JP2016140773A - 塗装用治具の洗浄装置 - Google Patents

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一夫 芦田
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圭生 金田
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Abstract

【課題】塗料の剥離、水洗、乾燥等の処理を自動的に効率良く行うようにする。
【解決手段】塗装用治具17の洗浄装置14は、塗装用治具17に付着した塗料を剥離させるための剥離装置41と、塗料を剥離させた塗装用治具17を洗浄する水洗装置42と、水洗装置42によって洗浄された塗装用治具17を乾燥させる乾燥装置44と、剥離装置41から乾燥装置44に向かって塗装用治具17を搬送する搬送装置45と、を備える。塗装ライン1は、ワークW及び塗装用治具17を所定のタクトタイムに基づいて搬送するように設定されている。また、塗装用治具17の洗浄装置14では、剥離装置41による剥離処理時間と、水洗装置42による水洗処理時間と、乾燥装置44による乾燥処理時間とが、同一に設定されかつタクトタイムの整数倍に設定される。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の部品を塗装するために使用される塗装用治具を洗浄する洗浄装置に関する。
例えば、自動車の塗装ラインでは、自動車の車体を構成するボディ及びドアに治具を取り付けることにより、ボディに対してドアを所定の開度で固定した状態に維持しながら、車体を搬送している。一方で、塗装ラインでは、塗装工程、乾燥工程及び研磨工程を複数回繰り返すことがあり、この場合には、塗装後に治具をボディやドアから一旦取り外し、再度取り付ける必要が生じる。このように、塗装ラインにおいて治具の脱着作業を行うことで、治具に付着した塗料が剥がれてワークの塗面に付着することで、塗装不良を招くおそれがある。
このような問題を解決するために、例えば下記の特許文献1には、自動車ドアの治具として、一端部がドアに接触するとともに、他端部がボディのドア開口部に接触し、一端部及び他端部が近接する方向に付勢されることにより、ボディ及びドアを挟持する挟持部材と、ドア開口部及びドアを接触し、挟持部材の挟持力に抗して、ドアが閉まる向きの動作を規制する規制部材とを備えたものが開示されている。
ここで、規制部材は、ボディのドア開口部の嵌合穴に固定される固定部と、固定部に設けた支持板からドア側に突出した円柱部材とを有するもので、この規制部材をボディのドア開口部に固定した状態で、ドア側に突出した円柱部材をドア内面と当接させることで、ドアが閉まる向きの動作を規制している。すなわち、規制部材と挟持部材との協働により、ドアを所定の開度で固定可能としている。
特開2013−71025号公報
このように、従来の塗装用治具は、挟持部材と規制部材との2部品とすることで、治具に付着した塗料が剥がれて塗面に落下する事態を回避するようにしているが、一方で、治具はどうしても塗料の付着等により汚れてしまうため、これを洗浄する必要がある。
塗装用治具の洗浄は、剥離剤を収容する剥離槽にこれを浸漬させ、塗料を剥離させた後に塗装用治具を水洗し、乾燥させることにより行われるが、従来はこれらの作業を作業員の手作業で行っていた。このため、この作業に必要な洗浄設備は大型のものとなってしまい、塗装ラインから離れた位置に設置されていた。このため、洗浄後の塗装用治具を塗装ラインまで運搬する手間もかかってしまい、作業効率の悪いものであった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、塗料の剥離、水洗、乾燥等の処理を自動的に効率良く行うことが可能な塗装用治具の洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、塗装ラインのラインサイドに設置され、塗装ラインにおいてワークに使用される塗装用治具を洗浄するための洗浄装置において、前記塗装用治具に付着した塗料を剥離させる剥離装置と、前記塗料を剥離させた前記塗装用治具を水洗する水洗装置と、前記水洗装置によって水洗された前記塗装用治具を乾燥させる乾燥装置と、前記剥離装置から前記乾燥装置に向かって前記塗装用治具を搬送する搬送装置と、を備え、前記塗装ラインは、前記ワーク及び前記塗装用治具を所定のタクトタイムに基づいて搬送するように設定されており、前記剥離装置による剥離処理時間と、前記水洗装置による水洗処理時間と、前記乾燥装置による乾燥処理時間とが、同一に設定されかつ前記タクトタイムの整数倍に設定されることを特徴とする。
かかる構成によれば、剥離装置、水洗装置、乾燥装置の順に塗装用治具を搬送装置によって搬送することにより、洗浄装置を小型化するとともに、塗装用治具の洗浄を自動的に効率良く行うことが可能になる。さらに、各装置における処理時間が同一に設定され、かつこの処理時間が塗装ラインにおけるワークのタクトタイムの整数倍に設定されることで、塗装ラインにおけるワークの塗装、及びこれに伴う塗装用治具の搬送の流れを阻害することもない。これによって、この洗浄装置を塗装ラインのラインサイドに設置したとしても、塗装ラインのタクトタイムに適応して治具を一層効率良く洗浄することができる。さらに、洗浄装置の周辺に洗浄を待つ治具が滞留するということも防止でき、その分、洗浄装置の設置に要するスペースを可及的に小さくすることが可能になる。
以上説明した本発明によれば、塗料の剥離、水洗、乾燥等の処理を自動的に効率良く行うことが可能になる。
塗装ラインを示す斜視図である。 塗装用治具を示す斜視図である。 塗装用治具の洗浄装置を示す側面図である。 塗装用治具の洗浄装置を示す平面断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る塗装用治具の洗浄装置(以下、単に「洗浄装置」という)を含む塗装ラインを例示し、図2は、塗装用治具(以下、単に「治具」という)の使用形態を例示する。図3及び図4は、洗浄装置の構成を示す。
図1に例示する塗装ライン1は、ワークWとしての自動車車体を塗装するためのものである。塗装ライン1は、ワークWに対して、下塗塗装、中塗塗装及び上塗塗装等の塗装処理を実施する。この塗装ライン1は、下塗塗装ブース2と、シーリング材塗布ブース(シーラ)3と、中塗塗装ブース4と、中塗乾燥炉5と、中塗検査ブース6と、清浄ブース7と、上塗塗装ブース8と、上塗乾燥炉9と、上塗検査ブース10と、修正(軽手直し)ブース11と、防錆ワックス塗布ブース12と、ワークWを搬送する搬送コンベア13と、治具の洗浄装置14とを主に含む。
下塗塗装ブース2では、電着塗装装置によってワークWに下塗塗膜を形成する下塗塗装工程が実施される。この下塗塗装工程において、ワークWは、電着塗装後に水洗、乾燥、検査、研ぎ等の各処理を受け、搬送コンベア13によって次のシーリング材塗布ブース3へと移送される。シーリング材塗布ブース3では、例えばスポット溶接等により鋼板同士を接合した場合における鋼板の合わせ目などに所定のシーリング材が塗布される(シーリング材塗布工程)。
シーリング材によるシール処理が施されると、ワークWは、中塗塗装ブース4に送られ、中塗塗装処理が施された後に、中塗乾燥炉5による乾燥、中塗検査ブース6による検査を受ける(中塗塗装工程)。その後、ワークWは、清浄ブース7に移送される。清浄ブース7では、ワークWに対してエアブロアによるエアブロー処理が行なわれる(清浄工程)。
その後、ワークWは、上塗塗装ブース8に搬送されるとともに、上塗塗装処理が施され、上塗乾燥炉9による乾燥処理の後に、上塗検査ブース10による検査処理を受ける(上塗塗装工程)。この検査によって不具合が発見された場合には、次の修正ブース11においてワークWの微修正が行なわれる。ワークWはその後、防錆ワックス塗布ブース12に搬送され、ワックス塗布処理が行なわれ(ワックス塗布工程)、以上により、塗装ライン1によるワークWの塗装工程が完了する。
塗装ライン1は、ワークWを搬送用台車15に載置し、この搬送用台車15を搬送コンベア13によって塗装開始位置Aから塗装終了位置Bまで搬送しながら、上記の塗装工程を行う。塗装が完了すると、ワークWは、搬送用台車15から降ろされ、塗装終了位置Bから別の搬送コンベアによって次の車体組立工程へと移送される。
また、塗装ライン1は、塗装が完了してワークWが取り外された搬送用台車15を、下塗塗装ブース2の直前の塗装開始位置Aまで返送する台車返送ライン16を有する。本実施形態に係る塗装ライン1では、台車返送ライン16によって搬送用台車15を塗装開始位置Aに返送することで、各搬送用台車15をライン上に循環回走させて塗装工程に繰り返し使用できる。
洗浄装置14は、塗装ライン1のラインサイド、すなわち、この台車返送ライン16の近傍位置に設置されている。治具は、搬送用台車15に載せられて台車返送ライン16上を搬送されるが、その途中で搬送用台車15から降ろされ、洗浄装置14によって洗浄されることになる。
洗浄装置14に対する具体的な説明を行う前に、治具の構成について図2を参照しながら説明する。図2に示すように、この治具17は、ワークWにおけるボディ18及びドア19に装着可能で、ドア19が閉まる向きにボディ18とドア19を挟持可能な挟持部材20と、ボディ18に装着可能で、ドア19が閉まる向きの動作を規制する規制部材21とを備える。
挟持部材20は、金属材料(鋼材)などからなる一本の線条部材で形成されるもので、その一端側に設けられるとともにドア19と当接可能な第1当接部22と、その他端側に設けられるとともにボディ18と当接可能な第2当接部23と、第1当接部22と第2当接部23とが互いに接近する向きに付勢する付勢部24と、規制部材21の一部を挿入可能な環状部25とを一体に備える。
第1当接部22は、車室外側からドア19のサッシュに当接するように構成され、第2当接部23は、車室内側からボディ18に当接するように構成される。
付勢部24は、線条部材の一方側(ドア19側)を折り曲げてなるドア側屈曲部26と、このドア側屈曲部26よりも他方側(ボディ18側)を折り曲げてなるボディ側屈曲部27とを一体に有する。付勢部24は、ドア側屈曲部26及びボディ側屈曲部27が開く向きに挟持部材20を弾性変形させることにより、挟持部材20の第1当接部22と第2当接部23とが互いに接近する向きに付勢力を生じさせることができる。
環状部25は、線条部材を環状に折り曲げることによって構成される。環状部25は、第2当接部23と付勢部24との間に形成されている。挟持部材20は、環状部25に規制部材21の一部(後述するピン部30)が挿入されることで、規制部材21と一体となって洗浄装置14によって洗浄されることになる。
規制部材21は、ドア19に装着されることで車室内側に向けて突出可能な突出部材28と、この突出部材28とは別体に形成され、ボディ18に装着することでドア19に装着した突出部材28を受けることのできる受け部材29とを含む。
突出部材28は、全体として棒状をなすもので、受け部材29に当接可能なピン部30と、ドア19の穴部に挿入されることで突出部材28をドア19に装着可能とする円柱状の挿入部31と、ピン部30と挿入部31との間に形成されるとともに、ピン部30及び挿入部31よりも大径となる大径部32とを備える。
受け部材29は、基部33と、この基部33に設けられ、ボディ18と係合可能な係合部34(第1係合部34a、第2係合部34b)と、同じく基部33に設けられ、各係合部34a,34bから離れた位置で、突出部材28のピン部30を受ける受け部35とを一体に有する。
図2では、治具17における各要素を説明するために、ワークWは、ドア19が開いた状態で示され、挟持部材20がボディ18とドア19と挟持しておらず、規制部材21がドア19の規制を行っていない状態を示している。実際の塗装では、この状態からドア19がボディ18に近接した状態にし、挟持部材20がボディ18とドア19とを挟持し、突出部材28のピン部30が受け部材29の受け部35に当接し、ドア19が所定の開度に維持された状態となる。
なお、受け部材29の基部33には、突出部材28の挿入部31を挿通可能な挿通孔36が形成されている。治具17は、ワークWに装着されていない場合において、突出部材28の挿入部31を、挟持部材20の環状部25及び受け部材29の挿通孔36に挿通することにより、突出部材28、挟持部材20及び受け部材29を一体化させることができる。さらに、挟持部材20の環状部25に突出部材28のピン部30を挿入することにより、挟持部材20、突出部材28及び受け部材29を一体化させることができる。これにより、治具17は、これを洗浄する際における運搬等の取扱いを容易に行うことが可能な構造になっている。
洗浄装置14は、複数の治具17を収容可能な搬送かご37を所定の方向に搬送しつつ、搬送かご37内の治具17の洗浄を行う。治具17は、台車返送ライン16上の搬送用台車15から降ろされ、この搬送かご37に移され、搬送かご37に入れられたままで洗浄装置14に搬入される。
洗浄装置14は、図3及び図4に示すように、搬送かご37を昇降させる昇降装置38,39,40と、治具17に付着した塗料を剥離させるための剥離装置41と、剥離装置41によって塗料を剥離させた治具17を洗浄する水洗装置42と、水洗装置42によって洗浄された治具17にコーティング材を塗布するためのコーティング装置43と、治具17を乾燥させる乾燥装置44と、剥離装置41から乾燥装置44に向かって搬送する搬送装置45と、洗浄装置14内の空気を排出するための排気装置46と、上記の各種装置の制御を行う制御装置47とを主に備える。
洗浄装置14は、剥離装置41、水洗装置42、コーティング装置43及び乾燥装置44を平面視でライン状(直線的)に並設するとともに、治具17を収納する搬送かご37を搬送装置45によって上記各装置の配置に沿って直線的に搬送することにより、治具17の洗浄を自動的に行うことができる。以下、搬送装置45による搬送かご37の移動方向を「搬送方向」といい、この搬送方向に直交する水平方向を、洗浄装置14における「幅方向」という。また、搬送かご37や各種装置の位置関係を説明するにあたり、剥離装置41側の位置を「上流(側)」、乾燥装置44側の位置を「下流(側)」という。
昇降装置38,39,40は、搬送かご37を洗浄装置14内に搬入するための第1昇降装置38と、搬送かご37を剥離装置41及び水洗装置42に対して昇降させるための第2昇降装置39と、洗浄後の搬送かご37を洗浄装置14から搬出するための第3昇降装置40とを含む。
第1昇降装置38は、搬送かご37を洗浄装置14内に搬入する搬入口(図示略)を有する搬入室48内に配置されている。第1昇降装置38は、搬送かご37を保持可能な保持かご49と、この保持かご49を昇降させるエアシリンダ装置50とを備える。
保持かご49は、四角形状の環状に構成され、その内側を搬送かご37が通過することが可能な構造を備える。この保持かご49には、搬送かご37を移動させることが可能なローラ式の移動台51が載置されている。また、保持かご49の上部には、エアシリンダ装置50のピストン50aが連結されている。第1昇降装置38は、エアシリンダ装置50のピストン50aを上下に往復動させることにより、保持かご49を下方位置と上方位置とに位置変更できる。
第1昇降装置38は、保持かご49を搬入室48における下方位置(図3において二点鎖線で示す位置)に配置させた状態で、搬入されてくる搬送かご37をこの保持かご49の移動台51に載置させ、保持かご49を上昇させることにより、搬入室48における上方位置において搬送かご37を搬送装置45に係合させる。
第2昇降装置39は、第1昇降装置38の下流側に隣接し、剥離装置41及び水洗装置42の上方に配置されている。第2昇降装置39は、複数(例えば3つ)の保持かご52〜54と、これらの保持かご52〜54を昇降させるエアシリンダ装置55,56とを有する。
保持かご52〜54は、剥離装置41に対して昇降する第1保持かご52及び第2保持かご53と、水洗装置42に対して昇降する第3保持かご54とを含む。各保持かご52〜54は、支持フレーム57によって一体に支持されており、同時に昇降するように構成される。各保持かご52〜54は四角形状の枠状に構成されており、その内側を搬送かご37が通過することが可能な構造を備える。
エアシリンダ装置55,56は、保持かご52〜54の上方位置に配置されている。エアシリンダ装置55,56は、同形の第1エアシリンダ装置55と第2エアシリンダ装置56とを含む。各エアシリンダ装置55,56のピストン55a,56aは、支持フレーム57に連結されており、その上下方向の動作により、各保持かご52〜54を同時に昇降させる。
第3昇降装置40は、搬送かご37を搬出する搬出口(図示略)を備える排出室58内に配置されている。第3昇降装置40は、第1昇降装置38と同様に、搬送かご37を保持する保持かご59と、保持かご59を昇降させるエアシリンダ装置60とを備える。保持かご59は、四角形状の枠状に構成されており、その内側に搬送かご37を載置させることができる。この保持かご59には、第1昇降装置38の保持かご49と同様に、移動台51が載置されている。エアシリンダ装置60のピストン60aは、保持かご59の上部に連結されており、その上下方向の動作により、保持かご59を昇降させる。第3昇降装置40は、保持かご59を搬出室58の上方位置に配置して搬送装置45から搬送される搬送かご37を受け取り、この保持かご59を下方位置(図3において二点鎖線で示す位置)に移動させて、この位置から搬送かご37を洗浄装置14の外部に搬出させることができる。
剥離装置41は、治具17に付着した塗料を剥離させる剥離剤を収容する、第1剥離槽61及び第2剥離槽62を備える。第1剥離槽61と第2剥離槽62とは治具17の搬送方向に沿って並設されている。図3に示すように、第1剥離槽61と第2剥離槽62は、仕切り壁(以下「第1仕切り壁」という)63によって仕切られている。
各剥離槽61,62に収容される剥離剤は液体状であり、剥離効果を十分に発揮するために、その温度が80〜90℃に維持されている。また、各剥離槽61,62には、この剥離剤の蒸発を防止するために、蒸発防止剤が添加されている。
水洗装置42は、洗浄水を収容する水洗槽64を備える。水洗槽64は、剥離装置41の第2剥離槽62と隣接して配置されている。図3に示すように、水洗槽64と第2剥離槽62とは仕切り壁(以下「第2仕切り壁」という)65によって仕切られている。
この水洗槽64には循環ポンプ(図示略)が接続されており、この循環ポンプによって水洗槽64内に洗浄水による水流が生じるようになっている。また、水洗槽64には、エア供給装置(図示略)が接続されている。エア供給装置は、噴射ノズル(図示略)を水洗槽64の底部に備え、噴射ノズルから噴射される空気によるバブリングによって、水洗槽64内における治具17の洗浄効果を高めている。
コーティング装置43は、水洗装置42の下流側に設けられている。コーティング装置43は、搬送かご37を収容可能なコーティング室(コーティングゾーン)66と、コーティング室66の搬送かご37にコーティング材を吹き付ける吹付装置67とを備える。なお、コーティング装置43において使用されるコーティング材は、液体状であり、治具17に付着する塗料を剥離させ易くするためのものである。
コーティング室66は、搬送かご37の搬送経路を遮断するシャッタ装置68,69によって区切られる。シャッタ装置68,69は、上流側に配置される第1シャッタ装置68と、下流側に配置される第2シャッタ装置69とを含む。各シャッタ装置68,69は、搬送かご37の搬送経路を遮断するシャッタ本体68a,69aと、このシャッタ本体68a,69aを昇降させるエアシリンダ装置68b,69bとを備える。
吹付装置67は、コーティング材を収容する収容タンク70と、この収容タンク70に接続されるとともに、コーティング材をコーティング室66に圧送するポンプ71と、ポンプ71によって圧送されるコーティング材をコーティング室66に供給するための供給配管72とを備える。
収容タンク70は、コーティング室66の下方に形成される収納空間に配置されている。ポンプ71は、この収容タンク70に隣接するように、この収納空間に配置されている。供給配管72は、その一端部がポンプ71に接続されるとともに、その他端部がコーティング室66に配置されている。コーティング室66に配置される供給配管72の端部には、コーティング材を下方に噴射する噴射口73が設けられている。
乾燥装置44は、コーティング室66と隣接して配置されている。乾燥装置44は、搬送装置45によって搬送かご37を搬送可能にするとともに、この搬送かご37に収容される治具17を乾燥させる乾燥室74と、乾燥室74に熱風を供給する熱風供給装置75とを備える。
乾燥室74は、コーティング室66を区切る第2シャッタ装置69と、この第2シャッタ装置69の下流側に配置される第3シャッタ装置76とによって区切られている。第2シャッタ装置69は、コーティング室66の一部を構成するとともに、乾燥室74の一部でもある。第3シャッタ装置76は、第2シャッタ装置69と同様に、シャッタ本体76aとこのシャッタ本体76aを昇降させるエアシリンダ装置76bとを備える。また、乾燥室74は、複数(例えば2つ)の搬送かご37を収容するように構成されている。本実施形態において、乾燥室74は、2つの搬送かご37を収容するように、上流側の第1乾燥ゾーン77と下流側の第2乾燥ゾーン78とに区分されている。
熱風供給装置75は、乾燥室74の下方に形成される収納空間に配置されている。熱風供給装置75は、熱風供給用ダクト79を介して乾燥室74に接続されている。熱風供給用ダクト79は、その端部が乾燥室74における第2乾燥ゾーン78の底部に接続されており、この位置から上方に向けて加熱された空気を噴出することにより、乾燥室74に熱風を供給する。
搬送装置45は、搬送かご37を搬送方向に通過可能に支持する搬送レール部材80〜83と、搬送かご37を下流に向かって移動させる押動部材84と、この押動部材84を搬送かご37の搬送方向に沿って駆動する駆動装置85とを備える。
搬送レール部材80〜83は、長尺状の金属板によって構成される。搬送レール部材80〜83は、図3、図4に示すように、第1剥離槽61における上流側の側壁部61aに設けられる第1搬送レール部材80と、第2昇降装置39における各保持かご52〜54に設けられる第2搬送レール部材81と、第1仕切り壁63及び第2仕切り壁65に設けられる第3搬送レール部材82と、コーティング装置43のコーティング室66から乾燥装置44の乾燥室74にわたって設けられる第4搬送レール部材83とを含む。
第1搬送レール部材80は、第1剥離槽61における上流側の側壁部61aの上面に設けられている。本実施形態では、第1剥離槽61の側壁部61aに対して3本の第1搬送レール部材80が所定の間隔をおいて固定されている。
第2搬送レール部材81は、第2昇降装置39における各保持かご52〜54の底部に設けられている。本実施形態では、3本の第2搬送レール部材81が所定の間隔をおいて固定されている。第2搬送レール81は、保持かご52〜54の昇降動作に応じて、上下方向の位置が変わることになるが、保持かご52〜54が最も上方位置にあるときに、隣接する第1搬送レール部材80及び第3搬送レール部材82と同じ高さに位置する。
第3搬送レール部材82は、第1仕切り壁63及び第2仕切り壁65の上面に設けられている。本実施形態では、第1仕切り壁63に対して所定の間隔をおいて3本の第3搬送レール部材82が固定され、同じく第2仕切り壁65に対して3本の第3搬送レール部材82が固定されている。
第4搬送レール部材83は、各搬送レール部材の中で最も長く構成され、水洗槽64における下流側の側壁部から第2乾燥室74の下流側に配置される第3シャッタ装置76のシャッタ本体76aまでの範囲にわたって配設されている。本実施形態では、3本の第4搬送レール部材83が所定の間隔をおいて配置されている。
押動部材84は、所定の長さを有する板部材又は棒部材であり、その端部が後述する駆動装置85のチェーン86bに固定されている。押動部材84の長さは、各昇降装置38〜40における各保持かご49、52〜54、59の幅方向における長さよりも短く設定されている。すなわち、押動部材84は、各保持かご49,52〜54、59の内側を搬送方向に沿って通過可能な長さを有する。搬送装置45は、複数の押動部材84を有しており、各押動部材84は、1本の押動部材84によって1つの搬送かご37を押すことができるように、搬送方向に沿って所定の間隔をおいて配置されている。
図3に示すように、駆動装置85は、無端状(環状)に構成されるチェーン86a,86bと、このチェーン86a,86bを駆動するためのスプロケット87a,87bと、駆動モータ88とを主に備える。
チェーン86a,86bは、押動部材84を連結支持する一対の第1チェーン86aと、駆動モータ88によって駆動される第2チェーン86bとを含む。一対の第1チェーン86aは、押動部材84の各端部を支持しており、搬送かご37の搬送方向に沿って循環回走する。一対の第1チェーン86aは、洗浄装置14の幅方向において所定の間隔をおいて配置さている。この第1チェーン86aの間隔は、各昇降装置38,39における各保持かご49,52〜54の幅方向における長さよりも短く設定されている。これにより、第1チェーン86aは、各保持かご49,52〜54の内側で押動部材84を移動させることができる。押動部材84は、搬送かご37を上流側から下流側へと搬送させた後に、この第1チェーン86aの回走に伴って、再び上流側へと戻される。第2チェーン86bは、駆動モータ88によって駆動されることにより、第1チェーン86aを上記のように回走させる。
スプロケット87a,87bは、第1チェーン86aに係合する第1スプロケット87aと、第2チェーン86aに係合する第2スプロケット87bとを含む。第1スプロケット87aは、図3に示すように、洗浄装置14における所定の4箇所に設けられている。複数の第1スプロケット87aのうちの1つは、図4に示すように、軸部材89を介して第2スプロケット87bと同心状に支持されている。第2スプロケット87bは、第2チェーン86bを介して駆動モータ88に連結されている。
駆動モータ88は、乾燥室74の下方に形成される収納空間に設置されている。駆動モータ88の駆動軸には駆動スプロケット90が取り付けられている。第2チェーン86bは、この駆動スプロケット90と第2スプロケット87bとに装着されている。搬送装置45は、駆動モータ88の駆動軸を回転させることにより、駆動スプロケット90、第2チェーン86bを介して第2スプロケット87bを回転させ、これに連動して第1スプロケット87aを回転駆動させることで、第1チェーン86aを回走させる。
洗浄装置14は、制御装置47、各エアシリンダ装置50,55,56,60,68b,69b,76b、ポンプ71、駆動モータ88及び排気装置46以外の各装置の要素を覆うケーシング91を備える。排気装置46は、このケーシング91の上部外面に設けられている。排気装置46は、排気ファン92と、この排気ファン92と剥離装置41の近傍の空気を排出する第1排気ダクト93と、コーティング室66内の空気を排出する第2排気ダクト94と、乾燥室74内の空気を排出する第3排気ダクト95とを有する。
制御装置47は、昇降装置38〜40の昇降動作、剥離装置41による剥離処理、水洗装置42による洗浄(水洗)処理、コーティング装置43によるコーティング処理、乾燥装置44による乾燥処理、搬送装置45による搬送かご37の搬送処理、及び排気装置46による排気処理に対する各種制御を行う。制御装置47は、これらの装置を制御する制御プログラムを演算する演算処理部(CPU等)と、この制御プログラムを記憶する記憶部(ROM、RAM等)とを含む。
以下、上記構成の洗浄装置14を用いて治具17を洗浄する方法について説明する。本実施形態に係る洗浄装置14は、治具17を搬送かご37に収納したままで洗浄処理を行うことができ、しかも複数の搬送かご37を連続的に処理することが可能であるが、以下では、説明の便宜上、治具17が収納された1つの搬送かご37に着目し、その処理について説明する。
洗浄対象である治具17は、塗装ライン1上で搬送されるワークWに使用され、塗装完了後にワークWから取り外される。取り外された治具17は、突出部材28、規制部材21及び受け部材29を一体にして一組とし、搬送かご37に順次収納される。所定数の治具17が収納されると、搬送かご37は、ラインサイドにある洗浄装置14へと運ばれ、搬入室48から洗浄装置14内に搬入される。
搬送かご37は、搬入室48の下方位置で第1昇降装置38の保持かご49に載置され、保持かご49の上昇によって上方位置に持ち上げられる。この位置において、搬送装置45の押動部材84が搬送かご37の側部を押して下流側に移動させる。このとき、搬送かご37は、保持かご49の載置台51から第1搬送レール部材80へと移り、さらにこの第1搬送レール部材80から第1保持かご52における第2搬送レール部材81へと移動する。これにより、搬送かご37は第1剥離槽61の上方位置に移動し、第2昇降装置39における第1保持かご52に保持される。
その後、搬送かご37は、第1保持かご52が下降することにより、第1剥離槽61の剥離剤に浸漬され、これにより治具17に付着した塗料の剥離処理(第1剥離工程)が行なわれる。第2昇降装置39は、治具17が剥離剤に浸漬された状態のままで、第1エアシリンダ装置55及び第2エアシリンダ装置56の各ピストン55a,56aを上下動させることにより、第1保持かご52を振動させ、これによって治具17における塗料の剥離作用を促進させる。
なお、第1保持かご52が下降を開始した時点で、搬送装置45は、駆動モータ88を停止させ、押動部材84は、第1保持かご52の上方位置で待機することになる。
所定の剥離処理時間が経過すると、第2昇降装置39は、第1保持かご52を上昇させ、搬送かご37を第1剥離槽61の上方位置に移動させる。このとき、搬送装置45が始動し、待機していた押動部材84はこの搬送かご37を押して下流側へと移動させる。このとき、搬送かご37は、第1保持かご52の第2搬送レール部材81から第1仕切り壁63における第3搬送レール部材82へと移り、さらにこの第3搬送レール部材82から第2保持かご53における第2搬送レール部材81へと移動する。これにより、搬送かご37は、第2剥離槽62の上方位置へと移動し、第2昇降装置39における第2保持かご53に保持される。
その後、第2昇降装置39は、第2保持かご53を下降させ、搬送かご37を第2剥離槽62へと移動させる。搬送かご37は、第2剥離槽62の剥離剤に浸漬され、これにより治具17に対して塗料の剥離処理(第2剥離工程)が施される。この状態において、第2昇降装置39は、第1エアシリンダ装置55及び第2エアシリンダ装置56を動作させることにより第2保持かご53を上下に振動させ、治具17における塗料の剥離作用を促進させる。第2剥離槽62の剥離剤に浸漬されることにより、第1剥離槽61で剥離されずに残っていた塗料は、治具17から全て剥離することになる。また、搬送装置45における駆動装置85は駆動モータ88を停止させ、押動部材84を第2剥離槽62の上方位置で待機させる。
所定の剥離処理時間が経過すると、第2昇降装置39は、第2保持かご53を上昇させ、搬送かご37を第2剥離槽62の上方位置へと戻す。このとき、搬送装置45が始動し、待機していた押動部材84はこの搬送かご37を押して下流側へと移動させる。このとき、搬送かご37は、第2保持かご53における第2搬送レール部材81から第2仕切り壁65における第3搬送レール部材82へと移り、さらにこの第3搬送レール部材82から第3保持かご54における第2搬送レール部材81へと移動する。これにより、搬送かご37は、水洗装置42における水洗槽64の上方位置に移動し、第2昇降装置39における第3保持かご54に保持される。
その後、第2昇降装置39は、第3保持かご54を下降させ、水洗槽64へと移動させる。これにより、第3保持かご54に保持されている搬送かご37は、水洗槽64の洗浄水に浸漬され、これにより治具17の水洗処理(水洗工程)が施される。第2昇降装置39は、第1エアシリンダ装置55及び第2エアシリンダ装置56を動作させることにより、第3保持かご54を上下に振動させ、治具17に対する洗浄作用を促進させる。このとき、搬送装置45は停止し、押動部材84を水洗槽64の上方位置で待機させる。
所定の洗浄(水洗)処理時間が経過すると、第2昇降装置39は、第3保持かご54を上昇させ、搬送かご37を水洗槽64の上方位置へと戻す。このとき、搬送装置45が始動して、待機していた押動部材84は、この搬送かご37を押して下流側へと移動させる。また、コーティング室66を区切る第1シャッタ装置68は、搬送かご37の搬送経路を遮断しているシャッタ本体68aを上昇させる。その後、搬送かご37は、押動部材84に押されてコーティング室66へと移動する。このとき、搬送かご37は、第3保持かご54における第2搬送レール部材81から第4搬送レール部材83へと移る。
搬送かご37がコーティング室66へと移動すると、搬送装置45が停止し、押動部材84が待機状態となる。これにより搬送かご37はコーティング室66内に留まり、第1シャッタ装置68及び第2シャッタ装置69によってコーティング室66が区画形成された状態で、治具17に対してコーティング処理が実施される。コーティング装置43は、ポンプ71を始動させ、収容タンク70内のコーティング材を供給配管72及び噴射口73を介してコーティング室66内に噴射させ、治具17にコーティング処理(コーティング工程)を施す。
所定のコーティング処理時間が経過すると、コーティング装置43が停止し、搬送装置45が始動して押動部材84による搬送かご37の移送が開始する。第2シャッタ装置69におけるエアシリンダ装置69bの動作により、シャッタ本体69aが上昇し、搬送かご37の搬送経路が開かれる。
搬送かご37は、押動部材84による押動により、第4搬送レール部材83上を移動して、乾燥室74内の第1乾燥ゾーン77へと移送される。搬送かご37が第1乾燥ゾーン77に到着すると、第2シャッタ装置69におけるシャッタ本体69aが下降し、コーティング室66と乾燥室74とを仕切る。同時に、第3シャッタ装置76におけるシャッタ本体76aも下降した状態となり、第2シャッタ装置69と第3シャッタ装置76とによって乾燥室74が区切られる。この状態において、熱風供給装置75から所定温度の熱風が乾燥室74内に供給され、治具17の乾燥処理(第1乾燥工程)が施される。
第1乾燥ゾーン77における所定の乾燥処理時間が経過すると、搬送装置45が始動し、押動部材84による押動によって、第4搬送レール部材83上を移動して、搬送かご37が第1乾燥ゾーン77から第2乾燥ゾーン78へと移送される。搬送かご37が第2乾燥ゾーン78へと移動すると、搬送装置45が停止するとともに、乾燥装置44が始動し、治具17の乾燥処理(第2乾燥工程)が開始される。第2乾燥ゾーン78における所定の乾燥処理時間が経過すると、乾燥装置44が停止し、搬送装置45が始動する。また、第3シャッタ装置76が始動し、エアシリンダ装置76bの動作によってシャッタ本体76aが上昇する。
搬送装置45は、搬送かご37を下流の搬出室58に移動させる。搬出室58では、第3昇降装置40が保持かご59を上方位置へと移動させており、搬送装置45は、搬送かご37をこの保持かご59へと移動させる。第3昇降装置40は、保持かご59を下降させて搬送かご37を下方位置へと移動させる。搬送かご37は搬出室58の下方位置から外部へと搬出され、塗装ライン1へと戻される。
上記のような一連の処理工程が実施される中、排気装置46は、排気ファン92を常時駆動させて、第1排気ダクト93、第2排気ダクト94、及び第3排気ダクト95を介して洗浄装置14内の空気を外部に排出する(排気工程)。
制御装置47は、塗装ライン1において定められるワークWのタクトタイムに適合するように、治具17の洗浄処理を行う。ここで、「タクトタイム」とは、製品1個をどれだけの時間(または時間間隔)で生産すべきかという時間値を意味し、日当たり稼動時間を日当たり生産必要数で除することによって算出される。
すなわち、制御装置47は、剥離装置41による剥離処理時間と、水洗装置42による水洗処理時間と、コーティング装置43によるコーティング処理時間と、乾燥装置44による乾燥処理時間とが、同一となるように、そして、これらの時間がタクトタイムの整数倍(正の整数倍)となるように、各装置を制御する。
例えば、タクトタイムが1分(60秒)に設定される場合において、搬送かご37に10組の治具17が収納されたとすると、上記の各処理時間は、タクトタイムを10倍した10分(600秒)に設定されることになる。この場合において、第2昇降装置39は、各保持かご52〜54を、剥離装置41及び水洗装置42の上方位置から下降させ、保持している搬送かご37を第1剥離槽61、第2剥離槽62及び水洗槽64に浸漬させた状態で10分間保持する。これにより、搬送かご37は、第1剥離槽61、第2剥離槽62及び水洗槽64の各槽において10分間ずつ浸漬される。同様に、搬送かご37は、コーティング室66内で10分間のコーティング処理を施され、乾燥室74の第1乾燥ゾーン77で10分間、第2乾燥ゾーン78で10分間の乾燥処理を施される。
また、搬送装置45は、制御装置47による制御により、上記各槽における剥離、洗浄処理の間に、その上方位置で押動部材84を10分間待機させる。さらに、搬送装置45は、押動部材84によって搬送かご37をコーティング室66に移動させた後に10分間停止する。その後、この搬送かご37を乾燥室74の第1乾燥ゾーン77に移動させて10分間停止し、搬送かご37を第1乾燥ゾーン77から第2乾燥ゾーン78へと移動させて10分間停止する。
第1シャッタ装置68、第2シャッタ装置69および第3シャッタ装置76は、制御装置47による制御により、コーティング室66によるコーティング処理、乾燥室74による乾燥処理に同期して、シャッタ本体68a,69a,76aによって各室を10分間区画する。また、第1昇降装置38及び第3昇降装置40は、保持かご49,59を上方位置で10分間停止させた後に、下降させて搬送かご37の搬入・搬出を行う。
以上説明した本発明に係る洗浄装置14によれば、剥離装置41、水洗装置42、コーティング装置43、乾燥装置44の順に治具17を搬送装置45によって搬送することにより、洗浄装置14を全体的に小型化することができ、しかも、治具17の洗浄を自動的に効率良く行うことが可能になる。さらに、各装置における処理時間が同一に設定され、この処理時間が塗装ライン1におけるワークWのタクトタイムの整数倍に設定されることで、塗装ライン1におけるワークWの塗装、及びこれに伴う治具17の搬送の流れを阻害することもない。これによって、この洗浄装置14を塗装ライン1のラインサイドに設置したとしても、塗装ライン1のタクトタイムに適応して治具17を効率良く洗浄することができる。さらに、洗浄装置14の周辺に洗浄を待つ治具17(搬送かご37)が滞留するということも防止でき、その分、洗浄装置14の設置に要するスペースを可及的に小さくすることが可能になる。
なお、本発明に係る洗浄装置14は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。また、本発明に係る洗浄装置14は、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明に係る洗浄装置14は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、治具17としてワークWの固定するためのものを例示したが、これに限らず、本発明は、マスキングその他の用途に用いる治具の洗浄に適用可能である。
上記の実施形態では、昇降装置38〜40の保持かごを昇降させるためにエアシリンダ装置50,55,56,60を用いた例を示したが、これに限定されず、他の各種アクチュエータを用いて保持かご38〜40を昇降させることができる。
上記の実施形態では、チェーン86a,86bとスプロケット87a,87bとを有する搬送装置45を例示したが、これに限定されず、搬送装置45は、無端状のベルトとプーリとによって搬送かご37を搬送するように構成されてもよい。
上記の実施形態では、コーティング装置43を含む洗浄装置14を例示したが、これに限定されない。治具17への塗料の付着の程度に応じて、このコーティング装置43を省略してもよい。
1 塗装ライン
14 洗浄装置
17 塗装用治具
42 水洗装置
44 乾燥装置
45 搬送装置
W ワーク

Claims (1)

  1. 塗装ラインのラインサイドに設置され、前記塗装ラインにおいてワークに使用される塗装用治具を洗浄するための洗浄装置において、
    前記塗装用治具に付着した塗料を剥離させる剥離装置と、
    前記塗料を剥離させた前記塗装用治具を水洗する水洗装置と、
    前記水洗装置によって水洗された前記塗装用治具を乾燥させる乾燥装置と、
    前記剥離装置から前記乾燥装置に向かって前記塗装用治具を搬送する搬送装置と、を備え、
    前記塗装ラインは、前記ワーク及び前記塗装用治具を所定のタクトタイムに基づいて搬送するように設定されており、
    前記剥離装置による剥離処理時間と、前記水洗装置による水洗処理時間と、前記乾燥装置による乾燥処理時間とが、同一に設定されかつ前記タクトタイムの整数倍に設定されることを特徴とする塗装用治具の洗浄装置。
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