JPH07238391A - 金属材料の脱脂洗浄装置 - Google Patents
金属材料の脱脂洗浄装置Info
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- JPH07238391A JPH07238391A JP6028099A JP2809994A JPH07238391A JP H07238391 A JPH07238391 A JP H07238391A JP 6028099 A JP6028099 A JP 6028099A JP 2809994 A JP2809994 A JP 2809994A JP H07238391 A JPH07238391 A JP H07238391A
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 人体および環境に対して無害であり、従来の
フロン洗浄やトリクロロエタン洗浄と同等の清浄度を得
ると共にワーク表面の変色等の副作用を防止し、しかも
油水分離が容易に行える。 【構成】 純水が供給される第１槽〜第４槽を備え、こ
れらの槽が、底部にバブリング装置が配設された槽、底
面または側面に超音波発生装置が、底部に水中ジェット
発生装置がそれぞれ配設された槽および底部に水中ジェ
ット発生装置のみが配設された槽で適宜構成されてい
る。また、上記四槽のうち、特定の二槽を省略してい
る。さらに、上記複数の槽について、必要に応じて、水
流案内用の仕切筒が上下方向に配設されている。
フロン洗浄やトリクロロエタン洗浄と同等の清浄度を得
ると共にワーク表面の変色等の副作用を防止し、しかも
油水分離が容易に行える。 【構成】 純水が供給される第１槽〜第４槽を備え、こ
れらの槽が、底部にバブリング装置が配設された槽、底
面または側面に超音波発生装置が、底部に水中ジェット
発生装置がそれぞれ配設された槽および底部に水中ジェ
ット発生装置のみが配設された槽で適宜構成されてい
る。また、上記四槽のうち、特定の二槽を省略してい
る。さらに、上記複数の槽について、必要に応じて、水
流案内用の仕切筒が上下方向に配設されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料の脱脂洗浄装
置に関し、さらに詳しくは感光体ドラムの製造加工工程
における脱脂洗浄装置に関する。
置に関し、さらに詳しくは感光体ドラムの製造加工工程
における脱脂洗浄装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、感光体ドラム等のアルミニウム製
精密部品は、フロンまたはトリクロロエタンを洗浄液と
して浸漬・超音波洗浄および蒸気洗浄により洗浄されて
いた。しかし、フロンやトリクロロエタンはオゾン層を
破壊する物質であるためその使用が規制され、これらに
代わって塩化メチレン（メチレンクロライド）やメタノ
ール等の有機溶剤が使用されるようになった（特開平３
−１４４４５９号公報等参照）。さらに、アルカリまた
は界面活性剤等の水系洗浄剤を使用する脱脂洗浄装置も
開発されている。
精密部品は、フロンまたはトリクロロエタンを洗浄液と
して浸漬・超音波洗浄および蒸気洗浄により洗浄されて
いた。しかし、フロンやトリクロロエタンはオゾン層を
破壊する物質であるためその使用が規制され、これらに
代わって塩化メチレン（メチレンクロライド）やメタノ
ール等の有機溶剤が使用されるようになった（特開平３
−１４４４５９号公報等参照）。さらに、アルカリまた
は界面活性剤等の水系洗浄剤を使用する脱脂洗浄装置も
開発されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】塩化メチレン等の有機
溶剤は人体に対する有害性の問題があり、しかも爆発危
険性など作業安全上にも問題がある。
溶剤は人体に対する有害性の問題があり、しかも爆発危
険性など作業安全上にも問題がある。
【０００４】水系洗浄剤は、ワーク表面の変色等の副作
用を招く他、すすぎが非常に困難なものもあり、後工程
に悪影響を与える場合もある。また、この水系洗浄剤
は、油を化学的に取れ易く（水に馴染み易く）して洗浄
するものであるので、洗浄後の油水分離が困難となる。
したがって、かかる水系洗浄剤を用いた洗浄では、排水
処理が大がかりなものとなり、広い設備面積と高い設備
費が必要になるという欠点がある。
用を招く他、すすぎが非常に困難なものもあり、後工程
に悪影響を与える場合もある。また、この水系洗浄剤
は、油を化学的に取れ易く（水に馴染み易く）して洗浄
するものであるので、洗浄後の油水分離が困難となる。
したがって、かかる水系洗浄剤を用いた洗浄では、排水
処理が大がかりなものとなり、広い設備面積と高い設備
費が必要になるという欠点がある。
【０００５】本発明の目的は、人体および環境に対して
無害であり、従来のフロン洗浄やトリクロロエタン洗浄
と同等の清浄度を得ると共にワーク表面の変色等の副作
用を防止し、しかも油水分離が容易に行える脱脂洗浄装
置を提供することにある。
無害であり、従来のフロン洗浄やトリクロロエタン洗浄
と同等の清浄度を得ると共にワーク表面の変色等の副作
用を防止し、しかも油水分離が容易に行える脱脂洗浄装
置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、第１、第２、
第３および第４槽を備え、第４槽に供給された純水が第
３槽と第２槽を経て第１槽へ流れる脱脂洗浄装置であっ
て、第１槽の底部にはバブリング装置が配設され、第２
および第３槽の底面または側面に超音波発生装置が、底
部に水中ジェット発生装置がそれぞれ配設され、第４槽
の底部には水中ジェット発生装置が配設されており、第
１〜第４槽のうち少なくとも一槽に水流案内用の仕切筒
が上下方向に配設されているものである。
第３および第４槽を備え、第４槽に供給された純水が第
３槽と第２槽を経て第１槽へ流れる脱脂洗浄装置であっ
て、第１槽の底部にはバブリング装置が配設され、第２
および第３槽の底面または側面に超音波発生装置が、底
部に水中ジェット発生装置がそれぞれ配設され、第４槽
の底部には水中ジェット発生装置が配設されており、第
１〜第４槽のうち少なくとも一槽に水流案内用の仕切筒
が上下方向に配設されているものである。
【０００７】本発明の他の脱脂洗浄装置は、上記装置に
ついて、第２および第３槽を省略したものである。
ついて、第２および第３槽を省略したものである。
【０００８】また、本発明の更に他の脱脂洗浄装置は、
上記第１〜第４槽を有する脱脂洗浄装置について、第１
および第４槽を省略したものである。
上記第１〜第４槽を有する脱脂洗浄装置について、第１
および第４槽を省略したものである。
【０００９】本発明の他の脱脂洗浄装置は、上記第１〜
第４槽を有する脱脂洗浄装置について、第１槽と第２槽
を省略したものである。
第４槽を有する脱脂洗浄装置について、第１槽と第２槽
を省略したものである。
【００１０】本発明の他の脱脂洗浄装置は、上記装置に
ついて、バブリング装置を配設した第１槽を、底面また
は側面に超音波発生装置が、底部に水中ジェット発生装
置がそれぞれ配設された槽に変更したものである。
ついて、バブリング装置を配設した第１槽を、底面また
は側面に超音波発生装置が、底部に水中ジェット発生装
置がそれぞれ配設された槽に変更したものである。
【００１１】本発明の他の脱脂洗浄装置は、上記装置に
ついて、水流案内用の仕切筒を省略したものである。
ついて、水流案内用の仕切筒を省略したものである。
【００１２】
【作用】本発明の脱脂洗浄装置によれば、第１槽の底部
にバブリング装置を設けたことにより、該バブリング装
置による気泡が洗浄液を激しく攪拌し、この激しい攪拌
および気相と液相の相互作用によって金属材料に付着し
ている油脂や切削屑が洗浄される。超音波発生装置と水
中ジェット発生装置を設けた第２槽では、超音波による
キャビテーションにより更に金属材料の洗浄が行われ、
また、この超音波洗浄で取れた油脂等は、金属材料の近
傍に滞留するが、水中ジェットの水流により槽内に拡散
されるため、金属材料に再付着することがない。第２槽
と同様に超音波発生装置と水中ジェット発生装置を設け
た第３槽でも、上記第２槽と同様の洗浄が行われて金属
材料に付着していた油脂や切削屑が略完全に除去され
る。そして、水中ジェットを設けた第４槽により最終的
に洗浄後の金属材料の濯ぎが行われる。また、本発明
は、第１〜第４槽のうち少なくとも一槽に水流案内用の
仕切筒を上下方向に配設することにより、その槽内の流
速が高められて洗浄ないし濯ぎが促進される。
にバブリング装置を設けたことにより、該バブリング装
置による気泡が洗浄液を激しく攪拌し、この激しい攪拌
および気相と液相の相互作用によって金属材料に付着し
ている油脂や切削屑が洗浄される。超音波発生装置と水
中ジェット発生装置を設けた第２槽では、超音波による
キャビテーションにより更に金属材料の洗浄が行われ、
また、この超音波洗浄で取れた油脂等は、金属材料の近
傍に滞留するが、水中ジェットの水流により槽内に拡散
されるため、金属材料に再付着することがない。第２槽
と同様に超音波発生装置と水中ジェット発生装置を設け
た第３槽でも、上記第２槽と同様の洗浄が行われて金属
材料に付着していた油脂や切削屑が略完全に除去され
る。そして、水中ジェットを設けた第４槽により最終的
に洗浄後の金属材料の濯ぎが行われる。また、本発明
は、第１〜第４槽のうち少なくとも一槽に水流案内用の
仕切筒を上下方向に配設することにより、その槽内の流
速が高められて洗浄ないし濯ぎが促進される。
【００１３】この他、上記第１〜第４槽のうちの特定の
二槽を省略した本発明の脱脂洗浄装置によれば、油など
の付着が比較的少ない金属材料について、短い時間で洗
浄および濯ぎが行える。具体的には、第２および第３槽
を省略した場合、第１槽でバブリング装置による洗浄が
行われ、次いで上記第４槽に相当する槽で水中ジェット
による濯ぎが行われる。また、第１および第４槽を省略
した場合、上記第２および第３槽における超音波発生装
置と水中ジェット発生装置による洗浄および洗浄後の油
脂などの拡散が行われる。更に、上記第１槽と第２槽を
省略した場合、上記第３槽に相当する最初の槽で、超音
波発生装置と水中ジェット発生装置による洗浄および洗
浄後の油脂などの拡散・流出が行われ、次いで上記第４
槽に相当する槽で水中ジェット発生装置による濯ぎが行
われる。
二槽を省略した本発明の脱脂洗浄装置によれば、油など
の付着が比較的少ない金属材料について、短い時間で洗
浄および濯ぎが行える。具体的には、第２および第３槽
を省略した場合、第１槽でバブリング装置による洗浄が
行われ、次いで上記第４槽に相当する槽で水中ジェット
による濯ぎが行われる。また、第１および第４槽を省略
した場合、上記第２および第３槽における超音波発生装
置と水中ジェット発生装置による洗浄および洗浄後の油
脂などの拡散が行われる。更に、上記第１槽と第２槽を
省略した場合、上記第３槽に相当する最初の槽で、超音
波発生装置と水中ジェット発生装置による洗浄および洗
浄後の油脂などの拡散・流出が行われ、次いで上記第４
槽に相当する槽で水中ジェット発生装置による濯ぎが行
われる。
【００１４】
【実施例】本発明を感光体ドラムの脱脂洗浄に適用した
場合の実施例を図面にしたがって説明する。
場合の実施例を図面にしたがって説明する。
【００１５】洗浄水としては、蒸発法純水製造装置(10)
により得られた５０〜１００℃の純水を用いる。また、
イオン交換法純水製造装置により得られた純水を加熱ヒ
ータ（熱源は蒸気または電気ヒータ）で５０〜１００℃
に加温したものを用いるのも好ましい。
により得られた５０〜１００℃の純水を用いる。また、
イオン交換法純水製造装置により得られた純水を加熱ヒ
ータ（熱源は蒸気または電気ヒータ）で５０〜１００℃
に加温したものを用いるのも好ましい。
【００１６】上記所定温度の純水は、下述する第４槽
(4) に供給され、第３槽(3) と第２槽(2) を経て第１槽
(1) へオーバーフローして行く。また、ドラム(D) は搬
送装置(5) により、第１〜第４槽へと順次搬送され、各
槽内に浸漬される。
(4) に供給され、第３槽(3) と第２槽(2) を経て第１槽
(1) へオーバーフローして行く。また、ドラム(D) は搬
送装置(5) により、第１〜第４槽へと順次搬送され、各
槽内に浸漬される。
【００１７】脱脂洗浄装置は、第１槽(1) 、第２槽(2)
、第３槽(3) および第４槽(4) を備え、第１槽(1) の
底部にはバブリング装置(6) が配設され、第２槽(2) お
よび第３槽(3) の底面に超音波発生装置(7) が、底部に
水中ジェット発生装置(8) がそれぞれ配設され、第４槽
(4) の底部には水中ジェット発生装置(8) が配設されて
おり、第２〜第４槽に２つの水流案内用の仕切筒(9) が
上下方向に配設されている。
、第３槽(3) および第４槽(4) を備え、第１槽(1) の
底部にはバブリング装置(6) が配設され、第２槽(2) お
よび第３槽(3) の底面に超音波発生装置(7) が、底部に
水中ジェット発生装置(8) がそれぞれ配設され、第４槽
(4) の底部には水中ジェット発生装置(8) が配設されて
おり、第２〜第４槽に２つの水流案内用の仕切筒(9) が
上下方向に配設されている。
【００１８】第１槽(1) におけるバブリング装置(6)
は、圧縮空気を供給するコンプレッサ(6a)と気泡を噴射
する気泡ノズル(6b)を有する。
は、圧縮空気を供給するコンプレッサ(6a)と気泡を噴射
する気泡ノズル(6b)を有する。
【００１９】第２槽(2) および第３槽(3) において、超
音波発生装置(7) は２６〜４５ｋＨｚに設定される。こ
の超音波発生装置(7) は、槽の側面に配設しても良い。
水中ジェット発生装置(8) は、水を噴射するジェットノ
ズル(8a)と槽内の水を吸い込み２〜１０ｋｇ／ｃｍ2 の
圧力でジェットノズル(8a)に供給する循環ポンプ(8b)を
有する。また、第４槽(4) における水中ジェット発生装
置(8) も同様の構成である。
音波発生装置(7) は２６〜４５ｋＨｚに設定される。こ
の超音波発生装置(7) は、槽の側面に配設しても良い。
水中ジェット発生装置(8) は、水を噴射するジェットノ
ズル(8a)と槽内の水を吸い込み２〜１０ｋｇ／ｃｍ2 の
圧力でジェットノズル(8a)に供給する循環ポンプ(8b)を
有する。また、第４槽(4) における水中ジェット発生装
置(8) も同様の構成である。
【００２０】第１槽(1) の下方には、排出用循環ポンプ
(11)が配置され、(12)は油水分離装置、(13)は限外濾過
ポンプ、(14)は限外濾過装置を示す。
(11)が配置され、(12)は油水分離装置、(13)は限外濾過
ポンプ、(14)は限外濾過装置を示す。
【００２１】次に、上記実施例の脱脂洗浄装置におい
て、各槽の洗浄タクト時間を６０秒とした場合の洗浄工
程について説明する。
て、各槽の洗浄タクト時間を６０秒とした場合の洗浄工
程について説明する。
【００２２】第１槽(1) では、底部の気泡ノズル(6b)か
ら出た細かい気泡が洗浄液を激しく攪拌し、この激しい
攪拌および気相と液相の相互作用によってドラム(D) に
付着している油脂や切削屑が洗浄される。この間、ドラ
ム(D) は槽内で搬送装置(5)により上下に揺動されてい
る。また、この第１槽(1) において、上述したように、
予め所定温度に加温された洗浄水により、ドラム(D) に
付着した油脂が加温されてその粘度が低下する。すなわ
ち、当該第１槽(1) は、続く第２槽(2) での洗浄のため
の付着油脂の予熱の働きもある。
ら出た細かい気泡が洗浄液を激しく攪拌し、この激しい
攪拌および気相と液相の相互作用によってドラム(D) に
付着している油脂や切削屑が洗浄される。この間、ドラ
ム(D) は槽内で搬送装置(5)により上下に揺動されてい
る。また、この第１槽(1) において、上述したように、
予め所定温度に加温された洗浄水により、ドラム(D) に
付着した油脂が加温されてその粘度が低下する。すなわ
ち、当該第１槽(1) は、続く第２槽(2) での洗浄のため
の付着油脂の予熱の働きもある。
【００２３】第２槽(2) では、上記第１槽(1) の洗浄で
残ったドラム(D) の付着油脂等が洗浄され、この際、予
め予熱された油脂や切削屑は、超音波によるキャビテー
ションおよび水中ジェットにより容易に洗浄・除去され
る。最初の５０秒間は超音波発生装置(7) のみが作動さ
れ、残りの１０秒間は超音波発生装置(7) と水中ジェッ
ト発生装置(8) を併用する。
残ったドラム(D) の付着油脂等が洗浄され、この際、予
め予熱された油脂や切削屑は、超音波によるキャビテー
ションおよび水中ジェットにより容易に洗浄・除去され
る。最初の５０秒間は超音波発生装置(7) のみが作動さ
れ、残りの１０秒間は超音波発生装置(7) と水中ジェッ
ト発生装置(8) を併用する。
【００２４】第３槽(3) では、上記第２槽(2) の洗浄で
も残った油脂等が、第２槽(2) と同様の処理操作により
洗浄される。この第３槽(3) により、ドラム(D) に付着
していた油脂、切削屑は、ほぼ完全に洗浄される。
も残った油脂等が、第２槽(2) と同様の処理操作により
洗浄される。この第３槽(3) により、ドラム(D) に付着
していた油脂、切削屑は、ほぼ完全に洗浄される。
【００２５】第４槽(4) では、油脂等が除去されたドラ
ム(D) の濯ぎが水中ジェット発生装置(8) により行われ
る。
ム(D) の濯ぎが水中ジェット発生装置(8) により行われ
る。
【００２６】第４槽(4) から搬送装置(5) により引き上
げられたドラム(D) は、熱風乾燥装置（図示せず）によ
り約８０℃で１８０秒間乾燥する。
げられたドラム(D) は、熱風乾燥装置（図示せず）によ
り約８０℃で１８０秒間乾燥する。
【００２７】テストの一例を次に示す。
【００２８】ドラム(D) は、アルミニウムの引抜き管と
切削管にそれぞれ切削油（動粘度９．６ｃＳｔ ａｔ
４０℃、引火点 ＰＭ１３２℃）を塗布したものであ
る。洗浄結果を表１に示す。なお、室温静置とは切削油
の塗布後に室温で１時間吊り下げた状態で静止したもの
を洗浄したことを意味する。油塗布量は、塗布前後の重
量測定で求めた。また、残存付着油分は、ＣＦＣ−３１
６（クロロフロロカーボン）抽出による非分散赤外線吸
収法で測定した（分析精度：＋／−１．１ｍｇ／
ｍ2 ）。
切削管にそれぞれ切削油（動粘度９．６ｃＳｔ ａｔ
４０℃、引火点 ＰＭ１３２℃）を塗布したものであ
る。洗浄結果を表１に示す。なお、室温静置とは切削油
の塗布後に室温で１時間吊り下げた状態で静止したもの
を洗浄したことを意味する。油塗布量は、塗布前後の重
量測定で求めた。また、残存付着油分は、ＣＦＣ−３１
６（クロロフロロカーボン）抽出による非分散赤外線吸
収法で測定した（分析精度：＋／−１．１ｍｇ／
ｍ2 ）。
【００２９】
【表１】 表１より、上例の本発明にかかる脱脂洗浄装置による洗
浄処理により、非常に良く油脂が除去されているのが確
認できる。
浄処理により、非常に良く油脂が除去されているのが確
認できる。
【００３０】上記実施例では、水流案内用の仕切筒(9)
は、第２槽(2) 〜第４槽(4) に設けたが、第１槽(1) に
も設けることがあるし、要するに、第１槽(1) 〜第４槽
(4)について流速を早めたい槽に設けるものである。
は、第２槽(2) 〜第４槽(4) に設けたが、第１槽(1) に
も設けることがあるし、要するに、第１槽(1) 〜第４槽
(4)について流速を早めたい槽に設けるものである。
【００３１】
【発明の効果】本発明に係る脱脂洗浄装置によれば、例
えば、感光体ドラム等のアルミニウム製精密部品の洗浄
において、洗浄液として純水を使用し得るので、以下に
詳述するように、洗浄液は人体および環境に対して無害
であり、しかも従来のフロン、トリクロロエタン洗浄と
同等の清浄度が得られると同時に、ワーク表面の変色等
の副作用または超音波洗浄時のキャビテーションによる
エロージョンの発生が有効に防止できる。
えば、感光体ドラム等のアルミニウム製精密部品の洗浄
において、洗浄液として純水を使用し得るので、以下に
詳述するように、洗浄液は人体および環境に対して無害
であり、しかも従来のフロン、トリクロロエタン洗浄と
同等の清浄度が得られると同時に、ワーク表面の変色等
の副作用または超音波洗浄時のキャビテーションによる
エロージョンの発生が有効に防止できる。
【００３２】(1) 人体および環境に対し無害 洗浄液として純水のみを使用することができるため、洗
浄工程中に作業環境へ放出されるのは水蒸気のみであ
り、人体に対し安全無害である。また、洗浄廃水に含ま
れるものはワークに付着していた油脂類のみであり、通
常の排水処理法により容易に油分のみを分離除去し、排
水することができる。この他、従来の水系洗浄剤のよう
な酸化反応によるワーク表面の変色という問題も生じな
い。
浄工程中に作業環境へ放出されるのは水蒸気のみであ
り、人体に対し安全無害である。また、洗浄廃水に含ま
れるものはワークに付着していた油脂類のみであり、通
常の排水処理法により容易に油分のみを分離除去し、排
水することができる。この他、従来の水系洗浄剤のよう
な酸化反応によるワーク表面の変色という問題も生じな
い。
【００３３】(2) フロン、トリクロロエタン洗浄と同等
の清浄度 洗浄、すすぎを４工程で行った場合、ワークへの付着油
分量が多い前段の洗浄工程では、バブリング、超音波と
いう強力な洗浄方法により大部分の油分を除去し、かつ
最終槽では高グレードの純水ですすぎを行うことによ
り、フロン、トリクロロエタン洗浄と同程度まで清浄度
を高めることができる。
の清浄度 洗浄、すすぎを４工程で行った場合、ワークへの付着油
分量が多い前段の洗浄工程では、バブリング、超音波と
いう強力な洗浄方法により大部分の油分を除去し、かつ
最終槽では高グレードの純水ですすぎを行うことによ
り、フロン、トリクロロエタン洗浄と同程度まで清浄度
を高めることができる。
【００３４】(3) エロージョンの防止 超音波によるキャビテーションの影響は、水中ジェット
を併用することにより緩和され、エロージョンの発生が
有効に防止できる。
を併用することにより緩和され、エロージョンの発生が
有効に防止できる。
【００３５】(4) 洗浄水の流速の上昇 処理槽内に設けた水流案内用の仕切筒によって槽内の流
速が高められるため、洗浄ないし濯ぎが促進される。
速が高められるため、洗浄ないし濯ぎが促進される。
【００３６】この他、第１〜第４槽のうち、特定の二槽
のみを用いた本発明の脱脂洗浄装置によれば、油脂や切
削屑が比較的少ない金属材料について、迅速な洗浄処理
が可能となる。
のみを用いた本発明の脱脂洗浄装置によれば、油脂や切
削屑が比較的少ない金属材料について、迅速な洗浄処理
が可能となる。
【図１】本発明の脱脂洗浄装置の一実施例を示すフロー
シートである。
シートである。
(1) 第１槽 (2) 第２槽 (3) 第３槽 (4) 第４槽 (6) バブリング装置 (7) 超音波発生装置 (8) 水中ジェット発生装置 (9) 水流案内用仕切筒
Claims (6)
- 【請求項１】 第１槽(1) 、第２槽(2) 、第３槽(3) お
よび第４槽(4) を備え、第４槽(4) に供給された純水が
第３槽(3) と第２槽(2) を経て第１槽(1) へ流れる脱脂
洗浄装置であって、第１槽(1) の底部にはバブリング装
置(6) が配設され、第２槽(2) および第３槽(3) の底面
または側面に超音波発生装置(7) が、底部に水中ジェッ
ト発生装置(8) がそれぞれ配設され、第４槽(4) の底部
には水中ジェット発生装置(8) が配設されており、第１
槽(1) 〜第４槽(4) のうち少なくとも一槽に水流案内用
の仕切筒(9) が上下方向に配設されている金属材料の脱
脂洗浄装置。 - 【請求項２】 第１槽および第２槽を備え、第２槽に供
給された純水が第１槽へ流れる脱脂洗浄装置であって、
第１槽の底部にはバブリング装置が配設されており、第
２槽の底部には水中ジェット発生装置が配設されてお
り、第１槽および第２槽のうち少なくとも一槽に水流案
内用の仕切筒が上下方向に配設されている金属材料の脱
脂洗浄装置。 - 【請求項３】 第１槽および第２槽を備え、第２槽に供
給された純水が第１槽へ流れる脱脂洗浄装置であって、
これら各槽の底面または側面に超音波発生装置が、底部
に水中ジェット発生装置がそれぞれ配設されており、第
１槽および第２槽のうち少なくとも一槽に水流案内用の
仕切筒が上下方向に配設されている金属材料の脱脂洗浄
装置。 - 【請求項４】 第１槽および第２槽を備え、第２槽に供
給された純水が第１槽へ流れる脱脂洗浄装置であって、
第１槽の底面または側面に超音波発生装置が、底部に水
中ジェット発生装置がそれぞれ配設され、第２槽の底部
には水中ジェット発生装置が配設されており、第１槽お
よび第２槽のうち少なくとも一槽に水流案内用の仕切筒
が上下方向に配設されている金属材料の脱脂洗浄装置。 - 【請求項５】 第１槽、第２槽、第３槽および第４槽を
備え、第４槽に供給された純水が第３槽と第２槽を経て
第１槽へ流れる脱脂洗浄装置であって、第１槽、第２槽
および第３槽の底面または側面に超音波発生装置が、底
部に水中ジェット発生装置がそれぞれ配設され、第４槽
の底部には水中ジェット発生装置が配設されており、第
１槽〜第４槽のうち少なくとも一槽に水流案内用の仕切
筒が上下方向に配設されている金属材料の脱脂洗浄装
置。 - 【請求項６】 第１槽、第２槽、第３槽および第４槽を
備え、第４槽に供給された純水が第３槽と第２槽を経て
第１槽へ流れる脱脂洗浄装置であって、第１槽の底部に
はバブリング装置が配設され、第２槽および第３槽の底
面または側面に超音波発生装置が、底部に水中ジェット
発生装置がそれぞれ配設され、第４槽の底部には水中ジ
ェット発生装置が配設されている金属材料の脱脂洗浄装
置。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6028099A JP3049377B2 (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 金属材料の脱脂洗浄装置 |
| TW086110651A TW371315B (en) | 1993-10-06 | 1994-09-17 | Wet scrubber |
| TW083108629A TW318190B (ja) | 1993-10-06 | 1994-09-17 | |
| DE69404414T DE69404414T2 (de) | 1993-10-06 | 1994-09-27 | Reinigungsverfahren und Reinigungsgerät |
| EP94115168A EP0648548B1 (en) | 1993-10-06 | 1994-09-27 | Cleaning method and cleaning apparatus |
| US08/316,441 US5501240A (en) | 1993-10-06 | 1994-10-03 | Cleaning method and cleaning apparatus |
| CN94117074.8A CN1104938A (zh) | 1993-10-06 | 1994-10-05 | 清洗方法和清洗装置 |
| KR1019940025527A KR0132525B1 (ko) | 1993-10-06 | 1994-10-06 | 세정 방법 및 세정 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6028099A JP3049377B2 (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 金属材料の脱脂洗浄装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07238391A true JPH07238391A (ja) | 1995-09-12 |
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Family
ID=12239357
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6028099A Expired - Lifetime JP3049377B2 (ja) | 1993-10-06 | 1994-02-25 | 金属材料の脱脂洗浄装置 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3049377B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007254783A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Honda Motor Co Ltd | アルミニウム材料の表面処理方法 |
| CN103350078A (zh) * | 2013-06-27 | 2013-10-16 | 宁波市镇海甬阳石化工程技术有限公司 | 一种规整填料的清洗方法 |
| CN104550113A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-04-29 | 重庆渝江压铸有限公司 | 超声波工件清洗机 |
| JP2018202367A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | サクラ精機株式会社 | 超音波洗浄装置 |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP6028099A patent/JP3049377B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007254783A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Honda Motor Co Ltd | アルミニウム材料の表面処理方法 |
| CN103350078A (zh) * | 2013-06-27 | 2013-10-16 | 宁波市镇海甬阳石化工程技术有限公司 | 一种规整填料的清洗方法 |
| CN104550113A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-04-29 | 重庆渝江压铸有限公司 | 超声波工件清洗机 |
| JP2018202367A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | サクラ精機株式会社 | 超音波洗浄装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3049377B2 (ja) | 2000-06-05 |
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