JP2011063119A - ハイルーフ車両のルーフ補強構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ルーフレインホース部材40は、ルーフパネル20の車内側面に固定される主構成体41と、その両端部に連結部材50によって連結される端末構成体45とを有する。端末構成体45は、パイプ材によって形成されると共に、ルーフサイドレール部材30に連結されて上下方向に延びる柱部と、柱部の上端から車幅方向中心側へ向けて湾曲状に曲げられたコーナー部と、コーナー部の先端から延出された接続端部とを備える。連結部材50は、主構成体41の端部及び端末構成体45の接続端部を覆うようにして形成される。連結部材50と主構成体41の端部及び端末構成体45の接続端部との間の空間部には、これら各部材を接着する発泡充填材が配設されている。
【選択図】図1
Description
これにおいては、ハイルーフ車両のピラー310の上端部に連結されたルーフサイドレール部材330と、ルーフパネル320の車内側面に沿ってスポット溶接される横断面ハット形のルーフレインホース部材340の両端末部345とがブラケット370によって連結される。
ブラケット370は、ルーフサイドレール部材330の上面にスポット溶接される前後の両取付部371と、これら両取付部371の間に形成されルーフレインホース部材340の端末部345が嵌込まれるポケット部372とを備えている。
そして、ブラケット370のポケット部372にルーフレインホース部材340の端末部345が嵌込まれた後、ルーフレインホース部材340の端末部345とブラケット370とがボルトや溶接によって固定されることでルーフ部が補強されるようになっている。
なお、自動車のフレーム内に発泡充填材を発泡充填してフレームを強化したものには、例えば、特許文献1に開示されている。
しかしながら、ルーフサイドレール部材330とルーフレインホース部材340の端末部345との結合強度をブラケット370において確保することが困難である。
このため、車両のロールオーバ(横転)時等において、ルーフサイドレール部材330とルーフレインホース部材340の端末部345との結合部分(ブラケット370)に応力が集中的に作用し、当該部分が損傷される恐れがある。
前記ルーフレインホース部材は、車幅方向に延びて前記ルーフパネルの車内側面に固定される主構成体と、この主構成体の両端部に連結部材によって連結される端末構成体とを有し、
前記端末構成体は、パイプ材によって形成されると共に、前記ルーフサイドレール部材に連結されて上下方向に延びる柱部と、この柱部の上端から車幅方向中心側へ向けて湾曲状に曲げられたコーナー部と、このコーナー部の先端から延出された接続端部とを備え、
前記連結部材は、前記主構成体の端部及び前記端末構成体の接続端部を覆うようにして形成され、
前記連結部材と、前記主構成体の端部及び前記端末構成体の接続端部との間の空間部には、これら各部材を接着する発泡充填材が配設されていることを特徴とする。
さらに、連結部材と主構成体の端部及び端末構成体の接続端部との間の空間部に、これら各部材を接着する発泡充填材を発泡充填して配設することによって、前記各部材を容易に接着して連結することができる。
発泡充填材は、板金組立工程で連結部材と主構成体の端部及び端末構成体の接続端部との間に配置された発泡性樹脂材料よりなる未発泡状態の充填材が、焼き付け塗装工程の熱によって発泡されることで形成されていることを特徴とする。
端末構成体の柱部の下部は、ルーフサイドレール部材の内部及びピラーの上部に挿通されて固定されていることを特徴とする。
端末構成体の柱部の下部と、ルーフサイドレール部材の内部及びピラーの上部との間の空間部には、これら各部材を接着する発泡充填材が配設されていることを特徴とする。
図1に示すように、ハイルーフ車両(大型バス、小型バス、マイクロバス等)の骨格フレームのうち、両サイドフレーム部を構成するために、車両フロアの左右の両サイド部の前後方向に所定間隔を隔てて各複数のピラー10が立設されている。これら左右の各複数のピラー10の上端部に跨って左右の両ルーフサイドレール部材30が配設されている。
一方、ルーフパネル20の車内側面には、複数のルーフレインホース部材40が複数のピラー10の配設位置に対応して前後方向に所定間隔を隔てて配設されている。
そして、各ルーフレインホース部材40の両端末部が左右の両ルーフサイドレール部材30に連結されることでハイルーフ車両のルーフ部を補強するようになっている。
また、ルーフサイドレール部材30は、ピラーインナパネル11及びピラーアウタパネル12の上端部に連続するレールインナパネル31とレールアウタパネル33とがそれぞれのフランジにおいてスポット溶接されることで中空の閉じ断面に形成される。
図2と図4に示すように、主構成体41は、車幅方向に延びる底部42と、この底部42の前後縁から立ち上がる前後の両側壁部43と、これら両側壁部43の上縁から前後方向に張出状に形成された両フランジ部44とを有して横断面ハット形に形成されている。そして、主構成体41は、その両フランジ部44においてルーフパネル20の車内側面に沿ってスポット溶接されて固定される。
また、端末構成体45の柱部46の下端部は、ルーフサイドレール部材30の内部及びピラー10の上部にわたって挿通されて固定されることが望ましい。
そして、端末構成体45は、主構成体41の両端部に連結部材50と発泡充填材61によって連結される。
すなわち、板金組立工程において、図6〜図8に示すように、ルーフレインホース部材40の主構成体41の両フランジ部44がルーフパネル20の車内側面の車幅方向に沿ってスポット溶接されて固定される。
一方、ルーフレインホース部材40の端末構成体45の柱部46がルーフサイドレール部材30の内部及びピラー10の上端部にわたって挿通されて適宜の固定手段(例えば、ボルト、溶接、接着等)によって固定されて連結される。
そして、端末構成体45の接続端部49には、金属接着性に富む発泡性樹脂材料よりなる未発泡状態の充填材60を間に挟んで連結部材50が耐熱性樹脂よりなるクリップ70によって止着される。
さらに、ルーフパネル20とルーフサイドレール部材30との必要箇所がスポット溶接等によって結合されて車両ボディの板金組立工程が完了する。
なお、図6に示すように、連結部材50のフランジ部53は、主構成体41のフランジ部44に対応する部分がフランジ部44の板厚に相当する分だけ段差状に形成されている。
図6〜図8に示すように、連結部材50と主構成体41の端部及び端末構成体45の接続端部49との間の空間部に配設された未発泡状態の充填材60は、焼き付け塗装工程の熱(例えば、120℃〜180℃の外部加熱)によって発泡膨張される。そして、図3〜図5に示すように、未発泡状態の充填材60が発泡充填材61となって、連結部材50と主構成体41の端部及び端末構成体45の接続端部49との間の空間部に発泡充填されることで、連結部材50と主構成体41の端部及び端末構成体45の接続端部49との各部材が接着されて連結される。
したがって、ルーフレインホース部材40を、主構成体41と、この主構成体41の両端部に連結部材50によって連結される端末構成体45とにより構成し、端末構成体45をパイプ材によって形成してルーフサイドレール部材30に連結することによって、ルーフサイドレール部材30とルーフレインホース部材40との結合強度を効率よく高めることができる。このため、車両のロールオーバ強度を容易に確保することが可能となる。
さらに、ルーフレインホース部材40の主構成体41の端部及び端末構成体45の接続端部49と、連結部材50との間の空間部に金属接着性に富む発泡充填材61が発泡充填されることで、これら各部材41、45、50を接着して容易に連結することができる。
すなわち、図9に示すように、金属接着性に富む発泡性樹脂材料によって平板状に形成された板状素材160を連結部材50の底部51に対応する長さをもつ底板部161と、この底板部161の一側縁から端末構成体45の接続端部49の周囲を覆い囲むように折り目をもって折り返された角筒部162とにより構成された未発泡状態の充填材160を採用することができる。
この場合、連結部材50にルーフレインホース部材40の端末構成体45の接続端部49を嵌込む際に、端末構成体45の接続端部49に未発泡状態の充填材160を組み付けて耐熱性のクリップによって止着する。
この場合においても、連結部材50に端末構成体45の接続端部49を嵌込む際に、端末構成体45の接続端部49に未発泡状態の充填材260を組み付ける。また、必要に応じて耐熱性のクリップによって止着する。
この場合においても、連結部材50に端末構成体45の接続端部49を嵌込む際に、端末構成体45の接続端部49に未発泡状態の充填材360を組み付ける。また、必要に応じて耐熱性のクリップによって止着する。
この場合においても、連結部材50に端末構成体445の接続端部449を嵌込む際に、端末構成体445の接続端部449に未発泡状態の充填材460を組み付ける。また、必要に応じて耐熱性のクリップによって止着する。
この実施例2においては、ルーフレインホース部材40の端末構成体45の柱部46の下部と、この下部が挿通されるルーフサイドレール部材30の内部の筒状部15及びピラー10の上部との間の空間部に、この隙間に発泡充填されてこれら各部材を接着する発泡充填材561が配設されている。
この実施例2のその他の構成は、実施例1と同様に構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
したがって、ルーフレインホース部材40の端末構成体45の柱部46の下部とピラー10の上部との間の空間部に、これら各部材を接着する発泡充填材561を発泡充填することによって、端末構成体45の柱部46とピラー10とを容易に連結することができると共に、車両のロールオーバ強度を効率よく高めることができる。
20 ルーフパネル
30 ルーフサイドレール部材
40 ルーフレインホース部材
41 主構成体
45 端末構成体
46 柱部
48 コーナー部
49 接続端部
50 連結部材
60 未発泡状態の充填材
61 発泡充填材
Claims (4)
- ハイルーフ車両のピラーの上端部に連結されたルーフサイドレール部材と、ルーフパネルの車内側面に沿って配設されたルーフレインホースメントの両端末部とを連結してルーフ部を補強するハイルーフ車両のルーフ補強構造であって、
前記ルーフレインホースメントは、車幅方向に延びて前記ルーフパネルの車内側面に固定される主構成体と、この主構成体の両端部に連結部材によって連結される端末構成体とを有し、
前記端末構成体は、パイプ材によって形成されると共に、前記ルーフサイドレール部材に連結されて上下方向に延びる柱部と、この柱部の上端から車幅方向中心側へ向けて湾曲状に曲げられたコーナー部と、このコーナー部の先端から延出された接続端部とを備え、
前記連結部材は、前記主構成体の端部及び前記端末構成体の接続端部を覆うようにして形成され、
前記連結部材と、前記主構成体の端部及び前記端末構成体の接続端部との間の空間部には、これら各部材を接着する発泡充填材が配設されていることを特徴とするハイルーフ車両のルーフ補強構造。 - 請求項1に記載のハイルーフ車両のルーフ補強構造であって、
発泡充填材は、板金組立工程で連結部材と主構成体の端部及び端末構成体の接続端部との間に配置された発泡性樹脂材料よりなる未発泡状態の充填材が、焼き付け塗装工程の熱によって発泡されることで形成されていることを特徴とするハイルーフ車両のルーフ補強構造。 - 請求項1又は2に記載のハイルーフ車両のルーフ補強構造であって、
端末構成体の柱部の下部は、ルーフサイドレール部材の内部及びピラーの上部に挿通されて固定されていることを特徴とするハイルーフ車両のルーフ補強構造。 - 請求項3に記載のハイルーフ車両のルーフ補強構造であって、
端末構成体の柱部の下部と、ルーフサイドレール部材の内部及びピラーの上部との間の空間部には、これら各部材を接着する発泡充填材が配設されていることを特徴とするハイルーフ車両のルーフ補強構造。
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