JPH0723191U - オーバードア開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 左右のガイドレール間を昇降開閉する複数パ
ネルを連繋しているパネル連繋部材の伸び現象金属披露
が生じ難くなって、その耐久性向上が図れると共に、パ
ネルの開閉駆動が常時円滑かつ確実に行えるようにす
る。 【構成】 左右一対のガイドレール１間を昇降開閉する
複数パネル２相互の連結に、各パネル２の両側に沿った
一連のパネル昇降駆動系チェーン１５を連結し、該パネ
ル昇降駆動系チェーン１５は前記パネル連結部でのみ屈
曲回動自在で、それ以外が屈曲不能となって、パネル昇
降駆動系スプロケットに噛合している構成としたもので
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、左右ガイドレール間を昇降開閉する複数のパネル相互の連繋手段お よびパネル昇降駆動系を改良したオーバードア開閉装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５は従来のオーバードア開閉装置を示す概略正面図、図６は図５の側面図で ある。図において、１はドア開閉用開口の両側に起立配置された左右一対のガイ ドレールであり、これらのガイドレール１は対向面側に縦長開口を有する断面が コ字状の部材からなっている。かかるガイドレール１は、図６に示すように、垂 直レール部１Ａと、この垂直レール部１Ａの上端部で弯曲して斜め上方に向け緩 やかに傾斜延出する頂上横レール部１Ｂとからなっている。

【０００３】 ２は前記両ガイドレール１間を昇降開閉する複数のパネルであり、これらのパ ネル２はそれぞれの両側部がピンを介して左右のワイヤ３で一連状に連繋されて いる。そして、前記ワイヤ３は図示省略の巻上機で巻上げ・巻戻しされるように なっている。

【０００４】 次に動作について説明する。 左右のガイドレール１における垂直レール部１Ａの相互間をパネル２が閉鎖し ている状態において、巻上機がワイヤ３を巻上げると、前記パネル２が上昇して 頂上横レール部１Ｂに移行することによって、前記垂直レール部１Ａ間が開放さ れると共に、前記頂上横レール部１Ｂ間が閉鎖された状態となる。この状態から 巻上機がワイヤ３を巻戻しすると、前記頂上横レール部１Ｂ間のパネル２が前記 垂直レール部１Ａ間に下降していくことによって、該垂直レール部１Ａが閉鎖さ れ、且つ、頂上横レール部１Ｂ間が開放された状態となる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 従来のオーバードア開閉装置は以上のように構成され、左右のガイドレール１ 間を昇降開閉する上下複数のパネル２がそれぞれの両側部にて単なるワイヤ３で 連繋吊持されているので、大きなパネル荷重を受ける前記ワイヤ３が早期に伸び たり、金属疲労を起し、この結果、パネル２の相互間に隙間が生じるなど、前記 ワイヤ３の耐久性が劣ることにより、前記パネル２の開閉動作に支障を来すとい う課題があった。

【０００６】 本考案は上記課題を解決すべくなされたもので、パネル連繋部材の伸び現象や 疲労が生じ難くなって、その耐久性向上が図れると共に、パネルの開閉駆動を常 時円滑かつ確実に行うことができるオーバードア開閉装置を提供することを目的 とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、左右一対のガイドレール間を複数の一 連のパネルで昇降開閉するオーバードア開閉装置において、 前記各パネルの両側上下部相互を屈曲回動自在に連結し、このパネル連結部に は各パネルの両側に沿った左右それぞれで一連のパネル昇降駆動系チェーンが連 結され、該パネル昇降駆動系チェーンは、前記パネル連結部でのみ屈曲回動自在 で、それ以外が屈曲回動不能となってパネル昇降駆動系のスプロケットに噛合し ている構成としたものである。

【０００８】

【作用】

上記のように構成された本考案のオーバードア開閉装置によると、左右のガイ ドレール間を開閉する上下複数のパネル相互を、それぞれの両側部で一連に連繋 しているチェーンは、従来のワイヤに比し伸び現象や疲労が生じ難くなって耐久 性が著しく向上することにより、パネル相互を常時隙間なく保持することができ る。しかも、パネル連繋部材としての前記チェーンは、パネル相互の連結部であ るパネルヒンジ部でのみ屈曲回動自在で且つパネルヒンジ部以外で屈曲回動不能 となって、パネル昇降駆動系のスプロケットに噛合しているので、該スプロケッ トからチェーンが逃げて外れるようなことがなく、これら相互の噛合が常に円滑 かつ確実に行われる。この結果、パネルの開閉駆動を常時円滑かつ確実に行うこ とができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案のオーバードア開閉装置の一実施例を図面を参照しつつ詳細に説 明する。 図１は本考案の一実施例によるオーバードア開閉装置の概略的な要部側面図、 図２は図１の部分的な裏面図、図３は図２のＡ部の拡大分解斜視図、図４は図１ の平面図であって、図５および図６と同一または相当部分には同一符号を付して 、その説明は適宜省略する。図において、１１，１２はパネル２の裏面両側縦方 向に一体的に設けられたチェーンブラケット（以下、単にブラケットと称す）で ある。

【００１０】 これらのブラケット１１，１２はパネル２の裏面側に開口する断面コ字状の部 材からなって、それぞれが上端ヒンジ片部１１ａ，１２ａと下端ヒンジ片部１１ ｂ，１２ｂとを有している。

【００１１】 前記上端ヒンジ片部１１ａ，１２ａと下端ヒンジ片部１１ｂ，１２ｂは、前記 ブラケット１１，１２のそれぞれの両側壁上下端部に、一体突出形成されたもの で、個々にピン孔１１ｃ，１２ｃを有している。

【００１２】 そして、例えば図２および図３における上位パネル２の両側ブラケット１１の 下端ヒンジ片部１１ｂと下位パネル２の両側ブラケット１２の上端ヒンジ片部１ ２ａとが嵌込み整合され、それらのピン孔１１ｃ，１２ｃに対しガイドローラ１ ４を有するロングピン１３が挿通され、該挿通時のロングピン１３はパネル昇降 駆動系のチェーン１５をも連結している。

【００１３】 前記チェーン１５は各パネル２の両側ブラケット１１，１２内に嵌込み張設さ れてパネル昇降駆動系のスプロケット１６（図１および図４参照）に噛合してい るもので、図示例の場合、特殊構成のプッシュプルチェーン１５１と通常構成の 標準チェーン１５２との組合せから成っている。

【００１４】 ここで、前記チェーン１５について更に詳しく述べると、プッシュプルチェー ン１５１とは、該チェーンの伸張状態から一方向にのみ屈曲回動自在で、他方向 には屈曲しない構成となっている。即ち、図示例のプッシュプルチェーン１５１ は、内側チェーンリンク１５１ａと外側チェーンリンク１５１ｂのそれぞれの一 側長辺部が平坦面状に形成され、且つ、外側チェーンリンク１５１ｂの平坦長辺 部には内向きストッパ片部１５１ｃが折曲形成され、チェーン伸長時に、前記内 側チェーンリンク１５１ａの平坦長辺部が前記ストッパ片部１５１ｃに当接する ようになっている。従って、プッシュプルチェーン１５１は、前述のように、チ ェーン伸長状態から一方向にのみ屈曲回動自在で、チェーン伸長状態から他方向 には屈曲回動不能となっている。

【００１５】 そして、前記プッシュプルチェーン１５１は伸長状態で屈曲方向側を前記ブラ ケット１１，１２の内底面側に向けて該ブラケット１１，１２内に嵌込まれ、こ れによって、前記プッシュプルチェーン１５１の伸長状態における屈曲方向側の リンク辺部を前記ブラケット１１，１２の内底面に当接させている。

【００１６】 かかるプッシュプルチェーン１５１に連結された標準チェーン１５２は、一方 のリンクピン挿入孔１５２ａが前記ブラケット１１，１２の上端ヒンジ片部１１ ａ，１２ａと下端ヒンジ片部１１ｂ，１２ｂのピン孔１１ｃ，１２ｃに合致連通 され、該ピン孔１１ｃ，１２ｃと前記リンクピン挿入孔１５２ａを介して前記上 端ヒンジ片部１１ａ，１２ａと下端ヒンジ片部１１ｂ，１２ｂと標準チェーン１ ５２とをロングピン１３で連結している。

【００１７】 従って、前記上端ヒンジ片部１１ａ，１２ａと下端ヒンジ片部１１ｂ，１２ｂ とのロングピン１３による連結部は、各パネル２相互のヒンジ部となり、該ヒン ジ部において、前記ロングピン１３で連結されたチェーン１５は、パネル相互の 連結部である前記ヒンジ部に位置した標準チェーン１５２の部分でのみ屈曲回動 自在で、それ以外のプッシュプルチェーン１５１の部分では屈曲不能となる。

【００１８】 このように、前記チェーン１５はパネル相互のヒンジ部以外が屈曲不能となっ てスプロケット１６に噛合しているので、該スプロケット１６からチェーン１５ が逃げて外れるようなことがなく、これら相互の噛合が円滑かつ確実に行われ、 オーバードアの開閉動作も常時円滑かつ確実に行われる。

【００１９】 図４において、１７は前記パネル昇降駆動系スプロケット１６を正逆回転駆動 するモータ、１８はそのモータ１７の出力スプロケット、１９は前記パネル昇降 駆動系スプロケット１６の回転軸に嵌着された入力スプロケット、２０は前記出 力スプロケット１８と入力スプロケット１９とに巻回噛合された伝動チェーンで ある。

【００２０】 なお、上記実施例ではプッシュプルチェーン１５１の屈曲方向側の辺部をブラ ケット１１，１２の底面に当接して屈曲不能とした場合について説明したが、前 記チェーン１５は全体が通常の標準チェーンから成るものを用い、ロングピン１ ３で連結される部分以外のチェーンリンクをブラケット１１，１２の底面に溶接 してもよい。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のオーバードア開閉装置によれば、左右のガイド レール間を開閉する上下複数のパネル相互を、それぞれの両側部で一連に連繋し ているチェーンは、従来のワイヤと比較して伸び現象や疲労が生じ難く、耐久性 を大幅に向上することができて、パネル相互を常時隙間なく保持することができ るという効果がある。しかも、パネル連繋部材としての前記チェーンは、パネル 相互の連結部であるパネルヒンジ部でのみ屈曲回動自在で且つパネルヒンジ部以 外で屈曲回動不能となって、パネル昇降駆動系のスプロケットに噛合しているの で、該スプロケットからチェーンが逃げて外れるようなことがなく、これら相互 の噛合を常に円滑かつ確実に行うことができるという効果がある。この結果、パ ネルの開閉駆動を常時円滑かつ確実に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるオーバードア開閉装置
の概略的な要部側面図である。

【図２】図１の部分的な裏面図である。

【図３】図２のＡ部の拡大分解斜視図である。

【図４】図１の平面図である。

【図５】従来のオーバードア開閉装置を示す概略正面図
である。

【図６】図５の側面図である。

【符号の説明】

１ ガイドレール ２ パネル １５ パネル昇降駆動系チェーン １６ パネル昇降駆動系スプロケット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右一対のガイドレール間を複数の一連
   のパネルで昇降開閉するオーバードア開閉装置におい
   て、前記各パネルの両側上下部相互を屈曲回動自在に連
   結し、このパネル連結部には各パネルの両側に沿った左
   右それぞれで一連のパネル昇降駆動系チェーンが連結さ
   れ、該パネル昇降駆動系チェーンは、前記パネル連結部
   でのみ屈曲回動自在で、それ以外が屈曲回動不能となっ
   てパネル昇降駆動系のスプロケットに噛合していること
   を特徴とするオーバードア開閉装置。