JPH07237690A - 情報記録媒体カートリッジの収納ケース - Google Patents

情報記録媒体カートリッジの収納ケース

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JPH07237690A
JPH07237690A JP6028656A JP2865694A JPH07237690A JP H07237690 A JPH07237690 A JP H07237690A JP 6028656 A JP6028656 A JP 6028656A JP 2865694 A JP2865694 A JP 2865694A JP H07237690 A JPH07237690 A JP H07237690A
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JP
Japan
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cartridge
recording medium
information recording
storage case
case
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JP6028656A
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Tadashi Takahashi
廉 高橋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 情報記録媒体へのカビや錆の発生を防止し
て、良好な状態で長期間に亘って保存を可能とする。 【構成】 情報記録媒体4を収納した情報記録媒体カー
トリッジ1が収納されるカートリッジ収納凹部14が形
成されたケース本体部11と、このケース本体部11に
対してヒンジ部13を介して開閉自在に設けられた蓋体
部12とから構成される。カートリッジ収納凹部14に
は、情報記録媒体カートリツジ1に設けられた嵌合凹部
6、7に嵌合される嵌合凸部17、18が形成される。
この嵌合凸部17、18は、カートリッジ収納凹部14
によって構成されるカートリッジ収納空間と連通する複
数の透孔21、25が外周部に形成された中空凸部とし
て構成される。この嵌合凸部17、18の内部には、乾
燥剤、防菌剤22が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープを収納した
テープレコーダ、ビデオテープレコーダ用のテープカー
トリッジ或いは光ディスク或いは光磁気ディスク等を回
転自在に収納したディスクカートリッジ等の情報記録媒
体カートリッジを収納する情報記録媒体カートリッジの
収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、テープレコーダ或いはビデオテ
ープレコーダに用いられるテープカートリッジは、略箱
状のカートリッジ本体にテープ供給リールとテープ巻取
りリールとを回転自在に収納し、これら両リール間に磁
気テープを巻回して構成している。この磁気テープは、
一般にアセテート系、ビニール系、ポリエステル系等の
合成樹脂フィムルからなるベース材料の表面に、例えば
塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体とポリウレタンとを
混合した接着剤であるバインダーに磁性粉を混合して薄
く塗布して形成されている。そして、テープカートリッ
ジは、収納ケースに収納されて持ち運び、保管される。
一般に、ホームユース用のテープカートリッジを収納す
る収納ケースは、厚紙或いはポリプロピレン、ポリエチ
レン等の合成樹脂を材料として、一側部を開放した箱状
に構成したものが用いられる。
【0003】かかる箱状の収納ケースは、持ち運びに際
して収納したテープカートリッジが開放部から落下して
破損してしまったり、多数個を重ね合わせて保管した場
合には重みでテープカートリッジが歪んだり破損してし
まうといった虞がある。このため、収納したテープカー
トリッジをしっかりと保護するいわゆるパック型の収納
ケースも提供されている。この収納ケースは、やや硬質
の合成樹脂材料によって、収納されるテープカートリッ
ジの外形寸法とほぼ等しい開口寸法を有するカートリッ
ジ収納凹部が凹設されたケース本体部と、このケース本
体部の一方側面部に薄肉とすることによって可撓性を付
与して一体に連設されたヒンジ部と、このヒンジ部に連
設され前記カートリッジ収納凹部を閉塞する蓋体部とか
ら構成されている。
【0004】前記蓋体部には、その自由端部にロック片
が一体に形成されるとともに前記ケース本体部には、そ
の一側部にロック凹部が設けられている。したがって、
かかる収納ケースにおいては、蓋体部をヒンジ部を介し
てケース本体部側に折り曲げてカートリッジ収納凹部を
閉塞するようにした状態において、前記ロック片とケー
ス本体部のロック凹部とが相対係合することによって蓋
体部がしっかりとロックされるため、持ち運び等に際し
てカートリッジ収納凹部に収納したテープカートリッジ
が脱落するといった不都合が防止される。
【0005】また、光ディスク、光磁気ディスク或いは
フロッピーディスク等の円盤状情報記録媒体は、上下ハ
ーフを組み合わせて結合したディスクカートリッジに回
転自在に収納されている。例えば、光ディスクは、ポリ
カーボネート樹脂等の透明な合成樹脂によって成形され
かつ情報信号であるピットが形成された基板の表面に保
護層を被覆して形成している。この光ディスクを収納し
たディスクカートリッジは、例えば光ディスクの中心孔
に嵌め込んだ磁気クランプ用の金属製クランパーを外部
に臨ませるとともに、収納した光ディスクの情報記録領
域の一部を外部に臨ませて光学ヘッドが進入するための
記録再生用開口部が設けられている。そして、この記録
再生用開口部は、通常、ディスクカートリッジに移動自
在に組み付けられたシャッタ部材によって閉塞されてい
る。
【0006】この光ディスクカートリッジも、収納ケー
スに収納されて持ち運び、保管される。すなわち、この
収納ケースは、一般に、硬質の合成樹脂材料によって角
浅皿状に成形されたケース本体と、同様に硬質の合成樹
脂材料によって略板状に成形された蓋体とから構成され
る。蓋体には、その一端部の両側面に支点軸が一体に突
設されるとともに、ケース本体には、一側部に前記支点
軸が嵌合する軸孔が形成されている。したがって、これ
ら支点軸と軸孔とを嵌合することによって、ケース本体
には蓋体が回動自在に組み合わされる。また、ケース本
体には、環状の位置決め凸部が一体に突設され、この位
置決め凸部を光ディスクの中心孔に嵌合することによっ
て、光ディスクが収納保持される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、テープカー
トリッジが、高温多湿の環境等で使用されてそのまま保
管されたりした場合に、磁気テープのバインダー部にカ
ビが発生してしまうことがあり、また表面やエッジ部分
に発生した結露に不純物が付着し、これにカビが発生す
ることがあった。同様に、光ディスク、光磁気ディスク
においても、基板と保護層との間に水分が進入し、例え
ば光磁気ディスクの記録層にカビが発生したり錆が生じ
たりすることがあった。
【0008】上述したように、磁気テープはテープカー
トリッジの内部に、テープ供給リール及びテープ巻取り
リールに巻回されて収納されているため、表面或いはバ
インダー部に発生したカビや結露現象を判別することは
困難である。例えば、カビが発生した磁気テープの記録
再生を行った場合には、このカビが磁気テープの記録層
と磁気ヘッドとの間に介在することから、いわゆるスペ
ーシングロスの状態となり、情報信号の正常な記録再生
が行われないといった問題が生じる。このため、ビデオ
テープレコーダにおいては、画質や音質が低下したり、
再生が不能となるといった問題が生じ、データ処理装置
においては、データエラーが発生するといったように、
重大欠陥となる。
【0009】また、磁気テープの表面に発生したカビ
は、記録面を摺擦する磁気ヘッドによって削り落とされ
て、この磁気ヘッドのギャップ等に付着する。この磁気
ヘッドに付着したカビにより、磁気ヘッドと磁気テープ
の記録層との間には常にスペーシングロス現象が生じる
いわゆるヘッドクロッグ状態となる。このため、正常な
テープカートリッジを装填して記録再生操作を行った場
合でも、情報信号が正常に記録再生されないといった問
題が発生する。また、ディスクカートリッジにおいて
も、記録層に発生したかびや錆によって、正常な記録再
生が行われないといった、テープカートリッジと同様の
問題が発生する。
【0010】さらに、テープカートリッジ或いはディス
クカートリッジは、上述したように収納ケースに収納さ
れて持ち運び、保管される。これら収納ケースは、密封
ケースとして構成されてはいないため、雨天時等におけ
る野外で使用したり、海岸や砂漠等の悪環境で使用した
りした場合には、収納ケースの内部に水滴や砂等が進入
し、上述したカビや錆の発生或いは砂が記録層に付着し
てしまうといった問題点があった。
【0011】したがって、本発明は、情報記録媒体への
カビや錆の発生を防止して、良好な状態で長期間に亘る
保存を可能とした情報記録媒体カートリッジの収納ケー
スを提供することを目的に提案されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係る情報記録媒体カートリッジの収納ケースは、情
報記録媒体を収納した情報記録媒体カートリッジが収納
されるカートリッジ収納凹部が形成されたケース本体部
と、このケース本体部に対してヒンジ部を介して開閉自
在に設けられた蓋体部とからなる。前記カートリッジ収
納凹部には、前記情報記録媒体カートリッジに設けられ
た嵌合凹部に嵌合される嵌合凸部が形成される。この嵌
合凸部は、カートリッジ収納凹部によって構成されるカ
ートリッジ収納空間と連通する複数の透孔が外周部に形
成された中空凸部として構成されるとともにその内部に
は乾燥剤或いは防菌剤が充填される。
【0013】また、本発明に係る情報記録媒体カートリ
ッジの収納ケースは、嵌合凸部を、情報記録媒体カート
リッジを位置合わせした状態でカートリッジ収納凹部に
収納するための位置決め凸部として構成する。
【0014】さらに、本発明に係る情報記録媒体カート
リッジの収納ケースは、嵌合凸部を、情報記録媒体カー
トリッジに設けられた嵌合凹部に嵌合された状態におい
て、この情報記録媒体カートリッジに収納される情報記
録媒体の収納空間に臨んで位置するように構成する。
【0015】さらにまた、本発明に係る情報記録媒体カ
ートリッジの収納ケースは、嵌合凸部を、カートリッジ
収納凹部の底面部に形成された取付け凸部と、この取付
け凸部に被冠状態で組み合わされる有底筒状の嵌合部材
とによって構成する。
【0016】さらにまた、本発明に係る情報記録媒体カ
ートリッジの収納ケースは、カートリッジ収納凹部の底
面部に、このカートリッジ収納凹部に収納した情報記録
媒体カートリッジの主面との間に間隙を構成する凸部を
一体に形成する。
【0017】さらにまた、本発明に係る情報記録媒体カ
ートリッジの収納ケースは、嵌合凸部を設けたカートリ
ッジ収納凹部の底面部に、前記嵌合凸部の基端部の外周
部に複数条の凸部を放射状に一体に形成する。これら凸
部は、カートリッジ収納凹部の底面部とこのカートリッ
ジ収納凹部に収納した情報記録媒体カートリッジの主面
との間に間隙を構成する。
【0018】さらにまた、本発明に係る情報記録媒体カ
ートリッジの収納ケースは、情報記録媒体カートリッジ
に設けられた嵌合凹部に嵌合される嵌合凸部が設けられ
たケース本体部に立上り側壁部を一体に形成するととも
に、ヒンジ部を介してケース本体部に対して開閉自在に
設けられた蓋部にケース本体部を閉塞した状態において
前記立上り側壁部に接合する立上り側壁部を一体に形成
する。これらケース本体部の立上り側壁部と蓋部の立上
り側壁部とのいずれか一方側の他方側との接合面にシー
ル材を配設する。
【0019】
【作用】以上のように構成された本発明に係る情報記録
媒体カートリッジの収納ケースによれば、この収納ケー
スのカートリッジ収納凹部に収納された情報記録媒体カ
ートリッジのカートリッジ収納空間部に臨んで乾燥剤或
いは防菌剤が充填された嵌合凸部が位置される。これに
よって、情報記録媒体カートリッジが高温多湿、劣悪な
環境下で使用されたまま収納ケースに収納されたり、或
いは環境条件が管理されていない場所に長期間保存され
た場合でも、情報記録媒体の記録層等にはカビや錆が発
生するといったことは無い。したがって、情報記録媒体
に記録された貴重な映像やデータは、長期間、安定した
状態で保存される。また、この情報記録媒体カートリッ
ジを記録再生装置に装填して記録再生操作を行っても、
ヘッドクロッグ状態を生じさせることは無い。
【0020】嵌合凸部は、収納ケースのカートリッジ収
納凹部に収納される情報記録媒体カートリッジの位置決
めを行う位置決め凸部として構成されることによって、
収納ケース内に情報記録媒体カートリッジをしっかりと
保持し、また収納ケースの大型化を生じさせない。
【0021】また、この嵌合凸部は、情報記録媒体カー
トリッジの記録媒体収納空間に臨んで位置されることに
よって、情報記録媒体の記録層等に対する効率的な防カ
ビ或いは防錆作用を奏する。
【0022】さらに、嵌合凸部は、カートリッジ収納凹
部に形成された取付け凸部と、これに被冠状態で組み付
けられる有底筒状の嵌合部材とに分割された構造とされ
るため、嵌合部材を取付け凸部から取り外して内部に装
填した乾燥剤或いは防菌剤の交換が可能とされる。した
がって、情報記録媒体カートリッジを長期間に保存する
場合にも、情報記録媒体の記録層等に対する防カビ或い
は防錆作用を効率的に保持することが可能とされる。
【0023】収納ケースに収納された情報記録媒体カー
トリッジは、カートリッジ収納凹部に設けた凸部に支え
られることによって、このカートリッジ収納凹部の底面
と主面との間に間隙が構成されて通気性が保持されるこ
とにより、嵌合凸部に充填した乾燥剤或いは防菌剤によ
る情報記録媒体の記録層等に対する防カビ或いは防錆作
用が効率的に保持される。
【0024】収納ケースは、ケース本体部と蓋体部とを
突き合わせた状態において、立上り側壁部に配設したシ
ール材によって密閉ケースとして構成されるため、高温
多湿、砂浜、砂漠等の劣悪な環境下で持ち運びした場
合、或いは環境条件が管理されていない場所に長期間保
存される場合でも、ケース内部に湿気や砂の進入を確実
に防止し、また嵌合凸部に充填した乾燥剤或いは防菌剤
による情報記録媒体の記録層等に対する防カビ或いは防
錆作用の効果を一層高める。
【0025】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
して詳細に説明する。図1乃至図3によって本発明の第
1の実施例として示す収納ケース10は、ビデオテープ
カートリッジ1を収納する収納ケースであり、合成樹脂
材料によって一体に形成されたケース本体部11、蓋体
部12及びヒンジ部13とから構成されている。ケース
本体部11は、ビデオテープカートリッジ1の外形寸法
よりもやや大きめの開口寸法を有するカートリッジ収納
凹部14が設けられ、持ち運び等に際して収納されたビ
デオテープカートリッジ1を落下衝撃等からの破損を防
止し、また積み重ねた状態で保存した場合において、ビ
デオテープカートリッジ1が重みで破損されないように
する。
【0026】ビデオテープカートリッジ1は、従来周知
であり以下概略についてのみ説明するが、全体略箱状に
形成されたカートリッジ本体2の内部には、長手方向に
並列してテープ供給リール3Aとテープ巻取りリール3
Bとがそれぞれ回転自在に支持され、これら両リール3
A、3B間に情報記録媒体であるビデオテープ4が巻回
されている。テープ供給リール3Aから引き出されたビ
デオテープ4は、図示しないテープガイド手段を介して
カートリッジ本体2の長手方向の一方側面部に回動自在
に支持されたリッド5の背面側を走行されてテープガイ
ド手段を介してテープ巻取りリール3Bに巻き取られ
る。また、ビデオテープ4は、一般にアセテート系、ビ
ニール系、ポリエステル系等の合成樹脂フィムルからな
るベース材料の表面に、例えば塩化ビニルと酢酸ビニル
の共重合体とポリウレタンとを混合した接着剤であるバ
インダーと磁性体粉との混合材を蒸着等することによっ
て、記録層を形成してなる。
【0027】このビデオテープカートリッジ1には、カ
ートリッジ本体2の主面に、テープ供給リール3A及び
テープ巻取りリール3Bのリール穴3a、3bがそれぞ
れ臨むようにしてリール駆動軸進入穴6A、6Bがそれ
ぞれ開設されるとともに、リッド5の背面側に位置して
ビデオテープ4が延在するローデイング開口部7が開設
されている。以上のように構成されたビデオテープカー
トリッジ1をビデオテープレコーダに装着すると、前記
リール駆動軸進入穴6A、6Bには、それぞれリール駆
動軸が進入してリール穴3a、3bと係合する。また、
カートリッジ本体2に対してリッド5が回動動作された
状態において、ローデイング開口部7にはテープローデ
ィング機構が進入してビデオテープ4を引き出してヘッ
ド部へとローデイングする。
【0028】ビデオテープカートリッジ1は、前記リー
ル駆動軸進入穴6A、6B及びローデイング開口部7を
利用して、収納ケース10のカートリッジ収納凹部14
に位置決めされた状態で収納される。収納ケース10
は、その基本構成が従来の収納ケースと同等に構成さ
れ、ケース本体部11の外周部には立上り側壁15が一
体に形成されることによって矩形空間部であるカートリ
ッジ収納凹部14を構成されている。また、蓋体部12
には、この蓋体部12をヒンジ部13を介してケース本
体部11側に折り曲げた状態において、前記ケース本体
部11の立上り側壁14の外周面に接合する立上り側壁
16が一体に形成されている。
【0029】カートリッジ収納凹部14には、リール穴
位置決め用凸部17A、17B及びローディング部位置
決め用凸部18とがそれぞれ設けられている。すなわ
ち、リール穴位置決め用凸部17A、17Bは、カート
リッジ収納凹部14に収納されるビデオテープカートリ
ッジ1のリール駆動軸進入穴6A、6Bにそれぞれ対応
位置してカートリッジ収納凹部14の底面部に設けられ
ている。また、ローディング部位置決め用凸部18は、
ビデオテープカートリッジ1のローデイング開口部7に
対応位置してカートリッジ収納凹部14の底面部に設け
られている。
【0030】リール穴位置決め用凸部17A、17B
は、図2及び図3に示すように、カートリッジ収納凹部
14の底面に一体に形成された環状の取付け凸部19
A、19Bと、これら取付け凸部19A、19Bを被冠
するようにして組み付けられる嵌合部材20A、20B
とから構成されている。取付け凸部19A、19Bは、
ビデオテープカートリッジ1のリール駆動軸進入穴6
A、6Bの直径よりもやや小径であって、先端部分には
係合段部が形成されている。また、嵌合部材20A、2
0Bも、リール駆動軸進入穴6A、6Bの直径よりもや
や小径の有底円筒形に形成されており、外周壁には内外
を連通する多数個の透孔21が形成されるとともに、下
端部分には取付け凸部19A、19Bの係合段部と相対
係合する係合段部が形成されている。なお、透孔21
は、嵌合部材20A、20Bの周側面壁ばかりでなく、
上面壁にも設けられている。
【0031】嵌合部材20A、20Bは、係合段部を取
付け凸部19A、19Bの係合段部に係合することによ
って、取付け凸部19A、19B上に組み付けられる。
この嵌合部材20A、20Bの内部には、顆粒状或いは
細片状のシリカゲル等の乾燥剤及び又は防菌剤22(以
下全ての実施例及びそれらの各部に充填される乾燥剤及
び又は防菌剤を乾燥剤22と総称する。)が充填されて
いる。なお、防菌剤は、銀イオン、銅イオン或いは亜鉛
イオン等の金属イオンを無機イオン交換体と組み合わせ
てなり、前記金属イオンが防菌、除菌作用を奏する。こ
の乾燥剤22の乾燥作用による低湿化、防菌作用は、透
孔21を介してカートリッジ収納凹部14及びこのカー
トリッジ収納凹部14に収納されたビデオテープカート
リッジ1のリール駆動軸進入穴6A、6Bを介してビデ
オテープカートリッジ1の内部に収納されたビデオテー
プ4に作用される。
【0032】ローディング部位置決め用凸部18もま
た、図2に示すように、カートリッジ収納凹部14の底
面に一体に形成された矩形枠状の取付け凸部23と、こ
の取付け凸部23を被冠するようにして組み付けられる
嵌合部材24とから構成されている。取付け凸部23
は、ビデオテープカートリッジ1のローデイング開口部
7の開口寸法よりもやや小さい外形寸法に形成され、先
端部分には係合段部が形成されている。
【0033】また、嵌合部材24は、底面部が開放され
た箱状を呈しており、外周壁には内外を連通する多数個
の透孔25が形成されるとともに、下端部分には取付け
凸部23の係合段部と相対係合する係合段部が形成され
ている。前記透孔25は、嵌合部材24の周側面壁及び
上面壁に設けられている。
【0034】以上のように構成された嵌合部材24は、
係合段部を取付け凸部23の係合段部に係合することに
よって、取付け凸部23上に組み付けられ、ローディン
グ部位置決め用凸部18が構成される。この嵌合部材2
4の内部にも、乾燥剤22が充填されている。この乾燥
剤22の低湿作用、防菌作用は、透孔25を介してカー
トリッジ収納凹部14及びこのカートリッジ収納凹部1
4に収納されたビデオテープカートリッジ1のローデイ
ング開口部7に作用される。
【0035】ところで、カートリッジ収納凹部14に
は、その底面部と収納されるビデオテープカートリッジ
1の主面との間に間隙Hを構成する複数個の間隔保持凸
部27A、27Bが設けられている。これら間隔保持凸
部27A、27Bは、リール穴位置決め用凸部17A、
17Bを構成する取付け凸部19A、19Bの外周部か
ら放射状に一体に連設された凸部によって構成されてい
る。そして、各間隔保持凸部27A、27Bは、その長
さ寸法がビデオテープカートリッジ1のリール軸進入穴
6A、6Bの半径よりも大とされることによって、リー
ル穴位置決め用凸部17A、17Bの周囲にリール駆動
軸進入穴6A、6Bよりも大径で放射状のスリットを有
する台座部を構成している。
【0036】ところで、ケース本体部11の外周部に形
成された立上り側壁15には、図2に示すように、ゴム
等の可撓性を有する材料によって形成されたシール材2
8が全周に亘って接合されている。このシール材28
は、蓋体部12によってケース本体部11を閉塞した状
態において、相対接合されるケース本体部11と蓋体部
12との立上り側壁15、16間に弾性変形された状態
で介在する。したがって、収納ケース10は、開放部分
が前記シール材28によってシールドされた密封ケース
として構成される。
【0037】なお、上述したように、実施例収納ケース
10においては、密封ケースを構成するために、ケース
本体部11の立上り側壁15にシール材28を接合した
が、シール手段は種々展開される。例えば、ケース本体
部11或いは蓋体部12の立上り側壁15、16のいず
れか一方の突き合わせ部分に薄肉とすることによって可
撓性が付与されたシール部を形成し、ケース本体部11
と蓋体部12とを突き合わせた状態でシール部が弾性変
形して密閉ケースを構成する。
【0038】以上のように構成された実施例収納ケース
10には、ビデオテープカートリッジ1が、リール駆動
軸進入穴6A、6Bにリール穴位置決め用凸部17A、
17Bがそれぞれ嵌合されるとともにローデイング開口
部7にローディング部位置決め用凸部18が嵌合される
ことによって、カートリッジ収納凹部14中に位置決め
された状態で収納される。しかる後、蓋体部12が、ケ
ース本体部11に対して、ヒンジ部13を介してカート
リッジ収納凹部14を閉塞するようにして折り曲げられ
て収納したビデオテープカートリッジ1を密封する。
【0039】したがって、収納ケース10は、ビデオテ
ープカートリッジ1を収納した状態で、雨天時等に野外
で持ち運びした場合或いは砂浜、砂漠等で持ち運びした
場合等においても、内部に水滴や砂が進入することが確
実に防止される。このため、ビデオテープ4の表面に水
滴や砂が付着したりすることは無く、ビデオテープカー
トリッジ1は良好な状態で保管され、貴重な映像、音声
を記録再生することができる。また、収納ケース10
は、外部の環境変化の影響を受けることが無く、良好な
状態が長期間保持されるとともに、長期間の保存中にも
埃等が進入してビデオテープ4の記録層に付着するとい
った不都合が防止される。
【0040】また、収納ケース10は、上述したよう
に、これらリール穴位置決め用凸部17A、17B及び
ローディング部位置決め用凸部18には、乾燥剤22が
充填されるとともに、内外を連通する透孔21、23が
それぞれ穿設されていることによって、密封ケースとし
て構成され、その内部空間、すなわちカートリッジ収納
凹部14が常に低湿度の状態、防菌環境の状態に保持さ
れる。さらに、収納ケース10は、カートリッジ収納凹
部14内にビデオテープカートリッジ1を収納した状態
においても、その底面とビデオテープカートリッジ1の
主面との間を台座状の間隔保持凸部27A、27Bによ
って間隙Hを構成することによって、通気性が保持され
ている。
【0041】さらにまた、乾燥剤22の乾燥作用による
低湿化、防菌作用は、ビデオテープ4が収納されたビデ
オテープカートリッジ1の内部に、リール駆動軸進入穴
6A、6Bからリール穴位置決め用凸部17A、17B
が進入するとともに、ローデイング開口部7からローデ
ィング部位置決め用凸部18が進入することによって、
ビデオテープ4に対してより直接に作用することから、
その効果はより効率的となる。
【0042】したがって、例えばビデオテープカートリ
ッジ1が高温多湿の環境下で使用されてビデオテープ4
の記録層等に結露現象が生じたまま収納ケース10に保
管されたり、温度湿度条件の管理がされていない状態で
長期間保管されたりした場合であっても、ビデオテープ
4の記録層を構成するバインダー部分等には、カビが発
生することは無い。
【0043】上述したように、収納ケース10は、その
内部空間を低湿化、防菌状態に保持する乾燥剤22、2
6をカートリッジ収納凹部14に収納されるビデオテー
プカートリッジ1の位置決めを行うリール穴位置決め用
凸部17A、17B及びローディング部位置決め用凸部
18の内部に充填したことにより、外形形状が大型化す
ることも無く、また新規に金型を製作するといった問題
も発生しない。さらに、これらリール穴位置決め用凸部
17A、17B及びローディング部位置決め用凸部18
は、それぞれ取付け凸部19A、19B及び取付け凸部
23と、嵌合部材20A、20B及び24とによって分
離可能な構造としたことにより、充填した乾燥剤22、
26の交換が可能とされる。
【0044】したがって、長期間の保管により、乾燥剤
22の低湿化、防菌作用が劣化したきた場合には、取付
け凸部19A、19B及び取付け凸部23から嵌合部材
20A、20B及び24とを取り外して、古くなった乾
燥剤22を交換することによって、さらにビデオテープ
カートリッジ1を長期間良好な状態で保管することがで
きる。
【0045】なお、実施例収納ケース10においては、
リール穴位置決め用凸部17A、17Bの外周部分に台
座状の間隔保持凸部27A、27Bを設けることによっ
て、カートリッジ収納凹部14の底面とビデオテープカ
ートリッジ1の主面との間に間隙Hを構成してカートリ
ッジ収納凹部14内の通気性をより確保して乾燥剤22
による低湿化、防菌作用の効率化を図ったが、これら間
隔保持凸部27A、27Bが設けられていない場合で
も、ビデオテープカートリッジ1に対する乾燥剤22に
よる低湿化、防菌作用は充分作用される。
【0046】図4に示した第2の実施例収納ケース10
Aは、上述した第1の実施例収納ケース10とほぼ同一
に構成された収納ケースであり、対応する部分には同一
符号を付すことによってその説明は省略する。この第2
の実施例収納ケース10Aは、カートリッジ収納凹部1
4の底面部に形成した間隔保持凸部27Cに特徴を有し
ている。すなわち、リール穴位置決め用凸部17A、1
7Bを構成する取付け凸部19A、19Bの外周部から
放射状に一体に連設された間隔保持凸部27Cは、その
長さ寸法がビデオテープカートリッジ1のリール軸進入
穴6A、6Bの半径よりも小径されるとともに、リール
穴3a、3bの穴径よりもやや大とされている。
【0047】したがって、ビデオテープカートリッジ1
を第2の実施例収納ケース10Aのカートリッジ収納凹
部14に収納した状態においては、リール穴位置決め用
凸部17A、17Bとともにその外周部に形成した間隔
保持凸部27Cも、ビデオテープカートリッジ1のリー
ル駆動軸進入穴6A、6Bを貫通する。そして、リール
駆動軸進入穴6A、6Bを貫通した間隔保持凸部27C
は、テープ供給リール3A及びテープ巻取りリール3B
の下端部と係合してこれら両リール3A、3Bを支持す
る。
【0048】このように構成した第2の実施例収納ケー
ス10Aにおいては、乾燥剤22を充填したリール穴位
置決め用凸部17A、17Bと、ビデオテープ4を巻回
したしたテープ供給リール3A及びテープ巻取りリール
3Bとの通気性がより確保され、乾燥剤22による乾
燥、防菌作用の効率化が図られる。
【0049】図5乃至図7によって本発明の第3の実施
例として示した収納ケース30は、デジタル録画、録音
を可能とする業務用のビデオテープカーリジ31を収納
して持ち運びするいわゆるキャリングケース型の収納ケ
ースである。この収納ケース30は、やや硬質の合成樹
脂材料によって、ケース本体部32と、蓋体部33及び
これらケース本体部32と蓋体部33とを連設する薄肉
とされることによって可撓性が付与されたヒンジ部34
とから構成されている。
【0050】ケース本体部32には、一側部に沿って手
掛け用の開口部35Aが開設されるとともに側端部には
薄肉のヒンジ部を介してロック片36Aが一体に形成さ
れている。また、蓋体部33には、その一側部に沿って
前記ケース本体部32の手掛け用の開口部35Aと対応
する手掛け用の開口部35Bが設けられるとともに側端
部には前記ロック片36Aが相対係合することによっ
て、この蓋体部33とケース本体部32とを重ね合わせ
た状態に保持するロック凹部36Bが設けられている。
【0051】ケース本体部32と蓋体部33の、互いに
重ね合わせた状態で接合される対向主面には、共働して
ビデオテープカーリジ31を収納するカートリッジ収納
凹部37を構成する矩形凹部37A、37Bがそれぞれ
凹設されている。このカートリッジ収納凹部37は、開
口寸法がビデオテープカーリジ31の外形寸法よりもや
や大とされるとともに、その底面にはビデオテープカー
リジ31のテープ供給リール及びテープ巻取りリールの
リール穴にそれぞれ嵌合されるリール穴位置決め用凸部
38A、38Bが突設されている。
【0052】これらリール穴位置決め用凸部38A、3
8Bは、上述した第1の実施例収納ケース10のリール
孔位置決め用凸部17と同様であるためその詳細は省略
するが、内部に乾燥剤22が充填された有底円筒状に形
成されるとともに、外周壁には内外を連通させる多数個
の透孔が穿設されている。そして、リール穴位置決め用
凸部38A、38Bは、カートリッジ収納凹部37に収
納されたビデオテープカーリジ31のリール穴にそれぞ
れ嵌合された状態において、ビデオテープが収納された
ビデオテープカーリジ31の内部空間に臨んでいる。
【0053】一方、収納ケース30を構成するケース本
体部32と蓋体部33は、比較的重量のあるビデオテー
プカーリジ31を収納するため、主面部分がいわゆる2
重壁として構成されており、落下衝撃等に対しての強度
保証とともに軽量化が図られている。したがって、この
2重壁構造に構成された収納ケース30の特徴を利用し
て、ケース本体部32と蓋体部33のカートリッジ収納
凹部37A、37Bに対応する空間内にも、ケース本体
部32と蓋体部33とを閉めた状態において、このカー
トリッジ収納凹部37A、37Bによって構成されるカ
ートリッジ収納空間部を乾燥、防菌状態に保持する構造
が設けられている。すなわち、カートリッジ収納凹部3
7A、37Bには、その底面に開口する多数個の透穴が
穿設されるとともに、内部空間部には乾燥剤22が充填
される。
【0054】以上のように構成された第3の実施例収納
ケース30には、ビデオテープカートリッジ31が、リ
ール穴をリール穴位置決め用凸部38A、38Bにそれ
ぞれ嵌合することによってカートリッジ収納凹部37中
に位置決めされた状態で収納される。しかる後、蓋体部
33が、ケース本体部32に対して、ヒンジ部34を介
して閉じられ、ロック36Aをロック凹部36Bに係合
させることによって、しっかりと結合される。この収納
ケース30は、手掛け用の開口部35A、35Bによっ
て構成される手掛けを持つことによって、比較的重量の
あるビデオテープカートリッジ31を手軽に持ち運ぶこ
とができる。
【0055】したがって、例えばビデオテープカートリ
ッジ31が高温多湿の環境下で使用されてビデオテープ
の記録層等に結露現象が生じたまま収納ケース30に保
管されたり、温度湿度条件の管理がされていない状態で
長期間保管されたりした場合であっても、ビデオテープ
の記録層を構成するバインダー部分等には、カビが発生
することは無い。また、カートリッジ収納凹部37A、
37Bを低湿化、防菌状態に保持する構造は、リール穴
位置決め用凸部38A、38Bと、ケース本体部32及
び蓋体部33の2重壁構造によって構成された空間部に
それぞれ充填した乾燥剤22及び多数個の透孔によって
構成したことにより、収納ケース30は、従来の収納ケ
ースとほぼ同一形状とされる。
【0056】なお、上述した第1の実施例収納ケース1
0と同様に、リール穴位置決め用凸部38A、38B
は、分離可能な構造であってもよく、またカートリッジ
収納凹部37A、37Bを構成する内側主面壁を外側主
面壁と着脱自在に構成してもよい。これによって、内部
に充填した乾燥剤22の交換が可能となり、カートリッ
ジ収納凹部37A、37Bに収納したビデオテープカー
トリッジ31に対して、より長期間に亘って低湿化、防
菌作用を奏することが可能となる。
【0057】図8に示した第4の実施例収納ケース40
は、上述した第3の実施例収納ケース30とほぼ同一に
構成された収納ケースであり、対応する部分には同一符
号を付すことによってその説明は省略する。この第4の
実施例収納ケース40は、カートリッジ収納凹部37A
の底面とビデオテープカートリッジ31の主面との間に
間隙を構成してカートリッジ収納凹部37内の通気性を
より確保して乾燥剤22による乾燥、防菌作用の効率化
が図られている点において特徴を有している。すなわ
ち、カートリッジ収納凹部37Aの底面には、複数条の
リブ状凸部41が一体に形成されている。
【0058】したがって、カートリッジ収納凹部37A
に収納されたビデオテープカートリッジ31は、これら
リブ状凸部41上に支持され、その主面がカートリッジ
収納凹部37Aの底面と全面に亘って接触することは無
い。勿論、このリブ状凸部41に代えて、上述した第1
の実施例収納ケース10に採用されたリール穴位置決め
用凸部17の外周部分に形成される間隔保持凸部27を
合わせて採用しても良い。
【0059】また、本発明は上述したビデオテープレコ
ーダに使用されるビデオテープカートリッジを収納する
収納ケースばかりでなく、図9及び図10に示した、フ
ロッピーディスク或いは光ディスク、光磁気ディスク等
の円盤状情報記録媒体50を収納する収納ケース60に
も適用される。例えば、円盤状情報記録媒体の一例であ
る光磁気ディスクリッジ50は、ポリカーボネート樹脂
等で成形した透明基板上に金属剤を含む記録層材料によ
って構成された記録層及び保護層を成膜形成したもの
で、中央部には記録再生装置側のディスク駆動機構を構
成するディスクテーブルが嵌合する中心穴51が開設さ
れている。
【0060】一方、収納ケース60は、ディスク収納凹
部63が凹設されたケース本体61と、蓋体62とから
構成されている。ケース本体61には、その一端部の両
側に軸穴64が設けられており、また蓋体62の一端側
の両側面にはダボ65が設けられている。したがって、
蓋体62は、軸穴64にダボ65を嵌合することによっ
て、ケース本体61に回動自在に組み合わされる。ケー
ス本体61に凹設されたディスク収納凹部63は、光磁
気ディスク50の直径とほぼ等しい直径を有しており、
その中心部には、光磁気ディスク50の中心穴51の外
径とほぼ等しい外径の位置決め凸部66が突設されてい
る。
【0061】光磁気ディスク50は、その中心穴51を
位置決め凸部66に嵌合することによって、この位置決
め凸部66とディスク収納凹部63の内周壁とに保持さ
れてディスク収納凹部63の内部に収納される。ところ
で、光磁気ディスク50は、記録層が保護層によって被
覆されてはいるが、水分等が保護層を浸透して記録層を
構成する金属剤と反応して記録層に錆を生じさせてしま
うことがある。この記録層に生じた錆は、記録された情
報信号の再生を不能とし、また記録層に情報信号の記録
を不能とする。また、例えば高温多湿の環境下では、光
磁気ディスク50の表面に結露現象が発生し、これに付
着した物質にカビが発生して情報信号の記録再生を不能
とすることがある。
【0062】したがって、実施例収納ケース60は、収
納された光磁気ディスク50を良好な状態に保持して表
面のカビや記録層の錆の発生を確実に防止するため、上
述した各実施例と同様に、光磁気ディスク50の中心穴
51が嵌合する位置決め凸部66及びディスク収納部6
3を構成する外周部に、このディスク収納部63を乾
燥、防菌状態に保持する構造が採用されている。すなわ
ち、位置決め凸部66は、有底円筒状に形成されてい
て、その内部には乾燥剤22が充填されている。また、
ディスク収納部63を構成する外周部もいわゆる2重壁
構造とされ、その内部空間には、乾燥剤22が充填され
ている。
【0063】そして、位置決め凸部66及びディスク収
納部63を構成する外周部には、外周面に開口する内外
を列通する複数の透孔が穿設されている。したがって、
これら位置決め凸部66及びディスク収納部63を構成
する外周部に充填された乾燥剤22は、ディスク収納部
63の空間環境を乾燥、防菌状態に保持する。このよう
に構成されたディスク収納部63を有する収納ケース6
0に収納されることによって、光磁気ディスク50は、
管理されていない環境下で長期間保管された場合でも、
記録層の錆や表面のカビが発生することは無く、極めて
良好な状態で保管される。
【0064】なお、この円盤状情報記録媒体50を収納
する収納ケース60は、ケース本体61と蓋体62との
接合部分に特に密封構造が採用されていないが、上述し
た第1の実施例収納ケース10と同様な構造を採用して
も良いことは勿論である。さらに、円盤状情報記録媒体
50とディスク収納部63の底面との間に間隙を構成し
て通気性を保持する構造も適宜採用される。また、円盤
状情報記録媒体を上下一対のハーフを突き合わせて構成
したディスクカートリッジに回転自在に収納し、このデ
ィスクカートリッジを収納する収納ケースであってもよ
いことは勿論である。
【0065】
【発明の効果】以上のように構成された本発明に係る情
報記録媒体カートリッジの収納ケースによれば、この収
納ケースのカートリッジ収納凹部に収納された情報記録
媒体カートリッジのカートリッジ収納空間部に臨んで乾
燥剤或いは防菌剤が充填された嵌合凸部を設けたことに
より、カートリッジ収納空間部は、乾燥剤或いは防菌剤
の作用によって低湿化、防菌状態に保持され、情報記録
媒体カートリッジが高温多湿、劣悪な環境下で使用され
たまま収納ケースに収納されたり、或いは環境条件が管
理されていない場所に長期間保存された場合でも、情報
記録媒体の記録層等にカビや錆が発生することが確実に
防止される。したがって、貴重な映像やデータの記録再
生が正確に行われ、また記録されたこの貴重な映像やデ
ータが、長期間、安定した状態で保存される。
【0066】また、カビや錆が発生した情報記録媒体を
記録再生操作することによって、記録再生装置の記録再
生動作を不能としたり、誤った記録再生が行われるとい
った不都合の発生を確実に防止することができる。さら
に、収納ケースの仕様は、従来の収納ケースの仕様とほ
ぼ同一であり、大型化するといった問題も無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報記録媒体カートリッジの収納
ケースの第1の実施例であるビデオテープカートリッジ
用の収納ケース及びビデオテープカートリッジとを示す
斜視図である。
【図2】同収納ケースにビデオテープカートリッジを収
納した状態の一部を省略して示す要部縦断面図である。
【図3】同収納ケースのカートリッジ収納凹部に設けら
れたリール穴位置決め用凸部の構成を説明する要部斜視
図である。
【図4】本発明に係る情報記録媒体カートリッジの収納
ケースの第2の実施例であるビデオテープカートリッジ
用の収納ケースにビデオテープカートリッジを収納した
状態の一部を省略して示す要部縦断面図である。
【図5】本発明に係る情報記録媒体カートリッジの収納
ケースの第3の実施例である業務用ビデオテープカート
リッジを収納するキャリング型の収納ケース及びビデオ
テープカートリッジとを示す斜視図である。
【図6】同収納ケースのカートリッジ収納凹部に設けら
れたリール穴位置決め用凸部の構成を説明する要部斜視
図である。
【図7】同収納ケースのカートリッジ収納凹部に設けら
れたリール穴位置決め用凸部とビデオテープカートリッ
ジのテープリールとの嵌合状態を説明する要部縦断面図
である。
【図8】本発明に係る情報記録媒体カートリッジの収納
ケースの第4の実施例である業務用ビデオテープカート
リッジを収納する他のキャリング型の収納ケース及びビ
デオテープカートリッジとを示す斜視図である。
【図9】本発明に係る情報記録媒体カートリッジの収納
ケースの第5の実施例である円盤状記録媒体の一例とし
ての光磁気ディスクを収納する収納ケース及び光磁気デ
ィスクとを示す斜視図である。
【図10】同収納ケースのカートリッジ収納凹部に設け
られた位置決め用凸部と光磁気ディスクの中心穴との嵌
合状態を説明する要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 ビデオテープカートリッジ(情報記録媒体カートリ
ッジ) 2 カートリッジ本体 3A テープ供給リール 3B テープ巻取りリール 4 ビデオテープ(情報記録媒体) 6A、6B リール駆動軸進入穴(嵌合凹部) 7 ローディング開口部(嵌合凹部) 10 収納ケース 11 ケース本体部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体を収納した情報記録媒体カ
    ートリッジが収納されるカートリッジ収納凹部が形成さ
    れたケース本体部と、このケース本体部に対してヒンジ
    部を介して開閉自在に設けられた蓋体部とからなり、 前記カートリッジ収納凹部には、前記情報記録媒体カー
    トリッジに設けられた嵌合凹部に嵌合される嵌合凸部が
    形成され、この嵌合凸部は、カートリッジ収納凹部によ
    って構成されるカートリッジ収納空間と連通する複数の
    透孔が外周部に形成された中空凸部として構成されると
    ともにその内部には乾燥剤或いは防菌剤が充填されたこ
    とを特徴とする情報記録媒体カートリッジの収納ケー
    ス。
  2. 【請求項2】 嵌合凸部は、情報記録媒体カートリッジ
    を位置合わせした状態でカートリッジ収納凹部に収納す
    るための位置決め凸部であることを特徴とした請求項1
    記載の情報記録媒体カートリッジの収納ケース。
  3. 【請求項3】 嵌合凸部は、情報記録媒体カートリッジ
    に設けられた嵌合凹部に嵌合された状態において、この
    情報記録媒体カートリッジに収納される情報記録媒体の
    収納空間に臨んで位置されることを特徴とする請求項1
    記載の情報記録媒体カートリッジの収納ケース。
  4. 【請求項4】 嵌合凸部は、カートリッジ収納凹部の底
    面部に形成された取付け凸部に被冠状態で組み合わされ
    る有底筒状の嵌合部材とによって構成されたことを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載した
    情報記録媒体カートリッジの収納ケース。
  5. 【請求項5】 カートリッジ収納凹部の底面部には、こ
    のカートリッジ収納凹部に収納した情報記録媒体カート
    リッジの主面との間に間隙を構成する凸部が一体に形成
    されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    か1項に記載した情報記録媒体カートリッジの収納ケー
    ス。
  6. 【請求項6】 嵌合凸部を設けたカートリッジ収納凹部
    の底面部には、前記嵌合凸部の基端部の外周部に複数条
    の凸部が放射状に一体に形成され、これら凸部によって
    カートリッジ収納凹部の底面部とこのカートリッジ収納
    凹部に収納した情報記録媒体カートリッジの主面との間
    に間隙を構成するようにしたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項4のいずれか1項に記載した情報記録媒体カ
    ートリッジの収納ケース。
  7. 【請求項7】 情報記録媒体カートリッジに設けられた
    嵌合凹部に嵌合される嵌合凸部が設けられたケース本体
    部に立上り側壁部を一体に形成するとともに、ヒンジ部
    を介してケース本体部に対して開閉自在に設けられた蓋
    部にケース本体部を閉塞した状態において前記立上り側
    壁部に接合する立上り側壁部を一体に形成し、 これらケース本体部の立上り側壁部と蓋部の立上り側壁
    部とのいずれか一方側の他方側との接合面にシール材を
    配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいず
    れか1項に記載した情報記録媒体カートリッジの収納ケ
    ース。
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