JP2005199350A - 傷を減らすレーザビーム溶接の方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ溶接された継目を目立たないように形成しうるレーザビーム溶接の方法および装置を提供する。
【解決手段】 溶接される工作物に領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを決定し、その臨界エネルギーを超えると、溶接継目の目に付く傷が、レーザビームから最も遠く離れた工作物の、レーザビームから遠い方の面で所定のレベルを超える程度まで生じるようになるため、レーザビームが領域単位および時間単位当たりに入力された臨界エネルギーを超えないように、制御または調整される。
【選択図】なし
【解決手段】 溶接される工作物に領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを決定し、その臨界エネルギーを超えると、溶接継目の目に付く傷が、レーザビームから最も遠く離れた工作物の、レーザビームから遠い方の面で所定のレベルを超える程度まで生じるようになるため、レーザビームが領域単位および時間単位当たりに入力された臨界エネルギーを超えないように、制御または調整される。
【選択図】なし
Description
本発明は、請求項1および5の前文に係るレーザビーム溶接の方法および装置に関する。
通常、レーザビーム溶接を2つ以上の工作物に施す場合、溶接継目は、レーザビームから最も遠い工作物上の、レーザビームから遠い方のこの工作物の面に目につくものである。この面が露出した領域であると、多くの応用例の場合、特に自動車構造では、この継目を作り直さねばならず、コスト高となる。特に、このことは、塗装されるべき工作物、例えば、自動車本体の場合にあてはまる。
そこで、本発明の課題は、レーザ溶接された継目を、レーザビームから遠い方の工作物の面で目立たないように形成しうる、レーザビーム溶接の方法および装置を提供することにある。
本発明は、目につく傷を減少させるレーザビーム溶接の方法を提供することに関して、請求項1の特徴部分に記載されている。また、本発明に係る装置については、請求項5の特徴部分に記載されている。更に他の請求項は、本発明に係る方法の有利な実施形態および更なる改良を特定している(請求項2〜4)。
本発明によれば、目につく傷を減らしたレーザビーム溶接の方法を提供することに伴う課題は、次のような事実によって解決される。すなわち、溶接される工作物に、領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを決定し、この決定された臨界エネルギーのレベルを超えると、溶接継目についての目につく傷が、レーザビームから最も遠く離れた工作物の、レーザビームから遠い方の面で、所定のレベルを超える程度まで生じるようになるため、レーザビームは、領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを超えないように、制御または調整される。
ここで、領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーは、傷が生じなくなるまで、直接的に、すなわちJ/m2/秒の単位で、あるいは、等価な形態で非直接的に、すなわち適切な処理パラメータを組み合わせて、決定することができる。適切な処理パラメータとしては、例えば、レーザパワー、焦点合わせ(または溶接範囲におけるレーザビーム径)、およびレーザビームの進行する速度がある。
領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを決定するとすぐに、レーザビームは、工作物の背面にレーザビームの溶接継目が出現しないように、あるいはそれが許容可能な程度でおさまるように、既存の制御または調整装置によって、制御または調整され得る。許容できる傷の程度は、制御または調整装置に接続された入力装置を介して、簡単な方法で予め決定することもできる。
そして、領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを予め決定することにより、傷の程度だけでなく、通常は、後板と呼ばれるレーザビームから遠い方に位置する工作物における溶接継目の深さも、調整可能である。このため、特に、薄板の場合、若干の歪みも最小限にすることができる。
傷および歪みを最小限にすることで、例えば、溶接継目に対してコストのかかる補修作業を必要とせず、より経済的に、フランジを連結して工作板を覆うことが可能となる。これは、特に、車体構造で有効である。
本発明に係る方法の有利な実施形態では、レーザビームに対する適切な制御または調整パラメータは、溶接処理のシミュレーションにより、及び/又は工作物を溶接する前に経験的に、及び/又は溶接中にレーザビームから最も遠く離れた工作物の、レーザビームから遠い方の面における発光、特にIR発光を測定することにより、決定されるものである。
適切な制御または調整パラメータは、例えば、既に述べたように、レーザパワー、焦点合わせ、およびレーザビームの進行する速度である。これらのパラメータで最大許容可能な状態または傷無しの状態を提供する適切な値は、公知なシミュレーション方法を用いて簡単に決定することができる。上記に代えてまたは加えて、これらの値は、経験的に、異なる値の範囲内において異なるパラメータ値で試料の工作物を処理し、その後これらのパラメータで溶接を行い、最後にレーザビームの継目の傷の程度を決めることにより、決定することもできる。また、傷を比較することにより、簡単に適切なパラメータの組が得られる。これに代えてまたは加えて、溶接処理中に、レーザビームから最も遠く離れた工作物の、レーザビームから遠い方の面における発光を測定することができ、この値を、所定の測定の程度を超える溶接継目の傷が生じる臨界値と、比較することができる。この発光の臨界値は、シミュレーションにより、または経験的に、繰り返し決定することができる。
上記発光の測定は、赤外線(IR)領域で有利に行える。なぜならば、レーザビームで生じたエネルギーによる、レーザビームから遠い方の面の加熱については、例えば、工作物のこの面の変化を光学測定により測定するよりも、はるかに早く測定することができるためである。このため、傷が生成したことは、それが成長するよりもずっと以前に認知することができ、加熱特性、すなわちIR発光によって安全に認知することができ、しかも、レーザビームの適切な制御により完全に防ぐこともできる。適切なIRセンサーとしては、例えば、ダイオードまたはカメラが知られているが、これと共に、必要ならば、例えば、空間的な理由から、光ファイバーまたはイメージガイドが挙げられる。
しかしながら、傷の生成は表面が変色することにより前もって示されるため、上記発光の測定を光学領域でも行うことができる。このような変色は、傷が成長する前の時点で、適切な画像認識ソフトウェアを用いても認識することができ、レーザビームの適切な制御により完全に防止することができる。光学測定は、操作者が処理を直接モニタリングすることができる利点を有するが、一方、操作者である人のために、まずIRモニタリングを適切な表示、例えば擬似カラー表示に変えねばならない。
特に、本発明に係る方法の有利な実施形態では、レーザビームの適切な制御または調整パラメータを局所的に決定するので、レーザビームがこの通りに制御または調整される。
本実施形態の利点は、このように、非常に異なる工作物の厚み、または、工作物及び/若しくは溶接継目の形状の変形を考慮して、これらの局所的な差異にもかかわらず、均一な継目性能が実現できる事にある。
本発明に係る方法の他の有利な実施形態では、特に、
−レーザビームの送り動作を、局所的に横方向に動く構成部品と重ね合わせること、及び/又は
−何度も繰り返し横方向に溶接継目をオフセットする(置き換える)動作を行うことによって、
上記溶接継目は、より幅広いものとなる。
−レーザビームの送り動作を、局所的に横方向に動く構成部品と重ね合わせること、及び/又は
−何度も繰り返し横方向に溶接継目をオフセットする(置き換える)動作を行うことによって、
上記溶接継目は、より幅広いものとなる。
特に、適切な横方向のビーム動作は、溶接継目の広がり(いわゆるビームスピニング)として、継目に対して横方向に重なり合った円運動の形態で進行する。このように、幅広く継目の範囲を均一に覆うことにより、結果的に、幅広い連結された断面が得られる。同様に、正弦曲線状またはジグザグ状の継目の形状をとったり、あるいはビームの案内を若干振動させることは、適切なことであり、これらを、好ましくは、何度も繰り返し行い、若干変位させ、これにより幅広い連結された断面が生じる。しかしながら、連結された断面を最も簡単に幅広くするには、いくつかの直線状の溶接継目を、互いに平行にオフセットすることにより実現される。
このように断面を幅広くすることにより、溶接の深さが浅い場合でも、溶接された工作物についての高い連結安定性が得られる。
上述した処理工程は、原則的には、従来の溶接装置で行うことができる。好ましくは、溶接装置は、精度的および速度的な理由により、ビームを案内するロボットを備えると良い。
しかしながら、本発明に係る方法は、特に、レーザビームが走査装置により表面上で偏向する場合に有利であることが分かる。走査装置は、特に迅速で柔軟なビーム偏向装置、例えば、(1つ以上の軸の周りに、制御可能に回転式にされた、少なくとも1つの鏡からなる)鏡装置、または音響光学変調器である。
本発明に係る方法に従う本実施形態の重要な利点は、走査装置がシートの表面に対して同時に動き、これにより、走査装置が、例えば、短い作業時間で、1番目の継目の1番目の部分に亘って正弦曲線的にレーザビームを案内し、そして、このレーザビームを、正弦曲線状の継目に対して若干平行に変位した2番目の部分の始まりまで非常に迅速に偏向し、その後、対応する2番目の複数部分から成る継目まで、非常に迅速に偏向する点である。この結果、本実施形態では、2番目のレーザビームを光学的に案内するための装置と、ロボットにより案内されたレーザビームの電源を通常の方法で切らねばならない間に、当該レーザビームを再配置するのに要する時間とが共に、省かれる。このため、レーザ装置の利用度を非常に高めることができる。これに対して、従来の装置では、剛性レンズ装置のレーザビームは、作業処理ライン上を偏向する。レーザビームは、新たな処理を開始するために、その処理の最初のところまで案内されねばならず、このために、レンズ装置は、構成部品に対して移動しなければならない。また、この間、構成部品からの塗料の意図せぬ剥がれ又は昇華を防ぐために、レーザビームの電源を切らなければならない。この代わりに、本発明の本実施形態では、従来の装置と比較して、ほんの何分の1の処理時間しか必要としない。
本発明によれば、傷を減らすレーザビーム溶接用の装置を提供するのに伴う課題は、レーザビームから最も遠く離れた工作物の、レーザビームから遠い方の面で生じる発光を測定する装置が提供され、且つこの装置が、レーザビームを制御する装置に接続されることにより、解決される。
本発明に係るこの装置は、例えば、レーザパワー、焦点合わせ、およびレーザビームの進行する速度などの、適切な制御パラメータを用いた溶接の制御が可能である。この目的のため、溶接中に、レーザビームから最も遠く離れた工作物からの、レーザビームから遠い方の面で生じる発光を測定し、且つ、この測定値を、所定のしきい値を超えた溶接継目の傷が生じるような臨界値と比較する。この発光の臨界値は、シミュレーションにより、又は経験的に、繰り返し決定することができる。したがって、かかる装置によれば、最大許容範囲の傷で留まることが可能であり、あるいは、傷のない予め決定可能な溶接深さを可能とする。
このような制御および発光の測定を行う適切な装置は、公知である。例えば、これらは、IRセンサーまたは光センサーを含み、特に、ダイオードまたはCCDを含む。そしてこれらを、肉眼で見た直線状に、又は、IR若しくは光導波管を通して非直接的に配列し、観察点からの接近容易性に応じて、発光を判断することができる。
本発明に係る装置は、特に迅速であり、このため、走査装置と組み合わせると有利であることが分かっている。ここで、走査装置は、レーザビームを作業側に偏向するものである。
以下、本発明に係る方法について実用的な実施例を用いて、より詳細に説明する。
第1の実用的な実施例では、標準的な鋼ST14で形成された2枚のシートが互いに重ね合わせられて配置される。各シートは、約1mmの厚さを有する。走査装置は、これらのシート上で均一に動かされ、作業面に亘って溶接するレーザビームのための装置から、発射されたレーザビームを偏向する。この走査装置は、2軸回転式の、コンピュータ制御された鏡装置から構成される。
試料のシートを経験的に測定したところ、これらのシートにおいて、次のような制御パラメータが溶接処理で設定された場合には、領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを超えないことが分かった。すなわち、約1900ワットのレーザパワー、約3m/分のレーザビーム供給速度、約0.7mmの焦点径を有する溶接表面上の焦点である。この焦点は、走査装置がシートの表面から約300mmの距離にある場合に、溶接すべき表面上に位置する。これらの制御パラメータの設定により、結果的に、レーザビームから最も遠く離れたシートからの、レーザビームから遠い方の面に、溶接継目の目に見える傷が生じなくなる。
ビームスピニングと呼ばれる、約1mmの径を有する円運動の形態の、レーザビームの供給動作が、局所的に横方向に移動する構成部品と重なり合った際に、溶接ビームは幅広くなる。スピニング周波数は、x Hzである。このように、溶接継目を約1.7mm幅まで広げると、溶接ビームの深さが減少するにもかかわらず、十分な連結安定性が得られる。
第2の実用的な実施例では、強度が高い鋼ZSTE340からなる2つのシートが、互いに重なり合って配置されている。ビームに対面するシートは、約1mmの厚さであり、ビームから遠い方のシートは、約0.5mmの厚さである。
シミュレーション計算をすると、これらのシートにおいて、次のような制御パラメータが溶接処理で設定された場合には、領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを超えないことが分かった。すなわち、約1800ワットのレーザパワー、約4m/分のレーザビーム供給速度、約0.7mmの焦点径を有する溶接表面上の焦点である。
溶接継目は、第1の実用的な実施例と同様に、円形のビームスピニングにより幅広くされる。しかしながら、この場合には、下側のシートがより薄く、またそのため、より少ないエネルギー入力が、1番目の幅広くされた継目と平行して、制御された状態で供給されるので、2番目の幅広い継目は、2mm離れたところで溶接される。これは、走査装置によって迅速且つ簡単に行うことができ、この非常に薄い下側のシートにおいてさえも、傷なく且つ十分安定した連結断面を有する二重の継目が提供される。
第3の実用的な実施例では、標準的な鋼ST14からなる2つのシートが、互いに重なり合って配置されている。各シートは、約1.2mmの厚さを有する。
レーザビーム溶接装置は、レーザビームから最も遠くのシートにおいて、レーザビームから遠い方の面での発光を測定する追加的な測定装置を備えており、この測定装置が、レーザビームを制御する装置に接続されている。発光の測定装置は、レーザビームから離れた下側のシートの、レーザビームから遠い方の面、すなわち、溶接されるべき継目の底面に向かって、方向付けられた光学CCDカメラを備える。このCCDカメラは、コンピュータに接続されており、このコンピュータが公知な画像解析方法を用いて、CCDカメラにより得られた画像の変色を調べる。変色は、継目の傷の出現、すなわち下側のシートに入力される臨界エネルギーに到達したことを示す第1の兆候である。このコンピュータはまた、レーザビームの制御装置としても働く。変色が認知されると、すぐに領域単位および時間単位当たりに入力されるエネルギーが減少される。ここで、これは、レーザビームの進行速度をすぐに20パーセント増加することにより行われる。レーザビームにより約1mmの長さの溶接継目が生じると、供給速度を約10パーセント再び減少させる。これに代えてまたは加えて、このコンピュータの操作者は、コンピュータの入力部を通して、異なる速度増加、溶接継目の長さ、および排出速度を選択することができる。さらに、これに代えてまたは加えて、操作者は、変色が生じた場合にレーザパワーの変更を決定することもできる。
第4の実施形態では、3D走査装置が用いられる。この場合、制御装置の操作者は、変色が生じた場合にレーザの焦点径に変化を加えることもできる。ここで、変更するのは、通常、作業表面からの走査鏡の距離である。
本発明に係る方法および本発明に係る装置は、上述した実用的な実施例において、特に、自動車工業における薄鋼板のレーザ溶接に適していることが判明した。
特に、傷や歪みの大幅な低減又は回避を、特に薄板の場合には実現することができる。また、走査装置を用いることにより、処理時間および精度に関して、追加的に重要な利点が得られる。
本発明は、上記で概略を説明した実用的な実施例に限定されるものではなく、むしろその他の場合についても適用可能である。
制御または調整装置の操作者は、適切な制御または調整パラメータを入力するが、定期的に使用される材料の種類や厚さに対する適切な数値が既に取り込まれているデータベースを装置に備え付けることができ、これにより、操作者は、単にこれらから1つを選ぶだけで良い。
また、本方法は、特に、塗装されたシートの溶接に有利である。このため、すなわち、下側のシートに対して、少量の溶接深さを予め決定することができ、レーザビームから遠い方の面上の塗膜に許容範囲を超えて損傷を起こすことなく、十分安定した連結を可能とする。これにより、腐食部位を減少し、その除去のための補修作業工程を回避する。
しかしながら、本発明に係る方法は、自動車構造に通常用いられる薄鋼板だけでなく、他の金属およびプラスチックの溶接にも適している。
Claims (5)
- 少なくとも2つの工作物をレーザビームで溶接する方法であって、
溶接される前記工作物に、領域単位および時間単位当たりに入力される臨界エネルギーを決定し、該臨界エネルギーを超えると、前記レーザビームによる継目の目に付く傷が、前記レーザビームから最も遠く離れた前記工作物の、前記レーザビームから遠い方の面で、所定値を超える程度まで生じ、
前記レーザビームは、領域単位および時間単位当たりに入力される前記臨界エネルギーを超えないように、制御または調整されることを特徴とするレーザビームで溶接する方法。 - 前記レーザビームのための適切な制御または調整パラメータは、
−前記溶接処理のシミュレーション、及び/又は
−前記工作物の前記溶接の前に行う経験的手段、及び/又は
−溶接中に、前記レーザビームから最も遠く離れた前記工作物の、前記レーザビームから遠い方の面における発光、特にIR発光の測定により、決定されることを特徴とする請求項1に記載のレーザビームで溶接する方法。 - 前記レーザビームのための適切な制御または調整パラメータは、局所的に決定されることを特徴とする請求項2に記載のレーザビームで溶接する方法。
- 前記溶接の前記継目は、特に、
−局所的に横方向に動く構成部品を、前記レーザビームの進行動作の方向へ重ね合わせること、及び/又は
−前記溶接の前記継目が繰り返し横方向に置き換えられることにより、
幅広くされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザビームで溶接する方法。 - 少なくとも2つの工作物をレーザビームで溶接するための装置であって、
前記レーザビームから最も遠く離れた前記工作物の、前記レーザビームから遠い方の面における発光を測定する測定装置を備え、
前記測定装置が、前記レーザビームを制御する装置に接続されることを特徴とするレーザビームで溶接するための装置。
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