JP2018176011A - 洗浄装置、洗浄方法、及び部材の製造方法 - Google Patents

洗浄装置、洗浄方法、及び部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面処理において付着した薬液を除去する部材の洗浄において、簡易な構成で、部材の表面に付着した表面処理薬液を除去回収することが可能な洗浄装置、洗浄方法、及び部材の製造方法を提供する。
【解決手段】洗浄装置101は、疎水性であり薬液より比重の大きい置換液を用いて薬液の除去回収を行う薬液除去回収部Aと、薬液除去回収に用いた置換液の除去回収を行う置換液除去回収部Bと、を備える。薬液除去回収部は、置換液が貯留される薬液回収槽4と、部材に置換液を供給可能な置換液噴射ノズル7と、薬液回収槽に貯留される置換液内で浮上した薬液を外部へ回収する回収ドレン11と、を有する。置換液除去回収部は、水、または、置換液と相溶する置換液除去用液体、のいずれかを貯留する置換液回収槽14と、部材から除去され、置換液回収槽内に排出された置換液を外部へ回収する回収ドレン20と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面処理の後処理としての洗浄を行う洗浄装置、洗浄方法、及び部材の製造方法に関する。
従来、洗浄やめっき、化成処理などの表面処理工程では、部材の表面に付着した薬液を数段の水で浸漬やシャワーなどにより洗浄を行う「すすぎ処理(水洗)」が行われてきた。表面処理における水洗工程では、付着した薬液を希釈除去するため、大量の水を使用し、その排水の処理が不可欠である。表面処理における水洗工程の排水処理は、それぞれの工場や事業所に排水処理施設を設け、pH調整や油/水分離、凝集沈殿などの廃水浄化処理を行い、敷地外の河川へ放流している。
また、浄化処理された沈殿物は、最終的には産業廃棄物の汚泥として処分される。一部の汚泥は、建築用資材などに再利用されてはいるもののゼロエミッションの観点から、汚泥についても減容化が要求されている。
こうした問題に対し、例えば特許文献1には、排水量を抑制可能であり省スペースな表面処理薬液のすすぎ洗浄乾燥装置が開示されている。特許文献1に記載の洗浄乾燥装置では、加圧過加熱水を部材へ噴射し、部材表面に付着した薬液を瞬時に払拭除去するとともに部材表面に形成される凝縮水を保持する機構とすることで薬液を除去するようにしている。
特開2012−24685号公報
しかしながら、水を大気圧沸点以上に加熱する必要があり、大物の部材に対しては加熱に要するエネルギーが増大してしまう。さらに、保水層を形成させる保水板を必要とするため、複雑形状の部材に対してその適用が難しいという課題もあった。
また、例えば車載用センサーなどの多層めっき部品では、錫やニッケルなどのめっきを下地とし、金や銀などの貴金属めっきを形成する製品が多く、環境保護および製造コスト削減のためには、高額な貴金属めっき薬液を無駄なく回収し再利用することが重要である。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、表面処理において付着した薬液を除去する部材の洗浄において、簡易な構成で、部材の表面に付着した表面処理薬液を除去回収することが可能な洗浄装置、洗浄方法、及び部材の製造方法を提供することにある。
本発明の洗浄装置は、表面に薬液が付着した部材(1)を洗浄し、薬液を除去回収可能な洗浄装置であって、疎水性であり薬液より比重の大きい置換液を用いて薬液の除去回収を行う薬液除去回収部(A)と、薬液除去回収に用いた置換液の除去回収を行う置換液除去回収部(B)と、を備える。
薬液除去回収部(A)、は、置換液が貯留される薬液回収槽(4)と、部材に、置換液を供給可能な置換液供給部(6,7,8)と、薬液回収槽に貯留される置換液内で浮上した薬液を外部へ回収する薬液回収機構部(11)と、を有する。
置換液除去回収部(B)は、水、または、置換液と相溶する置換液除去用液体、のいずれかを貯留する置換液回収槽(14)と、部材から除去され、置換液回収槽内に排出された置換液を外部へ回収する置換液回収機構部(20)と、を有する
本発明の構成によれば、まず薬液除去回収部にて、疎水性の置換液によって部材表面に付着した薬液が除去回収される。薬液は、置換液より比重が小さいため、置換液が貯留された薬液回収槽内で浮上分離する。この浮上分離した薬液は薬液回収機構部により回収可能である。
さらに、置換液除去回収部にて、水または置換液と相溶する置換液除去用液体により、部材表面に付着した置換液が除去回収される。このように、薬液処理において部材に付着した薬液を除去する洗浄において、簡易な構成で、部材の表面に付着した表面処理薬液及び置換液を除去回収することができる。
第1実施形態の洗浄装置を模式的に示す断面図であり、運転時の状態を表す図である。 第1実施形態の洗浄装置を模式的に示す断面図であり、運転前の状態を表す図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 図1におけるIV−IV線断面図である。 第1実施形態の洗浄装置による洗浄工程を経て製造される部材の製造方法の一部を示すフローチャートである。 第2実施形態の洗浄装置を模式的に示す断面図である。 第3実施形態の洗浄装置における置換液回収部を模式的に示す断面図である。 第4実施形態の洗浄装置における置換液回収部を模式的に示す断面図である。 図8におけるIX矢視図である。 第4実施形態の洗浄装置よる洗浄工程を経て製造される部材の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
[構成]
本発明の第1実施形態の構成について、図1〜図4を参照しつつ説明する。本実施形態の洗浄装置101は、部材1を治具付の搬送コンベア2で、連続的に搬送する例で解説する。洗浄装置101は、例えば多層めっき部品としての部材1の製造工程において、部材1に付着しているめっき薬液を洗浄するために用いられる。部材1は、例えば電気部品のプレート状の金属製のターミナル(端子)であって、めっき処理の後、めっき薬液が表面に付着した状態で洗浄装置101に移送される。以下、単に「薬液」と言うが、「薬液」とは、めっき処理の他、化成処理や電着塗装等の各表面処理で用いられる種々の表面処理液を含む概念を意味する。
図1に示すように、薬液が付着した部材1は、矢印F1に示す搬入方向より、搬送コンベア2で、薬液除去回収部Aの位置へ送られる。さらに薬液除去回収部Aを通過した部材1は、その後、置換液除去回収部Bへ送られ、矢印F2に示す搬出方向へ搬出される。
薬液除去回収部Aは、薬液除去槽3、薬液回収槽4、薬液分離槽5、置換液循環ポンプ6、置換液噴射ノズル7、置換液用配管8、除去槽用薬液回収ドレン9、および、分離槽用薬液回収ドレン11等を主に備えている。
薬液除去槽3、薬液回収槽4、および薬液分離槽5は、それぞれ有底筒状をなしている。薬液回収槽4と薬液分離槽5は、屋根に相当する囲いを有している。薬液回収槽4と薬液分離槽5の総容積は、薬液回収槽4と薬液分離槽5、さらに薬液除去槽3も加えた置換液を貯液できるものとなっている。薬液分離槽5は、薬液回収槽4に対して部材の搬出側に位置している。薬液除去槽3は、薬液回収槽4内の液面位置AL1より上部に収容されている。液面位置AL1は、薬液回収槽4に貯留可能な最高高さである。
薬液回収槽4と薬液分離槽5には、置換液が貯液されている。薬液回収槽4には、置換液用配管8と置換液循環ポンプ6が連結され、薬液回収槽4の置換液を循環させて薬液除去槽3の内部に配される置換液噴射ノズル7から置換液を噴射できる構成となっている。置換液噴射ノズル7は、置換液用配管8から、薬液除去槽3へ供給される置換液を部材1の方向へ噴射するように配置されており、薬液除去槽3の貯液中で、置換液の噴流を整流化あるいは広角化する機能を有する。
本実施形態では、置換液循環ポンプ6、置換液噴射ノズル7、及び置換液用配管8によって、置換液供給部が構成されている。なお、置換液噴射ノズル7は、置換液用配管8を分岐して複数個所に設置してもよく、置換液用配管8から一定量の置換液を薬液除去槽3へ循環供給できれば、置換液噴射ノズル7は必ずしも必要としない。
分離槽用薬液回収ドレン11は、薬液分離槽5内の上側に接続しており、薬液分離槽5内に浮上分離した薬液を回収可能となっている。薬液回収槽4内であって、薬液除去槽3の下方には、傾斜樋30が形成されている。傾斜樋30は、液面位置AL1より上側に位置し、薬液分離槽5側に下方に傾斜している。
薬液除去槽3内の底部寄り位置には、薬液除去促進手段200が備えられている。薬液除去促進手段200とは、超音波振動子やバブル発生器あるいは、多孔質噴気盤や熱交換器など、置換液の蒸気や空気や窒素などの不活性気泡を発生することができる機能を有するもので、これらのものを組み合わせて配置してもよい。
薬液除去槽3の搬送方向における両側壁には、矩形状の置換液排出口110が開口形成されている。置換液排出口110は「第1排出口」に相当する。この置換液排出口110から排出される置換液は、すべて薬液回収槽4へ導通するようになっている。薬液回収槽4から薬液分離槽5へはオーバーフローする構成となっている。
除去槽用薬液回収ドレン9は、薬液除去槽3内の上側に接続しており、薬液除去槽3内に浮上分離した薬液を回収可能となっている。除去槽用薬液回収ドレン9および、分離槽用薬液回収ドレン11は、薬液回収機構部に相当する。
また、薬液回収槽4内には、薬液分離促進手段201が備えられている。薬液分離促進手段201とは、バブル発生器あるいは、多孔質噴気盤、熱交換器など、置換液の蒸気や空気や窒素などの不活性気泡を発生することができる機能を有するもので、これらのものを組み合わせて配置してもよい。
置換液除去回収部Bは、置換液除去槽13、置換液回収槽14、水循環ポンプ15,水噴射ノズル16、水配管17、除去槽用置換液回収ドレン18、および、回収槽用置換液回収ドレン20等を主に備えている。置換液回収槽14の容積は、置換液回収槽14と置換液除去槽13の液を貯液できるものである。置換液除去槽13は、置換液回収槽14内の液面位置BL1より上部に収容されている。本実施形態では、液面位置BL1は、液面位置AL6と略同じである。
置換液回収槽14には、清浄な液が貯液されている。置換液回収槽14には、水配管17と水循環ポンプ15が連結され、置換液除去槽13の内部にある水噴射ノズル16から置換液回収槽14の液を置換液除去槽13へ噴射できる構成となっている。水循環ポンプ15への水配管17の供給口171は、置換液回収槽14の下層部の液を吸入しない位置(液面位置BL6よりも高い位置)に設置されている。水噴射ノズル16は、水配管17から、置換液除去槽13へ供給される液を部材1の方向へ噴射するように配置されており、置換液除去槽13の貯液中で、液体の噴流を整流化あるいは広角化する機能を有する。また、水噴射ノズル16は、水配管17を分岐して複数個所に設置してもよく、水配管17から一定量の液を置換液除去槽13へ循環供給できれば、水噴射ノズル16は必ずしも必要としない。
置換液除去槽13の搬送方向における両側壁には、矩形状の水排出口111が開口形成されている。水排出口111は「第2排出口」に相当する。この水排出口111から排出される液体は、すべて置換液回収槽14へ導通されるように設計されており、薬液除去回収部Aの槽へは、流入しない構造となっている。
置換液除去槽13内には、置換液除去促進手段210が備えられている。置換液除去促進手段210とは、超音波振動子やバブル発生器などの液の蒸気や空気や窒素などの不活性の微細気泡を発生することができる機能を有するものであり、さらにこれらのものを組み合わせて配置してもよいが、液面位置BL5より上部、すなわち置換液沈降層19と水の境界位置より上部に配置されることが望ましい。
また、置換液回収槽14内には、置換液分離促進手段211が備えられている。置換液分離促進手段211とは、バブル発生器あるいは、多孔質噴気盤、熱交換器など、置換液回収槽14に貯液された清浄な液体の蒸気や空気や窒素などの不活性気泡を発生することができる機能を有するもので、これらのものを組み合わせて配置してもよい。
除去槽用置換液回収ドレン18は、置換液除去槽13内の底側に接続しており、置換液除去槽13の底部に沈降分離した置換液を回収可能となっている。回収槽用置換液回収ドレン20は、置換液回収槽14内の底側に接続しており、置換液回収槽14の底部に沈降分離した置換液を回収可能となっている。なお、各回収ドレン18,20は、置換液回収機構部に相当する。
また、薬液回収槽4の搬入側の壁面には、矩形状の搬入口401が開口している。置換液回収槽14の搬出側の壁面には、矩形状の搬出口141が開口している。そして、搬入口401から搬出口141までを水平に配置される搬送コンベア2が連続しており、部材1が薬液除去回収部Aを経て置換液除去回収部Bへ連続的に搬送されるようになっている。なお、図1および図2では、搬入口401、搬出口141、排出口110,111の断面奥に見える線については省略してある。
[使用液体]
薬液除去回収部A(薬液除去回収工程)で用いる置換液は、疎水性であり、かつ、密度が水の密度(比重)と部材1に付着している薬液の密度(比重)よりも大きい物性をもった液体を用いる。疎水性とは、水の溶解度が1wt%以下、望ましくは0.01wt%以下で、なおかつ水への溶解度も1wt%以下であることを意味する。
置換液としては、HFE(ハイドロフロロエーテル)、HFC(ハイドロフロロカーボン)、PFC(パーフロロカーボン)、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、HFO(ハイドロフロロオレフィン)などのフッ素系化合物の中から選択される。具体的には、HFE−347pc−f、HFE−449s1、HFE−569sf1、HFC−365mfc、HFC−43−10mee、HFC−C447ef、HFC−52−13p、HFC−76−13sf、PFC−51−14、PFC−61−16、HCFC−225、HFO−1233zdなどが好適である。また、これらのフッ素化合物にアルコール類あるいは界面活性剤などを混合させた水切り用フッ素系溶剤でも良い。
一方、置換液除去回収部B(置換液除去回収工程)で用いる清浄な液とは、置換液のフッ素系化合物への溶解度が低い液体または、置換液のフッ素系化合物と相溶する液体を用いることが可能である。好適なのは、清浄な水であって、特にその水質は限定されないが、液体の導電率が200μS/cm以下、溶解性蒸発残留物が200ppm以下のものが望ましい。導電率の値が大きいあるいは、溶解性蒸発残留物が多くなるとウォーターマークやシミが発生したり、装置や被処理物の耐食性が低下したりするなどの問題が発生する。
本実施形態では、薬液除去回収工程の置換液として、HFC−76−13sf[CF3(CF2)5CH3](旭硝子株式会社製アサヒクリン(登録商標)AC−6000、沸点:114℃、比重:1.554(25℃))を用いる。置換液除去回収工程に用いる液として、イオン交換樹脂でイオン成分を除去した清浄水(脱イオン水)とし、薬液の除去と回収の機構について、次に解説する。
[運転準備段階]
まず、運転準備段階について説明する。図2に示すように、薬液除去回収部Aには、置換液が液面位置AL3およびAL4に貯液されている。液面位置AL3は、薬液除去槽3の底部に位置し、液面位置AL4は、薬液除去槽3の排出口110の開口下辺に位置している。一方、置換液除去回収部Bには、清浄な液体が液面位置BL3およびBL4に貯液されている。液面位置BL3は、置換液除去槽13の底部に位置し、液面位置BL4は、置換液除去槽13の排出口110の開口下辺に位置している。本実施形態では、液面位置AL3とBL3とが略同一高さとなっている。同様に液面位置AL4とBL4とが略同一高さとなっている。
ここで、薬液除去回収部Aの置換液循環ポンプ6を動作させ、置換液を薬液除去槽3へ置換液用配管8で供給する。薬液除去槽3に、置換液が供給されるとJ1とJ2の2箇所に設置された置換液排出口110より置換液が排出される。2箇所の置換液排出口110より排出される置換液流量よりも多い量の置換液を置換液循環ポンプ6で供給すると、やがて図1に示すような置換液の液面位置AL1およびAL2を形成する。
一方、置換液除去回収部Bの水循環ポンプ15を動作させ、置換液回収槽14に貯液された液体を置換液除去槽13へ水配管17より供給する。置換液除去槽13に、液体が供給されるとJ3とJ4の2箇所に設置された水排出口111より液体が排出される。2箇所の水排出口111より排出される液流量よりも多い量の液を水循環ポンプ15で供給すると、やがて図1に示すような液面位置BL1およびBL2を形成する。
また、薬液回収槽4の液面位置AL1が形成されない場合は、分離槽用薬液回収ドレン11より貯留液を排出し、薬液回収槽4の液面位置AL1を形成させる。さらに、薬液分離槽5の液面位置も液面位置AL1より低くなるように分離槽用薬液回収ドレン11より、貯留液を排出し液面を調整する。
薬液除去回収部Aおよび置換液除去回収部Bが、図1に示す液面位置AL1、AL2およびBL1、BL2を形成された段階で運転準備が完了し、部材1は搬入方向より、搬送コンベア2で、薬液除去回収部Aおよび置換液除去回収部Bへ順次送られ、薬液及び置換液の除去と回収が行われることになる。
[部材搬送〜洗浄処理、薬液及び置換液回収]
表面処理などの薬液(比重:約1)が付着した部材1は、矢印F1に示す搬入方向より、搬送コンベア2で、薬液除去回収工程の位置へ送られる。薬液除去回収工程すなわち薬液除去回収部Aに送られた部材1に対し、置換液噴射ノズル7から噴射される置換液の物理的なエネルギーにより、部材1に付着している表面処理液は剥離される。さらに表面処理液と置換液の密度(比重)差により、部材1から剥離分散された表面処理液は、時間経過とともに置換液中を浮上分離する。
ここで薬液除去促進手段200が備えられているため、超音波振動子では、超音波の圧力振動による気泡の膨張、収縮作用(キャビテーション現象)により、部材1に付着した薬液の剥離分散の挙動が促進される。マイクロバブル、ナノバブルなどのバブル発生器では、超音波振動によるキャビテーション現象と同様に、気泡の圧壊による衝撃作用により、部材1に付着した薬液の剥離分散の挙動が促進される。
多孔質噴気盤などでは、不活性気体の気泡が剥離分散した薬液を置換液中に浮上分離する挙動を促進する。加熱ヒーターなどの熱交換器では、置換液を沸点以上に加熱することで連続的に生成される置換液の蒸気泡の撹乱効果により、部材1に付着した薬液の剥離分散および浮上分離の挙動が促進される。
剥離除去された表面処理液は、置換液よりも密度(比重)が小さいため、薬液除去槽3内で液滴として浮上し、順次部材1が送られることにより液面位置AL2の上層に薬液浮上層10を形成していくことになる。同時に表面処理薬液の一部は置換液に混合(分散)した状態で、J1とJ2の2箇所に設置された置換液排出口110より置換液と共に排出される。排出された置換液は、薬液回収槽4に導通される。薬液回収槽4では、薬液除去槽3と同様に、順次部材1が送られることにより置換液と表面処理液との密度(比重)差により表面処理液が液面位置AL1に浮上分離する。浮上分離した表面処理液は、置換液と共にやがて薬液分離槽5へオーバーフローすることで、薬液分離槽5の上層部に薬液浮上層12を形成していくことになる。
これらの浮上層10,12は、回収再使用できる液であり、それぞれ所定の回収量となった段階でドレンより排出する。薬液除去回収工程の薬液浮上層10は、液面位置AL5で除去槽用薬液回収ドレン9より回収する。また、薬液浮上層12は、液面位置AL1の上限内で設定された液面位置AL6で分離槽用薬液回収ドレン11より回収する。回収した表面処理薬液は、前工程の洗浄やめっきや化成処理などの表面処理工程の薬液として再使用する。
薬液除去回収工程を経て薬液除去回収部Aから排出された部材1は、置換液除去回収工程すなわち置換液除去回収部Bに送られる。置換液除去回収工程に送られた部材1には、置換液が付着している。部材1に付着した置換液(残留置換液)は、置換液除去回収工程において、水噴射ノズル16から噴射される水の物理的なエネルギーにより、部材1に付着している残留置換液は剥離分散される。さらに置換液と水の密度(比重)差により、部材1から剥離分散された残留置換液は、時間経過とともに水中を沈降分離する。ここで置換液除去促進手段210が備えられているため、超音波振動子では、超音波の圧力振動による気泡の膨張、収縮作用(キャビテーション現象)により、部材1に付着した置換液の剥離分散の挙動が促進される。
また、マイクロバブル、ナノバブルなどのファインバブル発生器では、超音波振動によるキャビテーション現象と同様に、気泡の圧壊による衝撃作用により、部材1に付着した置換液の剥離分散の挙動が促進される。これらの置換液除去促進手段を組み合わせることで、その効果をさらに向上することができ、部材1に付着した置換液の剥離の過程を短時間で行うことが可能となる。
剥離除去された残留置換液は、水よりも密度(比重)が大きいため、置換液除去槽13内で沈降し、順次部材1が送られることにより置換液除去槽13の下層に置換液沈降層19を形成していくことになる。同時に残留置換液の一部は水に混合(分散)した状態で、J3とJ4の2箇所に設置された水排出口111より水と共に排出される。排出された水は、置換液回収槽14に導通される。置換液回収槽14では、置換液除去槽13と同様に、順次部材1が送られることにより水と残留置換液との密度(比重)差により残留置換液が置換液回収槽14の下層に置換液沈降層21を形成していくことになる。
置換液沈降層19は、置換液除去促進手段210の下側に設定された液面位置BL5で除去槽用置換液回収ドレン18より回収する。また、置換液沈降層21は、水配管17の供給口171より下側に設定された液面位置BL6で回収槽用置換液回収ドレン20より回収し、回収した置換液は、前工程の薬液除去回収工程の置換液として再使用される。
順次部材1を位置G1の搬入口401から装置に送ることにより、部材1に付着した表面処理薬液は、薬液除去回収工程で置換液に置換され、さらに置換液除去回収工程で残留置換液は、水に置換され位置G2の搬出口141から順次排出されることになる。
[部材の製造方法]
次に、上記洗浄装置101による洗浄工程を経て製造される部材1の製造方法について説明する。なお、図5に示す例では、薬液はめっき液とした例を示している。図5に示すように、ステップ(以下、単に「S」という)51の成形工程において、打ち抜きプレス加工や曲げ加工等により部材1の形状が成形される。次に、S52のめっき皮膜形成工程において、部材1の表面に表面処理薬液としてのめっき液が浸漬等により塗布される。なお、S52のめっき皮膜形成工程は、薬液処理工程の一例に相当する。
次に、S53のめっき液除去回収工程において、表面にめっき液が塗布された状態の部材1は、搬送コンベア2によって上記詳述した洗浄装置101内の薬液除去回収部Aへ搬送される。そして、部材1の表面に付着しためっき液が除去回収される。S53のめっき液除去回収工程は、薬液除去回収工程の一例に相当する。次いで、S54の置換液除去回収工程において、表面に置換液が付着した状態の部材1は、洗浄装置101内の置換液除去回収部Bへ搬送される。そして、部材1の表面に付着した置換液が除去回収される。多層めっき処理の場合は、次のめっき処理へと移行する。
[効果]
(1)上記第1実施形態において、薬液除去回収工程では、疎水性であり薬液より比重の大きい置換液を用いることで、薬液浮上層10および薬液浮上層12が形成される。一方、置換液除去回収工程では、水を用い、水より比重の大きい置換液を沈降分離させ、置換液沈降層19と置換液沈降層21が形成される。
これにより、薬液と置換液の両方を回収でき廃液が出ず、完全循環型の薬液除去回収装置の実現が可能となる。化学物質、廃棄物の排出量低減、水資源の節約、エネルギー消費によるCO2排出量削減など、環境負荷低減の効果も見込まれる。
(2)さらに、大量の水を使用し表面処理液を希釈除去する従来の「すすぎ処理(水洗)」とは異なり、疎水性溶剤に置換する「すすぎ処理」であり、薬液の性状を変化させることなく回収できる。また、置換液の除去についても、例えば従来の飽和蒸気層による蒸気乾燥とは異なり、常温の水に置換する「回収処理」であり、置換液の揮発ロスを抑制できる。
(3)さらに水に置換することで、多層めっき部品に要求される後工程への薬液の持ち込みをなくし、なおかつ水濡れ性状態を保持することが両立できる上、常温で処理が可能であることから、素材の酸化も抑制することができる。
多層めっき部品において、後工程でさらに別のめっき処理を行う場合、その水洗工程は、後工程のめっき前処理としての役割も果たす必要がある。めっき処理の前処理は、部材1の表面の酸化を抑制し、汚れや不純物質を除去すると共に、後工程の薬液に対する濡れ性(馴染み性)を確保することが要求される。
めっき薬液の馴染み性が、めっき皮膜の密着性などに影響を及ぼすため、薬液を除去するすすぎ洗浄において、薬液除去後の部材1の表面は「親水性」いわゆる「水濡れ性」の表面状態であることが要求される。したがって、フッ素系や炭化水素系などの疎水性の溶剤を薬液除去に適用すると薬液除去後の部材表面は、「親油性」いわゆる「撥水性」の表面状態となり、めっき皮膜品質の低下を招く恐れがある。
その点、第1実施形態では、「親水性」の性質を確保できるため、後処理のめっき処理の品質向上を図ることができる。
(4)第1実施形態では、薬液除去回収工程の装置構成として、薬液除去槽3と薬液回収槽4および薬液分離槽5をそれぞれ別体の独立槽としている。これにより、表面処理薬液の浮上分離を効率的に行うことができる。特に、薬液分離槽5のように貯留液体が撹拌されず静置状態にある槽を設けることで、薬液浮上層12の形成が容易となる。
同様に置換液除去回収工程の装置構成として、置換液除去槽13と置換液回収槽14を別体の独立槽とすることにより、置換液の沈降分離を効率的に行うことができ、置換液回収槽14における置換液沈降層21の形成が容易となる。
(5)第1実施形態では、J1およびJ2の位置の置換液排出口110で部材1の搬入および排出を行う構造とすることで、部材1から剥離除去された表面処理薬液の部材1への再付着を抑制することができる。
また、J3およびJ4の位置の水排出口111で部材1の搬入および排出を行う構造とすることで、部材1から剥離除去された置換液の部材1への再付着を抑制することができる。
(6)第1実施形態における製造方法によれば、薬液および置換液の再利用が可能であるため、例えばターミナル(端子)等の電子部品の製造コストを削減することができる。
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態の洗浄装置102について、図6を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。第2実施形態では、第1実施形態の洗浄装置101に対し、円筒状のブラシ230,240をさらに有している。ブラシ230は、薬液除去槽3において搬送コンベア2の上下に配置されている。ブラシ240は、置換液除去槽13おいて搬送コンベア2の上下に配置されている。
ブラシ230,240は、化学繊維や合成樹脂製のブラシであり、その他、海綿質体(スポンジ)類であっても良い。こうした薬液除去促進手段を部材1に接触させ、部材1に付着した薬液や置換液を払拭剥離しても効果的であり、超音波振動子やバブル発生器あるいは、多孔質噴気盤や熱交換器などと組み合わせて配置してもよい。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに薬液除去促進手段を組み合わせることで、薬液除去および置換液除去の効果をさらに向上させることができる。ひいては、部材1に付着した薬液の剥離分散、浮上分離の過程を短時間で行うことができる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態の洗浄装置103について、図7を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。第3実施形態では、第1実施形態の洗浄装置101に対し、置換液除去回収部Bの構成が異なる。薬液除去回収部Aの構成については同様であるため、図7において薬液除去回収部Aは図示を省略している。
第3実施形態の置換液除去回収部Cは、置換液回収槽14において、置換液除去槽13を兼ねた構造となっている。そして、搬送コンベア23が矩形状に屈曲している点が異なる。図7に示すように、搬送コンベア23は、搬入方向側から置換液回収槽14内に水平状態で延び、液面位置BL1より下方まで鉛直方向に下降し、水平区間を経て再び鉛直方向に上昇したのち、水平状態で搬出口141から外部へ延びて形成されている。なお、搬送コンベア23は、必ずしも鉛直方向区間、水平方向区間を経る必要はなく、置換液回収槽14に部材1が浸漬された後、G2の位置の任意の高さにある搬出口141から外部へ延びて形成されてもよい。
部材1から剥離除去された置換液は沈降し、浮上層を形成せず、鉛直方向に上昇する際に、除去された置換液が部材1に再付着することがないため、上記構成を採用可能である。
第3実施形態においても、部材1から剥離除去された置換液は、置換液回収槽14の底部に沈降し、同様に回収槽用置換液回収ドレン20から置換液を回収可能である。第3実施形態では、置換液除去槽と回収槽を兼ねた構造とすることで、装置全体の構成をより簡易なものとすることができる。
〈第4実施形態〉
次に、本発明の第4実施形態の洗浄装置104について、図8,図9を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。第4実施形態では、第1実施形態の洗浄装置に対し、置換液除去回収部Bの構成が異なる。薬液除去回収部Aの構成については同様であるため、図8において薬液除去回収部Aは図示を省略している。第4実施形態では、置換液の除去工程において、水に代えて、置換液のフッ素系化合物と相溶する液体をもちいている。この「置換液と相溶する液体」は「置換液除去用液体」に相当する。本実施形態は、多層めっき部品の最終めっき工程など水濡れ性状態を保持する必要のない工程に適用することができる。
本実施形態の置換液除去回収部Dは、図8に示すように、蒸気発生槽40、加熱器41、冷却管42、開閉扉43、及び廃液ドレン44などを主に備えている。なお、開閉扉43は、図示しないG1の位置と図示してあるG2の位置の2箇所に備えてもよい。蒸気発生槽40は、例えば矩形状をなす有底筒状に形成されている。冷却管42は、蒸気発生槽40の内壁面に沿って周方向に環状に巻かれるようにして設けられている。本実施形態では、冷却管42は、搬送コンベア2の下方から上方にかけて設けられている。
冷却管42は、内部に冷却流体が流通可能なように形成され、工場循環水などの冷水が供給されている。これにより、冷却管42は、内部の冷却流体と冷却管42外部の空気、すなわち蒸気発生槽40内の空気との間で熱交換を行うことによって、蒸気発生槽40内の空気を冷却可能である。なお、冷却管42に代えて、図示しないチラーや冷凍機から冷水を供給してもよい。また、冷却管42に限定されるものではなく、冷却層の形成が可能であれば、ペルチェ式などの冷却器でもよい。
また、搬出口141には、開閉扉43が設けられ、部材1が通過後は、外気および内気の流入出を抑制する機構となっている。開閉扉43は、暖簾やすだれのようなものでもよい。廃液ドレン44は、蒸気発生槽40の底部近傍に接続しており、液体を排出可能となっている。
搬送コンベア23は、第3実施形態と同様に鉛直下側に矩形状に屈曲している。第3実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略するが搬送コンベア23は鉛直方向区間、水平方向区間を経る必要はない。なお,搬送コンベア23の最も低い部分は、蒸気発生槽40内に貯留される液体の液面より上方に位置する。
図9に示すように、蒸気発生槽40の短い方の長さをa、長い方の長さをbとする。蒸気発生槽40の構造は、短い方の長さaに対する長い方の長さbの比b/aが2以上となっている。蒸気発生槽40には、置換液のフッ素系化合物と相溶する液体が貯液されている。
貯液された液体は、加熱器41で、その液体の大気圧沸点(114℃)以上の温度で加熱され、冷却管42の表面は、室温、望ましくは10℃以下の温度となっている。この時、液体の表層から冷却管42までの空間には、貯液されたフッ素系化合物の単体液の飽和蒸気層E1が形成されている。その飽和蒸気は、冷却管42で凝縮され、液体の状態で回収され、図示しない樋を導通し、図示しない水分離器を経由して、蒸気発生槽40に戻されることになる。
飽和蒸気層の上層部には、冷却管42で冷却された空気の冷却層E2が形成されている。搬送コンベア2は、冷却層E2の中間に位置しており、飽和蒸気層E1と冷却層E2の境界と搬送コンベア2までの高さをcとすると、蒸気発生槽40の短い方の長さaに対する高さcの比c/aは、1以上になるように設計されている。このような設計とすることで、搬入口401および搬出口141からの飽和蒸気の流出が抑制できることになる。
次に、動作について説明する。薬液除去回収部Aから排出された部材1は、置換液除去回収部Dに送られる。置換液除去回収部Dに送られた部材1には、フッ素系化合物の置換液が付着している。部材1に付着した置換液(残留置換液)は、フッ素系化合物の飽和蒸気に晒され、飽和蒸気の温度よりも部材1の表面温度は低いため、部材1の表面には、飽和蒸気の凝縮液が発生し、いわゆる溶剤蒸気による蒸気リンスが行われる。部材1の表面温度が飽和蒸気温度と等しくなったときに蒸気リンスは完了し、置換液は除去され、部材1は、位置G2の搬出口141から順次排出される。
置換液として用いるフッ素系化合物以外のアルコール類、あるいは鎖状カーボネート類を使用する場合は、貯液した液体中の置換液濃度が増してくるので、一定濃度になった段階で、廃液ドレン44より、液体を排出させる。排出された液体は、図示しない蒸留器などを用い、再生分離することで、それぞれの工程で、再使用することができる。
[部材の製造方法]
次に、上記洗浄装置104による洗浄工程を経て製造される部材の製造方法について説明する。図10に示すように、本実施形態の製造方法では、成形工程(S51)、めっき皮膜形成工程(S52)、めっき液除去回収工程(S53)、置換液除去回収工程(S54)、及び、液切り、乾燥工程(S55)を含む。S51〜S54に示す工程については、上記第1実施形態と同様である。
S54の置換液除去回収工程において、部材1の表面に付着した置換液が除去回収された後は、S55の液切り、乾燥工程に進む。S55で、部材1は、その表面に残った液が完全に除去されて製品として完成される。
第4実施形態においても、上記第1実施形態における(1)、(5)、(6)と同様の効果を奏することができる。
〈他の実施形態〉
上記各実施形態において、薬液除去回収部Aは薬液分離槽5を有する構成としたが、有していなくても良い。例えば、薬液回収槽4内に浮上分離した薬液を回収ドレン11で回収するようにして、分離槽を兼用するものとしても良い。
上記第1実施形態において、薬液除去回収部Aは薬液除去槽3を有する構成としたが、有していなくても良い。例えば、搬送コンベア2上を搬送されてきた部材1に置換液を供給し、剥離除去された薬液が直接薬液回収槽4内に導通するように構成しても良い。
上記各実施形態において、傾斜樋30はなくても良い。
上記各実施形態において、薬液除去促進手段200、薬液分離促進手段201、置換液除去促進手段210、置換液分離促進手段211はなくても良い。
上記各実施形態では、表面処理としてめっき処理を例に説明したが、その他化成処理や電着塗装等の各表面処理に必要な洗浄工程に上記洗浄装置を適用しても良い。
上記第1実施形態および第2実施形態では、薬液除去回収部Aにおいて、部材1を水平に搬送している例を示しているが、装置内で傾斜していても良いし、鉛直方向あるいは垂直方向へ搬送することも可能であり、装置内での搬送姿勢は特に限定されるものではない。
上記各実施形態において、各槽4,5,14の屋根にあたる上部の囲い部分はなくても良く、液体を貯留できる槽であれば良い。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・部材
4 ・・・薬液回収槽
6 ・・・置換液循環ポンプ(置換液供給部)
7 ・・・置換液噴射ノズル(置換液供給部)
8 ・・・置換液用配管(置換液供給部)
11 ・・・分離槽用薬液回収ドレン(薬液回収機構部)
14 ・・・置換液回収槽
20 ・・・置換液回収ドレン(置換液回収機構部)
101 ・・・洗浄装置
A ・・・薬液除去回収部
B ・・・置換液除去回収部

Claims (10)

  1. 表面に薬液が付着した部材(1)を洗浄し、前記薬液を除去回収可能な洗浄装置であって、疎水性であり前記薬液より比重の大きい置換液を用いて前記薬液の除去回収を行う薬液除去回収部(A)と、薬液除去回収に用いた前記置換液の除去回収を行う置換液除去回収部(B)と、を備え、
    前記薬液除去回収部(A)、は、
    前記置換液が貯留される薬液回収槽(4)と、
    前記部材に、前記置換液を供給可能な置換液供給部(6,7,8)と、
    前記薬液回収槽に貯留される前記置換液内で浮上した前記薬液を外部へ回収する薬液回収機構部(11)と、を有し
    前記置換液除去回収部(B)は、
    水、または、前記置換液と相溶する置換液除去用液体、のいずれかを貯留する置換液回収槽(14)と、
    前記部材から除去され、前記置換液回収槽内に排出された前記置換液を外部へ回収する置換液回収機構部(20)と、を有する洗浄装置。
  2. 前記薬液除去回収部は、
    第1排出口(110)を有し、前記置換液供給部から供給される前記置換液を貯留可能であり、かつ、前記第1排出口(110)から排出する前記置換液が前記薬液回収槽に導通するように前記薬液回収槽内に収容される薬液除去槽(3)をさらに備える請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記置換液供給部は、前記薬液回収槽に貯留された前記置換液を前記薬液除去槽内に配された前記部材に供給するものである請求項2に記載の洗浄装置。
  4. 前記薬液除去回収部は、
    前記薬液回収槽からオーバーフローした前記置換液を貯留可能な薬液分離槽(5)をさらに備える請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の洗浄装置。
  5. 前記薬液回収槽内に設けられ、前記薬液分離槽側へ低くなるように傾斜した傾斜樋(30)をさらに備える請求項4に記載の洗浄装置。
  6. 前記置換液除去回収部は、
    第2排出口(111)を有し、前記水または前記置換液除去用液体を貯留可能であり、かつ、前記第2排出口(111)から排出する前記置換液除去用液体が前記置換液回収槽に導通するように前記置換液回収槽内に収容される置換液除去槽(13)をさらに備える請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の洗浄装置。
  7. 前記置換液回収機構部は、前記置換液回収槽内で沈降分離した前記置換液を回収するものである請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の洗浄装置。
  8. 表面処理の後工程として、薬液が付着した部材を洗浄する洗浄方法であって、
    疎水性の置換液が貯留される薬液回収槽(4)と、前記部材に前記置換液を供給可能な置換液供給部(6,7,8)と、前記薬液回収槽に貯留される前記置換液内で浮上した前記薬液を外部へ回収する薬液回収機構部(11)と、を有する薬液除去回収部により、前記置換液と前記薬液との比重差により前記部材の表面に付着した前記薬液を浮上させ、浮上した前記薬液を除去回収する薬液除去回収工程(S53)と、
    水、または、前記置換液と相溶する置換液除去用液体、のいずれかを貯留する置換液回収槽(14)と、前記部材から除去され前記置換液回収槽内に排出された前記置換液を外部へ回収する置換液回収機構部(20)と、を有する置換液除去回収部(B)により、前記薬液除去回収工程において前記部材に付着した前記置換液を除去回収する置換液除去回収工程(S54)と、
    を含む洗浄方法。
  9. 前記置換液は、ハイドロフロロエーテル、ハイドロフロロカーボン、パーフロロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、および、ハイドロフロロオレフィンのうちいずれか一つであり、
    前記置換液除去回収部では、水により前記置換液を除去するものである請求項8に記載の洗浄方法。
  10. 表面処理が施される部材の製造方法であって、
    前記部材の表面に薬液を塗布する薬液処理工程(S52)と、
    疎水性であり前記薬液より比重の大きい置換液が貯留される薬液回収槽(4)と、前記部材に前記置換液を供給可能な置換液供給部(6,7,8)と、前記薬液回収槽に貯留される前記置換液内で浮上した前記薬液を外部へ回収する薬液回収機構部(11)と、を有する薬液除去回収部により、前記置換液と前記薬液との比重差により前記部材の表面に付着した前記薬液を浮上させ、浮上した前記薬液を除去回収する薬液除去回収工程(S53)と、
    水、または、前記置換液と相溶する置換液除去用液体、のいずれかを貯留する置換液回収槽(14)と、前記部材から除去され前記置換液回収槽内に排出された前記置換液を外部へ回収する置換液回収機構部(20)と、を有する置換液除去回収部(B)により、前記薬液除去回収工程において前記部材に付着した前記置換液を、前記置換液除去回収部により除去回収する置換液除去回収工程(S54)と、
    を含む部材の製造方法。
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