JPH07219043A - 反射型オーバーヘッドプロジェクター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミラーフレネル板が水平に保持された使用時
に、ミラーフレネル板を上方から押圧しても撓ったり下
方に回動したりすることがないような反射型オーバーヘ
ッドプロジェクターを提供する。 【構成】 軸着部７ａに設けられた突設片７ｂには、ロ
ック機構１３の連動レバー１４の一端が軸着している。
連動レバー１４の褶動溝１４ｂは、カム１６の突起１６
ａと係合している。カム１６の周囲には、歯部１６ｂが
設けられ、連動ギア１７と噛合している。連動ギア１７
には回動棒１７ａが一体に設けられ、ロック棒２１の一
端と接触して係合している。ロック棒２１の右端部には
嵌入部２１ｂが形成され、嵌入溝２ａに嵌入する。これ
により、フレネルミラーが撓らないよう、ロック棒２１
の上面全体でフレネルミラーを水平に支持する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、反射型オーバーヘッド
プロジェクターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】透明シートに文字や図形等を記録した原
稿を照明して、その原稿の画像をスクリーン上に拡大投
影するオーバーヘッドプロジェクターは、各種会議、発
表等の場で広く一般に利用されている。このようなオー
バーヘッドプロジェクターには、原稿の照明方法の違い
から反射型と透過型の２種類に分けられる。反射型のも
のは、原稿を照明する光源が投影ヘッド部に内蔵され、
ステージに設けられたミラーフレネル板からの反射光で
原稿を下面側から照射し、投影ヘッド部に設けられてい
る投影レンズ及び投影ミラーを介して投影する。透過型
のものでは、原稿を照明する光源がステージの下面側に
設けられ、ステージに設けられたフレネルレンズを通し
て原稿を下面側から照射し、やはり投影レンズ及び投影
ミラーを介して投影する。

【０００３】これらの内、特に反射型オーバーヘッドプ
ロジェクターは、光源がミラーフレネル板の上部に位置
するため、光源がミラーフレネル板の下部に位置する透
過型オーバーヘッドプロジェクターに比較して、ミラー
フレネル板の下部の厚さを薄くすることが可能であり、
オーバーヘッドプロジェクターを小型、軽量化し易くな
る。このため、携帯可能な可搬型オーバーヘッドプロジ
ェクターの殆どは、原稿の照明方法に反射型を採用した
反射型オーバーヘッドプロジェクターである。

【０００４】ところで、オーバーヘッドプロジェクター
を持ち運び容易にする為には、当然の事ながら軽量化、
及び外形寸法の小型化、特に厚みを出来る限り薄くしな
ければならない。このため、反射型オーバーヘッドプロ
ジェクターにおいては、ミラーフレネル板の下部に光源
等の構成部品がないため、投影ヘッド部を保持している
アームを倒伏させた収納状態において、この投影ヘッド
部をミラーフレネル板の下部のデットスペースに収納し
て、収納時の小型、軽量化を達成している。

【０００５】例えば、平成３年実用新案出願公告第６９
０４号においては、ミラーフレネル板の一端を回動可能
にステージに軸着し、オーバーヘッドプロジェクターの
使用時には、ミラーフレネル板を係止具により水平に保
持し、アームを倒伏させた収納時には、この係止具によ
る保持を解除してミラーフレネル板を下部に回動させ、
これにより生じたスペースに投影ヘッド部を収納する方
法が開示されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような方法では、オーバーヘッドプロジェクターの使
用時において、ミラーフレネル板は軸着部の他に、係止
具により一点を支えられ水平に保持されているだけなの
で、例えば、ステージに載置された原稿にペン等で加
筆、修正などを行うとき、ミラーフレネル板が押圧で撓
ってしまい、非常に書きづらかった。また、この時、撓
ったミラーフレネル板と、オーバーヘッドプロジェクタ
ー本体との間に生じた隙間に、ペン、指し棒等が挟まっ
たり或いはミラーフレネル板の下部に落下してしまうこ
とがあった。

【０００７】本発明は上記従来技術の問題点を考慮して
なされたもので、ミラーフレネル板が回動可能な反射型
オーバーヘッドプロジェクターにおいて、ミラーフレネ
ル板が水平に保持された使用時に、ミラーフレネル板を
上方から押圧しても撓ったり下方に回動したりすること
がないような反射型オーバーヘッドプロジェクターを提
供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、オーバーヘッドプロジェクター本体にミラーフレネ
ル板の回動を阻止するロック機構を設け、アームの起立
時にこのロック機構を作動させ、アームの倒伏操作に連
動して、ロック機構を解除するようにしたものである。

【０００９】

【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図１は、本発明を実施した反射型オーバーヘッドプ
ロジェクターにおけるミラーフレネル板のロック機構を
示した要部斜視図である。また、図２は、本発明を実施
した反射型オーバーヘッドプロジェクターの使用状態の
外観斜視図である。反射型オーバーヘッドプロジェクタ
ー１の台座部２の上面には、フレネルミラー３からなる
ステージ４が設けられ、その上に透明シートに画像を記
録した原稿５が載置される。また、台座部２の両端に
は、上カバー６ａ、６ｂが各々軸着され、反射型オーバ
ーヘッドプロジェクター１の収納時にステージ４の上部
を覆い、持ち運びが容易なようにしている。

【００１０】台座部２には２本の腕からなる支持アーム
７が、後述する主軸１３に回動自在に軸着され、さら
に、支持アーム７の先端側（自由端側）には投影ヘッド
部８が回動自在に軸着されている。投影ヘッド部８には
投影レンズ９が組み込まれ、また、上面には投影ミラー
１１が、投影ヘッド部８に沿って折り畳み可能に軸着さ
れている。スイッチをオンすると投影ヘッド部８に内蔵
された光源が点灯し、ステージ４に向かって照明光が与
えられる。照明光は原稿５を透過したのちフレネルミラ
ー３で反射され、原稿５の画像は投影レンズ９、投影ミ
ラー１１を介してスクリーンに投影される。

【００１１】投影ヘッド部８は、支持アーム７の起伏操
作に連動して、支持アーム７と同方向に回動する。例え
ば、図示した使用位置から支持アーム７を時計方向に回
動して倒伏させていくと、投影ヘッド部８も時計方向に
回動し、支持アーム７が収納位置まで倒伏された状態で
は、フレネルミラー３は左端の軸着部３ａを中心として
台座部２の内部に回動し、これとともに投影ヘッド部８
も上面を下にしてフレネルミラー３の上に重なるように
台座部２の内部に収納される。また、逆に支持アーム２
を収納位置から起立させていくと、投影ヘッド部８も反
時計方向に回動し、支持アーム７が図示した使用位置ま
で起立した時点で、投影ヘッド部８も図示位置にくる。

【００１２】支持アーム７の下部に一体に設けられた軸
着部７ａは、台座部２の内部左端に設けられた主軸１２
に回動自在に軸着している。そして、軸着部７ａに一体
に設けられた突設片７ｂには、ロック機構１３の連動レ
バー１４の一端が軸着されている。また、台座部２に
は、Ｌ字状の座金１５が固着されている。さらに、この
座金１５には、カム１６、及び連動ギア１７が各々回動
自在に軸着され、ピン１８が固着されている。

【００１３】連動レバー１４の中央部付近には突起１４
ａが一体に設けられ、ピン１８と、この突起１４ａとの
間に設けられたバネ１９により、連動レバー１４を右方
向に付勢している。また、連動レバー１４の他端には褶
動溝１４ｂが設けられ、カム１６に突設された突起１６
ａと褶動自在に係合している。

【００１４】カム１６の周囲の一部には、歯部１６ｂが
設けられ、連動ギア１７と噛合している。さらに、連動
ギア１７には、Ｌ字状の回動棒１７ａが一体に設けられ
ている。この回動棒１７ａは、ステージ４の裏面に一体
に設けられた支持樋４ａに褶動自在に保持されたロック
棒２１の一端と接触して係合している。

【００１５】ロック棒２１の中央部付近には突起２１ａ
が一体に設けられている。このロック棒２１は、突起２
１ａと、ステージ４の裏面に突設された突起４ｂとの間
に設けられたバネ２２により、左方向に付勢されてい
る。

【００１６】さらに、ロック棒２１の右端部には、テー
パー加工された嵌入部２１ｂが形成されている。この嵌
入部２１ｂは、ロック棒２１がバネ２２の付勢に抗して
右方向に摺動した際、台座部２の内部左壁に設けられた
嵌入溝２ａに嵌入する。これにより、フレネルミラー３
が上面から押圧されても撓らないように、ロック棒２１
の上面全体でフレネルミラー３を水平に支持する。

【００１７】以上のような構成の作用について説明す
る。図３に示したような収納状態から、反射型オーバー
ヘッドプロジェクター１を使用するには、先ず上カバー
６ｂを図中の矢印Ａ方向に開ける。そして、露出したア
ーム７をゆっくりと引上げるように反時計方向に回動さ
せる。すると、アーム７の回動と連動して投影ヘッド部
８も反時計方向に回動する。また、フレネルミラー３の
端部に設けられたバネ２３により、台座部２の内部に入
り込んでいたフレネルミラー３が、軸着部３ａを中心と
して上方に回動する。

【００１８】アーム７の回動に伴いアーム７の軸着部７
ａも回転し、それに応じて突設片７ｂも反時計方向に回
動する。突設片７ｂの回動により、連動レバー１４は右
方向に押し出され、褶動溝１４ｂと係合している突起１
６ａの反時計方向への回動により、カム１６が上方に回
動して立ち上がる。このとき、バネ１９の付勢により、
アーム７は少ない力で回動させることができるようにな
っている。

【００１９】カム１６が上方に回動すると、歯部１６ｂ
と噛合している連動ギア１７が時計方向に回動する。す
ると、連動ギア１７と一体に設けられた回動棒１７ａも
時計方向に回動し、バネ２２の付勢に抗してロック棒２
１を右方向に摺動させる。

【００２０】アーム７を図４に示した使用位置まで完全
に回動させると、投影ヘッド部８も半回転して、投影ミ
ラー１１が上方に位置した水平状態にセットされる。そ
れと同時に、右方向に摺動したロック棒２１の嵌入部２
１ｂは、台座部２左壁の嵌入溝２ａに嵌入する。これに
より、フレネルミラー３はロック棒２１の上面全体で水
平に支持され、フレネルミラー３が押圧されても、撓っ
たり、下方向に回動してしまうことがない。

【００２１】この後、メインスイッチを投入して、原稿
５をステージ４に載置すれば、原稿５の鮮明な拡大画像
がスクリーンに投影される。また、使用途中に原稿５に
ペン等で加筆修正などを行っても、前述したようにフレ
ネルミラー３は撓ったりすることなく安定して水平に保
持される。

【００２２】そして、反射型オーバーヘッドプロジェク
ター１の使用後、アーム７を時計方向に回動させ、折り
畳み操作を行うと、ロック機構１３は前述した使用位置
へのセット時とは逆の動作を行い、回動棒１７ａが反時
計方向に回動すると同時に、ロック棒２１はバネ２２の
付勢により左方向に摺動する。これにより嵌入部２１ｂ
は嵌入溝２ａから引き出され、ロック状態が解除され
る。アーム７を倒伏させると投影ヘッド部８は使用状態
の時とは逆に投影ミラー１１が下側になるように回動す
る。

【００２３】さらにアーム７を回動させると投影ヘッド
部８の角と投影ミラー１１がフレネルミラー３の上面に
当接し、フレネルミラー３を台座部２の内部に回動させ
る。これにより収納状態では投影ヘッド部８はフレネル
ミラー３とともに台座部２の内部に収納され、反射型オ
ーバーヘッドプロジェクター１はコンパクトな状態にな
る。

【００２４】なお、フレネルミラーのロック機構は、上
述した実施例のような機械的係合により動作するもので
なくとも、例えばアームの回動に連動して、電磁マグネ
ット（ソレノイド）等を動作させ、これにより、フレネ
ルミラーの係止部材を動作させたりしてもよい。

【００２５】また、上述した実施例のオーバーヘッドプ
ロジェクターは、アームの回動と同方向に投影ヘッド部
が回動するようになっているが、アームの回動操作方向
と逆方向に投影ヘッド部が連動して回動するタイプのオ
ーバーヘッドプロジェクターにも、もちろん同様に適用
することができる。さらに、フレネルミラーは、投影ヘ
ッド部の押圧により台座部の内部に回動するようになっ
ているが、もちろん、これもアームの回動操作に連動し
て台座部の内部に回動させてもよい。

【００２６】

【発明の効果】以上のように、本発明の反射型オーバー
ヘッドプロジェクターによれば、ミラーフレネル板の回
動を阻止するロック機構を設け、アームの起立時にこの
ロック機構を作動させ、アームの倒伏操作に連動して、
ロック機構を解除するようにしたので、ミラーフレネル
板が水平に保持された状態でミラーフレネル板を上方か
ら押圧しても、撓ったり下方に回動したりすることがな
い。従って、反射型オーバーヘッドプロジェクターの使
用途中に、安定してペン等で原稿に加筆修正などができ
るようになる。

【００２７】また、ミラーフレネル板が撓って、オーバ
ーヘッドプロジェクター本体との間に生じた隙間に、ペ
ン、指し棒等が挟まったり或いはミラーフレネル板の下
部に落下することを防止できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施した反射型オーバーヘッドプロジ
ェクターにおける、ミラーフレネル板のロック機構を示
した要部斜視図である。

【図２】本発明を実施した反射型オーバーヘッドプロジ
ェクターの使用状態での外観斜視図である。

【図３】本発明を実施した反射型オーバーヘッドプロジ
ェクターの収納状態での説明図である。

【図４】本発明を実施した反射型オーバーヘッドプロジ
ェクターの使用状態での説明図である。

【符号の説明】

１ 反射型オーバーヘッドプロジェクター ２ 台座部 ３ フレネルレンズ ４ ステージ ７ アーム ８ 投影ヘッド １３ ロック機構 １４ 連動レバー １６ カム １７ 連動ギア ２１ ロック棒

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源、投影レンズ、反射鏡とを備えた投
   影ヘッドと、一端を回動自在に軸着されたミラーフレネ
   ル板が上面に配置されたプロジェクター本体と、前記投
   影ヘッドを保持し、尚且つ前記プロジェクター本体に回
   動自在に取りつけられたアームとからなり、使用時に前
   記投影ヘッドが前記プロジェクター本体の上方に位置す
   るように前記アームが起立し、収納時に前記アームが前
   記プロジェクター本体側に倒伏し、前記ミラーフレネル
   板が回動して前記プロジェクター本体内に傾斜する構造
   の反射型オーバーヘッドプロジェクターにおいて、前記
   プロジェクター本体に前記ミラーフレネル板の回動を阻
   止するロック機構を設け、前記アームの起立時に前記ロ
   ック機構を作動させ、前記アームの倒伏操作に連動し
   て、前記ロック機構を解除するようにしたことを特徴と
   する反射型オーバーヘッドプロジェクター