JPH07241674A - 自動溶接方法および装置 - Google Patents

自動溶接方法および装置

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JPH07241674A
JPH07241674A JP3591094A JP3591094A JPH07241674A JP H07241674 A JPH07241674 A JP H07241674A JP 3591094 A JP3591094 A JP 3591094A JP 3591094 A JP3591094 A JP 3591094A JP H07241674 A JPH07241674 A JP H07241674A
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welding
groove
shape
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JP3591094A
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Shozo Hirano
野 正 三 平
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークの熱変形量に応じた溶接条件の自動修
正を行い、過不足のない溶接肉盛量を達成しうる自動溶
接方法および装置を提供すること。 【構成】 溶接前または溶接動作中の溶接ワーク(1
0)の開先断面形状を形状センサ(14,15)により
非接触で測定し、その測定データに基づいて溶接トーチ
制御装置(12)により溶接ワーク(10)の開先位置
および開先変形量をリアルタイムに検知し、その結果検
知された開先位置、開先断面形状および開先変形量に応
じて溶接条件の自動修正を行いながら自動溶接を進行さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接前または溶接中の
開先形状を検知して溶接熱変形等に対応して自動修正を
を行いながら溶接を行う自動溶接方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の自動溶接装置の典型的な構成例を
図17に示し、それを参照して従来の溶接方法および装
置について説明する。
【0003】図17の自動溶接装置は、溶接施工条件デ
ータを作成し蓄積する溶接データベース1と、このデー
タベース1から所望の制御データを格納し溶接の指示を
行う制御カード2および条件カード3と、これらのカー
ド2,3によって指示された条件で溶接制御を行う制御
装置4と、この制御装置4からの指令に基づいて溶接ワ
ーク10に対して溶接作業を行う溶接トーチ9を有する
溶接ヘッド5と、制御装置4からの指令に基づき溶接ヘ
ッド5を介して溶接トーチ9と溶接ワーク10との間に
溶接アークを発生させる溶接電源6と、溶接ワーク10
の溶接線WLを検知するセンサヘッド8を有する溶接線倣
いセンサ7とを備えている。
【0004】溶接データベース1には各種対象物、材質
および溶接種類毎の溶接シーケンス制御データおよび溶
接施工条件データが蓄積されており、その中からその都
度の溶接条件に適合した溶接シーケンス制御データおよ
び溶接施工条件の指示データをそれぞれ制御カード2お
よび条件カード3に格納する。制御カード2および条件
カード3を制御装置4に差し込むことにより、そのデー
タを制御装置4に取り込む。制御装置4は、制御カード
2および条件カード3から取り込んだ溶接シーケンス制
御データおよび溶接施工条件データにより、溶接ヘッド
5の位置制御および溶接電源6の出力制御を通して、溶
接アークの位置および出力を制御し自動溶接を実行す
る。この時の溶接ヘッド5の動作軌跡は溶接箇所を溶接
線倣いセンサ7で検知して予め記憶しておくか、溶接ヘ
ッド5に先行して記憶させ、その記憶データに基づき溶
接ヘッド5を再生動作させる。以上のようにして溶接ワ
ーク10の溶接線WLに沿った自動溶接を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の自動
溶接方法および装置では、単に溶接ワーク10の溶接線
WLのみを倣いセンサ7により検知し溶接線WLに追従する
自動溶接を行っているものである。そのため、溶接時の
ワーク熱変形により開先形状が変化すると、単に指示さ
れた条件に従って溶接工程を進行させたのでは、溶接肉
盛量に過不足を生じたりすることがある。この溶接肉盛
量などの状況は、従来、作業者が常時監視してその適否
を判断し、不適当と判断した場合は溶接作業を中断し、
条件の手動修正を行うことによって作業を再開するよう
にしていた。したがって、従来の溶接作業による場合、
溶接品質が一定しないのみならず、長い作業時間がかか
り、さらに作業者に過度の負担を強いるものであった。
【0006】そこで本発明は、ワークの熱変形量に応じ
た溶接条件の自動修正を行い、過不足のない溶接肉盛量
を達成しうる自動溶接方法および装置を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の自動溶接方法に
おいては、溶接前または溶接中の溶接ワークの開先断面
形状を非接触で測定し、その測定データに基づいて溶接
ワークの開先変形量をリアルタイムに検知し、その検知
された開先形状および開先変形量に応じて溶接条件の自
動修正を行いながら自動溶接を進行させるものとする。
【0008】本発明の自動溶接装置は、各種の溶接条件
を記憶しているデータベースと、溶接前または溶接中の
溶接ワークの開先断面形状を測定する非接触式形状セン
サと、この非接触式形状センサの測定データに基づいて
溶接ワークの開先位置、開先断面形状および開先変形量
をリアルタイムに検知し、その検知された開先位置、開
先断面形状および開先変形量に応じてデータベース記憶
されている溶接条件の自動修正を行いながら溶接トーチ
の位置制御および溶接電源制御を行う溶接トーチ制御装
置とを備えたものである。
【0009】
【作用】本発明の自動溶接方法および装置においては、
溶接前または溶接中の溶接ワークの開先断面形状を非接
触で測定し、その測定データに基づいて溶接ワークの開
先位置、開先断面形状および開先変形量をリアルタイム
に検知し、その検知された開先位置、開先形状および開
先変形量に応じてデータベース記憶されている溶接条件
の自動修正を行いながら溶接トーチの位置制御および溶
接電源制御を行うものとする。そうすることにより、仮
に溶接時のワーク熱変形により開先形状が変化しても、
常に過不足のない溶接肉盛量を達成し、溶接品質の一定
した自動溶接を、作業者に過度の負担を強いることなく
迅速に遂行することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、本発明の自動溶接装置において、図17に
示す従来装置におけるものと同一ないし対応する部品な
いし部分には同一符号を付し、それらの個々の説明は省
略する。
【0011】図2は本発明による自動溶接装置の一実施
例を示すものである。この自動溶接装置においては、図
17における制御装置4、溶接線倣いセンサ7およびセ
ンサヘッド8が省略されており、その代わり、溶接ヘッ
ド5および溶接電源6の制御を行う溶接トーチ制御装置
12、溶接ワーク10の開先形状を測定するためのセン
サヘッド16を有する非接触式距離センサ15、この距
離センサ15のスキャン動作を行うスキャン機構部1
3、および開先形状計測制御を行うセンシング制御装置
14が設けられている。距離センサ15は平面位置(x
−y座標位置)として特定可能なスキャン位置における
ワーク10までの距離(z方向位置)を測定するもので
ある。外部記憶素子として用意される制御カード2およ
び条件カード3からなる指示カードは、溶接データベー
ス1と溶接トーチ制御装置12との間のデータ授受のた
めに使用される。
【0012】溶接データベース1はパソコン(パーソナ
ルコンピュータ)11を含み、そこには溶接に関する種
々のデータ、例えば共通データ、材料別のデータ、構造
物のデータ、継手別のデータ、製品別のデータ、規格別
のデータ、施工別のデータ、資格別のデータ等、目的別
の技術データおよび技量データがカードの形で格納され
るとともに、溶接対象物および溶接ヘッド等の仕様に応
じてこれらのデータの中からその都度適切なものを制御
カード2および条件カード3に書き込んだり、溶接作業
の完了時にこれらのカードの内容を読み出して格納され
たデータに対する修正および加工ができるようになって
いる。
【0013】次に図2の自動溶接装置の全体的かつ概略
的な動作について図3を参照しながら説明する。図3は
溶接トーチとセンサの位置関係を示す図である。図3に
示すように、溶接トーチ9とセンサヘッド16とは進行
方向に遅れ距離Ld分だけ離して配置されている。溶接
ワーク10が矢印Pで示す開先長手方向に走行し、セン
サヘッド16が先に検知動作を行い、遅れ距離Ldだけ
遅れて溶接トーチ9が検知点に到達するように動作す
る。
【0014】図4はセンサのスキャン動作および測定デ
ータを示す図、図5は自動溶接運転の処理内容を示すフ
ローチャートである。以下、図4および図5を参照し
て、図2の自動溶接装置によって実行される自動溶接運
転について説明する。
【0015】制御カード2から制御データが、また条件
カード3から溶接条件データがそれぞれ溶接トーチ制御
装置12に読み込まれ、自動または手動で運転開始信号
が入力されることにより自動溶接運転が開始される。す
なわち、溶接トーチ制御装置12からセンシング制御装
置14へ開先形状計測開始信号が送出され(ステップ3
0)、さらにセンシング制御装置14からスキャン機構
部13を介して距離センサ15による距離計測のための
スキャン動作が開始される(ステップ31)。かくして
距離センサ15による距離計測が開始され、その計測出
力がセンシング制御装置14へと送出される。センシン
グ制御装置14は、距離センサ15が取り付けられたス
キャン機構部13を、溶接ワーク10の開先幅より広い
範囲を計測できるスキャン幅Ws(図4参照)で予め設
定された一定のスキャン速度でセンサヘッド16を開先
幅方向にスキャン動作させる。距離センサ15はスキャ
ン動作の開始と同時に溶接ワーク10との間の距離を計
測し、スキャン動作終了まで数msec(ミリ秒)毎にセン
シング制御装置14で、開先幅方向に連続した開先断面
形状として計測データDi (図4参照)を出力する(ス
テップ32)。この時、溶接ワーク10は開先長手方向
Pに設定された溶接速度で進行する。この形状計測ステ
ップにおいて、溶接ワーク10の開先長手方向の予め設
定された間隔毎に開先断面形状計測が行われる。この計
測データをセンシング制御装置14でデータ処理し(ス
テップ33)、開先位置、開先断面形状および開先変形
量を検知し、その検知データを溶接トーチ制御装置12
に計測が行われる毎に順次転送する。
【0016】図1は、ステップ33において行われるデ
ータ処理の詳細を示すフローチャート、図6および図7
は、データ処理内容を説明するための説明図である。
【0017】図1に示すように、計測データDiはノイ
ズ成分を低減させるためにまず平均化処理され(ステッ
プ331)、さらに開先の角部を検知するために、平均
化処理がなされたデータに対しサンプリングデータ毎に
前後の複数データ間の傾きの差データDkが計算される
(ステップ332)。この傾き差データを予め設定され
たしきい値により横断方向に見たときの直線部(C1,
C2,C3,C4)と変化部(H1,H2,H3)とに
分割し、開先の傾き、長さ、最大値を計算する(ステッ
プ333)。このうちの変化部の中で前後の直線部の傾
きに差がある部分が開先形状の角部にあたるので、その
部分を検知する(ステップ334)。これらの角部のう
ちスキャン範囲の両端に最も近い変化部の最大データの
ポイントを開先端部(開先左端部P1、右端部P2)と
して検知し、それ以外の部分を開先内の角部、すなわ
ち、開先突き合わせ部P3または肉盛境界部P4,P5
として検知する。
【0018】次に、開先端部P1,P2間の距離を開先
幅W1とし、肉盛境界部P4,P5間の距離を積層幅W
2とし、また開先端部と開先内最深部との間の深さを開
先深さT1,T2とし(ステップ335)、さらに開先
端部P1,P2と肉盛境界部P4,P5とを結んだ線間
の角度を開先角度θとし、開先内の非溶接部分の横断面
積を開先断面積Sとして計算する(ステップ336)。
その処理データの中の溶接トーチ狙い位置を溶接トーチ
動作軌跡として検知し(ステップ337)、開先熱変形
量検知を行って(ステップ338)、計測データ処理を
終了する。処理済データは転送処理(図5:ステップ3
4)をして、溶接トーチ狙い位置を記憶し(ステップ3
5)、溶接トーチ再生位置を出力すると共に(ステップ
36)、溶接アーク指示データを出力して(ステップ3
7)、開先長手位置の溶接トーチ9が移動した時にその
記憶データを再生するように溶接ヘッド9の上下・左右
の方向の動作制御を行う。このようにして、溶接線に沿
った溶接トーチ位置決めを行い、また条件カード3の指
示データに従い溶接トーチ制御装置12は溶接電源6へ
溶接アーク指示データを出力し溶接を実行する。開先積
層形状チェックを行い(ステップ38。図9参照)、ま
た開先熱変形チェックを行いながら(ステップ39。図
11参照)溶接作業を進行させる。以上のステップ32
〜39を全パス溶接の終了まで繰り返す(ステップ4
0)。
【0019】図8および図9は開先積層形状チェックの
説明図および処理のフローチャートを示すものである。
予め設定された積層条件データおよび測定データに基づ
いて、既に行われた溶接ビード部分の設定断面積B0お
よび測定断面積B1(図8:ハッチング部分)を計算し
(図9:ステップ381)、両断面積B0,B1を比較
する(ステップ382)。両者の値が異なり、かつ、そ
の偏差が予め設定されたしきい値を超える場合はアラー
ム信号を出力し(ステップ384)、溶接運転を一時停
止させる(ステップ385)。偏差がしきい値以下の場
合は、偏差対応条件データを条件カード3から読み込み
(ステップ386)、次パス以降の条件を偏差に応じた
条件データに修正して(ステップ387)積層形状チェ
ックを終了する。
【0020】図10および図11は開先熱変形チェック
の説明図および処理のフローチャートを示すものであ
る。開先熱変形チェック処理も開先積層形状チェック処
理と同様であり、まず、予め指令された設定開先幅W1
(図10破線参照)と測定開先幅W1′(同図実線参
照)とのチェックすなわち開先幅チェックを行い(ステ
ップ391)、両者を比較し、両者の差すなわち変形量
が予め設定されたしきい値を超えるか否かをチェックす
る(ステップ392)。変形量がしきい値を超える場合
はアラーム信号を出力し(ステップ393)自動溶接運
転を一時停止させて(ステップ394)から開先角度変
形量のチェック(ステップ397)を行う。変形量がし
きい値以下の場合は、開先変形対応条件データを条件カ
ード3から読み込み(ステップ395)、次パス以降の
条件を変形量に応じた条件データに修正して(ステップ
396)から開先角度変形量チェックを行う(ステップ
397)。
【0021】この開先角度変形量チェックの後、設定開
先角度θおよび測定開先角度θ′(図10参照)を比較
して(ステップ398)上述の開先幅変形量チェック処
理と同様の処理を行う。すなわち開先角度変形量がしき
い値を超える場合はアラーム信号を出力して(ステップ
399)自動溶接運転を一時停止させる(ステップ40
0)。変形量がしきい値以下の場合は、開先変形対応条
件データを条件カード3から読み込み(ステップ40
1)、次パス以降の条件を変形量に応じた条件データに
修正して(ステップ402)一連の熱変形チェックを終
了する。
【0022】以上のようにして、溶接前および溶接中の
開先位置、開先断面形状および開先変形量を検知し、溶
接トーチの位置制御、および変形量に応じた溶接条件の
自動修正を行いながら溶接作業を進めることにより、設
定条件通りに積層できない場合および溶接熱変形が生じ
た場合であっても、それらに応じて溶接条件を修正しな
がら常に最適の溶接を行い、高品質の自動多層盛り溶接
結果を得ることができる。
【0023】図12は図2の溶接装置に対する変形実施
例を示すものである。この実施例においては、図2にお
ける溶接トーチ制御装置12およびセンシング制御装置
14の代わりに自動溶接制御装置17が設けられてお
り、他は図1の実施例と変わりがない。つまり、自動溶
接制御装置17は溶接トーチ制御装置12およびセンシ
ング制御装置14の両機能を兼ね備えたものであって、
実質的に図2の装置と同様の制御動作を行う。したがっ
て、この実施例によっても図2の装置と同様に高品質の
自動多層盛り溶接を行うことができる。
【0024】図13は本発明の自動溶接装置のさらに異
なる実施例を示すものである。この溶接装置は図2の溶
接装置に対し、測定データ表示・記録装置18を付加的
に設けたものである。測定データ表示・記録装置18は
センシング制御装置14によって得られた測定データを
表示・記録すると共に溶接データベース1にそれらのデ
ータを転送する。この実施例も開先断面形状計測を行い
つつ自動溶接を行うことは図2の実施例と同様である。
センシング制御装置14で得られたデータは、溶接トー
チ制御装置12に処理データを計測が行われる毎に順次
転送されると共に、測定データ表示・記録装置18にも
順次転送される。測定データ表示・記録装置18はセン
シング制御装置14から転送されてきたデータを画面表
示し、さらに、溶接ワーク毎の溶接施工記録データとし
て記憶する。この溶接施工記録データは、必要に応じて
溶接データベース1にフィードバックされて溶接データ
ベース1の構築に使用される。この実施例によれば、溶
接施工状況を自動的に表示し記録して溶接施工の品質管
理を容易に行うことができる。
【0025】図14は本発明のさらに異なる実施例を示
すものである。この実施例は、図2に示す実施例の装置
に対し、溶接トーチ9の後方の開先形状を計測するため
にセンサヘッド21を有する第2の非接触式距離センサ
20を付加的に設けるとともに、このセンサ20のスキ
ャン動作を行う第2のスキャン機構部19を付加したも
のである。
【0026】図15は溶接トーチ9とセンサヘッド1
6,21の配置位置関係を示し、図16は、溶接前およ
び溶接後の開先断面形状を説明するために示したもので
ある。第1のセンサヘッド16を通して距離センサ15
により溶接前の開先断面形状aを、第2のセンサヘッド
21を通して距離センサ20により溶接後の開先断面形
状bを、それぞれ図2の実施例の場合と同様に計測し、
センシング制御装置14によりデータ処理を行って開先
断面形状を検知する。
【0027】この実施例においては、溶接トーチ9の位
置制御を行うための溶接線検知には距離センサ15によ
って検知した溶接前の開先断面形状aの検知データを利
用する。溶接後の開先断面形状bの検知データから、現
在溶接している溶接パスのパスビード断面積Bp(図1
6参照)を演算し、それを予め設定されているパスビー
ド断面積と比較し、両者が異なる場合に、現在出力中の
溶接条件をリアルタイムに自動修正する。この実施例に
よれば、溶接点前後の開先断面形状を測定することによ
り、設定条件通りのビード断面積になるように自動修正
しながら最適の溶接を行うことができる。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
溶接前および溶接中の開先位置、開先断面形状および開
先変形量を検知し、溶接トーチの位置制御、および変形
量に応じた溶接条件の自動修正を行うことにより、溶接
熱変形が生じた場合であっても過不足のない高精度かつ
高品質の自動多層盛り溶接を、作業者に過度の負担を強
いることなく迅速に遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る計測データ処理の詳細
を示すフローチャート。
【図2】本発明の一実施例による自動溶接装置を示すブ
ロック図。
【図3】図2の装置における溶接トーチとセンサヘッド
の位置関係を示す図。
【図4】センサヘッドのスキャン動作と計測データとの
関係を示す図。
【図5】本発明にの一実施例に係る自動溶接運転を示す
フローチャート。
【図6】データ処理の内容を説明するための説明図。
【図7】データ処理と諸変量との関係を説明するための
説明図。
【図8】開先積層形状チェックの説明図。
【図9】図5における積層形状チェック処理の詳細を示
すフローチャート。
【図10】開先熱変形チェック処理の説明図。
【図11】図5における開先熱変形チェック処理の詳細
を示すフローチャート。
【図12】本発明による自動溶接装置の変形例を示すブ
ロック図。
【図13】本発明の他の実施例による自動溶接装置を示
すブロック図。
【図14】本発明のさらに他の実施例による自動溶接装
置を示すブロック図。
【図15】図14の実施例における溶接トーチとセンサ
の位置関係を示す図。
【図16】図14の実施例における溶接前後の開先断面
形状を示す図。
【図17】従来の自動溶接装置を示すブロック図。
【符号の説明】
1 溶接データベース 2 制御カード 3 条件カード 5 溶接ヘッド 6 溶接電源 9 溶接トーチ 10 溶接ワーク 11 パーソナルコンピュータ 12 溶接トーチ制御装置 13,19 スキャン機構部 14 センシング制御装置 15,20 非接触式距離センサ 16,21 センサヘッド 18 測定データ表示・記録装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接前または溶接中の溶接ワークの開先断
    面形状を非接触で測定し、その測定データに基づいて溶
    接ワークの開先変形量をリアルタイムに検知し、その検
    知された開先形状および開先変形量に応じて溶接条件の
    自動修正を行いながら自動溶接を進行させる自動溶接方
    法。
  2. 【請求項2】開先形状の測定データに対しノイズを除去
    する平均化処理、変化点を検知する前後の傾き偏差検知
    処理、並びに開先端位置および開先内肉盛境界位置を検
    知する開先断面の多角形形状の角部検知処理を行うこと
    により溶接ワークの開先形状および開先変形量を検知す
    る請求項1に記載の自動溶接方法。
  3. 【請求項3】各種の溶接条件を記憶しているデータベー
    スと、溶接前または溶接中の溶接ワークの開先形状を測
    定する非接触式形状センサと、この非接触式形状センサ
    の測定データに基づいて溶接ワークの開先位置、開先断
    面形状および開先変形量をリアルタイムに検知し、その
    検知された開先位置、開先断面形状および開先変形量に
    応じて前記データベース記憶されている溶接条件の自動
    修正を行いながら溶接トーチの位置制御および溶接電源
    制御を行う溶接トーチ制御装置とを備えた自動溶接装
    置。
  4. 【請求項4】前記溶接トーチ制御装置は、前記非接触式
    形状センサによって得られた開先形状測定データに対し
    ノイズを除去する平均化処理、変化点を検知する前後の
    傾き偏差検知処理、並びに開先端位置および開先内肉盛
    境界位置を検知する開先断面の多角形形状の角部検知処
    理をリアルタイムに行うデータ処理手段を備えたもので
    ある請求項3に記載の自動溶接装置。
  5. 【請求項5】前記非接触式形状センサは距離センサとそ
    の距離センサをスキャン動作させるとともにその検知出
    力に基づいて開先断面形状を検知するセンシング制御手
    段とからなっている請求項3または4に記載の自動溶接
    装置。
  6. 【請求項6】前記溶接トーチ制御装置と前記センシング
    制御手段とが一体の自動溶接制御装置として構成されて
    いる請求項5に記載の自動溶接装置。
  7. 【請求項7】前記非接触式形状センサによって得られた
    測定データを表示し記録するための測定データ表示・記
    録手段をさらに備えた請求項3ないし6のいずれかに記
    載の自動溶接装置。
  8. 【請求項8】溶接ワークの溶接後の開先形状を測定する
    第2の非接触式形状センサをさらに備え、前記溶接トー
    チ制御装置は前記第2の非接触式形状センサの測定結果
    に基づき現在進行中の溶接条件をリアルタイムに修正す
    るものである請求項3ないし7のいずれかに記載の自動
    溶接装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003200263A (ja) * 2001-12-27 2003-07-15 Kobe Steel Ltd 溶接ロボットの自動運転方法
KR100826589B1 (ko) * 2006-12-05 2008-04-30 한국기초과학지원연구원 토카막 진공용기 용접변형 제어방법
CN104703741A (zh) * 2014-05-06 2015-06-10 唐山松下产业机器有限公司 焊接电源管理系统及其管理方法

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