿うような形状で、且つ両端が車体開口の縁部に取付
けられた支持メンバを設ける。更に、支持メンバに、車
体側連結手段を設ける一方、ハイルーフパネルに、車体
側連結手段に連結可能なルーフ側連結手段を設ける構成
としている。
【0008】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の車両の上部車体構造において、ハイルーフパネルに、
段状に折曲げられた折れビードを形成し、ルーフ側連結
手段を、この折れビードの内面に取付けた構成としてい
る。
【0009】請求項3記載の発明は、前記請求項1記載
の車両の上部車体構造において、車体側連結手段に対し
てルーフ側連結手段を連結させた状態では、ハイルーフ
パネルの下端部が車体開口の縁部を押圧するような構成
としている。
【0010】
【作用】上記の構成により、本発明では以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、ハイル
ーフパネルを車体に取付ける際には、車室上方に形成さ
れた開口を覆うようにハイルーフパネルを車両のルーフ
部分に載置する。そして、この状態で、ハイルーフパネ
ルに設けられたルーフ側連結手段を支持メンバに設けら
れた車体側連結手段に連結する。これにより、ハイルー
フパネルは支持メンバを介して車体に取付けられる。
【0011】また、ハイルーフパネルは樹脂製であるこ
とから軽量化がなされており、板金製の場合に比べて高
い支持強度が得られている。また、支持メンバの存在に
より車両走行時にハイルーフパネルが車幅方向に揺動し
てしまうようなこともない。
【0012】請求項2記載の発明では、ルーフ側連結手
段は、折れビードの内面に取付けられていることによ
り、ハイルーフパネルにおいて剛性の高い部分に取付け
られていることになる。このため、ハイルーフパネルの
車体に対する支持強度が向上する。
【0013】請求項3記載の発明では、ハイルーフパネ
ルが車体に取付けられている状態では、ハイルーフパネ
ルの下端部が開口の縁部に押圧しており、この両者間に
隙間ができるようなことはない。
【0014】
【実施例】
(第1実施例)次に、本発明の第1実施例を図面に基い
て説明する。また、本例では、既存のワンボックス型車
両をハイルーフ型車両に改造した場合について説明す
る。図1及び図2に示すように、本例に係る車両1は、
車体前部に前部室1a、車体後部に後部室1bを夫々備
えている。そして、前部室1aの側部には前端縁がヒン
ジによって支持されたフロントドア1cが、後部室1b
の側部にはスライド機構によって支持されたスライドド
ア1dが夫々備えられている。また、後部室1bの後端
部には上端縁がヒンジによって支持されたバックドア1
eが備えられている。
【0015】そして、本例の特徴とするところはルーフ
部分の車体構造にある。つまり、本車両1のルーフ部分
は、車体パネルとは別部材のハイルーフパネル2が備え
られて構成されている。このハイルーフパネル2は、F
RPの一体成形品であって、高さ寸法が大きくなるよう
に中凸状に湾曲形成されている。そして、この車両のル
ーフ部分は、図6に示すように、既存のルーフパネル3
における前部室1a及び後部室1bの上側の大部分を切
除して、車体上部に大形の開口D(図4参照)を形成
し、この開口Dの縁部にハイルーフパネル2を載置させ
た構成となっている。これにより、車室内のルーフ高さ
は、乗員が直立歩行できる程度まで高くなっている。具
体的に本例では、ハイルーフパネル2の高さ寸法は51
5mmであって、後部室1bの高さ寸法は1865mmにな
っている。
【0016】次に、このハイルーフパネル2の車体に対
する支持構造について説明する。先ず、このハイルーフ
パネル2を支持する車体側の構造について説明する。
【0017】図3〜図5は、ハイルーフパネル2を取外
した状態を示している(各図ではハイルーフパネル2を
仮想線で示す)。これら図のように、車体側には、載置
されたハイルーフパネル2の内側面に沿うように屈曲形
成されて、車幅方向の両端部に跨る複数本の支持メンバ
4,4,…が設けられている。この支持メンバ4は車体
前後方向に略等間隔を存して5箇所に配設されている。
そして、ハイルーフパネル2は、この支持メンバ4を外
側から覆うように配設された状態で該支持メンバ4に支
持され、車体に対して一体的に取付けられる。
【0018】次に、前記開口Dの縁部の構成について説
明する。ハイルーフパネル2の下端部及びその周辺部の
縦断面である図6に示すように、ルーフ部分の左右両側
部には、ルーフサイドレール5が配設されている。この
ルーフサイドレール5は、インナパネル5aとアウタパ
ネル5bとで成る閉断面構造の部材であって、車体の前
端から後端に亘って延びている。また、ルーフサイドレ
ール5の外側面には雨樋を成すレインレール6が溶着さ
れている。そして、このレインレール6の上面には既存
のルーフパネル3の下端水平部3aが溶着されている。
また、この既存のルーフパネル3は図6におけるA部よ
りも車幅方向内側が切除され、その基端部のみが残され
ており、これによって前記開口Dが形成されている。ま
た、この既存のルーフパネル3の基端部の外側面にはシ
ールラバーCが取付けられている。
【0019】そして、ルーフサイドレール5の上面に
は、ハイルーフパネル2を支持するための部材として車
体前後方向に延びる車体側連結手段としての第1フレー
ム7が溶着されている。この第1フレーム7は、ルーフ
サイドレール5の上面に重ね合わされて溶着された第1
水平部7aと、該第1水平部7aの車幅方向内側端から
上方に延びる第1鉛直部7bと、該第1鉛直部7bの上
端から車幅方向外側に延びる第2水平部7cと、該第2
水平部7cの車幅方向外側端から上方に延びる第2鉛直
部7dとで成る。また、ルーフサイドレール5のインナ
パネル5aの上端部には、第1フレーム7の第1鉛直部
7bの車幅方向内方において上方に延びた後、車幅方向
外側に僅かに折曲された折曲部5cが形成されている。
そして、この折曲部5cの先端は第1鉛直部7bの内面
に溶着されている。これにより、第1フレーム7とルー
フサイドレール5との接合強度が高められて第1フレー
ム7の支持強度が高く確保されるようになっている。
【0020】また、図7及び図8に示すように、第1フ
レーム7における支持メンバ4の配置部分、つまり支持
メンバ4と干渉する部分には、第2水平部7cから第2
鉛直部7dに亘る切欠き部7eが形成されている。そし
て、この切欠き部7eに支持メンバ4が嵌め合わされた
状態で、切欠き部7の縁部と支持メンバ4の外周面とが
一体的に溶着されている。また、この支持メンバ4の下
端部は第1フレーム7の第1水平部7aに当接された状
態で一体的に溶着されている。つまり、この支持メンバ
4は、その下端部周辺が第1フレーム7を介してルーフ
サイドレール5に連結されている。また、上述した如
く、第1フレーム7は、車体前後方向に延びていること
により、各支持メンバ4,4,…の下端部同士を互いに
連結している(図3参照)。尚、この第1フレーム7の
前端部の位置は、複数本の支持メンバ4,4,…のうち
最も前に位置している第1支持メンバ4´との接続部よ
りも前方位置に設定されている。
【0021】次に、支持メンバ4の上下方向の略中央部
の構成について説明する。この部分には、図9及び図1
0に示すように、上下一対の第2及び第3フレーム8,
9が取付けられている。上側の第2フレーム8は、車体
前後方向に延びる断面コ字状の部材であって、その断面
の開放部が車幅方向外側に向いた状態で、各支持メンバ
4,4,…同士を互いに連結している(図3参照)。ま
た、図11に示すように、第2フレーム8には支持メン
バ4を挿通させるための半円状の溝8aが形成されてお
り、支持メンバ4が溝8aに嵌め込まれた状態で、両者
4,8が一体的に溶着されている。
【0022】一方、下側の第3フレーム9は、車体前後
方向に延びる断面コ字状の部材であって、その断面の開
放部が車幅方向内側に向いた状態で、各支持メンバ4,
4,…同士を互いに連結している(図3参照)。また、
図12に示すように、第3フレーム9には支持メンバ4
を挿通させるためのU字状の溝9aが形成されており、
支持メンバ4が溝9aに嵌め込まれた状態で、両者4,
9が一体的に溶着されている。また、この第3フレーム
9の車幅方向外側の外側面には、ハイルーフパネル2を
弾性支持するためのラバー部材9bが取付けられてい
る。
【0023】このようにして、第2フレーム8及び第3
フレーム9は、各支持メンバ4,4,…の上下方向略中
央部同士を互いに連結している。更に、図3の如く、第
2フレーム8は、第1支持メンバ4´との接続部よりも
前側では下方に向って傾斜しており、その前端部が第1
フレーム7の前端部に接続されている。
【0024】次に、支持メンバ4の上端部の構成につい
て説明する。この部分には、図13及び図14に示すよ
うに、左右一対の第4及び第5フレーム10,11が取
付けられている。車幅方向外側に位置する第4フレーム
10は、車体前後方向に延びる部材であって、各支持メ
ンバ4,4,…同士を互いに連結している(図4参
照)。また、この第4フレーム10の上面には、ハイル
ーフパネル2を弾性支持するためのラバー部材10aが
取付けられている。また、この第4フレーム10の前端
位置は第1支持メンバ4´との接続部分に設定されてい
る。
【0025】一方、車幅方向内側に位置する第5フレー
ム11は、車体前後方向に延びる部材であって、各支持
メンバ4,4,…同士を連結している(図4参照)。ま
た、この第5フレーム11の上面にも、ハイルーフパネ
ル2を弾性支持するためのラバー部材11aが取付けら
れている。また、この第5フレーム11は、第1支持メ
ンバ4´との接続部よりも前側では下方に向って傾斜し
ており、その前端部は既存のルーフパネル3の前端部、
つまり開口Dの前端縁に接続されている。
【0026】このようにして、第4フレーム10及び第
5フレーム11は、各支持メンバ4,4,…の上端部同
士を互いに連結している。
【0027】以上の如く、各支持メンバ4,4,…は、
前記各フレーム7〜11によって互いに連結されて車体
のルーフ部分の剛性が高く確保されるようになってい
る。そして、このような各フレーム7〜11が車体の上
部において左右対象に配設されている。
【0028】次に、支持メンバ4,4,…に支持される
ハイルーフパネル2の構成について説明する。このハイ
ルーフパネル2には、図6に示すように、下端部から所
定寸法を存した上側位置において部分的に段状に折曲さ
れて成る折れビード2aが形成されている。この折れビ
ード2aの位置は、ハイルーフパネル2の取付け状態
(図6に示すような状態)において第1フレーム7の第
2鉛直部7dに略対向する位置に設定されている。ま
た、このハイルーフパネル2の下端縁には樹脂製のカバ
ー2bが装着されている。
【0029】そして、このハイルーフパネル2の内面に
は、ルーフ側連結手段としての連結フレーム12が接着
されている。この連結フレーム12は、断面が略ハット
状の部材で車体前後方向に延びている。詳述すると、こ
の連結フレーム12は、下側のフランジ部12aと、該
下側のフランジ部12aの上端から車幅方向内側に延び
る下側水平部12bと、該下側水平部12bの車幅方向
内側端から上方に延びる鉛直部12cと、該鉛直部12
cの上端から車幅方向外側に延びる上側水平部12d
と、該上側水平部12dの車幅方向外側端から上方に延
びる上側のフランジ部12eとで成る。そして、上下各
フランジ部12a,12eは接着剤Eによってハイルー
フパネル2の内面に接着されている。また、特に、下側
のフランジ部12aの接着位置は折れビード2aの内面
に設定されている。つまり、この連結フレーム12はハ
イルーフパネル2において剛性が高い折れビード2aの
形成部分に取付けられている。また、この連結フレーム
12には、図7及び図8に示すように第1フレーム7に
接続された状態において、支持メンバ4の配置部分に、
下側水平部12b、鉛直部12c及び上側水平部12d
に亘って支持メンバ4に接触しないような切欠き部12
fが形成されている。
【0030】また、前記第1フレーム7の第2鉛直部7
d及び連結フレーム12の鉛直部12cには共に所定位
置に図示しないボルト孔が複数箇所に形成されており、
図6及び図7の如く連結フレーム12の鉛直部12cに
おけるボルト孔の形成部分にはナットNが溶着されてい
る。
【0031】次に、ハイルーフパネル2を車体に組付け
る際の作業について説明する。先ず、第1フレーム7の
第2鉛直部7dと連結フレーム12の鉛直部12cとを
重ね合わせるようにしてハイルーフパネル2を車体に載
置する。そして、この互いに重ね合わされた第2鉛直部
7d及び鉛直部12cの夫々に形成されているボルト孔
同士の位置を合わせるようにした状態で、この両ボルト
孔に対し第1フレーム7の内側からボルトBを挿入して
該ボルトBをナットNに螺合させる。このような動作を
各支持メンバ4,4,…夫々の両下端部において行う。
これにより、ハイルーフパネル2が車体側に組付けられ
る。
【0032】そして、このようにハイルーフパネル2が
車体側に取付けられた状態では、該ハイルーフパネル2
をFRP製としたので、ハイルーフパネル2の軽量化に
伴い車体に対する支持強度が十分に得られる。また、ハ
イルーフパネル2を車体側に連結された剛性の高い支持
メンバ4に支持させるようにしたので、ハイルーフパネ
ル2の車体に対する位置を安定して得ることができ、従
来のようにハイルーフパネル2が車幅方向に揺動するこ
とがなくなる。これにより、ハイルーフ型車両の実用性
の向上を図ることができる。
【0033】また、第1フレーム7と連結フレーム12
とをボルト止めするといった簡単な作業でハイルーフパ
ネル2を車体に組付けることができるので、その組付け
作業の簡略化を図ることができる。
【0034】また、連結フレーム12を折れビード2a
の内面に取付けているために、この連結フレーム12は
ハイルーフパネル2において剛性の高い部分に取付けら
れていることになる。これによっても、ハイルーフパネ
ル2の車体に対する支持強度が向上できる。
【0035】更に、ハイルーフパネル2の下端部が既存
のルーフパネル3に押し付けられた状態となっているの
で、ハイルーフパネル2の下端部周辺から車室内へ雨水
が侵入するようなことが防止される。また、ハイルーフ
パネル2は、その下端が、既存のルーフパネル3の下端
水平部3aに当接していると共に、その下端部内側面
が、既存のルーフパネル3に取付けられたシールラバー
Cに当接しており、これによっても車室内側への雨水の
侵入が防止される。
【0036】また、第2鉛直部7dと鉛直部12cの接
続部の位置はハイルーフパネル2の下端部よりも車幅方
向内側に設定されており、これによってハイルーフパネ
ル2の下端部内側面は既存のルーフパネル3に向って押
し付けられている。このため、ハイルーフパネル2に加
工誤差があるような場合であっても、ハイルーフパネル
2の下端部と既存のルーフパネル2との間に隙間が生じ
ることが回避され、ハイルーフパネル2が「がたつく」
ようなこともない。また、図9及び図13に示すよう
に、各フレーム9,10,11に取付けられたラバー部
材9b,10a,11aがハイルーフパネル3の内面に
当接しており、これにより、該ハイルーフパネル3を弾
性支持しており、これによってもハイルーフパネル2
が、がたついたり振動することが回避できる。
【0037】(第2実施例)次に、本発明の第2実施例
を図15〜図17に基いて説明する。本例はハイルーフ
パネル2の車体に対する支持構造の変形例であって、そ
の他の構成は上述した第1実施例と同様であるので、特
に、このハイルーフパネル支持構造について説明する。
【0038】図15及び図16に示すように、本例にお
ける支持メンバ4とルーフサイドレール5とは、車体側
連結手段としての下側ブラケット18と、ルーフ側連結
手段としての上側ブラケット19とを介して連結されて
いる。
【0039】各ブラケット18,19について説明する
と、下側ブラケット18は、図17に示すように、横断
面が略コ字状の部材であって、下端部には水平方向に延
びるフランジ18a,18aが形成されており、該フラ
ンジ18a,18aがルーフサイドレール5の上面に、
栓溶接及び外縁部の溶接により固定されている。また、
この下側ブラケット18の上端部には2箇所にボルト孔
18b,18bが形成されている。
【0040】また、上側ブラケット19は、横断面が略
ハット状の部材であって、下端部には下側ブラケット1
8に形成されているボルト孔18b,18bに対応した
同様のボルト孔19a,19aが形成されている。ま
た、この上側ブラケット19の左右両側部には、該上側
ブラケット19全体の剛性を確保するための補強パネル
19b,19bが溶着されている。
【0041】また、本例の支持メンバ4は、前記上側ブ
ラケット19の横断面形状に合致した断面ハット状の部
材であって、その車幅方向両側の下端部が上側ブラケッ
ト19の外側面に溶着されている。
【0042】そして、この支持メンバ4は、上述した第
1実施例と同様にルーフ長さに応じて車体前後方向の複
数箇所に配設されており、これに対応して、前記下側ブ
ラケット18及び上側ブラケット19もルーフ長さに応
じて車体前後方向の複数箇所に配設されている。
【0043】そして、ハイルーフパネル2を車体に組付
ける際には、上側ブラケット19が溶着された支持フレ
ーム4の外側面にクッションラバー20を介してハイル
ーフパネル2を接着しておき(図15参照)、既存のル
ーフパネル3の外側面の下端部に接着剤21を塗布して
おく。その後、図17に示すように、下側ブラケット1
8のボルト孔18b,18bの位置と上側ブラケット1
9のボルト孔19a,9aの位置とを合わせた状態でボ
ルトB,Bを挿通させて、この両者18,19を一体的
にボルト止めする。そして、この状態で12時間程度放
置しておいて接着剤21が乾燥した後、既存のルーフパ
ネル3の外側面の上端部とハイルーフパネル2の内面と
の間及びハイルーフパネル2の外側面下端部に夫々接着
剤22,22を塗布して乾燥させる。これにより、ハイ
ルーフパネル2は、各ブラケット18,19及び接着剤
21,22によって車体側に連結される。
【0044】従って、本例の構成によってもハイルーフ
パネル2の支持強度が十分に得られ、且つハイルーフパ
ネル2の車体に対する位置を安定して得ることができ
る。
【0045】また、本例の構成において、下側ブラケッ
ト18と上側ブラケット19とを締結した状態において
ハイルーフパネル2の下端部が既存のルーフパネル3に
押し付けられるようにした場合、ハイルーフパネル2の
下端部周辺から車室内への雨水の侵入防止及びハイルー
フパネル2のがたつき回避が図れるばかりでなく、接着
剤21,22の接着性を良好に得ることができる。ま
た、支持フレーム4とハイルーフパネル2との間に介在
されているクッションラバー20に代えて、この部分に
接着剤を塗布するような構成とした場合にも、この接着
性を良好に得ることができる。
【0046】尚、上述した各実施例は、既存のワンボッ
クス型車両をハイルーフ型車両に改造した場合について
説明したが、本発明はこれに限らず、車体の加工当初か
らルーフ部分に開口を形成しておき、この開口を覆うよ
うにハイルーフパネルを組付けるような場合にも適用で
きる。また、一般の乗用車をハイフール型車両にするよ
うな場合にも適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、ハイルーフパネルを樹脂によって形成
し、また、ハイルーフパネルの内面に沿うように開口の
縁部に跨る支持メンバを設け、該支持メンバにハイルー
フパネルを支持させるようにしたので、ハイルーフパネ
ルの組付け作業の簡略化を図りながら、ハイルーフパネ
ルの軽量化に伴う車体に対する支持強度の向上とハイル
ーフパネルの車体に対する位置の安定とを共に得ること
ができる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、ハイルーフ
パネルに折れビードを形成し、ルーフ側連結手段を、こ
の折れビードの内面に取付けたために、ハイルーフパネ
ルの車体に対する支持強度を更に向上できる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、車体側連結
手段に対してルーフ側連結手段を連結させた状態では、
ハイルーフパネルの下端部が開口の縁部を押圧するよう
にしたので、ハイルーフパネルの下端部周辺から車室内
への雨水の侵入が防止できる。また、ハイルーフパネル
に加工誤差があるような場合であっても、ハイルーフパ
ネルの下端部と開口の縁部との間に隙間が生じることが
回避され、ハイルーフパネルのがたつきの発生が回避で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイルーフ型車両の側面図である。
【図2】ハイルーフ型車両の正面図である。
【図3】第1実施例におけるルーフ部のフレーム構造を
示す側面図である。
【図4】ルーフ部のフレーム構造を示す車両の平面図で
ある。
【図5】ルーフ部のフレーム構造を示す車両の背面図で
ある。
【図6】ハイルーフパネル下端部の支持構造を示す縦断
面図である。
【図7】図6におけるVII-VII 線に対応した部分の一部
を破断した断面図である。
【図8】図6におけるVIII矢視図である。
【図9】ハイルーフパネルの上下方向略中央部の支持構
造を示す縦断面図である。
【図10】図9のX矢視図である。
【図11】図10のXI-XI 線に沿った断面図である。
【図12】図10のXII-XII 線に沿った断面図である。
【図13】ハイルーフパネル上端部の支持構造を示す縦
断面図である。
【図14】図13のXIV 矢視図である。
【図15】第2実施例における図6相当図である。
【図16】図15におけるXVI 矢視図である。
【図17】各ブラケットの分解斜視図である。
【図18】従来例における図6相当図である。
【符号の説明】
2 ハイルーフパネル 2a 折れビード 4 支持メンバ 7 第1フレーム(車体側連結手段) 12 連結フレーム(ルーフ側連結手段) 18 下側ブラケット(車体側連結手段) 19 上側ブラケット(ルーフ側連結手段) D 開口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体ルーフ部の少なくとも一部に開口が
    形成され、該開口を覆うようにハイルーフパネルが車体
    に配置された車両の上部車体構造において、 前記ハイルーフパネルは樹脂によって形成されており、 前記ハイルーフパネルの内面に沿うような形状で、且つ
    両端が車体開口の縁部に取付けられた支持メンバが設け
    られ、 該支持メンバには車体側連結手段が設けられている一
    方、ハイルーフパネルには、車体側連結手段に連結可能
    なルーフ側連結手段が設けられていることを特徴とする
    車両の上部車体構造。
  2. 【請求項2】 ハイルーフパネルには段状に折曲げられ
    た折れビードが形成されており、ルーフ側連結手段は、
    この折れビードの内面に取付けられていることを特徴と
    する請求項1記載の車両の上部車体構造。
  3. 【請求項3】 車体側連結手段に対してルーフ側連結手
    段を連結させた状態では、ハイルーフパネルの下端部が
    車体開口の縁部を押圧するように構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の車両の上部車体構造。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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