JPH094689A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

Info

Publication number
JPH094689A
JPH094689A JP15444695A JP15444695A JPH094689A JP H094689 A JPH094689 A JP H094689A JP 15444695 A JP15444695 A JP 15444695A JP 15444695 A JP15444695 A JP 15444695A JP H094689 A JPH094689 A JP H094689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
continuously variable
variable transmission
type continuously
power roller
toroidal type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15444695A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Fukushima
弘志 福島
Hideki Kokubu
秀樹 國分
Nobuo Goto
伸夫 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP15444695A priority Critical patent/JPH094689A/ja
Publication of JPH094689A publication Critical patent/JPH094689A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きなトルク伝達時に於けるパワーローラの
弾性変形に拘らず、このパワーローラの中心孔の内周面
と枢支軸部22aの外周面との間のラジアルニードル軸
受に過大なラジアル荷重が加わるのを防止する。 【構成】 パワーローラを支承する変位軸7aの枢支軸
部22aの断面形状を、大きなトルク伝達時に於けるパ
ワーローラの弾性変形に合わせて楕円形にする。パワー
ローラの弾性変形時に、このパワーローラの内周面と上
記枢支軸部22aの外周面との間の空間の厚さ寸法が均
一になる。この結果、上記ラジアルニードル軸受を構成
する一部のニードルに過大なラジアル荷重が加わらなく
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るトロイダル型無段
変速機は、例えば自動車用の変速機として利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機として、図3〜4に略示
する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究さ
れている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開
昭62−71465号公報に開示されている様に、入力
軸1と同心に入力側ディスク(第一のディスク)2を支
持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部
に出力側ディスク(第二のディスク)4を固定してい
る。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側
には、上記入力軸1並びに出力軸3に対して捻れの位置
にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオン6、
6が設けられている。
【0003】各トラニオン6、6は、両端部外側面に上
記枢軸5、5を設けている。又、各トラニオン6、6の
中心部には変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸
5、5を中心として各トラニオン6、6を揺動させる事
により、各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在として
いる。各トラニオン6、6に支持された変位軸7、7の
周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支
持している。そして、各パワーローラ8、8を、上記入
力側、出力側両ディスク2、4の間に挟持している。
【0004】入力側、出力側両ディスク2、4の互いに
対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢
軸5を中心とする円弧を回転させて得られる凹面をなし
ている。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ
8、8の周面8a、8aは、上記内側面2a、4aに当
接させている。
【0005】上記入力軸1と入力側ディスク2との間に
は、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧
装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディス
ク4に向け、弾性的に押圧自在としている。この押圧装
置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器
11により保持された複数個(例えば4個)のローラ1
2、12とから構成されている。上記カム板10の片側
面(図3〜4の左側面)には、円周方向に亙る凹凸面で
あるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側
面(図3〜4の右側面)にも、同様のカム面14を形成
している。そして、上記複数個のローラ12、12を、
上記入力軸1の中心に対して放射方向の軸を中心とする
回転自在に支持している。
【0006】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回
転すると、カム面13によって複数個のローラ12、1
2が、入力側ディスク2外側面のカム面14に押圧され
る。この結果、上記入力側ディスク2が、上記複数のパ
ワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記1対のカ
ム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付
け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。
そして、この入力側ディスク2の回転が、上記複数のパ
ワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達さ
れ、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転す
る。
【0007】入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速
比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で
減速を行なう場合には、枢軸5、5を中心として各トラ
ニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面
8a、8aが図3に示す様に、入力側ディスク2の内側
面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4a
の外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、各変位軸
7、7を傾斜させる。
【0008】反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸
5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動さ
せ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図4に示
す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分
と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、
それぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜させる。
各変位軸7、7の傾斜角度を図3と図4との中間にすれ
ば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得ら
れる。
【0009】更に、図5〜6は、実願昭63−6929
3号(実開平1−173552号)のマイクロフィルム
に記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速
機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4
とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸
受16、16を介して回転自在に支持している。又、カ
ム板10は上記入力軸15の端部(図5の左端部)外周
面にスプライン係合し、鍔部17によって上記入力側デ
ィスク2から離れる方向への移動を阻止されている。そ
して、このカム板10とローラ12、12とにより、上
記入力軸15の回転に基づいて上記入力側ディスク2
を、出力側ディスク4に向け押圧しつつ回転させる、ロ
ーディングカム式の押圧装置9を構成している。上記出
力側ディスク4には出力歯車18を、キー19、19に
より結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18と
が同期して回転する様にしている。
【0010】1対のトラニオン6、6の両端部は1対の
支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図5の表裏方
向、図6の左右方向)に亙る変位自在に支持している。
そして、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円
孔23、23部分に、変位軸7、7を支持している。各
変位軸7、7は、図7に詳示する様に、互いに平行で且
つ偏心した支持軸部21、21と枢支軸部22、22と
を、それぞれ有する。従来の場合には、これら支持軸部
21、21及び枢支軸部22、22の断面形状は、何れ
も真円形としている。そして、このうちの各支持軸部2
1、21を上記各円孔23、23の内側に、ラジアルニ
ードル軸受24、24を介して、回転自在に支持してい
る。又、上記各枢支軸部22、22の周囲にパワーロー
ラ8、8を、ラジアルニードル軸受25、25を介して
回転自在に支持している。
【0011】尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力
軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、
これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22が各支持
軸部21、21に対し偏心している方向は、上記入力
側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向
(図6で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上
記入力軸15の配設方向に対しほぼ直交する方向として
いる。従って上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸
15の配設方向に亙る若干の変位自在に支持される。こ
の結果、構成各部品の寸法精度や弾性変形等に起因し
て、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方
向(図5の左右方向、図6の表裏方向)に変位する傾向
となった場合でも、構成各部品に無理な力を加える事な
く、この変位を吸収できる。
【0012】又、上記各パワーローラ8、8の外側面と
上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パ
ワーローラ8、8の外側面の側から順に、このパワーロ
ーラ8、8に加わるスラスト荷重を支承する為のスラス
ト転がり軸受であるスラスト玉軸受26、26と、次述
する外輪30、30に加わるスラスト荷重を支承する別
のスラスト軸受であるスラストニードル軸受27、27
とを設けている。このうちのスラスト玉軸受26、26
は、上記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の
荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転
を許容するものである。この様なスラスト玉軸受26、
26はそれぞれ、複数個ずつの玉29、29と、各玉2
9、29を転動自在に保持する円環状の保持器28、2
8と、スラスト軌道輪である円環状の外輪30、30
(パワーローラスラスト軸受外輪)とから構成されてい
る。各スラスト玉軸受26、26の内輪軌道は上記各パ
ワーローラ8、8の外側面に、外輪軌道は上記各外輪3
0、30の内側面に、それぞれ形成している。
【0013】又、上記スラストニードル軸受27、27
は、レース31と保持器32とニードル33、33とか
ら構成される。このうちのレース31と保持器32と
は、回転方向に亙る若干の変位自在に組み合わされてい
る。この様なスラストニードル軸受27、27は、上記
レース31、31を上記各トラニオン6、6の内側面に
当接させた状態で、この内側面と上記外輪30、30の
外側面との間に挟持している。この様なスラストニード
ル軸受27、27は、上記各パワーローラ8、8から上
記各外輪30、30に加わるスラスト荷重を支承しつ
つ、上記枢支軸部22、22及び上記外輪30、30が
上記支持軸部21、21を中心に揺動する事を許容す
る。
【0014】更に、上記各トラニオン6、6の一端部
(図6の左端部)にはそれぞれ駆動ロッド36、36を
結合し、各駆動ロッド36、36の中間部外周面に駆動
ピストン37、37を固設している。そして、これら各
駆動ピストン37、37を、それぞれ駆動シリンダ3
8、38内に油密に嵌装している。
【0015】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の場合には、入力軸15の回転は押圧装置9を介し
て入力側ディスク2に伝えられる。そして、この入力側
ディスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介し
て出力側ディスク4に伝えられ、更にこの出力側ディス
ク4の回転が、出力歯車18より取り出される。
【0016】入力軸15と出力歯車18との間の回転速
度比を変える場合には、上記1対の駆動ピストン37、
37を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピスト
ン37、37の変位に伴って上記1対のトラニオン6、
6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図6の下側のパ
ワーローラ8が同図の右側に、同図の上側のパワーロー
ラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結果、こ
れら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記入力
側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4a
との当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化す
る。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニ
オン6、6が、支持板20、20に枢支された枢軸5、
5を中心として、互いに逆方向に揺動する。この結果、
前述の図3〜4に示した様に、上記各パワーローラ8、
8の周面8a、8aと上記各内側面2a、4aとの当接
位置が変化し、上記入力軸15と出力歯車18との間の
回転速度比が変化する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用するトロイダル型無段変速機の場合、入力側ディスク
2と出力側ディスク4との間で回転力の伝達を行なう際
に、押圧装置9で発生するスラスト力によりパワーロー
ラ8は、図8に矢印αで示す様に、入力側ディスク2と
出力側ディスク4との間で強く挟持される。この結果、
上記パワーローラ8の中心孔が、図9に誇張して示す様
に楕円形に弾性変形する。この結果、枢支軸部22の周
囲にパワーローラ8を支持する為のラジアルニードル軸
受25の荷重分布が不均一になる。具体的には、このラ
ジアルニードル軸受25を構成する複数のニードル3
5、35のうち、上記両ディスク2、4の配列方向(図
3、4、5、8の左右方向)両側部分で、上記枢支軸部
22の外周面と上記パワーローラ8の内周面との間の空
間の幅寸法が小さくなる。そして、幅寸法が小さくなっ
た、上記配列方向両側部分に存在するニードル35、3
5に大きなラジアル荷重が加わる。このラジアル荷重が
過大になると、上記枢支軸部22の外周面、パワーロー
ラ8の内周面、ニードル35、35の転動面に早期剥離
が発生し易くなる等、これら各面の疲れ寿命が短くな
り、トロイダル型無段変速機の信頼性及び耐久性が不足
する。
【0018】上記スラスト力は、上記両ディスク2、4
同士の間で伝達するトルクが大きくなるに伴って大きく
なり、上記パワーローラ8の弾性変形量も大きくなる。
従って、大きなトルクを伝達自在でしかも十分な信頼性
及び耐久性を確保できるトロイダル型無段変速機を実現
する為には、上記ニードル35、35に過大なラジアル
荷重が加わる事を防止する必要がある。本発明のトロイ
ダル型無段変速機は、この様な事情に鑑みて発明したも
のである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のトロイダル型無
段変速機は前述した従来のトロイダル型無段変速機と同
様に、互いの内側面同士を対向させた状態で、互いに同
心に、且つ回転自在に支持された第一、第二のディスク
と、これら第一、第二のディスクの中心軸に対し捻れの
位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、こ
のトラニオンの内側面に突設された変位軸と、この変位
軸の一部で上記トラニオンの内側面から突出した部分の
周囲にラジアルニードル軸受を介して回転自在に支持さ
れた状態で、上記第一、第二の両ディスクの間に挟持さ
れたパワーローラとを備える。
【0020】特に、本発明のトロイダル型無段変速機に
於いては、上記変位軸の一部外周面で上記ラジアルニー
ドル軸受の内輪軌道として機能する部分の断面の直径
が、上記第一、第二のディスクの配列方向に対して平行
な方向で短く、これと直角方向で長い略円形である。
【0021】
【作用】上述の様に構成される本発明のトロイダル型無
段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と
同様の作用に基づき、第一のディスクと第二のディスク
との間で回転力の伝達を行ない、更にトラニオンの傾斜
角度を変える事で、これら両ディスクの回転速度比を変
える。
【0022】特に、本発明のトロイダル型無段変速機で
は、変位軸の一部外周面の断面形状を工夫した事によ
り、第一、第二のディスクの間に加わるスラスト力によ
りパワーローラが弾性変形した場合に、このパワーロー
ラの内周面と上記変位軸の外周面との間の空間の幅寸法
が全周に亙ってほぼ均一になる。この為、ラジアルニー
ドル軸受を構成する複数のニードルに加わる荷重を均一
にして、一部のニードルに過大な荷重が加わる事を防止
できる。
【0023】
【実施例】図1は本発明の第一実施例を示している。
尚、本発明の特徴は、高荷重を受けつつ回転するパワー
ローラを支承するラジアルニードル軸受25(図5〜
6)の一部に過大な面圧が加わる事を防止すべく、変位
軸7を構成する枢支軸部22の断面形状を工夫した点に
ある。その他の部分の構造及び作用に就いては、前述し
た従来構造と同様である為、重複する図示及び説明を省
略し、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0024】本発明のトロイダル型無段変速機を構成す
る変位軸7aは、前述した従来構造に組み込まれていた
変位軸7(図5〜7)と同様に、互いに平行で且つ偏心
した支持軸部21と枢支軸部22aとを有する。本発明
のトロイダル型無段変速機を構成する変位軸7aの場合
には、これら両軸部21、22aのうち、支持軸部21
及び枢支軸部22aの基半部の断面形状は真円形である
が、枢支軸部22aの先半部の断面形状を略円形として
いる。即ち、変位軸7aの一部外周面で上記ラジアルニ
ードル軸受25の内輪軌道として機能する部分である、
上記枢支軸部22aの先半部の断面形状は、図1(B)
に誇張して示す様に、円形に近い楕円形としている。こ
の楕円形は、入力側ディスク2と出力側ディスク4の配
列方向(図3〜5の左右方向)に対して平行な方向を短
径DS とし、これと直角方向を長径DL としている。
【0025】この為、図示の実施例では、上記支持軸部
21に対して上記枢支軸部22aが偏心している方向
に、この枢支軸部22aの先半部の断面を構成する楕円
の長径DL を配置している。トロイダル型無段変速機の
運転時には、上記支持軸部21を中心に上記枢支軸部2
2aが若干揺動するが、この揺動角度は僅かである。従
って、上記短径DS の方向は、ほぼ入力側ディスク2と
出力側ディスク4の配列方向と平行なままである。
【0026】上述の様に構成される本発明のトロイダル
型無段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速
機と同様の作用に基づき、第一のディスクである入力側
ディスク2と第二のディスクである出力側ディスク4と
の間で回転力の伝達を行なう。更に、トラニオン6、6
の傾斜角度を変える事で、これら両ディスク2、4の回
転速度比を変える。
【0027】特に、本発明のトロイダル型無段変速機で
は、上記変位軸7aの一部である上記枢支軸部22aの
断面形状を工夫した事により、入力側、出力側両ディス
ク2、4の間に加わるスラスト力によりパワーローラ8
(図3〜6、8、9)が弾性変形した場合に、このパワ
ーローラ8の中心孔の内周面と上記枢支軸部22aの先
半部の外周面との間の空間の幅寸法が全周に亙ってほぼ
均一になる。この為に、上記短径DS と長径DL との比
を、上記両ディスク2、4同士の間で伝達する回転力の
トルクの最大値に基づく上記パワーローラ8の変形に合
わせて規制する。即ち、このパワーローラ8は、上記ト
ルクが大きくなる程大きく弾性変形する。そして、ラジ
アルニードル軸受25を構成するニードル35、35に
加わるラジアル荷重も、上記トルクの増大に伴って増大
する。従って、本実施例では、トルクの最大値に基づい
て上記パワーローラ8が最も弾性変形した状態で、この
パワーローラ8の中心孔の内周面の断面形状と上記枢支
軸部22aの断面形状とが相似形となる様に、上記短径
S と長径DL との比を規制している。
【0028】従って、本発明のトロイダル型無段変速機
では、上記ラジアルニードル軸受25を構成する複数の
ニードル35、35に加わる荷重が最も大きくなる、最
大トルク伝達時に、上記パワーローラ8の内周面と上記
枢支軸部22aの外周面との間の空間の厚さ寸法が均一
になる。この結果、一部のニードル35、35に過大な
荷重が加わる事を防止して、上記枢支軸部22aの外周
面、パワーローラ8の内周面、ニードル35、35の転
動面に早期剥離が発生する事を防止する。従って、これ
ら各面の疲れ寿命を長くして、トロイダル型無段変速機
の信頼性及び耐久性を確保できる。尚、トロイダル型無
段変速機の運転時に於けるパワーローラ8の弾性変形量
は、目視による確認が難しい程度の極く僅かなものであ
る。従って、上記短径DS と長径DL との比(DS /D
L )も、1よりも僅かに小さい程度である。従って、上
記枢支軸部22aの断面形状は、真円形ではないが、円
形に近い略円形である。
【0029】次に、図2は本発明の第二実施例を示して
いる。上述した第一実施例が、枢支軸部22aの断面形
状を楕円形としていたのに対して、本実施例の場合に
は、異なる中心O1 、O2 と異なる曲率半径R1 、R2
とを有する複数の曲面を滑らかに連続させた複合曲線形
状としている。この複合曲線形状も、円形に近い略円形
で、上記第一実施例の楕円形に類似した形状である。上
記枢支軸部22aの断面形状をこの様に形成した場合で
も、上述した第一実施例の場合と同様の作用により、ト
ロイダル型無段変速機の信頼性及び耐久性を確保でき
る。
【0030】
【発明の効果】本発明のトロイダル型無段変速機は、以
上に述べた通り構成され作用する為、高荷重を受けつつ
回転するパワーローラを支承するラジアルニードル軸受
の一部に過大な面圧が加わる事を防止できる。この結
果、トロイダル型無段変速機の耐久性、信頼性の向上に
寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す、変位軸の側面図及
び端面図。
【図2】同第二実施例を示す、変位軸の端面図。
【図3】従来から知られたトロイダル型無段変速機の基
本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図4】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図5】従来の具体的構造の1例を示す断面図。
【図6】図5のA−A断面図。
【図7】従来構造に組み込まれていた変位軸の側面図及
び端面図。
【図8】運転時にパワーローラに加わる荷重の状態を示
す部分断面図。
【図9】図8のB−B断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 入力側ディスク(第一のディスク) 2a 内側面 3 出力軸 4 出力側ディスク(第二のディスク) 4a 内側面 5 枢軸 6 トラニオン 7、7a 変位軸 8 パワーローラ 8a 周面 9 押圧装置 10 カム板 11 保持器 12 ローラ 13、14 カム面 15 入力軸 16 ニードル軸受 17 鍔部 18 出力歯車 19 キー 20 支持板 21 支持軸部 22、22a 枢支軸部 23 円孔 24、25 ラジアルニードル軸受 26 スラスト玉軸受 27 スラストニードル軸受 28 保持器 29 玉 30 外輪 31 レース 32 保持器 33 ニードル 34 給油通路 35 ニードル 36 駆動ロッド 37 駆動ピストン 38 駆動シリンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの内側面同士を対向させた状態で、
    互いに同心に、且つ回転自在に支持された第一、第二の
    ディスクと、これら第一、第二のディスクの中心軸に対
    し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオ
    ンと、このトラニオンの内側面に突設された変位軸と、
    この変位軸の一部で上記トラニオンの内側面から突出し
    た部分の周囲にラジアルニードル軸受を介して回転自在
    に支持された状態で、上記第一、第二の両ディスクの間
    に挟持されたパワーローラとを備えたトロイダル型無段
    変速機に於いて、上記変位軸の一部外周面で上記ラジア
    ルニードル軸受の内輪軌道として機能する部分の断面の
    直径が、上記第一、第二のディスクの配列方向に対して
    平行な方向で短く、これと直角方向で長い略円形である
    事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
JP15444695A 1995-06-21 1995-06-21 トロイダル型無段変速機 Pending JPH094689A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15444695A JPH094689A (ja) 1995-06-21 1995-06-21 トロイダル型無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15444695A JPH094689A (ja) 1995-06-21 1995-06-21 トロイダル型無段変速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH094689A true JPH094689A (ja) 1997-01-07

Family

ID=15584394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15444695A Pending JPH094689A (ja) 1995-06-21 1995-06-21 トロイダル型無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH094689A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6561946B2 (en) 2000-07-14 2003-05-13 Nsk Ltd. Toroidal-type continuously variable transmission
JP2015132298A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6561946B2 (en) 2000-07-14 2003-05-13 Nsk Ltd. Toroidal-type continuously variable transmission
JP2015132298A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4135249B2 (ja) ハーフトロイダル型無段変速機
JP3475474B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4069573B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3435781B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH094689A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3899745B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4016514B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2001050360A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3617258B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH1030700A (ja) トロイダル型無段変速機の組立方法
JP3617265B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3293306B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4051791B2 (ja) ハーフトロイダル型無段変速機
JP3617235B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3293304B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH07229546A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4247733B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3820978B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3941275B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3849332B2 (ja) トロイダル型無段変速機用ディスクの製造方法
JP4026237B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4013369B2 (ja) トロイダル型無段変速機の組立方法
JPH08145135A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3539418B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4211157B2 (ja) トロイダル型無段変速機