JPH0655114A - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents

洗浄装置および洗浄方法

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JPH0655114A
JPH0655114A JP6173493A JP6173493A JPH0655114A JP H0655114 A JPH0655114 A JP H0655114A JP 6173493 A JP6173493 A JP 6173493A JP 6173493 A JP6173493 A JP 6173493A JP H0655114 A JPH0655114 A JP H0655114A
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JP
Japan
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cleaning
chamber
cleaned
cleaning liquid
tank
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JP6173493A
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English (en)
Inventor
Keiji Imamura
啓志 今村
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Kanken Techno Co Ltd
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Kanken Techno Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油付着,ミクロンオーダの異物の付着を許さ
ない精密機器部品の洗浄に適した洗浄装置および洗浄方
法を提供する。 【構成】 被洗浄物6を間欠的に搬送する搬送ライン7
と、この搬送ライン7を通過させた、互いに隣接する入
側隔離室1,洗浄兼洗浄液滴下室2,すすぎ兼乾燥室
3,出側隔離室4を備えた処理槽5と、搬送ライン7の
作動周期時には、各室を開く一方、搬送ライン7の間欠
運転時における停止周期時には、各室を閉じて、隔離状
態にする扉9とを備え、入側隔離室1,出側隔離室4内
を脱気可能に形成し、洗浄兼洗浄液滴下室2内を、塩素
を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を使用すること
なく、沸点60〜350°Cの炭化水素からなる洗浄液
で以て被洗浄物6に対して洗浄可能に、かつ洗浄液滴
下、回収可能に形成し、すすぎ兼乾燥室3を被洗浄物6
に対して過熱水蒸気を噴射して、被洗浄物6からの炭化
水素の除去を可能に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、半導体,液晶
部品,磁気ディスク,電気・電子部品,光学部品,複写
機用部品、および軸受部品等の精密機器部品の洗浄に好
適な洗浄装置および洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記の各種精密機器部品の表面は、最終
製品に至る迄の間に、加工工程において各種の切削材,
研磨材,ごみ,エッチング剤等が、一般的には機械油と
ともに付着して、汚される。そして従来は、この汚れを
落とすのに、フッ化炭化水素系溶剤,塩化メチレン,ト
リクレン、およびパークレンを代表とする有機塩素系炭
化水素が主に使用されるとともに、この他さらにアルコ
ール系,ケトン系の溶剤、および水系洗浄剤も使用され
てきた。なかでもフッ化炭化水素系溶剤は、抜群の洗浄
力とともに不燃性,低沸点,化学的安定性、および金
属,プラスチック,セラミック等の被洗浄物を侵さない
という優れた特性から、代表的な洗浄剤として重宝され
てきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の洗浄剤の
内、フッ化炭化水素系溶剤を含む有機塩素系炭化水素
は、地球オゾン層破壊の元凶として、さらに人体に対す
る発癌性物質である疑いもあり、早晩使用出来ない状況
に追い込まれつつある。このため、界面活性剤を用いた
水系洗浄剤,アルコールを中心とした混合溶剤の面から
代替洗浄剤が盛んに検討されているが、いずれもなお問
題が多いのが現状である。例えば、以下の如き点が指摘
できる。
【0004】(1)水系洗浄剤 不燃性で排ガス処理が不要であるという利点がある
が、関連設備のための所要面積は、従来の溶剤洗浄によ
る場合に比して広くする必要がある。 被洗浄物の材質によっては、適用できない場合があ
る。 ワンパス洗浄であるため、排水量が多く、また排水
処理設備も必要となる。 水切り・乾燥について、様々な方法が提案されてい
るが、被洗浄物の種類,形状によっては、決め手となる
方法が未だない。採用する方法によっては、被洗浄物表
面に、しみ、スポット状の斑点即ち、或は錆が発生した
り、使用溶剤の回収,再生が必要になる等の問題が生じ
る。 全般的に、洗浄剤管理の方法が確立しておらず、1
週間程度で洗浄剤の全量交換を要する場合がある。
【0005】(2)アルコール系,テトン系洗浄剤 高級アルコール系、ケトン系洗浄剤では、洗浄後の
水リンスを必要とするものがあり、この後の水切り,乾
燥が必要となる。なお、レンズ,感光体ドラムの洗浄で
は、しみの問題が未だ解決されていない。 水と混合使用した場合には、使用液、およびリンス
液の排水処理が必要になる。 軽度の汚れ洗浄には、使用できても機械油を含む汚
れには、洗浄力が不足して、十分な洗浄はできない。 本発明は、斯る従来の問題点を課題としてなされたもの
で、ミクロンオーダの異物の付着も許されない精密機器
部品、なかでも油付着した精密機器部品に対して、上述
した問題を生じることなく、洗浄可能とした精密機器部
品の洗浄装置および洗浄方法を提供しようとするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1発明は、被洗浄物である精密機器部品を間欠的
に搬送する搬送ラインと、この搬送ラインを通過させ
た、互いに隣接する入側隔離室,洗浄兼洗浄液滴下室,
すすぎ兼乾燥室、および出側隔離室を備えた処理槽と、
上記搬送ラインの作動周期時には、上記各室を開く一
方、上記搬送ラインの間欠運転時における停止周期時に
は、上記各室を閉じて、隔離状態にする扉とを備え、上
記入側隔離室,出側隔離室内の雰囲気を、その隣接室を
装置外と隔離する状態に形成し、上記洗浄兼洗浄液滴下
室内を、塩素を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を
使用することなく、沸点60〜350°Cの炭化水素か
らなる洗浄液で以て被洗浄物に対して洗浄可能に、かつ
洗浄液滴下、回収可能に形成し、上記すすぎ兼乾燥室を
被洗浄物に対して過熱水蒸気を噴射して、被洗浄物から
の炭化水素の除去を可能に形成した。
【0007】また、第2発明は、塩素を一構成成分とす
る有機ハロゲン系溶剤を使用することなく、沸点60〜
350°Cの炭化水素で以て被洗浄物である精密機器部
品を洗浄する工程と、その後被洗浄物に過熱水蒸気を噴
射する工程とから構成した。
【0008】さらに、第3発明は、入側隔離室に被洗浄
物である精密機器部品を搬送して、この入側隔離室を閉
じた状態で、室内雰囲気を、その隣接室を装置外と隔離
する状態にする第1工程と、この入側隔離室から、これ
に隣接した洗浄兼洗浄液滴下室に被洗浄物を搬送して、
この洗浄兼洗浄液滴下室を閉じた状態で、塩素を一構成
成分とする有機ハロゲン系溶剤を使用することなく、沸
点60〜350°Cの炭化水素からなる洗浄液で以て被
洗浄物を洗浄し、この洗浄液を滴下させ、回収する第2
工程と、この洗浄兼洗浄液滴下室から、これに隣接した
すすぎ兼乾燥室に被洗浄物を搬送して、このすすぎ兼乾
燥室を閉じた状態で、被洗浄物に対して過熱水蒸気を噴
射する第3工程と、このすすぎ兼乾燥室から、これに隣
接した出側隔離室に被洗浄物を搬送して、この出側隔離
室を閉じた状態で、室内雰囲気を、その隣接室を装置外
と隔離する状態にした後、被洗浄物を出側隔離室外に搬
送して取出す第4工程とから構成した。
【0009】第4発明は、バケットが、被洗浄物を収容
した状態で通過するための必要最小限の大きさの出入口
を備え、塩素を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を
使用することなく、沸点60〜350°Cの炭化水素か
らなる洗浄液を溜めた洗浄槽と、上記同様の大きさの出
入口を備え、上記洗浄槽の隣に設けられた洗浄液除去・
乾燥槽と、上記洗浄槽の入側の被洗浄物搬入部を経て、
上記洗浄槽,洗浄液除去・乾燥槽を通過し、この洗浄液
除去・乾燥槽の出側の被洗浄物搬出部を経て循環すると
ともに、間隔をおいて保持したバケットを搬送する過程
で上記洗浄液内に浸漬させる無端連続搬送装置と、少な
くとも上記洗浄槽の入口部,洗浄槽内,上記洗浄液除去
・乾燥槽の出口部の3箇所にて吸引可能に設けた排気装
置と、上記洗浄液を上記洗浄槽から取り出し、精製した
後、上記洗浄槽に戻す洗浄液再生装置と、上記洗浄液除
去・乾燥槽内にガスを噴射させるガス供給装置とを設け
て形成した。
【0010】
【作用】第1発明のように構成することにより、従来の
有機塩素系炭化水素等を使用した場合における、環境破
壊等の問題を生じることなく、炭化水素のみを用いた場
合、過熱水蒸気のみを噴射した場合にはできなかった、
精密機器部品、特に油付着した精密機器部品のミクロン
オーダーの異物を除去する洗浄が、続けて行われるよう
になる。第2発明のように構成することにより、上記問
題を生じることなく、炭化水素のみを用いた場合、過熱
水蒸気のみを噴射した場合にはできなかった、精密機器
部品、特に油付着した精密機器部品のミクロンオーダー
の異物を除去する洗浄が行われるようになる。
【0011】第3発明のように構成することにより、第
2発明における作用に加えて、連続的に行われるように
なる。第4発明のように構成することにより、第1発明
における作用に加えて、被洗浄物の洗浄が、連続的に行
われるようになる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1〜図5は、第2発明,第3発明に係る洗
浄方法を適用した第1発明に係る洗浄装置を示してい
る。本実施例では、互いに隣接する入側隔離室1,洗浄
兼洗浄液滴下室2,すすぎ兼乾燥室3、および出側隔離
室4を備えた処理槽5に、被洗浄物6、即ち精密機器部
品を、図1において左から右に向かって搬送する搬送ラ
イン7を通過させるように形成してある。上記各室に
は、昇降式の扉8が設けてあり、室内は室外とは隔離可
能となっている。入側隔離室1には、第1吸気流路9が
接続しており、室内を脱気できるようになっている。
【0013】洗浄兼洗浄液滴下室2は、3区分された洗
浄空間部11と、これに続く一つの洗浄液滴下,回収空
間部12とからなっている。洗浄空間部11の下部は沸
点60〜350°Cの炭化水素からなる洗浄液、例えば
ガソリン,リグロイン,軽油,灯油,ベンゼン,トルエ
ン,キシレン,或はこれらのうちの2種以上の混合液、
好ましくは灯油を溜めた、洗浄液タンク13となってい
る。図1中に示すように、この洗浄液タンク13の下部
に超音波発生手段14を設けて、洗浄効果を高めるよう
にしてもよく、さらにこれと同様の目的で、液撹拌手
段,液加熱手段を設けてもよい。洗浄液滴下,回収空間
部12の下部は、滴下した洗浄液を回収する洗浄液回収
部15となっており、滴下液は下方の洗浄液回収流路1
6により洗浄液タンク13に戻されるようになってい
る。
【0014】さらに、洗浄液タンク13の下部には、第
1ポンプ17,洗浄液再生装置18を設けた洗浄液再生
流路19が接続しており、第1ポンプ17により洗浄液
タンク13より機械油、ごみ等で汚れた洗浄液を洗浄液
再生装置18に送り、ここで例えばフィルタを用いて洗
浄液を浄化した後、洗浄液を再度洗浄液タンク13に戻
し、循環使用するように形成してある。なお、本実施例
では、洗浄液再生流路19は、洗浄液回収流路16に合
流させて洗浄液タンク13に戻すように形成してある。
また、本実施例では、3区分された洗浄空間部11の各
洗浄液タンク13間に堰を設けるとともに、再生した洗
浄液を、図1において右端の洗浄液タンク13に供給
し、洗浄液が堰を超えて右から左にオーバーフローする
ようにしてある。そして、使用済みの洗浄液を左端の洗
浄液タンク13から抜いて、被洗浄物6の洗浄が進むに
つれて、よりきれいな洗浄液を用いるようになってい
る。
【0015】すすぎ兼乾燥室3内には、被洗浄物6に均
一に過熱水蒸気を噴射する過熱水蒸気噴射ノズル20が
設けてあり、すすぎ兼乾燥室3の下部は洗浄液と水の混
合液を一旦溜める液溜め部21となっている。なお、本
実施例では、洗浄液再生装置18の入側にて洗浄液再生
流路19から燃料流路22を分岐させ、ここに設けた第
2ポンプ23により、使用済みの洗浄液をボイラ24に
供給して、ボイラ24を稼働させるように形成してあ
る。そして、給水流路25により送られてきた水をボイ
ラ24により過熱水蒸気に変えて、これを蒸気供給流路
26より過熱水蒸気ノズル20に供給するようにしてあ
る。さらに、液溜め部21に溜まった混合液は、油水分
離器27を設けた排水流路28より出て、油水分離器2
7で、例えばフィルタを用いて油分離され、水だけがド
レン受け29に溜められるようになっている。また、過
熱水蒸気を噴射した後、被洗浄物6の乾燥のためにすす
ぎ兼乾燥室3の上部には、第2吸気流路30が接続して
おり、室内は脱気可能となっている。
【0016】なお、図1では、過熱水蒸気ノズル20
は、図面を見易くするため便宜上、被洗浄物6の進行方
向に2列設けたように示してあるが、実際には被洗浄物
6の進路の両側に設けてあり、被洗浄物6と干渉するこ
とはない。出側隔離室4には、第3吸気流路31が接続
しており、室内を脱気できるようになっている。処理槽
5は、防爆構造とするのが好ましい。搬送ライン7は、
全体的には、図5に示すように四角形のループを形成し
ており、2列に配置した駆動ローラ32を備え、この駆
動ローラ32上を進むパレット33の下方にハンガー3
4を吊持させてある。ハンガー34には、被洗浄物6を
適宜間隔で上下左右に配置したバケット35が載置して
ある。図1〜図3において挿入セクションIから抽出セ
クションIXまで、入側隔離室1,洗浄兼洗浄液滴下室2
等を含む各セクションが、符号I〜IXで示してあるが、
搬送ライン7は、パレット33を各セクションの中心間
の距離を1ピッチとする間欠運転を行う。
【0017】パレット33,ハンガー34は、搬送ライ
ン7により、間欠的に上記ループを循環している。そし
て、例えば挿入セクションIでハンガー34に被洗浄物
6を配置したバケット35を載せ、抽出セクションIXで
ハンガー34からバケット35を取り出すようになって
いる。また、少なくとも挿入セクションIから抽出セク
ションIXまでは、各セクション毎に、駆動ローラ32の
駆動は別個の駆動装置36に依っている。例えば、図2
中のセクションIVに示すように、各駆動ローラ32間の
駆動力の伝達はチェーン37により行えばよい。なお、
図面を見易くするため、パレット33、チェーン37
は、他のセクションでは図示するのを省略してある。
【0018】洗浄空間部11を構成するセクションII
I,IV,Vでは、駆動ローラ32は、昇降装置38により
吊持された昇降フレーム39により支持され、この昇降
フレーム39とともに昇降可能となっている。そして、
ハンガー34を降下させて、被洗浄物6を洗浄液に浸漬
して、洗浄した後、上昇させるようになっている。ここ
で、この上昇時に、ギア40,41が円滑に噛合うよう
にするために、このセクションIII,IV,Vにおける駆動
装置36の出力軸とギア40,41を介して係合する駆
動ローラ32の軸は、ばねにより上方に付勢された状態
で支持されている。駆動ローラ32の昇降の際、ギア4
0,41の噛合いが外れて、駆動ローラ32が一旦降下
した後、駆動ローラ32が上昇して、ギア40とギア4
1が当たったときに、必ずしも各々の歯と歯溝が噛合う
ようになるとは限らない。しかし、互いの歯と歯が当た
っても、ギア41の軸、即ちセクションIII,IV,V内の
最も下流側の駆動ローラ32の軸が、上述のようにばね
を介して支持している故、この軸がばねの伸縮分だけ逃
げ、駆動装置36が作動して、ギア40が回転したとき
に、ギア40,41が噛合い、正常な状態となる。
【0019】また、上述したように、扉8は昇降式とな
っているが、間欠運転中の駆動ローラ32が停止周期に
ある間に、扉8の昇降を行わせるように形成してある。
なお、洗浄空間部11での洗浄効果を高めるために、上
記超音波発生手段14の設置に代えて、或はこれととも
に、駆動ローラ32,ハンガー34を降下させて被洗浄
物6を洗浄液に浸漬させた状態で、被洗浄物6を上下動
させるようにしてもよい。
【0020】次に、第2,第3発明に係る洗浄方法を上
記構成からなる装置に適用して説明する。以下、搬送ラ
イン7の停止周期から作動周期への移行時には、扉8を
降下させて、セクション間の開口部を閉じ、逆に作動周
期を終えて、停止周期の状態になると扉8を上昇させ
て、上記開口部を開くことになり、同じ動作の繰り返し
になる故、この点に関する記述は割愛する。まず、セク
ションIにてハンガー34上に被洗浄物6を載せた状態
として、第1工程で搬送ライン7により被洗浄物6を入
側隔離室1(セクションII)内に搬送して、第1吸気流
路9により、室内を脱気する。これにより、続く洗浄兼
洗浄液滴下室2の被洗浄物搬入側での外部との隔離状態
が良好となる。第2工程で、被洗浄物6を洗浄兼洗浄液
滴下室2(セクションIII〜VI)に搬送して、まず洗浄
空間部11で被洗浄物6を洗浄液タンク13内の洗浄液
に浸漬して洗浄した後、洗浄液滴下,回収空間部12で
被洗浄物6から洗浄液を滴下させ、回収する。
【0021】ここで、被洗浄物6が、例えば機械油付着
により汚れていても、洗浄液、例えば灯油に溶解させ、
微細物を分散させて取り除き、汚れた洗浄液は洗浄液再
生装置18にて、例えばフィルタを使用して溶解物,分
散微細物を濾別分離して再生している。そして、その一
部は洗浄液回収部15から回収した洗浄液とともに、再
度洗浄に用い、一部はボイラ24の燃料として利用す
る。また、本実施例では、3区分された洗浄液タンク1
3を採用し、セクションIII,IV,Vと進むにつれて、洗
浄液を新規清浄なものとして、洗浄効果を高めるように
してある。なお、上述したように、洗浄効果をより一層
高めるために、超音波発生手段14を使用してもよく、
この他ハンガー34を上下動させること、洗浄液を撹拌
させること、或は洗浄液加熱手段を用いることのいずれ
か、或はこれらを組合わせを採用してもよい。
【0022】ついで、第3工程で、被洗浄物6をすすぎ
兼乾燥室3に搬送して、ここで被洗浄物6に、蒸気供給
流路26から送られてくる過熱水蒸気を噴射して、残留
洗浄液の揮発除去処理を行なう。噴射水蒸気は、洗浄液
の揮発分離と同時に噴射力により洗浄液を含む残留物を
掻き落とし、被洗浄物から洗浄液、残留物を除去し、こ
れらと混在した状態で液溜め部21に流れ落ちる。さら
に、この液溜め部21内の液を、油水分離器27に導い
て、ここで油水分離して、水はドレン受け29に集め
る。ここで、水と分離された洗浄液はボイラ24の燃料
として利用するようにしてもよく、清浄洗浄液と混ぜて
洗浄用に使用してもよい。さらに、上記噴射の後、第2
吸気流路30により、室内を脱気して被洗浄物6の乾燥
を行う。
【0023】第4工程で、被洗浄物6を出側隔離室4に
搬送して、第3吸気流路31により、室内を脱気して、
洗浄兼洗浄液滴下室2の被洗浄物搬出側での外部との隔
離状態を良好とし、その後、被洗浄物6を出側隔離室4
から搬出する。なお、第1〜第3発明において、上記各
実施例では、入側隔離室1,出側隔離室4は室内を脱気
するようにしたものを示したが、この他、入側隔離室1
を室内が外部に対して正圧となるようにN2ガス、或は
飽和水蒸気を充満させ、出側隔離室4を排気口と導入口
とを有するものとし、排気口から水蒸気を排出するとと
もに、導入口から空気を導入するようにしてもよい。ま
た、上記各実施例では、洗浄空間部11で被洗浄物6を
昇降させて、洗浄液タンク13に浸漬させることにより
洗浄するようにしたものを示したが、この他、洗浄空間
部11で被洗浄物6を昇降させずに、他室におけるのと
同じ高さに保ったままで、被洗浄物6に洗浄液を噴射す
ることにより洗浄するようにしたものであってもよい。
【0024】次に、テスト結果について説明する。第1
のテストでは、材質がSUS−304で、外形寸法が3
0×70×0.3(mm)の四角形状の薄板の4辺と
も、その縁部を同一方向に折り曲げて、折り曲げ部の高
さを5mmとし、この折り曲げ部に囲まれた平面部に直
径1mmの孔を3列に、各列10個ずつ、計30個穿設
しものに、プレスオイル(商品名:三菱石油ルブ#46
0RD)および防錆油(商品名:フェロコートJCI)
を、それぞれ10mg、計20mgを塗布し、25°C
の室内に1時間放置して試料片を形成した。一方、沸点
190〜250°Cの灯油500mlを入れたビーカを
3個準備し、25°Cの温度条件下で、まず第1のビー
カに試料片を入れて、30秒間ピンセットで試料片を保
持しつつ、その間毎秒1回ずつ試料片を揺り動かして、
取り出した。
【0025】その後、この試料片を第2,第3のビーカ
に移して、それぞれにおいて上記と同じ洗浄操作を繰り
返した後、試料片をろ紙上に取り出した。ついで、温度
130〜150°C,圧力3〜5kg/cm2の過熱水
蒸気を試料片に90秒噴射した。なお、その間は、試料
片をピンセットで保持し、過熱水蒸気が試料片の両面に
当たるように適宜試料片の方向を変えた。テスト結果
は、洗浄,すすぎ,乾燥処理した試料片の各表面の外観
を目視検査したところ、スポット上の斑点は全く認めら
れなかった。さらに、試料片を塩化メチレン500ml
で沸騰後、溜去したところ、全く残留物は認められなか
った。
【0026】ついで、これとの比較のために行ったテス
トでは、上述したのと同じ材質,形状,条件の試料片を
用い、灯油の代わりにノニオン活性材(商品名:リクリ
アーCW−6340,第一工業製薬(株)製)の10%
水溶液300mlを入れたビーカを3個準備し、上記第
1のテストと同じ条件下で洗浄処理をした。ついで、試
料片をピンセットで保持した状態で、イオン交換塔と中
空式逆浸透膜装置を通した純水の流水下で、5分間すす
ぎ処理を行った。その後、試料片を試験用ろ紙に受け、
80°Cの通風乾燥器内で30分間乾燥処理した後、取
り出した。テスト結果は、試料片の各表面の外観を目視
検査したところ、折り曲げ片のコーナ部、および直径1
mmの開口部端部周辺にスポット状斑点が認められた。
なお、試料片について第1のテストと同じ処理を行い、
残留物を回収し、これをIR分析にかけた場所に、付着
油分の2.4%が残留している事が認められた。
【0027】次に、第2のテストについて説明する。こ
の第2のテストでは、上記実施例に示した装置と同様の
構成からなる模型で行った。被洗浄物として、定法によ
り製造された25インチのCRT用シャドウマスクを採
用し、これを6枚、上記実施例におけるバケットと同様
のバケットに搭載した。上記処理槽5に対応するものと
して、処理槽の各室を、いずれも不飽和ポリエステル系
の材質のFRPで形成した箱体とし、各セクションの横
断面寸法を700×700(mm)とし、セクションI
I,VI〜VIIIは高さ500mm,セクションIII〜Vは高
さ1000mmとし、それぞれ7個直列に接続した。
【0028】洗浄空間部11の洗浄液タンク13に対応
する洗浄タンクには、洗浄液としてそれぞれ200Lの
灯油を入れ、液温30°Cで、被洗浄物の浸漬時間を各
タンク毎に3分間とし、過熱水蒸気噴射ノズルからは1
30〜150°C,3〜5kg/cm2の水蒸気を噴射
させた。上記実施例の場合と同様の工程で、洗浄,すす
ぎ,乾燥を行い、上記第1のテストの場合と同じ方法
で、塩化メチレンで洗浄抽出したところ、有機物の残留
物は認められなかった。
【0029】図6は、第2発明に係る方法を適用した第
4発明に係る洗浄装置を示し、洗浄槽51,洗浄液除去
・乾燥槽52,無端連続搬送装置53,排気装置54,
洗浄液再生装置55,ガス供給装置56を備えている。
洗浄槽51は、後述するバケット57が被洗浄物6を収
容した状態で通過するための必要最小限度の大きさの入
口58,出口59を有している。また、内部には、塩素
を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を使用すること
なく、沸点60〜350°Cの炭化水素からなる洗浄液
60が溜められている。具体的には、洗浄液60として
灯油が好ましく、その他の例として、ガソリン,リグロ
イン,軽油,灯油,ベンゼン,トルエン,キシレン,或
はこれらのうちの2種以上の混合液がある。
【0030】さらに、本実施例では、洗浄槽51の底部
に超音波発振手段14が設置してあり、洗浄効果を高め
るようにしてある。この他、洗浄液60を撹拌させる手
段、洗浄液加熱手段、これらの組合わせを採用してもよ
い。但し、超音波発生手段14,撹拌手段,洗浄液加熱
手段は、必須のものではない。洗浄液除去・乾燥槽52
は、洗浄槽51の隣に設けられ、上記同様の大きさの入
口61,出口62を備えている。無端連続搬送装置53
は、洗浄槽51,洗浄液除去・乾燥槽52内を通過し
て、洗浄槽51の入口に戻る、例えばアタッチメント付
きの2条のチェーンコンベア63を間隔をおいて並設
し、このアタッチメントにより、一定の間隔で被洗浄物
6を収容した複数のバケット57を保持できるように形
成されている。なお、図中64は駆動部,65はスプロ
ケットであり、65aはテンション調整用のスプロケッ
トを示している。
【0031】この洗浄槽51の入側部分は、被洗浄物6
の搬入部66、洗浄液除去・乾燥槽52の出側部分は、
被洗浄物6の搬出部67になっており、搬入部66に
て、バケット57内に被洗浄物6を受け取り、この被洗
浄物6を搬出部67にて続く工程に移行させるようにな
っている。この受け取り、移行は、例えば、天井クレー
ン、フォークリフト、無端連続搬送装置53に続けて設
けたコンベア等の搬送手段、或は作業者の手作業により
行われる。また、洗浄槽51内にて、チェーンコンベア
62は洗浄液60内を通過して、バケット57上の被洗
浄物6が完全に洗浄液60に浸かり、被洗浄物6の洗浄
が行われる。上述したように、この洗浄に際し、超音波
発生手段14により細部の洗浄が促進される。なお、好
ましくは洗浄槽51、および洗浄液除去・乾燥槽52を
防爆構造にするのがよい。
【0032】排気装置54は、本実施例では、排気ファ
ン68と、洗浄槽51の入口部,洗浄槽51内,上記洗
浄液除去・乾燥槽52の出口部の3カ所に吸気口を向け
た吸気部69とを備えている。そして、洗浄槽51内の
充満ガス、洗浄槽51から外部に漏れたガス、および洗
浄液除去・乾燥槽52において気化して、外部に漏れた
ガスを排気ファン68により、後述する焼却装置70に
送出すようにしてある。なお、図6において※印同志
は、連続していることを表している。また、吸気部69
は、上記以外の位置に適宜設けてもよい。
【0033】洗浄液再生装置55は、ポンプ71,精製
器72を備え、ポンプ71により、洗浄槽51から取出
した洗浄液を、精製器72を経由して、洗浄槽51に戻
している。精製器72では、例えばフィルタを用いてご
み等で汚れた洗浄液が浄化される。なお、洗浄液再生装
置55が洗浄槽51から洗浄液60を取出す位置は洗浄
槽51の入口側が、また洗浄液を戻す位置は洗浄槽51
の出口側が望ましい。さらに、再生して、浄化された洗
浄液を、図示するようにノズル73より最終的な洗浄と
して被洗浄物6に噴射するのが望ましい。洗浄槽51は
洗浄液60が減少した場合、洗浄液補給手段を備えてい
ることは言うまでもなく、精製器72の出側で、洗浄液
補給用の配管を合流させて、ポンプ71により補給して
もよく、別途、洗浄液補給用のポンプ、配管によっても
よい。
【0034】なお、精製器72から、洗浄液の一部が焼
却装置70のバーナ74に送られる。ガス供給装置56
は、洗浄液除去・乾燥槽52内の被洗浄物6に空気を噴
射するノズル75と、このノズル75に空気を送るブロ
ワ76とを有している。なお、このブロワ76からの空
気は、バーナ74にも送られており、上述した精製器7
2からの洗浄液60の燃焼に供するようにしてある。ま
た、本実施例では、ブロワ76からの空気を熱交換器7
7を介して、ノズル75に送るように形成してある。一
方、この熱交換器77には、排気ファン68からのガス
が、バーナ74により燃焼させられ生成した排ガス、お
よびバーナ74自体の燃焼による排ガスが送られてい
る。
【0035】そして、熱交換器77にて、この高温の排
ガスとノズル75に送る空気との間で熱交換させ、ノズ
ル75から熱風を送り出している。熱交換後の排ガス
は、例えば煙突78から大気中に放出され、公害を起こ
さないようにしてある。そして、上記のように構成する
ことにより、環境破壊等の問題を生ずることなく被洗浄
物、なかでも油付着した精密機械部品、複雑な形状をし
た物の洗浄を、無駄なく連続的に行うようになってい
る。なお、本発明は、熱交換器77を必須とするもので
はない。
【0036】また、上記実施例では、バケット57をチ
ェーンコンベア63上に保持したままで循環させ、搬入
部66,搬出部67にて被洗浄物6を受け渡しするよう
にした装置を示したが、本発明は、これに限定するもの
でなく、この他、例えばバケット57は循環させず、搬
入部66で被洗浄物6を収容したバケット57を受け取
り、搬出部67で洗浄・乾燥後の被洗浄物6を収容した
バケット57を次工程に移行させるようにしたものも含
む。さらに、本発明はこの他、例えばコンベアの経路を
洗浄液60の箇所で低くした天井走行式のタイプにし
て、バケット57をコンベアにより吊り下げるようにし
た装置も含むものである。
【0037】さらに、洗浄槽51と洗浄液除去・乾燥槽
52とを間隔をあけずに隣接させ、洗浄液除去・乾燥槽
52の内圧を洗浄槽51の内圧よりも高くするようにし
た装置であってもよい。さらに、洗浄液除去・乾燥槽5
2は、洗浄槽51と隣接する部分に洗浄液除去工程に入
る前に、洗浄液除去・乾燥装置52からのガスの流入を
完全に防止するために、洗浄槽51の内圧よりも高い内
圧を有する加圧室を有するものであってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、第1発
明によれば、被洗浄物である精密機器部品を間欠的に搬
送する搬送ラインと、この搬送ラインを通過させた、互
いに隣接する入側隔離室,洗浄兼洗浄液滴下室,すすぎ
兼乾燥室、および出側隔離室を備えた処理槽と、上記搬
送ラインの作動周期時には、上記各室を開く一方、上記
搬送ラインの間欠運転時における停止周期時には、上記
各室を閉じて、隔離状態にする扉とを備え、上記入側隔
離室,出側隔離室内の雰囲気を、その隣接室を装置外と
隔離する状態に形成し、上記洗浄兼洗浄液滴下室内を、
塩素を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を使用する
ことなく、沸点60〜350°Cの炭化水素からなる洗
浄液で以て被洗浄物に対して洗浄可能に、かつ洗浄液滴
下、回収可能に形成し、上記すすぎ兼乾燥室を被洗浄物
に対して過熱水蒸気を噴射して、被洗浄物からの炭化水
素の除去を可能に形成した。
【0039】このため、従来の有機塩素系炭化水素等を
使用した場合における、環境破壊等の問題を生じること
なく、炭化水素のみを用いた場合、過熱水蒸気のみを噴
射した場合にはできなかった、精密機器部品、特に油付
着した精密機器部品であっても、また複雑な形状を有す
るものであっても、スポット状の斑点を残すことなく、
油とともにミクロンオーダーの異物を除去する洗浄が、
相次いで行われるようになるという効果を奏する。
【0040】また、第2発明によれば、塩素を一構成成
分とする有機ハロゲン系溶剤を使用することなく、沸点
60〜350°Cの炭化水素で以て被洗浄物である精密
機器部品を洗浄する工程と、その後被洗浄物に過熱水蒸
気を噴射する工程とから構成した。このため、第1発明
の場合と同様に環境破壊等の問題を生じることなく、炭
化水素のみを用いた場合、過熱水蒸気のみを噴射した場
合にはできなかった、精密機器部品、特に油付着した精
密機器部品であっても、また複雑な形状を有するもので
あっても、スポット状の斑点を残すことなく、油ととも
にミクロンオーダーの異物を除去する洗浄が可能になる
という効果を奏する。
【0041】さらに、第3発明によれば、入側隔離室に
被洗浄物である精密機器部品を搬送して、この入側隔離
室を閉じた状態で、室内雰囲気を、その隣接室を装置外
と隔離する状態にする第1工程と、この入側隔離室か
ら、これに隣接した洗浄兼洗浄液滴下室に被洗浄物を搬
送して、この洗浄兼洗浄液滴下室を閉じた状態で、塩素
を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を使用すること
なく、沸点60〜350°Cの炭化水素からなる洗浄液
で以て被洗浄物を洗浄し、この洗浄液を滴下させ、回収
する第2工程と、この洗浄兼洗浄液滴下室から、これに
隣接したすすぎ兼乾燥室に被洗浄物を搬送して、このす
すぎ兼乾燥室を閉じた状態で、被洗浄物に対して過熱水
蒸気を噴射する第3工程と、このすすぎ兼乾燥室から、
これに隣接した出側隔離室に被洗浄物を搬送して、この
出側隔離室を閉じた状態で、室内雰囲気を、その隣接室
を装置外と隔離する状態にした後、被洗浄物を出側隔離
室外に搬送して取出す第4工程とから構成した。このた
め、第2発明による効果に加えて、洗浄,すすぎ,乾燥
が連続的に行われるようになる。
【0042】さらに、第4発明によれば、バケットが、
被洗浄物を収容した状態で通過するための必要最小限の
大きさの出入口を備え、塩素を一構成成分とする有機ハ
ロゲン系溶剤を使用することなく、沸点60〜350°
Cの炭化水素からなる洗浄液を溜めた洗浄槽と、上記同
様の大きさの出入口を備え、上記洗浄槽の隣に設けられ
た洗浄液除去・乾燥槽と、上記洗浄槽の入側の被洗浄物
搬入部を経て、上記洗浄槽,洗浄液除去・乾燥槽を通過
し、この洗浄液除去・乾燥槽の出側の被洗浄物搬出部を
経て循環するとともに、間隔をおいて保持したバケット
を搬送する過程で上記洗浄液内に浸漬させる無端連続搬
送装置と、少なくとも上記洗浄槽の入口部,洗浄槽内,
上記洗浄液除去・乾燥槽の出口部の3箇所にて吸引可能
に設けた排気装置と、上記洗浄液を上記洗浄槽から取り
出し、精製した後、上記洗浄槽に戻す洗浄液再生装置
と、上記洗浄液除去・乾燥槽内にガスを噴射させるガス
供給装置とを設けて形成してある。このため、第1発明
による効果に加えて、被洗浄物の洗浄を連続的に行うこ
とが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第2,第3発明に係る洗浄方法を適用した第
1発明に係る洗浄装置の処理槽の搬入部から搬出部に至
る部分の装置の構成を示す図である。
【図2】 図1に示す装置の搬送ラインのセクションI
〜Vの部分を示す平面図である。
【図3】 図1に示す装置の搬送ラインのセクションVI
〜IXの部分を示す平面図である。
【図4】 図1に示す装置の洗浄空間部の縦断面図であ
る。
【図5】 図1に示す装置の全体レイアウトを示す図で
ある。
【図6】 第2発明に係る洗浄方法を適用した第4発明
に係る洗浄装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1 入側隔離室 2 洗浄兼洗浄液
滴下室 3 すすぎ兼乾燥室 4 出側隔離室 5 処理槽 6 被洗浄物 7 搬送ライン 8 扉 51 洗浄槽 52 洗浄液除
去、乾燥槽 53 無端連続搬送装置 54 排気装置 55 洗浄液再生装置 56 ガス供給装
置 57 バケット 58,61 入口 60,62 出口 60 洗浄液 66 搬入部 67 搬出部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物である精密機器部品を間欠的に
    搬送する搬送ラインと、この搬送ラインを通過させた、
    互いに隣接する入側隔離室,洗浄兼洗浄液滴下室,すす
    ぎ兼乾燥室、および出側隔離室を備えた処理槽と、上記
    搬送ラインの作動周期時には、上記各室を開く一方、上
    記搬送ラインの間欠運転時における停止周期時には、上
    記各室を閉じて、隔離状態にする扉とを備え、上記入側
    隔離室,出側隔離室内の雰囲気を、その隣接室を装置外
    と隔離する状態に形成し、上記洗浄兼洗浄液滴下室内
    を、塩素を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を使用
    することなく、沸点60〜350°Cの炭化水素からな
    る洗浄液で以て被洗浄物に対して洗浄可能に、かつ洗浄
    液滴下、回収可能に形成し、上記すすぎ兼乾燥室を被洗
    浄物に対して過熱水蒸気を噴射して、被洗浄物からの炭
    化水素の除去を可能に形成したことを特徴とする洗浄装
    置。
  2. 【請求項2】 塩素を一構成成分とする有機ハロゲン系
    溶剤を使用することなく、沸点60〜350°Cの炭化
    水素で以て被洗浄物である精密機器部品を洗浄する工程
    と、その後被洗浄物に過熱水蒸気を噴射する工程とから
    構成したことを特徴とする洗浄方法。
  3. 【請求項3】 入側隔離室に被洗浄物である精密機器部
    品を搬送して、この入側隔離室を閉じた状態で、室内雰
    囲気を、その隣接室を装置外と隔離する状態にする第1
    工程と、この入側隔離室から、これに隣接した洗浄兼洗
    浄液滴下室に被洗浄物を搬送して、この洗浄兼洗浄液滴
    下室を閉じた状態で、塩素を一構成成分とする有機ハロ
    ゲン系溶剤を使用することなく、沸点60〜350°C
    の炭化水素からなる洗浄液で以て被洗浄物を洗浄し、こ
    の洗浄液を滴下させ、回収する第2工程と、この洗浄兼
    洗浄液滴下室から、これに隣接したすすぎ兼乾燥室に被
    洗浄物を搬送して、このすすぎ兼乾燥室を閉じた状態
    で、被洗浄物に対して過熱水蒸気を噴射する第3工程
    と、このすすぎ兼乾燥室から、これに隣接した出側隔離
    室に被洗浄物を搬送して、この出側隔離室を閉じた状態
    で、室内雰囲気を、その隣接室を装置外と隔離する状態
    にした後、被洗浄物を出側隔離室外に搬送して取出す第
    4工程とから構成したことを特徴とする洗浄方法。
  4. 【請求項4】 バケットが、被洗浄物を収容した状態で
    通過するための必要最小限の大きさの出入口を備え、塩
    素を一構成成分とする有機ハロゲン系溶剤を使用するこ
    となく、沸点60〜350°Cの炭化水素からなる洗浄
    液を溜めた洗浄槽と、上記同様の大きさの出入口を備
    え、上記洗浄槽の隣に設けられた洗浄液除去・乾燥槽
    と、上記洗浄槽の入側の被洗浄物搬入部を経て、上記洗
    浄槽,洗浄液除去・乾燥槽を通過し、この洗浄液除去・
    乾燥槽の出側の被洗浄物搬出部を経て循環するととも
    に、間隔をおいて保持したバケットを搬送する過程で上
    記洗浄液内に浸漬させる無端連続搬送装置と、少なくと
    も上記洗浄槽の入口部,洗浄槽内,上記洗浄液除去・乾
    燥槽の出口部の3箇所にて吸引可能に設けた排気装置
    と、上記洗浄液を上記洗浄槽から取り出し、精製した
    後、上記洗浄槽に戻す洗浄液再生装置と、上記洗浄液除
    去・乾燥槽内にガスを噴射させるガス供給装置とを設け
    て形成したことを特徴とする洗浄装置。
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