JPH11320149A - レーザー切断機に於ける切断状態の検出装置 - Google Patents

レーザー切断機に於ける切断状態の検出装置

Info

Publication number
JPH11320149A
JPH11320149A JP10124511A JP12451198A JPH11320149A JP H11320149 A JPH11320149 A JP H11320149A JP 10124511 A JP10124511 A JP 10124511A JP 12451198 A JP12451198 A JP 12451198A JP H11320149 A JPH11320149 A JP H11320149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
cutting
light amount
value
cut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10124511A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ariga
博 有賀
Yoichi Maruyama
要一 丸山
Tatsuya Moriki
龍也 森木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koike Sanso Kogyo Co Ltd
Koike Sanso Kogyo KK
Original Assignee
Koike Sanso Kogyo Co Ltd
Koike Sanso Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koike Sanso Kogyo Co Ltd, Koike Sanso Kogyo KK filed Critical Koike Sanso Kogyo Co Ltd
Priority to JP10124511A priority Critical patent/JPH11320149A/ja
Publication of JPH11320149A publication Critical patent/JPH11320149A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザー切断を実行するに際し、被切断材の表
面状態の如何に関わらず安定してピアシング加工の実行
或いは正常な切断の実行、バーニングやガウジング等の
切断の異常等の切断状態を検出する。 【解決手段】レーザー切断機Aのガーター2aに横行可
能に載置されたキャリッジ10にレーザートーチ9を搭載
する。レーザートーチ9の内部にCCDカメラ16を設
け、該レーザートーチ9のノズル15を直接或いはレンズ
14を介して間接的に撮影して画像を画像処理部22に伝達
する。画像処理部22では所定の手順に従って画像信号を
処理し、ノズル15を通った光量を測定してデータを制御
部21に伝達する。制御部21では予め被切断材の表面状態
に対応させた光量のデータを記憶させて比較値とし、画
像処理部22から伝達されたデータと比較することで、ピ
アシングの実行、終了、正常な切断、異常切断等の切断
状態を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー切断を行
う際に実施するピアシング加工の終了検出や、切断加工
中に発生するバーニングやガウジング等の現象を検出す
るための検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼板に対するレーザー切断は、レーザー
トーチから鋼板に向けてレーザー光を照射して母材を溶
融、蒸発させると同時に、レーザートーチから酸素ガス
を噴射して溶融した母材を燃焼させると共に該酸素ガス
の噴射エネルギによって溶融物を母材から排除するとい
うプロセスを継続させつつレーザートーチを所望の方向
に移動させることで行っている。
【0003】レーザー切断では、レーザートーチは鋼板
の表面から2mm〜3mmの高さに保持され、且つレーザー
光の焦点を鋼板の表面よりも厚さ方向内部に位置させる
のが一般的であり、酸素ガスはレーザートーチからレー
ザー光の照射と同時に噴射される。従って、レーザート
ーチの移動に伴って、酸素ガスは移動方向に対し下流側
に傾斜し、且つレーザー光は直進する。このため、酸素
ガスとレーザー光が鋼板の表面に到達したとき、両者の
間に位置ズレが生じる。この位置ズレを原因として、レ
ーザー切断ではバーニング或いはガウジングと呼ばれる
異常切断現象が生じることがあり、切断そのものの不
良、及び鋼板のスクラップ化等が発生して大きな問題と
なる。
【0004】上記の如きバーニング、ガウジング等の発
生を監視するため、内部に検出部位をノズルに向けた光
電スイッチを設けたレーザートーチが提供されている。
このレーザートーチでは、光電スイッチがノズルからの
反射光を検出して信号を発生することで、バーニングや
ガウジングの発生を知ることが出来る。
【0005】また型切り切断を開始する場合、被切断材
の面内の所定位置にピアシング加工と呼ばれる孔明け加
工を施し、この孔を起点として目的の切断が行われるの
が一般的である。このピアシング加工では、被切断材の
溶融した母材が表面から飛散してレーザートーチに付着
することがあるため、レーザートーチを一般の切断時に
於ける被切断材の表面に対する距離よりも高い位置に設
定して実施される。また加工時間は、ピアシング時間と
して予めプログラムされているのが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最近のレーザー発振器
の出力の増加に伴って切断し得る鋼板の厚さが増大し、
これに伴ってレーザー切断装置を採用する業種の範囲も
拡大し、対応すべき鋼板の表面状態(防錆塗装を形成す
る塗料の種類や酸化膜(錆や黒皮)等)も種々のものに
対応する必要が生じている。このため、レーザー切断を
実施する際に、鋼板に照射されたレーザー光の反射光量
が該鋼板の表面状態に応じて変化し、光電スイッチでは
対応し得ないという問題が生じている。
【0007】同様にしてピアシング加工を実施する際の
時間も広範囲となり、設定時間の種類が増加し、且つ現
場でその都度被切断材に対応させて選択し或いは設定す
るのでは作業が煩雑で時間的な無駄やエネルギーの無駄
が生じる虞がある。
【0008】本発明の目的は、切断すべき鋼板の厚さや
表面状態に関わらず、ピアシング加工の終了を検出し、
或いはバーニングやガウジングが発生したことを確実に
検出することが出来るレーザー切断機に於ける切断状態
の検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係るレーザー切断機に於ける切断状態の検出
装置は、被切断材にレーザー光を照射するレーザートー
チと前記レーザートーチを移動させる移動手段とを有す
るレーザー切断機に於ける前記被切断材の切断状態を検
出する検出装置であって、レーザートーチの内部に配置
され該レーザートーチのノズルを直接又は間接的に撮影
するCCDカメラと、前記CCDカメラによって撮影し
たレーザートーチのノズルの画像を処理してノズルを通
る光量を計測すると共に計測された光量を予め設定され
た光量の値と比較して比較結果に対応した信号を発生す
る制御装置とを有して構成されるものである。
【0010】上記レーザー切断機に於ける切断状態の検
出装置(以下単に「検出装置」という)では、被切断材
から放射或いは反射した光であってレーザートーチのノ
ズルを通った光を直接又は間接的にレーザートーチの内
部に配置されたCCDカメラによって撮影することが出
来る。そしてCCDカメラによって撮影した画像を制御
装置で処理して予め設定された光量の値と比較して比較
結果に対応した信号を発生することで、切断の状態を検
出することが出来る。
【0011】即ち、被切断材の表面であってレーザート
ーチのノズルに対向した部位は、切断加工の進行に応じ
て、自然光があたっている場合、レーザー光があたって
いる場合、照射されたレーザー光によって母材が溶融し
ている場合、照射されたレーザー光によって母材が燃焼
している場合、更に、母材の溶融及び燃焼によって正常
な切断が実行されている場合、母材の溶融及び燃焼が広
範囲に実行されてバーニング現象或いはガウジング現象
が生じている場合、等があり、夫々の場合に応じて発生
する光量が異なる。
【0012】従って、予め検出すべき内容に応じた光量
の値を設定して記憶させておき、CCDカメラで撮影し
た画像を処理してノズルを通った光量を計測して前記設
定値と比較することで、現在の切断状態を検出すること
が出来る。
【0013】上記検出装置に於いて、予め設定された光
量の値がレーザートーチによって被切断材をピアシング
加工する際の値であり、この値とCCDカメラによって
撮影したノズルの画像から計測した光量とを比較し、計
測した光量が予め設定した光量の値よりも大きいときピ
アシング加工の実行中である旨の信号を発生し、計測し
た光量が予め設定した光量の値よりも小さいときピアシ
ング加工が終了した旨の信号を発生することが好まし
い。
【0014】上記検出装置では、計測した光量から、ピ
アシング加工の実行中、ピアシング加工の終了を検出す
ることが出来る。
【0015】上記検出装置に於いて、予め設定された光
量の値がレーザートーチによって被切断材を切断加工す
る際の値であり、この値とCCDカメラによって撮影し
たノズルの画像から計測した光量とを比較し、計測した
光量が予め設定した光量の値よりも大きいとき異常切断
状態である旨の信号を発生し、計測した光量が予め設定
した光量の値よりも小さいとき正常切断状態である旨の
信号を発生することが好ましい。
【0016】上記検出装置では、計測された光量から、
切断加工が正常に実行しているか否かを検出することが
出来る。特に、予め設定する光量の値を被切断材の表面
の状態に対応させて設定することで、被切断材の表面の
状態の変化に関わらず安定して切断状態を検出すること
が出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、上記切断状態の検出装置の
好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は
レーザー切断機の平面図、図2はレーザー切断機の正面
図、図3はレーザー切断機の側面図、図4はCCDカメ
ラを内部に設けたレーザートーチの構成を説明する図、
図5は切断状態を検出する装置の制御系を構成するブロ
ック図である。
【0018】先ず、レーザー切断機Aの構成について図
1〜図3により説明する。図に於いて、レーザー切断機
Aは、平行に敷設され夫々外側にラック1bを固着した
一対のレール1a上に載置されて走行し得るように構成
されている。レーザー切断機Aは、2本のガーター2
a、2bをレール1aに対して直交する方向に配置する
と共に複数の接続部材2cによって接続することで梯子
状に形成されたフレーム2を有しており、このフレーム
2のレール1aと対応する位置に従動輪ユニット3を取
り付けると共にラック1bと対応する位置に駆動モータ
ー4を取り付け、更に、上面にレーザー発振器5を載置
している。
【0019】フレーム2に於いて、各ガーター2a、2
bの幅寸法及び接続部材2cの長さ寸法によって設定さ
れるレール1a方向の長さは、該フレーム2に搭載する
レーザー発振器5の幅寸法やレーザー光路6に配設され
る反転ミラー7等の寸法、制御盤8の寸法等を考慮して
設定される。更に、フレーム2は高速走行時に発生する
虞のある振動を防止或いは吸収し、且つレーザー発振器
5の荷重を支持するのに充分な剛性を持って構成され
る。
【0020】従動輪ユニット3は、各ガーター2a、2
bのレール1aと対応する位置に取り付けられている。
即ち、フレーム2の4カ所に夫々従動輪ユニット3が取
り付けられている。この従動輪ユニット3は、各ガータ
ー2a、2bの所定位置に固着されるブラケット3a
と、ブラケット3aに回転可能に支持されレール1aの
上面に接触する車輪3bと、ブラケット3aに回転可能
に支持されレール1aの側面に接触する側面車輪3cか
らなり、側面車輪3cはレール1aを挟んで一対設けら
れている。
【0021】駆動モーター4は各ガーター2a、2bの
間で且つレール1aに固着したラック1bに対応する位
置に設けられている。この駆動モーター4にはピニオン
4aが固着されており、該ピニオン4aがラック1bに
噛合している。従って、駆動モーター4の回転を制御す
ることで、フレーム2(レーザー切断機A)をレール1
aに沿って走行させることが可能である。
【0022】レーザー発振器5は長手方向がレール1a
と直交する方向に配置されると共に本体部5aが接続部
材2c上に載置され、且つレーザー光の出射口5bがレ
ーザー切断機Aに於ける有効切断幅の中央から何れかの
方向に偏った位置にあるように配置されている。
【0023】レーザー発振器5の出射口5bを始点とし
てレーザー光路6が形成されている。このレーザー光路
6はレーザー発振器5とレーザートーチ9の間に形成さ
れるものであり、フレーム2に於けるレーザートーチ9
の位置に関わらず該レーザートーチ9とレーザー発振器
5の間の距離を一定に維持するための反転ミラー7が設
けられている。
【0024】レーザートーチ9はフレーム2を構成する
ガーター2aに沿って横行可能に設けたキャリッジ10に
搭載されている。従って、キャリッジ10に設けた横駆動
モーター11の回転を制御することで、ガーター2aに沿
ってレール1aに対し直交する方向に横行させることが
可能である。
【0025】キャリッジ10がガーター2aに沿って横行
し得るように構成されるため、レーザー光路6もガータ
ー2aを利用して形成される。即ち、レーザー光路6は
レーザー発振器5の出射口5bからガーター2aに沿っ
て該レーザー発振器5の反対方向に戻り、反転ミラー7
によって反転して再度ガーター2aに沿ってレーザー発
振器5の出射口5bの方向に方向変換してレーザートー
チ9に入射し得るように形成されている。
【0026】尚、反転ミラー7はガーター2aに沿って
キャリッジ10の移動量の1/2の移動量で移動し得るよ
うに構成されている。またレーザー光路6はカバー12に
よって覆われている。更に、図1、図2には2本のレー
ザートーチ9が描かれているが、これは、1本のレーザ
ートーチ9が被切断材に対する有効切断幅の両端に位置
したときの反転ミラー7の位置を示すために便宜的に記
載したものであり、本実施例のレーザー切断機Aでは1
本のレーザートーチ9を用いて構成されている。
【0027】制御盤8にはレーザー切断機Aを制御する
数値制御(NC)装置が組み込まれており、操作盤8a
によって被切断材の材質、厚さ等の情報や切断すべき図
形の情報を入力して材料取りを行った後、制御を開始す
ることで、モーター4、横駆動モーター11、レーザー発
振器5によるレーザー光の出射等を適宜制御することで
被切断材に対する切断を実行することが可能である。
【0028】次に、レーザートーチ9の構成について図
4により説明する。レーザートーチ9の上端にはミラー
13が固着されており、且つ下方所定位置にはレンズ14が
交換可能に取り付けられ、更に、下端部位にレーザー光
を照射すると共に図示しない供給口から供給された酸素
ガスを噴射するノズル15が取り付けられている。
【0029】従って、レーザー光路6を経て到達したレ
ーザー光をミラー13によって下向き方向に変換してレー
ザートーチ9の軸心9aに沿って通過させると共に、レ
ンズ14によって被切断材の厚さ方向に於ける所望の位置
に焦点を結んでノズル15から照射し得るように構成され
ている。
【0030】レーザートーチ9の内部はレーザー光を通
過させるために空洞となっており、上部筒体9bと下部
筒体9c、及び両筒体9b、9cを連結する蛇腹9dと
によって構成されている。
【0031】レーザートーチ9の内部であって上部筒体
9bの軸心9aから外れた位置にCCDカメラ16が設け
られており、該CCDカメラ16の光軸16aはレンズ14で
レーザートーチ9の軸心9aと交差し得る角度を持って
配置されている。従って、レーザートーチ9のノズル15
を通した被切断材の表面の光を、被切断材に対する切断
の実行中にCCDカメラ16によって、レンズ14を介して
間接的に撮影することが可能である。
【0032】図5はCCDカメラ16によって撮影した画
像を処理して切断状態を検出する制御系のブロック図で
ある。
【0033】図に於いて、21は制御部であり、演算部21
aと、予め設定された切断状態を検出するためのプログ
ラムや被切断材の表面状態及び目的の加工に対応させた
光の量のデータが書き込まれた記憶部21bと、CCDカ
メラ16によって撮影した光量のデータを一時記憶する一
時記憶部21cとを有している。
【0034】22は画像処理部であり、CCDカメラ16に
よって撮影した画像を予め設定された方法で処理して光
量のデータを収集し、このデータをインターフェース23
を介して制御部21に伝達するものである。
【0035】24は入力装置であり、キーボード等によっ
て構成され、被切断材に対する切断の実行に際し、該被
切断材の表面の塗装状態や錆の状態或いは黒皮の状態を
入力するものである。
【0036】25は表示部であり、ブラウン管やプリンタ
ー等によって構成され、CCDカメラ16によって撮影し
た画像を表示し或いは記録するものである。
【0037】26は表示信号であり、CCDカメラ16によ
って撮影した画像から検出した切断状態に対応して制御
部21から発生して予め設定された伝達部位に伝達され
る。この伝達部位としては、例えば、レーザー切断機A
に搭載されたNC装置であり、またレーザー切断機Aに
搭載された図示しないパトライトやサイレン等の緊急指
示部材が上げられる。
【0038】上記の如く構成されたレーザー切断機Aに
於ける切断状態の検出手順について説明する。
【0039】切断状態を検出する手順の説明に先立っ
て、被切断材の状態に対応して変化するレーザートーチ
のノズルを通過する光量について説明する。尚、光量の
データは理論的に導かれるものではなく、実験的に採取
したものである。即ち、実験的に被切断材に対する切断
状態(非切断時、ピアシング時、正常な切断時、バーニ
ング等の異常な切断時)を種々変化させ、夫々の切断状
態に対応してCCDカメラ16によって撮影した画像を例
えば128 階層処理等の処理方法で処理して光量及び該光
量の変化範囲を計測することが可能であり、切断状態に
関連させた光量の範囲を設定することが可能である。
【0040】従って、上記の如くして採取し、且つ設定
した光量のデータを制御部21の記憶部21bに書き込んで
おくことで、実際の切断中にCCDカメラ16によって撮
影した画像の光量を計測して書き込まれたデータと比較
し、且つ現在実行中の切断プログラムと比較すること
で、例えばピアシング中か終了したか、或いは切断が正
常に実行されているか否かを判定することが可能であ
る。
【0041】上記の如くして採取した光量について説明
する。被切断材に対しレーザートーチからレーザー光を
照射していない状態では、前記光量は被切断材の表面と
自然光とに依存することとなり被切断材が黒皮の場合、
5〜8の範囲である。またレーザー光を照射してピアシ
ング加工を実行している状態では、レーザー光の照射部
位には母材の溶融縁と燃焼生成物が存在するため光量が
多く、30〜70の範囲である。そして被切断材に孔が形成
され、所謂ピアシングが終了したとき、レーザー光の照
射部位に存在した母材の溶融物や燃焼生成物は被切断材
に形成された孔を通って落下するため光量が減少し、6
〜19の範囲である。
【0042】また被切断材に対する切断が正常に行われ
ている場合、レーザー光の照射部位には母材の溶融物や
燃焼生成物が存在するものの、これらは形成された切溝
から排除されるため、光量は20〜47の範囲である。例え
ばバーニングと呼ばれる異常現象が発生した場合、レー
ザー光の照射部位では広い範囲で母材の溶融物や燃焼生
成物が存在することとなり光量が極めて増大し、60〜77
の範囲である。
【0043】上記の如く、被切断材に対しピアシング加
工を実施する場合、加工前、加工中、加工終了に対応し
て光量が明確に変化する。また切断加工を実施する場合
であっても、正常な加工中、バーニング現象の発生時に
対応して光量が明確に変化する。
【0044】従って、現在実施している加工がピアシン
グか切断かを認識しておくことによって、レーザートー
チのノズルを通して光量を計測し、この光量に応じて目
的の加工が実行中か終了したか、或いは加工が正常に実
行されているか異常状態になっているか、を認識するこ
とが可能である。即ち、制御装置21の記憶部21bには、
上記上記範囲の値を基準とした比較用のデータが記憶さ
れている。
【0045】被切断材を切断するに先立って、レーザー
切断機Aを構成するNC装置の操作盤8aから被切断材
の板厚や材質等の切断情報、及び切断すべき形状の情報
を入力する。この入力によって、レーザートーチ9の軌
跡が設定されると共にレーザー発振器5の出力が設定さ
れる。
【0046】同時に入力装置24から被切断材の表面の状
態に関する情報(例えば塗装鋼板である場合塗装の種類
や色等の情報、或いは表面の酸化皮膜の状態に関する情
報)を入力する。この入力によって、制御部21では入力
された情報に対応する光量のデータを読み出し、このデ
ータを比較する値として設定する。
【0047】レーザー切断機Aの動作が開始されると、
CCDカメラ16では、定期的にレンズ14を撮影して画像
信号を画像処理部22に伝達する。画像処理部22では、伝
達された画像信号を予め設定された処理方法(例えば12
8 階層処理等)に基づいて処理し、この結果により光量
のデータを収集して制御部21に伝達する。
【0048】例えばピアシング加工を実施する場合、制
御部21では、画像処理部22から伝達された光量のデータ
をピアシング加工に対応した比較値のデータと比較し、
この比較の結果、光量がピアシング加工中の値の範囲に
ある場合には、現在ピアシング加工中と認識して信号が
発生し、光量が減少してピアシング終了時の値の範囲に
ある場合、ピアシング加工が終了したと認識して信号を
発生することが可能である。そして前記信号に基づい
て、ピアシング加工に引き続くプログラムに移行するこ
とが可能である。
【0049】また例えば切断加工を実施する場合、制御
部21では、画像処理部22から伝達された光量のデータを
切断加工に対応した比較値のデータと比較し、この結
果、光量が正常な加工中の値の範囲にある場合には、現
在正常な切断加工中と認識して信号を発生し、光量が増
加して異常範囲の値の範囲にある場合、制御部21では現
在実行中の切断に異常が生じていることを認識して異常
切断状態である旨の表示信号26を発生して所定の伝達部
位(NC装置、パトライト或いはサイレン等)に伝達し
て夫々の部位で異常切断である旨の表示を行う。特に、
NC装置では、表示信号26に基づいてレーザー切断機A
を停止させる信号が発生し、被切断材に対する切断作業
が停止する。
【0050】上記切断状態の検出過程に於いて、入力装
置24によって入力する被切断面の表面に関する情報は、
該表面に施された塗装の色や材質、表面に付着した錆及
び黒皮の状態等である。このため、切断中にレーザート
ーチ9のノズル15を介してレンズに照射される光量が被
切断材の表面の状態に応じて変化するような場合であっ
ても、夫々に対応した比較値を設定することで、安定し
て切断状態を検出することが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
切断状態の検出装置では、レーザートーチの内部にCC
Dカメラを設け、このCCDカメラによってレーザート
ーチのノズルを撮影し、且つ撮影した画像を処理するこ
とによって光量を測定することが出来る。そして制御装
置に於いて、測定した光量と予め被切断材に対する加工
内容に対応して設定した光量のデータとを比較すること
で、現在の加工が正常であるか異常状態であるかを認識
して信号を発生することが出来る。
【0052】従って、切断状態を検出すると共に信号を
発生して所定の部位に伝達することで、例えばレーザー
切断機のプログラムを進行させたり、レーザー切断機を
連続稼働させ或いは停止させると共に非常信号としての
パトライトを点灯し、サイレンを鳴らすことで注意を喚
起することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー切断機の平面図である。
【図2】レーザー切断機の正面図である。
【図3】レーザー切断機の側面図である。
【図4】CCDカメラを内部に設けたレーザートーチの
構成を説明する図である。
【図5】切断状態を検出する装置の制御系を構成するブ
ロック図である。
【符号の説明】
A レーザー切断機 1a レール 1b ラック 2 フレーム 2a、2b ガーター 2c 接続部材 3 従動輪ユニット 4 駆動モーター 5 レーザー発振器 6 レーザー光路 7 反転ミラー 8 制御盤 8a 操作盤 9 レーザートーチ 9a 軸心 10 キャリッジ 11 横駆動モーター 12 カバー 13 ミラー 14 レンズ 15 ノズル 16 CCDカメラ 16a 光軸 21 制御部 21a 演算部 21b 記憶部 21c 一次記憶部 22 画像処理部 23 インターフェース 24 入力装置 25 表示部 26 表示信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被切断材にレーザー光を照射するレーザ
    ートーチと前記レーザートーチを移動させる移動手段と
    を有するレーザー切断機に於ける前記被切断材の切断状
    態を検出する検出装置であって、レーザートーチの内部
    に配置され該レーザートーチのノズルを直接又は間接的
    に撮影するCCDカメラと、前記CCDカメラによって
    撮影したレーザートーチのノズルの画像を処理してノズ
    ルを通る光量を計測すると共に計測された光量を予め設
    定された光量の値と比較して比較結果に対応した信号を
    発生する制御装置と、を有することを特徴とするレーザ
    ー切断機に於ける切断状態の検出装置。
  2. 【請求項2】 前記予め設定された光量の値がレーザー
    トーチによって被切断材をピアシング加工する際の値で
    あり、この値とCCDカメラによって撮影したノズルの
    画像から計測した光量とを比較し、計測した光量が予め
    設定した光量の値よりも大きいときピアシング加工の実
    行中である旨の信号を発生し、計測した光量が予め設定
    した光量の値よりも小さいときピアシング加工が終了し
    た旨の信号を発生することを特徴とする請求項1に記載
    したレーザー切断機に於ける切断状態の検出装置。
  3. 【請求項3】 前記予め設定された光量の値がレーザー
    トーチによって被切断材を切断加工する際の値であり、
    この値とCCDカメラによって撮影したノズルの画像か
    ら計測した光量とを比較し、計測した光量が予め設定し
    た光量の値よりも大きいとき異常切断状態である旨の信
    号を発生し、計測した光量が予め設定した光量の値より
    も小さいとき正常切断状態である旨の信号を発生するこ
    とを特徴とする請求項1に記載したレーザー切断機に於
    ける切断状態の検出装置。
JP10124511A 1998-05-07 1998-05-07 レーザー切断機に於ける切断状態の検出装置 Pending JPH11320149A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10124511A JPH11320149A (ja) 1998-05-07 1998-05-07 レーザー切断機に於ける切断状態の検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10124511A JPH11320149A (ja) 1998-05-07 1998-05-07 レーザー切断機に於ける切断状態の検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11320149A true JPH11320149A (ja) 1999-11-24

Family

ID=14887309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10124511A Pending JPH11320149A (ja) 1998-05-07 1998-05-07 レーザー切断機に於ける切断状態の検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11320149A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007075876A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Koike Sanso Kogyo Co Ltd レーザ切断方法
DE102011003717A1 (de) 2011-02-07 2012-08-09 Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh + Co. Kg Vorrichtung und Verfahren zur Überwachung und insbesondere zur Regelung eines Laserschneidprozesses
JP2018202468A (ja) * 2017-06-07 2018-12-27 株式会社ディスコ レーザ加工方法及びレーザ加工装置
WO2019093209A1 (ja) * 2017-11-07 2019-05-16 浜松ホトニクス株式会社 レーザ加工方法、及び、レーザ加工装置
CN110567960A (zh) * 2019-10-10 2019-12-13 湖北淡雅香生物科技股份有限公司 打孔情况在线检装置
CN116275600A (zh) * 2023-05-19 2023-06-23 济南邦德激光股份有限公司 一种激光切割机的智能化切割数据处理方法、装置及设备

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007075876A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Koike Sanso Kogyo Co Ltd レーザ切断方法
EP3581323A1 (de) 2011-02-07 2019-12-18 TRUMPF Werkzeugmaschinen GmbH + Co. KG Vorrichtung und verfahren zur überwachung und insbesondere zur regelung eines laserschneidprozesses
DE102011003717A1 (de) 2011-02-07 2012-08-09 Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh + Co. Kg Vorrichtung und Verfahren zur Überwachung und insbesondere zur Regelung eines Laserschneidprozesses
EP3189927A1 (de) 2011-02-07 2017-07-12 TRUMPF Werkzeugmaschinen GmbH + Co. KG Vorrichtung und verfahren zur überwachung und insbesondere zur regelung eines laserschneidprozesses
EP3189926A1 (de) 2011-02-07 2017-07-12 TRUMPF Werkzeugmaschinen GmbH + Co. KG Vorrichtung und verfahren zur überwachung und insbesondere zur regelung eines laserschneidprozesses
US10058953B2 (en) 2011-02-07 2018-08-28 Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh + Co. Kg Method for monitoring and controlling a laser cutting process
US10888954B2 (en) 2011-02-07 2021-01-12 Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh + Co. Kg Method for monitoring and controlling a laser cutting process
JP2018202468A (ja) * 2017-06-07 2018-12-27 株式会社ディスコ レーザ加工方法及びレーザ加工装置
WO2019093209A1 (ja) * 2017-11-07 2019-05-16 浜松ホトニクス株式会社 レーザ加工方法、及び、レーザ加工装置
CN111295265A (zh) * 2017-11-07 2020-06-16 浜松光子学株式会社 激光加工方法和激光加工装置
JPWO2019093209A1 (ja) * 2017-11-07 2020-11-19 浜松ホトニクス株式会社 レーザ加工方法、及び、レーザ加工装置
US11642743B2 (en) 2017-11-07 2023-05-09 Hamamatsu Photonics K.K. Laser processing method, and laser processing device
CN110567960A (zh) * 2019-10-10 2019-12-13 湖北淡雅香生物科技股份有限公司 打孔情况在线检装置
CN116275600A (zh) * 2023-05-19 2023-06-23 济南邦德激光股份有限公司 一种激光切割机的智能化切割数据处理方法、装置及设备
CN116275600B (zh) * 2023-05-19 2023-09-29 济南邦德激光股份有限公司 一种激光切割机的智能化切割数据处理方法、装置及设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11612963B2 (en) Laser cutting device including machining condition tables and laser cutting method thereof
JP5108518B2 (ja) レーザ加工装置でのレーザ加工ビーム軸と加工ガス流軸の相互位置を求める方法、およびレーザ加工装置でのレーザ加工ビーム軸と加工ガス流軸の相互位置を調整する方法、ならびに当該方法に代わる装置を有するレーザ加工装置
JPH06254691A (ja) レーザ加工機およびレーザ加工機の焦点設定方法
JP2000167666A (ja) 自動溶接及び欠陥補修方法並びに自動溶接装置
CN113365774B (zh) 用于自动化地求取激光加工参数对激光加工的影响的方法以及激光加工机和计算机程序产品
MXPA01006561A (es) Metodo y aparato para controlar una maquina herramienta equipada con laser para evitar la auto-combustion.
WO2020074713A1 (de) Verfahren zum ermitteln einer kenngrösse eines bearbeitungsprozesses und bearbeitungsmaschine
JPH11320149A (ja) レーザー切断機に於ける切断状態の検出装置
JP2728358B2 (ja) レーザ加工機のノズルのセンタリング方法及び装置
JP5749623B2 (ja) プラズマ切断監視装置
JP2002346783A (ja) レーザ溶接制御方法及びその装置
JP2000210768A (ja) 切断状態の監視装置
JP2002011587A (ja) 高さ倣い装置
JP2005199350A (ja) 傷を減らすレーザビーム溶接の方法および装置
JPH09103873A (ja) 溶接装置
US20020148819A1 (en) Laser cutting torch
JP2002001553A (ja) レーザ加工機
JP2000218364A (ja) 障害監視装置
JP3798931B2 (ja) 自動溶接装置
JPH06344163A (ja) レーザビーム溶接装置
JP2684480B2 (ja) レーザ加工装置
JP2743754B2 (ja) レーザ加工装置
JP3142453B2 (ja) レーザ加工方法およびレーザ加工装置
JPH06315779A (ja) 金属帯板の疵補修レーザー照射装置
JP2743667B2 (ja) レーザ加工機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080507