JPH0723494A - 指向性マイクロホンシステム - Google Patents

指向性マイクロホンシステム

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JPH0723494A
JPH0723494A JP18878093A JP18878093A JPH0723494A JP H0723494 A JPH0723494 A JP H0723494A JP 18878093 A JP18878093 A JP 18878093A JP 18878093 A JP18878093 A JP 18878093A JP H0723494 A JPH0723494 A JP H0723494A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成の下で、収音する目的の音の信号
対雑音比(SNR)を高め、かつ、騒音音源の方向など
に応じて指向性パターンを容易に変えることの可能な指
向性マイクロホンシステムを提供する。 【構成】 角度入力部30には、受音素子M0乃至MN-1
が配置されている直線方向と音の入射方向とのなす角度
をθとするとき、この角度θのうち感度を“0”にする
(N−1)個の角度θ1乃至θN-1に対応した値Θ1乃至
ΘN-1を入力させる。遅延制御部40は、入力された
(N−1)個の値Θn(n=1〜N−1)に基づいて、
N-1個の遅延量を算出し、遅延部50の2N-1個の遅延
回路にこれらを設定する。N個の受音素子M0乃至MN-1
からの信号は、A/D変換部20でデジタル変換され、
遅延部50の2N-1個の遅延回路で所定の遅延処理がな
され、総和部50で総和がとられて出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声や音楽の入力など
に利用される指向性マイクロホンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】騒音環境下における音声入力などのよう
に、目的とする音以外に周囲に騒音が存在する場合に、
目的の音と周囲騒音との信号対雑音比(SNR)の高い
収音を行なうため、近年、指向性マイクロホンシステム
が使用されている。
【0003】従来、このような指向性マイクロホンシス
テムとして、例えば特開平4−278797号に開示さ
れている指向性マイクロホンシステムが知られている。
この指向性マイクロホンシステムは、3個の無指向性マ
イクロホン素子を一直線上に等間隔に配置し、各マイク
ロホン素子からの出力に対し、所定の時間遅延処理,演
算処理を施して強い指向性を得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の指向性
マイクロホンシステムでは、遅延回路と減算回路のみの
簡単な構成で、強い指向性を得ることができるが、指向
性パターンが、マイクロホン素子の配置とサンプリング
周波数とによって一意的に決まってしまい、騒音音源の
方向などに応じて指向性パターンを変えることができな
いという問題があった。
【0005】本発明は、簡単な構成の下で、収音する目
的の音の信号対雑音比(SNR)を高め、かつ、騒音音
源の方向などに応じて指向性パターンを容易に変えるこ
との可能な指向性マイクロホンシステムを提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、請求項1記載の発明は、一直線上に等間
隔で配置されたN個の無指向性受音素子と、該N個の受
音素子で得られた信号をA/D変換するA/D変換手段
と、A/D変換された信号を所定時間遅延する2N-1
の遅延手段と、該遅延手段から得られる信号の総和を求
める総和手段とを有していることを特徴としている。こ
れにより、簡単な構成の下で、(N−1)個の方向から
の雑音を抑圧し、かつ、収音する目的の音の信号対雑音
比(SNR)を高めることができる。
【0007】また、請求項2乃至請求項4記載の発明
は、請求項1記載の発明において、N−1個の角度を示
す値を入力する入力手段と、入力手段からN−1個の角
度を示す値が入力されたとき、これらの値に基づいて、
上記遅延手段の遅延量を制御する遅延制御手段とがさら
に設けられていることを特徴としており、入力手段から
N−1個の角度を示す値を変えることによって、騒音音
源の方向などに応じて指向性パタ−ンを変えることが可
能であり、雑音の方向が変わった場合にも、これに容易
に対処することができる。
【0008】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の発明において、振幅特性を補正するイコライザがさ
らに設けられていることを特徴としている。このイコラ
イザにより、低周波数帯域での振幅特性の減衰を補正す
ることができる。
【0009】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の指向性マイクロホンシステムを複数組、異なる連続
した周波数帯域に対して用いて、それぞれの出力信号を
合成するようになっていることを特徴としている。これ
により、広い周波数帯域において、強い指向性をもたせ
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る指向性マイクロホンシステム
の一実施例の構成図である。図1を参照すると、指向性
マイクロホンシステムは、一直線上に等間隔で配置され
たN個の受音素子(具体的には無指向性マイクロホン素
子)M0乃至MN-1を有する受音部10と、受音部10の
各受音素子M0乃至MN-1で受音したN個の信号x0乃至
N-1をデジタル信号に変換するA/D変換部20と、
A/D変換部20でデジタル変換されたN個の各信号に
対して所定の遅延処理を施こす遅延部50と、遅延部5
0によって所定時間遅延させたN個の各信号に対して所
定の総和処理を施こす総和部60とを備えている。
【0011】また、図1の指向性マイクロホンシステム
には、さらに、(N−1)個の角度を示す値を入力する
ための角度入力部30と、角度入力部30から入力され
た(N−1)個の角度を示す値に基づいて遅延部50の
遅延処理に関する制御を行なう遅延制御部40とが設け
られている。
【0012】この指向性マイクロホンシステムでは、N
個の受音素子を用いて(N−1)個の方角から致来する
音の感度を無くす(“0”にする)ことを意図してお
り、このため、角度入力部30には、受音素子M0乃至
N-1が配置されている直線方向と音源からの音の入射
方向とのなす角度をθとするとき、この角度θのうち感
度を“0”にする(N−1)個の角度θ1乃至θN-1に対
応した値Θ1乃至ΘN-1を、(N−1)個の角度を示す値
として入力させるようにしている。
【0013】また、上記遅延制御部40は、角度入力部
30から入力された(N−1)個の角度θn(n=1〜
N−1)を示す値Θn(n=1〜N−1)に基づいて、
N-1個の遅延量(遅延量が“0”の場合の個数をも含
む)を算出するようになっている。また、上記遅延部5
0は、遅延制御部40において算出された2N-1個の遅
延量がそれぞれ設定される2N-1個の遅延回路(図1に
は図示せず)を有し、A/D変換部20でデジタル変換
されたN個の各信号に対して、2N-1個の遅延回路に設
定された2N-1個の遅延量を用いて、所定の遅延処理を
行なうようになっている。
【0014】なお、ここで、Θn(n=1〜N−1)と
しては、後述のように、角度θn(n=1〜N−1)に
対し、次式によって表わされる値(整数値)を用いるこ
とができる。
【0015】
【数1】Θn=〔(τ/T)cosθn
【0016】上式において、τは音響遅延時間であり、
Tは例えばA/D変換部20におけるA/D変換のサン
プリング周期であり、〔・〕は、・を整数にする関数を
意味している。
【0017】次に、本発明の指向性マイクロホンシステ
ムの原理について説明する。図2は受音部10のN個の
受音素子(無指向性マイクロホン素子)M0乃至MN-1
音源との関係を示す図である。図2において、N個の受
音素子M0乃至MN-1は、一直線上に等間隔d(=τc、
τは音響遅延時間、cは音速)で配置されている。い
ま、音源からの音が角周波数ωの平面波であると仮定す
る。各受音素子Mn(n=1〜N−1)で受音された結
果得られる入力信号xn(n=0〜N−1)は、時間
t、角度θに対して次式で表わされる。
【0018】
【数2】 xn(t,θ)=x0(t,θ)・exp(−jnωτ・cosθ)
【0019】ここで、システムの出力信号をy(t,
θ)とし、システムの伝達関数Η(ω,θ)=y(t,
θ)/x0(t,θ)として、次式のΗ(ω,θ)を考え
る。
【0020】
【数3】
【0021】数3の伝達関数Η(ω,θ)は、θ=θn
ときに“0”となり、従って、システムとして、数3の
伝達関数Η(ω,θ)を実現するものを構築すれば、出力
信号yは、角度θn(n=1〜N−1)のときに“0”
となり、N−1個の角度θn(n=1〜N−1)方向か
らの音をキャンセルし、角度θn(n=1〜N−1)方
向からの音に対する感度を無くすことができる。
【0022】そこで、数2において、cosθnを数1によ
って表わされるΘnで近似すると、数3は次式のように
変形できる。
【0023】
【数4】
【0024】数4から、Η(ω,θ)は、exp(−jωτco
sθ)の多項式として展開することができて、次式のよう
に表わすことができる。
【0025】
【数5】
【0026】ここで、fn(exp(jωT))は、次式で表わ
される。
【0027】
【数6】
【0028】従って、システムの出力信号y(t,θ)
は、次式のように表わすことができる。
【0029】
【数7】
【0030】数7の物理的意味は、各入力信号xn(t,
θ)のそれぞれに対してfn(exp(jωT))の遅延演算を
施し、各遅延演算結果fn(exp(jωT))xn(t,θ)の
総和をとって、出力信号y(t,θ)とするものである。
この際、有効な遅延演算fn(exp(ωT))・xn(t,θ)
がなされるためには、数6において、Sが正であっては
ならない。すなわち、Sが正である場合には、遅延量を
得ることができない。そこで、Sを非正値のものとする
ため、Sの取りうる最大値Θmaxを用いて、上記各fn(e
xp(jωT))をさらにTΘmaxだけ遅延させる方向に一律
に変更し、システムの出力信号として、y(t,θ)をT
Θmaxだけ時間遅延させた次式で表わされる信号y(t−
TΘmax,θ)が出力されるようにする。
【0031】
【数8】
【0032】このように、θ=θnのときに“0”にな
るような数3の伝達関数(Η(ω,θ))は、数7によっ
て、近似的に表現され、数7によって表現される出力信
号y(t,θ)は(N−1)個の角度θn方向からの音に
対して“0”となり、また、y(t,θ)を単にTΘmax
遅延させたy(t−TΘmax,θ)も(N−1)個の角度
θn方向からの音に対して“0”となる。従って、数8
の演算処理を行なうことの可能なシステムであれば、
(N−1)個の角度方向からの音の感度を無くすことが
できる。
【0033】図1に示す指向性マイクロホンシステム
は、数8の演算処理を容易に行なうことの可能な構成と
なっている。すなわち、利用者が感度を無くしたい角度
に対応するN−1個の整数値Θ1乃至ΘN-1を角度入力部
30から入力すると、遅延制御部40ではこれらのΘ1
乃至ΘN-1の任意の組み合わせについての和(2N-1個の
和)をとって、2N-1個の遅延量を、0,Θ1,Θ2
Θ3,Θ1+Θ2,Θ2+Θ3,Θ1+Θ3,…,Θ1+Θ2
Θ3+…+ΘN-1として求め、さらに、これらのうち最大
のものをΘmaxとして割り出す。そして、遅延制御部4
0は、2N-1個の各遅延量とΘmaxとの差をそれぞれとっ
て、これらを正規の遅延量として、遅延部50の2N-1
個の遅延回路に(図1には図示せず)設定する。この状
態で、A/D変換部20からN個の入力信号xn(t,
θ)(n=0〜N−1)が遅延部50に加わると、遅延
部50は、各入力信号xn(t,θ)に対し、2N-1個の遅
延回路と所定個数の加算回路とを用いて、fn'(exp(j
ωT))・xn(t,θ)の遅延演算処理を施こす。遅延部
50において、N個の入力信号xn(t,θ)に対するN
個の遅延演算結果fn'exp(jωT))・xn(t,θ)が得
られると、これらは総和部60に送られる。総和部60
では、これらの総和(和のみならず差をも含む)を求め
て、これをy(t−TΘmax,θ)として出力することが
できる。
【0034】このように、本実施例では、遅延制御部4
0に、2N-1個の加算回路と減算回路とを設け、また、
遅延部50に、2N-1個の遅延回路と所定個数の加算回
路とを設け、また、総和部60に加減算回路(なお、
(−1)nの符号演算を考慮すると、減算回路をも含
む)を設けるだけの簡単な構成で、数8の演算処理を容
易に実現することができる。
【0035】図3には、4個(N=4)の受音素子M0
乃至M3が設けられ、3方向の角度θ1,θ2,θ3からの
音に対する感度をなくす場合の指向性マイクロホンシス
テムの具体例が示されている。また、図4には、図3の
指向性マイクロホンシステムにおける遅延部50および
総和部60の構成例が示されている。なお、図4の構成
例では、遅延部50は8個の遅延回路101〜108と
4個の加算回路109〜112とによって構成され、ま
た、総和部60は、マイクロホン素子の順番に応じた符
号に従って加減算する3個の加減算回路113〜115
によって構成されている。
【0036】図3のシステムでは、3方向の角度θ1
θ2,θ3の音に対する感度をなくすために、これらの角
度に対応した整数値Θ1,Θ2,Θ3を利用者が角度入力
部30からデジタル入力すると、これらの整数値Θ1
Θ2,Θ3は、遅延制御部40に加わり、遅延制御部40
では、Θ1,Θ2,Θ3の任意の組み合わせに対する和;
0,Θ1,Θ2,Θ3,Θ1+Θ2,Θ2+Θ3,Θ1+Θ3
Θ1+Θ2+Θ3を遅延量(この場合、2N-1=8個の遅延
量)として求める。
【0037】また、遅延制御部40は、上記8個の遅延
量のうち、最大のものをΘmaxとして割り出し、上記8
個の遅延量の各々からΘmaxを減算して、−Θmax,Θ1
−Θmax,Θ2−Θmax,Θ3−Θmax,Θ1+Θ2−Θmax
Θ1+Θ3−Θmax,Θ2+Θ3−Θmax,Θ1+Θ2+Θ3
Θmaxを正規の遅延量(8個の正規の遅延量)として求
め、これらを図4に示す遅延部50の2N-1個(=8
個)の遅延回路101,102,103,104,10
5,106,107,108にそれぞれ設定する。
【0038】受音素子部10の4個の受音素子M0乃至
3からの入力信号x0〜x3がA/D変換部20により
A/D変換されて、遅延部50に加わると、遅延部50
では、A/D変換部20から送られた4個の信号x0
3に対して、8個の遅延回路101〜108に設定さ
れた8個の遅延量に基づき、fn'(Z)・xn(n=0〜
3)の遅延演算処理を施こす。なお、ここでは簡単のた
めjωTをZとおいた。数8において、Nが4の場合、
n'(Z)・xn(n=0〜3)は、次式のように表わす
ことができる。
【0039】
【数9】
【0040】実際に、いま例えば、一直線上に等間隔に
配置されている4個の受音素子M0乃至M3の間隔d(=
τc)が85mm(音速cを340m/秒,τ=1/4m
秒)であり、また、A/D変換部20におけるサンプリ
ング周波数が13.33KHZ(T=3/40m秒)で
あるとし、また、感度を無くしたい3つの角度θ1
θ2,θ3の余弦cosθ1,cosθ2,cosθ3がそれぞれ、
“−1.3”“0.6”,“−0.9”であるとする
と、数1によりΘ1,Θ2,Θ3はそれぞれ“−1”,
“2”,“−3”であり、これらの値が角度入力部30
から利用者により入力される。遅延制御部40では、Θ
1,Θ2,Θ3の入力値“−1”,“2”,“−3”に基
づき、8個の遅延量0,Θ1,Θ2,Θ3,Θ1+Θ2,Θ1
+Θ3,Θ2+Θ3,Θ1+Θ2+Θ3をそれぞれ“0”,
“−1”,“2”,“−3”,“1”,“−4”,“−
1”,“−2”のように求め、これらのうち最大のも
の,すなわちΘmaxを“2”として割り出す。次いで、
遅延制御部40は、遅延量;0,Θ1−Θmax,Θ2−Θ
max,Θ3−Θmax,Θ1+Θ2−Θmax,Θ1+Θ3
Θmax,Θ2+Θ3−Θmax,Θ1+Θ2+Θ3−Θmaxをそれ
ぞれ、“−2”,“−3”,“0”,“−5”,“−
1”,“−6”,“−3”,“−4”として算出し、こ
れらを遅延部50の遅延回路101,102,103,
104,105,106,107,108に設定する。
なお、この場合、数9のfn'(Z)・xnは、次式のよう
に表わされる。
【0041】
【数10】 f0'(Z)x0=+Z-2・x01'(Z)x1=−(Z-3+Z0+Z-5)・x12'(Z)x2=+(Z-1+Z-6+Z-3)・x23'(Z)x3=−Z-4・x3
【0042】遅延部50では、8個の遅延回路101〜
108に設定された上記8個の遅延量に基づいて入力信
号x0〜x3を遅延させる。すなわち、遅延回路101で
は、入力信号x0にZ-2の遅延を施こす。また、遅延回
路102,103,104では、入力信号x1にそれぞ
れZ-3,Z0,Z-5の遅延を施こす。また、遅延回路1
05,106,107では、入力信号x2にそれぞれZ
-1,Z-3,Z-6の遅延を施こす。また、遅延回路108
では、入力信号x3にZ-4の遅延を施こす。遅延回路1
02,103,104からの出力結果は、遅延部50の
加算回路109,110により加算され、f1'(Z)x1
=(Z-3+Z0+Z-5)x1として得られ、また、遅延回
路105,106,107からの出力結果は加算回路1
11,112により加算され、f2'(Z)x2=(Z-1
-3+Z-6)x2として得られる。一方、遅延回路10
1からの出力結果はf0'(Z)x0=Z-20として得ら
れ、また、遅延回路108からの出力結果は、f3'(Z)
3=Z-43として得られる。なお、数10から明らか
なように、f1'(Z)x1,f3'(Z)x3に関しては負(−)
符号を必要とする。
【0043】総和部60には、遅延部50の遅延回路1
01からの出力結果f0'(Z)x0=Z-20と、加算回路
109,110からの出力結果f1'(Z)x1=(Z-3
0+Z-5)x1と、加算回路111,112からの出力
結果f2'(Z)x2=(Z-1+Z-3+Z-6)x2と、遅延回
路108からの出力結果f3'(Z)x3=Z-43との4個
の遅延結果が加わり、加減算回路113〜115では、
これらの総和をとるが、この際、出力結果、すなわち
(Z-3+Z0+Z-5)x1とZ-43とについては負符号
を付す(すなわち減算する)。これにより、総和部60
から出力信号y(t−2)を出力することができる。
【0044】図5,図6には、出力信号y(t−2)の指
向特性(指向性パターン),振幅特性がそれぞれ示され
ている。なお、図5は、ωτ=π/2であり、サンプリ
ング周波数が3.33KHZの場合の指向特性を示して
おり、また、図6は、角度θが“0”の場合の振幅特性
を示す図である。図5からわかるように、出力y(t−
2)は、cosθ1=−0.3,cosθ2=0.6,cosθ3
−0.9である3つの角度θ1,θ2,θ3の方向からの
音波(平面波)に対して感度の無いものとなっている。
換言すれば、Θ1,Θ2,Θ3を適宜変更することによっ
て、騒音音源の方向に応じて指向性パターンを変えるこ
とができる。また、出力y(t−2)は、ある方向,すな
わち、この例では前方方向(θ=0)に対して感度の良
い狭指向性をもつことがわかる。このことから、本実施
例の指向性マイクロホンシステムでは、簡単な構成の下
で、騒音音源の方向などに応じて指向性パターンを容易
に変更することが可能であり、かつ、収音する目的の音
の信号対雑音比(SNR)を高めることができる。
【0045】なお、図6に示す角度θ=0の場合の振幅
特性からわかるように、低域周波数では、感度が減衰す
る。低域周波数における感度の減衰を防止(補正)する
ため、図7に示すように、図1(図3)のシステムに、
振幅特性を補正するためのイコライザ70をさらに加え
ることもできる。この場合、イコライザ70には、カッ
トオフ周波数330Hz,−18dB/octの傾斜を
もつロ−パスフィルタを用いることができる。
【0046】また、図7のマイクロホンシステムを複数
組、それぞれ異なる連続した周波数帯域に対して用い、
全体として広い周波数帯域にわたって強い指向特性をも
たせるよう構成することもできる。図8には図7のマイ
クロホンシステムを2組用い、低域周波数と高域周波数
帯域との2つの周波数帯域をカバ−させる指向性マイク
ロホンシステムの具体例が示されている。すなわち、図
8の指向性マイクロホンシステムは、6つの受音素子M
0乃至M5を備えた受音部210と、A/D変換部220
と、角度入力部230と、第1,第2の遅延制御部24
0a,240bと、第1,第2の遅延部250a,25
0bと、第1,第2の総和部260a,260bと、第
1,第2のイコライザ270a,270bと、合成部2
80とが設けられている。
【0047】ここで、低域用として、第1の素子間隔d
1で配置された受音部210の4つの受音素子M0
1,M2,M3と、第1の遅延制御部240aと、第1
の遅延部250aと、第1の総和部260aと、第1の
イコライザ270aとが用いられ、また、高域用とし
て、第2の素子間隔d2で配置された受音部210の4
つの受音素子M0,M4,M5,M2と、第2の遅延制御部
240bと、第2の遅延部250bと、第2の総和部2
60bと、第2のイコライザ270bとが用いられてい
る。
【0048】このような構成では、受音部210の6つ
の受音素子M0,M1,M2,M3,M4,M5からの各出力
がA/D変換部220に加わると、A/D変換部220
では、4つの受音素子M0,M1,M2,M3からの出力を
低域用のサンプリング周波数(1/T1)でA/D変換
して第1の遅延部250aに与え、また、受音部210
の4つの受音素子M0,M4,M5,M2からの出力を高域
用のサンプリング周波数(1/T2)でA/D変換して
第2の遅延部250bに与える。第1の遅延部250a
では、第1の遅延制御部240aにより設定された所定
の遅延量でA/D変換部220からの出力に所定の遅延
処理を施こし、第1のイコライザ270aで感度補正を
して合成部280に与える。また、第2の遅延部250
bでは、第2の遅延制御部240bにより設定された所
定の遅延量でA/D変換部220から送られた出力に所
定の遅延処理を施こし、第2のイコライザ270bで感
度補正をして合成部280に与える。合成部280で
は、第1のイコライザ270aからの出力と、第2のイ
コライザ270bからの出力とを合成し、これをシステ
ム全体の出力として出力する。
【0049】いま、低域用の第1の素子間隔d1を85
mm,低域用のサンプリング周波数(1/T1)を1
3.33KHzとし、第1のイコライザ270aをカッ
トオフ周波数330Hz,−18dB/octの特性の
ロ−パスフィルタで構成し、また、高域用の第2の素子
間隔d2を28.3mm,高域用のサンプリング周波数
(1/T2)を40KHzとし、第2のイコライザ27
0bをカットオフ周波数1KHz,−18dB/oct
の特性のロ−パスフィルタで構成する場合、このシステ
ム全体で、330Hzから3KHzまでの広い周波数帯
域について強い指向特性をもたせることができる。
【0050】上述の実施例では、遅延部50および総和
部60を図4のような構成としたが、これらを図4の構
成例のかわりに、例えば図9に示すような構成のものに
することも可能である。すなわち、遅延部50を8個の
遅延回路101〜108だけで構成し、総和部60を各
遅延回路101〜108からの遅延結果をマイクロホン
素子の順番に応じた符号に従って加減算する7個の加減
算回路121〜128で構成することもできる。さら
に、遅延部50と総和部60とを別個のものとしてでな
く、これらを1つにまとめて構成することも可能であ
る。
【0051】また、上述の実施例では、数1においてθ
nの余弦(cos)をとってΘnとしたが、余弦(co
s)のかわりに、θnの正弦(sin)をとってΘnとす
ることもできる。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1記載の
発明によれば、一直線上に等間隔で配置されたN個の無
指向性受音素子と、該N個の受音素子で得られた信号を
A/D変換するA/D変換手段と、A/D変換された信
号を所定時間遅延する2N-1個の遅延手段と、該遅延手
段から得られる信号の総和を求める総和手段とにより、
簡単な構成の下で、(N−1)個の方向からの雑音を抑
圧し、かつ、収音する目的の音の信号対雑音比(SN
R)を高めることができる。
【0053】また、請求項2乃至請求項4記載の発明に
よれば、N−1個の角度を示す値を入力させることがで
き、N−1個の角度を示す値が入力されると、これらに
基づいて、上記遅延手段の遅延量を制御するようになっ
ているので、騒音音源の方向などに応じて指向性パタ−
ンを変えることが可能であり、雑音の方向が変わった場
合にも、これに容易に対処することができる。
【0054】また、請求項5記載の発明によれば、振幅
特性を補正するイコライザがさらに設けられているの
で、低周波数帯域での振幅特性の減衰を補正することが
できる。
【0055】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項5記載の指向性マイクロホンシステムを複数組、異な
る連続した周波数帯域に対して用いて、それぞれの出力
信号を合成するようになっているので、広い周波数帯域
において、強い指向性をもたせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る指向性マイクロホンシステムの一
実施例の構成図である。
【図2】受音部のN個の受音素子と音源との関係を示す
図である。
【図3】指向性マイクロホンシステムの具体例を示す図
である。
【図4】図3の指向性マイクロホンシステムの遅延部と
総和部の構成例を示す図である。
【図5】図3,図4の指向性マイクロホンシステムの出
力信号の指向特性を示す図である。
【図6】図3,図4の指向性マイクロホンシステムの出
力信号の振幅特性を示す図である。
【図7】図1の構成にさらにイコライザが設けられた指
向性マイクロホンシステムの構成図ある。
【図8】図7の指向性マイクロホンシステムを2組用い
た指向性マイクロホンシステムの構成例を示す図であ
る。
【図9】図3の指向性マイクロホンシステムの遅延部と
総和部の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 受音部 20 A/D変換部 30 角度入力部 40 遅延制御部 50 遅延部 60 総和部 101〜108 遅延回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、請求項1記載の発明は、一直線上に等間
隔で配置されたN個の無指向性受音素子と、該N個の受
音素子で得られた信号をA/D変換するA/D変換手段
と、A/D変換された信号を所定時間遅延する2N−1
個の遅延手段と、該遅延手段から得られる信号の総和を
求める総和手段とを有していることを特徴としている。
これにより、簡単な構成の下で、(N−1)個の方向か
らの雑音を抑圧し、収音する目的の音の信号対雑音比
(SNR)を高めることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【数1】Θ=(τ/T)cosθ
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】上式において、τは音響遅延時間であり、
Tは例えばA/D変換部20におけるA/D変換のサン
プリング周期であり、θは離散量として扱われてい
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】そこで、数2において、cosθを数1
Θで近似すると、数3は次式のように変形できる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【数4】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【数6】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】ここで、Sは、N−1個のΘ(Θ
Θ,…,ΘN−1)から任意のn個のΘ(Θm1,Θ
m2,…,Θmn)を選んで和をとったものである。ま
た、ΣΣ…Σは、N−1個のΘからn個のΘを選ぶ場合
の全ての組合せに対応している。従って、システムの出
力信号y(t,θ)は、次式のように表わすことができ
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【数8】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】このように、θ=θのときに“0”にな
るような数3の伝達関数(H(ω,θ))は、数7によ
て表現され、数7によって表現される出力信号y
(t,θ)は(N−1)個の角度θ方向からの音に対
して“0”となり、また、y(t,θ)を単にTΘ
max遅延させたy(t−TΘmax,θ)も(N−
1)個の角度θ方向からの音に対して“0”となる。
従って、数8の演算処理を行なうことの可能なシステム
であれば、(N−1)個の角度方向からの音の感度を無
くすことができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】図1に示す指向性マイクロホンシステム
は、数8の演算処理を容易に行なうことの可能な構成と
なっている。すなわち、利用者が感度を無くしたい角度
に対応するN−1個の整数値Θ乃至ΘN−1を角度入
力部30から入力すると、遅延制御部40ではこれらの
Θ乃至ΘN−1の任意の組み合わせについての和(2
N−1個の和)をとって、2N−1個の遅延量を、0,
Θ,Θ,Θ,Θ+Θ,Θ+Θ,Θ+Θ
,…,Θ+Θ+Θ+…+ΘN−1として求め、
さらに、これらをそれぞれ比較することにより、これら
のうち最大のものをΘmaxとして割り出す。そして、
遅延制御部40は、2N−1個の各遅延量とΘmax
の差をそれぞれとって、これらを正規の遅延量として、
遅延部50の2N−1個の遅延回路に(図1には図示せ
ず)設定する。この状態で、A/D変換部20からN個
の入力信号x(t,θ)(n=0〜N−1)が遅延部
50に加わると、遅延部50は、各入力信号x(t,
θ)に対し、2N−1個の遅延回路と所定個数の加算回
路とを用いて、f’(exp(jωT))・x
(t,θ)の遅延演算処理を施こす。遅延部50にお
いて、N個の入力信号x(t,θ)に対するN個の遅
延演算結果f’exp(jωT))・x(t,θ)
が得られると、これらは総和部60に送られる。総和部
60では、これらの総和(和のみならず差をも含む)を
求めて、これをy(t−TΘmax,θ)として出力す
ることができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】このように、本実施例では、遅延制御部4
0に、それぞれ所定個数の加算回路と減算回路とを設
け、また、遅延部50に、2N−1個の遅延回路と所定
個数の加算回路とを設け、また、総和部60に加減算回
路(なお、(−1)の符号演算を考慮すると、減算回
路をも含む)を設けるだけの簡単な構成で、数8の演算
処理を容易に実現することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】また、遅延制御部40は、上記8個の遅延
量のうち、最大のものをΘmaxとして割り出し、上記
8個の遅延量の各々からΘmaxを減算して、−Θ
max,Θ−Θmax,Θ−Θmax,Θ−Θ
max,Θ+Θ−Θmax,Θ+Θ
Θmax,Θ+Θ−Θmax,Θ+Θ+Θ
Θ maxを遅延量(8個の遅延量)として求め、これら
を図4に示す遅延部50の2N−1個(=8個)の遅延
回路101,102,103,104,105,10
6,107,108にそれぞれ設定する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】実際に、いま例えば、一直線上に等間隔に
配置されている4個の受音素子M乃至Mの間隔d
(=τc)が85mm(音速cを340m/秒,τ=1
/4m秒)であり、また、A/D変換部20におけるサ
ンプリング周波数が13.33kHz(T=3/40m
秒)であるとし、また、感度を無くしたい3つの角度θ
,θ,θの余弦cosθ,cosθ,cos
θがそれぞれ、“−0.3”,“0.6”,“−0.
9”であるとすると、数1によりΘ,Θ,Θはそ
れぞれ“−1”,“2”,“−3”であり、これらの値
が角度入力部30から利用者により入力される。遅延制
御部40では、Θ,Θ,Θの入力値“−1”,
“2”,“−3”に基づき、8個の遅延量0,Θ,Θ
,Θ,Θ+Θ,Θ+Θ,Θ+Θ,Θ
+Θ+Θをそれぞれ“0”,“−1”,“2”,
“−3”,“1”,“−4”,“−1”,“−2”のよ
うに求め、これらのうち最大のもの,すなわちΘmax
を“2”として割り出す。次いで、遅延制御部40は、
遅延量;0,Θ−Θmax,Θ−Θmax,Θ
Θmax,Θ+Θ−Θmax,Θ+Θ−Θ
max,Θ+Θ−Θmax,Θ+Θ+Θ−Θ
maxをそれぞれ、“−2”,“−3”,“0”,“−
5”,“−1”,“−6”,“−3”,“−4”として
算出し、これらを遅延部50の遅延回路101,10
2,103,104,105,106,107,108
に設定する。なお、この場合、数9のf’(Z)・x
は、次式のように表わされる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】図5,図6には、出力信号y(t−2)の
指向特性(指向性パターン),振幅特性がそれぞれ示さ
れている。なお、図5は、ωτ=π/2であり、サンプ
リング周波数が3.33kHzの場合の指向特性を示し
ており、また、図6は、角度θが“0”の場合の振幅特
性を示す図である。図5からわかるように、出力y(t
−2)は、cosθ=−0.3,cosθ=0.
6,cosθ=−0.9である3つの角度θ
θ,θの方向からの音波(平面波)に対して感度の
無いものとなっている。換言すれば、Θ,Θ,Θ
を適宜変更することによって、騒音音源の方向に応じて
指向性パターンを変えることができる。また、出力y
(t−2)は、ある方向,すなわち、この例では前方方
向(θ=0)に対して感度の良い狭指向性をもつことが
わかる。このことから、本実施例の指向性マイクロホン
システムでは、簡単な構成の下で、騒音音源の方向など
に応じて指向性パターンを容易に変更することが可能で
あり、かつ、収音する目的の音の信号対雑音比(SN
R)を高めることができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】いま、低域用の第1の素子間隔dを85
mm,低域用のサンプリング周波数(1/T)を1
3.33kHzとし、第1のイコライザ270aをカッ
トオフ周波数330Hz,−18dB/octの特性の
ローパスフィルタで構成し、また、高域用の第2の素子
間隔dを28.3mm,高域用のサンプリング周波数
(1/T)を40kHzとし、第2のイコライザ27
0bをカットオフ周波数1kHz,−18dB/oct
の特性のローパスフィルタで構成する場合、このシステ
ム全体で、330Hzから3kHzまでの広い周波数帯
域について強い指向特性をもたせることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一直線上に等間隔で配置されたN個の無
    指向性受音素子と、該N個の受音素子で得られた信号を
    A/D変換するA/D変換手段と、A/D変換された信
    号を所定時間遅延する2N-1個の遅延手段と、該遅延手
    段から得られる信号の総和を求める総和手段とを有して
    いることを特徴とする指向性マイクロホンシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の指向性マイクロホンシス
    テムにおいて、さらに、N−1個の角度を示す値を入力
    する入力手段と、入力手段からN−1個の角度を示す値
    が入力されたとき、入力されたN−1個の角度を示す値
    に基づいて、前記遅延手段の遅延量を制御する遅延制御
    手段とが設けられていることを特徴とする指向性マイク
    ロホンシステム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の指向性マイクロホンシス
    テムにおいて、前記遅延制御手段は、前記N−1個の角
    度を示す値の任意の組合せについて2N-1個の和をと
    り、2N-1個の和のうちの最大値を求め、該最大値を2
    N-1個の全ての和から減じたものを、正規の遅延量とし
    てそれぞれ2N-1個の遅延手段に設定することを特徴と
    する指向性マイクロホンシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の指向性マイクロホンシス
    テムにおいて、前記総和手段は、前記受音素子の順番に
    応じた符号に従って、前記2N-1個の遅延手段からの遅
    延結果の総和を求めることを特徴とする指向性マイクロ
    ホンシステム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の指向性マイクロホンシス
    テムにおいて、さらに、振幅特性を補正するイコライザ
    が設けられていることを特徴とす指向性マイクロホンシ
    ステム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の指向性マイクロホンシス
    テムを複数組、異なる連続した周波数帯域に対して用い
    て、それぞれの出力信号を合成するようになっているこ
    とを特徴とする指向性マイクロホンシステム。
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