JPH07235016A - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JPH07235016A
JPH07235016A JP2505694A JP2505694A JPH07235016A JP H07235016 A JPH07235016 A JP H07235016A JP 2505694 A JP2505694 A JP 2505694A JP 2505694 A JP2505694 A JP 2505694A JP H07235016 A JPH07235016 A JP H07235016A
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forming
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JP2505694A
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Kazunari Takemoto
一成 竹元
Tomoko Hiraiwa
知子 平岩
Atsushi Amatatsu
篤志 天辰
Harunobu Saito
治信 斉藤
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的はレジストの感度を向上し、か
つ、段差にならって均一な膜厚に形成されるレジストを
用いて、磁性膜を高精度にパターン化したコアとする薄
膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにある。 【構成】カーボンの上層にSi膜を設け、特定の蒸着重
合ポリイミドにより、順次、Si膜、カーボンをエッチ
ングし、このカーボンをマスクとして磁性膜をエッチン
グする。 【効果】レジストの厚さを段差凹部で薄くできるため、
上部コアの高精度パターン化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜磁気ヘッドの製造方
法に係り、特にスパッタ法により磁性膜を形成し、これ
に乾式エッチング(以下、ドライエッチングと称する)
方法で所定のパターンを形成する工程を有する薄膜磁気
ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の代表的な薄膜磁気ヘッドの製造方
法の例を図3及び図4に示した断面図及び平面図により
説明する。先ず、基板1上に第1の磁性膜(下部コア層
2)、ギャップ規制の絶縁層3、第1の有機絶縁膜4、
導体コイル5、第2の有機絶縁膜6、第2の磁性膜(上
部コア7)、炭素膜9、フォトレジスト膜10を順次形
成しておき、このフォトレジスト膜10を所定のフォト
マスクを介して露光、現像してパターン化し、レジスト
マスクを形成する。次いで、このレジストマスクを介し
て炭素膜9を所定形状にドライエッチングして炭素膜パ
ターンを形成する。次いで、この炭素膜マスクパターン
を用いてドライエッチングにより第2の磁性膜をパター
ン化し上部コア7とする。
【0003】ここで用いるフォトレジスト膜10は、レ
ジスト材料を溶剤に溶かし適当な粘度として、基板1上
に滴下し、基板1を回転させて行う、いわゆる回転塗布
法によって形成される。回転塗布法を上記第2の磁性膜
のパターン化に用いた場合、上部コア7のトラック幅を
規制するパターンの領域で高低差が大きくため、この段
差でレジストの厚みが異なる。したがって、レジストの
厚い部分の寸法精度、すなわち、トラック幅の寸法精度
が著しく悪くなるという問題があった。
【0004】この問題を解決するために、レジストの下
層に基板上の凹凸を平坦化する有機樹脂層を形成した積
層膜によるパターン形成法が提案されているが、この方
法では、基板上の凹部で、有機樹脂層の膜厚が厚く、か
つ、パターン化後の有機樹脂層の壁面が垂直に近く切り
立っているので、物理スパッタを主とする方法で加工し
た場合、この壁面にスパッタされた粒子が付着する再付
着現象が生じる。この再付着現象は寸法精度を悪くする
とともに、壁面から角状に堆積し、好ましくない突起を
生じる。
【0005】この問題を解決するために、例えば、特開
昭63−297435号公報において、炭素膜とプラズ
マ重合によって形成したレジスト薄膜の二層膜によるパ
ターン形成方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、炭素
膜とレジスト膜が段差にならって均一な膜厚に形成され
ることと、感光してパターンを与える層と物理的スパッ
タに耐えるマスク層とを別の材料で構成するため、膜厚
を薄くできることの二点から、高精度パターン形成には
非常に優れた方法である。
【0007】しかし、プラズマ重合で形成したレジスト
は感光基をもつモノマに高周波等を用いてプラズマ状態
にして成膜するため、プラズマの高エネルギーで感光基
も一部分解することが避けられない。従って、生成した
レジストは感度が低いという問題点があった。
【0008】本発明の目的はレジストの感度を向上し、
かつ、段差にならって均一な膜厚に形成されるレジスト
を用いて、磁性膜を高精度にパターン化したコアとする
薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、所定の非磁
性基板上に第1の磁性膜を形成し、所定の形状にパター
ン化して下部コアを形成する工程と、その上にギャップ
形成用の非磁性絶縁膜を形成する工程と、前記基板のコ
イル形成領域に第一の絶縁膜を被覆して導体膜を形成し
て、コイルパターンを形成する工程と、このコイルパタ
ーンを第2の絶縁膜で被覆した後、その上部を含み少な
くとも前記下部コア上部に第2の磁性膜を形成する工程
と、この磁性膜上の少なくとも前部ギャップ形成領域上
に炭素マスクパターンを形成し、この炭素マスクパター
ンを用いて前記第2の磁性膜を選択的にエッチングし
て、少なくともトラック幅が規制された上部コアを形成
する工程とを有して成る薄膜磁気ヘッドの製造方法にお
いて、前記炭素マスクパターンを形成する工程を、化学
式1に示されるジアミンと酸二無水物から形成されるポ
リイミドあるいはポリアミド酸を用いて、少なくとも以
下の(a)〜(i)工程を有する工程で構成することに
より達成される。
【0010】(a)前記第2の磁性膜が形成された基板
上に、Si膜を形成する工程、(b)前記Si膜上に酸
素プラズマによって除去可能な第1のエッチングマスク
を形成する工程、(c)前記酸素プラズマによって除去
可能な第1のエッチングマスク上に酸素プラズマによっ
て除去されにくい第2のエッチングマスクを形成する工
程、(d)化学式1に示されるジアミンと酸二無水物の
蒸着重合により薄膜を形成し、上部コアパターンの形成
されたフォトマスクを通して露光、現像することにより
フォトレジストパターンを形成する工程、(e)前記フ
ォトレジストパターンをマスクにして前記第2のエッチ
ングマスクを選択的にエッチングして前記第2のエッチ
ングマスクのパターンを形成する工程、(f)前記フォ
トレジストパターンを除去する工程、(g)前記第2の
エッチングマスクのパターンを用いて前記第1のエッチ
ングマスクを選択的にエッチングして前記第1のエッチ
ングマスクのパターンを形成する工程、(h)前記第1
のエッチングマスクのパターンを用いて前記Si膜を選
択的にエッチングする工程、(i)前記第1のエッチン
グマスクのパターンを用いて前記第2の磁性膜を選択的
にエッチングすることにより、少なくともトラック幅が
所定寸法に規定された上部コアパターンを形成する工
程。
【0011】
【作用】蒸着重合法とは、真空排気下、2種のモノマー
を加熱蒸発させ、基板上で重合させて成膜させる手法で
ある。蒸着重合法は、有機化合物の薄膜を基板上の段差
部の高い部分、あるいは、低い部分もしくは斜面の部分
でもほぼ等しい膜厚に形成することができるため、この
薄膜が感光性をもつようにすることによって、段差のあ
る被加工薄膜をどの部分でも高精度に加工することがで
きる。ここで、感光性とは紫外線、遠紫外線、電子線、
X線に感応する性質を示す。また、本発明に用いるレジ
ストは、分子の主鎖にSi−Si結合を有する化合物で
あることから、加熱蒸発時にはSi−Si結合が解裂せ
ずに、紫外線照射時にSi−Si結合の開裂が起こるよ
うにすることができる。したがって、露光部分の溶剤に
対する溶解度が変化することによりパターン化が可能に
なるのである。従来のプラズマ重合の場合のように、感
光基が分解するようなことはない。
【0012】また、感光性の蒸着重合膜の下層に酸素プ
ラズマによる乾式エッチングされ難い薄膜を形成し、さ
らに、この下層に酸素プラズマでエッチングされ易く、
かつ、物理スパッタされ難い薄膜を形成した構成をもつ
場合、感光層に焼き付けられたパターンを、順次、下層
に転写することで、難加工性の材料から成る被加工薄膜
を高精度で加工することができる。ここで、物理スパッ
タとはイオンミリングや反応性イオンミリングや反応性
イオンエッチングを言う。
【0013】
【実施例】以下、本発明の代表的な実施例を図1,図2
を用いて説明する。図1は本発明による薄膜磁気ヘッド
の製造方法の一実施例を部分断面図で示した工程図であ
るり、図2は本発明によって形成された上部コアを中心
とした薄膜磁気ヘッド素子の平面図を示す。
【0014】図1(a)に示すように本実施例の薄膜磁
気ヘッドの製造方法においても、上部コアを形成するた
めの第2の磁性膜を基板全面に渡って形成する工程まで
は、従来の薄膜磁気ヘッドの製造工程と同様である。
【0015】すなわち、非磁性基板1上に第1の磁性膜
をスパッタし、フォトエッチング技術を用いてパターン
化し下部コア層2とする。次に、非磁性絶縁膜をスパッ
タ法により形成し、フォトエッチング技術を用いてパタ
ーン化しギャップ層3とする。続いて、有機絶縁樹脂を
塗布、加熱硬化し、フォトエッチング技術によりパター
ン化して第1の絶縁層4とする。さらに、導体膜をスパ
ッタし、フォトエッチング技術を用いて螺旋上にパター
ン化して、コイル5とする。このコイル5上に再度、有
機絶縁樹脂を前記と同様にして形成、パターン化して第
2の絶縁層6とする。
【0016】次いで、第2の磁性膜を、基板全面にスパ
ッタして、一様な厚さの上部コア形成層7とする。この
様にして形成した上部コア形成層7を上部コアとしてパ
ターン化するために、以下に示す(a)〜(d)のパタ
ーン形成工程にしたがって順次行った。
【0017】(a)工程:上部コア形成層7が形成され
た基板上にSi膜8をスパッタ法により形成する。この
Si膜8は、スパッタ法などの物理的気相堆積法の他に
もモノシランなどを原料とするプラズマCVDなどの化
学的気相堆積法によっても形成することができる。この
Si膜8は接着層として用いるため、膜厚は薄くて良
い。通常、0.01〜0.5μmの厚さが好適に用いら
れる。
【0018】(b)工程:Si膜8上に第1のエッチン
グマスクとして炭素膜9をグラファイトをターゲットと
して用いたスパッタ法で形成する。この炭素膜9も、ス
パッタ法などの物理的気相堆積法の他にもメタンなどを
原料とするプラズマCVDなどの化学的気相堆積法によ
っても形成することができる。炭素膜9は上部コア形成
層7のエッチングマスクとなるため,その膜厚はエッチ
ングの選択比で決まる。例えば、上部コア形成層7がパ
ーマロイでエッチングをイオンミリングで行う場合は、
炭素膜9の製法によっても異なるが、上部コア形成層7
の0.2〜2倍の厚さの炭素膜9が用いられる。
【0019】(c)工程:この炭素膜9上に第2のエッ
チングマスクとしてSi膜10をスパッタ法により形成
する。このSi膜10は、スパッタ法などの物理的気相
堆積法の他にもモノシランなどを原料とするプラズマC
VDなどの化学的気相堆積法によっても形成することが
できる。このSi膜10は炭素膜9のエッチングマスク
となるため、その膜厚はエッチングの選択比で決まる。
酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングでパターン化
を行う場合は、炭素膜9の0.02〜0.5倍の厚さの
Si膜10が用いられる。
【0020】(d)工程:この工程でSi膜10上に蒸
着重合膜によるフォトレジストパターン11を形成す
る。本発明に用いる蒸着重合膜は化学式1に示されるジ
アミンと酸二無水物から形成されるポリイミドあるいは
ポリアミド酸である。ジアミンとしては主鎖にSi−S
i結合を有する芳香族ジアミンであれば限定はない。ビ
ス(4−アミノフェニル)テトラメチルジシラン、ビス
(4−アミノフェニル)ジメチルジフェニルジシランな
どが挙げられる。酸二無水物としては、特に限定はない
が、ピロリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、エチレングリコールビストリメリテート酸二無水物
などが挙げられる。蒸着重合は、通常、真空層内で等モ
ル量の両モノマーを別々の容器に設置し、加熱して蒸発
させる。このとき、両モノマーの蒸発速度が等しくなる
ように温度制御する。このようにして、基板上に得られ
た薄膜はポリアミド酸である。ポリアミド酸のままでレ
ジストとして用いても良いが、さらに、これを加熱処理
してポリイミドに化学変化させてレジストとすることも
できる。
【0021】次いで、露光、現象によって蒸着重合膜に
所望のパターンを形成する。露光は通常遠紫外線を用
い、蒸着重合膜の形成条件によって露光エネルギーの適
正値を選ぶ。通常、最大、1000mJ/cm2(25
4nm)である。現像はポリアミド酸の良溶媒であるジ
メチルホルミアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン等を単独で用いるか、ポリアミド酸の貧溶
媒である水、メタノール、エタノール等との混合溶媒を
用いる。あるいは、アルカリ水溶液を用いることもでき
る。このようにして得られた薄膜磁気ヘッドの状態を図
1(a),(b)に示す。図1(a)は縦断側面図、図
1(b)は前部ギャップ側から見た正面図である。
【0022】(e)工程:フォトレジストパターン11
をマスクにしてSi10をエッチングする。このときの
エッチングは乾式エッチングなかでも異方性に優れたフ
ッ素系ガスを用いた反応性イオンエッチングやArガス
を用いたイオンミリングが通常用いられる。
【0023】(f)工程:上記フォトレジストパターン
11を除去する。除去は通常芳香族炭化水素系の化合物
を主成分とする溶剤や非プロトン系極性溶剤を加熱して
用いる。この状態を図1(c),(d)に示す。図1
(c)は縦断側面図、同図(d)は前部ギャップ側から
見た正面図である。
【0024】(g)工程:前記第2のエッチングマスク
であるSi膜10をマスクにして前記第1のエッチング
マスクである炭素膜9をエッチングする。炭素膜9のエ
ッチングは酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングに
より行う。このように、(e)工程および(g)工程で
異方性の優れた反応性イオンエッチングを用いること
で、レジストパターンが精度良く下層材料(Si10お
よび炭素膜9)に転写することができる。この状態を図
1(e),(f)に示す。図1(e)は縦断側面図、同
図(f)は前部ギャップ側から見た正面図である。
【0025】(h)工程:前記第1のエッチングマスク
である炭素膜9および前記第2のエッチングマスクであ
るSi膜10をマスクにしてSi膜8を選択的にエッチ
ングする。このときのエッチングは乾式エッチングなか
でも異方性に優れたフッ素系ガスを用いた反応性イオン
エッチングやArガスを用いたイオンミリングが通常用
いられる。
【0026】(i)工程:前記第1のエッチングマスク
である炭素膜9をマスクにして上部コア形成層7をパタ
ーン化する。この場合のエッチングはArガスを用いた
イオンミリングで行われる。この状態を図1(g),
(h)に示す。図1(g)は縦断側面図、同図(h)は
前部ギャップ側から見た正面図である。
【0027】なお、本工程の終了した後に、残存する炭
素膜4はそのまま残して次の工程に移ることもできる
し、また、酸素プラズマによりエッチングして除去する
こともできる(図示せず)。
【0028】次に具体的な実施例を挙げて詳述する。
【0029】直径3インチの非磁性基板1にパーマロイ
を1.5μmの厚さにスパッタし、フォトエッチング技
術によってパターン化して下部コア層2とする。次に、
アルミナをスパッタ法により0.5μmの厚さに形成
し、フォトエッチング技術によってパターン化してギャ
ップ層3とする。続いて、ポリイミド系樹脂(日立化成
製商品名PIQ)を回転塗布し、次いで、加熱硬化し、
フォトエッチング技術を用いてパターン化して厚さ2μ
mの絶縁膜4とする。さらに、Cuを1.5μmの厚さ
にスパッタし、フォトエッチング技術を用いてらせん上
にパターン化してコイル5とする。コイル5上にポリイ
ミド系樹脂(日立化成製商品名PIQ)を上記したのと
同様にして形成し、厚さ2.5μm第2の絶縁層6とす
る。続いて、パーマロイを1.5μmの厚さにスパッタ
して、一様な上部磁性体層7を形成する。この上に順
次、Si膜8、炭素膜9、Si膜10をそれぞれ、0.
1μm,1.5μm,0.5μmの厚さにスパッタ法で
成膜した。
【0030】このようにして形成した基板上にフォトレ
ジスト層11を以下のようにして形成した。すなわち、
ピロメリット酸二無水物とビス(4−アミノフェニル)
テトラメチルジシランを等モル量別々に真空装置内に設
置し、1×10~4Pa以上の真空度に排気後、ピロメリ
ット酸二無水物を150℃に、ビス(4−アミノフェニ
ル)テトラメチルジシランを80℃に加熱して、100
分間蒸発させ、40℃に加熱した基板上に推積させた。
この堆積物を200℃に加熱処理して1.5μmの厚さ
のポリイミド膜を得た。このようにして形成した薄膜に
上部コア層のパターンを有するフォトマスクを用いてキ
セノン水銀ランプを用いて露光した。露光量は254n
mで測定して500mJ/cm2であった。
【0031】露光後、N−メチル−2−ピロリドンとエ
チルアルコールの1:2(容量比)の溶液で現像したと
ころポジ型のレジストパターンが形成され、パターンの
ないところにはSi膜10が露出した。
【0032】次に、露出したSi膜10をO2ガスを5
%含んだCF4ガスで反応性イオンエッチングした。ガ
ス流量を20ml/min、圧力を10Paとして、高
周波電力100Wを4分間印加した。この工程でレジス
トのパターンはSi膜に転写された。次いで、Si膜の
エッチングと全く同様にして、炭素膜9の反応性イオン
エッチングを行った。エッチング条件は以下の通りであ
る。酸素ガス流量を10ml/min、圧力を1.3P
aとして、高周波電力100Wを40分間印加した。こ
れにより、Si膜10のパターンが炭素膜9に転写さ
れ、パターンのない部分にSi膜8が露出した。
【0033】次に、Si膜8とその下の上部磁性体層で
あるパーマロイ7のパターン化をイオンミリングで以下
の通りに行った。基板を基板ホルダに設置し、加速電圧
が700V、減速電圧が200V、アーク電圧が80
V、Ar流量が毎分15ml、イオン入射角が30°の
条件で25分間イオンミリングを行い、露出したSi膜
8とその下の上部磁性体層であるパーマロイ7を除去し
た。
【0034】以上のようにして形成した上部コア層7の
先端部のトラック幅13の寸法ばらつきは10.5±
0.52μmであり(基板内上部コアパターン400個
の寸法ばらつき)優れた加工精度を有していた。また、
パターン側面に再付着は全く認められなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、段差部をもつ基板にほ
ぼ均一な厚さでレジストを形成することができ、現像後
の寸法精度を向上することができる。また、レジストの
厚さを段差の凹部でも薄くできるので、イオンミリング
の際の再付着を防ぐことができ、加工パターン精度の向
上および断面形状改善の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる薄膜磁気ヘッドの製造
工程図である。
【図2】本発明により形成された薄膜磁気ヘッド素子の
部分平面図である。
【図3】従来の薄膜磁気ヘッドの製造工程の一例を示し
た図である。
【図4】従来の薄膜磁気ヘッドのコイルと上部コアとを
示した平面図である。
【符号の説明】
1…非磁性基板、 2…下部コア層、 3…ギャップ形成用非磁性絶縁層、 4…絶縁層、 5…コイル、 6…絶縁層、 7…上部磁性体層、 8…Si膜、 9…炭素膜、 10…Si膜、 11…フォトレジスト、 12…上部コア、 13…トラック幅、 14…薄膜磁気ヘッド素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 治信 神奈川県小田原市国府津2880番地株式会社 日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の非磁性基板上に第1の磁性膜を形成
    し、所定の形状にパターン化して下部コアを形成する工
    程と、その上にギャップ形成用の非磁性絶縁膜を形成す
    る工程と、前記基板のコイル形成領域に第一の絶縁膜を
    被覆して導体膜を形成して、コイルパターンを形成する
    工程と、このコイルパターンを第2の絶縁膜で被覆した
    後、その上部を含み少なくとも前記下部コア上部に第2
    の磁性膜を形成する工程と、この磁性膜上の少なくとも
    前部ギャップ形成領域上に炭素マスクパターンを形成
    し、この炭素マスクパターンを用いて前記第2の磁性膜
    を選択的にエッチングして、少なくともトラック幅が規
    制された上部コアを形成する工程とを有して成る薄膜磁
    気ヘッドの製造方法において、前記炭素マスクパターン
    を形成する工程を、化学式1に示されるジアミンと酸二
    無水物から形成されるポリイミドあるいはポリアミド酸
    を用いて、少なくとも以下の(a)〜(i)工程を有す
    る工程で構成して成る薄膜磁気ヘッドの製造方法。 (a)前記第2の磁性膜が形成された基板上に、Si膜
    を形成する工程、(b)前記Si膜上に酸素プラズマに
    よって除去可能な第1のエッチングマスクを形成する工
    程、(c)前記酸素プラズマによって除去可能な第1の
    エッチングマスク上に酸素プラズマによって除去されに
    くい第2のエッチングマスクを形成する工程、(d)化
    学式1に示されるジアミンと酸二無水物の蒸着重合によ
    り薄膜を形成し、上部コアパターンの形成されたフォト
    マスクを通して露光、現像することによりフォトレジス
    トパターンを形成する工程、 【化1】 (e)前記フォトレジストパターンをマスクにして前記
    第2のエッチングマスクを選択的にエッチングして前記
    第2のエッチングマスクのパターンを形成する工程、
    (f)前記フォトレジストパターンを除去する工程、
    (g)前記第2のエッチングマスクのパターンを用いて
    前記第1のエッチングマスクを選択的にエッチングして
    前記第1のエッチングマスクのパターンを形成する工
    程、(h)前記第1のエッチングマスクのパターンを用
    いて前記Si膜を選択的にエッチングする工程、(i)
    前記第1のエッチングマスクのパターンを用いて前記第
    2の磁性膜を選択的にエッチングすることにより、少な
    くともトラック幅が所定寸法に規定された上部コアパタ
    ーンを形成する工程。
  2. 【請求項2】前記第1のエッチングマスクが炭素膜であ
    ることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記第2のエッチングマスクがSi膜であ
    ることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製
    造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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