JPH0723203B2 - α型窒化珪素粉末の製造方法 - Google Patents

α型窒化珪素粉末の製造方法

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JPH0723203B2
JPH0723203B2 JP10208586A JP10208586A JPH0723203B2 JP H0723203 B2 JPH0723203 B2 JP H0723203B2 JP 10208586 A JP10208586 A JP 10208586A JP 10208586 A JP10208586 A JP 10208586A JP H0723203 B2 JPH0723203 B2 JP H0723203B2
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肇 加藤
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小野田セメント株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はα型窒化珪素(α‐Si3N4)粉末、特にα型の
比率が高いα型窒化珪素粉末の製造方法に関する。
[従来の技術] 窒化珪素焼結体は機械的強度が高く且つ耐熱性にも優れ
ており、高温材料部材として多様な用途が考えられてい
る。しかし、実用に供する優れた窒化珪素焼結体を造る
ためには、優れた特性の原料粉末が要求される。特に、
高強度の焼結体を造るためには、原料粉末となる窒化珪
素粉末が結晶相的に高い比率のα型窒化珪素を含有して
いることが望ましい。
比較的安価で工業的に有利であると考えられている公知
の窒化珪素製造法として、金属珪素粉末を窒化する方法
を挙げることができる。しかし、この窒化反応は発熱反
応であるため、大量に製造する際には、多量の反応熱の
ためにα型窒化珪素の生成が抑制されて高品質のα型窒
化珪素粉末を製造することはできない。
[発明が解決しようとする問題点] 反応熱によるα型窒化珪素粉末の生成抑制の対処する手
段としては、反応熱と放熱のバランスを取るために加熱
を極めてゆっくり行なう方法、温度センサーにより昇温
を監視し、排気ガス置換などの処置をとる方法等の種々
の方法が提案されている。しかし、これらの方法は反応
熱の問題を満足に解決するまでには至っていない。
反応熱等の問題点を回避するために、吸熱反応であるシ
リカ還元法共存によるα型窒化珪素粉末の製造方法も提
唱されている。例えば、特公昭54-13240号(特開昭52-3
8500号)公報にはシリカ、炭素及び金属珪素からなる混
合粉末に窒素を含む雰囲気中で加熱焼成を施して還元・
窒化反応し、窒化珪素(Si3N4)を生成し、次に酸化性雰
囲気中で加熱処理を施すことからなるα型窒化珪素粉末
の製造方法を記載している。上述の方法において、シリ
カ、炭素及び金属珪素を単に混合して還元・窒化反応を
行なうと、諸原料が極めて高純度の場合には還元・窒化
法の特徴として高α型窒化珪素を合成することができ
る。しかし、例えば冶金グレード、純度98%以下のメタ
リックシリコンを使用してこの反応を行なった場合、金
属珪素の窒化とシリカと炭素で還元・窒化する反応が別
々に進行するわけでなく、 Si+SiO2→SiO SiO+C+N2→Si3N4+CO の如く反応が進行する。この反応は全体としては還元・
窒化反応であるため、その特徴としての純度依存性が顕
著に現れ、熱の問題以前にα相の減少を招くものと考え
られる。
従って、本発明の目的は比較的低純度の原料を使用して
SiC等の副産物を生成することなく高比率のα型窒化珪
素粉末を製造することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは上述の問題点を解決するために種々の検討
を行なった結果、金属珪素粉末、シリカ及び炭素を
(a)金属珪素粉末と(b)シリカと炭素よりなる混合
物とに分割し、成分(a)または成分(b)の少なくと
も1方を造粒した後、成分(a)と成分(b)を混合
し、次に加熱して還元・窒化することによって高品質の
α型窒化珪素粉末を得ることができることを見出し本発
明を完成するに至った。
すなわち、本発明は金属珪素(Si)粉末、シリカ(SiO2)
粉末及び炭素(C)粉末よりなる混合物を加熱焼成して
還元・窒化することからなるα型窒化珪素の製造方法に
おいて、金属珪素(Si)粉末、シリカ(SiO2)粉末及び炭
素(C)粉末を(a)金属珪素粉末と(b)シリカと炭
素の混合物に分割し、成分(a)または成分(b)の少
なくとも1方を造粒し、次に成分(a)と成分(b)を
混合して窒化雰囲気中で加熱焼成して還元・窒化するこ
とを特徴とするα型窒化珪素粉末の製造方法を提供する
にある。
これにより金属珪素の窒化反応による発熱を相殺し、且
つ全系の純度レベル低下(冶金グレードシリコンが低純
度のため)によるα率低下を防ぎ、全体として高α型窒
化珪素粉末の大量製造を可能にする点にある。
[作用] 成分(a)すなわち金属珪素(Si)粉末は通常の金属直
接窒化の場合に使用するものを使用することができる。
すなわち、金属珪素粉末は10μ以下の粒度をもつものが
好ましい。10μより粗な粒子を多量に含むときには反応
時間が長時間となり、また未反応珪素の残留が増すため
高純度窒化珪素の製造には適さない。
成分(b)はシリカ(SiO2)粉末と炭素(C)粉末よりな
る混合物であり、通常の還元・窒化法の場合に使用する
ものと同様のものが使用できる。すなわち、本発明に使
用できるシリカとしては例えば湿式法シリカ粉末、シリ
カヒューム、もみがらシリカ等を挙げることができる。
また、炭素粉末としては例えばカーボンブラック、石油
コークス粉末等を挙げることができる。
シリカ粉末、炭素粉末は反応性の観点より、1次粒子径
1μ以下のものが好ましく、それより粗い場合には未反
応物が残り易く、高純度の窒化珪素の製造には適さな
い。また、純度は高α率の窒化珪素を製造するために
は、シリカ、炭素混合系の純度が高い程、高α型となる
ため、共に99%以上の純度が好ましい。これよりも純度
が低い場合にはα型窒化珪素含有量が低下する。
成分(b)中のシリカ粉末/炭素粉末の配合割合は重量
比で1/0.4〜1/1である。シリカ粉末/炭素粉末の配合割
合が1/0.4未満であると、シリコンオキシナイトライド
(Si2ON2)の生成が見られるために好ましくなく、また1/
1を超えると過剰の炭素が金属シリコンと反応して炭化
珪素(SiC)を生成し易くなると共に、未反応の炭素を
低温酸化などの方法により除去する必要が生じ、炭素中
の不純物が多い程窒化珪素も純度は低下するし、不純物
酸化物等が混入する結果となるために好ましくない。
成分(a)及び(b)に純水または有機溶媒を添加して
造粒することができる。造粒方法は転動造粒、押出成
形、スラリー乾燥物の破砕等の通常使用されている造粒
方法のいずれもを使用することができる。また、粒度を
適当に選べば単なる加圧成形による造粒も可能である。
粒の形状は球、円柱、角柱等のいずれであってもよく、
造粒物の寸法は0.5〜20mm程度が好ましい。造粒物の寸
法が0.5mmより細かいと、単純混合との差があまりな
く、α率の低下、炭素珪素の生成などの問題を生ずる。
また、20mmより粗いと、熱の相殺を均一に行ない難く、
不均一となる。
造粒は成分(a)または(b)またはそれら両者に施す
ことができる。
次に、成分(a)と成分(b)を混合する。成分(a)
/成分(b)の混合割合は成分(b)中のシリカを1と
した重量比で3以下である。この混合割合が3を超える
と熱の相殺効果が充分でないために好ましくない。
得られた混合物を次に窒化雰囲気中で加熱焼成して還元
・窒化反応を行なうことにより高品質のα型窒化珪素粉
末を得ることができる。
本発明方法に使用できる窒化雰囲気とは窒素またはアン
モニアを含有する非酸化性ガスである。
また、加熱焼成に使用する温度は1400〜1600℃の範囲内
である。温度が1400℃未満であると、還元並びに窒化反
応が充分に進まず、副産物の炭化珪素も多量に生成した
まま分解されないで残るために好ましくなく、また、16
00℃を超えるとα化率が低下し、また、製造装置上の制
約(炉材等)が厳しく、コスト的にも不利であるために
好ましくない。
本発明のα型窒化珪素粉末の製造方法の特徴は成分
(a)または成分(b)またはそれら両者を造粒するこ
とにある。造粒を行なわずに上述の配合割合で金属珪素
粉末、シリカ粉末及び炭素粉末を混合して加熱焼成して
も、α型窒化珪素の生成率(α化率)は原料粉末が高純
度(99.9%以上)の場合を除いては60%前後の低い値し
か示さない。更に、混合物中の金属珪素と炭素が反応し
て炭化珪素を生成し易くなるという欠点も生ずる。しか
し、成分(a)または成分(b)またはそれら両者を造
粒してから加熱焼成することにより、低純度の原料粉末
を使用しても、窒化反応と還元反応は粉末と造粒物また
は造粒物と造粒物の接触面を除いて、それぞれの系内で
独立に進行するために、高α化率を達成することができ
ると共に炭化珪素の生成を抑制することができる。
[実施例] 実施例1 比表面積180m2/gの湿式法シリカ粉末(純度99.5%以
上)と比表面積70m2/gのカーボンブラック粉末(純度9
9.5%)をシリカ1に対しカーボンブラック0.4または1.
0の重量比で混合し、これをボールミルで3時間乾式混
合した。得られた混合粉末1重量部に純水3重量部を添
加して泥奬とし、これを乾燥後、解砕・篩分けを行ない
0.5〜10mmの造粒物を造った。次に平均粒径3μの金属
珪素粉末(純度99.0%)を上述の造粒物中のシリカを1
とした重量比で0.7または2混合して混合試料を得た。
得られた混合試料10gを窒素気流中で小型電気炉により1
450〜1550℃の温度に4〜5時間保持して加熱焼成を行
ない、窒化珪素粉末を得た。
得られた窒化珪素粉末をX線粉末回折し、得られた図形
よりα型窒化珪素の含有率及び炭化珪素の含有率を求め
た。
得られた結果を以下の第1表に本発明品1〜3として記
載する。
また、平均粒径3μの金属珪素粉末(純度99.0%)1重
量部に純水1重量部を添加して泥奬とし、これを乾燥
後、解砕・篩分けを行ない0.5〜10mmの造粒物を造っ
た。これとは別に、比表面積180m2/gの湿式法シリカ粉
末(純度99.5%)と比表面積70m2/gのカーボンブラック
粉末(純度99.5%)を、シリカ1に対しカーボンブラッ
ク0.4または1.0重量比で混合し、これをボールミルで3
時間乾式混合した。得られた混合物と上述の金属珪素造
粒物を混合物中のシリカを1とした重量比で0.7または
2混合して混合試料を得た。
得られた混合試料10gを上述と同様の操作で加熱焼成し
て窒化珪素粉末を得た。
得られた結果を以下の第1表に本発明品4及び5として
記載する。
また、第1表には同様の原料を用いた金属珪素直接窒化
法、シリカ還元法並びにシリカ、炭素金属珪素の粉末混
合物の還元・窒化法をそれぞれ比較品1、2及び3とし
て記載する。
上記と全く同一の原料を用い、上記と同一の反応条件で
大型環状炉を使用して、還元・窒化反応処理量を各200g
とした場合の結果を第1表に併記する。
実施例2 アエロジルシリカ(日本アエロジル社製)をシリカ粉末
として、アセチレンブラック(電気化学社製)を炭素粉
末として、半導体用シリコン(信越化学社製)を粉砕し
て平均粒径1μ程度としてものを金属珪素粉末として、
実施例1と同様の操作を用いて窒化珪素粉末を製造し
た。なお、上述の原料粉末は純度99.99%以上の高純度
原料である。
得られた結果を第1表に本発明品6及び7として記載す
る。
[発明の効果] 本発明方法によれば、特に高純度の金属珪素粉末を用い
ることなく、通常のメタリックグレードの金属珪素を用
いて高比率のα型窒化珪素を含有し且つSiC等の副産物
含量の少ない窒化珪素粉末を製造することが可能となっ
た。また、本発明方法は大量生産時における反応熱によ
るα化率の低下等の問題の解決へも適応することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属珪素(Si)粉末、シリカ(SiO2)粉末及
    び炭素(C)粉末よりなる混合物を加熱焼成して還元・
    窒化することからなるα型窒化珪素の製造方法におい
    て、 金属珪素(Si)粉末、シリカ(SiO2)粉末及び炭素(C)
    粉末を(a)金属珪素粉末と(b)シリカと炭素の混合
    物に分割し、成分(a)または成分(b)の少なくとも
    1方を造粒し、次に成分(a)と成分(b)を混合して
    窒化雰囲気中で加熱焼成して還元・窒化することを特徴
    とするα型窒化珪素粉末の製造方法。
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