JPH07233852A - 電子制御式液体封入マウント - Google Patents

電子制御式液体封入マウント

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JPH07233852A
JPH07233852A JP5073594A JP5073594A JPH07233852A JP H07233852 A JPH07233852 A JP H07233852A JP 5073594 A JP5073594 A JP 5073594A JP 5073594 A JP5073594 A JP 5073594A JP H07233852 A JPH07233852 A JP H07233852A
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actuator
load sensor
vibration
liquid
engine
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Hisao Futamata
二又久夫
Fuerenberugu Rutsutsu
ルッツ・フェレンベルグ
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N O K MEGURASUTEITSUKU KK
Nok Megulastik Co Ltd
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N O K MEGURASUTEITSUKU KK
Nok Megulastik Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン側から入力してくる振動を減衰する
に最適な駆動信号をアクチュエータに供給する。 【構成】 支持ばね14とアクチュエータ5との間で主
液室19を、支持ばね14とダイアフラム16との間で
副液室20を形成し、両液室間をオリフィス21を介し
て相互に連通する。一方、支持ばね14の中心部にセン
ターボス15を、センターボス15にゴム状弾性体24
を介して荷重センサ17を、荷重センサ17とアクチュ
エータ5との間に制御部材18をそれぞれ設ける。アク
チュエータ5をエンジン22側に、センターボス15を
車体23側に連結し、エンジン22を作動させると、エ
ンジン22から入力する振動はセンターボス15の荷重
センサ17で伝達荷重として検出され、荷重センサ17
が検出した伝達荷重に応じた駆動信号が制御部材18か
らアクチュエータ5に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子制御式液体封入マ
ウントに関し、特に、振動体から支持体側に伝達しよう
とする振動による伝達荷重に対応した適宜の信号を供給
することによりアクチュエータを駆動させるようにした
電子制御式液体封入マウントに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、自動車のエンジン
等の振動体を防振支持する電子制御式液体封入マウント
にあっては、種々のタイプのものが提案されており、例
えば、特開平4−362331号公報に開示されている
電子制御式液体封入マウント(機械ユニットを支えるた
めの液圧緩衝式ゴム受座)等が既に知られている。
【0003】すなわち、この電子制御式液体封入マウン
トは、緩衝孔を介して作用室と調圧室との間で液体が移
動し合う際の液柱共振作用により低周波域の振動(ショ
ック振動等)を減衰し、車体との間に介装した加速度セ
ンサからの信号に応じてアクチュエータを駆動させ、作
用室内の液体に入力する振動と逆位相の脈動を発生させ
ることにより、中・高周波域の振動(アイドル振動等)
を減衰するように構成したものである。
【0004】しかしながら、上記のように構成される従
来の電子制御式液体封入マウントにあっては、車体との
間に介装した加速度センサがエンジンから車体側に伝達
する振動だけでなく車体側に生じる振動をも検出してし
まうため、エンジンから入力する振動を減衰するに最適
な信号をアクチュエータに供給することがむずかしい。
【0005】すなわち、エンジンから入力する振動を減
衰するに最適な信号は、図4に示すように、単一次数成
分の波形でなければならないが、前述したマウントでは
車体側に生じる振動がエンジン側から入力する振動に加
算されるため、図5に示すような波形になってしまい、
エンジンから入力する振動を減衰するに最適な信号をア
クチュエータに供給することができず、車体が加振され
てしまい、車両フィーリングが悪化してしまう。
【0006】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、振動体であるエンジン
側から入力する振動による伝達荷重を荷重センサで検出
し、荷重センサからの信号に応じてアクチュエータを駆
動させることにより、エンジン側から入力する振動を減
衰するに最適な信号をアクチュエータに供給することの
できる電子制御式液体封入マウントを提供することを目
的とし、さらに、荷重センサを圧電素子とすることによ
り、荷重センサからの信号を処理する回路およびそれに
付帯する設備を簡素化し、安価な電子制御式液体封入マ
ウントを提供することを目的とするものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、ケースの一端にアクチュエータを
装着するとともに、他端に支持ばねを介してセンターボ
スを一体に連結し、前記アクチュエータと前記支持ばね
との間に液体を封入した主液室を形成し、前記ケースと
前記センターボスとの間にダイアフラムを装着し、この
ダイアフラムと前記支持ばねとの間に液体を封入した副
液室を形成し、前記ケースに前記主液室と前記副液室と
の間を連通するオリフィスを形成するとともに、前記セ
ンターボスにゴム状弾性体を介して荷重センサを装着
し、前記アクチュエータと前記荷重センサとの間に荷重
センサからの信号に応じてアクチュエータを駆動させる
制御部材を設けた手段を採用したものである。また、前
記荷重センサは圧電素子からなる手段を採用したもので
あり、前記荷重センサは圧電素子からなり、前記ゴム状
弾性体は荷重を受ける平面部とこの平面部が受けた荷重
を前記圧電素子に伝える凸部からなる手段を採用したも
のである。
【0008】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、例えば、振動体が自動車のエンジンである場合に
は、エンジン側から入力する振動による伝達荷重を荷重
センサで検出するとともに、荷重センサからの信号に応
じてアクチュエータを駆動させることにより、エンジン
側から入力する振動を減衰するに最適な信号をアクチュ
エータに供給することができる。したがって、支持体で
ある車体側に発生する振動を荷重センサが検出すること
がなくなり、車体が加振されることがなくなる。また、
荷重センサを圧電素子とした場合には、圧電素子からの
信号(例えば電圧の変化)に応じて制御部材がアクチュ
エータを駆動させることになるので、制御部材に付帯す
る設備を簡素化することができる。
【0009】
【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。図1には、この発明による電子制御式液体封
入マウントの第1の実施例の概略縦断面図が示されてい
て、この実施例に示す電子制御式液体封入マウントは、
中心部にそれぞれ貫通孔2a、3a、4aを有する上ケ
ース2、中ケース3および下ケース4の3つのケースか
らなるケース1と、前記上ケース2の中心部の貫通孔2
aにそこを閉塞するように装着される駆動部材6、およ
びこの駆動部材6と所定のギャップを隔てて対向するよ
うに周縁部を前記上ケース2と下ケース4との間に挟持
固定される被駆動部材10からなるアクチュエータ5
と、前記中ケース3の貫通孔3aの内周面に外周面が加
硫接着等により一体に連結される略円錐状をなす弾性体
からなる支持ばね14と、この支持ばね14の中心部に
上下面が露出した状態で埋設される略円柱状のセンター
ボス15と、前記下ケース4の貫通孔4aの内周面に一
端開口部が装着されるとともに、他端開口部が前記セン
ターボス15の周面に装着される両端が開口する蛇腹状
をなす弾性体からなるダイアフラム16と、前記センタ
ーボス15にゴム状弾性体24を介して装着される荷重
センサ17と、この荷重センサ17と前記アクチュエー
タ5との間に設けられ、荷重センサ17からの信号に応
じて前記アクチュエータ5を駆動させる制御部材18と
を具えている。
【0010】前記センターボス15は上下方向に二分割
されていて、上側部分15aと下側部分15bとの間に
前記ゴム状弾性体24が適宜の厚みで加硫接着等により
一体に設けられるとともに、下側部分15bの中心部に
は上下方向に貫通する孔15cが穿設されていて、その
孔15c内に前記荷重センサ17が上面側を前記ゴム状
弾性体24の下面側に接触させるように装着されてい
る。
【0011】なお、前記ゴム状弾性体24は、前記支持
ばね14の一部を回し込んで構成してもよいものであ
り、図2または図3に示すように、前記支持ばね14と
別体に形成してもよいものである。
【0012】前記支持ばね14の上面と前記アクチュエ
ータ5の被駆動部材10の下面との間には適宜の液体を
封入した主液室19が形成されているとともに、前記支
持ばね14の下面と前記ダイアフラム16の上面との間
には適宜の液体を封入した副液室20が形成され、両液
室19、20間は前記中ケース3に穿設されている螺旋
状のオリフィス21を介して相互に連通されるようにな
っている。
【0013】前記アクチュエータ5の駆動部材6は、外
周面側が前記上ケース2の貫通孔2aに嵌合されるとと
もに、上面側中央部に振動体である自動車のエンジン2
2側に連結するためのねじ部8aが設けられている円板
状のヨーク8と、このヨーク8の下面側に穿設されてい
る環状の溝8b内に装着されるコイル9とを具えてい
て、このコイル9とヨーク8とで後述する被駆動部材1
0を駆動させるための電磁石7が構成されるようになっ
ている。
【0014】前記アクチュエータ5の被駆動部材10
は、前記ヨーク8の下面側と所定のギャップを隔てて対
向して設けられる磁化可能な材料からなる円板状の振動
板11と、前記上ケース2と中ケース3との間に外周側
が挟持固定される環状の支持部材12と、この支持部材
12と前記振動板11との間を一体に連結する略円板状
の板ばね13とを具えており、前記アクチュエータ5の
電磁石7により前記振動板11が前記板ばね13の付勢
力に抗して振動の入力方向に往復駆動するようになって
いる。
【0015】前記荷重センサ17と前記アクチュエータ
5との間には制御部材18が設けられていて、この制御
部材18で荷重センサ17からの信号を処理するととも
に、荷重センサ17からの信号に応じて前記アクチュエ
ータ5に適宜の駆動信号を供給するようになっている。
【0016】次に、前記に示すものの作用について説明
する。まず、アクチュエータ5側をヨーク8のねじ部8
aを介してエンジン22側に連結するとともに、センタ
ーボス15側を車体23側に連結してエンジン22を作
動させると、エンジン22から種々の振動がアクチュエ
ータ5に入力する。
【0017】そして、入力する振動が低周波域の振動で
ある場合には、アクチュエータ5とセンターボス15と
の間が支持ばね14を介して振動の入力方向に相対的に
変位し、主液室19内の液体と副液室20内の液体とが
中ケース3のオリフィス21を介して相互に移動し合
い、このときのオリフィス21を介しての液柱共振作用
を利用することにより、この周波数域の振動を減衰する
ことができる。
【0018】一方、入力する振動が中・高周波域の振動
である場合には、オリフィス21の液柱慣性が大きくな
るため、オリフィス21を介して主液室19と副液室2
0との間での液体の移動がなくなり、エンジン22から
入力してくる振動によって主液室19の液圧が徐々に上
昇し、この周波数域における動ばねは支持ばね14が変
位することにより生じる荷重と、主液室19の液圧が上
昇することにより生じる荷重とを加えたものとなる。
【0019】ここで、これら両荷重を加えた荷重は、ゴ
ム状弾性体24を介してセンターボス15に装着されて
いる荷重センサ17で検出されるとともに、荷重センサ
17からの信号に応じた駆動信号が制御部材18から前
記アクチュエータ5に供給され、アクチュエータ5の振
動板11が振動の入力方向に往復駆動し、主液室19の
液体に入力する振動と逆位相の脈動が発生する。
【0020】この場合、前記荷重センサ17が車体23
側に発生する振動を検出することはなく、エンジン22
側から入力してくる振動による伝達荷重のみを検出する
ことになるので、エンジン22側から入力してくる振動
を減衰するに最適な信号を制御部材18を介してアクチ
ュエータ5に供給することができる。したがって、この
周波数域の振動を確実に減衰することができることにな
り、車体23側が加振されるようなことは全くなく、車
両フィーリングを大幅に向上させることができることに
なる。
【0021】また、この実施例による電子制御式液体封
入マウントにあっては、センターボス15と荷重センサ
17との間にゴム状弾性体24を介在させてあるので、
エンジン22から横方向の振動が入力した場合であって
も、その振動を前記ゴム状弾性体24で減衰することが
でき、これにより、上下方向の単一次数成分のみを荷重
センサ17に作用させることができ、入力する振動を減
衰するに最適な信号を荷重センサ17で検出できる。
【0022】なお、前記実施例におけるゴム状弾性体2
4は非圧縮性流体であってもよいものである。
【0023】図6および図7には、この発明による電子
制御式液体封入マウントの第2の実施例が示されてい
て、図6は主要部を示す断面図、図7は圧電素子とゴム
状弾性体との関係を示す断面図である。
【0024】すなわち、この実施例に示す電子制御式液
体封入マウントは、支持ばね14の中心部に埋設される
センターボス25を上下方向に三分割にして、上側部分
26と中側部分27との間にプレート29を介して荷重
センサ17である圧電素子17を装着するとともに、中
側部分27と下側部分28との間にゴム状弾性体24を
適宜の厚みで加硫接着等により一体に設けて、その一部
を前記圧電素子17に接触させるようにしたものであっ
て、その他の構成は前記第1の実施例に示すものと同様
の構成を有している。
【0025】この場合、前記センターボス25の上側部
分26は円錐台形状をなすものであって、中心部には上
下方向に貫通する孔26aが穿設されているとともに、
下面側の前記孔26aの周縁部の適宜の位置にはボルト
用のねじ穴26bが螺設されている。
【0026】前記プレート29は板状をなすものであっ
て、上面側中央部には図中上方に突出する凸部29aが
一体に設けられるとともに、下面側には中央部に前記圧
電素子17を装着するための凹部29bが、中央部から
側部にかけて前記圧電素子17のコード17bを収納す
るための溝部29Cがそれぞれ穿設され、さらに、周縁
部にはボルトを挿通させるためのばか穴29dが上下方
向に貫通した状態で穿設されている。
【0027】前記センターボス25の中側部分27は上
端が閉塞された筒状をなすものであって、上面側には前
記プレート29を装着するための凹部27aが、下面側
には後述するセンターボス25の下側部分28を遊嵌状
態で装着するための凹部27bがそれぞれ穿設されると
ともに、閉塞されている部分の中心部には上下方向に貫
通する孔27cが穿設され、この孔27cの周縁部の適
宜の位置にはボルトを挿通させるためのばか穴27dが
穿設されている。
【0028】前記センターボス25の下側部分28は略
円柱状をなすものであって、前記中側部分27の下面側
の凹部27b内に遊嵌状態で装着される大きさに形成さ
れるとともに、周縁部の適宜の位置には上下方向に貫通
する穴28aが穿設されている。
【0029】そして、上記のように構成したセンターボ
ス25の上側部分26、中側部分27および下側部分2
8を一体に組み立てるには、まず、上側部分26の下面
側に前記プレート29を位置し、その上面側の凸部29
aを上側部分26の中心部の孔26a内に嵌合させ、こ
の状態でボルト30を介してプレート29を上側部分2
6に固定するとともに、プレート29の下面側の凹部2
9b内に圧電素子17を装着し、そのコード17bをプ
レート29の溝部29cを介してプレート29の側面側
に引き出す。
【0030】次に、センターボス25の中側部分27の
下面側の凹部27b内に遊嵌状態で下側部分28を位置
し、この状態を維持したまま両者間に加硫状態のゴム状
弾性体24を所定量流し込んで両者間を一体に連結し、
中側部分27の下面側の凹部27b内面と下側部分28
の外面との間に適宜の厚みの平面部24aを、中側部分
27の中心部の孔27c内に円柱状の凸部24bをそれ
ぞれ形成する。この場合、前記凸部24bは上端が前記
孔27cから上方に突出した状態で下端が前記平面部2
4aの頂部に一体に連結されるようになっている。
【0031】そして、このようにゴム状弾性体24を介
して一体に連結した中側部分27と下側部分28を前記
上側部分26の下面側に位置し、上側部分26の下面側
に装着されているプレート29を中側部分27の上面側
の凹部27a内に嵌合し、この状態で下側部分28の下
面側から下側部分28の穴28a、中側部分27のばか
穴27dおよびプレート29のばか穴29dを挿通させ
て上側部分26のネジ穴26bにボルト30を螺合さ
せ、所定のトルクで締め付ける。これにより、ゴム状弾
性体24の平面部24aが中側部分27と下側部分28
との間で所定量圧縮され、ゴム状弾性体24の凸部24
bが圧電素子17と下側部分28との間で所定量圧縮さ
れる。
【0032】この場合、前記ゴム状弾性体24の凸部2
4bの圧縮量は、0.05mm〜1mmの範囲内にあれ
ばよいものであり、好ましくは0.1〜0.2mmの範
囲内にあればよいものであり、また、前記ゴム状弾性体
24の凸部24bと平面部24aとの面積比は、1/5
00〜1/10の範囲内であればよいものであり、好ま
しくは1/100〜1/50の範囲内であればよいもの
である。
【0033】そして、上記のように構成したこの実施例
による電子制御式液体封入マウントを振動体であるエン
ジンとそれを支持する支持体である車体との間に装着し
た場合においても、前記第1の実施例に示すものと同様
に、低周波域の振動に対しては、アクチュエータ(図示
せず)とセンターボス25との間が支持ばね14を介し
て振動の入力方向に相対的に変位し、主液室19内の液
体と副液室20内の液体が中ケース(図示せず)のオリ
フィス(図示せず)を介して相互に移動し合い、このと
きのオリフィスを介しての液柱共振作用を利用すること
により、その周波数域の振動を減衰することができる。
【0034】一方、入力する振動が中・高周波域の振動
である場合には、オリフィスの液柱慣性が大きくなるた
め、オリフィスを介して主液室19と副液室20との間
で液体の移動がなくなり、エンジンから入力してくる振
動によって主液室19の液圧が徐々に上昇し、この周波
数域における動ばねは支持ばね14が変位することによ
り生じる荷重と、主液室19の液圧が上昇することによ
り生じる荷重とを加えたものとなる。
【0035】そして、これら両荷重を加えた荷重によっ
てセンターボス25の中側部分27と下側部分28との
間に介在しているゴム状弾性体24の平面部24aが変
位するとともに、平面部24aの変位は凸部24bを介
して荷重センサ17に伝達され、それに応じて荷重セン
サ17が電圧を変化させる。そして、この荷重センサ1
7の電圧の変化をコード17bを介して検出するととも
に、荷重センサ17からの信号に応じた駆動信号を制御
部材(図示せず)を介して前記アクチュエータに供給
し、これにより、アクチュエータの振動板が振動の入力
方向に往復駆動し、主液室19内の液体に入力する振動
と逆位相の脈動が発生する。
【0036】この場合、前記荷重センサ17が車体側に
発生する振動を検出することはなく、エンジン側から入
力してくる振動による伝達荷重のみを検出することにな
るので、エンジン側から入力してくる振動を減衰するに
最適な信号を制御部材を介してアクチュエータに供給す
ることができる。
【0037】したがって、この周波数域の振動を確実に
減衰することができ、車体側が加振されるようなことは
なく、車両フィーリングを大幅に向上させることができ
る。
【0038】また、この実施例による電子制御式液体封
入マウントにあっては、センターボス25を上側部分2
6と中側部分27と下側部分28の3つに分割して、上
側部分26と中側部分27との間にプレート29を介し
て荷重センサ17である圧電素子17を装着するととも
に、中側部分27と下側部分28との間にゴム状弾性体
24を適宜の厚みで介在させるようにしたことにより、
エンジンから横方向の振動が入力しても、その振動をゴ
ム状弾性体24で減衰できる。したがって、上下方向の
単一次数成分のみを荷重センサ17に作用させることが
でき、入力する振動を減衰するに最適な信号を荷重セン
サ17で検出できることになる。
【0039】さらに、この実施例では荷重センサ17と
して圧電素子17を使用しているので、圧電素子17の
電圧の変化をコード17bを介して直接取り出すことが
できる。したがって、圧電素子17からの信号を増幅す
るためのアンプや電源等の設備が不要となり、安価なも
のを提供することができることになる。
【0040】
【発明の効果】この発明は前記のように構成したことに
より、入力する振動が低周波域の振動である場合には、
オリフィスを介して主液室と副液室との間で液体が相互
に移動し合う際の液柱共振作用を利用することにより高
減衰が得られ、この周波数域におけるショック振動等を
効果的に減衰することができる。また、入力する振動が
中・高周波域の振動である場合には、エンジン側から入
力する振動による荷重をセンターボスに装着した荷重セ
ンサによって検出するとともに、荷重センサからの信号
に応じて駆動信号を制御部材からアクチュエータに供給
し、アクチュエータを駆動させることになるので、荷重
センサが車体側に発生した振動を検出することはなく、
エンジン側から入力してくる振動を減衰するに最適な駆
動信号をアクチュエータに供給することができる。した
がって、主液室内の液体にエンジン側から入力する振動
を減衰するに十分な脈動を発生させることができ、この
周波数域における振動を効果的に減衰することができ、
車体側が加振されるようなことは全くなく、良好な車両
フィーリングが得られることになる。さらに、荷重セン
サに圧電素子を使用することにより、荷重センサからの
信号を増幅させるためのアンプや電源等の設備が必要と
なり、安価なものを提供することができることになる等
の優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による電子制御式液体封入マウントの
第1の実施例を示した概略縦断面図である。
【図2】図1に示すものの荷重センサの取付け部の他の
例を示した部分拡大断面図である。
【図3】図1に示すものの荷重センサの取付け部の他の
例を示した部分拡大図である。
【図4】アクチュエータを駆動させるために最適な波形
を示した説明図である。
【図5】アクチュエータを駆動させるために不適な波形
を示した説明図である。
【図6】この発明による電子制御式液体封入マウントの
第2の実施例の主要部を示した断面図である。
【図7】図6に示すものの圧電素子とゴム状弾性体との
関係を示した説明図である。
【符号の説明】
1……ケース 2……上ケース 2a、3a、4a……貫通孔 3……中ケース 4……下ケース 5……アクチュエータ 6……駆動部材 7……電磁石 8……ヨーク 8a……ねじ部 8b……溝 9……コイル 10……被駆動部材 11……振動板 12……支持部材 13……板ばね 14……支持ばね 15、25……センターボス 15a、26……上側部分 15b、28……下側部分 15c、26a、27c……孔 16……ダイアフラム 17……荷重センサ(圧電素子) 17b……コード 18……制御部材 19……主液室 20……副液室 21……オリフィス 22……エンジン 23……車体 24……ゴム状弾性体 24a……平面部 24b、29a……凸部 26b……ねじ穴 27……中側部分 27a……凹部(上側) 27b……凹部(下側) 27d、29d……ばか穴 28a……穴 29……プレート 29b……凹部 29c……溝部 30……ボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース(1)の一端にアクチュエータ
    (5)を装着するとともに、他端に支持ばね(14)を
    介してセンターボス(15)を一体に連結し、前記アク
    チュエータ(5)と前記支持ばね(14)との間に液体
    を封入した主液室(19)を形成し、前記ケース(1)
    と前記センターボス(15)との間にダイアフラム(1
    6)を装着し、このダイアフラム(16)と前記支持ば
    ね(14)との間に液体を封入した副液室(20)を形
    成し、前記ケース(1)に前記主液室(19)と前記副
    液室(20)との間を連通するオリフィス(21)を形
    成するとともに、前記センターボス(15)にゴム状弾
    性体(24)を介して荷重センサ(17)を装着し、前
    記アクチュエータ(5)と前記荷重センサ(17)との
    間に荷重センサ(17)からの信号に応じてアクチュエ
    ータ(5)を駆動させる制御部材(18)を設けたこと
    を特徴とする電子制御式液体封入マウント。
  2. 【請求項2】 前記荷重センサ(17)は圧電素子から
    なる請求項1記載の電子制御式液体封入マウント。
  3. 【請求項3】 前記荷重センサ(17)は圧電素子から
    なり、前記ゴム状弾性体(24)は荷重を受ける平面部
    (24a)とこの平面部(24a)が受けた荷重を前記
    圧電素子(17)に伝える凸部(24b)からなる請求
    項1記載の電子制御式液体封入マウント。
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