JPH09308980A - レーザ切断加工機の倣い制御装置及びその方法 - Google Patents

レーザ切断加工機の倣い制御装置及びその方法

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JPH09308980A
JPH09308980A JP8147930A JP14793096A JPH09308980A JP H09308980 A JPH09308980 A JP H09308980A JP 8147930 A JP8147930 A JP 8147930A JP 14793096 A JP14793096 A JP 14793096A JP H09308980 A JPH09308980 A JP H09308980A
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Atsuo Ato
敦雄 阿戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピアッシングポイントの近傍を再度通過する
際に、材料の盛り上がりやヒゲによってハイトセンサが
影響を受けずに、安定した精度の高い切断加工を可能と
したレーザ切断加工機の倣い制御装置及びその方法を提
供する。 【解決手段】 ハイトセンサを用いてワーク3とノズル
2の先端との距離Lが一定になるようにノズル2の高さ
を倣い制御する倣い制御方法において、ノズル2の位置
がピアッシングポイントPを内包する所定範囲A以内に
あるときは、常時ノズル2の倣い制御を行わず、又、上
記所定範囲A以外にあるときは、常時倣い制御を行な
う。ノズル2の位置が所定範囲A以内にあるか、又は以
外にあるかによって、倣い制御指令を倣い制御部6に出
力するのは、ノズル2の現在位置に基づいて自動的に出
力してもよいし、又は、作業プログラム内に倣い制御オ
ン/オフ命令を記述してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイトセンサによ
りノズル高さの倣い制御をおこなうレーザ切断加工機の
倣い制御装置に関し、特にピアッシングポイント近傍に
おける倣い制御を安定化できるレーザ切断加工機の倣い
制御装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザにより板状のワークを切断加工す
るレーザ切断加工機においては、切断加工中のノズル先
端とワークとの距離を常時一定に保持する必要がある。
このために、従来から、ノズル先端とワークとの距離を
一定にする種々の倣い制御装置が提案されており、ハイ
トセンサを使用してノズル先端とワークとの距離を測定
し、この距離が常時一定になるようにノズルの高さを制
御するようにしたものが提案されている。ハイトセンサ
としては例えば静電容量センサ、磁気センサ等が使用さ
れており、これらの静電容量センサ及び磁気センサはノ
ズルとワークとの間の静電容量や磁気特性がノズル先端
とワークとの距離に相関性があることを利用している。
【0003】例えば静電容量センサを使用した倣い制御
装置では、アルミニウム、ステンレス等の非鉄金属のワ
ークをピアッシングする時に発生するプラズマによっ
て、検出される上記の静電容量が変動する。これによ
り、ハイトセンサが誤動作し、ノズルとワークとの距離
を一定に保持することが困難となる場合がある。このた
めに、ピアッシング時のノズル高さの倣い制御の上記不
安定性を改善する装置が従来から提案されている。例え
ば特開平7−164174号公報において、ピアッシン
グ開始直後はハイトセンサによる倣い制御は行わないよ
うにし、ピアッシングが完了して加工ヘッドが予め設定
された所定時間経過後又は所定距離移動した後に、倣い
制御を行なうようにした倣い制御方法が提案されてい
る。
【0004】又、上記静電容量センサ等の非接触式セン
サを使用した倣い制御装置では、既に加工した孔を再度
ノズルが通過する場合に、ハイトセンサがこの孔を検知
してノズルが孔に落ち込むという問題が生じる。この問
題を解決する手段として、例えば特開平6−22648
0号公報において、ノズル高さの下限値をその設定サイ
クルにより設定しておき、ノズル高さがその下限値より
も下降する方向の倣い制御を無効とする、すなわち孔の
通過時はノズル高さを下限値に固定する倣い高さ制御装
置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなハイトセンサが、レーザ切断加工機によりワーク
をピアッシングしたときにピアッシングポイントP(ピ
アッシング中心位置とも言う。)の周囲に発生した材料
の盛り上がりやヒゲ等の影響を受け、これによって前述
の倣い制御が不安定になることが多い。図9(1)には
この盛り上がりの例を、又図9(2)にはこのヒゲの例
を示している。同図(1)において、盛り上がり11は
ピアッシング時に溶融した材料が板状のワーク3の表面
に出て来てピアッシングポイントPの孔の周囲に付着し
たものであり、このような盛り上がり11の最大直径D
は例えば約5mm程度となることもある。又、同図(2)
のヒゲ12は、ピアッシング時に溶融した材料が板状の
ワーク3の表面から線状に伸びて凝結し、ピアッシング
ポイントPの孔の周囲に付着したものである。上記のよ
うにこれらの盛り上がり11及びヒゲ12はワーク材料
と略同等の金属成分からなっているので、例えば静電容
量センサ等のハイトセンサはこれらに反応してしまう。
したがって、ピアッシングポイントPの近傍をノズル2
が再び通過する際にハイトセンサが盛り上がり11やヒ
ゲ12に反応し、ノズル高さの倣い制御がこれらの影響
を受けて不安定になり、ハンチング等が生じるという問
題が生じている。
【0006】図10は、ワークの切断加工時の加工軌跡
例を示している。同図ではワーク3内に細長い長方形状
の切断部3aを板取りするような切断加工例を示してお
り、ここで、切断部3aの縦寸法は例えば10mmとなっ
ている。このような切断部3aをワーク3から切断する
場合、ピアッシングポイントPから切断開始し、ノズル
2を切断部3aの外周線に向かって移動させ、切断部3
aの外周線に到達したらその外周軌跡に沿って切断加工
を行なう。そして、ノズル2が再びピアッシングポイン
トPの近傍の位置Qを通過するとき、ピアッシングポイ
ントPの周囲に上記のような盛り上がり11やヒゲ12
が発生している場合は、これらの影響を受けてノズル高
さの倣い制御が不安定となる。これにより、ピアッシン
グポイントP近傍での切断精度が良くないという問題が
生じている。
【0007】前述した従来の倣い制御装置のような、例
えばピアッシング開始直後の一定時間又は一定距離の間
のみ倣い制御を行なわないようにするものや、ノズル2
の高さが所定の下限値より下降する方向の倣い制御を無
効とするもの等では、上述したようにピアッシングポイ
ントPの近傍を再びノズル2が通過するときに、盛り上
がり11やヒゲ12等にハイトセンサが反応して倣い制
御が不安定になることを防止することができない。この
ために、ピアッシングポイント近傍の切断精度の劣化を
防止できないという問題が発生している。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、ピアッシングポイントの近傍を再度通過
する際に、ピアッシングポイントに発生した材料の盛り
上がりやヒゲによってハイトセンサが影響を受けずに、
安定して精度の高い切断加工を可能としたレーザ切断加
工機の倣い制御装置及びその方法を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、加工ヘ
ッド1に設けられたハイトセンサによってワーク3とノ
ズル2の先端との距離Lを測定し、距離Lが一定になる
ようにノズル2の高さを倣い制御するレーザ切断加工機
の倣い制御方法において、前記ノズル2の位置がピアッ
シングポイントPを内包する所定範囲A以内にあるとき
は、常時ノズル2の前記倣い制御を行わず、ノズル2の
高さを所定値に固定した方法としている。
【0010】請求項1に記載の発明によると、ノズルの
位置がピアッシングポイントPを内包する所定範囲A以
内に入っているか否かを常時判断し、所定範囲A以内に
入っているときはピアッシングポイントP近傍を通過中
であるとみなす。このとき、ノズル高さの倣い制御を行
わないので、ハイトセンサがピアッシングポイントPの
周囲の盛り上がりやヒゲの影響を受けてノズル高さの倣
い制御が不安定になることが無くなる。したがって、ノ
ズル高さが安定するので、ピアッシングポイントP近傍
の切断精度が良くなり、切断品質が向上する。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のレーザ切断加工機の倣い制御方法において、前記ノズ
ル2の位置が前記所定範囲A以外にあるときは、常時ノ
ズル2の高さを前記倣い制御にて制御する方法としてい
る。
【0012】請求項2に記載の発明によると、ノズルの
位置がピアッシングポイントPを内包する所定範囲A以
外であるときは、ノズル高さの倣い制御を行なうように
する。このとき、一旦上記所定範囲A以内に入った後に
再びこの所定範囲A以外に出たとき、ノズル高さの倣い
制御が再度行われる。よって、ハイトセンサがピアッシ
ングポイントPの近傍では盛り上がりやヒゲの影響を受
けずに、又ピアッシングポイントPから離れた位置では
ノズル高さの倣い制御が行われるので、ノズル高さが安
定化される。したがって、ピアッシングポイントP近傍
の切断精度が良くなり、切断品質が向上する。
【0013】請求項3に記載の発明は、加工ヘッド1に
配設され、ワーク3とノズル2の先端との距離Lを測定
するハイトセンサと、ハイトセンサで測定された距離L
が一定になるようにノズル2の高さを倣い制御する倣い
制御部6とを備え、予め設定された切断加工軌跡に沿っ
てノズル2が移動するようにノズル2の位置を制御しな
がらワーク3を切断するレーザ切断加工機の倣い制御装
置において、ピアッシングポイントPの位置を記憶する
第1記憶手段31と、前記ハイトセンサに影響を及ぼす
恐れのある、ピアッシングポイントPを中心とする所定
範囲Aの中心からの距離Rを記憶する第2記憶手段32
と、ノズル2の現在位置と第1記憶手段31が記憶して
いるピアッシングポイントPの位置との距離rを演算す
るノズル距離演算手段33と、ノズル距離演算手段33
が演算したノズル2の現在位置とピアッシングポイント
Pとの間の距離rと、第2記憶手段32が記憶している
距離Rとを比較し、距離rが距離R以内か否かを判定す
る判定手段34と、判定手段34で距離rが距離R以内
であると判定されたときは、常時ノズル2の前記倣い制
御を行わず、前記倣い制御部6にノズル2の倣い制御オ
フ指令を出力するノズル高さ制御手段35とを備えた構
成としている。
【0014】請求項3に記載の発明によると、第1記憶
手段31はピアッシングポイントPの位置を記憶し、又
第2記憶手段32は、ワークとノズル先端との距離を測
定するハイトセンサに影響を及ぼすと予想され、かつピ
アッシングポイントPを中心とする所定範囲Aの中心か
らの距離Rを、予め記憶しておく。そして、加工切断中
において、ノズル距離演算手段33は常時ノズルとピア
ッシングポイントPとの距離rを演算し、判定手段34
はこの演算された距離rが所定範囲Aの上記距離R以内
に入っているか否かを常時判断する。この判断結果で距
離rが距離R以内に入っているときは、ノズル高さ制御
手段35はノズルがピアッシングポイントPの近傍を通
過中とみなし、このとき常時ノズル高さの倣い制御は行
わなずに、倣い制御部にノズルの倣い制御オフ指令を出
力する。これによって、ハイトセンサはピアッシングポ
イントPの近傍の盛り上がりやヒゲの影響を受けること
が無くなり、よってノズル高さが安定化される。したが
って、ピアッシングポイントPの近傍の切断精度が良く
なり、切断品質が向上する。
【0015】請求項4に記載の発明は、加工ヘッド1に
配設され、ワーク3とノズル2の先端との距離Lを測定
するハイトセンサと、ハイトセンサで測定された距離L
が一定になるようにノズル2の高さを倣い制御する倣い
制御部6とを備え、予め設定された切断加工軌跡に沿っ
てノズル2が移動するようにノズル2の位置を制御しな
がらワーク3を切断するレーザ切断加工機の倣い制御装
置において、ピアッシングポイントPを内包し、かつ前
記ハイトセンサに影響を及ぼす恐れのある所定範囲A内
を、ノズル2の前記加工軌跡が通過するとき、前記倣い
制御部6にノズル2の倣い制御オフ指令を出力する制御
装置8を備えた構成としている。
【0016】請求項4に記載の発明によると、ワークと
ノズル先端との距離を測定するハイトセンサに影響を及
ぼすと予想され、かつピアッシングポイントPを内包す
る所定範囲Aを、ノズルの加工軌跡が通過するときに
は、制御装置はノズルがピアッシングポイントP近傍を
通過中とみなし、常時ノズル高さの倣い制御は行わなず
に、倣い制御部6にノズル2の倣い制御オフ指令を出力
する。これによって、ハイトセンサはピアッシングポイ
ントPの近傍の盛り上がりやヒゲの影響を受けることが
無くなり、ノズル高さが安定化される。したがって、ピ
アッシングポイントPの近傍の切断精度が良くなり、切
断品質が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる実施形態
の例を図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係
わる基本的な概念を説明する図であり、切断部3aの切
断加工の軌跡とピアッシングポイントPとの関係を示し
ている。本発明においては、ピアッシングポイントPを
内包した所定範囲Aを予め設定しておき、切断部3aの
切断加工軌跡がこの所定範囲A内に入っている間は、ノ
ズル高さの倣い制御は行わずに所定高さに固定し、上記
軌跡がこの所定範囲A以外に出たら、再びノズル高さの
倣い制御を行うようにしたものである。ここで、上記の
所定範囲Aにおける倣い制御のオン/オフ指令の切り換
えは、制御装置によって自動的に行ってもよいし、ある
いは加工プログラム内に予め命令言語として記述しても
よい。すなわち、本発明に係わる制御装置がピアッシン
グポイントPの位置とノズル2の現在位置との関係か
ら、自動的にノズル2の現在位置が所定範囲A以内にあ
るか否かを判断して倣い制御指令をオン/オフしてもよ
い。あるいは、本発明に係わる制御装置によって切断加
工作業を行なうための作業命令をプログラムする作業者
(プログラマ)が予め所定範囲Aを設定し、これに基づ
いて倣い制御オン/オフ命令を記述して上記プログラム
を作成してもよい。以下に、図面を参照して詳細を説明
する。
【0018】まず、第1実施形態の例を説明するが、本
例は、上記の内、ピアッシングポイントPの位置から自
動的に所定範囲Aを算出し、算出した所定範囲Aとノズ
ル2の位置とに基づいて倣い制御指令を自動的にオン/
オフする例を示している。
【0019】図2は、レーザ加工切断機の構成図を示し
ている。加工ヘッド1はワーク3にレーザビーム4を照
射して切断加工するものであり、内部にはレーザ光を導
く光学機器等が設けられている。レーザ加工切断機の図
示しないレーザ発振器から出射されたレーザ光は図示し
ない光学機器によって加工ヘッド1内に導かれ、加工ヘ
ッド1の下部に設けられたノズル2の先端からワーク3
にレーザビーム4として照射される。又、加工ヘッド1
は図示しないXY駆動モータによって駆動されてワーク
3に平行なX−Y平面上を移動自在となっており、と同
時に、Z軸サーボモータ9によって駆動されてX−Y平
面に直交するZ軸方向に移動自在となっている。さら
に、加工ヘッド1にはノズル2の先端とワーク3との間
の距離Lを測定するハイトセンサが備えられている。す
なわち、ノズル2は、ノズル2の先端とワーク3との間
の静電容量に基づいて上記距離Lを測定する上記ハイト
センサとしての静電容量センサを兼ねている。そして、
この静電容量センサにより検出されたノズル2の先端と
ワーク3との間の静電容量はセンサアンプ5によって電
圧信号に変換され、この電圧信号は倣い制御部6に入力
されている。
【0020】倣い制御部6はノズル2の先端とワーク3
との間の距離Lが所定値になるように加工ヘッド1のZ
軸位置を倣い制御するものであり、例えばマイクロコン
ピュータ等を主体にして構成されている。倣い制御部6
は、センサアンプ5から入力した上記電圧信号の大きさ
と、制御装置8によって設定されたノズル2の高さの目
標値に対応した所定値との差を演算し、この差が小さく
なるように速度指令値をZ軸サーボモータ9に出力す
る。これによって、前記静電容量が一定になるように、
ノズル2のZ軸位置が倣い制御される。
【0021】制御装置8は例えばマイクロコンピュータ
等を主体にして構成されており、本発明に係わる倣い制
御装置の主要部に相当する。制御装置8の内部には、ワ
ーク3の切断加工作業命令が加工順序に従って記述され
たプログラムを記憶するメモリが備えられており、この
プログラムは本倣い制御装置のオペレータによって上記
メモリに書き込まれる。制御装置8は、自動運転時に上
記プログラムに記述された各作業命令に従って、例えば
上記XY駆動モータに指令信号を出力して加工ヘッド1
をX−Y平面内で駆動したり、レーザビーム4の照射開
始指令をレーザ発振器に出力したりすると共に、倣い制
御部6を介してZ軸方向の位置決め制御及び倣い制御を
行なう。あるいは、制御装置8は、ピアッシングポイン
トPの位置座標(X0 、Y0 )を入力して記憶し、又、
切断加工時に加工ヘッド1の現在位置(X1 、Y1 )を
随時読み取り、その両位置間の距離の演算及び所定範囲
Aとの比較を行ない、その結果に基づいて倣い制御部6
に倣い制御オン/オフ指令を出力する。
【0022】図3は上記制御装置8の要部機能ブロック
図を示しており、以下同図に基づいて説明する。第1記
憶手段31はピアッシングポイントPの位置(X0 、Y
0 )をピアッシングの度に記憶する。又、第2記憶手段
32はピアッシングポイントPを内包する所定範囲Aの
範囲を記憶するものである。この範囲は、ハイトセンサ
によるワーク3とノズル2の先端との間の距離Lの測定
に悪影響を及ぼす恐れのある、例えばピアッシング時の
材料の盛り上がり11やヒゲ12等が存在するエリアに
予め設定される。尚、本実施形態例では、上記所定範囲
Aとして、ピアッシングポイントPの位置から所定の距
離R以内に入っている円形状のエリアを設定している。
【0023】又、ノズル距離演算手段33は、第1記憶
手段31が記憶したピアッシングポイントPの位置(X
0 、Y0 )と、ノズル2の現在位置(X1 、Y1 )との
水平方向距離を演算する。そして、判定手段34は、ノ
ズル距離演算手段33が演算した上記距離と、第2記憶
手段32が記憶している所定範囲Aとを比較し、上記距
離が所定範囲A以内か否かを判定する。ノズル高さ制御
手段35は、この判定に基づいてノズル2の倣い制御を
行うか否かを判断し、倣い制御部6に倣い制御オン/オ
フ指令を出力する。
【0024】図4は本実施形態における制御フローチャ
ートの例を示しており、以下、同図に基づいて説明す
る。尚、以下の説明では、各ステップ番号にSを付して
いる。まず、S1で制御装置8は加工ヘッド1をピアッ
シングポイントPへ位置決め完了させると、S2で第1
記憶手段はピアッシングポイントPの座標(X0 ,Y0
)を記憶する。次に、S3で制御装置8は倣い制御部
6に倣い制御オン指令を出力し、これによって倣い制御
部6はS4〜S6の倣い位置決めサイクル処理を行な
う。すなわち、S4でピアッシング高さへの倣い制御を
開始し、S5でノズル2がピアッシング高さに来たか否
かを判断し、来たときはS6で倣い位置決め完了信号を
制御装置8に送信する。尚、上記S5でピアッシング高
さに来てないときは来るまでS5の判断を繰り返す。S
7で、制御装置8は上記倣い位置決め完了信号を受信し
て倣い制御部6に倣い制御オフ指令を出力し、倣い制御
部6はこの指令を受けてピアッシング高さへの倣い制御
を終了する。
【0025】そして、S8で制御装置8はノズル2より
アシストガスを噴出しながらワーク3へレーザビーム4
を照射してピアッシングを実行し、このピアッシング完
了後、S9でノズル2を切断高さへ移動させて切断加工
を開始する。この切断加工の間は、制御装置8において
は、前記プログラムに記述された移動命令によるノズル
2のXY位置決め制御(S11)と、倣い制御部6への
倣い制御指令のオン/オフ制御(S21〜S27)とが
並列処理される。
【0026】すなわち、S11では、プログラムで設定
された切断軌跡に従って、切断終了位置までXY位置決
め制御を行なう。一方、S21ではノズル2の現在切断
位置(X1 ,Y1 )を位置検出手段(図示せず)から入
力し、S22でピアッシングポイントPの位置(X0 ,
Y0 )と現在の切断位置(X1 ,Y1 )との距離rを数
式「r=〔(X1 −X0 )2 +(Y1 −Y0
2 1/2 」に基づいて求める。そして、S23で数
式「R≦r」を満足するか否かを判断する。ここで、距
離RはピアッシングポイントPの位置(X0 ,Y0 )を
中心とした所定範囲Aを表す円形のエリアの半径であ
り、この距離Rは予め所定値に設定されているものとす
る。S23において上記数式を満足するとき、すなわ
ち、切断位置(X1 ,Y1)がピアッシングポイントP
の位置(X0 ,Y0 )より距離R以上離れたときは、S
24で倣い制御オン指令の出力中か否かを判断し、倣い
制御オン指令出力中のときはS21に戻って処理を繰り
返し、倣い制御オン中でないときはS25で倣い制御オ
ン指令を出力してS21に戻って処理を繰り返す。又、
S23において満足しないとき、すなわち、切断位置
(X1 ,Y1 )がピアッシングポイントPの位置(X0
,Y0 )より距離R以内に近づいたときは、S26で
倣い制御オフ指令出力中か否かを判断し、倣い制御オフ
指令出力中のときはS21に戻って処理を繰り返し、倣
い制御オフ中でないときはS27で倣い制御オフ指令を
出力してS21に戻って処理を繰り返す。S11におい
て切断終了位置まで移動が完了すると、エンドに進み本
処理フローを完了する。
【0027】上記処理による具体的な動作を、図5及び
図6に基づいて説明する。図5は切断軌跡の例を示し、
図6はこのときの倣い制御のタイミングチャートを示し
ている。点41で倣い制御オフの状態でピアッシングを
行った(前述のS7〜S8)後、切断を開始し(同様に
S9)、軌跡42を経由して点43まで倣い制御オフの
状態で切断する(同様に、S11とS21〜S23、S
26及びS27との並列処理)。次に、点43に到達す
ると切断位置(X1 ,Y1 )がピアッシングポイントP
の位置(X0 ,Y0 )より距離R以上離れるので、倣い
制御オン指令を出力する(S23、S24、S25)。
この後、点43〜点45までは倣い制御オンの状態で切
断し(S11とS21〜S23、S24及びS25との
並列処理)、点45に到達すると再び切断位置(X1 ,
Y1 )がピアッシングポイントPの位置(X0 ,Y0 )
より距離R以内に近づくので、倣い制御オフ指令を出力
する(S11とS21〜S23、S26及びS27との
並列処理)。以後同様にして、点46で倣い制御オン指
令を出力し、点47で再び倣い制御オフ指令を出力し点
48で切断加工を終了する。
【0028】上記構成により、ピアッシング時に発生す
るプラズマの影響をハイトセンサが受けることなく、安
定したピアッシングを実行できる。又、加工ヘッド1が
ピアッシング時に発生したワーク3の材料の盛り上がり
11やヒゲ12等の近傍を再び通過したときでも、ハイ
トセンサによる倣い制御をオフしているので、これらの
盛り上がり11やヒゲ12により倣い制御がハンチング
することが無くなる。よって、精度の高い切断加工が可
能となる。
【0029】尚、本実施形態例では、所定範囲Aとして
はピアッシングポイントPの位置から所定の距離R以内
に入っている円形状のエリアを設定しているが、これに
限定されない。すなわち、例えば図7で示すような、ピ
アッシングポイントPを中心にして平面座標(X、Y)
のX軸に平行な線及びY軸に平行な線で囲まれた四辺形
のエリア等を設定してもよく、この場合にはノズル2の
現在位置が所定範囲A以内に入っているか否かの判定が
容易となる。又、ハイトセンサとしては静電容量センサ
に限定されずに、例えば磁気センサ等の他の非接触式セ
ンサや、あるいは接触式センサであってもよく、ワーク
3の材料の盛り上がり11やヒゲ12等の影響を受ける
ことが無いという同様の効果が得られる。
【0030】次に、第2実施形態の例を説明する。本実
施形態は、切断加工作業を行なうための作業命令をプロ
グラムするプログラマが予め所定範囲Aを設定してお
き、これに基づいて倣い制御をオン/オフするようにこ
のプログラムを作成する例を示している。尚、この場合
の構成図は、図2と同じように示される。上記のような
作業命令のプログラムは例えば一般的なNC言語によっ
て記述することができ、このプログラムは制御装置8に
よって実行される。図8にこのNCプログラムの例を示
しており、この中でM機能(補助機能)の一部のコード
に倣い制御部6への倣い制御オン指令及び倣い制御オフ
指令が割り当てられている。これらのM機能命令を使用
して、プログラマは切断加工軌跡に従ってノズル2の
(X、Y)平面での移動命令、移動速度命令、レーザビ
ーム4のオン/オフ命令、及び倣い制御オン/オフ命令
等をプログラム上に記述して行く。
【0031】例えば、前述の図5に示した切断経路にお
いては、以下のように記述される。点41では、ピアッ
シングポイントPへの移動命令の次に、倣い制御オフ命
令及びピアッシングのためのレーザビーム4のオン命令
を記述し、ピアッシングポイントPから切断のためのレ
ーザビーム4のオン命令及び点48までのピアッシング
切断移動命令、そして点48から点43までの直線移動
命令を記述する。次に、点43では倣い制御オン命令を
記述し、点43から点45までは直線で長方形の外形の
軌跡44を移動する命令を記述する。このようにして同
様に、点45では倣い制御オフ命令を記述し、点46で
は倣い制御オン命令を記述し、点47では倣い制御オフ
命令を記述する。このようにして作成された切断加工用
プログラムは制御装置8に読み込まれて解読され、自動
運転のときに各倣い制御オフ命令又は倣い制御オン命令
に対応したM機能によって、制御装置8から倣い制御部
6へ倣い制御オフ/オン指令が出力される。
【0032】上記ような構成によっても、前実施形態の
例と同じ効果を得ることができる。すなわち、ピアッシ
ング時には倣い制御オフ命令を記述することにより、発
生するプラズマの影響をハイトセンサが受けることが無
くなるので、安定したピアッシングを実行できる。又、
加工ヘッド1の軌跡が、ピアッシング時に発生したワー
ク3の材料の盛り上がり11やヒゲ12等の影響を受け
るような所定範囲A以内に入るときは、倣い制御オフ命
令を記述することにより、これらの盛り上がり11やヒ
ゲ12により倣い制御がハンチングすることを防止でき
る。これらによって、精度の高い切断加工が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる基本的な概念の説明図である。
【図2】本発明に係わる第1実施形態のレーザ加工切断
機の構成図を示す。
【図3】本発明に係わる第1実施形態のCNC装置の要
部機能ブロック図を示す。
【図4】本発明に係わる第1実施形態の制御フローチャ
ート例を示す。
【図5】レーザ加工切断機の切断軌跡の例を示す。
【図6】図5に示す切断軌跡における倣い制御のタイミ
ングチャートを示す。
【図7】ピアッシングポイント周囲の所定範囲Aの別の
設定例を示す。
【図8】本発明に係わる第2実施形態のプラグラム例を
示す。
【図9】従来の課題を説明する図である。
【図10】ワークの切断加工時の加工軌跡例を示す。
【符号の説明】
1 加工ヘッド 2 ノズル 3 ワーク 3a 切断部 4 レーザビーム 5 センサアンプ 6 倣い制御部 8 制御装置 9 Z軸サーボモータ 11 盛り上がり 12 ヒゲ 31 第1記憶手段 32 第2記憶手段 33 ノズル距離演算手段 34 判定手段 35 ノズル高さ制御手段 41,43,45,46,47,48 点 42,44 軌跡 P ピアッシングポイント A 所定範囲 L ノズル先端とワーク間の距離

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工ヘッド(1) に設けられたハイトセン
    サによってワーク(3) とノズル(2) の先端との距離(L)
    を測定し、距離(L) が一定になるようにノズル(2) の高
    さを倣い制御するレーザ切断加工機の倣い制御方法にお
    いて、 前記ノズル(2) の位置がピアッシングポイント(P) を内
    包する所定範囲(A) 以内にあるときは、常時ノズル(2)
    の前記倣い制御を行わず、ノズル(2) の高さを所定値に
    固定したことを特徴とするレーザ切断加工機の倣い制御
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ切断加工機の倣
    い制御方法において、前記ノズル(2) の位置が前記所定
    範囲(A) 以外にあるときは、常時ノズル(2)の高さを前
    記倣い制御にて制御するようにしたことを特徴とするレ
    ーザ切断加工機の倣い制御方法。
  3. 【請求項3】 加工ヘッド(1) に配設され、ワーク(3)
    とノズル(2) の先端との距離(L) を測定するハイトセン
    サと、ハイトセンサで測定された距離(L) が一定になる
    ようにノズル(2) の高さを倣い制御する倣い制御部(6)
    とを備え、予め設定された切断加工軌跡に沿ってノズル
    (2) が移動するようにノズル(2) の位置を制御しながら
    ワーク(3) を切断するレーザ切断加工機の倣い制御装置
    において、ピアッシングポイント(P) の位置を記憶する
    第1記憶手段(31)と、 前記ハイトセンサに影響を及ぼす恐れのある、ピアッシ
    ングポイント(P) を中心とする所定範囲(A) の中心から
    の距離(R) を記憶する第2記憶手段(32)と、 ノズル(2) の現在位置と第1記憶手段(31)が記憶してい
    るピアッシングポイント(P) の位置との距離(r) を演算
    するノズル距離演算手段(33)と、 ノズル距離演算手段(33)が演算したノズル(2) の現在位
    置とピアッシングポイント(P) との間の距離(r) と、第
    2記憶手段(32)が記憶している距離(R) とを比較し、距
    離(r) が距離(R) 以内か否かを判定する判定手段(34)
    と、 判定手段(34)で距離(r) が距離(R) 以内であると判定さ
    れたときは、常時ノズル(2) の前記倣い制御を行わず、
    前記倣い制御部(6) にノズル(2) の倣い制御オフ指令を
    出力するノズル高さ制御手段(35)とを備えたことを特徴
    とするレーザ切断加工機の倣い制御装置。
  4. 【請求項4】 加工ヘッド(1) に配設され、ワーク(3)
    とノズル(2) の先端との距離(L) を測定するハイトセン
    サと、ハイトセンサで測定された距離(L) が一定になる
    ようにノズル(2) の高さを倣い制御する倣い制御部(6)
    とを備え、予め設定された切断加工軌跡に沿ってノズル
    (2) が移動するようにノズル(2) の位置を制御しながら
    ワーク(3) を切断するレーザ切断加工機の倣い制御装置
    において、ピアッシングポイント(P) を内包し、かつ前
    記ハイトセンサに影響を及ぼす恐れのある所定範囲(A)
    内を、ノズル(2) の前記加工軌跡が通過するとき、前記
    倣い制御部(6) にノズル(2) の倣い制御オフ指令を出力
    する制御装置(8) を備えたことを特徴とするレーザ切断
    加工機の倣い制御装置。
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