JP6074818B2 - 自動車車体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、サイドシルを含む側部部材と車体フロアとを有してCFRPでバスタブ状に形成された下部骨格と、前記下部骨格の前記側部部材に結合される上部骨格とを備える自動車車体の製造方法に関する。
金属および繊維強化樹脂からなるハイブリッド素材で構成したフロア、フロントエンド、サイドシル等の部品を溶接等で接合することでバスタブ状の車体下部を製造する方法が、下記特許文献1により公知である。
またバスタブ状に形成された繊維強化樹脂製の下部車体と、フロントピラー、ルーフサイドレール、リヤピラー、ルーフアーチ等を備える繊維強化樹脂製の上部車体とを、上部車体のフロントピラーの下端およびリヤピラーの下端において金属部材を介して下部車体にボルト結合するものが、下記特許文献2により公知である。
DE102005037688A1 特開2012−162098号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、フロアの車幅方向両側部に左右のサイドシルをそれぞれ独立して接合する必要があるため、左右のサイドシルを一体化した状態で同時にフロアに接合する場合に比べて工程数が増加してしまい、生産性が悪いという問題があった。
また上記特許文献2に記載されたものは、上部車体および下部車体をボルト結合するには締結部位の位置精度を確保することが必要であるが、繊維強化樹脂部材は金属部材に比べて部品の寸法精度が低く、しかも熱膨張や熱収縮による変形量が大きいため、締結部位の位置精度の確保が困難であるという問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、CFRP製の下部骨格に対して上部骨格をボルト結合する部位の寸法精度を容易に確保して自動車車体の生産性を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、サイドシルを含む側部部材と車体フロアとを有してCFRPでバスタブ状に形成された下部骨格と、前記下部骨格の前記側部部材に結合される上部骨格とを備える自動車車体の製造方法であって、製造ラインにて、上部骨格および側部部材をボルト結合して車体上部サブコンポーネントを構成する第1工程と、前記製造ラインにて、車体上部サブコンポーネントの側部部材を車体フロアに接着する第2工程と、組立ラインにて、ボルト結合を外して上部骨格を分離する第3工程と、前記組立ラインにて、分離した上部骨格と側部部材を含む下部骨格とにそれぞれ部品を組み付ける第4工程と、前記組立ラインにて、部品を組み付け終えた上部骨格と側部部材を含む下部骨格とを再度ボルト結合する第5工程とを含むことを特徴とする自動車車体の製造方法が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記下部骨格は、連続繊維を一方向に配向したCFRPシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与された前記車体フロアに、前壁、後壁、左右一対のリヤホイールハウスインナーおよび側面視でU字状を成す左右一対の前記側部部材を接着してバスタブ状に形成されることを特徴とする自動車車体の製造方法が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、前記車体フロアは、連続繊維を一方向に配向したシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与されたアウタースキンおよびインナースキンを有する中空構造であり、車幅方向中央において前記アウタースキンに設けた上方隆起部を前記インナースキンに設けた切欠きに嵌合してフロアトンネル部が形成されることを特徴とする自動車車体の製造方法が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記第2工程および前記第3工程の間で、前記車体フロアおよび前記側部部材にリヤエンドサブコンポーネントを取り付け、前記リヤエンドサブコンポーネントに後部荷室フロアパネルおよびリヤパネルをシール部材を介して取り付けることで後部荷室を構成することを特徴とする自動車車体の製造方法が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記第5工程の後で、前記下部骨格および前記上部骨格のドア開口部を囲むようにシール部材を介してサイドアウターパネルを取り付け、前記ドア開口部に取り付けられるドアの外周から露出する前記サイドアウターパネルを覆うように塗装外板を取り付けることを特徴とする自動車車体の製造方法が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項2または請求項3の構成に加えて、前記第3工程および前記第4工程の間で、前記前壁にエンジンルームサブコンポーネントを取り付けることを特徴とする自動車車体の製造方法が提案される。
尚、実施の形態のダッシュパネルロア17は本発明の前壁に対応し、実施の形態の後部隔壁18は本発明の後壁に対応し、実施の形態の前部ドア開口部30および後部ドア開口部31は本発明のドア開口部に対応し、実施の形態のサイドシルガーニッシュ33、ルーフサイドレールモール34およびリヤフェンダー35は本発明の塗装外板に対応する。
請求項1の構成によれば、サイドシルを含む側部部材と車体フロアとを有してCFRPでバスタブ状に形成された下部骨格と、下部骨格の側部部材に結合される上部骨格とを備える自動車車体の製造方法は、先ず製造ラインの第1工程で、上部骨格および側部部材をボルト結合して車体上部サブコンポーネントを構成し、続く製造ラインの第2工程で、車体上部サブコンポーネントの側部部材を車体フロアに接着し、続く組立ラインの第3工程で、ボルト結合を外して上部骨格を分離し、続く組立ラインの第4工程で、分離した上部骨格と側部部材を含む下部骨格とにそれぞれ部品を組み付け、続く組立ラインの第5工程で、部品を組み付け終えた上部骨格と側部部材を含む下部骨格とを再度ボルト結合するので、第2工程の終了時点で下部骨格および上部骨格のボルト結合部の位置精度が完全に確保され、第5工程で上部骨格および下部骨格を再度ボルト結合する作業が容易になって生産性が向上する。
また請求項2の構成によれば、下部骨格は、連続繊維を一方向に配向したCFRPシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与された車体フロアに、前壁、後壁、左右一対のリヤホイールハウスインナーおよび側面視でU字状を成す左右一対の側部部材を接着してバスタブ状に形成されるので、車体フロアを略平坦な形状にしてCFRPシートの層間剥離を防止し、下部骨格の強度および剛性を高めることができる。
また請求項3の構成によれば、車体フロアは、連続繊維を一方向に配向したシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与されたアウタースキンおよびインナースキンを有する中空構造であり、車幅方向中央においてアウタースキンに設けた上方隆起部をインナースキンに設けた切欠きに嵌合してフロアトンネル部が形成されるので、インナースキンの切欠きにより材料および重量を節減できるだけでなく、アウタースキンおよびインナースキンの接着が不完全であっても、アウタースキンは切欠きを持たないため、路面側から車室内への雨水の浸入を確実に阻止することができる。
また請求項4の構成によれば、第2工程および第3工程の間で、車体フロアおよび側部部材にリヤエンドサブコンポーネントを取り付け、リヤエンドサブコンポーネントに後部荷室フロアパネルおよびリヤパネルをシール部材を介して取り付けることで後部荷室を構成するので、その後の組立ラインで荷室のシールを考慮することなく後部荷室の外側にリヤフェンダーを取り付けることが可能になって作業性が向上する。
また請求項5の構成によれば、第5工程の後で、下部骨格および上部骨格のドア開口部を囲むようにシール部材を介してサイドアウターパネルを取り付け、ドア開口部に取り付けられるドアの外周から露出するサイドアウターパネルを覆うように塗装外板を取り付けるので、組立ラインでシール作業を伴わずに塗装外板を取り付けることが可能になって作業性が向上する。
また請求項6の構成によれば、第3工程および第4工程の間で、前壁にエンジンルームサブコンポーネントを取り付けるので、側部部材で補強された状態の前壁にエンジンルームサブコンポーネントを取り付けることで、エンジンルームサブコンポーネントの支持剛性が高められるだけでなく、組み立てラインに取り付け作業を集約して生産性を高めることができる。
自動車車体を斜め前方から見た斜視図。 車体側面にサイドアウターパネルを取り付ける状態を示す図。 サイドアウターパネルの外面にサイドシルガーニッシュ、リヤフェンダーおよびルーフサイドモールを取り付ける状態を示す図。 図1の4−4線断面図。 図2の5部拡大図。 図2の6部拡大図。 図8の7部拡大図。 自動車車体の製造工程の説明図(その1)。 自動車車体の製造工程の説明図(その2)。
以下、図1〜図8に基づいて本発明の実施の形態を説明する。尚、本明細書において前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向とは、運転席に着座した乗員を基準として定義される。
図1および図2に示すように、CFRP(カーボン繊維強化樹脂)を主たる材料とする自動車の車体フレームは、車体フロア11と、車体フロア11の左右両側部に沿って前後方向に延びる左右一対のサイドシル12,12と、左右のサイドシル12,12の前端から前上方に起立する左右一対のフロントピラーロア13,13と、左右のサイドシル12,12の後端から後上方に起立する左右一対のリヤピラー14,14と、左右のサイドシル12,12の前後方向中間部から上方に起立する左右一対のセンターピラー15,15と、左右のフロントピラーロア13,13の上端から左右のセンターピラー15,15の上端を経由して左右のリヤピラー14,14の上端に延びるアルミニウム合金のパイプ材よりなる左右一対のルーフサイドレール16,16とを備える。サイドシル12、フロントピラーロア13およびリヤピラー14は一体に形成され、側部部材27を構成する(図8(A)参照)。
左右のルーフサイドレール16,16がフロントルーフアーチ28とミドルルーフアーチ29とで接続される。左右のセンターピラー15,15の上端とミドルルーフアーチ29の車幅方向両端とが一体に連続し、正面視で逆U字状のロールバー24を構成する。そして一体化された左右のルーフサイドレール16,16、ロールバー24およびフロントルーフアーチ28は上部骨格73(図9(F)参照)を構成する。また上部骨格73と左右一対の側部部材27,27とを結合したものは、車体上部サブコンポーネント75(図8(C)参照)を構成する。
車体フロア11の前端と左右のフロントピラーロア13,13の前面とに平板状のダッシュパネルロア17が接合され、車体フロア11の後端と左右のリヤピラー14,14の後面とに平板状の後部隔壁18が接合される。一体化された車体フロア11、ダッシュパネルロア17、後部隔壁18および左右の側部部材27,27は下部骨格74(図9(F)参照)を構成する。車体フロア11の前端に左右一対のアルミニウム合金の鋳物製の取付台座20,20が固定され、取付台座20,20の前端に左右一対のアルミニウム合金の鋳物製のフロントサイドフレーム21,21の後端が固定される。
車体フロア11の下壁の後端から左右一対のリヤサイドフレーム22,22が後方に延びており、リヤピラー14,14およびリヤサイドフレーム22,22が左右一対のリヤホイールハウスインナー23,23で接合される。
上部骨格73および下部骨格74は、以下のようにして着脱自在に結合される。
図2および図4に示すように、センターピラー15の下端にアルムニウム合金の鋳物製の上部内側金属ジョイント51および上部外側金属ジョイント52が接着されるとともに、車体フロア11の車幅方向外端にアルムニウム合金の鋳物製の下部金属ジョイント53が接着されており、上部外側金属ジョイント52および下部金属ジョイント53がサイドシル12を上下方向に挟むようにボルト54…およびナット55…で締結される。従って、ボルト54…およびナット55…を緩めることで、下部骨格74のサイドシル12に対して上部骨格73のセンターピラー15を分離することができる。
図2および図5に示すように、ルーフサイドレール16の前端にアルムニウム合金の鋳物製の前部金属ジョイント62が溶接されており、この前部金属ジョイント62は、ダッシュパネルロア17の前面から前方に延びるアッパーメンバ63の上面に設けたアルムニウム合金の鋳物製の金属ジョイント64にボルト65で締結されるとともに、フロントピラーロア13の上面に固定したアルムニウム合金の鋳物製の金属ジョイント66にボルト67,67で締結される。従って、ボルト65およびボルト67,67を緩めることで、下部骨格74のフロントピラーロア13に対して上部骨格73のルーフサイドレール16の前端を分離することができる。
図2および図6に示すように、ルーフサイドレール16の後端にアルムニウム合金の鋳物製の後部金属ジョイント68が溶接されており、この後部金属ジョイント68は、リヤピラー14の上端の後方への延長部14aの上面にボルト69で締結されるとともに、延長部14aの後端に接着した金属ジョイント49の上面にボルト70で締結される。従って、ボルト69,70を緩めることで、下部骨格74のリヤピラー14に対して上部骨格73のルーフサイドレール16の後部を分離することができる。
以上のように、上部骨格73は、センターピラー15,15の下端、ルーフサイドレール16,16の前端およびルーフサイドレール16,16の後端において、下部骨格74に着脱自在に結合される。
図7に示すように、車体フロア11は、車室外面(下面)を構成するアウタースキン25と、車室内面(上面)を構成するインナースキン26と、それらの外周部でエプトシーラー等のシール部材47を介して結合して中空に形成されるもので、アウタースキン25およびインナースキン26は複数枚の繊維強化樹脂シートを積層して構成される。繊維強化樹脂シートは一方向に引き揃えられたカーボン連続繊維を樹脂で固めたもので、複数枚の繊維強化樹脂シートをカーボン連続繊維の配向方向を相互に異ならせた状態で積層することで、擬似的な等方性が付与される。
インナースキン26の車幅方向中央部に前後方向に延びる切欠き26aが形成されるとともに、アウタースキン25の車幅方向中央部に前後方向に延びる上方隆起部25aが形成されており、アウタースキン25の上方隆起部25aがインナースキン26の切欠き26aを貫通して上方に突出すること、車体フロア11のフロアトンネル部11aが形成される(図1参照)。
図2から明らかなように、上部骨格73および下部骨格74を結合した基本骨格には、サイドシル12、フロントピラーロア13、ルーフサイドレール16およびセンターピラー15により前部ドア開口部30が区画されるとともに、サイドシル12、リヤピラー14、ルーフサイドレール16およびセンターピラー15により後部ドア開口部31が区画され、前部ドア開口部30および後部ドア開口部31に沿うようにエプトシーラー等のシール部材48を介してサイドアウターパネル32が接合される。
前部ドア開口部30および後部ドア開口部31を取り囲む閉じたシール部材48を介して基本骨格に接合されたサイドアウターパネル32は、サイドシル12に沿う4カ所と、ルーフサイドレール16に沿う3カ所とで基本骨格にボルト37…およびナット38…で締結される(図3参照)。
図3に示すように、基本骨格に固定されたサイドアウターパネル32の車幅方向外面に、予め塗装が施された塗装済み外板であるサイドシルガーニッシュ33、ルーフサイドモール34およびリヤフェンダー35が取り付けられる。このとき、サイドシルガーニッシュ33は、基本骨格にサイドアウターパネル32の下部を締結する4本のボルト37…および4個のナット38…で共締めされる。
次に、図8および図9に基づいて、車体の製造工程を時系列に沿って説明する。
図8(A)に示すように、製造ラインにおいて、左右一対のルーフサイドレール16,16、ロールバー24およびフロントルーフアーチ28を一体に結合して上部骨格73を組み立て、この上部骨格73に左右一対の側部部材27,27を結合して車体上部サブコンポーネント75を組み立てる。このとき、上部骨格73は、ルーフサイドレール16,16の前端の前部金属ジョイント62,62と、ロールバー24の左右下端の上部内側金属ジョイント51,51、上部外側金属ジョイント52,52および下部金属ジョイント53,53と、ルーフサイドレール16,16の後端の後部金属ジョイント68,68とを介して側部部材27,27にボルト結合される(図2参照)。
また図8(B)に示すように、製造ラインにおいて、車体フロア11、ダッシュパネルロア17および後部隔壁18、左右一対のリヤホイールハウスインナー23,23を結合することで、下部骨格74から左右一対の側部部材27,27を除いた部分を組み立てる。続いて、図8(C)に示すように、組立ラインにおいて、下部骨格74から左右一対の側部部材27,27を除いた部分の車体フロア11の車幅方向両側縁に、車体上部サブコンポーネント75の左右一対の側部部材27,27の下面を接着により結合する。
続いて、図8(D)に示すように、組立ラインにおいてダッシュパネルロア17の上端にダッシュパネルアッパー39を取り付け、後部隔壁18の後面に左右一対のクラッシュレール40,40と、左右一対のクラッシュレール40,40の後端間を車幅方向に接続するリヤバンパービーム41と、リヤバンパービーム41の車幅方向両端を左右一対のリヤピラー14,14の上端に接続する左右一対の姿勢規制部材42,42とを一体化したリヤエンドサブコンポーネント43を結合する。そしてリヤエンドサブコンポーネント43に後部荷室フロアパネル44、リヤパネル45および左右一対のリヤサイドパネル46,46を図示せぬシール部材を介して取り付けることで、図8(E)に示すように、リヤエンドサブコンポーネント43の内部に後部荷室(トランクルーム)を有する基本骨格が構成される。
次に、図9(F)に示すように、ボルト結合された上部骨格73および下部骨格74を分離した状態で、上部骨格73にルーフパネル36を取り付け、また下部骨格74に左右一対のフロントサイドフレーム21,21、左右一対のダンパーハウジング77,77およびフロントバルクヘッド78よりなるエンジンルームサブコンポーネント79を結合する。
続いて図9(G)に示すように、部品を組み付け終えた上部骨格73および下部骨格74を再度結合した後に、車体側面に左右一対のサイドアウターパネル32,32を結合する。そして図9(H)に示すように、サイドアウターパネル32,32を覆うように、塗装外板である左右一対のサイドシルガーニッシュ33,33、左右一対のルーフサイドレールモール34,34および左右一対のリヤフェンダー35,35を取り付ける。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
車体の製造工程では、予め上部骨格73に側部部材27,27をボルト結合した車体上部サブコンポーネント75と、側部部材27,27を除く下部骨格74とを別個に製造し、車体上部サブコンポーネント75の側部部材27,27を、側部部材27,27を除く下部骨格74の車体フロア11の車幅方向両側部に接着する(図8(C)参照)。このとき、CFRP製の側部部材27,27およびCFRP製の車体フロア11は金属部材に比べて部品の寸法精度が低く、しかも熱膨張や熱収縮による変形量が大きいが、両者の接合は単なる接着であるために厳密な寸法精度は要求されない。
その後にルーフサイドレール16,16の前端、センターピラー15,15の下端およびルーフサイドレール16,16の後端の前部金属ジョイント62、上部内側金属ジョイント51、上部外側金属ジョイント52、下部金属ジョイント53および後部金属ジョイント68のボルト結合を外して上部骨格73および下部骨格74を分離し、上部骨格73にルーフパネル36等の部品を組み付けるとともに、下部骨格74にエンジンルームサブコンポーネント79等の部品を組み付ける作業を行うが(図9(F)参照)、この作業を上部骨格73および下部骨格74を分離した状態で行うことで、作業空間を確保して作業性を高めることができる。
その後に上部骨格73および下部骨格74を前部金属ジョイント62、上部内側金属ジョイント51、上部外側金属ジョイント52、下部金属ジョイント53および後部金属ジョイント68において再度ボルト結合するとき、ボルト孔どうしの位置精度が低いと作業性が著しく低下する問題があるが、図8(C)の工程で上部骨格73にボルト結合した側部部材27,27を車体フロア11に接着するときにボルト孔どうしが自動的に位置決めされて位置精度が確保されるため、再度ボルト結合するときの作業性が向上する。
また車体上部サブコンポーネント75の側部部材27,27を、側部部材27,27を除く下部骨格74の車体フロア11の車幅方向両側部に接着した後に、車体フロア11および側部部材27,27にリヤエンドサブコンポーネント43を取り付け、リヤエンドサブコンポーネント43に後部荷室フロアパネル44およびリヤサイドパネル46,46をシール部材を介して取り付けることで後部荷室を構成するので(図8(D参照)、その後の組立ラインで後部荷室のシールを考慮することなく後部荷室の外側にリヤフェンダー35,35を取り付けることが可能になって作業性が向上する。
また再度ボルト結合した上部骨格73および下部骨格74の前部ドア開口部30および後部ドア開口部31を囲むようにシール部材47を介してサイドアウターパネル32を取り付け(図9(G)参照)、前部ドア開口部30および後部ドア開口部31に取り付けられるドアの外周から露出するサイドアウターパネル32を覆うようにサイドシルガーニッシュ33、ルーフサイドレールモール34、リヤフェンダー35等の塗装外板を取り付けるので(図9(H)参照)、組立ラインでシール作業を伴わずに塗装外板を取り付けることが可能になって作業性が向上する。
また下部骨格74から上部骨格73を分離した状態、即ち車体フロア11に側部部材27,27が接着されてダッシュパネルロア17の強度が増した状態で、そのダッシュパネルロア17にエンジンルームサブコンポーネント79を結合するので(図9(F)参照)、エンジンルームサブコンポーネント79の支持剛性が高められるだけでなく、組み立てラインに取り付け作業を集約して生産性を高めることができる。
また下部骨格74は、連続繊維を一方向に配向したCFRPシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与された車体フロア11に、ダッシュパネルロア17、後部隔壁18、左右一対のリヤホイールハウスインナー23,23および側面視でU字状を成す左右一対の側部部材27,27を接着してバスタブ状に形成されるので、車体フロア11を略平坦な形状にしてCFRPシートの層間剥離を防止し、下部骨格74の強度および剛性を高めることができる。
このとき、車体フロア11は、連続繊維を一方向に配向したシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与されたアウタースキン25およびインナースキン26を有する中空構造であり、車幅方向中央においてアウタースキン25に設けた上方隆起部25aをインナースキン26に設けた切欠き26aに嵌合してフロアトンネル部11aが形成されるので(図7参照)、インナースキン26の切欠き26aにより材料および重量を節減できるだけでなく、アウタースキン25およびインナースキン26の接着が不完全であっても、アウタースキン25は切欠きを持たないため、路面側から車室内への雨水の浸入を確実に阻止することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではセンターピラー15をサイドシル12に結合する金属ジョイントを上部内側金属ジョイント51、上部外側金属ジョイント52および下部金属ジョイント53に3分割しているが、その金属ジョイントの分割の仕方や構造は任意である。
11 車体フロア
11a フロアトンネル部
12 サイドシル
17 ダッシュパネルロア(前壁)
18 後部隔壁(後壁)
23 リヤホイールハウスインナー
25 アウタースキン
25a 上方隆起部
26 インナースキン
26a 切欠き
27 側部部材
30 前部ドア開口部(ドア開口部)
31 後部ドア開口部(ドア開口部)
32 サイドアウターパネル
33 サイドシルガーニッシュ(塗装外板)
34 ルーフサイドレールモール(塗装外板)
35 リヤフェンダー(塗装外板)
43 リヤエンドサブコンポーネント
44 後部荷室フロアパネル
45 リヤパネル
48 シール部材
73 上部骨格
74 下部骨格
75 車体上部サブコンポーネント
79 エンジンルームサブコンポーネント

Claims (6)

  1. サイドシル(12)を含む側部部材(27)と車体フロア(11)とを有してCFRPでバスタブ状に形成された下部骨格(74)と、前記下部骨格(74)の前記側部部材(27)に結合される上部骨格(73)とを備える自動車車体の製造方法であって、
    製造ラインにて、前記上部骨格(73)および前記側部部材(27)をボルト結合して車体上部サブコンポーネント(75)を構成する第1工程と、前記製造ラインにて、前記車体上部サブコンポーネント(75)の前記側部部材(27)を前記車体フロア(11)に接着する第2工程と、組立ラインにて、前記ボルト結合を外して前記上部骨格(73)を分離する第3工程と、前記組立ラインにて、分離した前記上部骨格(73)と前記側部部材(27)を含む前記下部骨格(74)とにそれぞれ部品を組み付ける第4工程と、前記組立ラインにて、部品を組み付け終えた前記上部骨格(73)と前記側部部材(27)を含む前記下部骨格(74)とを再度ボルト結合する第5工程とを含むことを特徴とする自動車車体の製造方法。
  2. 前記下部骨格(74)は、連続繊維を一方向に配向したCFRPシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与された前記車体フロア(11)に、前壁(17)、後壁(18)、左右一対のリヤホイールハウスインナー(23)および側面視でU字状を成す左右一対の前記側部部材(27)を接着してバスタブ状に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動車車体の製造方法。
  3. 前記車体フロア(11)は、連続繊維を一方向に配向したシートを繊維配向方向を異ならせて複数層に積層することで疑似等方性を付与されたアウタースキン(25)およびインナースキン(26)を有する中空構造であり、車幅方向中央において前記アウタースキン(25)に設けた上方隆起部(25a)を前記インナースキン(26)に設けた切欠き(26a)に嵌合してフロアトンネル部(11a)が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の自動車車体の製造方法。
  4. 前記第2工程および前記第3工程の間で、前記車体フロア(11)および前記側部部材(27)にリヤエンドサブコンポーネント(43)を取り付け、前記リヤエンドサブコンポーネント(43)に後部荷室フロアパネル(44)およびリヤパネル(45)をシール部材を介して取り付けることで後部荷室を構成することを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動車車体の製造方法。
  5. 前記第5工程の後で、前記下部骨格(74)および前記上部骨格(73)のドア開口部(30,31)を囲むようにシール部材(48)を介してサイドアウターパネル(32)を取り付け、前記ドア開口部(30,31)に取り付けられるドアの外周から露出する前記サイドアウターパネル(32)を覆うように塗装外板(33,34,35)を取り付けることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の自動車車体の製造方法。
  6. 前記第3工程および前記第4工程の間で、前記前壁(17)にエンジンルームサブコンポーネント(79)を取り付けることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の自動車車体の製造方法。
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