JPH07237216A - スライシング加工方法及び装置 - Google Patents

スライシング加工方法及び装置

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JPH07237216A
JPH07237216A JP3106194A JP3106194A JPH07237216A JP H07237216 A JPH07237216 A JP H07237216A JP 3106194 A JP3106194 A JP 3106194A JP 3106194 A JP3106194 A JP 3106194A JP H07237216 A JPH07237216 A JP H07237216A
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JP
Japan
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blade
work
cutting
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JP3106194A
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English (en)
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Tatsumi Hamazaki
辰己 濱▲崎▼
Isao Matsumoto
勲 松本
Kenichi Nasu
謙一 那須
Keiji Kawaguchi
桂司 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Original Assignee
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Advanced Technologies Co Ltd filed Critical Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/02Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by rotary tools, e.g. drills
    • B28D5/022Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by rotary tools, e.g. drills by cutting with discs or wheels
    • B28D5/028Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by rotary tools, e.g. drills by cutting with discs or wheels with a ring blade having an inside cutting edge

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークを切断して薄片を切り出すスライシン
グ加工において、切断後のワーク端面を効率良く修正研
削することにより、次にワークから切り出す薄片の加工
精度を高める。 【構成】 回転するブレード10に対してその半径方向
にワーク30を相対移動させ、上記ブレード10の内周
刃11によりワーク30を目標基準面に沿って切断し、
薄片を切り出す。この際、ブレード変位量センサ24に
よってブレード10の軸方向変位量を検出し、中央部変
位記憶装置47に記憶させる。切断後、割出し量演算装
置54は、上記ワーク30を元の位置に戻す際にこのワ
ーク30の先端面をブレード内周刃11で上記目標基準
面に近付ける方向に修正研削するための相対割出し量を
演算し、この割出し量に基づいて、保持部材駆動モータ
制御装置56が保持部材駆動モータ17による割出し動
作の制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体インゴット等の
ワークを切断して半導体ウエハ等の薄片を切り出すため
のスライシング加工方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のようなスライシング加工を
行う手段として、後記実施例の項でも説明する図2に示
すような装置が知られている。同図の装置は、主軸6と
一体に回転するテンションディスク9の周縁部に、ドー
ナツ状の薄板からなるブレード10を装着し、このブレ
ード10の内周縁にダイヤモンド粒子等からなる内周刃
11を固着したものであり、この内周刃11の内側にワ
ーク30の一端部を臨ませ(図2の実線位置)、上記テ
ンションディスク9及びブレード10を主軸6と一体に
矢印A1方向に高速回転しながら上記ワーク30を半径
方向(矢印A2方向)に移動させることにより、このワ
ーク30を切断して同図二点鎖線に示すように上記ワー
ク30からウェハ(薄片)Wを切り出すように構成され
ている。
【0003】なお、この切断終了後は、上記ワーク30
を割出し方向(矢印A3方向)に沿って一旦後退させ
(図2では下方に移動させ)、ワーク先端面30aと内
周刃11との接触を避けながらワーク30を上記切断方
向と逆の戻り方向(矢印A4方向)に移動させて原位置
に復帰させ、次いで上記ワーク30を再び前進させて
(すなわちワーク30を割り出して)次の切断に備える
動作が実行される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記装置において、内
周刃11の切れ味が鈍った場合等では、切断中にブレー
ド10に著しい軸方向の撓み変位が生じるおそれがあ
る。このような場合、切断後のウェハWにうねりや歪が
発生してその加工精度が下がることになるが、上記のう
ねりや歪は、上記ウェハWだけでなく残りのワーク30
の先端面30aにも現われることになる。従って、この
ワーク30からそのままの状態で次のウェハWの切り出
しを行うと、この新しいウェハWの両側面30a,30
bのうち、図12(a)に示すように、前回の切断面
(すなわちウェハW切り出し前のワーク先端面)30a
に上記うねりや歪がそのまま残ることとなり、この新し
いウェハWの加工精度にも悪影響を与えてしまうことに
なる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、切断後
のワーク先端面を効率良く修正することにより、順次切
り出されるウェハ(薄片)の加工精度を高めることがで
きるスライシング加工方法及び装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、円形状の内周
刃をもつブレードの内側にワークの一端部を臨ませ、上
記ブレードを回転させながらこのブレードに対してワー
クをブレードの半径方向に相対移動させることにより、
このワークを予め設定された目標基準面に沿って切断し
て薄片を切り出すスライシング加工方法において、上記
切断後、上記ワークをブレードに対して切断方向と逆の
戻り方向に移動させる際に上記内周刃によって上記ワー
ク端面を上記目標基準面に近付ける方向に修正研削する
ものである(請求項1)。
【0007】また本発明は、円形状の内周刃をもつブレ
ードと、このブレードを回転させる回転駆動手段と、こ
のブレードに対してその半径方向にワークを相対移動さ
せる切断送り手段と、ワークに対してブレードを軸方向
に相対移動させる割出し手段とを備え、上記ブレードの
内周刃の内側にワークの一端部を臨ませて上記ブレード
を回転させながらこのブレードに対してワークをブレー
ドの半径方向に相対移動させることにより、このワーク
を予め設定された目標基準面に沿って切断して薄片を切
り出すスライシング加工装置において、上記切断中にブ
レードの軸方向変位量を検出する変位量検出手段と、こ
の変位量検出手段で検出されたブレードの軸方向変位量
をブレードに対するワークの切断送り方向の相対位置と
の組合せで記憶する変位量記憶手段と、切断後に上記ワ
ークを上記ブレードに対して切断方向と逆の戻り方向に
相対移動させる切断送り制御手段と、上記変位量記憶手
段により記憶されたブレード軸方向変位量に基づき、上
記ワークをブレードに対して上記戻り方向に移動させる
際に上記内周刃によって上記ワーク端面を上記目標基準
面に近付ける方向に修正研削するためのブレードに対す
るワークの軸方向の相対割出し位置を演算する割出し位
置演算手段と、ブレードに対するワークの上記戻り方向
への相対移動中に上記割出し位置演算手段で演算した相
対割出し位置に上記ワークを位置させる割出し制御手段
とを備えたものである(請求項2)。
【0008】この装置において、上記目標基準面をワー
ク軸方向に直交する平面に設定する場合、ワーク切断後
このワークをブレードに対して上記戻り方向に相対移動
させる際に上記ワークのブレードに対する軸方向相対位
置を上記割出し位置演算手段で演算された相対割出し位
置に固定するように上記割出し制御手段を構成したもの
が好適である(請求項3)。
【0009】この請求項3記載の装置において、上記切
断中に上記ブレードが上記基準面よりもワーク先端側に
変位している場合には上記相対割出し位置を切断時のブ
レードに対するワークの軸方向相対位置もしくはこの相
対位置よりもワーク先端側の位置に設定し、上記切断中
に上記ブレードが上記基準面よりもワーク奥側に変位し
ている場合にはその最大変位量もしくはこの最大変位量
よりも大きな量だけワークを先端側に割り出す位置に上
記相対割出し位置を設定するように上記割出し位置演算
手段を構成するのが、より好ましい(請求項4)。
【0010】また、上記切断中でのブレード軸方向変位
量が予め設定された許容範囲内にある場合には上記相対
割出し位置を切断後のワーク先端面よりもワーク奥側の
位置に設定するように上記割出し位置演算手段を構成す
れば、より好ましいものになる(請求項5)。
【0011】
【作用】請求項1記載の方法によれば、ワークをブレー
ドの半径方向に相対移動させて切断する際、ブレードの
軸方向変位に起因して切断面が目標基準面からずれて
も、このワークをブレードに対して切断方向と逆の戻り
方向に移動させる際に、上記内周刃によって上記ワーク
切断面(ワーク端面)を上記目標基準面に近付ける方向
に修正研削することにより、特別な研削手段を用いずに
ワーク端面をより良好な状態にすることができる。従っ
て、次の切断で上記ワークから切り出す薄片の加工精度
が大幅に高められることになる。
【0012】具体的に、請求項2記載の装置では、ワー
ク切断中、ブレードの軸方向変位量が変位量検出手段に
より検出され、この変位量検出手段で検出されたブレー
ドの軸方向変位量がブレードに対するワークの切断送り
方向の相対位置との組合せで変位量記憶手段により記憶
される。切断後、上記変位量記憶手段により記憶された
ブレード軸方向変位量に基づき、上記ワークをブレード
に対して上記戻り方向に移動させる際に上記内周刃によ
って上記ワーク端面を上記目標基準面に近付ける方向に
修正研削するためのブレードに対するワークの軸方向の
相対割出し位置が割出し位置演算手段により演算され
る。そして、この相対割出し位置にワークを位置させな
がらブレードに対してワークを上記戻り方向への相対移
動させることにより、上記ブレードの内周刃によってワ
ーク端面が修正研削され、次にワークから切り出される
薄片の加工精度が高められることになる。
【0013】ここで、請求項3記載の装置では、ワーク
切断後、このワークをブレードに対して上記戻り方向に
相対移動させる際に上記ワークを上記割出し位置演算手
段で演算された相対割出し位置に固定することにより、
ワーク端面は、目標基準面すなわちワーク軸方向に直交
する平面に近づく方向に修正研削される。
【0014】この請求項3記載の装置における相対割出
し位置は、請求項4記載の装置では、上記切断中に上記
ブレードが上記基準面よりもワーク先端側に変位してい
る場合には切断時のブレードに対するワークの軸方向相
対位置もしくはこの相対位置よりもワーク先端側の位置
に設定され、上記切断中に上記ブレードが上記基準面よ
りもワーク奥側に変位している場合にはその最大変位量
もしくはこの最大変位量よりも大きな量だけワークを先
端側に割り出す位置に設定される。いずれの場合も、上
記相対割出し位置にワークが固定された状態でワークが
戻ることにより、上記ブレード内周刃によってワーク端
面が平面状に修正研削されることになる。
【0015】上記各装置において、ワーク切断後のワー
ク端面が良好な場合には、その修正研削をする必要がな
く、ブレードに対してワークをスムーズに戻り方向に相
対移動させることが望ましい。ここで、請求項5記載の
装置では、上記切断中でのブレード軸方向変位量が予め
設定された許容範囲内にある場合、ワークの戻り方向へ
の移動の際にこのブレードに対してワーク先端面をワー
ク奥側に割り出す相対割出し位置、すなわちワーク端面
とは接触しない位置に保持されることにより、ブレード
に対するワークの相対移動がスムーズに行われる。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0017】図3,4に示すスライシング加工装置は、
基台1を備え、この基台1上にガイドレール2が設置さ
れており、このガイドレール2に沿ってスライド可能に
スライドテーブル3が支持されている。
【0018】上記基台1上において、スライドテーブル
3に対向する位置には主軸台4が設置されている。この
主軸台4の上部には主軸受4aが設けられ、この主軸受
4aによって主軸6が回転可能に支持されるとともに、
この主軸6にベルト伝動機構7を介して主軸駆動モータ
8の出力軸が連結されている。主軸6の先端部にはテン
ションディスク9が固着され、このテンションディスク
9が、上記主軸6、ベルト伝動機構7、及び主軸駆動モ
ータ8からなる回転駆動手段5により回転駆動されるよ
うになっている。
【0019】テンションディスク9の周縁部には、ドー
ナツ状の薄板からなるブレード10が装着され、このブ
レード10の内周縁にダイヤモンド粒子等からなる内周
刃11が固着されている。そして、上記テンションディ
スク9の回転中にその回転数Nが変化することにより、
この回転数Nに応じて上記ブレード10が主軸6の軸方
向(すなわちブレード10の回転軸方向)に変位するよ
うになっている。すなわち、テンションディスク9が回
転すると、このテンションディスク9の周縁部に回転数
2に比例した遠心力が作用するため、この回転数Nに
よってテンションディスク9からブレード10に付与さ
れる回転軸方向の変位の大きさ及び方向が決定されるこ
ととなる。
【0020】上記スライドテーブル3上には、保持部材
15及び割出し送り手段18が設けられ、保持部材15
にはシリコン製半導体インゴット等からなるワーク30
が保持されている。割出し送り手段18は、ボールねじ
16と、このボールねじ16を回転駆動する保持部材駆
動モータ17とを有し、この割出し送り手段18によっ
て上記保持部材15が上記主軸6の軸方向にスライド駆
動されることにより、上記ワーク30の一端部がブレー
ド10の表面10a側(ワーク保持側)からブレード1
0の中央孔を通じて裏面10b側へ微小量突出すること
が可能となっている。
【0021】また、このスライドテーブル3上には、内
周刃11をドレスするためのドレス装置19が設けら
れ、このドレス装置19は、その工具先端がブレード1
0の内側に臨む位置に配されている。
【0022】上記基台1上には切断送り手段14が設置
されている。この切断送り手段14は、ボールねじ12
と、このボールねじ12を回転駆動する切断送りモータ
13とを備え、この切断送り手段14によって、上記ス
ライドテーブル3全体がガイドレール2に沿って主軸6
と直交する方向にスライド駆動される。従って、スライ
ドテーブル3を図3の手前から奥へスライドさせること
により、図2及び図4に示すようにワーク30がブレー
ド10に対してその半径方向(図2及び図4では矢印A
2方向)に相対移動し(すなわち切断送りされ)、この
ブレード10を回転させかつブレード10の内側にワー
ク30の一端部を臨ませた状態で上記切断送りを行うこ
とにより、ワーク30の一端部が内周刃11によってス
ライスされ、図2二点鎖線で示すようにウエハ(薄片)
Wが切り出されることとなる。
【0023】ワーク30の切断送り方向下流側の外周部
分、すなわち、ワーク30において内周刃11で最終的
に切断される部分には、カーボン等からなるスライスベ
ース31が固着されている。このスライスベース31の
固着により、ワーク30の切断終了時にブレード10に
作用する切断抵抗が急に開放されて上記ワーク30の最
終切断部分が欠けることが防がれる。
【0024】ブレード10の近傍の3個所には、その軸
方向変位量を検出する変位量検出センサ20,21,2
4が設けられている。
【0025】これらのうち、ブレード変位量検出センサ
20,21は、ワーク30が切断送りによって移動する
軌跡C上から外れ、かつブレード10の表面10aに対
向する位置に配置されている。より具体的に、ブレード
変位量検出センサ(以下、「入口部センサ」という)2
0は、ブレード10のワーク切断部位(P1〜P2)の入
口部(すなわち回転方向(図4の矢印B方向)上流端)
1近傍に配置され、ブレード変位量検出センサ(以
下、「出口部センサ」という)21は、ブレード10の
ワーク切断部位の出口部(すなわち回転方向下流端)P
2近傍に配置されている。一方、ブレード変位量検出セ
ンサ(本発明における変位量検出手段;以下「中央部セ
ンサ」という)24は、上記軌跡C上であって、ブレー
ド10の裏面10bに対向する位置に配置されており、
より具体的には、ワーク30を切断する際にその一端面
に近接する位置であってブレード10のワーク切断部位
の中央部P3の近傍の位置に配置されている。
【0026】このスライシング加工装置は、図1に示す
ような制御部40を備えている。
【0027】同図において、中央部基準変位記憶装置4
1は、切断送りモータ13の駆動によってワーク30が
切断開始直前の位置(図4に左側の二点鎖線で示す位置
よりも僅かに左寄りの位置;以下、直前位置と称する)
に移動した時点(以下、基準時と称する)で中央部セン
サ24により検出されるブレード10の変位量を中央部
基準変位量Sa3として記憶する。同様に、入口部基準
変位記憶装置43は、上記基準時に入口部センサ20で
検出されるブレード10の変位量を入口部基準変位量S
1として記憶し、出口部基準変位記憶装置45は、上
記基準時に出口部センサ21で検出されるブレード10
の変位量を出口部基準変位量Sa2として記憶する。な
お、ワーク30が上記直前位置に移動したことは、後述
の切断送りモータ制御装置52の切断送り位置検出手段
521によって検出される。
【0028】中央部変位比較器42は、中央部センサ2
4で逐次検出される現在変位量Sb3から上記中央部基
準変位量Sa3を差し引いた値を基準状態からの変位量
(切断時でのブレード中央部撓み量)S3として算出す
るものであり、同様に入口部変位比較器44は、入口部
センサ20で検出される現在変位量Sb1から上記入口
部基準変位量Sa1を差し引いた入口部撓み量S1を、出
口部変位比較器46は、出口部センサ21で検出される
現在変位量Sb2から上記出口部基準変位量Sa2を差し
引いた出口部撓み量S2を算出するものである。
【0029】回転数演算装置48は、後述の切断送りモ
ータ制御装置52の命令手段523から駆動命令信号を
受けたときに、現在のテンションディスク9の回転数N
と、中央部変位比較器42で算出された中央部変位量S
3とに基づいて、上記中央部変位量S3を0にするために
必要なテンションディスク9の目標回転数Naを演算す
るものであり、主軸駆動モータ制御装置49は、回転数
演算装置48から信号を受けた場合には上記目標回転数
Naを、それ以外は予め設定記憶された基本回転数N0
を目標としてテンションディスク9の回転数Nを調節す
るように主軸駆動モータ8の駆動制御を行うものであ
る。
【0030】切断送り速度演算装置51は、上記命令手
段523から駆動命令信号を受けたときに、上記値Sに
基づいて現在の状態が所定の切断送り速度演算条件にあ
るか否かを判定し、条件に該当する場合、すなわち上記
値Sが所定値以上の場合には、上記撓み量S1〜S3に基
づいて、上記中央部変位量S3、入口部変位量S1と中央
部変位量S3との差ΔS1、または出口部変位量S2と中
央部変位量S3との差ΔS2を小さくするために必要な目
標切断送り速度Vaを演算する一方、条件に該当しない
場合、すなわち上記値Sが所定値以下の場合には上記目
標切断送り速度Vaの演算は行わないように構成された
ものである。
【0031】切断送りモータ制御装置(切断送り制御手
段)52は、ワーク切断時にワーク30を図2の実線位
置から二点鎖線位置へ向けて同図矢印A2方向に移動さ
せ、ワーク切断後、上記と逆の方向(矢印A4方向;戻
り方向)にワーク30を戻す制御を基本的に行うもので
あり、切断送り速度演算装置51から信号を受けたとき
には切断送り速度Vが切断送り速度演算装置51で求め
られた目標切断送り速度Vaとなるように、それ以外は
基本切断送り速度V0となるように切断送りモータ13
を制御するものである。
【0032】この切断送りモータ制御装置52は、切断
送り位置検出手段521、切断送り位置判定手段52
2、及び命令手段523を備えている。
【0033】切断送り位置検出手段521は、切断送り
モータ13から検出されるパルス信号に基づいてワーク
30の切断送り位置(切断送り方向の位置)を検出し、
上記切断送り位置判定手段522は切断送り位置検出手
段521で検出された切断送り位置に基づいてワーク3
0の切断送り位置が切断開始位置(図4に左側の二点鎖
線で示す位置)からスライスベース31を含まないワー
ク30のみの切断終了位置(図4に右側の二点鎖線で示
す位置)までの範囲L内であるか否かを判定する。命令
手段523は、切断送り位置判定手段522でワーク3
0の切断送り位置が範囲L内であると判定されたときに
駆動命令信号を、範囲L外であると判定されたときに停
止命令信号をそれぞれ回転数演算装置48、切断送り速
度演算装置51、及びドレスタイミング判定装置61に
出力する。
【0034】ドレスタイミング判定装置61は、切断送
りモータ制御装置52の命令手段523から駆動命令信
号を受けたとき、ドレスをドレス装置19に行わせる時
期か否かを上記値Sに基づいて判定し、ドレスタイミン
グであると判定した場合に、ドレス制御装置62に指令
信号を出力して所定の時期にドレス装置19を作動させ
るものである。
【0035】さらに、この装置の特徴として、制御部4
0は、中央部変位記憶装置(変位量記憶手段)47、割
出し量演算装置(割出し位置演算手段)54、及び保持
部材駆動モータ制御装置(割出し制御手段)56を備え
ている。
【0036】中央部変位記憶装置47は、ワーク切断時
において中央部センサ24により検出される現在変位量
Sb3に基づき中央部変位比較器42により算出される
ブレード軸方向変位量S3を上記切断送り位置検出手段
521で検出される切断送り位置との組合せで逐次記憶
するものである。割出し量演算装置54は、ワークを順
次切断する際に必要なワーク割出し量、及び、ワーク切
断後にワーク30を戻り方向(図2矢印A4方向)に移
動させる際にこのワーク30の端面30aをブレード内
周刃11によって目標基準面(この実施例ではワーク3
0の軸方向に直交する平面)に近付ける方向に修正研削
するために必要な割出し量を演算するものであり、その
演算内容については後に詳述する。保持部材駆動モータ
制御装置56は、割出し量演算装置54で演算された割
出し量に基づいて保持部材駆動モータ17の作動を制御
するものである。
【0037】次に、この制御部40の行う具体的な制御
動作を図5のフローチャート及び図6〜図10の図面を
参照しながら説明する。
【0038】制御部40は、回転駆動手段5の主軸駆動
モータ8を作動させ、テンションディスク9を基本回転
数N0で回転させるとともに(ステップS1)、割出し
送り手段18の保持部材駆動モータ17を作動させて、
保持部材15に保持されたワーク30を加工位置までス
ライド移動させる(ステップS2)。これにより、ワー
ク30の一端部がブレード10の表面10a側からブレ
ード10の内側に挿通され、ブレード10の裏面10b
側へ微小量突出する状態となる。
【0039】次に、制御部40は、切断送り手段14の
切断送りモータ13を作動させ、ワーク30をブレード
10の半径方向であって図2の矢印A2方向に基本切断
送り速度V0で移動させる(ステップS3)。一方、切
断送り位置検出手段521はワーク30の切断送り位置
を、各センサ20,21,24は現時点での撓み量Sb
1,Sb2,Sb3をそれぞれ検出し、中央部、入口部、
出口部基準変位記憶装置41,43,45は切断送り位
置判定手段522がワーク30が切断開始直前位置に達
したと判定した時点で、この判定直前に検出された各撓
み量Sb1,Sb2,Sb3をそれぞれ基準撓み量Sa1
Sa2,Sa3として記憶する。この記憶終了後は、これ
らの記憶値と、切断中に検出される現在変位量Sb1
Sb2,Sb3に基づいて各変位量S1〜S3の算出を行う
とともに、中央部変位量S3を切断送り位置との組合せ
で中央部変位記憶装置47が記憶する(ステップS
4)。
【0040】回転数演算装置48は、中央部撓み量S3
に基づいてテンションディスク9の目標回転数Naを演
算し、この目標回転数Naにテンションディスク9の実
際の回転数Nを合わせるように主軸駆動モータ制御装置
49が主軸駆動モータ8を制御する。これにより、ブレ
ード10はその中央部P3近傍の撓み量が0となる方向
に変位し、ブレード10全体の撓み調整が実行される。
また、切断送り速度演算装置51は、現在の状態が所定
の切断送り速度演算条件に該当するか否かを判定し、条
件に該当すると判定した場合には、切断送り速度演算装
置51で各部撓み量S1,S2,S3に基づき目標切断送
り速度Vaを演算し、切断送りモータ制御装置52によ
って、切断送り速度Vが上記目標切断送り速度Vaとな
るように切断送りモータ13の駆動制御を行う。これに
より、切断送り速度Vが目標切断送り速度Vaに近づく
ように低下し、切断抵抗が減少するために、ブレード1
0の弾性復元力に起因して、上記撓み量差ΔS1,ΔS2
が縮まる方向にブレード10全体の軸方向の撓みが調整
される。このような動作が行われながら、ワーク30全
体が切断される位置、すなわちスライスベース31をも
完全に切断した位置に達した時点で、切り出されたウェ
ハWが回収される(ステップS5)。
【0041】一方、この切断後の段階で、割出し量演算
装置54は、上記中央部変位記憶装置47で記憶された
ブレード中央部変位量に基づいてワーク30の切断軌跡
を分析し、これに基づき、次にワーク30を原位置に戻
す際、このワーク端面30aをブレード10の内周刃1
1によって目標基準面(ワーク30の軸方向に直交する
面)に近付ける方向に修正研削するのに必要な必要割出
し量、換言すればブレード10に対するワーク30の必
要相対割出し位置を演算する(ステップS6)。この割
出し量だけワーク30をブレード10に対して軸方向に
相対移動させ(ステップS7)、この状態でワーク30
を上記切断方向と逆の戻り方向(図4矢印A4方向)に
移動させることにより(ステップS8)、ワーク端面3
0aがブレード内周刃11と接触して目標基準面に近づ
く方向に修正研削されることになる。
【0042】上記必要割出し量についての具体的な演算
内容を説明する。例えば、上記切断中、ブレード撓み制
御を実行したにも関わらずブレード10が図6に示すよ
うにワーク先端側に変位(マイナス側に変位)してワー
ク端面30aが凸面となってしまった場合には、その後
の割出し量をマイナス方向(ワーク先端へ向かう方向)
に次の量だけ設定する。
【0043】
【数1】d=(K−1)・S20 ここで、S20は中央部変位記憶装置47に記憶された中
央部変位量S3の最大値であり、Kは予め設定された1
以上の係数である。このような割り出し量dが設定され
るということは、図6に二点鎖線で示すようにワーク3
0の角部位置(すなわちブレード10の最小変位位置)
がブレード内周刃11の角部と同等もしくはこれよりも
ワーク先端側(図6では下側)に位置するということで
あり、この位置のまま、ワーク30を戻り方向(図2矢
印A4方向)に移動させれば、このワーク30がブレー
ド内周刃11と接触することにより、同図一点鎖線に示
すようにワーク端面30aは目標基準面BSに沿って修
正研削されることになる。
【0044】これに対し、切断中、図7に示すようにブ
レード10がワーク奥側に変位(プラス側に変位)して
ワーク端面30aが凹面となってしまった場合には、割
出し量dをマイナス方向(ワーク先端へ向かう方向)に
次の量だけ設定する。
【0045】
【数2】d=K・S20 このような割出し量dが設定されるということは、図7
に二点鎖線に示すようにワークタンメン30の最も凹ん
だ位置(すなわちブレード10の最大変位位置)がブレ
ード内周刃11の角部と同等もしくはこれよりもワーク
先端(図7では下側)に位置するということであり、こ
の状態でワーク30が戻り方向に移動すれば、その端面
30aはやはり内周刃11によって目標基準面BSに修
正研削されることになる。
【0046】このような考え方は、切断後のワーク端面
30aが曲面となった場合に限らず、ワーク軸方向に直
交する平面に対して傾斜する平面となった場合も同様に
適用できるものである。例えば、ブレード10が図8に
示すようにワーク先端側に変位(マイナス側に変位)し
ながら結果的に傾斜面に沿ってワーク30を切断してし
まった場合には、図6の場合と同様、割出し量dをマイ
ナス方向(ワーク先端へ向かう方向)に上記数1で示し
た量と等しい量に設定することにより、図8に二点鎖線
で示すように、ワーク30のプラス側角部(すなわちブ
レード10の最小変位位置)がブレード内周刃11の角
部と同等もしくはこれよりもワーク先端側(図8では下
側)に位置するということになり、その後のワーク30
の戻り移動でワーク端面30aを目標基準面BSに修正
研削することが可能である。逆に、図9に示すようにブ
レード10がワーク奥側に変位(プラス側に変位)しな
がら傾斜面に沿ってワーク30を切断してしまった場合
には、割出し量dをマイナス方向(ワーク先端へ向かう
方向)に上記数1で示した量と等しい量に設定すること
により、図9に二点鎖線に示すようにワーク端面で最も
削られた位置(すなわちブレード10の最大変位位置)
がブレード内周刃11の角部と同等もしくはこれよりも
ワーク先端(図9では下側)に位置するということにな
り、この状態でワーク30を戻り方向に移動させれば、
ワーク端面30aをやはり内周刃11によって目標基準
面BSに修正研削できることになる。
【0047】なお、図10に示すように、ブレード10
の軸方向変位がほとんど生じず(すなわち許容範囲内に
あり)、ワーク30が目標基準面に沿って高精度で切断
された場合、換言すれば、ワーク端面30aが目標基準
面に極めて近い状態にあって修正研削を要しない場合に
は、割出し量dはプラス側に予め設定された微小量δだ
け設定される。これにより、ワーク端面30aとブレー
ド内周刃11との接触を避けながら迅速にワーク30を
戻り方向に移動させることが可能になる。
【0048】上記のように、ワーク端面30aの修正研
削を適宜行いながらワーク30を原位置に戻した後、加
工サイクルを続行する場合には(ステップS9でN
O)、次の加工量分だけワーク30を軸方向に移動させ
(ステップS10)、上記ステップS3〜S8の動作を
繰り返す。これにより、図12(b)に示すような新た
なウェハWが切り出されるが、このウェハWの両面30
a,30bのうち、前回の切断で形成された面すなわち
前回の切断終了後のワーク端面30aは、上記修正研削
によって良好な状態に加工されているので、その分、こ
の新しいウェハWの加工精度が高められることになる。
【0049】以上の加工を繰返すうち、サイクル停止の
タイミングが到来した場合には(ステップS9でYE
S)、各部を原点位置に復帰させ、各部の駆動を完全停
止させて(ステップS11)、加工動作を終了する。
【0050】以上のように、この装置では、ワーク30
の切断後、その切断方向と逆の戻り方向にワーク30を
移動させる際にブレード内周刃11を利用してワーク端
面30aの修正研削を行うようにしているので、上記切
断中、ブレード10の撓み等に起因して高精度の切断加
工ができなかった場合にも、その後の修正研削によって
ワーク端面30aを目標基準面BSに近付けることによ
り、次の加工で切り出されるウェハWの加工精度に与え
る悪影響を大幅に削減することができる。しかも、上記
修正研削はワーク30を原点位置へ戻す際に行っている
ので、修正研削によるロスタイムは極めて短い。
【0051】また、この装置では、目標基準面BSをワ
ーク軸方向に直交する平面に設定しているが、ここで、
切断中のブレード変位がマイナス側にのみ存在する場合
にはワーク戻り時のワーク30の相対割出し位置を加工
終了時の位置もしくはこの相対位置よりもワーク先端側
の位置に保持し、ブレード変位がプラス側に存在する場
合にはその最大変位量と同等もしくはこれよりも大きな
量だけ切断終了位置からさらにマイナス側にワーク30
を移動させるようにしているので、簡単な演算内容で、
ワーク戻り時の修正研削を確実に行うことができる。
【0052】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものでなく、例として次のような態様をとることも
可能である。
【0053】(1) 上記実施例では、目標基準面BS
をワーク軸方向に対して直交する平面に設定したものを
示したが、この目標基準面BSの形状は特に問わず、ワ
ーク軸方向に直交する平面に対して傾斜する平面でも良
いし、図11に示すような曲面であってもよい。この場
合、ワーク切断時には、ブレード内周刃11が上記目標
基準面BSに沿うように切断途中にワーク30をワーク
軸方向に適宜移動させるようにすればよい。この場合
も、ブレード10の撓みに起因して実際のワーク端面3
0aが目標基準面BSからずれた場合には、ワーク30
の戻り方向の移動時にブレード内周刃11によってワー
ク端面30aを上記目標基準面BSに近付ける方向に修
正研削できるように、ワーク30のブレード10に対す
る相対割出し位置をワーク戻し中に変化させるようにす
ればよい。
【0054】(2) 上記実施例では、ワーク端面30aと
対向する位置に設けられた中央部センサ24によってブ
レード10の軸方向変位量を検出しているが、本発明は
これに限らず、例えば、加工時にワーク30に加えられ
る軸方向力をロードセル等で検出し、この軸方向力から
フックの法則に基づいてブレード10の撓み量を演算で
求めることも可能である。
【0055】(3) 上記実施例では、半径方向に関してブ
レード10を固定し、ワーク30を移動させるものを示
したが、ブレード10を半径方向に移動させても良い
し、両者を互いに逆方向に移動させるようにしてもよ
い。また、上記実施例では軸方向に関してブレード10
を固定し、ワーク30を移動させるものを示したが、ブ
レード10を軸方向に移動させても良いし、両者を互い
に逆方向に移動させるようにしてもよい。
【0056】(4) 上記装置において、検出されたブレー
ド変位量が極めて大きく、その後の修正研削では補えな
いような場合には、異常判定を行ってブザーやランプ点
灯等により警告を行い、作業者に処置を促すようにして
もよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば次の効果
を得ることができる。
【0058】請求項1記載の方法では、ワークをブレー
ドの半径方向に相対移動させてブレード内周刃により切
断した後、このワークをブレードに対して切断方向と逆
の戻り方向に移動させる際に、上記内周刃によって上記
ワーク切断面(ワーク端面)を上記目標基準面に近付け
る方向に修正研削するようにしたものであるので、特別
な研削手段を用いることなく、またロスタイムをほとん
ど生じさせることなく、切断後のワーク端面を効率良い
修正研削でより良好な状態にすることができ、次の切断
で上記ワークから切り出す薄片の加工精度を大幅に高め
ることができる効果がある。
【0059】具体的に、請求項2記載の装置では、ワー
ク切断中、ブレードの軸方向変位量を検出し、この変位
量検出手段で検出されたブレードの軸方向変位量をブレ
ードに対するワークの切断送り方向の相対位置との組合
せで記憶するとともに、切断後、上記変位量記憶手段に
より記憶されたブレード軸方向変位量に基づき、上記ワ
ークをブレードに対して上記戻り方向に移動させる際に
上記内周刃によって上記ワーク端面を上記目標基準面に
近付ける方向に修正研削するためのブレードに対するワ
ークの軸方向の相対割出し位置を演算するようにしたも
のであるので、切断後のワーク端面の修正研削をより正
確に行うことができる効果がある。
【0060】ここで、上記目標基準面をワーク軸方向に
対して直交する平面に設定する場合、請求項3記載の装
置では、ワーク切断後、このワークをブレードに対して
上記戻り方向に相対移動させる際に上記ワークを上記割
出し位置演算手段で演算された相対割出し位置に固定す
るだけの簡単な制御で、ワーク端面を、目標基準面すな
わちワーク軸方向に直交する平面に近づく方向に修正研
削することができる効果がある。
【0061】特に、請求項4記載の装置では、上記切断
中に上記ブレードが上記基準面よりもワーク先端側に変
位している場合には切断時におけるブレードに対するワ
ークの軸方向相対位置もしくはこの相対位置よりもワー
ク先端側の位置に設定し、上記切断中に上記ブレードが
上記基準面よりもワーク奥側に変位している場合にはそ
の最大変位量もしくはこの最大変位量よりも大きな量だ
けワークを先端側に割り出す位置に設定するようにして
いるので、簡単な演算で相対割出し位置を設定しながら
ワーク端面の適切な修正研削を確実に行うことができる
効果がある。
【0062】また、請求項5記載の装置では、上記切断
中でのブレード軸方向変位量が予め設定された許容範囲
内にある場合、すなわちワーク端面の修正研削を特に要
しない場合には、ワークの戻り方向への移動の際にこの
ブレードに対してワーク先端面をワーク奥側に割り出す
相対割出し位置、すなわちワーク端面とは接触しない位
置に保持するようにしているので、余分な修正研削を省
き、ブレードに対するワークの戻り方向への相対移動を
迅速に行ってサイクルタイムをさらに短縮することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるスライシング加工装
置に設けられた制御部の機能構成を示すブロック図であ
る。
【図2】上記スライシング加工装置のワーク切断動作を
示す平面図である。
【図3】上記スライシング加工装置の正面図である。
【図4】図3のIV-IV線断面図である。
【図5】上記スライシング加工装置において実行される
基本制御動作を示すフローチャートである。
【図6】上記スライシング加工装置において行われる相
対割出し位置の設定内容を示す断面平面図である。
【図7】上記スライシング加工装置において行われる相
対割出し位置の設定内容を示す断面平面図である。
【図8】上記スライシング加工装置において行われる相
対割出し位置の設定内容を示す断面平面図である。
【図9】上記スライシング加工装置において行われる相
対割出し位置の設定内容を示す断面平面図である。
【図10】上記スライシング加工装置において行われる
相対割出し位置の設定内容を示す断面平面図である。
【図11】他の実施例におけるスライシング加工装置に
おいて行われる相対割出し位置の設定内容を示す断面平
面図である。
【図12】(a)は従来のスライシング加工装置におい
て切り出されるウェハWの形状を示す断面平面図、
(b)は本発明のスライシング加工装置において切り出
されるウェハWの形状を示す断面図である。
【符号の説明】
5 回転駆動手段 10 ブレード 11 内周刃 18 割出し送り手段 24 ブレード変位量検出センサ(変位量検出手段) 30 ワーク 30a ワーク端面 40 制御部 47 中央部変位記憶装置(変位量記憶手段) 52 切断送りモータ制御装置(切断送り制御手段) 54 割出し量演算装置(割出し位置演算手段) 56 保持部材駆動モータ制御装置(割出し制御手段)
フロントページの続き (72)発明者 川口 桂司 広島市南区宇品東5丁目3番38号 トーヨ ーエイテック株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形状の内周刃をもつブレードの内側に
    ワークの一端部を臨ませ、上記ブレードを回転させなが
    らこのブレードに対してワークをブレードの半径方向に
    相対移動させることにより、このワークを予め設定され
    た目標基準面に沿って切断して薄片を切り出すスライシ
    ング加工方法において、上記切断後、上記ワークをブレ
    ードに対して切断方向と逆の戻り方向に移動させる際に
    上記内周刃によって上記ワーク端面を上記目標基準面に
    近付ける方向に修正研削することを特徴とするスライシ
    ング加工方法。
  2. 【請求項2】 円形状の内周刃をもつブレードと、この
    ブレードを回転させる回転駆動手段と、このブレードに
    対してその半径方向にワークを相対移動させる切断送り
    手段と、ブレードに対してワークを軸方向に相対移動さ
    せる割出し手段とを備え、上記ブレードの内周刃の内側
    にワークの一端部を臨ませて上記ブレードを回転させな
    がらこのブレードに対してワークをブレードの半径方向
    に相対移動させることにより、このワークを予め設定さ
    れた目標基準面に沿って切断して薄片を切り出すように
    構成されたスライシング加工装置において、上記切断中
    にブレードの軸方向変位量を検出する変位量検出手段
    と、この変位量検出手段で検出されたブレードの軸方向
    変位量をブレードに対するワークの切断送り方向の相対
    位置との組合せで記憶する変位量記憶手段と、切断後に
    上記ワークを上記ブレードに対して切断方向と逆の戻り
    方向に相対移動させる切断送り制御手段と、上記変位量
    記憶手段により記憶されたブレード軸方向変位量に基づ
    き、上記ワークをブレードに対して上記戻り方向に移動
    させる際に上記内周刃によって上記ワーク端面を上記目
    標基準面に近付ける方向に修正研削するためのブレード
    に対するワークの軸方向の相対割出し位置を演算する割
    出し位置演算手段と、ブレードに対するワークの上記戻
    り方向への相対移動中に上記割出し位置演算手段で演算
    した相対割出し位置に上記ワークを位置させる割出し制
    御手段とを備えたことを特徴とするスライシング加工装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のスライシング加工装置に
    おいて、上記目標基準面をワーク軸方向に直交する平面
    に設定するとともに、ワーク切断後このワークをブレー
    ドに対して上記戻り方向に相対移動させる際に上記ワー
    クのブレードに対する軸方向相対位置を上記割出し位置
    演算手段で演算された相対割出し位置に固定するように
    上記割出し制御手段を構成したことを特徴とするスライ
    シング加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のスライシング加工装置に
    おいて、上記切断中に上記ブレードが上記基準面よりも
    ワーク先端側に変位している場合には上記相対割出し位
    置を切断時のブレードに対するワークの軸方向相対位置
    もしくはこの相対位置よりもワーク先端側の位置に設定
    し、上記切断中に上記ブレードが上記基準面よりもワー
    ク奥側に変位している場合にはその最大変位量もしくは
    この最大変位量よりも大きな量だけワークを先端側に割
    り出す位置に上記相対割出し位置を設定するように上記
    割出し位置演算手段を構成したことを特徴とするスライ
    シング加工装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載のスライ
    シング加工装置において、上記切断中でのブレード軸方
    向変位量が予め設定された許容範囲内にある場合には上
    記相対割出し位置を切断後のワーク先端面よりもワーク
    奥側の位置に設定するように上記割出し位置演算手段を
    構成したことを特徴とするスライシング加工装置。
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