JPH07231649A - 電圧形pwmコンバータの制御装置 - Google Patents

電圧形pwmコンバータの制御装置

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JPH07231649A
JPH07231649A JP2249394A JP2249394A JPH07231649A JP H07231649 A JPH07231649 A JP H07231649A JP 2249394 A JP2249394 A JP 2249394A JP 2249394 A JP2249394 A JP 2249394A JP H07231649 A JPH07231649 A JP H07231649A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有効電流制御の応答速度の限界によって直流
電圧制御の応答速度が制約を受けることがなく、直流電
圧がどのような値であっても有効電流制御及び直流電圧
制御を良好に行い得る電圧型PWMコンバータの制御装
置を得る。 【構成】 直流電圧指令器16、有効電流指令器18、
減算器19、乗算器20、減算器23、乗算器24、減
算器25、及び直流電圧制御器26により、出力側直流
電圧と入力側有効電流を同時に制御する1つの閉ループ
を構成して、直流電圧指令値どおりの直流電圧及び有効
電流指令値どおりの有効電流となるよう制御すると共
に、無効電流指令器17、減算器21、乗算器22、及
び無効電流制御器27により、入力側無効電流を制御す
る閉ループが構成して、無効電流指令値どおりの無効電
流が流れるよう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電圧形PWMコンバ
ータの出力側直流電圧および入力側無効電流を制御する
電圧形PWMコンバータの制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電圧形PWMコンバータは、電源力率1
の運転が可能で、高調波電流も少なく、また、電源回生
もできることから、実用化開発が進められている。この
電圧形PWMコンバータの高性能運転のためには、出力
側直流電圧を高精度に制御できること、また、電源力率
1の運転を行うためには、入力側無効電流を高速高精度
にゼロに制御できることが重要である。
【0003】図6は、電圧形PWMコンバータの出力側
直流電圧、入力側無効電流を制御する方法として、平成
3年電気学会産業応用部門全国大会にて発表された方法
(講演番号33)の中から、電圧型PWMコンバータの
制御装置部分のみ抽出した構成図である。図6におい
て、1は電圧形PWMコンバータ、2は電圧形インバー
タ、3はコンバータ用変圧器で、この変圧器を介して電
圧形PWMコンバータ1は電源系統に接続される。4は
電圧形インバータ2に接続された負荷であり、例えば誘
導電動機や同期電動機といった交流電動機である。5は
直流平滑コンデンサ、6は直流電圧検出器、7は直流電
流検出器、8、9、10は電源系統より電圧形PWMコ
ンバータ1へ流れこむ交流電流を検出する入力電流検出
器、11、12、13は電源系統の交流電圧を検出する
入力電圧検出器である。
【0004】次に、制御装置の構成を説明する。14は
入力電流検出器8、9、10で検出されたコンバータ入
力電流を電源電圧に同期した回転座標系(d軸、q軸座
標系)に変換する入力電流座標変換器で、入力側交流電
圧の位相と同位相の有効電流成分(d軸電流成分)と入
力側交流電流の位相と90゜位相ずれした無効電流成分
(q軸電流成分)とに変換する。15は入力電圧検出器
11、12、13で検出された入力電圧を同じく電源電
圧に同期した回転座標系に変換する入力電圧座標変換器
であるが、正常であれば、d軸電圧のみ出力し、q軸電
圧はゼロとなる。
【0005】また、16は電圧形PWMコンバータ1の
出力側直流電圧の指令値を出力する直流電圧指令器、1
9は直流電圧指令値と直流電圧検出器6からの直流電圧
検出値との差をとる減算器、34は減算器19の減算結
果を増幅する直流電圧制御器であるが、比例積分器の場
合が多い。35は直流電流検出器7からの直流電流検出
値をコンバータ入力電流の有効電流成分に変換する変換
係数器、36は直流電圧制御器34の出力と変換係数器
35の出力を加算する加算器で、この加算結果がコンバ
ータ入力電流の有効電流指令値(d軸電流指令値)とな
る。37はこの有効電流指令値と入力電流座標変換器1
4からの有効電流出力値との差をとる減算器、38は減
算器37の減算結果を増幅する有効電流制御器(d軸電
流制御器)で、やはり比例積分器の場合が多い。40は
有効電流積分器38の出力と入力電圧座標変換器15か
らのd軸電圧値とを加算する加算器で、この加算結果が
電圧形PWMコンバータ1が発生すべきd軸電圧指令値
となる。
【0006】さらに、17は電圧形PWMコンバータ1
の入力側無効電流の指令値を出力する無効電流指令器
で、力率1の運転を行う場合はゼロ指令を出力すること
になる。21はこの無効電流指令値と入力電流座標変換
器14からの無効電流出力値との差をとる減算器、39
は減算器21の減算結果を増幅する無効電流制御器(q
軸電流制御器)で、やはり比例積分器の場合が多い。4
1は無効電流制御器39の出力と入力電圧座標変換器1
5からのq軸電圧値とを加算する加算器で、この加算結
果が電圧形PWMコンバータ1が発生すべきq軸電圧指
令値となる。28は加算器40からのd軸電圧指令値と
加算器41からのq軸電圧指令値とを用いて、電圧形P
WMコンバータ1の実際の変調率指令を出力する座標逆
変換器、29は座標逆変換器28からの変調率指令に基
づいてPWM制御を行い電圧形PWMコンバータ1のゲ
ートパルスを出力するPWMゲート制御器である。
【0007】次に上記構成に係る動作について説明す
る。まず、入力側無効電流の制御については、無効電流
指令器17、減算器21、無効電流制御器39、加算器
41のルートにより、無効電流指令値どおりに無効電流
が流れるようなq軸電圧指令値が出力され、座標逆変換
器28とPWMゲート制御器29により、実際のゲート
パルスに反映される。これにより、電圧形PWMコンバ
ータ1、コンバータ用変圧器3、入力電流検出器8、
9、10、入力電流座標変換器14を介して上記ゲート
パルスの発生により流れた無効電流がフィードバックさ
れ、再び無効電流指令値と突き合わされて、ゲートパル
スへ反映される。
【0008】すなわち、図6において、電圧型PWMコ
ンバータ1、コンバータ用変圧器3、入力電流検出器8
ないし10、入力電流座標変換器14、減算器21、無
効電流制御器39、加算器41、座標逆変換器28、P
WMゲート制御器29によって、無効電流の閉ループが
構成されて、無効電流指令値どおりに無効電流が流れる
ように電圧型PWMコンバータ1のゲートが制御される
ことになる。
【0009】次に、出力側直流電圧の制御について説明
する。出力側直流電圧を制御するためには、まず、入力
側有効電流を所望の値に制御することにより、その結果
として直流平滑コンデンサ5へ流れこむ電流が制御さ
れ、従って、直流平滑コンデンサ5の両端電圧である出
力側直流電圧も制御できるというものである。ここで、
入力側有効電流の制御については、減算器37、有効電
流制御器38、加算器40のルートにより、加算器36
からの有効電流指令値どおりに有効電流が流れるような
d軸電圧指令値が出力され、座標逆変換器28とPWM
ゲート制御器29により実際のゲートパルスに反映され
る。これにより、電圧形PWMコンバータ1、コンバー
タ用変圧器3、入力電流検出器8ないし10、入力電流
座標変換器14を介して上記ゲートパルスの発生により
流れた有効電流がフィードバックされ、再び有効電流指
令値と突き合わされてゲートパルスへ反映される。
【0010】すなわち、図6において、電圧型PWMコ
ンバータ1、コンバータ用変圧器3、入力電流検出器8
ないし10、入力電流座標変換器14、減算器37、有
効電流制御器38、加算器40、座標逆変換器28、P
WMゲート制御器29によって入力側有効電流制御閉ル
ープが構成されて、有効電流指令値どおりに有効電流が
流れるように電圧型PWMコンバータ1のゲートが制御
されることになる。
【0011】出力側直流電圧の制御については、直流電
圧指令器16、減算器19、直流電圧制御器34、加算
器36のルートにより、直流電圧指令値どおりの直流電
圧となるような入力側有効電流指令値が出力され、上述
した入力側有効電流制御閉ループにより反映される。電
圧形PWMコンバータ1、直流平滑コンデンサ5、直流
電圧検出器6を介して直流電圧がフィードバックされ、
再び直流電圧指令値と突き合わされて、入力側有効電流
指令値へ反映される。すなわち、図6において、電圧型
PWMコンバータ1、直流平滑コンデンサ5、直流電圧
検出器6、減算器19、直流電圧制御器34、加算器3
6と、上述の入力側有効電流制御閉ループでもって構成
される閉ループによって制御されることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の電圧形PWMコ
ンバータの出力側直流電圧の制御装置は、以上のように
出力側直流電圧制御の閉ループの中に、入力側有効電流
制御閉ループが含まれる直列2重の閉ループ構造になっ
ている。このような場合には、内包される入力側有効電
流制御閉ループの応答の速さを出力側直流電圧制御閉ル
ープの応答の速さより5〜10倍は速く設定しないと、
2つの閉ループの間で干渉を生じ過渡応答や安定性に悪
い影響をもたらす。しかしながら、実際の制御装置で
は、時間遅れやノイズ問題などから応答を速くすること
には限界がある。もし、出力側直流電圧制御を所望の応
答速度とするために必要な入力側有効電流制御閉ループ
の応答速度の速さが上述の限界値に抵触した場合は、逆
に、出力側直流電圧制御の応答速度を所望値より下げな
ければならなくなるといった問題が発生する。
【0013】さらに、従来の直列2重閉ループの制御装
置には制御設計思想的に大きな矛盾がある。すなわち、
出力側直流電圧制御の設計では、その出力である入力側
有効電流指令値どおりに入力側有効電流が正しく制御で
きるものと仮定し、一方、入力側有効電流制御の設計で
は、直流電圧がある程度確立しているものとの仮定があ
る。従って、もし、直流電圧がゼロあるいは非常に小さ
い値であれば、入力側有効電流の制御はできない。従来
の制御装置では、直流電圧が指令値の近傍にある場合に
限って、設計どおりの性能となろうが、直流電圧が指令
値からはなれると、良好に動作する保証は全くないとい
う問題点があった。
【0014】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、従来方式のように入力側有効
電流制御の応答速度の限界によって出力側直流電圧制御
の応答速度が制約を受けることがないようにすると共
に、直流電圧がどのような値であっても入力側有効電流
制御及び出力側直流電圧制御を良好に行われてその性能
が保証できる電圧型PWMコンバータの制御装置を得る
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る電圧形PWMコンバータの制御装置は、商用電源系統
に変圧器を介して接続された電圧形PWMコンバータ
と、この電圧形PWMコンバータの直流出力側に設けら
れた直流平滑コンデンサと、上記電圧形PWMコンバー
タの出力側直流電圧と直流電流および入力側交流電圧と
交流電流をそれぞれ検出する検出手段と、上記入力側交
流電圧と交流電流の検出値をそれぞれ電源電圧に同期し
た回転座標系に変換する変換手段と、上記出力側直流電
圧の直流電圧指令値を与える直流電圧指令手段と、上記
入力側交流電流の無効電流指令値を与える無効電流指令
手段と、上記直流電圧指令値と上記無効電流指令値及び
上記検出手段による各検出値に基づいて入力側無効電流
制御と出力側直流電圧制御及び入力側有効電流制御を行
う電圧指令値を得る演算制御手段と、その電圧指令値に
基づいた変調率指令を出力する座標逆変換器と、変調率
指令に基づいて上記電圧型PWMコンバータのゲートパ
ルスを制御するPWMゲート制御手段とを備えた電圧形
PWMコンバータの制御装置において、上記演算制御手
段として、上記直流電圧指令値、上記無効電流指令値、
上記変換手段を介した交流電圧検出値、及び直流電流検
出値から上記入力側交流電流の有効電流指令値を演算す
る演算手段と、上記直流電圧指令値と直流電圧検出値と
の差に上記有効電流指令値を乗じる第1の乗算器と、上
記有効電流指令値と上記変換手段を介した有効電流検出
値との差に上記直流電圧指令値を乗じる第2の乗算器
と、上記第1の乗算器の乗算結果と上記第2の乗算器の
乗算結果との差を得る減算器と、この減算器の減算結果
を増幅する第1の増幅器を備えるとともに、上記無効電
流指令値と上記変換手段を介した無効電流検出値との差
に上記直流電圧指令値を乗じる第3の乗算器と、この第
3の乗算器の乗算結果を増幅する第2の増幅器とを備
え、上記第1と第2の増幅器出力を上記座標逆変換器に
与えて変調率指令を得上記PWMゲート制御手段により
上記電圧型PWMコンバータのゲートパルスを制御する
ことを特徴とするものである。
【0016】また、請求項2に係る電圧形PWMコンバ
ータの制御装置は、請求項1記載の電圧形PWMコンバ
ータの制御装置に対し、上記直流電圧指令値、上記無効
電流指令値、上記変換手段を介した交流電圧検出値、及
び直流電流検出値に基づいて直流電圧制御フィードフォ
ワード補償値を演算する第1の補償値演算器と、その補
償値を上記第1の増幅器の出力に加算した加算出力を上
記座標逆変換器に与える第1の加算器とを備えたことを
特徴とするものである。
【0017】さらに、請求項3に係る電圧形PWMコン
バータの制御装置は、請求項1または2記載の電圧形P
WMコンバータの制御装置に対し、上記直流電圧指令
値、上記無効電流指令値、上記変換手段を介した交流電
圧検出値、及び直流電流検出値に基づいて無効電流制御
フィードフォワード補償値を演算する第2の補償値演算
器と、その補償値を上記第2の増幅器の出力に加算した
加算出力を上記座標逆変換器に与える第2の加算器とを
備えたことを特徴とするものである。
【0018】
【作用】この発明の請求項1に係る電圧形PWMコンバ
ータの制御装置においては、演算手段により、直流電圧
指令値、無効電流指令値、変換手段を介した交流電圧検
出値、及び直流電流検出値に基づいて入力側交流電流の
有効電流指令値が演算され、第1の乗算器によって、上
記直流電圧指令値と直流電圧検出値との差に上記有効電
流指令値を乗じ、第2の乗算器によって、上記有効電流
指令値と変換手段を介した有効電流検出値との差に上記
直流電圧指令値を乗じ、減算器により、これら第1と第
2のの乗算器の乗算結果の差が取られ、第1の増幅器に
より、上記減算器の減算結果を増幅して直流電圧制御出
力が得られると共に、第3の乗算器により、無効電流指
令値と変換手段を介した無効電流検出値との差に上記直
流電圧指令値を乗じ、第2の増幅器により、第3の乗算
器の乗算結果を増幅して有効電流制御出力が得られ、上
記第1と第2の増幅器出力を上記座標逆変換器に与えて
変調率指令を得、PWMゲート制御手段により電圧型P
WMコンバータのゲートパルスが制御される。
【0019】また、請求項2に係る電圧形PWMコンバ
ータの制御装置においては、請求項1記載の電圧形PW
Mコンバータの制御装置に対し、第1の補償値演算器に
より、上記直流電圧指令値、上記無効電流指令値、上記
変換手段を介した交流電圧検出値、及び直流電流検出値
に基づいて直流電圧制御フィードフォワード補償値が演
算され、第1の加算器によって、補償値を第1の増幅器
の出力に加算して、直流電圧制御のフィードフォワード
補償がなされる。
【0020】さらに、請求項3に係る電圧形PWMコン
バータの制御装置においては、請求項1または2記載の
電圧形PWMコンバータの制御装置に対し、第2の補償
値演算器により、上記直流電圧指令値、上記無効電流指
令値、上記変換手段を介した交流電圧検出値、及び直流
電流検出値に基づいて無効電流制御フィードフォワード
補償値が演算され、第2の加算器によって、補償値を第
2の増幅器の出力に加算して、無効電流制御のフィード
フォワード補償がなされる。
【0021】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図に基づいて説
明する。図1は実施例1に係る電圧型PWMコンバータ
の制御装置を示す構成図である。図1において、1〜1
7と19、21、28、29は図6に示す従来例と同一
部分を示し、その説明は省略する。新たな符号として、
18は直流電流検出器7からの直流電流検出値、入力電
圧座標変換器15からのd軸電圧値及びq軸電圧値、直
流電圧指令器16からの直流電圧指令値、無効電流指令
器17からの無効電流指令値に基づいて入力側有効電流
指令値を演算する有効電流指令器、20は減算器19か
らの演算結果と上記有効電流指令器18からの有効電流
指令値とを乗じる乗算器、22は減算器21からの減算
結果と直流電圧指令器16からの直流電圧指令値とを乗
じる乗算器、23は上記有効電流指令器18からの有効
電流指令値から入力電流座標変換器14からの有効電流
分検出値を減じる減算器、24はこの減算器23の減算
結果と直流電圧指令器16からの直流電圧指令値を乗じ
る乗算器、25はこの乗算器24の乗算結果から乗算器
20の乗算結果を減じる減算器、26は減算器25の減
算結果を増幅する直流電圧制御器、27は乗算器22の
乗算結果を増幅する無効電流制御器である。
【0022】次に動作について説明する。図1に示した
主回路構成をモデル化したものが図2である。図2を参
照してその動作原理を説明する。まず、図2に示す記号
を説明する。Id は入力側有効電流、Iq は入力側無効
電流、Ii は直流電流検出器7の出力より得られる直流
電流値、Vc は出力側直流電圧、EdとEqは入力電源電
圧のd軸成分とq軸成分で、図1の入力電圧座標変換器
15からの出力に相当するものである。ωは入力電源電
圧の角周波数である。Cは直流平滑コンデンサ5の容量
値、L及びRは主としてコンバータ用変圧器3のインダ
クタンス分と抵抗分であるが、それ以外の主回路のイン
ダクタンス分と抵抗分も全て含めたものである。また、
d とVq は電圧型PWMコンバータ1が入力側に発生
する電圧のd軸成分とq軸成分である。
【0023】ここで、図1における直流電圧制御器26
の出力をmd 、無効電流制御器27の出力をmq とする
と、Vd はmdc に、Vq はmqc に比例すること
になる。ここでは、単位系を適当にとることによって、
d =mdc 、Vq =mqc とすることにする。
今、Id、Iq、Vc を状態変数として、状態方程式を図
2について立てると、(1)〜(3)式となる。
【0024】
【数1】
【0025】そして、出力側直流電圧Vc の直流電圧指
令値をVc0、入力側無効電流Iq の無効電流指令値をI
q0(力率1の運転をする場合はIq0=0となる)とし、
実際に、Vc =Vc0、Iq =Iq0が成立している定常状
態での入力側有効電流Id の値をId0とすると、有効電
流指令値Id0は下式(4)のようになる。同様に、上記
定常状態での直流電圧制御器26の出力md の値をmd0
とすると、md0は下式(5)のようになり、さらに、上
記定常状態での無効電流制御器27の出力mq の値をm
q0とすると、mq0は下式(6)のようになる。
【0026】
【数2】
【0027】ここで、下式(7)、(8)の変数変換を
行うことによって、(1)ないし(3)式の状態方程式
は下式(9)のようになる。
【0028】
【数3】
【0029】(9)式は、状態量xとこのシステムへの操
作量であるu1 、u2 との積をもつ双線形システムの状
態方程式である。この双線形システムを安定に制御でき
る操作量u1 、u2 の制御則が決定されればよい。この
ような双線形システムに対しては、適当な正定行列Pを
用いて下式のようなui の制御則を用いることが考えら
れる。 ui =ki〔xT(PBi+Bi TP)x+2Ci TPx〕 (10) ただし、ki <0とする。また、添字のTは転置行列を
表す。
【0030】次に、(10)式の操作量ui を用いた場
合のシステムの安定性をリアプノフの安定定理を用いて
調べてみる。リアプノフ関数V(x)を下式のようにす
る。 V(x)=xTPx (11) リアプノフの安定定理では、リアプノフ関数V(x)の時
間微分をx≠0でいつでも負の値とできるPが存在すれ
ば、安定に制御できるとされている。そこで、(11)
式の時間微分を(9)式と(10)式を用いて計算する
と、次式(12)となる。
【0031】
【数4】
【0032】ここで、ki <0であれば、上式右辺第2
項はx≠0でいつでも負となる。さらに、Pを下式(1
3)のようにする。
【0033】
【数5】
【0034】すると、(12)式右辺第1項は xT(PA+ATP)x=−(2R/L)・(x1 2+x2 2) (14) となり、x≠0で必ず負となる。従って、Pを(13)
式とすれば、(12)式のリアプノフ関数の時間微分は
x≠0でいつでも負となり、安定な制御ができるという
ことになる。そこで、(13)式を(10)式に代入し
て具体的にu1 、u2 を求めると、下式となる。 u1 =(2k1/L)・(Vc01−Id03) (15) u2 =(2k2/L)・Vc02 (16)
【0035】ここで、k1 、k2 は任意に選べる(ただ
しk1 <0、k2 <0)ので、所望の応答速度を実現す
るために、適当に設定すればよい。(15)、(16)
式を下記のように書き直すことができる。 u1 =G1 〔Vc0(Id0−Id)−Id0(Vc0−Vc)〕 (17) u2 =G2c0(Iq0−Iq) (18) ただし、G1 =−2k1/L>0、G2 =−2k2/L>
0となる。
【0036】上述した(17)及び(18)式を実現し
ているのが図1に示す実施例1である。図1に示す実施
例1では、有効電流指令器18で上記有効電流指令値I
d0が演算されている。また、直流電圧指令器16から直
流電圧指令値Vc0、無効電流指令器17から無効電流指
令値Iq0がそれぞれ出力されている。さらに、直流電圧
制御器26でゲインG1 の増幅が行われ、無効電流制御
器27でゲインG2 の増幅が行われている。
【0037】すなわち、(17)式を実行するための構
成として、直流電圧指令器16、有効電流指令器18、
減算器19、乗算器20、減算器23、乗算器24、減
算器25、及び直流電圧制御器26により、出力側直流
電圧と入力側有効電流を同時に制御する1つの閉ループ
が構成されて、直流電圧指令値どおりの直流電圧及び有
効電流指令値どおりの有効電流となるようなd軸電圧指
令値が出力され、座標逆変換器28とPWMゲート制御
器29により実際のゲートパルスに反映される。同様
に、(18)式を実行するための構成として、無効電流
指令器17、減算器21、乗算器22、及び無効電流制
御器27により、入力側無効電流を制御する閉ループが
構成されて、無効電流指令値どおりの無効電流が流れる
ようなq軸電圧指令値が出力され、座標逆変換器28と
PWMゲート制御器29により実際のゲートパルスに反
映される。
【0038】このように、図1に示す実施例1の構成に
よれば、出力側直流電圧制御閉ループと入力側有効電流
制御閉ループとの従来例のような直流2重ループ構成を
やめ、出力側直流電圧と入力側有効電流を同時に制御す
る1つの閉ループと入力側無効電流を制御する閉ループ
とで構成したことにより、出力側直流電圧Vc と入力側
有効電流Id が直流電圧制御器26の1つのコントロー
ラで同時に制御でき、また、出力側直流電圧VC の値が
どのようであろうとも安定性が保証されることが理解さ
れる。
【0039】従って、上記実施例1によれば、出力側直
流電圧と入力側有効電流を同時に制御する1つの閉ルー
プと入力側無効電流を制御する閉ループとで構成したの
で、出力側直流電圧と入力側有効電流とを1つの閉ルー
プで同時に制御することができ、従来のように入力側有
効電流制御の応答速度を高速に設定する必要がなく、こ
のため、出力側直流電圧制御の応答速度が制約を受ける
ことがなくなる。また、1つの閉ループで同時に制御す
るのだから、入力側有効電流の制御に直流電圧がある程
度確立している必要もなく、直流電圧がどのようであろ
うとも制御性能が保証できる。
【0040】実施例2.次に、図3は実施例2に係る電
圧型PWMコンバータの制御装置を示す構成図である。
図3において、図1に示す実施例1と同一部分は同一符
号を付してその説明は省略する。新たな符号として、3
0は上述した(5)式で与えられる定常状態での直流電
圧制御器26の出力値md0の値を計算する直流電圧制御
フィードフォワード補償値演算器、31はこの直流電圧
制御フィードフォワード補償値演算器30の出力を直流
電圧制御器26の出力に加算する加算器であり、その他
は図1に示す実施例1と同様である。
【0041】図3に示す実施例2では、実施例1と同様
に、(17)式を実行するための構成として、直流電圧
指令器16、有効電流指令器18、減算器19、乗算器
20、減算器23、乗算器24、減算器25、及び直流
電圧制御器26により、出力側直流電圧と入力側有効電
流を同時に制御する1つの閉ループが構成されて、直流
電圧指令値どおりの直流電圧及び有効電流指令値どおり
の有効電流となるようなd軸電圧指令値が出力され、座
標逆変換器28とPWMゲート制御器29により実際の
ゲートパルスに反映される。また、同様に、(18)式
を実行するための構成として、無効電流指令器17、減
算器21、乗算器22、及び無効電流制御器27によ
り、入力側無効電流を制御する閉ループが構成されて、
無効電流指令値どおりの無効電流が流れるようなq軸電
圧指令値が出力され、座標逆変換器28とPWMゲート
制御器29により実際のゲートパルスに反映される。
【0042】この結果、図1に示す実施例1と同様に、
出力側直流電圧と入力側有効電流を同時に制御する1つ
の閉ループと入力側無効電流を制御する閉ループとで構
成したので、出力側直流電圧と入力側有効電流とを1つ
の閉ループで同時に制御することができ、従来のように
入力側有効電流制御の応答速度を高速に設定する必要が
なく、このため、出力側直流電圧制御の応答速度が制約
を受けることがなくなる。また、1つの閉ループで同時
に制御するのだから、入力側有効電流の制御に直流電圧
がある程度確立している必要もなく、直流電圧がどのよ
うであろうとも制御性能が保証できる。
【0043】他方、この実施例2が図1に示す実施例1
と異なる点は次の点にある。上記直流電圧制御器26の
出力md は、(8)式からわかるように、md =u1
d0である。しかし、上述した図1に示す実施例1で
は、操作量u1 のみ制御する構成が述べており、定常状
態での出力値md0の分については考慮されてない。上記
定常状態での出力値md0の分については、直流電圧制御
器26を例えば比例積分増幅器として構成することによ
り、その積分出力でまかなうようなことも想定すること
ができるが、図3に示す実施例2では、さらに、定常状
態での出力値md0も計算して積極的にフィードフォワー
ド補償を図っている。
【0044】すなわち、図3に示す実施例2の構成にお
いては、直流電圧制御フィードフォワード補償値演算器
30により、直流電圧指令器16からの直流電圧指令
値、無効電流指令器17からの無効電流指令値、入力電
圧座標変換器15からのd軸電圧値及びq軸電圧値、及
び直流電流検出器7による直流電流検出値に基づいて直
流電圧制御フィードフォワード補償値md0を演算し、そ
の演算値を加算器31によって直流電圧制御器26の出
力に加算した結果を座標逆変換器28に与えることによ
り、積極的に直流電圧制御のフィードフォワード補償を
行い、高性能な制御が得られるようにしている。
【0045】したがって、上記実施例2によれば、実施
例1の効果に加え、直流電圧指令値、無効電流指令値、
入力電圧座標変換器15からのd軸電圧値及びq軸電圧
値、及び直流電流検出値に基づいて直流電圧制御のフィ
ードフォワード補償値md0を演算し、その演算値を加算
器31によって直流電圧制御器26の出力に加算した結
果を座標逆変換器28に与えるようにしたので、直流電
圧制御のフィードフォワード補償を行い得ることがで
き、高性能な制御がなされるという効果がある。
【0046】実施例3.次に、図4は実施例3に係る電
圧型PWMコンバータの制御装置を示す構成図である。
図4において、図1に示す実施例1と同一部分は同一符
号を付してその説明は省略する。新たな符号として、3
2は上述した(6)式で与えられる定常状態での無効電
流制御器27の出力値mq0の値を算出する無効電流制御
フィードフォワード補償値演算器、33はこの無効電流
制御フィードフォワード補償値演算器32の出力を無効
電流制御器27の出力に加算する加算器であり、その他
は図1に示す実施例1と同様である。
【0047】図4に示す実施例3では、実施例1と同様
に、(17)式を実行するための構成として、直流電圧
指令器16、有効電流指令器18、減算器19、乗算器
20、減算器23、乗算器24、減算器25、及び直流
電圧制御器26により、出力側直流電圧と入力側有効電
流を同時に制御する1つの閉ループが構成されて、直流
電圧指令値どおりの直流電圧及び有効電流指令値どおり
の有効電流となるようなd軸電圧指令値が出力され、座
標逆変換器28とPWMゲート制御器29により実際の
ゲートパルスに反映される。また、同様に、(18)式
を実行するための構成として、無効電流指令器17、減
算器21、乗算器22、及び無効電流制御器27によ
り、入力側無効電流を制御する閉ループが構成されて、
無効電流指令値どおりの無効電流が流れるようなq軸電
圧指令値が出力され、座標逆変換器28とPWMゲート
制御器29により実際のゲートパルスに反映される。
【0048】この結果、図1に示す実施例1と同様に、
出力側直流電圧と入力側有効電流を同時に制御する1つ
の閉ループと入力側無効電流を制御する閉ループとで構
成したので、出力側直流電圧と入力側有効電流とを1つ
の閉ループで同時に制御することができ、従来のように
入力側有効電流制御の応答速度を高速に設定する必要が
なく、このため、出力側直流電圧制御の応答速度が制約
を受けることがなくなる。また、1つの閉ループで同時
に制御するのだから、入力側有効電流の制御に直流電圧
がある程度確立している必要もなく、直流電圧がどのよ
うであろうとも制御性能が保証できる。
【0049】他方、この実施例3が図1に示す実施例1
と異なる点は次の点にある。上記無効電流制御器27の
出力mq は、(8)式からわかるようにmq=u2+mq0
である。しかし、上述した図1に示す実施例1では、操
作量u2 のみ制御する構成が述べられており、定常状態
での出力値mq0の分については考慮されてない。上記定
常状態での出力値mq0の分については、無効電流制御器
27を例えば比例積分増幅器として構成することによ
り、その積分出力でまかなうようなことも想定すること
ができるが、図4に示す実施例3では、さらに、定常状
態での出力値mq0も計算して積極的にフィードフォワー
ド補償を図っている。
【0050】すなわち、図4に示す実施例3の構成にお
いては、無効電流制御フィードフォワード補償値演算器
32により、直流電圧指令器16からの直流電圧指令
値、無効電流指令器17からの無効電流指令値、入力電
圧座標変換器15からのd軸電圧値及びq軸電圧値、及
び直流電流検出器7による直流電流検出値に基づいて無
効電流制御フィードフォワード補償値mq0を演算し、そ
の演算値を加算器33によって無効電流制御器27の出
力に加算した結果を座標逆変換器28に与えることによ
り、積極的に無効電流制御のフィードフォワード補償を
行い、高性能な制御が得られるようにしている。
【0051】したがって、上記実施例3によれば、実施
例1の効果に加え、直流電圧指令値、無効電流指令値、
入力電圧座標変換器15からのd軸電圧値及びq軸電圧
値、及び直流電流検出値に基づいて無効電流制御のフィ
ードフォワード補償値mq0を演算し、その演算値を加算
器33によって無効電流制御器27の出力に加算した結
果を座標逆変換器28に与えるようにしたので、無効電
流制御のフィードフォワード補償を行い得ることがで
き、高性能な制御がなされるという効果がある。
【0052】実施例4.次に、図5は実施例4に係る電
圧型PWMコンバータの制御装置を示す構成図である。
図5に示す構成においては、実施例1の構成に加え、実
施例2と同様な、上述した(5)式で与えられる定常状
態での直流電圧制御器26の出力値md0の値を計算する
直流電圧制御フィードフォワード補償値演算器30と、
この直流電圧制御フィードフォワード補償値演算器30
の出力を直流電圧制御器26の出力に加算する加算器3
1を備えると共に、実施例3と同様な、上述した(6)
式で与えられる定常状態での無効電流制御器27の出力
値mq0の値を算出する無効電流制御フィードフォワード
補償値演算器32と、この無効電流制御フィードフォワ
ード補償値演算器32の出力を無効電流制御器27の出
力に加算する加算器33とを備えている。その他は図1
に示す実施例1と同様である。
【0053】まず、図5に示す実施例4では、実施例1
と同様に、(17)式を実行するための構成として、直
流電圧指令器16、有効電流指令器18、減算器19、
乗算器20、減算器23、乗算器24、減算器25、及
び直流電圧制御器26により、出力側直流電圧と入力側
有効電流を同時に制御する1つの閉ループが構成され
て、直流電圧指令値どおりの直流電圧及び有効電流指令
値どおりの有効電流となるようなd軸電圧指令値が出力
され、座標逆変換器28とPWMゲート制御器29によ
り実際のゲートパルスに反映される。また、同様に、
(18)式を実行するための構成として、無効電流指令
器17、減算器21、乗算器22、及び無効電流制御器
27により、入力側無効電流を制御する閉ループが構成
されて、無効電流指令値どおりの無効電流が流れるよう
なq軸電圧指令値が出力され、座標逆変換器28とPW
Mゲート制御器29により実際のゲートパルスに反映さ
れる。
【0054】この結果、図1に示す実施例1と同様に、
出力側直流電圧と入力側有効電流を同時に制御する1つ
の閉ループと入力側無効電流を制御する閉ループとで構
成したので、出力側直流電圧と入力側有効電流とを1つ
の閉ループで同時に制御することができ、従来のように
入力側有効電流制御の応答速度を高速に設定する必要が
なく、このため、出力側直流電圧制御の応答速度が制約
を受けることがなくなる。また、1つの閉ループで同時
に制御するのだから、入力側有効電流の制御に直流電圧
がある程度確立している必要もなく、直流電圧がどのよ
うであろうとも制御性能が保証できる。
【0055】他方、この実施例4が図1に示す実施例1
と異なる点は次の点にある。上記直流電圧制御器26の
出力md 及び上記無効電流制御器27の出力mq は、
(8)式からわかるように、md =u1 +md0、mq
2+mq0である。しかし、上述した図1に示す実施例
1では、操作量u1 及びu2 のみ制御する構成が述べて
おり、定常状態での出力値md0及びmq0の分については
考慮されてない。上記定常状態での出力値md0及びmq0
の分については、直流電圧制御器26及び無効電流制御
器27をそれぞれ例えば比例積分増幅器として構成する
ことにより、その積分出力でまかなうようなことも想定
することができるが、図4に示す実施例3では、さら
に、定常状態での出力値md0及びmq0の両者も計算して
積極的にフィードフォワード補償を図っている。
【0056】すなわち、図5に示す実施例4の構成にお
いては、直流電圧制御フィードフォワード補償値演算器
30及び無効電流制御フィードフォワード補償値演算器
32により、それぞれ直流電圧指令器16からの直流電
圧指令値、無効電流指令器17からの無効電流指令値、
入力電圧座標変換器15からのd軸電圧値及びq軸電圧
値、及び直流電流検出器7による直流電流検出値に基づ
いて直流電圧制御フィードフォワード補償値md0及び無
効電流制御フィードフォワード補償値mq0を演算し、そ
の演算値をそれぞれ加算器31及び33によって直流電
圧制御器26及び無効電流制御器27の出力に加算した
結果を座標逆変換器28に与えることにより、積極的に
直流電圧制御及び無効電流制御のフィードフォワード補
償を行い、高性能な制御が得られるようにしている。
【0057】従って、上記実施例4によれば、実施例1
の効果に加え、直流電圧制御フィードフォワード補償値
演算器30及び無効電流制御フィードフォワード補償値
演算器32により、それぞれ直流電圧指令値、無効電流
指令値、入力電圧座標変換器15からのd軸電圧値及び
q軸電圧値、及び直流電流検出値に基づいて直流電圧制
御及び無効電流制御のフィードフォワード補償値md0
びmq0を演算し、その演算値を加算器31及び33によ
って直流電圧制御器26及び無効電流制御器27の出力
にそれぞれ加算した結果を座標逆変換器28に与えるよ
うにしたので、直流電圧制御及び無効電流制御のフィー
ドフォワード補償を行い得ることができ、高性能な制御
がなされるという効果がある。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、従来例の出力側直流電圧制御の閉ループと入力側
有効電流制御の閉ループとの直流2重ループ構成をや
め、出力側直流電圧と入力側有効電流を同時に制御する
1つの閉ループを構成して、電圧形PWMコンバータの
出力側直流電圧と入力側有効電流を1つの制御器で同時
に制御するようにしたので、従来のように入力側有効電
流制御の応答速度限界による出力側直流電圧制御の応答
速度が制約を受けることなく、所望の値に設定できる。
加えて、直流電圧がどのような値でも安定した制御を行
い得るという効果を奏する。
【0059】また、請求項2によれば、請求項1に対
し、直流電圧指令値、無効電流指令値、変換手段を介し
た交流電圧検出値、及び直流電流検出値に基づいて直流
電圧制御フィードフォワード補償値を演算する第1の補
償値演算器による補償値を加算器によって直流電圧制御
器に加算するようにしたので、直流電圧制御のフィード
フォワード補償を行い得ることができ、高性能な制御が
なされるという効果を奏する。
【0060】さらに、請求項3によれば、請求項1また
は2に対し、直流電圧指令値、無効電流指令値、変換手
段を介した交流電圧検出値、及び直流電流検出値に基づ
いて無効電流制御フィードフォワード補償値を演算する
第2の補償値演算器による補償値を加算器によって無効
電流制御器に加算するようにしたので、無効電流制御の
フィードフォワード補償を行い得ることができ、高性能
な制御がなされるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る電圧型PWMコンバ
ータの制御装置を示す構成図である。
【図2】この発明の動作原理を説明するためのモデル図
である。
【図3】この発明の実施例2に係る電圧型PWMコンバ
ータの制御装置を示す構成図である。
【図4】この発明の実施例3に係る電圧型PWMコンバ
ータの制御装置を示す構成図である。
【図5】この発明の実施例4に係る電圧型PWMコンバ
ータの制御装置を示す構成図である。
【図6】従来の電圧形PWMコンバータの制御装置を示
す構成図である。
【符号の説明】
1 電圧形PWMコンバータ 3 コンバータ用変圧器 5 直流平滑コンデンサ 6 直流電圧検出器 7 直流電圧検出器 8 交流電流検出器 9 交流電流検出器 10 交流電流検出器 11 交流電流検出器 12 交流電流検出器 13 交流電流検出器 14 入力電流座標変換器 15 入力電流座標変換器 16 直流電圧指令器 17 無効電流指令器 18 有効電流指令器 19 減算器 20 乗算器 21 減算器 22 乗算器 23 減算器 24 乗算器 25 減算器 26 直流電圧制御器(増幅器) 27 無効電流制御器(増幅器) 28 座標逆変換器(増幅器) 29 PWMゲート制御器 30 直流電圧制御フィードフォワード補償値演算器 31 加算器 32 無効電流制御フィードフォワード補償値演算器 33 加算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源系統に変圧器を介して接続され
    た電圧形PWMコンバータと、この電圧形PWMコンバ
    ータの直流出力側に設けられた直流平滑コンデンサと、
    上記電圧形PWMコンバータの出力側直流電圧と直流電
    流および入力側交流電圧と交流電流をそれぞれ検出する
    検出手段と、上記入力側交流電圧と交流電流の検出値を
    それぞれ電源電圧に同期した回転座標系に変換する変換
    手段と、上記出力側直流電圧の直流電圧指令値を与える
    直流電圧指令手段と、上記入力側交流電流の無効電流指
    令値を与える無効電流指令手段と、上記直流電圧指令値
    と上記無効電流指令値及び上記検出手段による各検出値
    に基づいて入力側無効電流制御と出力側直流電圧制御及
    び入力側有効電流制御を行う電圧指令値を得る演算制御
    手段と、その電圧指令値に基づいた変調率指令を出力す
    る座標逆変換器と、変調率指令に基づいて上記電圧型P
    WMコンバータのゲートパルスを制御するPWMゲート
    制御手段とを備えた電圧形PWMコンバータの制御装置
    において、上記演算制御手段として、上記直流電圧指令
    値、上記無効電流指令値、上記変換手段を介した交流電
    圧検出値、及び直流電流検出値から上記入力側交流電流
    の有効電流指令値を演算する演算手段と、上記直流電圧
    指令値と直流電圧検出値との差に上記有効電流指令値を
    乗じる第1の乗算器と、上記有効電流指令値と上記変換
    手段を介した有効電流検出値との差に上記直流電圧指令
    値を乗じる第2の乗算器と、上記第1の乗算器の乗算結
    果と上記第2の乗算器の乗算結果との差を得る減算器
    と、この減算器の減算結果を増幅する第1の増幅器を備
    えるとともに、上記無効電流指令値と上記変換手段を介
    した無効電流検出値との差に上記直流電圧指令値を乗じ
    る第3の乗算器と、この第3の乗算器の乗算結果を増幅
    する第2の増幅器とを備え、上記第1と第2の増幅器出
    力を上記座標逆変換器に与えて変調率指令を得、上記P
    WMゲート制御手段により上記電圧型PWMコンバータ
    のゲートパルスを制御することを特徴とした電圧形PW
    Mコンバータの制御装置。
  2. 【請求項2】 上記直流電圧指令値、上記無効電流指令
    値、上記変換手段を介した交流電圧検出値、及び直流電
    流検出値に基づいて直流電圧制御フィードフォワード補
    償値を演算する第1の補償値演算器と、その補償値を上
    記第1の増幅器の出力に加算した加算出力を上記座標逆
    変換器に与える第1の加算器とを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の電圧形PWMコンバータの制御装置。
  3. 【請求項3】 上記直流電圧指令値、上記無効電流指令
    値、上記変換手段を介した交流電圧検出値、及び直流電
    流検出値に基づいて無効電流制御フィードフォワード補
    償値を演算する第2の補償値演算器と、その補償値を上
    記第2の増幅器の出力に加算した加算出力を上記座標逆
    変換器に与える第2の加算器とを備えたことを特徴とす
    る請求項1または2記載の電圧形PWMコンバータの制
    御装置。
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