JPH09103873A - 溶接装置 - Google Patents
溶接装置Info
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- JPH09103873A JPH09103873A JP26155095A JP26155095A JPH09103873A JP H09103873 A JPH09103873 A JP H09103873A JP 26155095 A JP26155095 A JP 26155095A JP 26155095 A JP26155095 A JP 26155095A JP H09103873 A JPH09103873 A JP H09103873A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接位置および溶接条件をリアルタイムかつ
精度よく自動制御する。 【解決手段】 溶接トーチ3の進行方向の前方および後
方にレーザ変位センサ1,2を配設した溶接装置であ
り、まず溶接対象領域内の溶接前の表面形状を形状デー
タ記憶装置11に格納する処理を行い、溶接トーチ3が
溶接開始位置に到達すると、形状データ記憶装置11に
格納されている溶接対象領域内の溶接前の表面形状に基
づいて溶接トーチ3の位置決めを行う処理を行い、レー
ザ変位センサ2が溶接開始位置に到達すると、溶接前の
表面形状に基づいて溶接トーチ3の位置決めを行うとと
もに、溶接前後の溶接断面積の差分を算出して次回溶接
時の溶接トーチ3の溶接条件を設定する処理を行い、レ
ーザ変位センサ1が溶接終了位置に到達すると溶接トー
チ3の位置決めおよび溶接条件の設定を行う処理を溶接
トーチ3が溶接終了位置に到達するまで行う。
精度よく自動制御する。 【解決手段】 溶接トーチ3の進行方向の前方および後
方にレーザ変位センサ1,2を配設した溶接装置であ
り、まず溶接対象領域内の溶接前の表面形状を形状デー
タ記憶装置11に格納する処理を行い、溶接トーチ3が
溶接開始位置に到達すると、形状データ記憶装置11に
格納されている溶接対象領域内の溶接前の表面形状に基
づいて溶接トーチ3の位置決めを行う処理を行い、レー
ザ変位センサ2が溶接開始位置に到達すると、溶接前の
表面形状に基づいて溶接トーチ3の位置決めを行うとと
もに、溶接前後の溶接断面積の差分を算出して次回溶接
時の溶接トーチ3の溶接条件を設定する処理を行い、レ
ーザ変位センサ1が溶接終了位置に到達すると溶接トー
チ3の位置決めおよび溶接条件の設定を行う処理を溶接
トーチ3が溶接終了位置に到達するまで行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開先内やすみ肉部
などの溶接対象領域内で溶接トーチを移動させながら溶
接を行う溶接装置に関する。
などの溶接対象領域内で溶接トーチを移動させながら溶
接を行う溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】開先内やすみ肉部などの溶接対象領域を
溶接トーチを用いて溶接する場合、レーザ変位センサを
用いる方式と視覚センサを用いる方式が従来から各種提
案されている。レーザ変位センサを用いる方式では、レ
ーザ変位センサから溶接対象領域内にレーザを照射し、
その反射光により被溶接物表面の形状情報を検出し、そ
の情報に基づいて溶接トーチの位置検出および位置制御
を行う(例えば、特開平3-52774号公報、特開平3-19327
0号公報)。一方、視覚センサを用いる方式では、視覚
センサにより得られる視覚情報を画像処理して溶接トー
チの位置等を検出し、その検出結果に基づいて溶接トー
チの位置制御等を行う。また、レーザ変位センサと視覚
センサの双方を用い、両センサの長所を生かして溶接ト
ーチの位置制御を行う装置も提案されている(例えば、
特開平3-47680号公報)。
溶接トーチを用いて溶接する場合、レーザ変位センサを
用いる方式と視覚センサを用いる方式が従来から各種提
案されている。レーザ変位センサを用いる方式では、レ
ーザ変位センサから溶接対象領域内にレーザを照射し、
その反射光により被溶接物表面の形状情報を検出し、そ
の情報に基づいて溶接トーチの位置検出および位置制御
を行う(例えば、特開平3-52774号公報、特開平3-19327
0号公報)。一方、視覚センサを用いる方式では、視覚
センサにより得られる視覚情報を画像処理して溶接トー
チの位置等を検出し、その検出結果に基づいて溶接トー
チの位置制御等を行う。また、レーザ変位センサと視覚
センサの双方を用い、両センサの長所を生かして溶接ト
ーチの位置制御を行う装置も提案されている(例えば、
特開平3-47680号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置は溶接トーチの位置をリアルタイムに制御できるも
のの、溶接ビード形成直後のビード形状を検出する手段
を備えておらず、形成されたビード形状に基づいて溶接
トーチの溶接条件をリアルタイムに変更制御することは
できなかった。このため、溶接トーチの溶接条件が適切
か否かは溶接が終了するまでわからず、溶け込み不良や
抜け落ちなどの溶接不良が発生する可能性が大きく、溶
接ビードの品質を一定レベルに維持するのが難しかっ
た。
装置は溶接トーチの位置をリアルタイムに制御できるも
のの、溶接ビード形成直後のビード形状を検出する手段
を備えておらず、形成されたビード形状に基づいて溶接
トーチの溶接条件をリアルタイムに変更制御することは
できなかった。このため、溶接トーチの溶接条件が適切
か否かは溶接が終了するまでわからず、溶け込み不良や
抜け落ちなどの溶接不良が発生する可能性が大きく、溶
接ビードの品質を一定レベルに維持するのが難しかっ
た。
【0004】本発明の目的は、溶接トーチの溶接位置お
よび溶接条件をリアルタイムに、かつ精度よく自動制御
できる溶接装置を提供することにある。
よび溶接条件をリアルタイムに、かつ精度よく自動制御
できる溶接装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明の一実施の形態を示
す図1に対応づけて本発明を説明すると、本発明は、溶
接トーチ3を溶接対象領域内で移動させながら該溶接対
象領域内に溶接ビードを形成する溶接装置に適用され、
溶接トーチ3の進行方向前方に設けられ、溶接対象領域
内の形状情報を検出する第1の検出手段1と、溶接トー
チ3の進行方向後方に設けられ、溶接対象領域内の形状
情報を検出する第2の検出手段2と、第1の検出手段1
により検出された溶接対象領域内の形状情報に基づい
て、溶接トーチ3の位置決めを行う位置決め手段と、第
1および第2の検出手段1,2により検出された溶接対
象領域内の形状情報に基づいて、溶接トーチ3の溶接条
件を制御する溶接条件制御手段とを備えることにより、
上記目的は達成される。請求項1に記載の発明では、溶
接トーチ3の進行方向前方に設けた第1の検出手段1に
より溶接対象領域内の形状情報を検出して、溶接トーチ
3の位置決めを行う。また、溶接トーチ3の進行方向後
方に設けた第2の検出手段2と上述した第1の検出手段
1による検出結果に基づいて、例えば直前に溶接を行っ
たビード断面積を演算し、演算したビード断面積に基づ
いて溶接トーチ3の溶接条件を制御する。
す図1に対応づけて本発明を説明すると、本発明は、溶
接トーチ3を溶接対象領域内で移動させながら該溶接対
象領域内に溶接ビードを形成する溶接装置に適用され、
溶接トーチ3の進行方向前方に設けられ、溶接対象領域
内の形状情報を検出する第1の検出手段1と、溶接トー
チ3の進行方向後方に設けられ、溶接対象領域内の形状
情報を検出する第2の検出手段2と、第1の検出手段1
により検出された溶接対象領域内の形状情報に基づい
て、溶接トーチ3の位置決めを行う位置決め手段と、第
1および第2の検出手段1,2により検出された溶接対
象領域内の形状情報に基づいて、溶接トーチ3の溶接条
件を制御する溶接条件制御手段とを備えることにより、
上記目的は達成される。請求項1に記載の発明では、溶
接トーチ3の進行方向前方に設けた第1の検出手段1に
より溶接対象領域内の形状情報を検出して、溶接トーチ
3の位置決めを行う。また、溶接トーチ3の進行方向後
方に設けた第2の検出手段2と上述した第1の検出手段
1による検出結果に基づいて、例えば直前に溶接を行っ
たビード断面積を演算し、演算したビード断面積に基づ
いて溶接トーチ3の溶接条件を制御する。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の溶接装置において、第1の検出手段1により検出され
た溶接対象領域内の形状情報を逐次記憶する記憶手段1
1と、記憶手段11に記憶されている形状情報のうち、
溶接トーチ3の現在位置付近の形状情報を抽出する抽出
手段とを備え、抽出手段により抽出された形状情報に基
づいて溶接トーチ3の位置決めを行うように位置決め手
段を構成するものである。請求項2に記載の発明では、
溶接トーチ3の進行方向前方における溶接対象領域内の
形状情報を逐次記憶手段11に記憶しておき、記憶され
た形状情報に基づいて溶接トーチ3の現在位置付近の形
状情報を読み出して溶接トーチ3の位置決めを行う。
の溶接装置において、第1の検出手段1により検出され
た溶接対象領域内の形状情報を逐次記憶する記憶手段1
1と、記憶手段11に記憶されている形状情報のうち、
溶接トーチ3の現在位置付近の形状情報を抽出する抽出
手段とを備え、抽出手段により抽出された形状情報に基
づいて溶接トーチ3の位置決めを行うように位置決め手
段を構成するものである。請求項2に記載の発明では、
溶接トーチ3の進行方向前方における溶接対象領域内の
形状情報を逐次記憶手段11に記憶しておき、記憶され
た形状情報に基づいて溶接トーチ3の現在位置付近の形
状情報を読み出して溶接トーチ3の位置決めを行う。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の溶接装置において、抽出手段により抽出された形状情
報に基づいて、溶接対象領域内の表面形状が変化する形
状変曲点を検出する変曲点検出手段を備え、検出された
形状変曲点周辺に溶接を行うべく、溶接トーチ3の位置
決めを行うように位置決め手段を構成するものである。
請求項3に記載の発明では、溶接対象領域内の表面形状
が変化する形状変曲点を検出し、検出した形状変曲点周
辺に溶接を行うべく溶接トーチ3を位置決めする。これ
により、むらのない一様な溶接ビードが形成される。
の溶接装置において、抽出手段により抽出された形状情
報に基づいて、溶接対象領域内の表面形状が変化する形
状変曲点を検出する変曲点検出手段を備え、検出された
形状変曲点周辺に溶接を行うべく、溶接トーチ3の位置
決めを行うように位置決め手段を構成するものである。
請求項3に記載の発明では、溶接対象領域内の表面形状
が変化する形状変曲点を検出し、検出した形状変曲点周
辺に溶接を行うべく溶接トーチ3を位置決めする。これ
により、むらのない一様な溶接ビードが形成される。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3に記載の溶接装置において、第2の検出手段2により
検出された溶接対象領域内の所定方向における形状情報
と、記憶手段11に記憶されている所定方向における形
状情報とに基づいて、直前の溶接時の溶接ビード形状を
検出するビード形状検出手段とを備え、検出された溶接
ビード形状に基づいて次回溶接時の溶接トーチ3の溶接
条件を制御するように溶接条件制御手段を構成するもの
である。請求項4に記載の発明では、溶接対象領域内の
所定方向における形状情報、すなわち、溶接対象領域内
の断面形状を溶接前後で比較し、断面形状の差に基づい
て、直前に溶接を行った際の溶接ビード形状を検出す
る。そして、その溶接ビード形状に基づいて、均一な溶
接ビードが形成されるように溶接トーチ3の溶接条件を
制御する。
3に記載の溶接装置において、第2の検出手段2により
検出された溶接対象領域内の所定方向における形状情報
と、記憶手段11に記憶されている所定方向における形
状情報とに基づいて、直前の溶接時の溶接ビード形状を
検出するビード形状検出手段とを備え、検出された溶接
ビード形状に基づいて次回溶接時の溶接トーチ3の溶接
条件を制御するように溶接条件制御手段を構成するもの
である。請求項4に記載の発明では、溶接対象領域内の
所定方向における形状情報、すなわち、溶接対象領域内
の断面形状を溶接前後で比較し、断面形状の差に基づい
て、直前に溶接を行った際の溶接ビード形状を検出す
る。そして、その溶接ビード形状に基づいて、均一な溶
接ビードが形成されるように溶接トーチ3の溶接条件を
制御する。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項1〜3に
記載の溶接装置において、第2の検出手段2により検出
された最新の形状情報を記憶する溶接済情報記憶手段
と、溶接済情報記憶手段に記憶された形状情報に基づい
て、次回溶接時の溶接トーチ3の位置を予測するトーチ
位置予測手段とを備え、多パス多層盛り溶接を行う際
に、第1の検出手段1により検出された形状情報に基づ
いて1回目の溶接時の溶接トーチ3の位置決めを行い、
トーチ位置予測手段により予測された位置に基づいて2
回目以降の溶接時の溶接トーチ3の位置決めを行うよう
に位置決め手段を構成するものである。請求項5に記載
の発明では、直前に溶接を行った場所の形状情報を溶接
済情報記憶手段に記憶しておき、その記憶情報に基づい
て次に溶接トーチ3が溶接すべき場所の位置決めを行う
ようにし、溶接前の形状情報を記憶する手間を省く。
記載の溶接装置において、第2の検出手段2により検出
された最新の形状情報を記憶する溶接済情報記憶手段
と、溶接済情報記憶手段に記憶された形状情報に基づい
て、次回溶接時の溶接トーチ3の位置を予測するトーチ
位置予測手段とを備え、多パス多層盛り溶接を行う際
に、第1の検出手段1により検出された形状情報に基づ
いて1回目の溶接時の溶接トーチ3の位置決めを行い、
トーチ位置予測手段により予測された位置に基づいて2
回目以降の溶接時の溶接トーチ3の位置決めを行うよう
に位置決め手段を構成するものである。請求項5に記載
の発明では、直前に溶接を行った場所の形状情報を溶接
済情報記憶手段に記憶しておき、その記憶情報に基づい
て次に溶接トーチ3が溶接すべき場所の位置決めを行う
ようにし、溶接前の形状情報を記憶する手間を省く。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために本発明の一実施の形態の図を用いたが、これによ
り本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために本発明の一実施の形態の図を用いたが、これによ
り本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1〜6を用いて本発明の
一実施の形態を説明する。図1は、本発明による溶接装
置の一実施の形態の概略ブロック図である。図1の符号
1は溶接トーチ3の進行方向(図示のY軸の正方向)前
方に配設されるレーザ変位センサ、2は溶接トーチ3の
進行方向後方に配設されるレーザ変位センサであり、い
ずれのレーザ変位センサ1,2も溶接トーチ3に一体に
取り付けられている。溶接トーチ3は、被溶接物4上に
形成された開先面5の上方(図示のZ軸の正方向)に移
動可能に設置され、溶接トーチ3の先端部には溶接を行
うための溶接ワイヤ6が取り付けられている。レーザ変
位センサ1,2は、開先面5にレーザを照射し、その反
射光を検出することで開先面5の表面形状を検出する。
一実施の形態を説明する。図1は、本発明による溶接装
置の一実施の形態の概略ブロック図である。図1の符号
1は溶接トーチ3の進行方向(図示のY軸の正方向)前
方に配設されるレーザ変位センサ、2は溶接トーチ3の
進行方向後方に配設されるレーザ変位センサであり、い
ずれのレーザ変位センサ1,2も溶接トーチ3に一体に
取り付けられている。溶接トーチ3は、被溶接物4上に
形成された開先面5の上方(図示のZ軸の正方向)に移
動可能に設置され、溶接トーチ3の先端部には溶接を行
うための溶接ワイヤ6が取り付けられている。レーザ変
位センサ1,2は、開先面5にレーザを照射し、その反
射光を検出することで開先面5の表面形状を検出する。
【0012】7はレーザ変位センサ1を制御するレーザ
変位センサ制御装置であり、レーザ変位センサ1により
検出された開先面5の表面形状情報を取り込んで形状デ
ータ記憶装置11に格納する。8はレーザ変位センサ2
を制御するレーザ変位センサ制御装置であり、レーザ変
位センサ2により検出された開先面5内の表面形状情報
を取り込んで形状検出装置9に送る。形状検出装置9
は、レーザ変位センサ2により検出された表面形状情報
と、形状データ記憶装置11に格納されているレーザ変
位センサ1により検出された表面形状情報とに基づい
て、溶接トーチ3の次回の溶接位置(狙い位置)と直前
の溶接時の溶接ビード形状を算出し、算出した結果を溶
接機制御装置10に送る。溶接機制御装置10は、溶接
トーチ3のX軸およびZ軸方向の制御と、溶接条件の制
御を行う。
変位センサ制御装置であり、レーザ変位センサ1により
検出された開先面5の表面形状情報を取り込んで形状デ
ータ記憶装置11に格納する。8はレーザ変位センサ2
を制御するレーザ変位センサ制御装置であり、レーザ変
位センサ2により検出された開先面5内の表面形状情報
を取り込んで形状検出装置9に送る。形状検出装置9
は、レーザ変位センサ2により検出された表面形状情報
と、形状データ記憶装置11に格納されているレーザ変
位センサ1により検出された表面形状情報とに基づい
て、溶接トーチ3の次回の溶接位置(狙い位置)と直前
の溶接時の溶接ビード形状を算出し、算出した結果を溶
接機制御装置10に送る。溶接機制御装置10は、溶接
トーチ3のX軸およびZ軸方向の制御と、溶接条件の制
御を行う。
【0013】なお、開先面5内の表面形状を検出するた
めには、レーザ変位センサ1,2をともに溶接トーチ3
の進行方向と直交する方向(図示のX軸方向)に走査さ
せる必要がある。このため、図1では省略しているが、
実際にはレーザ変位センサ1,2をX軸方向に走査させ
る軸を設けるか、あるいはレーザ照射位置を変更するた
めの回転ミラー等を設ける必要がある。
めには、レーザ変位センサ1,2をともに溶接トーチ3
の進行方向と直交する方向(図示のX軸方向)に走査さ
せる必要がある。このため、図1では省略しているが、
実際にはレーザ変位センサ1,2をX軸方向に走査させ
る軸を設けるか、あるいはレーザ照射位置を変更するた
めの回転ミラー等を設ける必要がある。
【0014】図2は図1の被溶接物の開先面5内に多パ
ス多層盛り溶接を行った場合の開先部分の断面形状を示
す図であり、図2(a)はnパス目の溶接を行う前の断
面形状を示し、図2(b)はnパス目の溶接を行った後
の断面形状を示す。本実施の形態では、nパス目の溶接
を行う前に、まず形状検出装置9により、図2(a)の
ように開先左右端の位置GL1,GR1と、ビード変曲
点(溶接ビードの表面形状が変化する点)BCを検出す
る。そして、ビード変曲点BC付近を溶接すべく溶接ト
ーチ3の狙い位置を演算してその位置に溶接トーチ3を
移動させ、図2(b)のようにnパス目の溶接を行う。
nパス目の溶接終了後に再度開先左右端の位置GL2,
GR2を検出し、この位置をnパスを行う直前に検出し
た開先左右端の位置GL1,GR1と位置合わせをし
て、開先面5内の溶接断面積を比較する。その結果得ら
れる断面積の差分(図2(b),(c)の領域A)が、
実行パスであるnパス目のビード形状になる。
ス多層盛り溶接を行った場合の開先部分の断面形状を示
す図であり、図2(a)はnパス目の溶接を行う前の断
面形状を示し、図2(b)はnパス目の溶接を行った後
の断面形状を示す。本実施の形態では、nパス目の溶接
を行う前に、まず形状検出装置9により、図2(a)の
ように開先左右端の位置GL1,GR1と、ビード変曲
点(溶接ビードの表面形状が変化する点)BCを検出す
る。そして、ビード変曲点BC付近を溶接すべく溶接ト
ーチ3の狙い位置を演算してその位置に溶接トーチ3を
移動させ、図2(b)のようにnパス目の溶接を行う。
nパス目の溶接終了後に再度開先左右端の位置GL2,
GR2を検出し、この位置をnパスを行う直前に検出し
た開先左右端の位置GL1,GR1と位置合わせをし
て、開先面5内の溶接断面積を比較する。その結果得ら
れる断面積の差分(図2(b),(c)の領域A)が、
実行パスであるnパス目のビード形状になる。
【0015】このように、溶接前後の溶接断面積の差分
を算出することで、直前の溶接時の溶接ビード形状を検
出することができる。したがって、nパス目の溶接を行
った後に溶接前後の溶接断面積を比較してその差分(以
下、ビード断面積)を検出し、検出したビード断面積A
に応じて溶接トーチ3の溶接速度を加減速すれば、実行
パスのビード断面積Aが常に一定になるようなフィード
バック制御が可能となり、前述した溶接トーチ3の位置
制御と溶接速度の制御の双方を同時に行うことができ
る。
を算出することで、直前の溶接時の溶接ビード形状を検
出することができる。したがって、nパス目の溶接を行
った後に溶接前後の溶接断面積を比較してその差分(以
下、ビード断面積)を検出し、検出したビード断面積A
に応じて溶接トーチ3の溶接速度を加減速すれば、実行
パスのビード断面積Aが常に一定になるようなフィード
バック制御が可能となり、前述した溶接トーチ3の位置
制御と溶接速度の制御の双方を同時に行うことができ
る。
【0016】なお、溶接姿勢が一定の場合には、溶接ト
ーチ3をY軸回りに回転させる必要がないため、図2
(b)に示す開先左右端のうちいずれか一方だけを検出
して溶接前の位置と比較すればよく、処理を簡易化でき
る。また、本実施の形態では、装置構成を簡略化するた
め、レーザ変位センサ1,2をともに溶接トーチ3に一
体に取り付けているが、両センサ1,2を溶接トーチ3
とは別にY軸方向にのみ移動する駆動部材に取り付けて
もよい。この場合、両センサ1,2はY軸方向のみに移
動するため、図2に示す開先左右端の位置合わせを行う
必要がなく、溶接制御処理がより一層簡易化する。
ーチ3をY軸回りに回転させる必要がないため、図2
(b)に示す開先左右端のうちいずれか一方だけを検出
して溶接前の位置と比較すればよく、処理を簡易化でき
る。また、本実施の形態では、装置構成を簡略化するた
め、レーザ変位センサ1,2をともに溶接トーチ3に一
体に取り付けているが、両センサ1,2を溶接トーチ3
とは別にY軸方向にのみ移動する駆動部材に取り付けて
もよい。この場合、両センサ1,2はY軸方向のみに移
動するため、図2に示す開先左右端の位置合わせを行う
必要がなく、溶接制御処理がより一層簡易化する。
【0017】図3〜5は、本実施の形態における溶接制
御処理の一例を示すフローチャートであり、以下このフ
ローチャートに基づいて本実施の形態の動作を説明す
る。図3〜5の処理は、第1の溶接制御処理〜第4の溶
接制御処理の4つに大きく分けられる。
御処理の一例を示すフローチャートであり、以下このフ
ローチャートに基づいて本実施の形態の動作を説明す
る。図3〜5の処理は、第1の溶接制御処理〜第4の溶
接制御処理の4つに大きく分けられる。
【0018】第1の溶接制御処理は、溶接トーチ3が溶
接開始位置に到達するまでの処理であり、具体的には、
図3のステップS1〜S5の処理である。まずステップ
S1において、溶接機制御装置10はレーザ変位センサ
1を溶接開始位置に位置合わせする。次にステップS2
において、溶接機制御装置10は予め定めた初期速度で
Y軸方向に溶接トーチ3の駆動を開始する。次にステッ
プS3において、レーザ変位センサ制御装置7はレーザ
変位センサ1により検出された開先面5内の表面形状情
報を取り込み、その情報をステップS4で形状データ記
憶装置11に格納する。次にステップS5において、溶
接機制御装置10は溶接トーチ3がステップS1で定め
た溶接開始位置に到達したか否かを判定し、到達してい
ない場合にはステップS3に戻り、到達した場合には第
2の溶接制御処理に移行する。
接開始位置に到達するまでの処理であり、具体的には、
図3のステップS1〜S5の処理である。まずステップ
S1において、溶接機制御装置10はレーザ変位センサ
1を溶接開始位置に位置合わせする。次にステップS2
において、溶接機制御装置10は予め定めた初期速度で
Y軸方向に溶接トーチ3の駆動を開始する。次にステッ
プS3において、レーザ変位センサ制御装置7はレーザ
変位センサ1により検出された開先面5内の表面形状情
報を取り込み、その情報をステップS4で形状データ記
憶装置11に格納する。次にステップS5において、溶
接機制御装置10は溶接トーチ3がステップS1で定め
た溶接開始位置に到達したか否かを判定し、到達してい
ない場合にはステップS3に戻り、到達した場合には第
2の溶接制御処理に移行する。
【0019】第2の溶接制御処理は、レーザ変位センサ
2が溶接開始位置に到達するまで行われる処理であり、
具体的には図3のステップS6〜S12である。まずス
テップS6において、溶接機制御装置10は予め定めた
初期条件で溶接トーチ3による溶接を開始する。次にス
テップS7において、レーザ変位センサ制御装置7はレ
ーザ変位センサ1により検出された開先面5内の表面形
状情報を取り込み、その情報をステップS8で形状デー
タ記憶装置11に記憶する。次にステップS9におい
て、形状検出装置9は溶接トーチ3の現在位置付近の表
面形状情報を形状データ記憶装置11から読み出す。す
なわち、すでにレーザ変位センサ1により検出されて形
状データ記憶装置11に記憶されている表面形状情報の
うち、溶接トーチ3の現在位置付近の表面形状情報を読
み出す。
2が溶接開始位置に到達するまで行われる処理であり、
具体的には図3のステップS6〜S12である。まずス
テップS6において、溶接機制御装置10は予め定めた
初期条件で溶接トーチ3による溶接を開始する。次にス
テップS7において、レーザ変位センサ制御装置7はレ
ーザ変位センサ1により検出された開先面5内の表面形
状情報を取り込み、その情報をステップS8で形状デー
タ記憶装置11に記憶する。次にステップS9におい
て、形状検出装置9は溶接トーチ3の現在位置付近の表
面形状情報を形状データ記憶装置11から読み出す。す
なわち、すでにレーザ変位センサ1により検出されて形
状データ記憶装置11に記憶されている表面形状情報の
うち、溶接トーチ3の現在位置付近の表面形状情報を読
み出す。
【0020】そしてステップS10において、読み出し
た表面形状情報に基づいて、図2(b)に示すようなビ
ード変曲点BCを検出し、ビード変曲点BC周辺を溶接
すべく溶接トーチ3の狙い位置Tを算出する。算出した
狙い位置Tは溶接機制御装置10に送られ、溶接機制御
装置10は次のステップS11において、狙い位置Tに
応じて溶接トーチ3をX軸およびZ軸方向に制御する。
次にステップS12において、溶接機制御装置10はレ
ーザ変位センサ2が溶接開始位置に到達したか否かを判
定し、到達していない場合にはステップS7に戻り、到
達した場合には第3の溶接制御処理に移行する。
た表面形状情報に基づいて、図2(b)に示すようなビ
ード変曲点BCを検出し、ビード変曲点BC周辺を溶接
すべく溶接トーチ3の狙い位置Tを算出する。算出した
狙い位置Tは溶接機制御装置10に送られ、溶接機制御
装置10は次のステップS11において、狙い位置Tに
応じて溶接トーチ3をX軸およびZ軸方向に制御する。
次にステップS12において、溶接機制御装置10はレ
ーザ変位センサ2が溶接開始位置に到達したか否かを判
定し、到達していない場合にはステップS7に戻り、到
達した場合には第3の溶接制御処理に移行する。
【0021】第3の溶接制御処理は、レーザ変位センサ
1が溶接終了位置に到達するまで行われる処理であり、
具体的には図4のステップS13〜S24の処理であ
る。ステップS13〜S16では、ステップS7〜S1
0と同様の処理を行う。すなわち、レーザ変位センサ1
により検出された溶接前の表面形状情報を形状データ記
憶装置11に格納した後、溶接トーチ3の現在位置付近
の表面形状情報を形状データ記憶装置11から読み出し
てビード変曲点BCを検出し、ビード変曲点BC周辺を
溶接すべく溶接トーチ3の狙い位置Tを算出する。
1が溶接終了位置に到達するまで行われる処理であり、
具体的には図4のステップS13〜S24の処理であ
る。ステップS13〜S16では、ステップS7〜S1
0と同様の処理を行う。すなわち、レーザ変位センサ1
により検出された溶接前の表面形状情報を形状データ記
憶装置11に格納した後、溶接トーチ3の現在位置付近
の表面形状情報を形状データ記憶装置11から読み出し
てビード変曲点BCを検出し、ビード変曲点BC周辺を
溶接すべく溶接トーチ3の狙い位置Tを算出する。
【0022】次にステップS17において、レーザ変位
センサ制御装置8はレーザ変位センサ2により検出され
た溶接後の表面形状情報を取り込み、取り込んだ情報を
形状検出装置9に送る。次にステップS18において、
形状検出装置9はレーザ変位センサ2により検出された
溶接後の表面形状情報に基づいて、図2(b)に示す開
先左右端座標GL2,GR2を検出する。次にステップ
S19において、形状検出装置9は同一位置(ステップ
S17でレーザ変位センサ2が形状情報を検出した位
置)における溶接前の表面形状情報を形状データ記憶装
置11から読み出し、ステップS20において、読み出
した情報に基づいて図2(a)に示す開先左右端座標G
L1,GR1を検出する。次にステップS21におい
て、形状検出装置9は溶接前後の開先左右端座標(GL
1,GR1)、(GL2,GR2)を位置合わせし、次
のステップS22で溶接断面積の差分(図2(a),
(c)の領域A)を算出する。
センサ制御装置8はレーザ変位センサ2により検出され
た溶接後の表面形状情報を取り込み、取り込んだ情報を
形状検出装置9に送る。次にステップS18において、
形状検出装置9はレーザ変位センサ2により検出された
溶接後の表面形状情報に基づいて、図2(b)に示す開
先左右端座標GL2,GR2を検出する。次にステップ
S19において、形状検出装置9は同一位置(ステップ
S17でレーザ変位センサ2が形状情報を検出した位
置)における溶接前の表面形状情報を形状データ記憶装
置11から読み出し、ステップS20において、読み出
した情報に基づいて図2(a)に示す開先左右端座標G
L1,GR1を検出する。次にステップS21におい
て、形状検出装置9は溶接前後の開先左右端座標(GL
1,GR1)、(GL2,GR2)を位置合わせし、次
のステップS22で溶接断面積の差分(図2(a),
(c)の領域A)を算出する。
【0023】次にステップS23において、溶接機制御
装置10は、ステップS16で算出された溶接トーチ3
の狙い位置Tに基づいて溶接トーチ3をX軸およびZ軸
方向に制御し、かつステップS22で算出された溶接断
面積の差分(ビード断面積)に基づいて溶接トーチ3の
溶接条件(例えば、溶接速度)を制御する。次にステッ
プS24において、溶接機制御装置10はレーザ変位セ
ンサ1が溶接終了位置に到達したか否かを判定し、到達
していない場合にはステップS13に戻り、到達した場
合には第4の溶接制御処理に移行する。
装置10は、ステップS16で算出された溶接トーチ3
の狙い位置Tに基づいて溶接トーチ3をX軸およびZ軸
方向に制御し、かつステップS22で算出された溶接断
面積の差分(ビード断面積)に基づいて溶接トーチ3の
溶接条件(例えば、溶接速度)を制御する。次にステッ
プS24において、溶接機制御装置10はレーザ変位セ
ンサ1が溶接終了位置に到達したか否かを判定し、到達
していない場合にはステップS13に戻り、到達した場
合には第4の溶接制御処理に移行する。
【0024】第4の溶接制御処理は、溶接トーチ3が溶
接終了位置に到達するまで行われる処理であり、具体的
には図5のステップS25〜S36の処理である。第4
の溶接制御処理を開始する時点では、すでにレーザ変位
センサ1は溶接対象領域外に位置するため、レーザ変位
センサ1による表面形状情報の検出は行わず、ステップ
S25〜S33ではステップS15〜S23と同様の処
理を行う。すなわち、溶接トーチ3の狙い位置Tを算出
した後、溶接前後の開先左右端座標を位置合わせして溶
接断面積の差分(ビード断面積)を算出し、算出した狙
い位置およびビード断面積の差分に基づいて、溶接機制
御装置10は溶接トーチ3のX軸およびZ軸方向の位置
制御と溶接条件の制御を行う。
接終了位置に到達するまで行われる処理であり、具体的
には図5のステップS25〜S36の処理である。第4
の溶接制御処理を開始する時点では、すでにレーザ変位
センサ1は溶接対象領域外に位置するため、レーザ変位
センサ1による表面形状情報の検出は行わず、ステップ
S25〜S33ではステップS15〜S23と同様の処
理を行う。すなわち、溶接トーチ3の狙い位置Tを算出
した後、溶接前後の開先左右端座標を位置合わせして溶
接断面積の差分(ビード断面積)を算出し、算出した狙
い位置およびビード断面積の差分に基づいて、溶接機制
御装置10は溶接トーチ3のX軸およびZ軸方向の位置
制御と溶接条件の制御を行う。
【0025】次にステップS34において、溶接機制御
装置10は溶接トーチ3が溶接終了位置に到達したか否
かを判定し、到達していない場合にはステップS25に
戻り、到達した場合にはステップS35に進んで溶接を
終了した後、ステップS36に進んで溶接トーチ3のY
軸方向への駆動を停止する。
装置10は溶接トーチ3が溶接終了位置に到達したか否
かを判定し、到達していない場合にはステップS25に
戻り、到達した場合にはステップS35に進んで溶接を
終了した後、ステップS36に進んで溶接トーチ3のY
軸方向への駆動を停止する。
【0026】以下、図3〜5の処理を要約すると次のよ
うになる。第1〜第4の溶接制御処理が順に行われ、第
1の溶接制御処理では、開先面5内の溶接前の表面形状
を形状データ記憶装置11に格納する処理を行い、溶接
トーチ3が溶接開始位置に到達すると、第2の溶接制御
処理に移行する。第2の溶接制御処理では、形状データ
記憶装置11に格納されている溶接前の表面形状に基づ
いて溶接トーチ3の位置決めを行う処理を行い、レーザ
変位センサ2が溶接開始位置に到達すると、第3の溶接
制御処理に移行する。第3の溶接制御処理では、溶接前
の表面形状に基づいて溶接トーチ3の位置決めを行うと
ともに、溶接前後の溶接断面積の差分を算出して溶接ト
ーチ3の溶接条件を設定する処理を行い、レーザ変位セ
ンサ1が溶接終了位置に到達すると第4の溶接制御処理
に移行する。第4の溶接制御処理では、第3の溶接制御
処理と同様に溶接トーチ3の位置決めおよび溶接条件の
設定を行う処理を溶接トーチ3が溶接終了位置に到達す
るまで行う。
うになる。第1〜第4の溶接制御処理が順に行われ、第
1の溶接制御処理では、開先面5内の溶接前の表面形状
を形状データ記憶装置11に格納する処理を行い、溶接
トーチ3が溶接開始位置に到達すると、第2の溶接制御
処理に移行する。第2の溶接制御処理では、形状データ
記憶装置11に格納されている溶接前の表面形状に基づ
いて溶接トーチ3の位置決めを行う処理を行い、レーザ
変位センサ2が溶接開始位置に到達すると、第3の溶接
制御処理に移行する。第3の溶接制御処理では、溶接前
の表面形状に基づいて溶接トーチ3の位置決めを行うと
ともに、溶接前後の溶接断面積の差分を算出して溶接ト
ーチ3の溶接条件を設定する処理を行い、レーザ変位セ
ンサ1が溶接終了位置に到達すると第4の溶接制御処理
に移行する。第4の溶接制御処理では、第3の溶接制御
処理と同様に溶接トーチ3の位置決めおよび溶接条件の
設定を行う処理を溶接トーチ3が溶接終了位置に到達す
るまで行う。
【0027】このように、本実施の形態では、溶接トー
チ3の進行方向の前方および後方にレーザ変位センサ
1,2を配設するため、溶接対象領域内(開先面内)の
溶接前後の表面形状を正確に検出できる。また、溶接前
後の表面形状の比較により直前に溶接を行ったときの溶
接ビード形状を検出し、検出した溶接ビード形状に基づ
いて次回溶接時(次パス)の溶接条件を変更制御するた
め、パスごとの溶接ビード形状のばらつきをなくすこと
ができる。また、溶接前の溶接対象領域内の表面形状に
基づいて溶接トーチ3の位置決めを行うため、位置決め
精度が向上する。すなわち、本実施の形態によれば、溶
接トーチの位置決めと溶接条件の双方をリアルタイムに
自動制御でき、欠陥のない高品質の溶接ビードを形成で
きる。
チ3の進行方向の前方および後方にレーザ変位センサ
1,2を配設するため、溶接対象領域内(開先面内)の
溶接前後の表面形状を正確に検出できる。また、溶接前
後の表面形状の比較により直前に溶接を行ったときの溶
接ビード形状を検出し、検出した溶接ビード形状に基づ
いて次回溶接時(次パス)の溶接条件を変更制御するた
め、パスごとの溶接ビード形状のばらつきをなくすこと
ができる。また、溶接前の溶接対象領域内の表面形状に
基づいて溶接トーチ3の位置決めを行うため、位置決め
精度が向上する。すなわち、本実施の形態によれば、溶
接トーチの位置決めと溶接条件の双方をリアルタイムに
自動制御でき、欠陥のない高品質の溶接ビードを形成で
きる。
【0028】上記実施の形態では、溶接トーチ3の溶接
条件として溶接速度を変更制御する例を挙げたが、溶接
速度以外の各種条件(例えば、溶接電流、溶接電圧等)
を変更制御してもよい。上記実施の形態では、レーザ変
位センサ2により検出された表面形状情報をメモリ等に
格納することについては記載されていないが、レーザ変
位センサ2により検出された1パス分(溶接1回分)の
表面形状情報を格納するメモリを設け、溶接を行ってい
る最中に、メモリに格納されている表面形状情報に基づ
いて次パスの溶接トーチ3の狙い位置を算出して格納
し、この格納したデータを溶接前の表面形状情報として
代用すれば、2パス目以降はレーザ変位センサ1で溶接
前の形状情報を検出する必要がなくなり、処理の高速化
が図れる。
条件として溶接速度を変更制御する例を挙げたが、溶接
速度以外の各種条件(例えば、溶接電流、溶接電圧等)
を変更制御してもよい。上記実施の形態では、レーザ変
位センサ2により検出された表面形状情報をメモリ等に
格納することについては記載されていないが、レーザ変
位センサ2により検出された1パス分(溶接1回分)の
表面形状情報を格納するメモリを設け、溶接を行ってい
る最中に、メモリに格納されている表面形状情報に基づ
いて次パスの溶接トーチ3の狙い位置を算出して格納
し、この格納したデータを溶接前の表面形状情報として
代用すれば、2パス目以降はレーザ変位センサ1で溶接
前の形状情報を検出する必要がなくなり、処理の高速化
が図れる。
【0029】上記実施の形態では、多パス多層盛り溶接
を行う例について説明したが、1パスだけの単純な溶接
を行う場合でも、同様に溶接トーチ3の狙い位置制御お
よび溶接条件の制御を行える。また、図1〜5では、開
先面5内に溶接ビードを形成する例を示しているが、図
6のようにすみ肉部に溶接ビードを形成する場合にも同
様に適用できる。ただし、すみ肉溶接の場合、図2
(a),(b)のような開先左右端に対応する目印がな
いため、図6のように位置決めのための溝100a,1
00bを設け、この溝100a,100bの位置を基準
に溶接前後での溶接ビード断面積を比較すればよい。
を行う例について説明したが、1パスだけの単純な溶接
を行う場合でも、同様に溶接トーチ3の狙い位置制御お
よび溶接条件の制御を行える。また、図1〜5では、開
先面5内に溶接ビードを形成する例を示しているが、図
6のようにすみ肉部に溶接ビードを形成する場合にも同
様に適用できる。ただし、すみ肉溶接の場合、図2
(a),(b)のような開先左右端に対応する目印がな
いため、図6のように位置決めのための溝100a,1
00bを設け、この溝100a,100bの位置を基準
に溶接前後での溶接ビード断面積を比較すればよい。
【0030】このように構成した一実施の形態にあって
は、レーザ変位センサ1が第1の検出手段に、レーザ変
位センサ2が第2の検出手段に、ステップS7〜S1
0,S13〜S16,S25,S26が位置決め手段
に、ステップS17〜S22,S27〜S32が溶接条
件手段に、形状データ記憶装置11が記憶手段に、ステ
ップS9,S15,S25が抽出手段に、ステップS1
0,S16,S26が変曲点検出手段に、ステップS2
1,S22,S31,S32がビード形状検出手段に、
それぞれ対応する。
は、レーザ変位センサ1が第1の検出手段に、レーザ変
位センサ2が第2の検出手段に、ステップS7〜S1
0,S13〜S16,S25,S26が位置決め手段
に、ステップS17〜S22,S27〜S32が溶接条
件手段に、形状データ記憶装置11が記憶手段に、ステ
ップS9,S15,S25が抽出手段に、ステップS1
0,S16,S26が変曲点検出手段に、ステップS2
1,S22,S31,S32がビード形状検出手段に、
それぞれ対応する。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、溶接トーチ3の進行方向前方および後方における
溶接対象領域内の形状情報を検出するため、直前の溶接
結果に基づいてリアルタイムに溶接トーチの位置決めと
溶接条件の双方を自動制御でき、欠陥のない高品質の溶
接ビードを形成できる。請求項2に記載の発明によれ
ば、溶接対象領域内の溶接前の形状情報を記憶してお
き、記憶された形状情報に基づいて溶接トーチの位置決
めを行うため、位置決め精度が向上する。請求項3に記
載の発明によれば、溶接対象領域内で表面形状が変化す
る形状変曲点を検出し、形状変曲点周辺に溶接を行うた
め、形状変化のない均一な溶接ビードを形成できる。請
求項4に記載の発明によれば、溶接前後の溶接対象領域
の断面積を比較して直前に溶接を行った溶接ビード形状
を検出するため、直前の溶接時の溶接ビード形状を精度
よく検出できる。また、検出した溶接ビード形状に基づ
いて溶接トーチ3の溶接条件を制御するため、均一な溶
接ビードを形成できる。請求項5に記載の発明によれ
ば、直前に溶接を行った最新の形状情報を記憶してお
き、この記憶情報に基づいて次回溶接時の溶接トーチ3
の位置を予測するため、2パス目以降は溶接前の溶接対
象領域の形状情報を記憶する必要がなくなり、処理の高
速化を図れる。
れば、溶接トーチ3の進行方向前方および後方における
溶接対象領域内の形状情報を検出するため、直前の溶接
結果に基づいてリアルタイムに溶接トーチの位置決めと
溶接条件の双方を自動制御でき、欠陥のない高品質の溶
接ビードを形成できる。請求項2に記載の発明によれ
ば、溶接対象領域内の溶接前の形状情報を記憶してお
き、記憶された形状情報に基づいて溶接トーチの位置決
めを行うため、位置決め精度が向上する。請求項3に記
載の発明によれば、溶接対象領域内で表面形状が変化す
る形状変曲点を検出し、形状変曲点周辺に溶接を行うた
め、形状変化のない均一な溶接ビードを形成できる。請
求項4に記載の発明によれば、溶接前後の溶接対象領域
の断面積を比較して直前に溶接を行った溶接ビード形状
を検出するため、直前の溶接時の溶接ビード形状を精度
よく検出できる。また、検出した溶接ビード形状に基づ
いて溶接トーチ3の溶接条件を制御するため、均一な溶
接ビードを形成できる。請求項5に記載の発明によれ
ば、直前に溶接を行った最新の形状情報を記憶してお
き、この記憶情報に基づいて次回溶接時の溶接トーチ3
の位置を予測するため、2パス目以降は溶接前の溶接対
象領域の形状情報を記憶する必要がなくなり、処理の高
速化を図れる。
【図1】本発明による溶接装置の一実施の形態の概略ブ
ロック図。
ロック図。
【図2】被溶接物の開先面内に多パス多層盛り溶接を行
った場合の開先部分の断面形状を示す図。
った場合の開先部分の断面形状を示す図。
【図3】本実施の形態における溶接制御方法の一例を示
すフローチャート。
すフローチャート。
【図4】図3に続くフローチャート。
【図5】図4に続くフローチャート。
【図6】すみ肉部に溶接ビードを形成する例を示す図。
1,2 レーザ変位センサ制御装置 3 溶接トーチ 4 被溶接物 5 開先面 6 溶接ワイヤ 7,8 レーザ変位センサ制御装置 9 形状検出装置 10 溶接機制御装置 11 形状データ記憶装置
Claims (5)
- 【請求項1】 溶接トーチを溶接対象領域内で移動させ
ながら該溶接対象領域内に溶接ビードを形成する溶接装
置において、 前記溶接トーチの進行方向前方に設けられ、前記溶接対
象領域内の形状情報を検出する第1の検出手段と、 前記溶接トーチの進行方向後方に設けられ、前記溶接対
象領域内の形状情報を検出する第2の検出手段と、 前記第1の検出手段により検出された前記溶接対象領域
内の形状情報に基づいて、前記溶接トーチの位置決めを
行う位置決め手段と、 前記第1および第2の検出手段により検出された前記溶
接対象領域内の形状情報に基づいて、前記溶接トーチの
溶接条件を制御する溶接条件制御手段とを備えることを
特徴とする溶接装置。 - 【請求項2】 前記第1の検出手段により検出された前
記溶接対象領域内の形状情報を逐次記憶する記憶手段
と、 前記記憶手段に記憶されている形状情報のうち、前記溶
接トーチの現在位置付近の形状情報を抽出する抽出手段
とを備え、 前記位置決め手段は、前記抽出手段により抽出された形
状情報に基づいて前記溶接トーチの位置決めを行うこと
を特徴とする請求項1に記載された溶接装置。 - 【請求項3】 前記抽出手段により抽出された形状情報
に基づいて、前記溶接対象領域内の表面形状が変化する
形状変曲点を検出する変曲点検出手段を備え、 前記位置決め手段は、前記検出された形状変曲点周辺に
溶接を行うべく、前記溶接トーチの位置決めを行うこと
を特徴とする請求項2に記載された溶接装置。 - 【請求項4】 前記第2の検出手段により検出された前
記溶接対象領域内の所定方向における形状情報と、前記
記憶手段に記憶されている前記所定方向における形状情
報とに基づいて、直前の溶接時の溶接ビード形状を検出
するビード形状検出手段とを備え、 前記溶接条件制御手段は、前記検出された溶接ビード形
状に基づいて次回溶接時の前記溶接トーチの溶接条件を
制御することを特徴とする請求項2または3に記載され
た溶接装置。 - 【請求項5】 前記第2の検出手段により検出された最
新の形状情報を記憶する溶接済情報記憶手段と、 前記溶接済情報記憶手段に記憶された形状情報に基づい
て、次回溶接時の前記溶接トーチの位置を予測するトー
チ位置予測手段とを備え、 前記位置決め手段は、多パス多層盛り溶接を行う際に、
前記第1の検出手段により検出された形状情報に基づい
て1回目の溶接時の前記溶接トーチの位置決めを行い、
前記トーチ位置予測手段により予測された位置に基づい
て2回目以降の溶接時の前記溶接トーチの位置決めを行
うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
された溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26155095A JPH09103873A (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26155095A JPH09103873A (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 溶接装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09103873A true JPH09103873A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17363463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26155095A Pending JPH09103873A (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09103873A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012001918A1 (ja) * | 2010-07-02 | 2012-01-05 | 株式会社 東芝 | 溶接狙い位置計測装置 |
JP2013069825A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 両面冷却型半導体パワーモジュール |
JP2015160217A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | 国立大学法人東京農工大学 | 三次元造形装置、三次元造形物の造形方法、および三次元製造装置の制御プログラム |
CN106767495A (zh) * | 2016-11-11 | 2017-05-31 | 山西暗睛光电科技有限公司 | 一种用于检测熔池形貌的装置和方法及应用 |
CN109475963A (zh) * | 2016-07-27 | 2019-03-15 | 株式会社神户制钢所 | 焊接装置 |
CN111590169A (zh) * | 2020-06-03 | 2020-08-28 | 刘勇 | 一种具有焊缝追踪功能的自动焊缝机及工作方法 |
JP2021085662A (ja) * | 2019-11-25 | 2021-06-03 | 三菱重工業株式会社 | 形状検査装置、造形制御装置及び造形装置 |
-
1995
- 1995-10-09 JP JP26155095A patent/JPH09103873A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012001918A1 (ja) * | 2010-07-02 | 2012-01-05 | 株式会社 東芝 | 溶接狙い位置計測装置 |
CN103025466A (zh) * | 2010-07-02 | 2013-04-03 | 株式会社东芝 | 焊接瞄准位置计测装置 |
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