JP2651845B2 - スライシングマシンの切刃変位検出装置 - Google Patents
スライシングマシンの切刃変位検出装置Info
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- JP2651845B2 JP2651845B2 JP18995788A JP18995788A JP2651845B2 JP 2651845 B2 JP2651845 B2 JP 2651845B2 JP 18995788 A JP18995788 A JP 18995788A JP 18995788 A JP18995788 A JP 18995788A JP 2651845 B2 JP2651845 B2 JP 2651845B2
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- cutting
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23D—PLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23D59/00—Accessories specially designed for sawing machines or sawing devices
- B23D59/001—Measuring or control devices, e.g. for automatic control of work feed pressure on band saw blade
- B23D59/002—Measuring or control devices, e.g. for automatic control of work feed pressure on band saw blade for the position of the saw blade
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば半導体単結晶のシリコンインゴッ
トなどの柱状体ワークから所定幅のシリコンウエハ等の
ワーク切断体を薄く切り出す際に用いられるスライシン
グマシンの切刃変位検出装置に関するものである。
トなどの柱状体ワークから所定幅のシリコンウエハ等の
ワーク切断体を薄く切り出す際に用いられるスライシン
グマシンの切刃変位検出装置に関するものである。
(従来技術) 一般に上記のようなスライシングマシンにおいては、
従来より種々の切断方式が用いられており、例えばブレ
ード状のドーナツ形内周切刃を有する切断工具を工具取
付け台に取付けて回転駆動し、この切断工具に対してワ
ークを軸方向に進退移動させて切断させる技術がある。
また、それと反対に、ワークに対してこの回転している
切断工具を直交方向に送り移動させて切断させる技術が
ある。このような切断方式によれば、一応シリコンイン
ゴット等の柱状体ワークからシリコンウエハ等の所定厚
さのワーク切断体を効率良く薄く切り出すことが可能と
なる。
従来より種々の切断方式が用いられており、例えばブレ
ード状のドーナツ形内周切刃を有する切断工具を工具取
付け台に取付けて回転駆動し、この切断工具に対してワ
ークを軸方向に進退移動させて切断させる技術がある。
また、それと反対に、ワークに対してこの回転している
切断工具を直交方向に送り移動させて切断させる技術が
ある。このような切断方式によれば、一応シリコンイン
ゴット等の柱状体ワークからシリコンウエハ等の所定厚
さのワーク切断体を効率良く薄く切り出すことが可能と
なる。
しかし、このような切断方式においては、上記回転切
刃とワークとの間の切削抵抗により、当該ブレード状の
切刃が回転軸方向に沿って変位、換言すれば撓むことに
なり、切断されたワークの切断面における真直度が悪く
なるという問題点が一般に指摘されている。
刃とワークとの間の切削抵抗により、当該ブレード状の
切刃が回転軸方向に沿って変位、換言すれば撓むことに
なり、切断されたワークの切断面における真直度が悪く
なるという問題点が一般に指摘されている。
このため、従来のスライシングマシンにおいては、例
えば特開昭61−106207号公報に示されるように、切断さ
れたウエハの面精度を向上させるように、回転切刃のブ
レード部の取付け用中空スピンドル内に研削機構として
の砥石を設け、この砥石により切断加工前にインゴット
の端面を研削(ドレス)した後に、切断する方法が既に
知られている。この方法では片面が面精度の良い研削面
で、もう片面はスライス面をもつ切断ウエハが得られる
ことになる。そして、切断後この研削面を平面研削する
ことにより面精度の良いウエハが出来るとされている。
しかしながら、これは平面研削との複合加工によりウエ
ハの面精度を上げようとするもので、切断本来の技術に
より面精度を向上させようとするものではない。
えば特開昭61−106207号公報に示されるように、切断さ
れたウエハの面精度を向上させるように、回転切刃のブ
レード部の取付け用中空スピンドル内に研削機構として
の砥石を設け、この砥石により切断加工前にインゴット
の端面を研削(ドレス)した後に、切断する方法が既に
知られている。この方法では片面が面精度の良い研削面
で、もう片面はスライス面をもつ切断ウエハが得られる
ことになる。そして、切断後この研削面を平面研削する
ことにより面精度の良いウエハが出来るとされている。
しかしながら、これは平面研削との複合加工によりウエ
ハの面精度を上げようとするもので、切断本来の技術に
より面精度を向上させようとするものではない。
また、このような従来技術の構成においては、インゴ
ット端面の研削装置を別途必要とし、構成が複雑になる
と共に、製造コストの無用な上昇を招くなどの問題点も
新に指摘される。
ット端面の研削装置を別途必要とし、構成が複雑になる
と共に、製造コストの無用な上昇を招くなどの問題点も
新に指摘される。
このため、切刃が取り付けられたブレードの回転軸方
向に沿う変位量を、切断工程の全域に亘って検出し、当
該ブレードの変位量に応じて切削速度や切り込み速度等
をフィードバック制御することが考えられる。そして、
このようなフィードバック制御が正確かつ容易に実現で
きれば、上述のように複雑な研削機構を設けるまでもな
くリアルタイムで切刃の変位を一定に制御することが出
来、高精度な切断面のワーク切断体が得られるのであろ
うことが予測される。
向に沿う変位量を、切断工程の全域に亘って検出し、当
該ブレードの変位量に応じて切削速度や切り込み速度等
をフィードバック制御することが考えられる。そして、
このようなフィードバック制御が正確かつ容易に実現で
きれば、上述のように複雑な研削機構を設けるまでもな
くリアルタイムで切刃の変位を一定に制御することが出
来、高精度な切断面のワーク切断体が得られるのであろ
うことが予測される。
例えば実開昭62−70904号公報に示されている切断機
における切り込み速度制御装置は、このような見地から
提案されているものであり、フレ測定器を備え、切刃を
備えたブレード部の切断作業中のフレ量(撓み変動量)
を検出し、該検出値が所定の基準値よりも大きくなると
上記回転切刃のワークに対する切り込み速度を遅くして
撓み量を小さくするように構成されている。また、これ
と同様の趣旨で回転切刃の回転数(回転速度)を制御す
るようにすることも考えられる。
における切り込み速度制御装置は、このような見地から
提案されているものであり、フレ測定器を備え、切刃を
備えたブレード部の切断作業中のフレ量(撓み変動量)
を検出し、該検出値が所定の基準値よりも大きくなると
上記回転切刃のワークに対する切り込み速度を遅くして
撓み量を小さくするように構成されている。また、これ
と同様の趣旨で回転切刃の回転数(回転速度)を制御す
るようにすることも考えられる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記のような切刃ブレード部の変位検出に
よる回転切刃の切り込み速度や回転数のフィードバック
制御の制御精度は、上記変位検出手段自体の検出精度に
よって大きく左右され、変位検出手段の検出精度が悪い
と結局切断精度も悪いものとなる。
よる回転切刃の切り込み速度や回転数のフィードバック
制御の制御精度は、上記変位検出手段自体の検出精度に
よって大きく左右され、変位検出手段の検出精度が悪い
と結局切断精度も悪いものとなる。
しかるに、これまでに知られている当該変位検出手段
の構成は上記従来技術公報(実開昭62−70904号)に代
表されるように、円周側に切刃を備えたドーナツ形のブ
レードの軸方向一側部に設置された磁気センサー等より
なる単一の変位センサーで撓み量を検出するように構成
されているのが通常であり、ワークの径が大きくなる程
実際の切断面領域での撓みを検出しにくくなり、検出精
度が低下する問題があり、これを解決することが重要な
技術的課題とされていた。
の構成は上記従来技術公報(実開昭62−70904号)に代
表されるように、円周側に切刃を備えたドーナツ形のブ
レードの軸方向一側部に設置された磁気センサー等より
なる単一の変位センサーで撓み量を検出するように構成
されているのが通常であり、ワークの径が大きくなる程
実際の切断面領域での撓みを検出しにくくなり、検出精
度が低下する問題があり、これを解決することが重要な
技術的課題とされていた。
(課題を解決するための手段) 本発明のスライシングマシンの切刃変位検出装置は、
上記従来技術上の課題を解決することを目的としてなさ
れたもので、軸方向に進退移動可能に保持された柱体状
のワークに対し、回転しながら直交方向に相対的に接離
駆動せしめられて当該ワークを切断するブレード状の回
転切刃を有するスライシングマシンにおいて、上記ワー
クの径方向における回転切刃の切り始め側に位置して第
1の変位検出手段を、また切り終り側に位置して第2の
変位検出手段を各々当該回転切刃に一体化した状態で設
け、これら両検出手段の検出変位量間の変位量差に基い
て当該回転切刃のワーク切断作業時における撓み変位を
検出するようにしたことを特徴とするものである。
上記従来技術上の課題を解決することを目的としてなさ
れたもので、軸方向に進退移動可能に保持された柱体状
のワークに対し、回転しながら直交方向に相対的に接離
駆動せしめられて当該ワークを切断するブレード状の回
転切刃を有するスライシングマシンにおいて、上記ワー
クの径方向における回転切刃の切り始め側に位置して第
1の変位検出手段を、また切り終り側に位置して第2の
変位検出手段を各々当該回転切刃に一体化した状態で設
け、これら両検出手段の検出変位量間の変位量差に基い
て当該回転切刃のワーク切断作業時における撓み変位を
検出するようにしたことを特徴とするものである。
(作 用) 上記の如く本発明のスライシングマシンの切刃変位検
出装置の構成では、柱状体ワークの周方向に於ける回転
切刃の切り始め側と切り終り側の切断面両端側に位置し
て第1及び第2の2つの変位検出手段を設けて構成して
いるので、上記第1及び第2の各検出手段間の間隔を想
定される対象ワークの直径を考慮した適切なものとする
ことによってワーク径の変動に関係なく対応できるとと
もに、上記切断面両端間の第1及び第2の2つの変位検
出手段によって検出された変位量の差に基いて上記切断
面領域内における実変位を予測して検出できるから、上
記回転切刃の直径に関係なく、ほぼ撓み量検出精度を一
定にすることができるようになる。
出装置の構成では、柱状体ワークの周方向に於ける回転
切刃の切り始め側と切り終り側の切断面両端側に位置し
て第1及び第2の2つの変位検出手段を設けて構成して
いるので、上記第1及び第2の各検出手段間の間隔を想
定される対象ワークの直径を考慮した適切なものとする
ことによってワーク径の変動に関係なく対応できるとと
もに、上記切断面両端間の第1及び第2の2つの変位検
出手段によって検出された変位量の差に基いて上記切断
面領域内における実変位を予測して検出できるから、上
記回転切刃の直径に関係なく、ほぼ撓み量検出精度を一
定にすることができるようになる。
(発明の効果) 従って上記本発明の構成によると、ワーク径の如何に
拘らず、一定レベル以上の変位検出精度を確保すること
ができ、常に当該ワークの切断厚が一定となるような高
精度な回転数制御、切り込み速度制御等のフィードバッ
ク制御を実現することができる。
拘らず、一定レベル以上の変位検出精度を確保すること
ができ、常に当該ワークの切断厚が一定となるような高
精度な回転数制御、切り込み速度制御等のフィードバッ
ク制御を実現することができる。
(実施例) 以下、本発明に係るスライシングマシンの切刃変位検
出装置の一実施例を添付図面第1図〜第3図を参照し
て、詳細に説明する。
出装置の一実施例を添付図面第1図〜第3図を参照し
て、詳細に説明する。
先ず第1図に示すように、この実施例のスライシング
マシン10は、被加工物としての例えばシリコンインゴッ
トSIを薄く切り出してシリコンウエハを形成するもので
あり、半導体製造工場の所定ライン(図示省略)上に固
定された基台12と、この基台12上に立設されたスタンド
14と、このスタンド14に並設された状態で、上記基台12
上にスライド可能に取り付けられたスライド台16とを備
えている。このスライド台16は、上記スタンド14に対し
て進退移動するように、図中左右方向に沿ってスライド
するように構成されている。
マシン10は、被加工物としての例えばシリコンインゴッ
トSIを薄く切り出してシリコンウエハを形成するもので
あり、半導体製造工場の所定ライン(図示省略)上に固
定された基台12と、この基台12上に立設されたスタンド
14と、このスタンド14に並設された状態で、上記基台12
上にスライド可能に取り付けられたスライド台16とを備
えている。このスライド台16は、上記スタンド14に対し
て進退移動するように、図中左右方向に沿ってスライド
するように構成されている。
このスタンド14の上部には、図中左右方向に所定距離
離間した状態で一対のプーリ18a,18bが回転自在に軸支
されており、これらプーリ18a,18bには、ワイヤ20が懸
架されている。このワイヤ20の図中左端には、ウエイト
22が吊り下げ状態で接続され、また、図中右端、即ち、
スライド台16側の端部には、リフト台24が接続されてい
る。
離間した状態で一対のプーリ18a,18bが回転自在に軸支
されており、これらプーリ18a,18bには、ワイヤ20が懸
架されている。このワイヤ20の図中左端には、ウエイト
22が吊り下げ状態で接続され、また、図中右端、即ち、
スライド台16側の端部には、リフト台24が接続されてい
る。
このリフト台24は、主軸26が水平方向に沿って延出し
た状態で、軸受機構28を介して水平軸回りに回転自在に
軸支されている。この軸受機構28の上部には、主軸26を
回転駆動させるための第1の駆動モータ30が載置されて
いる。一方、主軸26の端部には従動プーリ32が同軸に固
着され、第1の駆動モータ30の駆動軸30aには駆動プー
リ34が同軸に固着されている。これら従動プーリ32と駆
動プーリ34との間には、エンドレスベルト36が捲回され
ている。このようにして、第1の駆動モータ30の起動に
伴ない、主軸26は回転駆動されることになる。
た状態で、軸受機構28を介して水平軸回りに回転自在に
軸支されている。この軸受機構28の上部には、主軸26を
回転駆動させるための第1の駆動モータ30が載置されて
いる。一方、主軸26の端部には従動プーリ32が同軸に固
着され、第1の駆動モータ30の駆動軸30aには駆動プー
リ34が同軸に固着されている。これら従動プーリ32と駆
動プーリ34との間には、エンドレスベルト36が捲回され
ている。このようにして、第1の駆動モータ30の起動に
伴ない、主軸26は回転駆動されることになる。
一方、上述したリフト台24には、上下方向に延出した
ボールねじ38が螺合した状態で貫通しており、このボー
ルねじ38の上端は、スタンド14の上面に取り付けられた
第2の駆動モータ40の駆動軸40aに一体的に連結されて
いる。ここで、上述したウエイト22は、リフト台24、主
軸26、軸受機構28、第1の駆動モータ30を合わせた重量
と略同じ重量に設定されている。このようにして、第2
の駆動モータ40は、低負荷で、主軸26を上下方向に沿っ
て移動させるべく駆動することが出来ることになる。
ボールねじ38が螺合した状態で貫通しており、このボー
ルねじ38の上端は、スタンド14の上面に取り付けられた
第2の駆動モータ40の駆動軸40aに一体的に連結されて
いる。ここで、上述したウエイト22は、リフト台24、主
軸26、軸受機構28、第1の駆動モータ30を合わせた重量
と略同じ重量に設定されている。このようにして、第2
の駆動モータ40は、低負荷で、主軸26を上下方向に沿っ
て移動させるべく駆動することが出来ることになる。
この主軸26の図中右端には、テンションディクス42が
同軸に一体に取り付けられている。このテンションディ
スク42のスライド台16側の端面は、全面に亘って開放さ
れており、ここには円板状の薄板からなるブレード44が
垂直方向に沿って延出するように、半径方向に緊張され
た状態で張設されている。このブレード44は、中央部分
に開口が形成されており、所謂ドーナツ状を呈してい
る。このブレード44の内周縁には、全周に渡って切刃
(内周刃)46が形成されている。このブレード44と切刃
46とは、ワークであるシリコンインゴットSIを薄く切り
取る(スライス)ための切断工具を構成している。
同軸に一体に取り付けられている。このテンションディ
スク42のスライド台16側の端面は、全面に亘って開放さ
れており、ここには円板状の薄板からなるブレード44が
垂直方向に沿って延出するように、半径方向に緊張され
た状態で張設されている。このブレード44は、中央部分
に開口が形成されており、所謂ドーナツ状を呈してい
る。このブレード44の内周縁には、全周に渡って切刃
(内周刃)46が形成されている。このブレード44と切刃
46とは、ワークであるシリコンインゴットSIを薄く切り
取る(スライス)ための切断工具を構成している。
一方、前述したスライド台16上には、シリコンインゴ
ットSIが支持されるスライドテーブル48が、図中左右方
向に沿ってスライド自在に取り付けられている。また、
このスライド台16の図中右端には、第3の駆動モータ50
が載置されており、この第3の駆動モータ50の駆動軸50
aは、図中左右方向に沿って延出するように設定されて
いる。この駆動軸50aには、これと一体回転するよう
に、ボールねじ52が接続されている。そして、このボー
ルねじ52は、スライドテーブル48に螺合している。この
ようにして、第3の駆動モータ50の起動に応じて、スラ
イドテーブル48は、図中左右方向に沿って、換言すれ
ば、切断工具に対して進退移動するように駆動されるこ
とになる。
ットSIが支持されるスライドテーブル48が、図中左右方
向に沿ってスライド自在に取り付けられている。また、
このスライド台16の図中右端には、第3の駆動モータ50
が載置されており、この第3の駆動モータ50の駆動軸50
aは、図中左右方向に沿って延出するように設定されて
いる。この駆動軸50aには、これと一体回転するよう
に、ボールねじ52が接続されている。そして、このボー
ルねじ52は、スライドテーブル48に螺合している。この
ようにして、第3の駆動モータ50の起動に応じて、スラ
イドテーブル48は、図中左右方向に沿って、換言すれ
ば、切断工具に対して進退移動するように駆動されるこ
とになる。
ここで、このスライド台16は、テンションディスク42
への切断工具の取り外しの際に、この取り外し動作を邪
魔しないようにするために、テンションディスク42から
離間するようにスライドされ、一方、スライドテーブル
48は、シリコンインゴットSIのスライス動作の際に、ス
ライド台16を固定した状態で、スライスする厚みに対応
した距離だけ、テンションディスク42に向けてスライド
されるものである。
への切断工具の取り外しの際に、この取り外し動作を邪
魔しないようにするために、テンションディスク42から
離間するようにスライドされ、一方、スライドテーブル
48は、シリコンインゴットSIのスライス動作の際に、ス
ライド台16を固定した状態で、スライスする厚みに対応
した距離だけ、テンションディスク42に向けてスライド
されるものである。
尚、前述した切断工具を構成するドーナツ状のブレー
ド44は、例えば1mm以下の極めて薄い鋼板から形成され
ており、また内周切刃46は、ダイヤモンド粒子をニッケ
ルで電鋳したものから構成されている。
ド44は、例えば1mm以下の極めて薄い鋼板から形成され
ており、また内周切刃46は、ダイヤモンド粒子をニッケ
ルで電鋳したものから構成されている。
また、このブレード44は、上述したように、極めて薄
いものであるので、例えこれをテンションディスク42に
所定の張力で緊張させた状態で張設させたとしても、回
転軸方向に沿って撓み変位する可能性がある。即ち、主
軸26の下降に伴ない切刃46がシリコンインゴットSIに当
接し、これをスライスする際において、切刃46とシリコ
ンインゴットSIとの間に生じる切削抵抗により、ブレー
ド44は図中左右方向に沿って変位することになる。
いものであるので、例えこれをテンションディスク42に
所定の張力で緊張させた状態で張設させたとしても、回
転軸方向に沿って撓み変位する可能性がある。即ち、主
軸26の下降に伴ない切刃46がシリコンインゴットSIに当
接し、これをスライスする際において、切刃46とシリコ
ンインゴットSIとの間に生じる切削抵抗により、ブレー
ド44は図中左右方向に沿って変位することになる。
このブレード44の変位量を検出するため、このブレー
ド44に対して非接触な状態で変位検出装置54が設けられ
ている。この変位検出装置54は、ワークであるシリコン
インゴットSIの径方向であって、かつ上記ブレード44の
切始め側と切終り側とに位置し、しかも上記ブレード44
の両側面に夫々対向するように配置された第1及び第2
の変位センサー54a,54bを備えている。該各変位センサ
ー54a,54bは、例えば磁気センサーから形成され、非接
触の状態で、上記ブレード44の対応する表面までの距離
の変化を検出するように構成されている。
ド44に対して非接触な状態で変位検出装置54が設けられ
ている。この変位検出装置54は、ワークであるシリコン
インゴットSIの径方向であって、かつ上記ブレード44の
切始め側と切終り側とに位置し、しかも上記ブレード44
の両側面に夫々対向するように配置された第1及び第2
の変位センサー54a,54bを備えている。該各変位センサ
ー54a,54bは、例えば磁気センサーから形成され、非接
触の状態で、上記ブレード44の対応する表面までの距離
の変化を検出するように構成されている。
そして、これら第1及び第2の変位センサー54a,54b
は、共に比較器(減算器)56の入力端に接続されてお
り、この比較器(減算器)56において、両変位センサー
54a,54bからの出力は、互いに減じられ、それらの間の
偏差が検出されるように構成されている。
は、共に比較器(減算器)56の入力端に接続されてお
り、この比較器(減算器)56において、両変位センサー
54a,54bからの出力は、互いに減じられ、それらの間の
偏差が検出されるように構成されている。
すなわち、上記のように本実施例の変位検出装置によ
れば、先ず第1の変位センサー54aがワーク径の切り始
め側位置におけるブレード44の撓み両を検出するととも
に次に第2の変位センサー54bが同じくワーク径の切終
り側で同ブレード44の撓み量を検出するようになってい
る。従って、両者の検出値の比較から略切断面全体の撓
み量、撓み状態を比較的容易かつ高精度に検出すること
ができるようになる。この結果、また、各変位計54a,54
bからの出旅に変動要素(ノイズ)が含まれていたとし
ても、その変動要素は同一の周期及び振幅を有するもの
であるから、上記比較器6での減算により差し引かれ、
検出値から消滅することになる。
れば、先ず第1の変位センサー54aがワーク径の切り始
め側位置におけるブレード44の撓み両を検出するととも
に次に第2の変位センサー54bが同じくワーク径の切終
り側で同ブレード44の撓み量を検出するようになってい
る。従って、両者の検出値の比較から略切断面全体の撓
み量、撓み状態を比較的容易かつ高精度に検出すること
ができるようになる。この結果、また、各変位計54a,54
bからの出旅に変動要素(ノイズ)が含まれていたとし
ても、その変動要素は同一の周期及び振幅を有するもの
であるから、上記比較器6での減算により差し引かれ、
検出値から消滅することになる。
すなわち、上記第1の変位センサー54aからは、先ず
第1の出力信号A1が、また第2の変位センサー54bから
は、第2の出力信号A2がそれぞれ出力される場合におい
て、 第1の出力信号A1は、A1=L1+N、 第2の出力信号A2は、A2=L2+Nで各々表すことが出
来るものである。ここで、上記符号L1,L2は、それぞれ
本来の検出出力分(即ち、各変位センサーとブレードの
対応する側面との間の距離に応じた値)であり、符号N
は、上述したノイズ分を示している。
第1の出力信号A1が、また第2の変位センサー54bから
は、第2の出力信号A2がそれぞれ出力される場合におい
て、 第1の出力信号A1は、A1=L1+N、 第2の出力信号A2は、A2=L2+Nで各々表すことが出
来るものである。ここで、上記符号L1,L2は、それぞれ
本来の検出出力分(即ち、各変位センサーとブレードの
対応する側面との間の距離に応じた値)であり、符号N
は、上述したノイズ分を示している。
そして、上記比較器56において、A1−A2の演算が実行
されることにより、この比較器56からは、(L1+N)−
(L2+N)=L1−L2の演算結果が出力されることにな
る。このように、比較器56からの出力には、ノイズ分N
が含まれていないようになる。
されることにより、この比較器56からは、(L1+N)−
(L2+N)=L1−L2の演算結果が出力されることにな
る。このように、比較器56からの出力には、ノイズ分N
が含まれていないようになる。
次に、第2図のブロック図を参照してスライシング時
における上記ブレード44の撓みを一定に維持するための
回転数制御用フィードバック制御系の構成と動作を説明
する。
における上記ブレード44の撓みを一定に維持するための
回転数制御用フィードバック制御系の構成と動作を説明
する。
上述した比較器56の出力端は、図示のように、較正装
置58と基準変位記憶装置60とオペアンプ62の反転入力端
とに各々接続されている。また、上記基準変位記憶装置
60の出力端は、オペアンプ(差動アンプ)62の非反転入
力端子に接続されている。
置58と基準変位記憶装置60とオペアンプ62の反転入力端
とに各々接続されている。また、上記基準変位記憶装置
60の出力端は、オペアンプ(差動アンプ)62の非反転入
力端子に接続されている。
ここで、記憶手段の一態様である、上述した較正装置
58には、第1の駆動モータ30の回転信号が入力されてお
り、この較正装置58は、図示していないが、入力された
回転信号に基づき主軸26の回転数を検知する第1の検知
器と、上記比較器56から入力された変位検知信号に基づ
き上記ブレード44の変位量を検知する第2の検知器とを
備えている。そして、この較正装置58は、第1及び第2
の検知器からの検知結果に基づいて、上記ブレード44の
回転数と撓みとの間の相関関係を示す値、換言すれば、
このフィードバック制御における伝達係数kを規定して
記憶するように構成されている。
58には、第1の駆動モータ30の回転信号が入力されてお
り、この較正装置58は、図示していないが、入力された
回転信号に基づき主軸26の回転数を検知する第1の検知
器と、上記比較器56から入力された変位検知信号に基づ
き上記ブレード44の変位量を検知する第2の検知器とを
備えている。そして、この較正装置58は、第1及び第2
の検知器からの検知結果に基づいて、上記ブレード44の
回転数と撓みとの間の相関関係を示す値、換言すれば、
このフィードバック制御における伝達係数kを規定して
記憶するように構成されている。
すなわち、テンションディスク42は、ブレード44を張
設するテンション力により凹状に撓んでおり、主軸26の
回転に伴なう遠心力により撓み量(変位)が変化する。
従って、ブレード44は、テンションディスク42の回転数
に応じた撓み量で変位するので、この伝達係数kを知る
ことにより、逆に一端撓んだブレード44を所定の初期位
置まで復帰させるに必要な回転数の減少量を算出するこ
とが可能となる。
設するテンション力により凹状に撓んでおり、主軸26の
回転に伴なう遠心力により撓み量(変位)が変化する。
従って、ブレード44は、テンションディスク42の回転数
に応じた撓み量で変位するので、この伝達係数kを知る
ことにより、逆に一端撓んだブレード44を所定の初期位
置まで復帰させるに必要な回転数の減少量を算出するこ
とが可能となる。
この較正装置58における伝達係数kを求める較正動作
(所謂キヤリブレーション)は、上記ワークであるシリ
コンインゴットSIをスライスしない無負荷状態で、切断
工具を空回りしした際ののブレード44の回転数(即ち、
主軸26のアイドル回転数)と撓み量(変位量)との関係
から求められるものであり、例えば、第3図の特性に対
応して求められるものである。
(所謂キヤリブレーション)は、上記ワークであるシリ
コンインゴットSIをスライスしない無負荷状態で、切断
工具を空回りしした際ののブレード44の回転数(即ち、
主軸26のアイドル回転数)と撓み量(変位量)との関係
から求められるものであり、例えば、第3図の特性に対
応して求められるものである。
この伝達係数kは、夫々のブレード44毎に異なるもの
であり、換言すれば、各ブレード44が固有に有する特性
値であり、しかも、テンションディスク42への取り付け
の際の張力によっても異なるものである。このようにし
て、この較正動作は、ブレード44を付け替える毎に実行
され、それ毎に伝達係数kを規定し直し、又記憶し直す
ようになされている。ここで、この伝達係数kは、第3
図から明らかなように、定数では無く所定の関数として
表されるものである。
であり、換言すれば、各ブレード44が固有に有する特性
値であり、しかも、テンションディスク42への取り付け
の際の張力によっても異なるものである。このようにし
て、この較正動作は、ブレード44を付け替える毎に実行
され、それ毎に伝達係数kを規定し直し、又記憶し直す
ようになされている。ここで、この伝達係数kは、第3
図から明らかなように、定数では無く所定の関数として
表されるものである。
尚、この較正装置58の出力端は後述する演算装置64に
接続され、この演算装置64に伝達係数kが出力されるよ
うに構成されている。
接続され、この演算装置64に伝達係数kが出力されるよ
うに構成されている。
一方、上述した基準変位記憶装置60は、シリコンイン
ゴットSIのスライシング動作に際して採用される回転
数、例えば、この一実施例においては、1.200rpmで主軸
26が回転される際に発生するブレード44の変化量(撓
み)を記憶し、常時、オペアンプ62の非反転入力端子に
出力するものである。即ち、実際のスライシング動作に
おいては、第1の駆動モータ30が起動して主軸26の回転
数が、この1.200rpmに至った後に、第2の駆動モータ40
が起動して切断工具を下降させることになるが、この基
準変位量は、主軸26の回転数が、所定の設定数に至った
時点で、第2の駆動モータ40が起動する前の段階でのブ
レード44の変位量から規定されるものである。
ゴットSIのスライシング動作に際して採用される回転
数、例えば、この一実施例においては、1.200rpmで主軸
26が回転される際に発生するブレード44の変化量(撓
み)を記憶し、常時、オペアンプ62の非反転入力端子に
出力するものである。即ち、実際のスライシング動作に
おいては、第1の駆動モータ30が起動して主軸26の回転
数が、この1.200rpmに至った後に、第2の駆動モータ40
が起動して切断工具を下降させることになるが、この基
準変位量は、主軸26の回転数が、所定の設定数に至った
時点で、第2の駆動モータ40が起動する前の段階でのブ
レード44の変位量から規定されるものである。
換言すれば、スライシング動作に際して、ブレード44
が撓むと、この基準変位量から検出変位量がずれ込むこ
とになる。そして、このずれ量を補正すべく、これに対
抗するようにブレード44を変位させることにより、ブレ
ード44は初期状態に維持され、シリコンインゴットSIの
切断面は、真直度を良好に維持された状態で形成される
ことになる。
が撓むと、この基準変位量から検出変位量がずれ込むこ
とになる。そして、このずれ量を補正すべく、これに対
抗するようにブレード44を変位させることにより、ブレ
ード44は初期状態に維持され、シリコンインゴットSIの
切断面は、真直度を良好に維持された状態で形成される
ことになる。
ここで、この実施例においては、ブレード44のずれ量
を補正すべく、これと対抗するようにしてブレード44を
変位させる手段を主軸26の回転数を制御することにより
実現するように構成されている。
を補正すべく、これと対抗するようにしてブレード44を
変位させる手段を主軸26の回転数を制御することにより
実現するように構成されている。
即ち、上述したように、オペアンプ62には、基準変位
記憶装置60と減算器56とからの出力信号が夫々入力され
ており、ここで、両出力の偏差が取られるようになされ
ている。換言すれば、基準変位量と現在の検出変位量と
の偏差が、このオペアンプ62から出力されることにな
る。
記憶装置60と減算器56とからの出力信号が夫々入力され
ており、ここで、両出力の偏差が取られるようになされ
ている。換言すれば、基準変位量と現在の検出変位量と
の偏差が、このオペアンプ62から出力されることにな
る。
このオプアンプ62の出力端は、上述のように演算装置
64に接続されており、この演算装置64は、既に基準変位
量と現在の検出変位量との偏差を減じるに必要な回転数
の変位量(補正回転数)を、較正装置58において予め規
定された伝達係数kから演算するよう構成されている。
即ち、この演算装置64においては、ブレード44を切削抵
抗等により変位した量と同じ値の変位量だけ、変位した
方向とは逆方向に変位するに必要な、主軸26の回転数を
補正するための補正回転数が演算されることになる。
64に接続されており、この演算装置64は、既に基準変位
量と現在の検出変位量との偏差を減じるに必要な回転数
の変位量(補正回転数)を、較正装置58において予め規
定された伝達係数kから演算するよう構成されている。
即ち、この演算装置64においては、ブレード44を切削抵
抗等により変位した量と同じ値の変位量だけ、変位した
方向とは逆方向に変位するに必要な、主軸26の回転数を
補正するための補正回転数が演算されることになる。
この演算装置64の出力端は、第1の駆動モータ30用の
制御装置66に接続されている。制御装置66は、演算装置
64において演算された基準変位量と現在の検出変位量と
の偏差を減じるに必要な回転数の変位量(補正回転数)
を示す信号を受け、上記第1の駆動モータ30を、その変
位量に応じた状態で同回転数を変化させるように回転駆
動制御するように構成されている。
制御装置66に接続されている。制御装置66は、演算装置
64において演算された基準変位量と現在の検出変位量と
の偏差を減じるに必要な回転数の変位量(補正回転数)
を示す信号を受け、上記第1の駆動モータ30を、その変
位量に応じた状態で同回転数を変化させるように回転駆
動制御するように構成されている。
一方、この演算装置64には、各作動部をトータルに制
御する機械制御装置66が接続されており、ここで算出さ
れた補正回転数が所定回転数を越えた時点では切断工具
へのドレス信号を発生してドレス(研ぎ直し)作業を実
行せしめるドレス制御装置68が接続されている。即ち、
切刃46が鈍ってくると、切削抵抗が増大し、ブレード44
が撓み易くなる。ここで、ブレード44の撓みが所定の限
界値(閾値)を越えた場合に、切断ウエハの品質不良を
生じたり、ブレード44が塑性変形して、この撓みが永久
変形としてブレード44の形状に残る場合がある。
御する機械制御装置66が接続されており、ここで算出さ
れた補正回転数が所定回転数を越えた時点では切断工具
へのドレス信号を発生してドレス(研ぎ直し)作業を実
行せしめるドレス制御装置68が接続されている。即ち、
切刃46が鈍ってくると、切削抵抗が増大し、ブレード44
が撓み易くなる。ここで、ブレード44の撓みが所定の限
界値(閾値)を越えた場合に、切断ウエハの品質不良を
生じたり、ブレード44が塑性変形して、この撓みが永久
変形としてブレード44の形状に残る場合がある。
従って、不良な切断ウエハを出さずに、この撓みがブ
レード44に残らないようにするために、撓みが閾値を越
えた場合には、切刃46の切れ味を元に戻すために、ドレ
ス作業を実行するようにしなければならない。すなわ
ち、上述した所定回転数は、この撓みの閾値に対応する
回転数として規定されているものである。
レード44に残らないようにするために、撓みが閾値を越
えた場合には、切刃46の切れ味を元に戻すために、ドレ
ス作業を実行するようにしなければならない。すなわ
ち、上述した所定回転数は、この撓みの閾値に対応する
回転数として規定されているものである。
このドレス制御装置68からドレス実行指令信号が出力
されることにより、図示しないドレス指示器が例えば点
灯し、操作者にこの切断工具のドレス時期が到来したこ
とを認識させるものである。尚、このドレス動作は、図
示しないホワイトストーンをスライシングすることによ
り実行されるものである。
されることにより、図示しないドレス指示器が例えば点
灯し、操作者にこの切断工具のドレス時期が到来したこ
とを認識させるものである。尚、このドレス動作は、図
示しないホワイトストーンをスライシングすることによ
り実行されるものである。
さらに、以上のように構成されるスライシングマシン
10におけるブレード44の回転軸方向に沿う変位(撓み)
を制御する制御方法について説明する。
10におけるブレード44の回転軸方向に沿う変位(撓み)
を制御する制御方法について説明する。
先ず、テンションディスク42に新なブレード44が付け
替えられると、この付け替え動作毎に、較正動作が実行
される。
替えられると、この付け替え動作毎に、較正動作が実行
される。
即ち、スライド台16がテンションディスク42から大き
く引き離され、新なブレード44がテンションディスク42
に装着された時点で、第1の駆動モータ30のみを回転駆
動し、切刃46によりシリコンインゴットSIをスライシン
グしない状態で切断工具を空回転させる。この切断工具
が空回転している状態における主軸26の回転数、即ちブ
レード44の回転数と、比較器56からのブレード44の回転
数に応じた変位量、即ち撓み量との相関関係から規定さ
れる伝達係数kを較正装置58において決定し、ここに記
憶する。
く引き離され、新なブレード44がテンションディスク42
に装着された時点で、第1の駆動モータ30のみを回転駆
動し、切刃46によりシリコンインゴットSIをスライシン
グしない状態で切断工具を空回転させる。この切断工具
が空回転している状態における主軸26の回転数、即ちブ
レード44の回転数と、比較器56からのブレード44の回転
数に応じた変位量、即ち撓み量との相関関係から規定さ
れる伝達係数kを較正装置58において決定し、ここに記
憶する。
また、スライシング動作において用いられる主軸26の
回転数におけるブレード44の変位が、基準変位として基
準変位記憶装置60に記憶される。
回転数におけるブレード44の変位が、基準変位として基
準変位記憶装置60に記憶される。
このように較正動作、及び基準変位の記憶が実行され
た後において、第1の駆動モータ30が主軸26を所定の回
転数で回転駆動したままの状態で、スライド台16はテン
ションディスク42に近接する所定の設定位置までスライ
ドされ、第3の駆動モータ50が起動して、シリコンイン
ゴットSIは、所定のスライス位置までスライドされる。
この後、第2の駆動モータ40が起動して、リフト台24を
押し下げ、主軸26の回転に伴ない回転している切断工具
の切刃46の上方部分が、シリコンインゴットSIに上方か
ら当接し、これをスライスすることになる。
た後において、第1の駆動モータ30が主軸26を所定の回
転数で回転駆動したままの状態で、スライド台16はテン
ションディスク42に近接する所定の設定位置までスライ
ドされ、第3の駆動モータ50が起動して、シリコンイン
ゴットSIは、所定のスライス位置までスライドされる。
この後、第2の駆動モータ40が起動して、リフト台24を
押し下げ、主軸26の回転に伴ない回転している切断工具
の切刃46の上方部分が、シリコンインゴットSIに上方か
ら当接し、これをスライスすることになる。
ここで、このスライシング動作が実行されていくと、
切刃46とシリコンインゴットとの間の切削抵抗等によ
り、ブレード44が回転軸方向に沿って更に撓むことにな
る。しかしながら、この実施例においては、以下に説明
するようにブレード44の変位に対してフィードバック制
御を実行しているので、ブレード44の変位は基準変位に
良好に保たれ、このブレード44に取り付けられた切刃46
により切断されるシリコンインゴットSIの切断面の加工
精度、詳細には真直度が良好に維持されることになる。
切刃46とシリコンインゴットとの間の切削抵抗等によ
り、ブレード44が回転軸方向に沿って更に撓むことにな
る。しかしながら、この実施例においては、以下に説明
するようにブレード44の変位に対してフィードバック制
御を実行しているので、ブレード44の変位は基準変位に
良好に保たれ、このブレード44に取り付けられた切刃46
により切断されるシリコンインゴットSIの切断面の加工
精度、詳細には真直度が良好に維持されることになる。
即ち、ブレード44の基準変位から更に変位すると、こ
の変化は、第1及び第2の変化センサー54a,54bの出力
値に現れ、比較器56の出力結果にそのまま反映されるこ
とになる。このような比較器56からの出力信号は、オペ
アンプ62の反転入力端子に入力されており、この結果、
オペアンプ62の出力端子からは、上記比較器(減算器5
6)からの現時点における変位と、基準変位との偏差が
出力されることになる。
の変化は、第1及び第2の変化センサー54a,54bの出力
値に現れ、比較器56の出力結果にそのまま反映されるこ
とになる。このような比較器56からの出力信号は、オペ
アンプ62の反転入力端子に入力されており、この結果、
オペアンプ62の出力端子からは、上記比較器(減算器5
6)からの現時点における変位と、基準変位との偏差が
出力されることになる。
そして、演算装置64は、この偏差に基づき、この偏差
が零となるように、換言すればブレード44の変位が基準
変位に戻ることになるのに必要な回転数の変化量(補正
回転数)を較正装置58からの伝達係数kに基づいて算出
する。この演算装置64は、算出した補正回転数を第1の
駆動モータ用の制御機能を含む機械制御装置66に出力
し、この機械制御装置66は、上記補正回転数に応じた回
転数だけ、主軸26の回転数を変化するように上記第1の
駆動モータ30の回転数を制御する。
が零となるように、換言すればブレード44の変位が基準
変位に戻ることになるのに必要な回転数の変化量(補正
回転数)を較正装置58からの伝達係数kに基づいて算出
する。この演算装置64は、算出した補正回転数を第1の
駆動モータ用の制御機能を含む機械制御装置66に出力
し、この機械制御装置66は、上記補正回転数に応じた回
転数だけ、主軸26の回転数を変化するように上記第1の
駆動モータ30の回転数を制御する。
例えば、ブレード44が切断中において、主軸26から離
れる方向に変位した場合には、第1の変位センサー54a
の出力が小さくなり、第2の変位センサー54bの出力が
大きくなる。この結果、比較器56からの出力は小さくな
る。換言すれば、比較器56からの出力が小さくなれば、
ブレード44が主軸26に離れる方向に変位していることを
意味することになる。
れる方向に変位した場合には、第1の変位センサー54a
の出力が小さくなり、第2の変位センサー54bの出力が
大きくなる。この結果、比較器56からの出力は小さくな
る。換言すれば、比較器56からの出力が小さくなれば、
ブレード44が主軸26に離れる方向に変位していることを
意味することになる。
従って、オペアンプ62からの出力がプラス値で変化す
ることになる。このようにして、オペアンプ62からの出
力がプラス側で変化することにより、ブレード44が主軸
26に離れる方向に変位していることになるので、上記演
算装置64は、この変位量に応じた補正回転数だけ、主軸
26の回転数を上げるように上記機械制御装置66に制御信
号を出力することになる。
ることになる。このようにして、オペアンプ62からの出
力がプラス側で変化することにより、ブレード44が主軸
26に離れる方向に変位していることになるので、上記演
算装置64は、この変位量に応じた補正回転数だけ、主軸
26の回転数を上げるように上記機械制御装置66に制御信
号を出力することになる。
一方、ブレード44が主軸26から近づくように変位した
場合には、第1の変位センサー54aの出力が大きくな
り、第2の変位センサー54bの出力が小さくなる。この
結果、比較器56からの出力は大きくなる。従って、オペ
アンプ62がマイナス側で変化することになる。このよう
にして、オペアンプ62の出力がマイナス側で変化するこ
とにより、ブレード44が主軸26から近づく方向に変位し
ていることになるので、演算装置64は、この変位量に応
じた補正回転数だけ、主軸26の回転数を減じるように上
記制御装置66に制御信号を出力することになる。
場合には、第1の変位センサー54aの出力が大きくな
り、第2の変位センサー54bの出力が小さくなる。この
結果、比較器56からの出力は大きくなる。従って、オペ
アンプ62がマイナス側で変化することになる。このよう
にして、オペアンプ62の出力がマイナス側で変化するこ
とにより、ブレード44が主軸26から近づく方向に変位し
ていることになるので、演算装置64は、この変位量に応
じた補正回転数だけ、主軸26の回転数を減じるように上
記制御装置66に制御信号を出力することになる。
また、この実施例においては、機械制御装置66にドレ
ス制御装置68が接続されている。そして、このドレス制
御装置68において予め設定されている閾値を、ブレード
44の変位量がプラス・マイナスいずれかの方向にも越え
た場合には、切刃46が鈍くなって切削抵抗が増し、大き
く変位するようになったものと判断して、切刃46のドレ
スを指示すべく、ドレス信号を出力する。このようにし
て、この一実施例においては、切刃46のドレス時期が自
動的に警告され、作業能率が顕著に向上することになる
効果が達成される。
ス制御装置68が接続されている。そして、このドレス制
御装置68において予め設定されている閾値を、ブレード
44の変位量がプラス・マイナスいずれかの方向にも越え
た場合には、切刃46が鈍くなって切削抵抗が増し、大き
く変位するようになったものと判断して、切刃46のドレ
スを指示すべく、ドレス信号を出力する。このようにし
て、この一実施例においては、切刃46のドレス時期が自
動的に警告され、作業能率が顕著に向上することになる
効果が達成される。
尚、実施例においては、第1及び第2の変位センサー
がブレードの両側面に夫々対向するように配置されてい
たが、ブレードの一側面に配置してもよい。また、実施
例ではブレードをワークに対して移動させて切断するス
ライシングマシンについて説明したが、ブレードに対し
てワークを移動させて切断するスライシングマシンにお
いても同様である。
がブレードの両側面に夫々対向するように配置されてい
たが、ブレードの一側面に配置してもよい。また、実施
例ではブレードをワークに対して移動させて切断するス
ライシングマシンについて説明したが、ブレードに対し
てワークを移動させて切断するスライシングマシンにお
いても同様である。
第1図は、本発明の実施例に係るスライシングマシンの
切刃変位検出装置の全体構成図、第2図は、同装置の電
気回路図、第3図は、ブレード変位量と切刃回転数との
関係を示す特性図である。 10……スライシングマシン 12……基台 26……主軸 30……第1の駆動モータ 40……第2の駆動モータ 42……テンションディスク 44……ブレード 46……切刃 50a……駆動軸 54……変位検出装置 54a……第1の変位センサー 54b……第2の変位センサー 56……比較器 SI……シリコンインゴット
切刃変位検出装置の全体構成図、第2図は、同装置の電
気回路図、第3図は、ブレード変位量と切刃回転数との
関係を示す特性図である。 10……スライシングマシン 12……基台 26……主軸 30……第1の駆動モータ 40……第2の駆動モータ 42……テンションディスク 44……ブレード 46……切刃 50a……駆動軸 54……変位検出装置 54a……第1の変位センサー 54b……第2の変位センサー 56……比較器 SI……シリコンインゴット
Claims (1)
- 【請求項1】軸方向に進退移動可能に保持された柱体状
のワークに対し、回転しながら直交方向に相対的に接離
駆動せしめられて当該ワークを切断するブレード状の回
転切刃を有するスライシングマシンにおいて、上記ワー
クの径方向における回転切刃の切り始め側に位置して第
1の変位検出手段を、また切り終り側に位置して第2の
変位検出手段を各々当該回転切刃に一体化した状態で設
けこれら両検出手段の検出変位量間の変位量差に基いて
当該回転切刃のワーク切断作業時における撓み変位を検
出するようにしたことを特徴とするスライシングマシン
の切刃変位検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18995788A JP2651845B2 (ja) | 1988-07-28 | 1988-07-28 | スライシングマシンの切刃変位検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18995788A JP2651845B2 (ja) | 1988-07-28 | 1988-07-28 | スライシングマシンの切刃変位検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0239430A JPH0239430A (ja) | 1990-02-08 |
JP2651845B2 true JP2651845B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=16250022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18995788A Expired - Lifetime JP2651845B2 (ja) | 1988-07-28 | 1988-07-28 | スライシングマシンの切刃変位検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2651845B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6114579B2 (ja) * | 2013-03-11 | 2017-04-12 | 日鍛バルブ株式会社 | 研削装置 |
CN115410927B (zh) * | 2022-09-29 | 2024-09-27 | 北京超材信息科技有限公司 | 半导体器件的切割方法 |
-
1988
- 1988-07-28 JP JP18995788A patent/JP2651845B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0239430A (ja) | 1990-02-08 |
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