JPH07229546A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH07229546A
JPH07229546A JP2104894A JP2104894A JPH07229546A JP H07229546 A JPH07229546 A JP H07229546A JP 2104894 A JP2104894 A JP 2104894A JP 2104894 A JP2104894 A JP 2104894A JP H07229546 A JPH07229546 A JP H07229546A
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JP
Japan
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trunnion
continuously variable
variable transmission
type continuously
short side
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JP2104894A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Takemura
浩道 武村
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量でしかも断面係数が大きいトラニオン6
を得る事で、軽量でしかも耐久性の優れたトロイダル型
無段変速機を得る。 【構成】 トラニオン6の断面形状を等脚台形とする。
内側面側の長辺41の長さ寸法を2Rとした場合に、外
側面側の短辺42の長さ寸法を2R/√3とし、両辺4
1、42同志の間隔を√(2/3)・Rとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るトロイダル型無段
変速機は、例えば自動車用の変速機として、或は各種産
業機械用の変速機として、それぞれ利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機として、図3〜4に略示
する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が、研究
されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実
開昭62−71465号公報に開示されている様に、入
力軸1と同心に第一のディスクである入力側ディスク2
を支持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の
端部に、第二のディスクである出力側ディスク4を固定
している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシング
の内側には、前記入力軸1並びに出力軸3に対して捻れ
の位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオ
ン6、6が設けられている。
【0003】各トラニオン6、6は、両端部外側面に前
記枢軸5、5を設けている。又、各トラニオン6、6の
中心部には変位軸7、7の基端部を支持し、前記枢軸
5、5を中心として各トラニオン6、6を揺動させる事
により、各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在として
いる。各トラニオン6、6に支持された変位軸7、7の
周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支
持している。そして、各パワーローラ8、8を、前記入
力側、出力側両ディスク2、4の間に挟持している。
【0004】入力側、出力側両ディスク2、4の互いに
対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢
軸5を中心とする円弧を回転させて得られる凹面をなし
ている。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ
8、8の周面8a、8aは、前記内側面2a、4aに当
接させている。
【0005】前記入力軸1と入力側ディスク2との間に
は、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧
装置9によって、前記入力側ディスク2を出力側ディス
ク4に向け、弾性的に押圧している。この押圧装置9
は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器11
により保持された複数個(例えば4個)のローラ12、
12とから構成されている。前記カム板10の片側面
(図3〜4の左側面)には、円周方向に亙る凹凸面であ
るカム面13を形成し、前記入力側ディスク2の外側面
(図3〜4の右側面)にも、同様のカム面14を形成し
ている。そして、前記複数個のローラ12、12を、前
記入力軸1の中心に対して放射方向の軸を中心とする回
転自在に支持している。
【0006】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回
転すると、カム面13によって複数個のローラ12、1
2が、入力側ディスク2外側面のカム面14に押圧され
る。この結果、前記入力側ディスク2が、前記複数のパ
ワーローラ8、8に押圧されると同時に、前記1対のカ
ム面13、14と複数個のローラ12、12との噛合に
基づいて、前記入力側ディスク2が回転する。そして、
この入力側ディスク2の回転が、前記複数のパワーロー
ラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達され、この出
力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
【0007】入力軸1と出力軸3との回転速度を変える
場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう
場合には、枢軸5、5を中心として各トラニオン6、6
を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが
図3に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心
寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部
分とにそれぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜さ
せる。
【0008】反対に、増速を行なう場合には、前記トラ
ニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面
8a、8aが図4に示す様に、入力側ディスク2の内側
面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4a
の中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸
7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を図3
と図4との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間
で、中間の変速比を得られる。
【0009】更に、図5〜8は、実願昭63−6929
3号(実開平1−173552号)のマイクロフィルム
に記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速
機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4
とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸
受16、16を介して回転自在に支持している。又、カ
ム板10は前記入力軸15の端部(図5の左端部)外周
面にスプライン係合し、鍔部17によって前記入力側デ
ィスク2から離れる方向への移動を阻止されている。そ
して、このカム板10とローラ12、12とにより、前
記入力軸15の回転に基づいて前記入力側ディスク2
を、出力側ディスク4に向けて押圧しつつ回転させる、
ローディングカム型の押圧装置9を構成している。前記
出力側ディスク4には出力歯車18を、キー19、19
により結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18
とが同期して回転する様にしている。
【0010】1対のトラニオン6、6の両端部は1対の
支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図5の表裏方
向、図6の左右方向)に亙る変位自在に支持している。
そして、前記各トラニオン6、6の中間部に形成した円
孔23、23部分に、変位軸7、7を支持している。各
変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部2
1、21と枢支軸部22、22とを、それぞれ有する。
このうちの支持軸部21、21を前記各円孔23、23
の内側に、ニードル軸受24、24を介して、回転自在
に支持している。又、前記各枢支軸部22、22の周囲
にパワーローラ8、8を、別のニードル軸受25、25
を介して回転自在に支持している。
【0011】尚、前記1対の変位軸7、7は、前記入力
軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、
これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22が支持軸
部21、21に対し偏心している方向は、前記入力側、
出力側両ディスク2、4の回転方向に対して同方向(図
6で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、前記出
力軸15の配設方向に対してほぼ直行する方向としてい
る。従って前記各パワーローラ8、8は、前記入力軸1
5の配設方向に亙る若干の変位自在に支持される。この
結果、構成部品の寸法精度等に起因して前記各パワーロ
ーラ8、8が前記入力軸15の軸方向に変位する傾向と
なった場合でも、構成各部品に無理な力を加える事な
く、この変位を吸収できる。
【0012】又、前記各パワーローラ8、8の外側面と
前記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パ
ワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト転が
り軸受であるスラスト玉軸受26、26とスラストニー
ドル軸受27、27とを設けている。このうちのスラス
ト玉軸受26、26は、前記各パワーローラ8、8に加
わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワー
ローラ8、8の回転を許容するものである。この様なス
ラスト玉軸受26、26はそれぞれ、複数個ずつの玉2
9、29と、各玉29、29を転動自在に保持する円環
状の保持器28、28と、円環状の外輪30、30とか
ら構成されている。各スラスト玉軸受26、26の内輪
軌道は前記各パワーローラ8、8の外側面に、外輪軌道
は前記各外輪30、30の内側面に、それぞれ形成して
いる。
【0013】又、前記スラストニードル軸受27、27
は、レース31と保持器32とニードル33、33とか
ら構成される。このうちのレース31と保持器32と
は、回転方向に亙る若干の変位自在に組み合わされてい
る。このスラストニードル軸受27、27は、前記レー
ス31、31を前記各トラニオン6、6の内側面に当接
させた状態で、この内側面と前記外輪30、30の外側
面との間に挟持している。この様なスラストニードル軸
受27、27は、前記各パワーローラ8、8から前記各
外輪30、30に加わるスラスト荷重を支承しつつ、前
記枢支軸部22、22及び前記外輪30、30が前記支
持軸部21、21を中心として揺動する事を許容する。
【0014】更に、前記各トラニオン6、6の一端部
(図6の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド36、36を
結合し、各駆動ロッド36、36の中間部外周面に駆動
ピストン37、37を固設している。そして、これら各
駆動ピストン37、37を、それぞれ駆動シリンダ3
8、38内に油密に嵌装している。
【0015】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の場合には、入力軸15の回転は押圧装置9を介し
て入力側ディスク2に伝えられる。そして、この入力側
ディスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介し
て出力側ディスク4に伝えられ、更にこの出力側ディス
ク4の回転が、出力歯車18より取り出される。
【0016】入力軸15と出力歯車18との間の回転速
度比を変える場合には、前記1対の駆動ピストン37、
37を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピスト
ン37、37の変位に伴って前記1対のトラニオン6、
6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図6の右側のパ
ワーローラ8が同図の上側に、同図の左側のパワーロー
ラ8が同図の下側に、それぞれ変位する。この結果、こ
れら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと前記入力
側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4a
との当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化す
る。そして、この力の向きの変化に伴って前記各トラニ
オン6、6が、支持板20、20に枢支された枢軸5、
5を中心として、互いに逆方向に揺動する。
【0017】この結果、前述の図3〜4に示した様に、
前記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと前記各内
側面2a、4aとの当接位置が変化し、前記入力軸15
と出力歯車18との間の回転速度比が変化する。この様
に前記入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比を
変化させるべく、前記変位軸7、7の傾斜角度を変化さ
せる際には、これら各変位軸7、7が前記各支持軸部2
1、21を中心として僅かに回動する。この回動の結
果、前記各スラスト玉軸受26、26の外輪30、30
の外側面と前記各トラニオン6、6の内側面とが相対変
位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラ
ストニードル軸受27、27が存在する為、この相対変
位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位軸
7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済む。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明のトロイダル型
無段変速機は、トラニオン6、6の軽量化を図る事で全
体の軽量化を図り、トロイダル型無段変速機を設けた自
動車等の動力性能並びに燃料消費率の向上を図るもので
ある。
【0019】前記各トラニオン6、6は、図7に示す様
に、変位軸7の支持軸部21(図5〜6)を支持する為
の支持板部39を備える。この支持板部39の長さ方向
両端部にはそれぞれ、この支持板部30の内側面側に向
け直角に折れ曲がった折り曲げ板部40、40を形成し
ている。そして、これら各折り曲げ板部40、40の外
面に、枢軸5、5を固設している。
【0020】一方、トロイダル型無段変速機の運転時に
この様なトラニオン6、6の内側面側に回転自在に支持
されたパワーローラ8、8には、入力側、出力側、両デ
ィスク2、4の内側面2a、4aからスラスト荷重が加
わる。そしてこのスラスト荷重は、スラスト玉軸受26
及びスラストニードル軸受27を介して前記各トラニオ
ン6、6の内側面に伝達される。従って、トロイダル型
無段変速機の運転時にこれら各トラニオン6、6は、内
側面側が凹面となる方向に、僅かとは言え弾性変形す
る。
【0021】そして、この弾性変形量が多くなると、前
記スラスト玉軸受26及びスラストニードル軸受27を
構成する転動体である玉29、29及びニードル33、
33に加わるスラスト荷重が不均一になる。即ち、前記
各トラニオン6、6の弾性変形の結果、これら各トラニ
オン6、6の内側面と前記各パワーローラ8、8の外側
面との距離が不均一になる。そして、これら両面同士の
距離が大きくなった部分に存在する転動体に加わるスラ
スト荷重が小さくなる代わりに、この距離が小さくなっ
た部分に存在する転動体に加わるスラスト荷重が大きく
なる。
【0022】この結果、一部の転動体に過大なスラスト
荷重が加わり、この一部の転動体と当該転動体の転動面
が当接している軌道面との当接圧が過大となり、これら
転動面及び軌道面の疲れ寿命が著しく短くなる。
【0023】この様な寿命短縮に結び付く前記トラニオ
ン6、6の弾性変形を防止する為にには、これら各トラ
ニオン6、6の曲げ剛性、特に長さ方向に亙る曲げ剛性
を高めるべく、これら各トラニオン6、6の断面係数Z
を大きくする必要がある。即ち、前記スラスト荷重に基
づいてこれらトラニオン6、6にMなる大きさの曲げモ
ーメントが加わった場合に各トラニオン6、6に加わる
曲げ応力σは、σ=M/Zで表わされる。従って、前記
断面係数Zを大きくする事で、前記曲げ応力σを小さく
し、前記弾性変形を小さくできる。
【0024】勿論、トラニオン6、6を(長さ方向に対
して直角な面で)幅方向に切断した場合に得られる断面
積を大きくすれば、前記断面係数Zを大きくして前記長
さ方向に亙る曲げ剛性を大きくできる。但し、単に断面
積を大きくする事で断面係数Zを大きくした場合には、
トラニオン6、6の容積が増大し、このトラニオン6、
6並びにこのトラニオン6、6を組み込んだトロイダル
型無段変速機の重量が増大する原因となる為、好ましく
ない。
【0025】例えば、前記支持板部39の断面形状を、
図8に示す様に、半径がRの半円形とした場合に、この
支持板部39の、中心軸が図心を通るとした場合の断面
係数Z1 は、0.190R3 となる。これに対して支持
板部39の断面積S1 は、1.57R2 となる(但しπ
=3.14として計算)。そして、これら断面係数Z1
と断面積S1 との比Z1 /S1 は0.121Rとなる。
この比(Z/S)が大きい程、小さな断面積、言い換え
れば軽量にも拘らず大きな断面係数を得られる事になる
が、断面が半円形の場合の比Z1 /S1 (=0.121
R)は、必ずしも大きな数値とは言えない。
【0026】又、前記支持板部39の断面形状が、図9
に示す様に、半径がRである半円に内接する、長辺の長
さが2R/√3、短辺の長さが√(2/3)Rである長
方形の場合には、支持板部39の断面係数Z2 は、0.
128R3 断面積S2 は、0.94R2 となる。そし
て、これら断面係数Z2 と断面積S2 との比Z2 /S2
は0.136Rとなる。この数値(0.136R)も、
必ずしも十分に大きなものとは言えない。本発明のトロ
イダル形無段変速機は、上述の様な事情に鑑みて発明し
たものである。
【0027】
【課題を解決する為の手段】本発明のトロイダル型無段
変速機は、前述の従来から知られたトロイダル型無段変
速機と同様に、互いの内側面同士を対向させた状態で、
互いに同心に、且つ回転自在に支持された第一、第二の
ディスクと、これら第一、第二のディスクの中心軸に対
し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオ
ンと、このトラニオンの内側面から突出した変位軸と、
この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、前記
第一、第二の両ディスクの間に挟持されたパワーローラ
と、このパワーローラの外側面に添設して設けられ、こ
のパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつ
つ、このパワーローラの回転を許容するスラスト転がり
軸受とを備える。そして、前記トラニオンは前記変位軸
を支持する為の支持板部を備える。
【0028】特に、本発明のトロイダル型無段変速機の
場合には、この支持板部の断面形状が次のの条件を
満たす。 内側面を区画する長辺と、外側面を区画する短辺
と、これら長辺の両端と短辺の両端とを連続させる傾斜
辺とで四周を囲まれており、前記長辺の中央位置と前記
短辺の中央位置とを結ぶ線分とこれら長辺及び短辺との
なす角度は90度である。 前記長辺の長さ寸法を2Rとした場合に、前記下辺
の長さ寸法は2・R/√3であり、前記長辺と短辺との
間隔は√(2/3)・Rである。
【0029】
【作用】上述の様に構成される本発明のトロイダル型無
段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と
同様の作用に基づき、第一のディスクと第二のディスク
との間で回転力の伝達を行ない、更にトラニオンの傾斜
角度を変える事で、これら両ディスクの回転速度比を変
える。
【0030】特に、本発明のトロイダル型無段変速機の
場合には、トラニオンの断面係数Zと断面積Sとの比Z
/Sを大きくできるので、比較的軽量でしかも曲げ剛性
が大きなトラニオンを得られる。従って、軽量且つ耐久
性の優れたトロイダル型無段変速機を実現できる。
【0031】
【実施例】図1は、本発明の第一実施例を示している。
尚、本発明の特徴は、トラニオン6の断面形状を工夫す
る事で、重量増加を抑えつつこのトラニオン6の曲げ剛
性を高める点に特徴がある。その他の部分の構造及び作
用は、例えば前述した様な、従来から知られたトロイダ
ル型無段変速機と同様である。よって、従来構造と同等
部分に関する説明は省略し、以下、本発明の特徴部分を
中心に説明する。
【0032】トラニオン6の支持板部39の断面形状
は、変位軸7(図3〜6)を突出させる内側面側を長辺
とする等脚台形となっている。即ち、この断面形状は、
この内側面を区画する長辺41と、反対側の外側面を区
画する短辺42と、これら長辺41の両端と短辺42の
両端とを連続させる傾斜辺43、43とで四周を囲まれ
ている。従って、前記長辺41の中央位置と前記短辺4
2の中央位置とを結ぶ線分とこれら長辺41及び短辺4
2とのなす角度は90度である。
【0033】そして、前記長辺41の長さ寸法を2Rと
した場合に、前記短辺42の長さ寸法は2・R/√3で
あり、前記長辺41と短辺42との間隔、即ちこれら両
辺41、42同士を結ぶ線分44の長さは√(2/3)
・Rである。
【0034】この様に断面形状が等脚台形である支持板
部39の断面係数Z3 は、0.188R3 断面積S3
は、1.29R2 となる。そして、これら断面係数Z3
と断面積S3 との比Z3 /S3 は0.146Rとなる。
この数値(0.146R)は、前述した様に断面形状が
半円形又は長方形である場合に比べて大きい。この事か
ら、本発明によれば、比較的小さな断面積、言い換えれ
ば比較的軽量であるにも拘らず、十分な断面係数を得
て、曲げ剛性の大きなトラニオン6を得られる事が解
る。
【0035】次に、図2は本発明の第二実施例を示して
いる。本実施例の場合には、半径がRである半円形の一
部を、半円形の直線部と平行に平削して、長さが2R/
√3である短辺42とした如き形状としている。上述し
た第一実施例と同様に、長辺41の長さは2R、これら
長辺41と短辺42との間隔は√(2/3)・Rであ
る。本実施例の場合も、断面係数と断面積との比(Z/
S)は、上述した第一実施例とほぼ同様に大きくでき
る。
【0036】
【発明の効果】本発明のトロイダル型無段変速機は、以
上に述べた通り構成され作用する為、比較的軽量でしか
も曲げ剛性が大きなトラニオンを使用する事により、軽
量且つ耐久性の優れたトロイダル型無段変速機を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す、トラニオンの支持
板部の断面図。
【図2】本発明の第二実施例を示す、図1と同様の図。
【図3】従来から知られたトロイダル型無段変速機の基
本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図4】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図5】従来の具体的構造の1例を示す断面図。
【図6】図5のA−A断面図。
【図7】トラニオンの斜視図。
【図8】トラニオンの断面形状の第1例を示す断面図。
【図9】同第2例を示す断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 入力側ディスク 2a 内側面 3 出力軸 4 出力側ディスク 4a 内側面 5 枢軸 6 トラニオン 7 変位軸 8 パワーローラ 8a 周面 9 押圧装置 10 カム板 11 保持器 12 ローラ 13、14 カム面 15 入力軸 16 ニードル軸受 17 鍔部 18 出力歯車 19 キー 20 支持板 21 支持軸部 22 枢支軸部 23 円孔 24、25 ニードル軸受 26 スラスト玉軸受 27 スラストニードル軸受 28 保持器 29 玉 30 外輪 31 レース 32 保持器 33 ニードル 34a、34b 円環部 35a、35b 突出部 36 駆動ロッド 37 駆動ピストン 38 駆動シリンダ 39 支持板部 40 折り曲げ板部 41 長辺 42 短辺 43 傾斜辺 44 線分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの内側面同士を対向させた状態で、
    互いに同心に、且つ回転自在に支持された第一、第二の
    ディスクと、これら第一、第二のディスクの中心軸に対
    し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオ
    ンと、このトラニオンの内側面から突出した変位軸と、
    この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、前記
    第一、第二の両ディスクの間に挟持されたパワーローラ
    と、このパワーローラの外側面に添設して設けられ、こ
    のパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつ
    つ、このパワーローラの回転を許容するスラスト転がり
    軸受とを備え、前記トラニオンは前記変位軸を支持する
    為の支持板部を備え、この支持板部の断面形状が次の
    の条件を満たすトロイダル型無段変速機。 内側面を区画する長辺と、外側面を区画する短辺
    と、これら長辺の両端と短辺の両端とを連続させる傾斜
    辺とで四周を囲まれており、前記長辺の中央位置と前記
    短辺の中央位置とを結ぶ線分とこれら長辺及び短辺との
    なす角度は90度である。 前記長辺の長さ寸法を2Rとした場合に、前記下辺
    の長さ寸法は2・R/√3であり、前記長辺と短辺との
    間隔は√(2/3)・Rである。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1089017A1 (en) * 1999-09-27 2001-04-04 Nissan Motor Co., Ltd. Toroidal type continuously variable transmission and method for manufacturing trunnion for such a transmission
JP2001248702A (ja) * 2000-03-03 2001-09-14 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機
JP2003074657A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Nsk Ltd ハーフトロイダル型無段変速機用トラニオン
US7004883B2 (en) 2001-08-27 2006-02-28 Nsk Ltd. Toroidal-type continuously variable transmission

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